少年敗走記

脳みそをさらけ出すダンスホール。

東京Hybrid Phonon

東京も現地で参加したので感想を。

ライブ配信見ながら書くのでかなり散文的になりそう。

 

1.Dustoid

見事に「叫ばない」でやられたヤツ。

Pの曲はソロより聞きこんでいないので曲の途中までタイトルが思い出せずなんだっけアレ、あのオフィスのヤツってなってた。

ボーカルはあんまりかな。

途中で歌詞が飛んだり声が出なくなって1フレーズ諦めたりとまあ序盤はこんなものでしょう。

途中で腰回りを気にしていたり服の裾を引っ張ったりと大阪1日目のような何か腰回りの機材が不調だったのかもしれない。

ボーカルの不調もそのせい?だと思いたい。

そしてレーザーハープさばきがカッコよい。

キレよくはきはきと機敏な動きで歌以外はまだまだ大丈夫そうだ。

 

この曲と関係ないけど何度かニアミスの後口ぷく~っとしてるのが見えて、「あこれがみんなXで言ってるやつか」と思った。

不機嫌な時の癖?

それやるとミスったのがばれるんでやめた方がいいような気が。

そしてせっかく背負ったピンクevo使わないという。

 

2. おやすみDog

なぜかライブ開始まえにスクリーンに「路」と表示されてたけど、これのネタバレ?

「現では越えても夢路では落ちる」の。

確かに歌詞の出し方ボカロのMVっぽいというか、まあ歌詞の表示方法なんて何パターンもあるわけじゃないから似通ちゃうのは仕方ない。

やっとピンクevoの出番です。

ヒラサワがピンクのギターを持つとはやっぱり初期Pじゃん。

 

そして今回角度によって結構緑のレーザーが見づらい。

角度によってはヒラサワが虚空を演奏している。

神かよ。

 

3.偉大なる頭脳

わかんないよ。これわかんないって。

現地で聞いたとき最後まで曲名わかんなかった。

「あ、Pで聞いたやつ、なんだっけ、結構古い、あれ、えーと」で最後まで聞いた。

今聞くと「頭の中の頭が~」のお経っぽいところ裏のロボットボイスみたいなのと相まって結構カッコいいんだけど、現地での初聞きの正直な感想としては「ヒラサワが何か叫び出した」。

胸中「?????!?!?!??」って感じに表記するのが一番嘘がない。

初期Pの飛び跳ねるタイプのヒラサワはこんな感じだったのかな。

 

4. Beacon

この並びでBeacon行くんですか?

ってくらいすげー並び。え、偉大なる頭脳からこんな救済系ヒラサワでいいの?

そして3日間とも声がよい。

この3日間のボーカルの感想としては、ヒラサワは中音あたりは弱ってきてるけど高音はいまだに美しいし低音は進化して艶っぽくなってるってこと。

ヒラサワー!もっと低音で歌ってくれ!

Pとソロと核Pでギター色分けしてるけどさ、本人の中でも曲のイメージと会わない色ってあるんじゃないの。

僕はBeaconは白のイメージなんでどうしても赤いギターってちぐはぐな感じがしてしまう。

 

5. ロケット

エレアコ抱えて後ろ行く時結構足元気にしてたね。

これエレアコが大きいのか?現地で、前の方の席で見たとき結構ヒラサワが小さめに見えて何となく中学生くらいの少年が「一生懸命ギター抱えてます」って感じに見えた。

後で「白く巨大で」で前に出て来た時も結構小さめに見えたのでヒラサワが小柄ってのは分かってるけど。

そして3日共「寄せて消える波の音に」があんまりいえてないという。

この曲速いもんね。

 

6. TLの終わり

上の方からピックを投げ捨てるための曲。

MVからずっと思ってるがこの時計の針のようなフリ何なんだろうな。

最小限の動き、つまり円での身体表現とか東洋思想の陰陽とかいろいろ推測してみるが真意は当人しかわからない。

 

7. 時間等局率漏斗館へようこそ

これ現地でオケ流れ出したとき「来た!」と思った。

大阪2日間ともうまくいってなかったので3度目の正直なるか?

と思いきや初っ端からギターをうっかり持つという、もう不穏。

「一角獣から~」でズレたのを思い出し、心中「がんばれ!」「いけるか?」とドキドキしながらもさすがの実力で乗り切っていた。

歌い間違うこともなく、「同時系」で無事乗り切った時何となくヒラサワのしたり顔を見た気がした。

「どうだ、これが私の実力というものだ」みたいな。

 

8. 1778-1895

ピンクの照明も相まって非常にいやらし...いやセクシーで艶っぽい曲に仕上がっております。

現地じゃよく見えなかったけど鶴が結構ベースですごいことやってる。

フレットレスベースだったんかい。弾きづらいだろうなぁ。

「ハリケーンインレッドカプセル」とか陰謀論と戯れつつ遊ぶ近年のヒラサワ新スタイル。

僕はこういうヒラサワは好きじゃないけどライブのパフォーマンスとしてだったらいいかな。

でも陰謀論っぽいのをストレートに持ってきちゃうのはあんまり往年のヒラサワっぽくないんだよなー。

「催淫剤」の「さい」がいなくなってしまわれた。

そのセクシーさで「ダーリン!」はずるくない?

 

9. zombi

この曲のレーザーハープさばきカッコいいよな。

曲調と相まってなんだか軍人、ミリタリーっぽいというか。

無機質、機械っぽいところがロボットやAI、意思なきもののよう。

歌詞があやふやになるわレーザーハープ弾き忘れそうになるわとおおむねいつものヒラサワ。

そして引かなくていいところでうっかり弾きそうに。

おいおい、せっかく完全無欠なロボットっぽくてカッコよかったのにこういうところでお茶目アピールしなくてもいいのよ。

 

10. Landing

今思ったが今回の衣装、ブラウンコーデじゃなくて初期Pみたいにポップに赤青ピンクでも良かったんじゃね?

現地では靴はちゃんと見えなかったんだけどエナメルっぽいオックスフォードシューズかな。

靴裏は特にソールが凹凸でないやつ。

以外と滑らないよね、そういうまっさらなソール。

ヒラサワの靴裏を見るための曲。

 

11. 賢者のプロペラ

最初青と見せかけて赤へ。

ここでもうはっきりと「崇めよ我は」を混ぜますよって言ってたのか。

なぜ「崇めよ我は」のフリをこの曲に混ぜたのかはいろいろ考察はあるだろうけど何か深い理由があると見せかけてヒラサワのことだから実はないのかも。

いや、僕が思うに「崇めよ我は」の皮肉を角度を変えて見たら「賢者のプロペラ」の救済になる=オマエタチは物事を指示された角度で見ているうちは皮肉や絶望や苦しみを見ることになるが、別の角度から見たらそれは救済なんだっていういかにもヒラサワらしいメッセージかもなと。

あの指差しは「崇めよ我は」なら「オマエタチ、このボロが出ている悪役を見よ」だけど「賢者のプロペラ」なら「オマエタチ一人一人がよく考えよ」っていう同じフリで全く違うメッセージをはらんでいるのかもな。

 

「キミを連れていくよ」で指差ししてるのが余計にそう思わせてくる。

 

12. Human-Le

MCで「ヒューマンリー」だと発覚したこの曲。

歌詞に「ヒト科」とあるせいでまるで人外か神が歌っているような曲だが後ろで会人が悪だくみしているのを見ると余計にそんなイメージが強まる。

「聖なれよ」があんまりにも美しくてずっとリピートしていたい。

そしてやっぱり高音域が美しい。

CDでは「せんげんのーに」と歌っているがライブではちゃんと「せんげんのよに」って言ってる。

「ひーとかぁあの」とかのコブし回しがいいなぁ。

エスニック調の曲なのでそういう歌いわましがよく似合う。

終わるところが分からなくなりがちで歌詞確認しながら歌ってるのはいつものヒラサワ。

 

13. 暗黒πドゥアイ

ついにやった!ギター持ち間違い。

1日目から絶対やると思ってた。

MVがちょっと安っぽいかな。

「歌交じりで通る~」パートのラジオボイスはアテブリかな。

そしてサビ前の「πドゥアイ!」の叫びで目を見開くの、P時代の動画でさんざん見た。

ああ、やっぱりあの人とこの人は地続きの同じ人なんだな。

「πドゥアイ!」から「瀕死の」に行けるのがスゴイな。

後のLotusとかもそうだけど低音から高音へ一気に上がるのにブレないのはどうなってんの?

