スイーツ()向けドラマで済ませたらもったいない、海外ドラマgossip girlの主題

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ゴシップガールという海外ドラマが数年前にブームになった。

「ポストSATC」とか「非日常なセレブのスクールライフ」だと話題になり、

たちまち日本でもブームを起こしている。女性にファンが多い作品だ。

その一方でセレブ、ファッション、噂話とミーハーな印象がついて一定数毛嫌いする人も多い。

私もその1人だった。子供じみた恋愛話とか、噂に翻弄されるストーリーは時間の無駄だとしか思わない。

それでも「先入観で毛嫌いしちゃいけない」とDVDを借りたが、

第1話が難解に感じて1話をちゃんと見るのに2年もかかった

(その間30分程度見ては諦め、借りては返しを繰り返した)

 

見進めるにつれてこの作品を「お騒がせセレブの日常」で済ますのは非常にもったいないと感じた。

むしろここまで人物描写とストーリー構成に優れたドラマを他に知らない

何度も見て作品の考察や、英語のスラングを覚えるのに見返してしまう。

今ではHuluに加入して、新作ドラマを見ながらこの作品を並行して視聴している。

ここからは私が感じたゴシップガールの印象を紹介しよう。

(以下、決定的なことは書かないが少々のネタバレがあるので注意)

 

 

作品を構成するのは恋愛でなく人生、2本柱のテーマに注目

この作品では大きくテーマが2本柱で設定されている。

親子問題から生じる人間の生きづらさと、社会の階層だ。

これらに恋愛をスパイスとして混ぜてストーリーにスリルを持たせている構造だが、

恋愛を軸にして視聴すると確かに「誰と誰がくっついて離れて」の連続に僻易するかもしれない。

ゴシップガールの正体?誰と誰がくっついて幸せになる?

…そんなことはさておき、少し考察まじりで見てみるのもいかがだろうか。

 

親子関係とその弊害のリアル

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登場人物の高校生は全員家族に問題を抱えている。

全員がお金持ちだが、自分優先で世間体ばかり気にする母や、

仕事優先の母、横領を隠し逮捕される父にVERY妻のような母。

どうして主人公たちが生きづらさを抱えて生きているのか、というとまさにここが根源のように見える。

親子関係に困っていない人間は世界でもほぼいないから、当然ではあるのだが

問題行動は全て病名が当てはまるほどリアルだ。

心理学をかじったことのある人なら分かるかもしれないが、

言動・症状ともに筋が通っているから、プロが監修しているのか、と思うほど

では親だけが悪者なのか?

視聴を進めると、親は親でもがいていることが分かる。

裕福な妻のヒモ状態を脱したいが為に横領に手を出していた父、

世間体を気にする母の母もまた世間体を気にする母であり、それ以外のやり方が分からないまま苦しんでいたこと。

ディズニー映画の「塔の上のラプンツェル」が親子(毒親)関係の比喩だと見る向きが多いが、

このドラマも親子関係に悩んだらぜひ見て欲しいドラマである。

お金持ちかどうかはこの際関係なく、自分に似た状況に当てはまる家族像があるはずだ。

そして全ての登場人物の行動や思考が参考になるだろう。

 

見えないけど実際にある社会の階層

誰もが言葉に出して言うことは少ないが、社会の階層というものは存在する。

カースト制度や貴族階級が存在しないこの日本でも、だ。

見えない社会階層の中で人々は生きている。それがこのドラマのテーマであると言ってもいい。

アッパーイースト(家賃が高く中心地のエリア)とブルックリン(マンハッタンから橋を渡ったエリア)の違いの描写でも明らかだが、もう1点キーポイントがある。

それがパーティだ。

この作品ではパーティのシーンが数多く登場する。

アッパーイーストの派手な生活を演出する為でもあるが、ストーリーの重要な分岐である。

 

