どこまでいっても消えないお金の不安をどう取り除くのか?
「お金の不安って、無いんですか?」
先日、友人と食事をしているときにこんな質問があったんだよね。
彼は、美容サロンの経営者でここ数年で店舗を増やし、さらに展開していこうとしているバリバリの経営者。
当然ながら、お金を稼ぐことに意識が向いているわけですよ。
その一方で僕は、『お金を稼ぐ』ということをやめ、お金関係なしに自分の生きたいように生きることに意識を向けている。
そんな彼が、お金の不安があるのかないのかって質問を投げかけてきたってわけ。
そりゃそうだよね。
これまで、セミナービジネスでお金稼いでた人が急にお金稼がなくなったんだから。
好きなことをやるのはいいけど、それで暮らしていけるかって疑問は当然だよなぁ。
お金に不安がないか?
って質問だけど、不安が全くないと言ったら嘘になるかな。
多少の不安はある。
不安があるというか、たまに不安がよぎるという感じかな。
以前はさ、お金の不安は常に付きまとっていたんだよね。
子どものころから母親に、
「うちにはお金がない」
って聞かされて育ってきた。
だからさ、大人になってお金を稼ぐようになっても、お金の不安が尽きなかったね。
どんなに稼いでも、不安がぬぐい切れない。
おまけにビジネスをしたての頃は、全然売り上げが上がらず、借金まみれでさ。
当然ながら返せないから、滞納して、督促の電話が毎日数件かかってくるし、ポストには必ず督促状が入っている状態だった。
生活を立て直すために派遣社員で働いたんだけど、ある時、給料日に銀行口座の差し押さえがあって、一か月の生活費が突然ゼロになったんだ。
もうね、パニックよ。
何が起きたかわからず頭が混乱して、怒りも悲しみも湧いてこない。
その直後に来る強烈な不安。
「俺、一か月どうしよう……」
そんなお金を体験してきたからさ、お金が無くなる不安、お金が入ってこない不安は強烈にあった。
でもそれが、少しずつ取り除かれていったんだよね。
そして、お金の不安を感じる時間が圧倒的に少なくなり、お金に怯えるストレスも大きく減ってきたんだ。
そんな変化が起きた大きな理由は一つ。
お金を稼ぐのではなく、応援を集めることに考えをシフトしたから。
そう、僕の生き方に応援が集まるように考え方を変えていっお金だよね。
僕は、これまであらゆるものをお金で解決しようとしていたんだよね。
ご飯を食べるのも、映画観るのも、旅行するのも、BBQするのも、「まずは自分でお金を稼いでから」って思ってた。
だから、好きなことをするためにお金を稼いでいたんだ。
でも、あるとき思ったんだよね。
「僕の生き方に応援してくれる人がいたら、お金稼がなくて良いじゃん」
って。
もちろんそこに甘えて依存するわけではないんだけど、何かうまくいかない時に支えてくれる応援者がいたら、お金も含め、いろんなリソースが集まって何とかなるなって。
そう思ったのよ。
例えばね、僕が事業に失敗して、路頭に迷ったとしよう。
そんな時に、一時的に寝る場所を貸してくれて、ご飯を食べさせてくれる友人がいるって確信がある。
もし、僕に何かあったとき、僕の家族を支えてくれる人もいるって。
そう感じてるんだよね。
自分に何かあったときに支えてくれる。
そんな応援者を増やしていったら、お金の心配なくなるなって感じたんだ。
今、年金がもらえないから2000万円用意しとけ、みたいなことを言ってるけど、本当に必要なものは2000万円じゃない。
本当に必要なのは、老後困ったときに支えてくれる人。
手を差し伸べてくれる人。
応援してくれる人。
毎日、様子見に雑談しに来てくれたり、役所やスーパーまで車で送ってくれたり。
これが善意で行われる。
そんな応援を集めることが僕は必要だと思うんだよね。
お金ではなく、応援を集めたらいい。
そう感じてからお金の不安はどんどんと取り除かれていったかな。
じゃぁ、どうやったら自分の生き方に応援してもらえるのか?
っていうことだけど、答えは簡単。
自分に嘘をつかない生き方をすること。
応援してもらいたいのであれば、それだけの人物になる必要がある。
で、その人がどんな人物かっていうと、信頼できる人。
つまり、嘘をつかない誠実な人ってこと。
だからさ、自分に嘘をつく生き方ではなく、自分に嘘をつかない生き方をするってこと。
多くの場合は、自分の心とお金を天秤にかけてしまい、得てして心を置き去りにした生き方をしてる。
だけど、お金と心を天秤にかけ、お金に傾いてしまうような生き方は、自分の心に嘘をついた生き方なんだよね。
自分の心に嘘をつく。
だから、自分が信じられない。
当然ながら、他人からの信頼も得られず、応援も集まらないのよ。
でも、自分の心に誠実になって生きてみたらどうだろう?
自分の魂の声を聴き、信じ、従う。
そんな生き方をしてみたら?
端から見たら、破天荒に見えたり、時として狂人に見えたりもする。
だけど、そんな人はすごく魅力的で、エネルギーにあふれ、人を惹きつける。
応援する人で溢れかえるわけだ。
当然ながら、困っているときには助けてくれる。
せっせとお金を稼がなくても、みんなが自分の生き方に応援してくれるんだ。
僕が実感しているのは、
「わたし」は「わたし」であればいい
ってこと。
何があっても、「わたし」でいつづける。
これをしていれば、自分への信頼、他者からの信頼は高まり、応援は集まってくる。
そして、お金がなくても生きていけるという確信が強くなっていく。
そんな感覚がある。
お金の不安は、そうして取り除かれていった。
お金の不安は根深い。
だけど、「わたし」は「わたし」でありさえすればいい。
そう思うんだ。