黒い羊は嗤わない〜悪意の欠片のネタバレブログ

漫画「黒い羊は嗤わない〜悪意の欠片」のネタバレ・結末・試し読み・あらすじ・感想をまとめたブログ。

黒い羊は嗤わない〜悪意の欠片 ネタバレ1巻最終話 第4話

 行方不明だった兄が、生きていたーー刑事・石嶺から兄の目撃情報があると聞いて、不安と同時にホッとする美月。

しかし、美月の周りで再び「事件」が起こり始め、不穏な空気が流れ出します。

「黒い羊は嗤わない」第4話のあらすじとネタバレ

叔母・紗子の入院

大切な叔母である紗子が入院し、付き添う美月は、記憶の中にある最後に見た兄の悲しげな笑顔を思い出していた。

目覚めた叔母は、竜一の目撃情報のことをすでに知っており、昔のことを語り始めた。

自分が影山家と疎遠になったこと、そして竜一が引きこもりになる前に紗子に悩みを打ち明けにきたことを話した。

叔母はその「悩み」が何なのかまで教えてくれなかったが、「とても人を殺せるような子ではない」と言い切った。

優しくて、傷つきやすい子だった、と。

秋山の死を知る美月


康太が病室にやってきて、亜梨紗との婚約は保留にしたと話す。

「あの秋山ってやつ、亡くなったよ」

だから、もうストーカーの心配はないし、「彼氏」もできたみたいだから自分もいらないよね、と言う。

「彼氏」と勘違いしているのは、あの刑事のことだった。

変死事件は兄の仕業か!?


刑事・石嶺晃司に会って聞くと、秋山は数日前に駅のホームから転落したのだという。

石嶺は秋山がネット上で中傷をしていた犯人ではないか、と言い、この前言っていた2件の変死事件についても「過去に美月に危害を加えた者」たちだった。



まさか、兄が・・・!?

シチュエーションだけ見ると兄の仕業に見えるが、美月にとっては兄がどうしてもそんなことをするとは思えない。

「あのときの記憶を取り戻したい」

もし、真相をはっきりとさせられるのであれば、幼かったあの記憶を呼び覚ますこともいとわない。

「兄を探し出して、会いたい。
会って、もうやめてって言わなきゃ」

それを聞いた石嶺は、自分が協力すると申し出た。

忍び寄る魔の手

その頃、フードで顔を隠した何者かが病室で眠る紗子を始末しようと、忍び込んでいた。

「検査の時間ですよ」

看護婦の巡回で、ギリギリ救われた紗子。

「ソイツ」は、何事もなかったかのように去っていったが・・・

「黒い羊は嗤わない」第4話の感想


第一巻のラストとなる4話ですが、「美月に危害・迫害をしたものに制裁」を加える何者かが暗躍します。

顔が隠れて見えませんが「メガネ」をかけていたり、秋山を突き落とした存在は「女性のように髪が長い」ように見えたり、犯人像が一定しません。

女性の方は美月っぽく見えなくもなく、まさかの「主人公が犯人でした」展開もあるのかなあ。

(二重人格で無意識のうちに犯行を重ねていた、とか)

あるいは、個人的に一番あやしいのが「康太」です。いい人過ぎて、うさんくさい。

事件のあった当日に竜一の部屋に遊びにきていたし、背格好年齢もそっくり。メガネ着用、となると役満ですよね。

やたらと優しいのは、じつは美月を監視するためで、いつか竜一が接触してくるのを待って、完全犯罪にするために始末するつもりでは・・・と深読み。



先が気になりますが、電子先行配信で出たばかりなので2巻はまだまだ先でしょうね。面白くてワクワクします。

 

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黒い羊は嗤わない〜悪意の欠片 ネタバレ結末 第3話 坂口みく