ことわりを入れておくと、派手に飲み騒ぐのがパーティではない

人とのつながりを構築し、情報交換をする場で、人々のストラテジーの上に成り立っている。

ある人は恩を売ることもあるし、その場を盛り立てて信用につなげることも出来る。

パーティが人脈作りや転機であると悟ったダンは後にアッパーイーストの住人になり

最後までなじめなかった父親とヴァネッサはブルックリンの住人に戻った。

(現在、ブルックリンの家賃はマンハッタンに届くほどだと言われているが

このドラマがやっていた頃はまだ差があった。)

 

余談だが、私はパーティが好きなのに会社の飲み会は苦手だ。

前者はウエイターがおり、会場内を自由自在に動き回れるのに対し、

後者は気遣いのスキルが求められ、ほぼ定位置で全員が同じ卓を囲む。

忖度など意味がなく、ただただ相槌を打つだけで話が前に進まない慣れ合いよりは、

1人でも多くと顔を合わせ、次の話が出来るパーティが好きなのだ。

お酒を飲んで騒ぐのは苦手なので、落ち着いて話が出来るところに限るが。

 

日本には 「パーティ」とか「セレブ」と聞いてアレルギー反応が出る層も少なくない。

これらは翻訳やメディアでの取り上げられ方の問題で、実際の言葉が持つ意味は

お祭り騒ぎやギラギラに飾り立てたものでないことだと認知が広がって欲しい。

 

非日常どころか日常そのもの。

「セレブの非日常」と言われて、どうせ夢物語だと決めつけてはもったいない。

もちろん私だって登場人物が日常的に使っている自家用ジェットに

高級ホテルのペントハウス住まいを日常とは言えないが、

受験戦争や家、細かい誤解から人間関係が壊れていく様は

まさにそれそれ!と言いたくなるもの。お金の有無は関係ない。

心理描写はまさに等身大の私たちだし、この問題に答えを出してくれる日本のドラマはなかった

希望の大学に合格する為に教授に媚びを売る姿なんて、学内の進学相談会を彷彿とさせる。

親と同じ大学が暗黙の了解で苦しむ姿、実はお金持ちの中でも代々のお金持ちでなく悩むところ。

あそこまでの生活とは言わないが、学生時代に見てきたことや体感したことだった。

同じ学内、同じ地域に住んでいても少しの差で話の食い違いが起こったり、

その現実が受け止められなくて人間はついたり離れたりを繰り返す。

女同士の友情にケンカ、どれも世間ではドロドロだと見られがちだが、結局は痛快だ。

そこが心地よくて、自分の人間関係にも希望をもらえる

 

 

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 ストーリー構成の美しさ

私の好きな登場人物はブレアとチャックだ。

多分、4話くらいを見ている人にはとても驚かれると思う。

どちらも悪魔のようないじめっ子で性格もきつく、何をするか分からない怖さがある。

ブレアは美しいが、チャックは悪い意味でおぼっちゃまくんという雰囲気だ。

でもストーリーが進むにつれ、彼女たちは成長する。

特にチャック役のエド・ウェストウィックの演技は素晴らしく、彼は表情の演技が秀逸な俳優だ。

最初のおぼっちゃまくんの印象も、制作側の意図を汲んだものだろう。

髪型を変え、表情も変わり、行動だって誰より頼もしく、気遣いはパーフェクトだ。

むしろ、最初に好感度が高いキャラこそ段々苦手になっていく。

思いつきで行動してしまうキャラの中で、2人は芯が通っていて、戦略的で

ビジネスも成功出来そうだ。

気品と知識が備わった上で行動しているので嫌味なく、ふるまいの上で参考にもなる。

人を操り、貶め合うのも外資系の会社を経験していたのであまり抵抗なく受け入れられた。

 

そんな2人をおそらく最初は敵目線で見ているだろう。

むしろ主役に恋するブルックリンの孤独な青年・ダン目線で見る視聴者は多い。

「アッパーイーストはなんて汚い世界なんだ!お金持ちの考えなんて分からん!」

そこから5話くらいで

「ブルックリンの奴らは黙って見てろ!

