たけのこ哀歌

つぶやききれない諸々を、つらつらと。

遠野旅(そのさん)

遠野旅(そのいち) - たけのこ哀歌』 

遠野旅(そのに) - たけのこ哀歌

 

 

 

 

 

 1910年6月14日は遠野物語が刊行された日らしいです。

 

 遠野物語、良いですよね。

 

 遠野物語を読んだのが大学生の頃だったからええと、何年前になるんでしょう。

 

 ともかく!!!

 

 遠野へ行ってきました。

 

 2ヶ月近くも前のことです。

 

 この記事の中の遠野はまだ桜が五分咲きくらいですし、田植えもまだまだです。

 

 ぶっちゃけ記憶は曖昧ですし、もしかしたら遠野に行った夢を見ていただけかもしれません。

 

 とにもかくにも!!!

 

 遠野へ行ってきました。

 

 橙ちゃんを探しにです。

 

 

 

 ここまでガッツリと走ってきて伝承園に到着したのがだいたい午前10時ころ。

 

 本当は一日中サイコン回しっぱなしでいたかったんですが、ふとスマートフォンの電池を見たらすでに半分以上消耗してしまっていて泣く泣く終了しました。

 

 バイバイサイコン。お前と過ごした三時間は忘れないよ。

(尚、遠野旅から2ヶ月近くたっても未だに出番がない模様。ホント無駄な買い物でした)

 

 

 

 伝承園、オシラサマを一目見たくて来園したのですがここ、とても密度が濃くて楽しかった覚えがあります。

 

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 ちょうどこの日はこいのぼりの準備をしていました。

 単語の節句も近いですからね。

 

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 曲がり屋、初めて入ったんですがおばあちゃんちみたいな感じでした。

 おばあちゃんちより立派だ。

 

 

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 囲炉裏も完備されてます。いや、実にあたたかい。

 

 この囲炉裏のそばにスピーカーが置いてありまして、録音された語り部の話を聞くことができたのですが「むかしあったずもな」から始まって「どんどはれ」で終わる、このね、遠野の昔話、良いですよね。

 

「どんどはれ」の由来は多々あるそうですが、遠野旅中に出会った「ござを払え」が訛ったものって説が個人的に好きでした。

 

 昔々の冬の夜、囲炉裏ばたに家族がつどって子供たちに昔話を聴かせたあと「夜も遅いしお話は終わり。ござを払って寝なさい」みたいなシチュエーション、あたたかみありませんか!

 

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 御蚕神堂(オシラ堂)も立ち寄ってきました。

 

 ここはホント、実際に足を運んでもらいたい場所だなあって思いました。

 とにかくね、雰囲気がすごいんですよ。うん。すごかった。

 

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そしてこのあとは遠野ふるさと村へ。

 

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マヨイガ橋の先にはマヨイガの森が広がっていて、その先に曲がり屋が点在しているんですがどこを探しても橙ちゃんはいませんでした。

 

くやしかったです。

 

 

いざとなったら物理攻撃もできるから蜂の巣は神。

 

 

フェアかファウルかもめませんよね。

 

 

ちぇんちゃん

 

 

●五百羅漢

 

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石がいっぱいありました。

 

遠野はほんと、石碑が多いですよね。

 

 

 

●卯子酉様

 

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赤い布がいっぱいありました。

 

恋愛祈願の神社だそうで、若い女性の方がひっきりなしに訪れていました。

 

私は一介の観光客だから長居せずにおとなしく帰りました。

 

 

 

 

そのあとは遠野市立博物館ととおの物語の館を訪れてホテルに到着。

 

お夕飯はなんかものすごい上品な料理と国華の薫(本醸造)をいただきました。

 

岩手県のお酒はタクシードライバーと南部美人くらいしか飲んだことなかったけれども、とにかく上品な香りの日本酒でした。

 

美味しかったです。

 

 

 

 

 

 

……となんだかだいぶ間が開いてしまいましたが遠野探訪の思い出でした。

 

 

やっぱね、遠野物語を読んでから訪れる遠野ってすごい楽しいというか何というか。

 

また時間をつくって遊びに来たいですね。こんどは今年の秋頃……かなあ。

遠野旅(そのに)

 前回の『遠野旅(そのいち) - たけのこ哀歌』からの続きです。

 

 

 水車小屋の後は山崎金勢様に向かいました。

 

 

 水車小屋からの道中、途中までは下り坂だからよかったんですが山崎金勢様に向かう道中もまたものすっごい上り坂なんですねえ……。

  まなみ号にまたがる元気も無くってひたすら押しながら上ってました。

 

 これから伝承園に行ってカッパ淵で探して遠野ふるさと村でマヨイガ探して五百羅漢行って五時までにホテルに着く……ってのが今日のスケジュールなんですが体力持つか心配になってきました。

 納期ギリギリでめっちゃ炎上してる案件みたいな行程だな。

 

 

 