 

14. 白く巨大で

ありとあらゆるタイムラインに鍵をかけつつギターを弾くというめちゃ忙しい演出を入れてしまった曲。

それ絶対忙しい。

「来る悠久の未来はキミ次第」ってこの人に言われちゃあなぁ。

挑戦せざるを得ないじゃん。

 

15. monster a go go

何度聞いてもソロのイメージがないこの曲。

そして赤のイメージもない。

どっちかというと青っぽいんだよな、この曲。

「声 追いゆけ」のはずなんだけど「恋よ射貫け」にしか聞こえない。

この新歌詞知りたいなぁ。

どう聞いても「こーいー」っていうイ段で伸ばしてるようにしか聞こえない。

 

16. Lotus

このイントロいいなぁ。

始まり、とか前触れとか何かを予感させる感じが明るい先行きを思わせる。

MVがなんだかチベット仏教曼荼羅のようなおどろおどろしさだがいったいどうしちゃったんだ。

いや、この曲のイメージ赤じゃなくね?

イントロで地面に白いライトの花咲いてたけど、白だと思う。

ソロだからって無理やり赤でMVつくんなくても良かったんじゃないかな。

 

声は絶好調。

わりと中音なのに外さないのは得意な曲?歌いなれてる?

「キミまだ~」は低音じゃなく中音のまま。

あれ?もとはここで低音になり、サビでいきなり高音に跳ね上がるんじゃなかったっけ?

その歌い方好きだったんだけどな。

 

17. another day

このライブのおかげでanother dayがお別れの曲に聞こえてしまう。

この青空のMV、Beaconっぽいな。アルバムの。

今の声で「ちょっと待ってね」とかズルいな。永遠に待っちゃうよ。

another day もイメージ赤じゃないんだけどな。

緑とか青っぽいんだけどな。

僕は現地で「day another day」のところは声だけで叫んで手は双眼鏡持ってました。

フリやると双眼鏡ズレちゃうからね。

 

そしてはける際に鶴にお先にどうぞしてる時ちょっと笑ってたのか。

これ現地じゃ見えなかったけど配信でばっちり抜かれてますぜ。

 

MC

最初に「ありがとう」言ってるの珍しい。

初っ端から「えーと何でしたっけ」がさすがヒラサワスタイル。

客の予想なんぞ見事に裏切りまくる。

「やかましい」も「えーじゃない」も言いたかったんだろうな。

前のzconじゃ声出せなかったし。お客とのやりとりできなかったしな。

定番台詞を2個もサービスしてくれるとはやっぱヒラサワは本当の意味でサービス精神旺盛なんだよな。

わかりやすいファンサという名の「媚び」じゃなくて、本当に熱心なファンを大事にしてきたからこそ今があるのがよくわかる。

 

えっつ???会人の本名ってなあに???

ちょっとヒラサワさん素が出てる。

 

パレード

現地で真っ先に思ったのが「電気消えないんだ」。

「パレード」は怪しさふんだんの曲なので消した方が雰囲気出た気がする。

そしてまたボーカルが!

ちょっとずれたの聞いて「時間等局率漏斗館へようこそ」でズレたの思い出した。

うわー低音いいなぁ。

「いわく幸せと知れ」のところの低音が美しい。

艶やかでもはや人外のような、何か大いなるものを知るような存在の低音。

お、何気に「SSRI」が言えている。

結構ライブでは「エスエスアールアイ」がちゃんといえてないこと多かったので珍しや。

中井さんのMVが若干ギプノーザみがある。

中井さんの中ではパレードってこんなイメージ?

僕は「色とりどりで鮮やか」のイメージ。

今監督のせいでもあるが。

 

そして終わり方よ。

ブツ切るように終わるのが何だか死を想起させるようで恐ろしい。

え?これでHybrid Phononの〆なの?

大阪2日目。Hybrid Phonon

1日目に引き続き2日目もアーカイブを見ながら感想を書いていく。

もちろん2日目も僕は現地で参加したのでところどころ思い出しながら。

2日目は2階席のF列という一番後ろで視覚的には悪条件だったが音は1日目、1階の最後の列より断然良かった。

どちらの席もボーカルはオケに消されがちで聞こえづらかったものの2日目の方が

低音がはっきり聞こえた。

 

1. Alarm

現地でも思ったけど1日目より声絶好調。

「鳴れアラーム!」が割と本気で声出してる感じ。

そして「重鎮の裸を見る」のセクシーさが健在。

これいつのライブでも「は」が悩まし気にセクシーで良い。

そして圧巻のギターソロよ。

ほんとに高音域が絶好調で昨日のは単に声出し慣れていなかったからなのか?

 

2. パラ・ユニフス

低音の出も良し。

やっぱり昨日より声が断然良い。

低音からの高音は若干もうきつそうではあるがまだいけるな、と言う感じ。

そして低音のセクシーさとカッコよさが何というか人外っぽい。

歌詞間違いは相変わらずのご愛嬌。

やっぱり今回のライブはギター要素多めで歌の分をカバーしていると感じられる。

 

3. ギプノーザ

核P曲が続く。

中音なので昨日と同じく外れ気味だが昨日よりは良い。

後頭部さわってるのはイヤモニが外れそうになったかな?

1回くらいギターの持ち替えでどっかに引っかかるかと思ったけどそれは大丈夫そう。

でもやっぱり「パラサーアーイト」はもうできないのか.....。

 

4. ロケット

これいつもP曲と勘違いする。

中音なので声の出は良くないもののギターさばきは健在。

ただアコギの音があんまり聞こえないのは残念。

DVDで修正されるかな。

こういうグレートマザーのヒラサワールドって最近の曲ではないので新鮮。

いいなぁこういう系もっと聞きたい。

ユングから引っ張って来たような太古の自然と母なるものへの共鳴のような曲。

 

5. code-costarica

あ、歌いづらそう。

右手を腹の前で握ってるってことは歌いづらいんだな。

声量はあるんだけど音程が不安定なのとやっぱり昨日と同じく「値下げる」とかの一瞬上がる音が出ない。

ただしファルセットは出てるのはどういうことなの。

 

6. TLの終わり

やっぱりわざと高い位置からピック捨ててるな。

ボーカルの出が良い。

やっぱり中音より高音の方が得意らしいね。

見入ってしまってこっちのブログ書けない。

 

この曲関係ないけど新型レーザーハープ良かったね。

僕は縦から射出されるレーザーハープの方がカッコいいし壮大さがあって好きだが今回のv字レーザーは横から見たときの近未来観があってよい。

でも願わくばもう一度くらい縦型レーザー見たい。

 

7. ビストロン

パラ・ユニフスと並んで低音ささやき系ボーカルが妖艶。

師匠年取るごとに低音の艶が増してきている。

どこだっけ?斎藤環先生との対談かどっかで「サビでオク下行くのは残念」とか言ってた気がするけど、いや師匠のその艶やかな低音なら全然いける。

むしろ聞きたい。

そしてこの畳みかけるような最後の「見せませ」がサビのすぐ後にもう一度来るアレンジめちゃカッコいいのでずっと聴いてたい。

メモリアルカードに入れて。

いやゾンビと1778とmonster a go goはもちろん絶対に入れてくれると信じてるけど。

 

8. 崇めよ我は

このカメラが引きになった時舞台の真ん中に「たったひとりヒラサワがいる」の構図がもうラスボスとか黒幕とかそんな感じね。

悪役にしては偉そうな感じが足りないんだけどそこはぼろが見えているTVって感じの解釈でいいのだろうか。

そしてデストロイギターの時にお尻がクローズアップされるんですがどういう心境で見たらいいの。

 

9. zombi

これイントロで全然気づかなかった。

気付かないよP曲をさらにアレンジされちゃ。

冒頭の若干エスニックな機械音来て初めて「あのPの、あれなんだっけ」となった。

そういう意味では歌詞のド頭に「ゾンビ」ってあって良かったね。

そしてレーザーハープのフリが毅然としていてカッコいい。

特に手元見ないで右手を伸ばすさまがどことなく軍人を思わせるような。

 

かつボーカルが良い。

このトーン得意なのか。

ゾンビのビがゆっくりと上がっていくのがなんともセクシーなアレンジ。

妖艶さとか怪しい美しさ。

そしてレーザーハープ弾き遅れそうになるのがなんとも師匠らしい。

 

10. landing

謎のポージングが脳裏に焼き付いたlanding来た。

椅子に寄り掛かるにもちょっときつそうなのはやっぱり人間だな。

移動中の「あああ」が揺れ気味なのは年相応な感じがして良い。

この日の涅槃ポーズ、光の当たり具合なのかしわとほうれい線が目立ってはじめて師匠のこと「老人」と思ったわ。

そうか、この人おじいさんなんだよな。

 

そして涅槃ポーズに入る前の「あああ」が最高に張ってて良し。

余すところのない人間アピールだ。

 

11. wi-siwi

フジロックだったっけ、半音音程が下がってガイドメロ入れてたの。

今回もしょっぱなから外れ気味なので得意な音程じゃないんだろうね。

なぜ作った。

どうでもいいがこの曲名絶対wi-fiからでしょ。

後ろで会人が悪だくみしているのは何なんだ。

 

歌詞!歌詞!