ここは金持ちが解決するから余計なことをするな!」と視聴者目線が変わる。

これら、視聴者の心理さえも操ってしまうほどの巧みに練られた脚本が見事なのだ。

 

オシャレの一言では済まない、アートのような世界観

ゴシップガールを好きな人はみんな口をそろえて「オシャレなところが好き」と言う。

その通りだ。ファッションもセリフも、街も最高にオシャレなのである。

そのオシャレさが「オシャレ」の一言で済まないほど細かいのである。

 

まずはファッション、それぞれの人物の人間像まで表している。

お受験のシーンで大学に真剣に入りたいと望む者は首まできっちり詰まった服、

対して熱の入らない主人公は教授陣と会う気のないような肌見せワンピース。

人それぞれにファッションのポリシーがあるように設定されていて、

全シリーズを通してその個性は守られる。

母親世代の服、男性のスーツの着こなし、ガールズグループの子分たちの服もストーリーに合っていて感動さえ覚えるほどだ。

 

しかも、ただのファッショナブルで済まない。1つ1つのシーンを見て欲しい。

ティファニーブルーが基調のパーティで、そのパーティの主人公はオレンジのドレスを着ている。

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これは補色効果まで考えられており、部屋の中でも際立って彼女が目立つように計算されている

ハンプトンで静養するシーンでは女性2人で並んで歩くシーンも多く、

そのために二人とも同系色の服を着ている。

並んで歩いている2人の服がチグハグな色だと思えば後で別れのシーンがあって、

次に並んで歩く相手とドレスの色合いがピッタリになるのも面白い。

画面構成を含めて計算しつくされたコーディネイトはまさにアートなのだ。

 

「アート」と言えば、作品内の美術作品も見どころだ。

この件に関して私よりもタイガー氏の記事をオススメしたい。

ourlifeisajourney.net男性目線から分かりやすく書かれており、非常に勉強になる。

インテリアはどれも魅力的で、放送から10年経とうとしている今でも色あせない。

 

くすっと笑えるセリフにアメリカの日常

フルハウスやフレンズみたいに「わはは」と笑えるものではないが

くすっと笑えるセリフも多い。

サッカーチームのチェルシーの話をしているのに、サッカーに疎い主人公が「チェルシー?(NYの地名)買い物に最高よね!」と返したり、

「いつまでもバービー人形の隣でダースベーダーをやっていたくない」(金髪で完璧美女のセリーナの横で比べられる悪魔な)ブレアや、一見冗談とは無縁なキャラがそういった言葉をサラっと言うのがたまらない。

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スターウォーズネタに関しては、エリックが暗黒化しそうな女の子のことを