もう、疲れました。

 山崎金勢様

見下ろせば遠野

 

 この辺りで午前9時を回った頃でしょうか。いつの間にか霧雨はやんでました。でも、寒いったら寒い。

 霧も少しずつ晴れてきているようですが、しっかし、そこかしこから煙が上がってますね……。

 

山崎金勢様

  思っていたよりも奥まったところにありました、手水舎の横に何やら立派な物が見えますね。

山崎金勢様

 

山崎金勢様

 

 近寄ってみるとデカいデカい。りっぱでした。

 

(ところで、麓から山崎金勢様の道中にも様々な石が点在していたんですが、それも由緒正しい謂われのある石だったんですね。普通に素通りして、帰ってからいろいろ調べているうちに気が付きました)

 

 

 

カッパ淵

 

 カッパ淵に辿り着く頃には雲の合間からお日様が顔を出していました。

 

カッパ淵

 

 キュウリでカッパを釣る。

 おもしろそうですよね。

 

 余談ですが帰宅後、知人にカッパ淵の話をしたら「カッパには掌底ですよ。間違いなく一発で大人しくなります」ととてもサディスティックな助言を頂きました。

 カッパを何だと思っているのでしょう……。

 

 

 

カッパ淵

 

 

カッパ淵

 河の側からは、竿が一本伸びていて、そのさきにキュウリがぶら下げられていました。

 大きいカッパが釣れたらどうするんだろうなあ。

 魚拓よろしく河童拓するんだろうなあ。

 

 

 

  この後はすぐ側の伝承園へ立ち寄ってきたのですが、段々と日にちがたってきて記憶がうろ覚えになってきてしまいました。

 

 

 遠野物語を読んだことのある皆様ならご存じ『オレのだ』です。

『オレのだ』にまつわる小道具があるのはここだけではないのでしょうか。

 ところで『オレのだ』をご存じの方いらっしゃいましたら詳細を教えていただければ幸いです。

 

 なんなの、これ。

 

 

 

 

 さて。

 

 

 

 色々と忘れかけちゃってますが、撮りためた写真も一杯あるので時間見つけながら続きでも書いていこうかなあと思います。

 次回は5月10日くらいにでも。

遠野旅(そのいち)

 遠野へ行ってきました。

 

 上越を発ったのが午前0時すぎのこと。

「もしかして夜中のうちに移動しておけば朝から探索し放題じゃないの!? 頭良いな俺!」

 と、意気揚々と旅立ちましたが夜の高速道路って楽しくないですね。

 コンビニで調達した缶コーヒー1本と2本入りのカロリーメイトは早々に無くなってしまいましたし、家を出てから2時間が経っても新潟から抜けられません。

 

 ほんと、こういうときの新潟は広い。長い。一体なんなの。

 

 

 

 

 遠野駅に着いたのは午前7時ちょっと前、ふだんならようやく目が覚めるころです。

 車から降りた時の第一声が「さっぶぁ!!」でした。いや、めっちゃ寒いんですよ、遠野。

 しかも霧雨。いや、めっちゃ寒いんですよ、遠野。

 

 ともあれ、遠野です遠野。

 この広い町のどこかにきっとマヨイガがあって橙ちゃんがいて、それを探しに遙々とやってきたのです。

 寒さに負けるために岩手に来たんじゃありません。

 

 

 「遠野探訪と言えばやっぱり自転車だろう」

 と車の後ろに一昨年くらいに買ったきり全然乗ってないクロスバイクを積み込んできました。

 余談ですが名前を『まなみ号』と言います。

 

 

 

 

 まなみ号に跨がり、近所のコンビニであたたかいお茶を買ってまずはデンデラ野方面へ。

 

 

 途中、キツネの関所に立ち寄ります。

 

キツネの関所

 キツネに化かされる物語……の名所らしいです。

 ああ、知ってますよ、アレですよ、アレ。

 夜道を歩いていたら美しい女性に「お風呂とお酒をどうですか」と誘われて、朝になってみたら肥だめにドーンってやつですね。

 知ってます。どっかで見た。

 

 しっかし、遠野駅からちょっとしか自転車を漕いでないのに、寒さでとにかく耳が痛いし指先がかじかんでてつらい。

 あったかいお風呂なんぞ用意してあろうものなら喜んで浸かってました。

(本物の肥だめを見たこと無い私)

 

 

 

 キツネの関所の先は私の地元みたいな風景が広がっていました。

 あれっ、いつの間に僕は新潟に戻ってきちゃったの、と勘違いするレベルでナニモナイ・ワールド。

  それに景色が霞んでるだけでなくって、めっちゃ煙たいんですよね。

 良く見たら遠くの民家の庭先で何かを燃やしてるような煙があちらこちらから。

 

 ただでさえひっさびさの自転車で息絶え絶えなのに苦しいのなんの……。

 デンデラ野に辿り着く頃には喉のイガリティが人生の最高潮になってたように思います。

 

