2018年5月、20歳9ヶ月
やっぱり僕の生活にはいつもアイドルがいる。テレビ番組でもツイッターでもYouTubeでも、自分の好きなアイドルで溢れている。
好きな度合いには波があって、あっちのグループが好きな時もあるし久しぶりにこっちを見てみたらなかなか良い、なんてこともある。推しメンが変わることは多くはないけど、「あの子いいなぁ」はしょっちゅうある。
アイドルが好きなのかAKBや乃木坂が好きなのか可愛い子が好きなのかよくわからない。
毎日のツイッター、毎週のテレビ番組、それらの中心が彼女たちである生活が約8年変わらないのは、誰かが言ってた「男の初恋はその後の人生を左右する」みたいなことか?
確かに成人式は変な感じはしたし、その1ヶ月後にやった成人式3次会みたいなやつの帰り道であの子と2人きりになった時は中学生当時のことを思い出した。彼らといる時は、中学生のノリのまま大人になった周りを、「そんなこといつまで言ってんだよ」と腕組みしながらバカにしつつ、いつもの自分とは違う昔の自分に戻る感覚があるため、なかなか面白い瞬間ではある。でもあの子と帰ったあの日の27時はいつもの自分と中学生の時の自分とが混ざった僕だったような気がする。初恋のあの子が人生を左右しているかはまだ分からない。
アイドルは、AKBとか乃木坂もハマったしハマってるけど、わけのわからない地下アイドルにもちょっとハマった。初めて好きになったアイドルは大島優子さんだけど、松井玲奈さんもだいぶハマったし、篠崎彩奈さんはドルヲタ生活に拍車を掛けさせる存在であった。西野七瀬さんは握手しに行かなくても十分楽しめる毎日を教えてくれたし、田野優花さんはアイドルだって恋をすることと届きそうで届かないものが一番儚いことを体現してくれた。
でも、自分にとってどんな存在だったかは思い出せるけどどんなところを好きになったのかは思い出せない。顔が好きなのは当然だけどそれ以外にも理由が絶対にある気がする。これはアイドルだけじゃなくて音楽でも同じかもしれない。「君のどこに惹かれてあの時心が揺れたのか、私生活なんて知らないのに」。
僕は久しぶりに劇場公演を観に行った。それは、僕のドルヲタ人生第3章の中心にいた田野優花さんのラストステージを観たい気持ちが一番だったからだ。第2章の中心にいた篠崎彩奈さんも同じチームだったけどチーム千秋楽だから他のチームへ行ってしまうし、なにより田野さんが卒業だからこれからは劇場公演を観たい一番の理由をあげるならどんな理由になるのだろう。
田野さんが好きとはいえ、握手会に行かなくなった後だったから、他の推し被りの人よりもそういった意味では徳は積んでいない。でもその予兆はチケット番号が123の時点であったのかもしれない。ちなみにロッカー番号も自分の誕生日と同じところにした。そして2巡で呼ばれた。
公演の感想は、わかりやすく
- かわいい
- ダンス、パフォーマンスが好き
みたいな基準を、田野さんを除いて書くと、
という感じになった。アイドルは生で観ると可愛さ爆発で、久しぶりに観た子とか(特に福岡聖菜さん)めちゃくちゃ可愛くなってたりして普通に感動した。
下口ひななさんは絶対良いヤツ、こういう子が卒業する時とかたぶん泣いちゃう。
安田叶さんは、なんか良いよね、かわいい。
あの日は田野さんを除いたら市川愛美さんを一番見てたかもしれない。カッコよさを求めるならこの人を絶対使ったほうがいい。映像じゃなくて生で観たほうが良さが伝わる。楽しさとか自信が表情から溢れ出てて観てるこっちもとても興奮した。シャムネコとかヤバかった。
篠崎彩奈さんはご無沙汰だったんだけど、前に席がなかったからかかなり目線をくれたし、久しぶりの照れ臭さとか教科書通りの綺麗なレスではなくて、1回頷いたら分かるみたいなそんな雰囲気がお互いあったと思うんだけど向こうはどう感じたのだろう。
AKBだけじゃなくてアイドルって、「物理的な距離で」近くに感じれたらもちろん満足感はそれなりに高い。特にAKBグループの劇場公演は顕著で、必ず一瞬だけでも自分のものになる握手会とは違う特別感がある。好きなメンバーを目で追ってる時間も例えば画面に映ってない部分をよく観れるのも劇場公演ならではの距離感でとても面白い。真ん中にいる子ではなく、後ろや端っこで踊ってる子の姿を追うことにも何か本質があると思う。
あの子には握手会の対応は期待してないけど、この子やその子にはそれなりにレスポンスは貰いたい、ネット配信とか観てると心配になる、そんなことを最近考えながら「俺はまだそんなこと求めているのか」と呆れてしまったが、それを相手の個性と捉えられないだろうか。
アイドルという曖昧な存在に何かを求めるのか。それとも、それぞれの子にそれぞれの何かを求めるのが良いのか。