「アナキンがダースベイダーに変身するぞ」と言っていたこともあった。

国民的な童話や昔話の少ない(共通のものがない)アメリカにとって

スターウォーズこそが桃太郎的に「みんなに通じる」ストーリーだということを端的に表している。

実在の政治家の名前を出して比喩をしたり、文学の一節を使いながらナレーションが入ることもあり、

会話が「アメリカあるある」なのが楽しい。

特にブレアの家に住み込むメイド・ドロータは良い味を出している。

シリアスなシーン、オシャレすぎるシーンの合間にそういう小粋なギャグが

効いているからこそ、疲れずに視聴できるのだ。英語や文化のいい勉強にもなる。

声だけで登場するゴシップガールなんかは特に言葉の魔術師だ。

ただのおバカドラマだったらこれほど表現豊かにはならない

文化、学問、歴史の知識があってこそ理解できる表現も多いのだ。

たまに挿入される映画のオマージュなんて古い映画好きには最高にうれしい

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まとめ

考察が捗るほど筋の通った脚本に人物描写、心理研究がなされ、

マナーやふるまい、文化を学べるような面白さ、

これを見ずに「ただのミーハードラマだろww」とバカにしているのはもったいない。

「セレブ」「ゴシップ」でPRするのも言葉足らずだと感じている。

結局映画化は叶わなかったが、続編を今でも願ってしまうほどの素晴らしい作品だ。

おしゃれやお金持ちに尻込みしてしまいやすい人も視点を変えれば楽しめるドラマだろう。

筆者は最初「出てくるごはんがおいしそう」というだけのモチベーションで視聴していた。

しかし、次々と起こるスリルにミステリ感覚でハマってしまうドラマなのである。

ぜひともオススメしたい。

私が12番でなく0番のJリーグユニフォームを購入した理由

海外・国内問わず、サッカーファンの毎年の悩みの1つに

「今年は誰のユニフォームを買おうか」という議題が必ず挙がる。

 

シーズンに入ってしまえばその悩みのハードルは下がり、

良いプレーをしたと思う選手のユニを毎試合買う猛者も出てくるのだが、

シーズン前のユニフォーム発表の時期は

なぜか「今年一年のチーム運を決める」いわば願掛けに近い大事な儀式のようで、

誰か1人に絞ってユニフォームを買う、それだけのことに膨大なエネルギーを使う。

 

御多分にもれず、私も同じように悩んだ。

期待の若手選手の番号も買いたいし、

大好きな齋藤学選手が今年から10番(サッカーではエースナンバー)というのも嬉しい。

そうして悩んだ挙句に買った今年のユニフォームがこの番号だ。

 

横浜F・マリノス 0番

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マリノス君!!!!!

 

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マリノス君!!!!!!!!!!!

 

マスコット好きだからマリノス君の背番号を選んだ、それも理由の1つだ。

しかし、私の本命はもう1人のマスコットのマリノスケである。

もちろん、ユニフォーム購入候補にマリノスケ(パーソナルネーム)も入っていたが、

今年はマリノス君しかいないと思ったのだ。

そしてその選択は思わぬところで効果を発揮した。

 

胸スポンサーでどこのユニなのか、答えられますか

ユニフォームの胸にNISSANと書いてあれば横浜F・マリノス

ハッピーターンと書いてあればアルビレックス新潟

Jリーグサポーターの中では常識に近い話かもしれない。

 

しかし、街を歩く人たちにこれを答えられる人は少ない。

「あのユニ、青っぽいからマリノス…?」と聞いてくれた友達の視線の先にいたのは

FC東京サポーターだったこともあった。

マリノスは青・白・赤、FC東京は青と赤、

その違いもユニフォームになると判別しづらいものだ。

 

私たちだって、Jリーグのユニフォームはスポンサーと色で判別できても

MLSのユニフォームだと「どこのチームだろう…」と思ってしまう、そう、その感覚。

自分はサッカーを好きになる前まで、青いユニフォームは全部日本代表だと思っていた。

 

しかし、マリノス君ユニだと通常のユニフォームに詰め込まれた情報量に加えて

さらに背中にチーム名が書いてある…!

マリノス!!!!!!!

 

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どこからどう見てもJリーグチームの横浜F・マリノス!!!!!!!

エンブレムよりも訴求力は格段に強い。カタカナ!

 

あ、ユニフォームの人が歩いてる、

今日試合をしているんだ、この街のどこかで試合をやっているんだ、

その気づきも「どこのチームかよく分からないけれど」で打ち消されていたのが

「『マリノス』が今日ここの近所で試合をしているらしい」に変わる、

これは面白い発見だった。

 

ユニフォームを着て歩くだけで「興味の種をまく」ことが出来ると言われているが

その種をより強固に確実なものに出来るのがマリノス君ユニだったという訳だ。

 