ストーカー・秋山の逆恨みによって、「殺人鬼の妹」であることを暴露された美月。

働いていた食堂にも被害が及び、今まで優しくしてくれた食堂の夫婦すら悪意の目を向けてくるように・・・

せっかく得た安住の場所を失い、美月は新たな形で出発します。

「黒い羊は嗤わない」第3話のあらすじとネタバレ

食堂を去る美月

もうここにはいられない・・・

自分のせいで食堂の一家が世間から悪意を向けられ、秋山が暴いた自分の素性が明かされて信頼を失ってしまう。

今までキツく当たってきた姑がやってきて「退職金代わりだ」と封筒の金を渡してくれた。

姑は性格はきついがもののどおりがわかっている人で、美月がいわれなき悪意にさらされていることを理解していた。



「悪意がそばに寄ってきたら、逃げるしかない」

悪意は人を蝕んでいき、まるで病原菌のようにひろがっていくーー

見つからないように逃げて、もう二度と戻らないでくれ、と。

康太に紹介された水商売の仕事


美月は悲しい気持ちで食堂を去り、寮つきの水商売の仕事を康太の紹介で手に入れた。

もともと美しい上品な顔立ちをしていた美月は、すぐに人気になる。

康太は本当は自分の家に来てもらいたがっていたが、婚約者の父親が反対して無理だった。

新しいお店のママも事情は知っていたが「問題を起こしたら出てってもらうよ」と言っている。

孤独と、嫌がらせのメモ

なんとか住処を確保できたものの、家具も荷物もほとんどないその部屋はがらんどうだった。

いつも、同じ。

最初は「大変だったわね」と労ってくれても、次第に世間からの悪意が自分たちにも同様にふりかかってくるのだとわかると、美月は「疫病神」として追い払われるのだった。

良い関係を築いて、そのあと大切な人たちから切り捨てられる痛みは、何よりも辛かった。

いつもサポートしてくれる康太ですら、婚約者を見つけて彼女こそが「守るべき存在」になっている。


自分にはなにもない・・・そしてある日、「でてけ」とだけ書かれたメモが郵便ポストに投函されていたのを見つける。

美月のひそかな恋心

誰からも冷たくされてきた美月にとって、康太は特別な存在だった。

兄の友人というだけで、ずっと親身に守ってくれる命の恩人だ。

婚約者・亜梨紗は「式にはお呼びできませんけど、祝福してくださいね」と、善意なのか牽制なのかわからない態度で笑って言った。



あの人は、もうすぐ新しい家庭を築くひと。康太さんのことは忘れて、巻き込んではいけない。

この想いは絶対に叶わない。だから、これ以上、あの人の優しさに甘えてはいけないーー

亜梨紗の悪意


店にやってくる若い男が、いつも美月のことをじっと見つめていた。

「無理して飲んでる感じだね。亡くなったご両親が悲しむんじゃないか」

急にそう言われて、なぜこの人が自分の家族のことを知っているのだろうかと怪しむ美月。

ひょっとしたら、あのメモもあの男が!?、とその夜、美月は荷物をまとめてから別の場所に泊まろうと考えていた。

だが、部屋に帰ると亜梨紗が待ち伏せていた。

「あなた、康太さんにもまとわりついて離れないんですもの」

亜梨紗は今まで見せたことのないような形相で、美月を責めた。

「康太さんね、あなたのこと認めなければ事務所もやめるし、私との結婚もやめるって言うのよ!」

あんたさえいなければ!

康太を自分から奪い取る憎い対象として、亜梨紗は逆上して刃物で襲いかかってきた。

ここでもまた、悪意が・・・! 



刺されそうになった瞬間、ドアが開いてあの男が入ってきて・・・

「黒い羊は嗤わない」第3話の感想


2話連続で痴情のもつれ、というのでしょうか。秋山というサイコパスストーカーから逃げ出したと思ったら、今度は康太の婚約者もまた、逆上系メンヘラ女でした。

自分の男を取られそうだ、という焦りがあるのは理解できるけれども、いきなり刃物ですか・・・美月には、この手のやばい人物を引き寄せてしまう何かがあるのかもしれません。

変な男だと思っていた若い男性は、なんと刑事でした。美月の兄の事件の担当者で、事件について再捜査するため見張っていたとのこと。

事件の鍵を握るのは、幼かった美月の記憶にあるのではないか。

美月は現場を見て気絶したため、それ以上のことは知らないはずなんですが、過去を探るうちに何か思い出す可能性もあります。

行方不明になっていた兄・竜一の目撃情報も寄せられている状況で、次回から事件が動き出します。

 

 

 第4話の感想

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黒い羊は嗤わない〜悪意の欠片 ネタバレ結末 第2話 坂口みく

殺人鬼の妹であることを隠して、世間の目から逃れるように下町の小さな食堂で働いていた美月。

常連客のしつこい秋山の誘いを断り、両親の墓参りを済ませた美月をストーカーのように夜道で待ち伏せされて・・・

罪もない女性が兄の犯罪により、どこに行っても人生をぶち壊される、理不尽な展開です。

「黒い羊は嗤わない」第2話のあらすじとネタバレ

秋山の待ち伏せ


仕事帰りの美月を夜道で待っていた秋山。

映画デートをすっぽかした美月に、「この前はショックだったよ」と責める。

自宅まで送ってあげるよ、といい人そうな笑顔を浮かべつつ、「お茶くらい飲ませてくれるよね」と美月が断れないように仕向け、仕方なく部屋にあげてしまう。

本性をあらわし、襲いかかる!