でも田野さんにはそんなことは思わなかった。その時々の状況はあるけれど、見てれば良かった、見れれば良かった。他のことに目線を移してても、過去のツイートとかさっき更新されたインスタを見ると、君の色に染まり直される。男がいようが僕とは違う世界で息をしていようが、僕が好きなAKBに平然と戻ってきてくれた。届きそうで絶対に届かない存在ではあったけど、手を伸ばさなくてもいい一種の憧れもあったのかもしれない。
「だから君が好きなのか」
最後のモバメが送られてきた。今度は彼女は戻ってこない。AKBの田野優花が終わる。
2017年によく聴いた音楽
音楽有識者の年間ベストを読むとまだまだ知らない音楽があって、でもそれがその年に発表されたものだと(年間ベストだから当然だけど)、自分のアンテナの弱さを痛感する。ただ、それが私にとって聴かなくてはならない楽曲ではないことも多いので、今年のこの記事も、「2017年によく聴いた(旧譜を含めた)音楽たち」という形で進めていく。基準は特にないが、天候や気温、時間帯や精神状態、場所...といったシチュエーションに合わせた聴き方が多いのでそれにも触れていきたい。
「1組1作品のみ、昨年選んだ作品は選考対象外」がルールとする。
10. Miles Davis『Kind of Blue』(1959)
私はなにかに出会ったそのキッカケというものをすぐに忘れてしまう。ジャズもまた然りである。フュージョンがSMAPのおかげだからその流れでジャズも聴いてみたのかもしれない。だが、このアルバムがジャズを聴くときの基準になるとすると今後聴く作品がくすんでしまう可能性もある。
9. Wes Montgomery『Fullhouse』(1961)
なぜ私はジャズを知ろうとした最初のアルバムをウェス・モンゴメリーの名盤にしたのか、思い出せない。でも入り口はこの作品で合っているし出口を探すつもりもない。バンド形式ではなくソロでの作品がたくさんあったり、好きな奏者が参加してる作品を探すのも面白い。私は深い深い世界へ、足を踏み入れた。
8. Donny Hathaway『Extension of a Man』(1973)
Soul Screamの「15丁目」の元ネタが「Someday We'll All Be Free」と書いてあって、アルバムを全部聴いてみたらこれまた好きな感じだったため8位に。Soul ScreamだけじゃなくてBuddha BrandとかRHYMESTERもそうだが、元ネタを調べてアルバムとして好きになるのって、中々良いディグ作業だと思う。こんなこと言ってたらブッダも聴きたくなってきたな。どっちを先にやるか。
7. Yogee New Waves『WAVE』(2017)
「シティポップ」とは何なのだろうか。そもそもそう括ると困るバンドもいるだろうし敢えてその流れに寄せてる者もいるかもしれない。”シティなんかよりタウンだろ”とか言われたりしたらもう訳が分からなくなる。でも、好きな音楽であることには変わりない。私はYogee New Wavesが好きだ。次はワンマンで観たい。「HOW DO YOU FEEL?」、本当に良い曲だよなぁ。
6. THE 1975『I like it when you sleep, for you are so beautiful yet so unaware of it』(2016)
日本にもこういう大衆性のあるカリスマバンドが現れてほしいなと、聴きながら何度も思った。星野源のような日本を変える楽曲を出せとは言わないが、個人的には黄色い歓声が飛び交うバンドの出現を望んでいる。『DH00278』も素晴らしかった。
5. cero『Obscure Ride』(2015)
これまでは、朝だけでなくて帰りも勢いのある曲を聴くことが多かった。早く目的地に着きたいし早く家でゆっくりしたい。ダラダラ歩く人が大嫌いだし乗り換えは全力で走りたい。でも帰りは別にそんなことなくていいんじゃないか。帰ってる途中でもリラックスだって出来る。スマホを触りすぎるのも良くない。1年以上通ってても初めて発見する看板だってある。明日は違う看板を見つけよう、せめて帰り道は。
4. Incognito『Positivity』(1993)
このバンドに出会ったキッカケが、Tristanがどんなバンドか調べてたら引っかかった、というのをはっきり覚えている。去年はブラックミュージックにハマり出して今年はその中でもジャズやフュージョンに傾倒した。まだまだ詳しくないジャンルだが、フュージョンって良いなと感じれたこのアルバムは今年一番印象に残ってると言っても過言ではない。
3. SMAP『SMAP 012 VIVA AMIGOS!』(1998)
「Possession Possession」「Duo」だけで驚愕なのに、フュージョンアレンジされた「Peace!」に、90年代の5スマの傑作である「たいせつ」と「夜空ノムコウ」が収録されてるから、年間3位だけでなくてSMAP史でも中々の名盤である。年間通してだと1番聴いたのはSMAPだったから実質年間1位なのは間違いない。
2. Marter『This Journey』(2017)