グローバル目線から日本語ネームマーキングとマスコットユニを見てみよう

ユニフォームのネーム表記といえば

TANAKAとかSUZUKIのようなアルファベット表記が一般的だ。

しかしマリノス君のマーキングは立派な日本語表記である。

現地語のマーキングは世界的に見ても珍しいから「かっこいいな!」と思えた。

 

そもそも、海外のサッカーチームにマスコットユニフォームは存在するのだろうか。

日本では各チームにマスコットユニが多く存在するが、

もしかしたら世界的に見ると非常に珍しいのではないか。

Jリーグの宝と呼べる存在がこんなところにあったとは…。

どうも他チームのマスコットユニを見るとアルファベット表記が多いようだ。

(ヴェルディ君ユニがカタカナなのは確認済)

カタカナユニがもっと増えても面白いかもしれない。

 

Jリーグチームのマスコットは海外チームのマスコットに比べ、

人々が感じる「親しみ」や「愛らしさ」のポイントを突くのが上手だ。

これはサンリオやサンエックスに代表されるような日本のキャラクタービジネスが

成り立っているからこそのストロングポイントだろう。

マスコットもJリーグの立派な強み・武器だと言っていいはずだ。

 

海外旅行で現地のチームのユニフォームを買おうか、と思っても

選手名で悩んでしまい、結局買わないことがあった。

こういう宙ぶらりんな観光客としては海外でもマスコットユニがあれば

それを買ったのにな、と思う。

特定の選手の応援でなく、チーム全体が好きという意思表示に

マスコットユニはその手腕を発揮してくれるような気がするのだ。

 

マリノス君ユニを買った理由

こうして、買ってみて良かった!と思えた貴重なマリノス君ユニであるが、

どうして彼のユニを買うに至ったのかは少しデリケートな問題なので明言は避けたい。

しかし、マスコットブログでおなじみのだじゅうるさんが素晴らしい記事を書かれている。

blog.livedoor.jpこの記事にほとんどが詰まっていると言ってもよい。

マリノス君は400試合ずっとマリノス君で居続けた。

その像をブレさせず、マリノスというチームの誇りの象徴であり続けている。

試合前、相手チームに頭を下げに行く姿勢。

それは相手に媚びるわけでもなく、かといって過度に遜るわけでもなく、

ただ相手にリスペクトを持つ姿なのだ。

「象徴」とはいささか抽象的な言葉であるが、

サポーターとクラブのあるべき姿を背中で見せてくれているように見える。

この「挨拶」は差別問題の動きからはじまったものではないことも書いておこう。

 

完璧だが、お茶目で優しくて、握手の力の強さからも分かる通り情熱にあふれている。

マスコットのセレモニーで泣くなんて、思い入れが強いと思われるかもしれないが

彼がマリノスの歴史を見守り、いつしか彼自身がマリノスの歴史になっていたのだ。

 まさにレジェンド、マリノスケはさらっと口に出したように思えたが

こう考えてみると一番近くでマリノス君を見つめていたマリノスケだからこそ

真理にせまっていたのかもしれない。

 

blog.livedoor.jp

マリノス君のユニフォームを買ってよかった!

これからも、マリノスとともに輝き続けてほしい。

お医者さんは教えてくれない。患者が書くPMSとPMDDの話。

先日noteで書いたPMDDについての記事に反響があったので

はてなブログでも共有。長いですがまずはこちらをお読み下さい。

note.mu

投稿してから気がつくことも沢山ありましたので

改めてはてなブログでも書いてみましょう。

  • 自分はPMSにかかりやすい人だって言い出せない
  • そのネガティブ、本当に自分の性格?
  • 先生だって、研究者だってPMSPMDDに罹ったことがない人がほとんど
  • webには載っていないPMSPMDDのメカニズム考察
  • 自分の編み出したほんの些細な解決法
  • 病院に行くタイミングが分からない?落ち着いたらすぐに行って!
  • 同じPMSにも違いがあることを認識しよう
  • 婦人科と心療内科、ダブル受診が必要だった
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我こそは社畜だという人にこそ見て欲しい。PIXAR「インナーワーキング」が教えてくれるおしっこ理論