過去最高に歌詞が怪しい。カンニングしていいぞ。

息をつく音がマイクに入ってるのはそうとう歌うの難しい曲だから?

 

12. Lotus

声が絶好調。

イントロの未来へと始まっていく明るい感じいいよな。

このアレンジのlotusもメモリアルカードに入れてほしい。

歌詞が結構簡単なのにここまで壮大な世界観とストーリーを提示できるのはすごいな。

下手すりゃ子供でも歌えるほどの易しい歌詞にこれだけの救済をつめこむとは。

 

13. 白く巨大で

冒頭でギターの歪み具合が足りなかったらしい。

そして低音の美しさよ。

昨日と同じく高音域で首振ってるので低音からいきなり高音で張るのは難しいらしい。

そしてギターソロでもちょくちょくエフェクター踏みに行く師匠。

青いevoは歪みが足りなくなりがち?

 

14. 時間等曲率漏斗館へようこそ

昨日大変なことになったけど今日も大変なことになるこの曲。

滑舌がちょっと甘いのは元からとして「形而上」とかの音上がるの頑張ってるのがわかってなんだか微笑ましい。

そうか、師匠も人間だね。

 

「最初は一角獣~」からあやしくなりはじめ、半テンポズレた後に「最初は」って入りそうになってるの結構骨としてはおいしいミス。

そして師匠は間違えるとフリが大きくなる。

それ間違えましたって自分で言っちゃってるやん。

 

15. monster a go go

結構歌詞覗き込んでるのは見づらいのかな。

もしくは昔の歌詞を覚えてるのでそっちで歌ってしまわないように気を付けてる、とか。

 

「マーチは」の「は」とかも上がれてないなあ。

今の声で「愛しや」とか「恋しや」とかは胸に迫るものがある。

この曲がPの幻の曲だと知ってからは余計に。

 

16. Beacon

声絶好調。

加齢により声の出が全体的に悪いというよりも苦手な曲が目立つようになり、得意な曲はそのまま喉からCD音源以上のままって感じ。

beaconなんかは特にそうで昨日も今日も高音域が美しすぎる。

そもそもこの曲の高音域って男性歌手にはきついはずの音程なんだけどね。

声の伸びが最高に良き。

 

17. another day

2日共another dayでフィナーレ。

「いつものところで夢は覚めず」「day another day」

こことは違うTLがあるよ、「ちょっと待ってね、今そこまで行くから」

マイノリティの誇りだね。

現在のコロナやウクライナ戦争の時代の趨勢を考えるとすごく意味の深いフィナーレ。

 

そして途中のナレーションの声が良い。

これだけ歌って艶のあるナレーションができるとは。

 

MC

東京では大阪でやらなかった曲をやってくれる

→橋大工?来い!

「チケットsold outでまことに申し訳ございません。」でお兄さんがでっかい声で「いいよ!」って言ってたの現地で聞いた。

このご時世でソ連のシンセの話題だしたのちょっとかすめてきた気がするな。

 

18. Human-le

これ「ヒューマンリー」だったのね。ずっと「ヒューマンレー」だと思ってた。

そしてあんまり得意じゃなさそうな音程。

2番からボーカル持ち直したの良かったな。

「聖なれよ」も美しい。

ラストさびで歌詞確認したのどこで終わるかわからなくなったんだろうな。

らしいっちゃらしい。

 

大阪1日目「Hybrid Phonon」感想。

大阪2日間参加してきたのでアーカイブ見ながら思い出しながら感想を書く。

 

1. big Eye

間奏からの入りでギターのチューニングずれたっぽい。

入りでちゃんと入れたのは一回オケとめた?

1回入りでミスったのに一瞬の空白の後オケに入るのそういうアレンジっぽくて鳥肌立った。

さすがすぎる。

 

2.おやすみdog

ギターストラップ?か何かが外れて松村さんが直しに。

直したのち師匠の服の裾をピンとひっぱって帰って行ったし、師匠も自分で裾なおしてた。

いや、位置的にストラップじゃなくて腰回りのイヤモニ装置がギターの持ち替えの際に引っかかったかな?

 

3.時間等局率漏斗館へようこそ

いまだに馬骨は局のタイトル覚えてないし師匠は歌い切れてないしでいろいろ大変な曲でござい。

う~ん。2日目のミスの方が痛かったけど1日目も歌メロ外れてるし「さーいしょは」を多く入ろうとするし。

元から得意じゃない曲?

 

インタラzconの時はそれほど感じなかったけどやっぱり加齢かなあ...。

今回2日目はともかく1日目はあんまり声でてなかったし、音程も外し気味だった。

いやフジロックの時も「あれ?こんなに歌えなかったっけ?」と思ったけど年々歌えなさが増してきてるかな...。

ただ高音域が衰えていく一方で低音が安定してきてる。

 

4.Beacon

この曲師匠得意だよね。歌うの。

zconでもよく声出てた。

Beaconは高音域よく出るなあ。

一概に高音域すべてがダメになったわけではないらしい。

 

そういや関係ないけど今回ギターの持ち間違い起きなかったね。

1回くらいやらかすかなと期待してたのに。

そしてギターのうまさは変わらない。

あと会人の格好どう見てもベトナムの農民。

なんで今回ブラウンコーデで来たんだろう?

いい加減黒づくめ飽きた?

 

5. ロケット

イントロでいやに明るいなと思ったし、アコギ持ったから金星期待した。

せっかくアコギあるんだからもっとアコギ曲やってもいいのよ。

金星とか。

そして中井さんのMVが綺麗。

なんかこのMVは今どきのはやりっぽいと思ってしまった。

歌詞のフォントとか今風なのよね。

 

ロケットもあんまり歌えてないな...。

たぶん速い曲がきつくなってきてる。

悲惨だった「時間等局率漏斗館へようこそ」もまるでラップだし。

 

「へいほー」で入らなきゃいけないところを「こえ」って言いかけてるし、目の前に歌詞のカンペあるはずなんだけどちゃんと見えないのか、弾きながら歌いながら歌詞見ながらのマルチタスクがもうきついのか。

ライブの生音はいつまでも聞きたいけどだんだん師匠が昔出来たことができなくなっていくのを見せられるのは寂しいな。

 

6. code-costarica

ああ、たぶんいきなり高音にあがるところがもうできないんだな...。

Beaconみたいな初っ端から高音が続く曲とかゆっくりしたロングトーンの方が楽で、低音から高音へ昇っていくとかいきなり高音へ飛ぶとかはもう厳しいんだな。

 

だけどオペラ風の裏声(ファルセット)は健在。

これ未だにちゃんと出るのはすごいけど、ああ白虎野のライブDVDとかのうまさが懐かしい。

あの時代の声量と迫力すごかったよね。

「01でとくこころに」とか「グルが眠るすきに」とか昇っていくタイプの高音はもうでないのか....。

 

7.ビストロン

イントロでネタバレが。

い~や会場ではなんにも聞かなかったふりしてのりましたよ。

お兄さんの「だいじょぶ?」が響き渡って笑いを誘っておりました。

 

得意の低音のお時間です。

昔どっかで低音ささやき系の歌い方は苦手(Forces1.5とか)って言ってたけど、いや低音は安定して出るようになってる。

やっぱ低音ささやき系の歌い方聞くと美声だな。

低音なら速い曲でもダイジョブ。ただしそこから上がるのは難しいか。

もうずっと低音ささやきを多用するのはどうでしょう。

 