このアルバムは5月下旬に発売されたのだが、内容は春を想起させるものが少なくない。シチュエーションとしては秋冬だけでなく梅雨の時期に僅かに訪れる晴れ間に聴いたから、実際に春風に当たりながら聴いてみたい。その季節の頃には君と僕はどんな会話をするだろうか。もう冬至は過ぎた。
1. Willie Wright『Telling The Truth』(1977)
私の好きなドラムの感じでもないし、ファンキーなギターも中心じゃないし、キラキラしてるポップスでもない。でも休みの日の午後に流してると落ち着くし、一日の終わりに聴いて身体を浄化させるのも良い。ベースも心地良いしフルートも聴こえてくる。軸となってるのはアコギ。声も良い。優しくて渋い。フォークの雰囲気もある。発売された当時と同じように、時代に逆らった音楽を聴く。生音だけど音数も多くないしちょっとだけチープ。気付いたらもう1年が終わりそうだけど、年が明けてもこのアルバムを聴いていたい。
2016年によく聴いた音楽
タイトル通りではあるのだが、後述するのはリリースが2016年のアルバムだけではないので、邦楽が1つもない音楽精通者のベストオブザイヤーブログ記事みたいな感じを想像しないでくれたらこちらとしても有難い。また一応ランク付けもしているのだが、あくまで好みと補正と聴くと個人的に思い出す情景があるアルバムばかりなので、某有名雑誌などみたいに『この作品は社会に大きく影響を与えたから1位である』みたいなのを想像しないでくれたらこちらとしても有難い。勝手なルールとしては1アーティスト1作品まででEPとアルバムのみ。
20. Eric Benet / Lost In Time(2010)
w-inds.の慶太君の影響で聴いた。理想のソウルシンガー。
19. 欅坂46 / サイレントマジョリティー(2016)
表題曲だけでなくてカップリングもレベル高い。
18. ミツメ / A Long Day(2016)
ワンマンも観に行ったくらいハマったバンド。夏場に他のアルバムも合わせて聴いていたため夏の思い出が蘇る。
17. ゴスペラーズ / The Gospellers(1995)
ゴスペラーズは昔の楽曲の方が断然好きだ。
16. Primary / 2(2015)
韓国のバンドにハマるのは初めて。気づいたら1周聴き終わってる。
15. Blood Orange / Freetown Sound(2016)
純粋にサウンドが好み。タイトルも誰かに影響されてそう。
14. LAMA / New!(2011)
春先くらいによく聴いてた。クセになる。
13. Especia / Mirage(2016)
3人体制になってから雰囲気が変わりすぎてるがこれもこれで好き。
12. 宇多田ヒカル / Fantôme(2016)
初めてまともに宇多田ヒカルを聴いた。音数も多くなくて声が素直に入ってくる。
11. 中島孝 / RAFT(2016)
ikkubaruと同じレコード会社だったような気がする(曖昧)。「SILENT STORY」がカッコいい。
10. PIZZICATO ONE / 11のとても悲しい歌(2011)
10位から15位くらいまでは順不同でもいいくらいなのだが、家で聴くことの多いアルバムであることと寧ろ移動時間に全く聴かないことが10位である理由だ。例えば夜寝る時に「ひとりで眠ることを学ぶ。」のイントロが流れてくると、少し前まで興奮状態だった脳が一気に醒めて睡眠モードに入れる。寝る時に音楽なんか聴かないし聴きたくないくらいなのにこれは例外だ。古いモノクロ海外アニメのサウンドトラックとかにありそうなサウンドとボーカル(伝われ)。私にとってのこのリラックスアルバムはこれからもお世話になりそう。
9. Bruno Mars / 24K Magic(2016)
Get LuckyもそうだけどUptown Funkの影響力は私の中でかなりあって、そのおかげでChicをはじめナイル・ロジャースやディスコファンクにハマって、それらに影響されてるw-inds.の慶太君からも色々な知識を得られたというか。昨年かそのくらい前に「海外のトレンドミュージックが分からない」みたいな悩みがあって、それは単純にネットの使い方が上手でないだけなのだが、それも結構改善されたし、好みのジャンルの新譜もYoutubeやApple Musicでチェックするという良い流れも出来た。そんな私の中で踊れる音楽が中心だった2016年を締めくくるに相応しいアルバムはこれしかない。
8. LUCKY TAPES / The Show(2015)
初めてこのバンドを観た時「ビジュアルは好きじゃないけどそれ以外は完璧」だと思った。ただこれは完全に偏見で、正直、ボーカルが女の子みたいな手の叩き方だったりギターがめっちゃイケメンだったりストリングスのお姉さんの音の乗り方が可愛かったり、なんだかんだ強い要素(?)が多かった。年始のEspeciaとの2マンもぜひチェックしたい。