「モアナと伝説の海」と同時公開の短編アニメ

ピクサー「インナーワーキング」が素晴らしい出来でした。

(モアナの考察は前のページに書きました

http://ladytricolore.hatenablog.com/entry/2017/03/10/200842)


もしかして日本人向けに作られたのか?と思うほどの

イムリーなテーマとメッセージ。

ピクサーはこういう社会問題に踏み込んだ作品を作ると天下一ですね。


この話はごく一般的なサラリーマンが主人公です。

舞台はハワイ。

毎日会社に通いますが、そのルーティンの動作の中で彼は自身を縛り付けています。


ラジオから流れてくる音楽に合わせて踊りたい!

  → 滑って転んで死ぬからやめておこう


朝ごはんにパンケーキ食べたい!

  → 脂肪肝とか高血圧になるからやめておこう


海に行きたい!

  → 溺れて死ぬからやめておこう


この繰り返し。でも効果的なメロディも相まってテンポがものすごく心地よい作品。


そんな中で彼の心がいつしか悲鳴をあげます。

毎日繰り返しの仕事、遊びにも目をくれずこのまま老いて死んでいくだけ…

ここで脳が心に命綱を渡します。

自分の考え一つで心が助かるわけですね。


その日の昼休みから彼は自分に課していた鎖を全て取っ払います。

食べたかったパンケーキも食べて、海にも繰り出して、

気になっていた女の子にも声をかけられました。

彼の運命が変わるのです。


面白かったのはなんと作品中2回も

「排泄シーン」が出てくること。


天下のディズニーもとうとう下ネタで笑いを取るようになったのか?


私が考えたのは

「お手洗いに行くようにカジュアルに

自分の心に耳を傾けよう」

というメッセージだとおもったのです。


お手洗いを我慢しても、やがて膀胱が悲鳴をあげます。

私たちは出先だろうが家だろうが、お手洗いを探して必ず用を足します。


でも心の中にストレスがいっぱいになって

悲鳴をあげたとしても人間は我慢し続けます。

これって、ちょっと不思議ですよね。


お手洗いを我慢していたら膀胱炎になります。

それと同じで、ストレスを我慢していれば精神疾患になります。


私たちは子供にも「お手洗いギリギリになるまで我慢しちゃダメだよ」と教えます。

でもその私たちが心がギリギリになってもそのまま

「太るからパンケーキはダメ」「お金かかるから○○は我慢」と自分に強いています。


「お手洗いに行くような感覚」ってものすごく分かりやすく、自然な表現だと思います。

これは老若男女、国籍問わず

我慢しちゃいけないものだって、誰もが理解しているものだから。


テーマソングもすっごく良かったし、

エンディングの彼の未来と砂のお城で終わるところ、最高でした…!

日本人で社畜なあなたにぜひ見てもらいたい、そんな作品です。

モアナと伝説の海 感想・隠されたメッセージの考察(ネタバレ注意)

 

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私は近年のディズニー映画作品に隠された

メッセージ性やメタファーを読み解くのがとても大好きです。

「モアナと伝説の海」でも同じようにメッセージが隠されていました。

  

この作品は"ただ勇敢な女の子が冒険する映画"では終わりません。

映像美や楽しいキャラクターの魅力はもちろん、

深い考察を知ることで大人も楽しめる映画だということが分かります。

  

ネタバレを多く含みますので以下、追記で隠して書きたいと思います。

また、私もまだ自信がない考察だらけなので違う意見の方もいると思います。

ぜひ情報交換をしながらああでもない、こうでもないと考察を楽しみたいと思います。

内容が分かってしまっても大丈夫な方、どうぞお進みください。

(若干アナ雪のネタバレもあるので注意)

 

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