新宿あたりのスナップ

 ふと街を撮りたくなった。街といってもスクランブル交差点みたいな沢山の人がいる場所ではなく、路地裏みたいな人気があまり無い場所を撮りたい。そう思って新宿駅から四ツ谷の方に歩いていった。
 歩き始めて暫くすると新宿御苑のあたりに来た。あえて裏道に入ってみる。裏道に入るとさっきまでの喧騒が小さくなった。ちょうど良い感じの裏道に出た。右側に立つ柱が赤く際立つ。さっきまでの喧騒とは変わり、聞こえてくるのは工事の音だけである。 路地裏

 更に足を進める。途中で昭和からそこに建っているようなビルを見つけた。しかし私が気になったのはビル全体よりも、無機質なレンガ調の空間の連続である。連続して無機質な物体があると、それだけで美しく見える。 レンガ

 時間がちょうど良かったのか、冬の低い日差しが街に差している。特にとある店のドアにとても綺麗に日が差していた。こんな風に日差しが柔らかいので冬は好きだ。 柔らかい日差し

 柔らかい日差しをまた見つけた。街路樹が午後の日差しに照らされて、壁に影を描いている。きっと冬でないと見られない景色だと思う。 街路樹

 20km/h制限の標示が現れる。何処にでもある標示だが、ローアングルで見ると面白い形をしている。本来は運転席から走行中に見やすいように設計されているものだが、あえてローアングルで見てみると非日常感が味わえる。 道路表示

 標示の先に進むと、工事現場の入り口に自転車が横倒しで置かれていた。工事関係者のものだろうか。工事現場でよく見る出入り口の下から日差しが漏れ、自転車を目立たせる。 倒れた自転車

 やっぱり街を撮るのは楽しい。普段見慣れた街並みでもファインダー越しに見ると随分違って見える。写真には普段の景色を違ったものに変える力があると思う。

江ノ島海岸

お昼頃、ふと海に行きたくなった。カメラを持って電車に乗った。久々の海。
夕暮の前には片瀬江ノ島に着いた。砂浜を踏む感覚が楽しい。 砂浜

波の音が静かな空間に響く。波の形をカメラで見ると面白い。 波

陽が横から差す。一緒に持ってきた写ルンですを置いてみる。被写体力が強い。 写ルンです

いよいよ日が沈む。海に映る太陽と波の音が心地良い。 夕日

日が沈むと訪れる一瞬のとき。淡く世界が照らされる。 日暮れの空と海

淡い世界に照らされて、波の引き際も綺麗にみえる。 波の引き際

淡い世界はあっという間に終わりを告げる。また合う日まで。 日が暮れた海