7. ikkubaru / Brighter(2015)
私は電車での帰り道は夜が良い。夕方はオレンジが綺麗だし昼間は何か得をした気分になるが夜は特にピッタリな音楽がたくさんある。東京だけでなくて田舎町から帰る時もその音楽を好んで聴く。ネオンライトを見ながら、時々窓に映る自分の顔を見ながら、今日あったことを思い出したり来週起こる嫌な事を考える。少しくらい忙しくて考え事が多い方が人生楽しい気がする。
6. The Weekend / Beauty Behind the Madness(2015)
iPhone5を6sにしてから2日後くらいに大雪が降って、学校の最寄り駅まであと1駅の所でどうしても電車が動かないから仕方なくその駅まで歩いてる時に聴いていたアルバム。というかその日ずっと聴いていたかもしれない。街頭インタビューで「冬ソングといえば?」と聞かれたらこのアルバムのどれか1曲を挙げてしまうだろう。それくらいあの大雪の日を思い出す。
5. Marter / Songs of Four Seasons(2014)
四季のアルバムってことは季節を選ばないし年中聴ける。冷房の効いた帰宅ラッシュの電車、風が強くて一段と寒く感じる駅のホーム、バスの中で夕暮れを見ている時、1日の終わりに聴くのもいいしイヤホン越しではなくて直接iPhoneやパソコンから流して休日を過ごしたり。抜け目がないため弱みを思わず探したくなるアルバム。
4. SHINee / 1 of 1 - The 5th Album(2016)
『「1 of 1」がとにかくヤバい、こんなの出されたら日本勝てないよ、正直ブルーノマーズより良い気がするんだけどどうだろう、「Feel Good」もヤバいし「Lipstick」もヤバい、それに「So Amazing」もヤバいんだよ、何がヤバいかは聴いてみたらわかる。』そうやって私は友人に薦めるだろう。頑張れニッポン!
3. Pictured Resort / Now And On(2015)
”環境に合った音楽を聴く”という事がほとんどなのだがこのアルバムは秋の朝が一番似合う。しかしサウンド的には暑い夏を涼しくするような清涼感もあるしかなりアーバンな感じもある。となると永井博がジャケット提供するようなバンドなのか?と問いかけたくなるような雰囲気。でもこれを聴いて吊り革に掴まりながら秋の朝の太陽を浴びると、どの曲からも季節を勘違いさせず、年の瀬に向かう時の流れを耳から伝えてくれる。
2. Emerald / 2011ep(2015)
”Pop music発 BlackMusic経由”というコンセプトのもとでやってるため音もカッコいいのだがボーカルの重要性を実感したバンドでもある。特徴的な声でもそれが例えば『歌声もまた1つの楽器である』という表現がされてたり実際に聴いてみてそう思ってしまうと個人的に首を傾げてしまう。しかしバンドの中のボーカリストとしての存在意義を確認できる「光と言葉」という曲を頭に持ってきているこのEPは今年飽きる事なく聴き続けた作品であった。
1. SMAP / SMAP 007 Gold Singer(1995)
8月にSMAPが解散発表してから少しずつではあるが過去を辿ってみると単純に顔から服装から髪型から滲み出る雰囲気から生き方から全てが次元違い。そんなモンスターグループだから曲ももちろん凄い。
私自身、14枚目シングルである「がんばりましょう」から21枚目シングルである「はだかの王様 〜シブトクつよく〜」までが本当に好きで、「青いイナズマ」「SHAKE」「ダイナマイト」をシングル御三家とするのなら、007から009までをアルバム御三家としたいところである。
もう少しアルバムの話をすると、収録されてるシングルはトラックが録り直しされてて、スタッフの本気具合もさることながら例えば間奏のサックスもとんでもないことになっている(「たぶんオーライ」が特に)。ちなみに「KANSHAして」はトラックがまるでほとんど違うのだが、アルバムコンセプトの提示にはもってこいの完成度。正直ボーカルは完璧ではない(ジャニーズに歌唱力を求めすぎてはいけない気がする)が豪華演奏陣との相性は最強である。
色んな感情はあるけれどこのグループを超えられる人たちはこれからずっと先も出てこないのではないか。
※SMAP解散に寄せて
スマスマ最終回も終わってしまって、やはりファンにとっては何処か納得出来ない部分もあると思いますが、理解してあげなければいけない部分もある気がして、解放という言葉を使っていいのかわからないけどそういった事も必要な世界なのかなと色々考えてしまいました。でも、平成という時代のはじめからおわりまでトップに居続けたのは改めて凄すぎるグループだなと。”国民的アイドル”と呼べるのは森且行含めたSMAP以外いない、そう思えるここ数日でした。色んな作品をこれからも振り返っていって、ずっと心の中で生き続けさせたいと思います。