う~ん。声量は問題ないんだけど音程が不安定で外れちゃうんだよな。

東京1日しかないのもやっぱり体力きついのかな。

第9曼荼羅は大阪東京と5日あったもんね。

この曲と関係ないけど大阪の物販の売り方は問題だったな。

早い者勝ちスタイルで販売開始1時間前に並んでもコートもTシャツも買えず。

いや第9曼荼羅の時は普通に1時間前くらいから並べばミノ買えたんだけどね。

購入数制限と列形成開始時間設けてほしいな。

メモリアルカードは全然売れ残ってたので1人で何個も買ってる奴がいるんだよ。

 

8.崇めよ我は

これも外れてるな。

師匠本人も歌が衰えて来たからフリを増やしたのかも。

今回ギターソロも速くて激しめ多かったのでそこでカバーし始めたともとれる。

未だにTVは健在だしなんなら他のネット文化もTVに寄ってってます。

結局人間は「みんなが好きなものが好き」をやめられないと思うんだよ。

特に推し文化とかファン同士の交流もメインにあるようなカルチャーはマイナーなもの好きになるのはリスクと言うか誰とも語れないのでつまんなくなっちゃうし。

 

9.1778-1985

未だにちゃんとタイトル覚えてないシリーズ第2段。

これ最初1778だと気づいたとき混乱したわ。

旬ってP-MODEL扱いなん?別プロジェクトじゃなかったっけ???

そしてレーザーハープのフリがかっこいい。

ずっと左右で同じふりを繰り返してるのがロボットっぽい無機質さと言うか。

ゾンビでも同じこと思ったけど。

 

そのセクシーさで催淫剤はダメだ。死人が出る。

歌詞変の正体早く知りたいな。

確かに陰謀論であすんでるっぽい。

ちょっと「現象の花の秘密」っぽいとこないですか。

師匠はパフォーマンスあやしいとき右手をぐっと腹の前で握る癖あるね。

今もうっかりレーザーハープ弾きそうになってたし。

wow wowみたいな歌詞のところなんて言ってんの?なぜそこ口回るの?

 

声いいな。オリジナルの時代より老成した声なんだけど、艶っぽい。

ダーリン!も乱暴じゃない感じのさけびで良し。

何故か当時より落ち着いたセクシーさが出ている。

やっぱりそのセクシーさで催淫剤はダメなのよ。

催淫剤=ハリケーンインレッドカプセルでしょ。

 

10. Landing

1日目のフリで悲鳴あがったやつな。

69でさっさと隣の椅子に移動できる体幹は素晴らしい。

散歩とトランポリンで鍛えた体幹

あ、今わかったけど中高音あたりが不安定で完全な高音はむしろ安定してる。

まあ師匠は中音あたりは昔から得意じゃなかったから。

 

2番からの膝ついて頭抱えてるのはあの飛行機が落ちる映像思い出させるなあ。

いや、墜落しないので怖がらなくて大丈夫。

さすがにそこから涅槃ポーズに移動する間の「あああ」はぶれてる。

当たり前だ。若者だってそれはぶれるわ。

逆にぶれてなかったらいよいよ人外。

1日目と2日目でだんだん涅槃ポーズが崩れて行ってるので東京ではたぶん還俗するわ。

 

11. FGG

え!サイエンスの幽霊からの曲来るの?

しかもそこまで有名な曲じゃないやつ。

でも師匠あんまり得意じゃない中音だぜ。

声量は問題ないので音程微妙になっちゃうのはもったいないね。

そしてこんなに癒しのような曲なのにもつのはEVO。

ああ今の声で「家を思わす女鹿の群れ」「老いてなお行くアポロの日は」を聞けた。

初期ソロ3部作の世界観を今の達観したような、老成したようなこの声でやってくれるのか。

最近の師匠は初期のようなアニマアニムスっぽい自然回帰の方へ行ってくれないので貴重。

 

12.賢者のプロペラ

まさか聞けるとはね。

会場でもイントロで歓声上がってたけど好きな人多いんだろうな。

私はそこまでお気に入り曲でもないけどなんとも昔のヒラサワ(東南アジアっぽい民族調とタイに入り浸ってた)を思わせて、ああこの人はP-0の人と同じ人なんだと改めて思い出す。

ヒラサワよく生き延びてここまで来てくれたな。

そして歌がうまい。

やっぱりゆっくりめのロングトーン得意なんだね。

ファルセットもゆっくりなら全然出る。

美しいなあ。

会場でケータイ電話を振るといういたずらを仕掛けた先輩馬骨のみなさん見てますか。

今やスマホの時代になりました。

今回のライブで一番「ヒラサワ生き延びてくれてありがとう。音楽を続けてくれてありがとう」とただただ感謝の一念となった瞬間でした。

この曲聞くとどうしても「ナーシサス次元から来た人」を思い出しちゃうな。

 

13. 白く巨大で

はい得意の低音ささやき系来ました。

そしてギターソロがあのグラインダー思い出す。

でも低音から高音に上がるのは出ないんだよな。

そして「エンタングル」のエが出なくて咄嗟に首横に振ってたの見て、ちょっと悲しくなった。

そうか、加齢で声が出ないってことがあるのか。

僕は20代なので年取ると声が出ないっていうのはよくわからないんだけど、つまり寝起きみたいな喉になにかひっかかったような感覚になるんだろうか。

 

アレンジで何かを閉めていたけどあれは何だろう?

好き勝手推測していいならたぶん負のTLにつづくワームホール的な何かを閉ざして、オマエタチを導こうとしてるのかな。

 

相変わらず低音きれいだな。

だが閉めるフリとギターソロの両立はちょっと忙しすぎたんじゃない。

ヒラサワはいつも所作が綺麗だけどあれは生まれ持った特性なのか、練習してあの上品さなのか。

 

14.ギプノーザ

MVめっちゃ目が回る!

中井さん!どうしてアルバムのアレにしたの!

歪んだバッキングがいい仕事してます。

 

ボーカルはあんまりかな。やっぱり早くて中音は外れ気味、と。

激しく速いギターソロは健在だけど弾いた後によろけたりするね。

色っぽさに定評のあった「パラサイト」ももう伸びてない。

パラレルコザックのライブではすんごい色っぽい「パラサーアーイト」っていえてたよな。

 

どっちがいいんだろうな。

舞台で老いてカッコよさを演出できなくなってもライブを続けるか、それともカッコよさを演出できるうちにライブを止めるのか。

そのうちデストロイギターとかで転倒して大けがしそうで怖いんだよ。

舞台上で起き上がれなくなって...みたいな未来を想像するとぞっとするし、だったらライブやらなくていいから新曲作り続けてほしい。

ヒラサワが曲作りにおいてどんな方向に行ったとしてもたぶん聞き続けるから。

だけどなるべく長くヒラサワを見ていたい。

僕は20代でヒラサワは70代突入するのでどう頑張ってもヒラサワの方が先にいなくなってしまうわけだけど、カッコイイ年の取り方を見せてほしい。

 

15. monster a go go

なんでソロ扱いやねん。

いや初期3部作に幻のアルバム「monster」曲を回収したとは聞いてたけど。

 

サビの歌詞変、胸が熱くならない?

歌詞をネタバレできないのがきついんだけどそうか、愛おしいのか。今でも。

と思いきや結構直接的な比喩が来て核Pみたいな歌詞になってるんですが。

サビの部分聞くと、ああP-Modelへの想いかな、そうか今でもそう思ってるのかと胸に迫るものがある。

 

16.消えるtopia

このmonster a go goで過去を振り返るような懐かしさと感動を演出しておきながら次これはずるくないすか。

まあすぐに不穏の谷へ突き落されるんだけど。

歌詞!歌詞!カンペを見よう。

そしてやっぱりボーカルは不安定。

今回ことごとく低音ささやき系から中音への移行ができてないな...。

加齢で真っ先に衰えるのって高音じゃなくて中音なん?