亡くなった両親の写真を見たり、「何もない部屋だね」と物色する秋山。

「エリートの俺に引け目を感じてるだけだよね?
遠慮することない、俺の胸に飛び込んでおいで」

美月が自分との交際を断るのは、親もない貧乏暮らしをしているからだろう、と秋山は迫ってきた。

「やめて!」

美月は秋山を突き飛ばして帰ってください、と言うが秋山は怒りだして美月の頬を叩く。

「おまえみたいな貧乏女を相手にしてやろうってのに。
痛い目にあいたくなかったら、騒ぐなよ」

と、口を押さえつけて押し倒した。

康太に助けられる


「大丈夫か、美月ちゃん」

悲鳴を聞いて、辻康太が部屋に入り秋山から美月を救い出してくれた。

彼は兄の友人で、今は弁護士をしており、昔から美月を気にかけてくれる存在だった。



「急に殴りやがって!警察呼ぶぞ」

強がる秋山。

康太が自分は弁護士だ、警察にキッチリこの状況を説明してやると言われて、秋山は「覚えてろよ!」という捨て台詞を吐いて逃げていった。

兄の頼りになる友人


康太は兄・竜一の中学からの友人で、あの事件後にも兄の無実を信じ、ずっと美月を守ろうとしてくれていた。


当時は学生だったし力になれなかったけれども、今は違う。

本当の兄さんだと思って、なんでも相談して。



そんな優しい言葉をかけてくれるのは、彼だけだ。

でも、最近康太は婚約したばかりで、自分のような人間が関わってはいけないと避けていたのだった。



「何かあったら、すぐ連絡して」

康太のおかげで事なきを得たが、翌日、とんでもないことが起こる。

秋山に事件がバレる


憎しみの塊になった秋山は、ネットで康太の情報を調べて弱みを握ろうとしていた。

そして、弁護士としての彼の経歴から、美月につながる情報を発見し「事件」のことを探り当てた。

「ハハハ!そうだったんだ!美月!」

美月が自分を拒んだ理由ーーそれは暴露されたら、普通に生活できないほどの爆弾だった。

嫌がらせで真実を暴露される

食堂に朝到着した美月はものものしい雰囲気に驚く。

何度も無言電話や、中傷する内容の電話が届き、とうとう食堂の夫婦に「犬養竜一の妹」であることがバレてしまったのだ。



やさしいおかみさんは「お兄さんのことであなたが理不尽な目にあうのはおかしい」と、やめることはないとかばってくれる。

「一生逃げ続けることなんてできないんだから、立ち向かわなきゃ」

そう言ってくれて救われた気持ちになる美月だったが、翌日から始まった店への嫌がらせは想像を絶するものだった。



面白半分に、美月の写真を撮ろうとする客。

無言電話だけではなく、ウソの注文もある。

ガラの悪い若い連中が食べ散らかして「お姉さんが殺人者の妹?」とからかう。

そして壁には「人殺し」という落書きが・・・



客はどんどん減っていき、とうとう店の中は無人になってしまった。

勝ち誇る秋山


秋山が食堂にやってきて「殺人鬼の妹、犬養美月ちゃん」と呼び、「とんだ疫病神ですね」と、落ち込んだ雰囲気に包まれる店で勝ち誇る。

「この女、家出したあとエンコーしてたんですよ」

と言い出し、おかみさんの美月を見る目が変わった。

そして学校でいじめられて泣いて帰ってきた娘を見て、優しかった食堂の夫婦の目が、はじめて「疫病神を見る目」に変わっていた。

悪意が、私を殺す・・・美月は、やっと築いた小さな平穏をまた失ったのだった。

「黒い羊は嗤わない」第2話の感想


うわー、自信過剰なサイコパスストーカー男・秋山によって襲われかけ、思いを遂げられなかった仕返しに過去の黒い記憶を掘り返されてしまいました。

人の悪意、冷たさ、というどうしようもない壁にはばまれて、美月は再び兄の犯罪によって不幸に突き落とされます。

それにしても、いくら犯人の妹だとわかったからって、ここまでひどいことになるかなあ。(漫画ですケド)

「何も悪いことをしてないなら逃げちゃだめ」なんて言っていたおかみさんでさえ、悪意が自分たちに向けられ始めると美月を厄介者扱いはじめて、人ってこうだよなあと悲しくなったり。

自分が一番大事。火の粉がふりかかってきたら、美月が悪くないと知っていても切り捨てるしかない。

足元から日常が崩れ去っていった美月は、次回、やむない形で再出発します。

 

 

 第3話の感想

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