「SKY-HI HALL TOUR 2016 ~Ms. Libertyを探せ~」の感想とレポート
SKY-HIのライブもこれで4回目となる私だが今回のツアーは一番楽しくてエンターテインメント性に富んでいた。メッセージを強く伝えたい時の手段というのも複数あって且つしっかり心に残る。明らかにこの人は毎日毎年毎ツアーで進化し続けている。アルバムも1月に出したばかりでさらに5月にはニューシングルも決まっていて、まだまだ追いかけなくてはならない、そしてまだSKY-HIを知らない人も気にかけてほしいものだ。
筆者が感じたSKY-HIによる工夫
前回行ったライブはRL2ツアー(http://lateo.hatenablog.com/entry/2015/12/18/235340)
で、リバ探との比較対象になるのはこのツアーなのだが(毎ツアーが過去の公演を超えてくるため)、まず見受けられたのがパーティーチューンを前半に持ってきてカタルシスの楽曲達を中盤でより引き立たせていた所。パーティーチューンとは、BROKEN HAZE氏プロデュースによる「Limo」や「Count Down」、すっかりお馴染みとなった「マインドコントロール」、「TOKYO SPOTLIGHT」、またライブの定番曲である「Tumbler」なども前半に位置付けられた。
正直ここまでやってくるとは思ってもいなかったので(それ以前に早めにカタルシスを歌うとさえ思ってた)、私を含めて周りの人達ほとんどがタオルで汗を拭っていた。純粋な音楽の良さやライブの楽しさをこんなに感じれたのは初めてだった。
カタルシス発売前後のインタビューで「メッセージ性云々の前に純粋に僕の曲を聴いて楽しんでもらったり、良いなって思ってもらわないといけない」って言っていて、それをこのライブで体現していて、カタルシスが伝えたいもの(聴き手が感じること)よりも前にこうやって楽しめる楽曲を並べていたという点はよく計算されているなと思った。
下の写真はオープニングの登場シーンなのだが、Smooth Criminalのライブ演出みたいで凄く感動した。
別に「やらない」とは言っていない、"あの曲"の存在感
https://twitter.com/SkyHidaka/status/695455392256565248
私が前回のRL2ツアーで満足出来たのは「Uptown Funk」のおかげであると言ったのだが、それは、新曲をシングル単位でしか出していない状況で、世界のミュージックトレンドを上手く利用し違う意味での新鮮味を出してくれたからという理由だった。しかし、今回はカタルシスを引っさげ今までよりもコンセプトを重視したものを魅せるため、上記したツイート(ちなみに上のツイートは私のもの)から思うに、今回は"あの曲"はやらないものだと思った。寧ろ納得せざるを得ない、そんなアルバムが出来ていたからである。
そんな中で流れた「VERY BERRY」のイントロに私は変な予感がした。言い換えれば期待である。それが現実になった。歌ってほしい曲のイントロが流れて元気を取り戻すアイドルヲタクの様に喜んだ。踊った。歌った。最高だった。「マーク・ロンソン!グラミー賞おめでとう!」のSKY-HIの言葉にとても興奮した。このツアーで"あの曲"をやった理由は明確には分からないが、マーク・ロンソンに対するリスペクトとVERY BERRY town Funkに対する絶対的な自信、これらがSKY-HIの背中を押したのかもしれない。改めて、マーク・ロンソン、ブルーノ・マーズ、グラミー賞おめでとうございます。
カミツレベルベットこそカタルシスの象徴
パーティーチューンブロックを前半に持ってきたのは、カタルシスブロックの最重要曲である「LUCE」と「Young, Gifted and Yellow」を緩急をつけて引き立たせるためでもあった。ホールツアーならではの演出が加わるとさらに深く考えさせられる。
余談だけど、曲間に演者の名前を呼ぶ人が全然いなくて「そういえば」の感覚で思い返してる。単に日高光啓ファンじゃなくてSKY-HIファンがほとんどで彼の音楽を楽しみにしてるんだなって思ったし確実にSKY-HIは世の中に影響を与えてると改めて実感した。
ライブのアプローチとして観客を楽しませる純粋な部分を忘れない彼は、恒例となったSKY-HI Dancersによる喜劇(?)をこのツアーでもやってくれた。脚本が誰だかわからないのだけどその喜劇はSKY-HIのラップに乗せて行われるものだからまさかこの脚本も彼が...って思うと本当にこの人は凄い人だなって感心する。
女性ファンだけでなく男性ファン(好きなのは私だけでないはず)も大好きな「朝が来るまで」と「Blanket」は相変わらずの人気でやはり歓声の量が違う。ここから少しずつカタルシスも終盤に差し掛かり「Seaside Bound」でホール内にもその空気が流れ始める。