ここまで聞いてきてもう高音に上がれないのは分かったけど声量なくならないのはすごいな。

 

17. another day

ああ、これ中期ファンの骨は嬉しかったろうな。

僕はP-Modelの方はそんなに思い入れないし、聞いてるけどやっぱりソロの方が好きなのでそんなにテンション上がらなかったんだけど会場はノッてたな。

MVで青空来るの何となくBeaconみ。

そして途中の台詞もちゃんといえてる。

すごない?17曲もぶっ続けで歌い続けてちゃんと台詞の声が出てる。

よくかすれないね。

 

僕はサビのフリはやっておりませんでした。なぜなら揺れると双眼鏡がずれるから。

 

MC

挨拶もなしにいきなりEVoの話。

いやらしいっちゃらしいんだけど。

会場ではあんまり聞き取れなかったけど「危うく一本ピンクに塗るところでした」って言ってたのか。

塗るって自分で?

さすがどれだけキャリアを重ねても小学生時代とやることかわらないな。

 

TLの終わり

フリカンニングしてるやん。

いやいいんだけどさ。

あのフリって何を意味してるんだろう?

そしていつもピックを高い位置から投げ捨てるのちょっとシュール。

わざと?

やっぱりこの曲はお別れ感強いな。

 

 

 

 

 

 

「zcon」3回目。配信感想

配信の方が音がいい。現地ではオケの方が大きくてヒラサワさんの歌声が消されがちだった。

3回目が一番声の出がいいという感想はそのままに。

 

会人の語りは評議会の方が良かったなぁ。音圧あって。

 

1.cold song

初っ端から声の出が良い。1回目からすでにcold songでの歌は絶品だと思っていたけど3回続けてなのでおそらくヒラサワはcold songの音域得意?

たださすがに3回目のcold songの後ちょっと肩で息してたね。評議会でも思ったけど。

 

2.travelator

問題児のトラベレータ。2番から歌っちゃってるのは単純なミスとして歌の入るところそこじゃなくない?

冒頭に会人の語りが入っているためにそう聞こえるだけ?

あと、長:天候技師は作業中の「長」って今わかったわ。「おさ」だ。3回ともずっと「ちょう」って何?って思ってた。

ギターソロはグダグダの巻き返しかな?

 

3.Landing

謎ウサギ。結局このウサギとゾンビは何だかわからなかった。おそらくゾンビの方は旅客機のパイロットだと思うけど。

このサビでも感じるけど師匠はやっぱり高音の方が得意よね。低音で外しても高音は力余って上ずる感じがする。

 

よし分岐が来たぞ。

一緒に手叩いちゃうね。もし発声okだったらなんて言っただろう?

「ワー」「ヒラサワー」「会人さーん」かな。

ヒラサワだけ呼び捨て。あ、今回に限っては「おさー」もokね。

実際今までのインタラだったらみんんさなんて叫んでたの?「アール!」とか?

 

4.燃える花の隊列

ここの解説沢さんってnGiapじゃないよね?髪色違うし。これは何沢さん?

ghost venueの頃からしばしば思ってきたけどこんなに歌外す人だっけ?3回目だし疲労もあると思うけど。

そしてギターソロの音がいい。

 

5.転倒する男

この冒頭で膝まづいてるのってAstro-Ho!だと思ってたんだけど違う?でも髪形からしてヒラサワじゃないし。

「転倒してみるがいい。恐怖などないと~」って言うのはちょっと納得いかない。いや恐怖はあるんじゃない?ケガがないだけで。

転倒するのは怖いし転べば痛みもあるけど実際はケガなんかしてないぜ、っていうのが言いたいことなんじゃないかなぁ。

 

はいここで炎の選択肢。ここ緊張の一瞬だったね。何が何でもハッピーエンドに行くためにはここで絶対ミスできない。

この選択肢、「彼は耳が聞こえず」のフレーズが引っ掛かってたけど(耳が聞こえないという障害を持つことが良いこと?)これは「聞く耳持たず」の言い換えだったのかもね。

オマエを騙そうとするアヨカヨたちの言葉など聞かなくて良いのだ、っていう。

 

この解説沢さんの「どんな世界にあなたが住もうと世界はあなたが望むがままにふるまう」というのは唯識そのまんまよね。あるのはただ心のみ。一切は心に映し出された像である。だから心に波風たたせずにあるがままを映し出せるように仏道修行をしましょうっていうのが唯識仏教の根幹思想でこれかなりそのままな気がする。

 

6.消えるTOPIA

アルバムの時点からこのtopiaはユートピアのトピアだと思ってた。けどディストピアでもありうる。

ユートピアからトピアを消したらユー(あなた)。つまり冒頭の解説の「どんな環境でもあなたの心のままにその世界はふるまう」という唯識

「善良であればあるほど世界を騙す詐欺に加担している」っていうのは先日のネオナチ発言の元だったのね。

つーかこのnGiapのバックグラウンドを知らないと先日のネオナチ発言はちょっと度肝を抜かれると思う。私もびっくりしたが。

おそらくヒラサワはロシアもウクライナも肩入れするつもりはないんじゃないかな。どちらをも俯瞰したうえでその戦争状態を続けさせている存在を良しとしていないように思える。

それはウクライナの見方をするべきだという善良な人から見たら許せないことなんだと思う。

つまり戦争状態を続けさせないためにはウクライナがさっさと負けてもいい、と言っているように聞こえるから。

ただこの人の思想は本当に文字だけではわからない。その裏の裏の裏の~と考えていくと文字で整理しようとすればするほどどつぼにはまるし結局明確な立場をはっきりさせないといけなくなる。ただ言葉で明確にすると当然切り捨てられるものもあるわけで。

考えないことは罪だけどヒラサワ思想を言葉だけで理解しようとするのも容易に間違いへの道行きになる。

あ、ライブの話からそれてしまった。

 

7.幽霊列車

ピエロ来た。配信の方がピエロが何言ってるかわかる。評議会ではあんまり聞き取れなかった。

CVヒラサワって初日気づかなかった。すっごいアフレコしてるとこ見たい。そしてどんな顔でこの声加工してた?いやたぶん真顔なんだろうけど。

アーティストイメージをぶち壊すのが一番うまい。ファンの中の誰よりも。

......ここ、ルビィ+シトリンはヒラサワでピエロもヒラサワで崖を登ってるのもヒラサワというヒラサワ同士の壮大な独り言状態なのね。ストーリーを知ったうえで見るとシュール。

やっぱり「塹壕」に聞こえる。

幽霊列車は外さないなぁ。さては得意な音域だな。なぜ中低音は外して高音は外さないの?

「空ピーカン」って「ビーコン」とのゴロからだよね。

 

8.Leak

3回目はΣ-12は音で通訳されないんだよね。「このまま私に支えていてほしいか?」でΣさんに落ちた身としては残念。

冒頭の水音で3/4!?と思ってしまった私はアホでした。

 

よし選択肢だ。

これ「天候技師がhappra次元数の設定に成功しなかった」という場合もあったの?あったとしたらノーミスの天候技師優秀。

これ選択肢ずっと表示し続けてほしかったよね。R読んでるうちにLなんだっけってなる。

おそらく「歴史は繰り返す」だとタイムラインがループしてしまってnGiapがヒラサワに依頼する未来が来ないからじゃない。

 

9.論理的同人の認知的別世界

シトリンの「あたしはもう全部盗まれている」って何だったんだろう。ルビィ+シトリン=ヒラサワってのは分かったけど二人に分かれているのには理由があるはず。

どこかで見たルビィ+シトリンは右脳と左脳ってのが正しかったのかも。

感性は理論に浸食され、貶められ科学と合理性のみの称賛される世界とかね。

セリフのところがとんだ悪人ヅラなんだけど師匠は悪い顔するときは目を細めるのね。

で声も裏返って楽しそう。悪ーい男だなぁ。

 

10.Beacon→TLの終わり

ここ3回見ても慣れなかった。

破壊すべきzconiteは5つ。3つは天候技師と評議会が壊せても残る2つはこっちが操作できないのはやはりヒラサワというカリスマに救って「もらう」感がするね。

ここの解説ではっきり「怒り」って言ってるのが今までのヒラサワとは変わって来たなぁと思わせる。

清々しいマジョリティ無視から攻撃への転向。

 

TLシリーズは東と合わせて考えると日が昇る方へ、TLが生まれる前へ移動しそこでTLを終わらせるという生まれる前の幸福(前世)みたいに思える。

ギターソロがアドリブだけどほぼ2音くらいしか弾いてない。ロングトーンとビブラートとグリッサンドで見た目の移動と音は派手だけどそんなに速弾きなんかの難しいフレーズじゃない。

これ見ると「私はギターが上手じゃない」っていうのはホントなんだね。

最後のギター、歪みとクリーントーン混ざったね。ちょくちょく小豆抹茶の調子が狂う。

 

11.Ashura Clock

なんで扉が横に開くんだ。取っ手が付いてるのに。

ここで毎回天候技師はhappra次元数を設定できてるのすごいなぁ。2階とも失敗してない。ここで失敗してたら何か別のルートがあったのかな?