しかし、ライブが終わってしまうという寂しさというよりも私達はSKY-HIの言葉や次の曲を待っていて、寧ろ良い意味で寂しさを感じさせないエネルギーを彼は持っていた。5月発売の「クロノグラフ」歌唱前でのMCでは、1st FLIGHTの頃に「やろう」と目標にした武道館公演についての事も話していた。私たちの気持ちとしては、武道館公演を蹴った事に対して決して残念ではないし早く観たいという変な焦りも感じず、彼の一つ一つの言葉に納得していた。そんな空気が流れていてこんな素晴らしい環境にいることが幸せだった。
そんな幸せは「カミツレベルベット」によって気持ちよく解き放たれた。今日まで何か不安やフラストレーションがあったりそれが未来形であったり、そんな中感じれたこのカタルシスは今までに感じた事のない不思議な快楽。みんながカミツレベルベットを歌ってみんなが手を叩いてみんなが手を挙げてみんなが身体を揺らして。会場が一つになったと言えばその通りなんだけど、私はただただ幸せをかみしめていた。
私にとってこのライブが基準となる
Welcome to the paradise ~SKY-HI Tour 2015 Ride my Limo 2~
2015年12月11日、一つのショーを観てきた。
直感的に満足出来なかったのは私のせいだった
満足させたのはSKY-HIの楽曲というより
初めて生で聴いたEnter the Dungeon、F-3、Seaside Boundはとてもカッコよかった。Enter the Dungeonのフックのグルーヴ感が本当に気持ちよくてとにかく首が動く動く(笑)。この数カ月の間でまたパワーアップしてた。一般受けする楽曲とは別にとてもヒップホップで、位置的にはカップリングの「黒いSKY-HI」であってF-3やSerialと同じ雰囲気。セットリストの位置付けとしてもその「黒いSKY-HI」のブロック。フローもトラックもカッコいい。
この曲辺りから段々良い感じになってくるだろうなと思ってもまだまだであった。そこで流れてきたVERY BERRY、そしてUptown Funkでこの公演に来た甲斐があったと感じた。
ここからはまたも個人的な好みというものが理由となるのだが、私はこの1年でファンクやソウルというジャンルが好きになった。好きになったというより、シンセサイザーとかを使ったエレクトロサウンド(?)に聴き飽きた。
そういった最近っぽくない音楽が良いなと感じるようになりYoutubeとかApple Musicなどで70sとか80s辺りの楽曲を聴いてみたり、その頃のサウンド構成を踏襲してるアーティストや楽曲を調べてみたり、結構ハマった。現にハマっている。
そんな私の好みを”やってくれた”瞬間、「SKY-HI!あんた最高だよ!」状態(笑)。
アーティストとかは音楽をやっている以上それなりに世界的な音楽のトレンドというものを掴まなければいけないのかなと(勝手に)思い込んでて、私なんかはそういった流行の移り変わりというものを頻繁に知る事が出来ない、というかその術を知らないので(これは私自身の問題だけど)、好きな歌手から知る事も多いわけで。そこで出会った楽曲の中の一つにUptown Funkがあって、後にハマっていく「踊れる」楽曲だった。
何が言いたいかというと、SKY-HIは持ち歌が少ない中でTRICKSTERツアーからこのRLツアー2までよく頑張った。その状況下でHappyとかUptown Funkとかトレンドミュージックをしっかり取り入れて自分のショーを華やかにする。持ち歌も持ち歌で前後の曲との繋ぎを細かく変えたりして(カバー曲も上手く使って)観客を飽きさせないように努めて、少しでも最高の形へ持っていける様に模索してたと感じた。そしてこの公演がここ数年でやりたかった事なのかなと私は思う事が出来た。
これを言ったらどう言われるかはわからないけど、私の中でSKY-HIはポップスターであると思っている。
この日が最高でも最低でもホールツアーには期待している
今回の記事で言いたかった事は以上で、久しぶりのブログで長々話しすぎた事とこの公演の感想を要約すると、「Blanketを聴けばSKY-HIがわかる」、「Uptown Funkのカバーが凄すぎた」、「ホールツアーはRL2よりも期待していい」ぐらいかな。
あとは、RL2だと写真撮ってる人がほとんどいなかった事とかTumblerの「100度で蒸発しそうです」を全力で叫んでた隣の女子高生がいた事(最高)とか。
2015、良い締めになりました。
2016、SKY-HIはアイリスライトから。そしてカタルシスへ。
Blue Bloodツアーを通してw-inds.を初めて観た感想
まず始めに、私がなぜw-inds.のライブへ足を運んだのかというと、w-inds.の音楽が好きだからである。メンバーが嫌いなのかと聞かれたら全くそんな事はないが、あくまでも”音楽”。龍一君も言っていた”音楽”を目的としていたわけである。
インターネットサーフィンをしている時に発見したMake you mineのMVで惚れ込み、Timelessで確実な音楽性に惚れ込み、FANTASYでこの3人の音楽にこれからもついて行くべきだという確信が生まれ、今に至る。
Make you mine / w-inds. - YouTube
また、私の場合の楽しみ方として音楽>メンバーという優先順位のため今回のレポートに関しては「〇〇君が〇〇で〇〇だった!笑」や「〇〇が超かわいくてもうやばい!!」などのメンバー観察記事ではないので、そういった彼らの事をほとんど知らない人間がいきなりライブに行ったらどんな気持ちになってどんな感想を持ったかというのを綴っていく予定であります。
早速セットリストを書いていくがこの記事ではセットリストと一緒に振り返っていきたいと思う。(LiveFansさんから拝借致しました。)
M01.Beyond The Blue World
M02.Million Dollar Girl
M03.Make you mine 〜Trident Rap Edition〜
M04.ブギウギ66
M05.Midnight Venus
-挨拶-
M06.134
M07.I'm all yours
-MC-
M08.Sweetest love
M09.Show You Tonight
M10.Cat Walk
M11.The Right Thing
M12.CANDLE LIGHT
-Dancer Performance-
M13.SUPER LOVER 〜I need you tonight〜
M14.IT'S IN THE STARS
-MC2-
M15.FANTASY
M16.LOUD
M17.This is the Life
M18.夢で逢えるのに 〜Sometimes I Cry〜
M19.TIME TO GETDOWN
M20.In Love With The Music
EN01.Special Thanx!
EN02.Top of the world
2年目のファンでも幸せは感じれる
今現在、音源として手に入れているのはMOVE LIKE THIS以降のオリジナルアルバム、FANTASY以降のシングル、10周年のベストアルバムのみである。それを踏まえると今回のツアーは私の様な新規のファンでも乗り込みやすい船であったと思う。
Blue Bloodを中心に、Timelessでも軸となっていたMake you mineとSometimes I Cry。FANTASYのc/wであるMillion Dollar GirlとSweetest love。他のシングルも人気曲だ。
つまり、新規のファンからすれば予習すべき楽曲は少ないという事である。という意味でもツアー開始直後すぐセットリストを検索し、未聴の楽曲をなるべく耳に慣らしておくようにさせた。中でも気に入ったMidnight Venusはアンディー・アブラハムの「All around the world」のカバーである。少しだけポップスの要素を強めた様に聴きやすいけど何処か癖になり、原曲の良さを良い感じに残せている楽曲となっている。
w-inds. Midnight Venus - YouTube
Andy Abraham - All Around The World - YouTube
音楽的な”気持ち良さ”
w-inds.のライブ(昨年のTimelessツアーからかもしれない)は曲と曲の繋ぎ方が非常に細かい。単にMix作品の様な繋げ方ではない。BPMも大前提だが例えばSweetest love~Cat walkのギターのカッティング要素を主としている楽曲で繋いでいくといった様に、楽曲の特徴を上手く引き出していて聴いているこっちも本当に気持ちが良かった。Show You Tonightでの慶太君のカッティングは見事でInstagramで動画を上げていた理由がわかった瞬間であった。個人的には次のCat walkでも続けてやってほしかったという気持ちもある。
一番聴きたかったMake you mineを聴けて大満足した後のブギウギ66。後ろにいた女性が大喜びをしていました。後に声を出して喜んでいたのがSUPER LOVERとIT'S IN THE STARS。・・・その前でMidnight VenusとSweetest loveで声を出して大喜びをする私。・・・まあ誰もが楽曲派なわけありません(笑)もちろん3人は彼女たちのアイドルなわけでありますから。私は慶太君による龍一君のモノマネはツボでした。お見事。
そして外せないのが店頭販売前からYoutubeにアップロードされて話題となったI'm all yours。まさにここ2年間ぐらいでやってきたw-inds.の求めていたグルーヴ感でしょうか。龍一君曰くマスタリングをするたびに良くなっていったとのこと。この曲を聴いてから音楽に対して「気持ちいい」という表現を使ってきました。まさに高貴。まさに極上。生音って最高だよね。ちなみにライブではマイクスタンドを使用していました。