シトリンが「zconite」って発言したの引っかかるね。もう徐々にヒラサワとしての記憶が戻り始めてる?最初は「何よここ」って言ってたのに。

 

やっぱり配信の方がルビィとシトリンの音綺麗。

 

Ashura Clock、今回のストーリーのための曲かと思わせるほど保護者を焼き払う構図とJSRCを爆撃する構図が相似形だわ。

保護者は青い方しか消せてないけどいいの?赤い方は保護者ではなく洗脳された模範奴隷のアンバニだったとか?

青い保護者が消えた途端赤い方の独の流出が消えたのはどうもそれっぽいよね。

 

12.Beacon

声の出が良い。高音域は絶好調って感じ。

せっかくオマエタチでツイッターキャラと繋がった熱い展開の最後の「嘘っぱちだ」がオケにかき消されるのいかにもヒラサワらしくてほほえましいな。

なんで最後はこんなに声絶好調なの?このために温存してた?

 

「ねぇお姉ちゃん、私思い出してきた気がする。」「私もそうなのよ」

「怖いよお姉ちゃん」「やめて私に助けてって言わせないで。助けて!」

......って一人でずっとやってたってことでしょ?こわ。

それをずっと見てたピエロもヒラサワで......。

被害者がいねぇな。じゃあいいか。

 

あのー「彼がやって来たようです」ってのんきに言ってる場合じゃないんじゃない。

「ウアー」って声したよ。

それは「やって来る」んじゃなくて「落ちてくる、あるいは降ってくる」っていうんだよ。

 

13.記憶のbeacon

うっかりzconの爆破と解説沢でライブ終わったと思って拍手しちゃったわよ。

さっきのbeaconで声絶好調だったのにまた外し始めたな。

 

最後のMC、ハケるときに段差に躓いたのはカットかぁ。皆思ったよ。最後の最後でって。本番中はあんなに後ろ気を付けてたのに。

 

さて、配信を見直して記憶違いもなく確認といった感じでしたがやっぱり回収しきれてない伏線いっぱいあるなぁと。

ゾンビとピエロに関してもう少しヒントが欲しかったというか。特にゾンビは幽霊列車の一瞬しか出てこないし。

サイコラビットは一体何なのかとか。

 

最後にBSPで言いそうなこと選手権。

・「今回のインタラクティブライブbe...zconでは」

・「泣く泣くzconiteを外しました。」

 

言わなそうなこと。

・nGiap様は最初眼鏡かけてたのにラストルビィ+シトリンから戻る際に眼鏡どうした。TLの狭間に落としたか?

それともアンバニが人間性を回復すると視力は戻るの?

「zcon」ライブを終えて。マイノリティを誇り高く行くあなたが大好きでした。

kyo-heix.hateblo.jp

この記事とリンクしています。

 

さて、2日間すべての公演に参加し3回も同じストーリーを味わってきた身で今回のインタラの感想と少し思うところを。

言っておきますがただ称賛するだけの記事は書きません。上にリンクを貼った「Beacon」(アルバム)に関して書いた時と同じで。

 

まず「ホログラムを登る男」の頃からのメジャーに対する悪意というか攻撃性が年々増しているなぁと。私はワールドセルのインタラには参加しておらず、アルバムからの感想ですが「ホログラム」のストーリーと「Beacon」のストーリーが似通っているというかホログラムに多数派世界への悪意と憎悪を混ぜたのがBeaconかなぁと。

 

それでもまだ「ホログラム」の頃はマジョリティの抑圧に打ち勝って自らの道を孤独に堂々と進もう!といったようなマジョリティをほったらかしにする何物にも囚われない自由さがあったと思いますが、今回の「Beacon」はアルバムからしてマジョリティへの攻撃性が高いと感じます。

 

インタラではさらにでしたね。zconにヒラサワがダイナマイトを投げ込んでハッピーエンド、というオチでしたがそのzconが絶対悪だとヒラサワは主張しています。

......インタラzconだとヒラサワが絶対善でzconという人を終焉状態に導くものが絶対悪なので破壊してハッミー!となるのですがあまりにも勧善懲悪すぎるんじゃないかと。

 

ヒラサワの言う数多のタイムラインが存在するのならヒラサワが正しいと思ったタイムラインが正しくない世界線だってあるわけで、数多のタイムラインの存在を主張しつつ「私の(今回はzconのなくなった)タイムラインが一番正しい」というのはちょっと横暴というか上のリンクの記事で書いた家父長制っぽいなぁと。だんだん教祖化してきているとアルバムの感想でも書きましたが今回のインタラでそのことを強く感じました。

特に

「私だけがあなたに本当のことを言おう。それは全部ウソだ。」

このフレーズ、GN会員なら今回のインタラより前に知っていたと思いますし私はこのフレーズを最初に読んだとき「いやいや何様だよ」と半笑いになったのですがインタラで、本人の声で聴くとやっぱり教祖化しているように聞こえました。

 

さらに、今回のインタラは特設サイトのストーリーを読んだ時からあからさますぎると感じました。アヨカヨ、アンバニなどのヒラサワ的造語はあるもののSFのテイをとった現実の直喩というかあまりにもヒネリがないんじゃないかなと感じました。

 

私はヒラサワのSFのテイをとった独特のストーリー、ひねりにひねった一度読んだだけでは文章自体に騙されそうになるお話とマイノリティへの賛美(カウボーイとインディアンとか)の堂々とマイノリティとしての道を行き、マジョリティはほったらかしでさようなら、みたいな価値観がたまらなく大好きだったのです。

 

「来なかった近未来」にあったような姿勢、マイノリティであるが故の経験を面白おかしくお話にして語るあのマイノリティの道を誇り高く行く彼の姿勢が大好きでした。

 

ホログラム以降の、特に今回のインタラzconはマイノリティの誇りとマジョリティの出し抜きがマジョリティへの怒りに替わっているなぁと。

 

私はヒラサワがマジョリティを静かに出し抜いてしまう姿がたまらなくカッコよく大好きでした。「来なかった近未来」でアミーガ使いとして密かに世間をアッと言わせてしまうことをやり、Macなど見向きもしないという清々しいマジョリティ無視の姿こそこの人の魅力だと感じていました。

 

普通のロックが体制や社会に愚直に頭から突っ込んでいくのに対し、ヒラサワは別のルートをたどって体制の先回りをしてしまうというのが私の彼に対する感想でした。

 

今回のインタラで改めてヒラサワはそういうマイノリティの誇りなるものをマジョリティへの攻撃の材料に転じつつあるのが残念だと感じました。

 

......ヒラサワ、「救済の技法」のアルバムストーリーとかメチャ面白かったのに。

 

まあそういう説教くささを差し引いてもこの人はマイノリティの誇りではあると思うので私は引き続き彼を追っかけ続けますが、どうも最近はわかりやすくなりすぎているかなぁと。

「私がわかりやすさに降りてこなければいけないほど世界はヒドイのだ」と言われていしまえばそれも一理あるような。

「私はわかりにくくて不親切な男だ」っていうスタンスにはもう戻らないのかな?そっちの方が断然良いと思うしヒラサワだと思うよ......。

「zcon」1日目。アヨカヨの思うつぼだったね。

平沢進インタラクティブライブ「zcon」1日目に参加しました。

2日目の公演の選択肢選びの参考になればと考えをシェアします。

 

ー注意ー

・ライブ内容のネタバレ含みます

・選択肢の内容には触れません(そもそも覚えてません)

 

まあ私がここで選択肢の内容に触れなくとも天候技師の誰かがメモしてネットに流しているかもしれませんのであまり関係ありませんが、私は触れないでおきます。

 

率直に言って今回のインタラ難しかったですね。最後のMCで師匠もおっしゃったように我々現場の評議会は最悪のルートをいきなりたどってしまったようで。

天候技師のみんんさどうも相すみません。

 