"I'm all yours" w-inds. - YouTube
生音と言えばThe Right ThingとCANDLE LIGHTでの慶太君のピアノ。ギターにピアノに慶太君は大活躍。でも前曲は実際に弾いてるのか否かよく聴き取れなかった。後曲では最高の雰囲気を作る事が出来ていた。本当に歌上手い。お見事。
本当に歌上手いと言えばSometimes I Cry。色々思う事はあるんだけど、BBツアーではよりBlue Blood達を引き立たせるための役割であるこのSometimes I Cry。ここに重きを置かないなら他の曲とかThe Right Thing辺り(メッセージ性の強い楽曲等を考えて)でも良かったかな...って思うんだけどやっぱりこれしかないなって感じ。20曲近くを歌って来てあれだけ声出せる慶太君は本当に凄い。お見事。
もちろん気掛かりもある
といった感じで特筆すべきシーンばかりだったが、私が一番悪い意味で気になったのはアンコールのTop of the worldが終わってバンドメンバーやダンサー等の紹介も終わって最後のMC。これが異様に長い。
昨年のTimelessのDVDで「俺らのぐだぐだトークって売りかもしれない」って言っていたんだけど、あんなにぐだぐだしたらダメだと思う。でも言い方を変えたらそれだけ長い時間だけファンの方達と一緒にいてくれているという事なんだけど、今日に限ってはSpecial Thanx!終わりのMCも長かった。龍一君もとにかく次やろうってせかしてたのはどういう意味かはわからない。アンコールが2曲っていうのはそういったまだ私たちと居てくれる安心感や嬉しさを取り戻したりしてくれるものなのかも分からないけど、あれは私の中であまり良くない点だと感じた。
アンコールまでしっかりBlue Bloodを演じていて欲しかったというかすぐに捌けたら捌けたで違う意味のカッコよさが出たと思うしキッチリ感がなく2時間半もやっていた事に驚いた。
他の不満点はIn Love With The Musicのc/wを1曲もやらなかった事ぐらいかな。Sail awayが聴きたかった。
極上の音楽はまだまだ生まれていく
生演奏という点がなにより良くて昨年も足を運べば良かったと後悔している。過去曲のアップデートという意味もあったTimelessツアーと、より楽曲のレベルの高さと生音の素晴らしさを推してくれた今回のBlue Bloodツアー。私の中では全く別物で非常に満足している。耳だけでなく目でもBlue Bloodを感じれた事は何より最高で、これ以上の幸せはないのではと思った。I'm all yours、本当に幸せだった。
まだリムジンから降りてない~SKY-HI Tour 2015 Ride my Limo~
AAAのラップ担当である日高光啓がSKY-HI名義で全国ツアーを行い、3月12日にそのツアーの千秋楽を迎えた。
他のアーティストなどではアルバム楽曲を引っ提げてツアーを行うのが主流だが昨年は発売前のアルバム楽曲を引っ提げるというかなり大胆なものを行ったSKY-HI。しかし『知らない曲でも楽しませてやる』という言葉のもと、TRICKSTERツアーは大反響し最高のものとなった。そして満を持しての1stアルバム発売。最高の形で2014年度は始まっていった。2ndシングル「スマイルドロップ」のプロモーション時に発表された2015年ツアーでは、この”最高”を上書きしてくれる期待は確信に変わった。1年間聴き続けたTRICKSTERはさらに良く感じる。後ろのバンドメンバーやSKY-HIダンサーズ、そしてDJ.Jr。地方公演との比較はこの目で観ていないためにする事が出来ないが、自分で足を運んだ2014年ツアーの東京よりかは確実に進化している。よりライブ感が出て、音が生きている。踊りが加わる事で歌詞がより伝わる。スクラッチが入るとよりヒップホップ。エンターテインメント。ファンでもそうでなくても違う意味で「満足」という言葉が当てはまるのがSKY-HIのライブの魅力だ。
『消えない悩みや不安は抱えてしまえばいい。自分の弱さを知れ。
他人を傷つけて手に入れる強さよりも自分自身の弱さを受け入れられる事の方がよっぽど強い。』
3月18日には、そんな逆境に耐える力、そして跳ね返す力をくれる「カミツレベルベット」が発売だ。
SKY-HI / 「カミツレベルベット」Music Video - YouTube
【過去作品】
BULLMOOSE presents FLOATIN' LAB II
- アーティスト: V.A.
- 出版社/メーカー: SPACE SHOWER MUSIC
- 発売日: 2015/01/28
- メディア: CD
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