天候技師のルート発生させ率がいかほどなのか現場からはわかりませんでしたが4回ほどルート選択のコールが現れていましたので1日目の技師たちはなかなか優秀だったのではないでしょうか。

それにひきかえ評議会のこの体たらく......と言いたいところですがいきなり最悪ルートに入れたのは小手調べとしてはかなり良かったのではないかと私は、思います。

 

今回のインタラの難しさは主に選択肢の文章に原因ありと見ました。

というのも今回の選択肢って国語の問題なんですよ。

書物に書かれた文章を逆に書き換えるという作業なのですが、そこに

①ヒラサワ独特の言い回しと語彙に操られた文脈

②~でないものはない、などの二重否定

③そもそも文章が長い(師匠もMCで言っていたように)

 

①についてはツイッターで鍛えられた語彙力爆発みたいな選択肢とライブストーリーでしたね。文字も御本人も認めるほど多かったし。

 

この①+②+③をライブ中に初見で解釈し、ほとんど考える時間もないままに選べという鬼仕様。

実際私も3問目まではすっかりダマされ逆の選択肢を選んでしまいました。最後の選択肢でようやくヒラサワレトリックをなんとか解釈し、正しい選択肢を選んだものの評議会の総意で間違いの方へ。

 

しかしこれは仕方がないと思います。上にも述べたように今日の選択肢をミスしたことでおそらく多くの馬骨は「なぜ」を考えるでしょう。

ここからは私が考えた「なぜ」をみんんさにシェアします。

 

今回評議会の馬骨がダマされたのは上記の①、②、③の結果目に見えて悪に見えやすい単語に飛びついてしまったことだと思います。例えば

「衆愚の大衆」や「デマゴーグの弁論家」などの分かりやすい悪を指し示す単語が選択肢内にあった場合、そちらをもう一方より選んでしまったのです。

考える時間が少なかったとはいえ、これではアヨカヨの思うつぼです。

 

ヒラサワさんが繰り返し、これまで言ってきたことをよく思い出してみるとそこにヒントがありました。

フジロックでの「夢みる機械」でのポーズがナチス式敬礼に似ていると言われた際に「世界を一枚二枚剥がしてみよ」という言葉。

先日のツイッターでの発言で話題になった「ネオナチにせっせと募金する~」。

 

世界は勧善懲悪が好きです。それを一枚剥がすのは「実は善とされているものは悪なのだ」ということ。

そして二枚剥がすのは「善とされている悪を作り出し、維持しているのは一体誰なのか」「そうすることで誰が誰を益しているのか」ということ。さらには「善と悪という二項対立を望むのは一体誰か」。

もちろん世界を二枚剥がすというのはこの程度ではないでしょう。これはあくまでサワリです。

 

今回のインタラ、「zcon」では我々評議会にも世界を二枚剝がすことを求めていると強く感じました。その具体性のないそのものをなんとかストーリーに落とし込むためにあんなに文字だらけのインタラになったのだと感じました。

要は哲学のような、月を指す指を何とか文字と整合性のあるロゴスの文脈で伝えようとした結果の文章量だったと思います。

 

さて、それでは明日のインタラ2日目、私達はどうやって選択肢を選んでいったら良いでしょうか。

身もふたもないことを言ってしまえば今日とは逆の選択肢を選べばもう一つのルートは容易に見られるでしょう。今日の選択肢の結果を知っていれば造作もないことです。

が、それではおそらく3ルートあるうちの2ルートを見るだけで終わってしまいますし結局自分の頭で考えていないのでいくら成功ルートをたどってもアヨカヨに勝ったことにはなりません。

 

鍵となるのは「世界を二枚剥がす」というワード。

そしてその時に選ぶ選択肢は必ずしも悪をやっつけるようには見えなかったり、むしろアヨカヨを利するように見えたりするものであるべきということ。

 

世界を二枚剝がした結果は必ずしも綺麗な勧善懲悪にはなりません。しかし、一見アヨカヨ側に立ってしまうような選択肢でも恐れずに選ぶべきです。

その時心の中では「本当にこっちでいいのかな」という疑念が浮かぶでしょう。

大丈夫です、転倒するたびに思い出すのなら転んでみればいい。

思慮の羽で空を飛び、墜落する地面などない。

 

こう考えると、なぜアヴァター・アローンが出て来たのかわかる気がしませんか?

さて、私がここまで述べてきたことは仮説にすぎませんが明日の評議会に出席するみんんさ、どうぞ明日もよろしくお願いいたします。

 

最後に。かつてヒラサワさんが人間集団が集まると2割の先導派、2割の自立派、4割の日和見波になるとおっしゃっていましたね。

私は自立派ではありたいですが先導派にはなりたくないので上記の選択肢の選び方を実践する際には自己責任でお願いします。

 

ー追記ー

ここからは私が今日のインタラで謎に思ったことをメモしておきます。

明日わかるかもしれませんしこれを読んだ誰かが解き明かしてくれるかも。

 

・ピエロ=ヒラサワさん?

最後のキャストクレジットにPierrot Susumu Hirasawaとありました。

ピエロというのはあの半裸の(全裸かも)の男ですよね?私はあの声クレジット見るまでヒラサワさんではなく別の人が声をあてているのだと思っておりました。

......本当にヒラサワさんだったのでしょうか?明日もう一度聞き直してみます。

いつかのヨデムと同じく本人の声の加工だったのでしょうか?

 

・キャラに関して

今日の最悪ルートで活躍したお助けキャラが全員既存のキャラで、新登場のルビィとシトリンの姉妹が助けられるばかりだったのがなんとも引っ掛かります。

最悪ルートだったから活躍しなかっただけ?

これでどのルートでも姉妹が活躍しなかったら今までの貯金を使いすぎなんじゃないかなぁ。

 

・核Pとヒラサワ名義の使い分け

フジロックより前からですが、いよいよこの辺の垣根なくなってきましたね。曲調としてはしっかり分かれているのですがインタラやライブストーリーを組み立てる際にこの辺の名義の違いはあまり関係ないのでしょうか。

核pとヒラサワは別人という設定があったような気が。

「亜人」終結と雰囲気漫画批判。死ぬほど見たよこの設定とキャラ付け。

本日「亜人」を最終巻まで読み終わったので感想をば。

始めに言っておきますが辛口です。と言うよりこのブログをお読みの方はお判りでしょうが私は普段から何かを手放しでほめることはありません。「ここは良かった、けどここがなぁ」といった感じの感想ですので「亜人」が大好きで嫌な思いを1mmでもしたくない方はお逃げください。

かつ「葬儀屋リドル」と現代の漫画についてかなり批判的です。どちらもお好きな方は読まないことをお勧めします。読んだ後の苦情は受け付けません。


今回の文章構成としては前半が亜人の感想、後半が現代のプロが描いたはずの「雰囲気漫画」への批判です。重いよ?今回。


それでは感想を。

一言でいうと「え、これで終わり?」が正直なところです。どうも打ち切りになって慌てて終わらせた感が否めない。「亜人」は中盤まではなかなか設定も凝っていてここまで大風呂敷広げておいて回収できるのかと思っていましたがやっぱり回収できなかったようですね。

16.17巻を一気に読んだのですが、今までさんざん生物学者のオグラ・イクヤ博士まで引っ張り出し科学的な解釈をぶっておいてラストで量子力学「風味」の解釈にかじった心理学思想をぶつけるような半端な設定回収で終わってしまいました。


言葉は悪いですが「新書レベルでかじった知識を頑張って応用しようとして結局力量不足でした」みたいな。

結局のところ亜人の正体ってわからないままじゃないですか。量子の振る舞いはすでに宇宙誕生の時点で決まっている。しかし人間だけが感情というものを持ち、複雑な心を持った。その過程で生み出されたのが生への執着を持った亜人である、というのが作者の主張の様ですが全く腑に落ちませんね。

・どう執着を持ったらどのような作用が人体に働いて「亜人」となるのか?

・結局サトウはどうなったの?上手く気絶させたんでこれからもう一生安泰ですってこと?ここまでサトウ最強説を出しておいて?200年もつ施設の中に幽閉したので万事解決!がなんだかご都合主義。

・終盤でいきなりオグラ・イクヤ博士の息子の話が出てきたのは何で?

・最終シーン、永井と中野はこれからどうするの?とっくに面が割れてるんだから普通に生活なんてできないよね?世間はサトウが捕まったからといってそんなすぐに亜人への偏見は消えないと思うけど?

・で、結局カイは何だったの?ただのいい人キャラ?


......畢竟、頑張って「すべて丸く収まりました。ハイ大団円」に無理矢理持っていこうとして色々失敗しているような......。


個々のシーンを挙げて行けば得心がいかない回収の仕方はごまんとあるんですが特に私は「亜人の生まれ方の設定」と「サトウの最期」には拍子抜けというかガッカリでした。

亜人の設定に関してはたぶん作者も自分でよくわかってないんじゃないかな。最終巻の作者あとがきに途中から原作者が変わり、絵を描いていた自分がやることになりました、という説明がありましたがこれって最初の設定回収できませんでしたっていう言い訳ですよね。


これは私の勘ですがおそらく亜人の細かい設定を作ったのは初めに原作書いてた人なんじゃないでしょうか。その人がいなくなったがために絵を描いてた方の作者がその設定を頑張って引き継いだが細かい部分までは理解できなかった、というのが本当のところじゃないでしょうか。16,17巻のかじった量子力学っぽい説明と浅い心理学知識がそれを証明しているような気がします。悪戦苦闘しましたって感じ?

まぁ途中から人の原作を引き継ぐというのはなかなか難儀でしたでしょうからあんまり攻撃するのも可哀そうですね。この辺にしましょう。

ただ「亜人」は大風呂敷広げて中盤までワクワクさせてもらった割には終わりが拍子抜けだったのが残念だなぁ、と。


それと、ここからは「亜人」は関係ないのですが最近の漫画を読むにつけどんどんオリジナリティがなくなり同人誌との区別がつかなくなっているような気がします。はっきり言ってレベルが低い漫画が多い気がする。

どこかで見たような設定、あるあるのキャラ付け、ヘタに科学的な合理性に沿ってしまった「創作」より「科学的真実」にすり寄ったストーリー。

それをこともあろうにプロの漫画家が恥ずかしげもなくやってしまうのに驚くとともにガッカリしています。そんなに「非科学的」とか「この作者は科学の素養がない」と批判されるの怖い?創作なんだから非科学的でもいいんじゃないですかね。

後はストーリーの途中で作者の照れが入るようなセリフ回しとか。上っ面だけの猿真似ボケとツッコミ会話。百万回他で見たわ。

もう一つついでに言っとくと、心の声全部そのままストレートにキャラに言わせちゃう。ワザと自分でケガした子供キャラが「これで父さんが僕の寂しさに気づいてくれたら......」みたいな。興ざめですよそんなセリフ。気持ち悪い。子供がそんなこと思うわけないでしょ。心の声をストレートに文字で言わせてる時点でもう絵とストーリーで表現できませんでしたっていう敗北宣言。


確かにそういう手法を一番最初にやった人は偉いでしょう。「あえて」あるあるを持ってくる、「あえて」作者の見解をいきなりストーリー上に持って来る。それを後世の漫画家が「同じようなことをやればいいんだ」と何も考えず容易にパクっていくのは思考停止のように思います。人の真似がしたくて漫画描いてるんでしょうか?主義主張や己の世界観など何もなくてただ人気者になりたいの?プロの真似して安泰を得るとともに箔付けたいとか?自分もプロと名乗っているのに。


同人誌や二次創作のレベルが上がったというのは確かだと思います。そういうものを描く創作者はアマチュアなので別に人の真似でもいいと思います。自分が好きでやってるんだしね。完全自分の趣味の世界。「雰囲気漫画」結構結構。


ただ、この「なんとなーくウケそうでどっかで見たことあって自分が好きなだけの設定を寄せ集めて似たようなモンつくりました」みたいな「雰囲気漫画」を自分の世界観を売ってお金をもらうプロがやっちゃいけないと思うんですよ。

他の人がやってるから、みんながやってるからこれが正解、で創作しちゃダメでしょ。プロなら。

プロなら自分だけの世界観を生み出して頭一つアマチュアから抜けてないとプロと名乗る資格はないと私は思います。そもそもゼロから物を作るのになぜみんなと同じことをしてしまうの?それなら二次創作でいいじゃん。「みんなと同じ」から得られる安泰は己の個性を殺すよ?


漫画家ばかりやり玉に挙げているようで申し訳ないんですがこれミュージシャンでもイラストレーターでも何でも創作する人なら当たり前のことだと思います。

そうはいってもどっかで聞いたことあるようなJ-POP、死ぬほど見たことあるような二次元萌えキャラたーくさんあるんですけどね。音楽理論なら「王道進行」「イチロクニーゴー」なんて誰かがつくったお決まりのコード進行があって美メロつけやすいから、なんて理由で容易にそこに乗っかってしまったり。そこで失われているかもしれない己の感性や思考回路、無意識からのメッセージがあるかもしれないとは思わないんでしょうか?


懐古趣味で申し訳ないですがその点昭和の漫画はすごかったと思います。水木しげる石ノ森章太郎手塚治虫など絵柄を観れば一発でその漫画家とわかる絵柄。

ネットで散々ネタ扱いされてる「ベルばら」だって一発で池田先生の絵だってわかるでしょ。わかるからこそネタに使われるんです。量産型の絵じゃないからこそ。


それと最後にもう一つ。私はプロの創作者は創作物に関して言い訳してはいけないと思っています。ストーリーの中で出し切れなかった設定を「ホントはこういう設定だったんですよ、描き切れなかったんだけど」で出すのは後出しじゃんけんのような卑怯な行為だと思います。

己の主義主張があるから漫画描いてるんでしょ?後から「実はこういう設定で~」って文字で言い訳するくらいなら漫画描かなくていいじゃないですか。

一つタイトルを上げさせてもらうと「葬儀屋リドル」。この漫画現代の漫画の欠点がわかりやすく見える漫画だと思います。好きな方いたらすまん。

デジタルで描いた没個性的女性向けの絵柄、あるあるのキャラ設定(無口なショタキャラとかボクっ娘ロリータとか)、背景はいかにもトレスで高校生男子に執着する美形の白人キャラというご都合設定。

ぜーんぶ百万回ぐらいよそで見たわって設定ばかりでこれがプロの描いた漫画だとはとても信じられませんでした。これでお金取るんだ。


何より愕然としたのはキャラ設定を全部言っちゃうんですよ、この漫画。物語外で。

例えば飛廉という中国マフィアと関係のあるキャラ、「この人実は北欧人とのハーフですが物語の中でだす暇ありませんでした」って作者が恥ずかしげもなく言っちゃうんです。

物語の中で使わなかった設定を何でラストで言っちゃうの?それ自分で「ハーフキャラの設定回収できませんでした」って言い訳してるじゃん。

というか何で北欧人とのハーフキャラ?どこにもそれが関係する描写なかったと思いますが。まさか作者が白人ハーフ好きってだけなんじゃ?自分の性癖を持ち込んで自分が満足したいからこそのキャラ設定じゃないかなぁと疑わざるを得ない。作中で北欧ハーフなんて全然関係ないし。作者が自分の作品でオナってるのを見せられてもねぇ。


漫画の中で決めた設定を回収できなかった時点でそれは作者の力量不足だと思います。それをこともあろうに漫画家が文字で言い訳してるって漫画描く意味あるんですかね。読んでいる方には作中で使われなかった設定などないも同然です。それを後に文字で説明するなど言い訳以外何物でもないと思います。悪いけど。


この手法がOKなら創作者はみんな言い訳しますよ。画家なら「この絵はここをもっとこうしたかったんですよ」と言うだろうし音楽家なら「このフレーズはホントはこうしたかったんです」と言えてしまう。でも展覧会で絵の横に画家の言い訳が書いてある絵なんてないですよね。

漫画だって芸術でしょ?漫画だけ漫画以外で言い訳OKなんてちょっと卑怯な気がしますね。


まとめとして、私は創作物は創作物そのもので判断されるべきだと思います。一度世に出した創作物がどう解釈されようとそこに言い訳をはさむ余地はプロならないと思います。

現代の漫画にはプロが描いたはずのものにさえ、そういう作者の言い訳や照れが入ったものが堂々と「プロの創作物」として恥ずかしげもなく売り出されているのがどうも釈然としない、と私は思います。


ね、辛口だったでしょ。