 

でんでらの

でんでらの

 でんでらの

 ゆるやかな坂をのぼった先にお馴染みの景色がありました。

 ここいらでは朝に田畑へ行くことを「ハカダチ」と言い夕方になって帰ってくることを「ハカアガリ」と言うそうで、それにちなんでか奥の方に見える住居も『あがりの家』と名付けられているみたいです。

でんでらの

でんでらの

 

 中はこのような感じ。一仕事終えてからここで身体を休める感じですね。

 

 

でんでらの

 

  ダンノハナへも立ち寄りましたが写真は割愛します。(付近に珍しい植物が生えていて観光そっちのけで夢中になってました。遠方に来ると植生に差があってとても楽しい)

 

 

 その後に山口の水車小屋へ行きました。道中の坂道、とてもしんどい。

 息切れ息切れ、トラクターに追い越され。

 

 

 

 

 

 

 どうやら、つい最近修繕工事が終わったばかりみたいです。

 

 いやいや、こんなに綺麗になっているとは露知らず。ビックリでした。

 2年くらい経つと元の風景と馴染む……とのこと。

 

 雰囲気がくたびれてきたころにまた訪れたいですねえ。

 

 

 

 

 

 ……と、記事がちょっと長くなってきたのでここで一旦区切ります。

 

 次回は5月3日くらいにあげられればいいなあ。

たけのこ哀歌

美味しいたけのこの季節だけ訪れて、あとは放任主義の竹藪がだいぶ酷い有様になりました。

 

いっそ花でも咲かせて枯れてしまえと思うくらいに荒れて荒れて。

 

ちょっと綺麗にしようと思い立ったのが一ヶ月くらい前のことで、以来、ちょくちょく合間を見ては竹を切る生活送ってます。なかなか楽しい。

 

 

5分おきに撮影。全然変わらない。

 

「だいぶ綺麗になったんじゃないの! すっごい竹切ったもん!」

 

 

と、モニターを覗くまではそこそこ達成感があったんだけれど、一朝一夕にどうにかなるアレじゃないみたいです。ガッカリです。

 


 

 

 

 最初と最後の二枚を比較してもこんな感じ。

 


 

 

 

枯れて折れてどうしようもなくなった竹はそこそこ取り除けています。

 

枯れているのは軽いからまだしも、葉の繁った竹を切るのはなかなかの重労働。

日ごろの運動不足がたたって身体の節々が痛いです。

 

足元のゴチャゴチャしているのは竹を分解してくれる小さな仲間に任せるとしても、果たして竹藪を綺麗にできるのはいつになることやら。

笹ヶ峰、乙見湖探訪

一通り、今年の春を謳歌できた気がします。

当然、桜は観に行きましたし、ギフチョウにも出会えました。

それに、山菜もたらふく食べられましたし、あとは夏になるのを待つばかり。

 

……といっても、じーっと季節が変わるのを待機できるほど悠長な性分でもありません。

天気の良い日は、たとえ目的がなくとも外に出ないとソワソワします。

 

少し季節を遡行するかのごとく笹ヶ峰の乙見湖へ行ってきました。

乙見湖

 

林内の遊歩道は20cm~30cmくらいの雪が残っていました。

今年は雪が少なかったから大丈夫かな、と思っていたものの、ちょっと時期尚早すぎたようです。反省。

三田原山


 

ゆき

笹ヶ峰の乙見湖に来た一番の理由は「エゾエンゴサクを見ること」だったのですが、残念ながら逢瀬は叶わず終いでした。

 

いかにも春らしい活気に満ちた風景になるのは半月くらい先なのでしょうか。

 

これが昨年の5月26日の写真。

心なしか、酔狂な恰好をしたカタクリが多いような気がします。

さすが標高の高いところの植物はひと味違うぜ……。

カタクリーヌ夫人

写真にはおさめていないのですが、今年も一輪、同じような感じで窮屈そうなカタクリが咲いていらっしゃいました。

体感的に白いカタクリを見かけるよりか低確率な気がするんですが、名物になりませんか。ダメですか。

 

 


 

エノキタケ

エノキタケ

 

ぽこぽこしてました。

 

 

可愛かったです。


 

笹ヶ峰といえば、夢見平遊歩道のミズバショウの群生がとてもキレイらしいです。

ミズバショウを鑑賞するイベントもあるようなので、興味のある方はぷらぷらと行ってみてはどうでしょうか。

 

……といっても、夢見平遊歩道はまだ残雪がすごかったので、それとは別にダム湖周辺で散見していたミズバショウの写真を幾枚か。

 

みずばしょう

みずばしょう

みずばしょう

 

多分、私は今月末か来月の上旬にエゾエンゴサク目的でふたたび訪れると思います。

今年一回目の乙見湖探訪でした。

道草が天ぷらになった


 
春の桑取道を歩いてきました。
特になにか目当てがある訳でもなく、気晴らしに。
 
今回は中桑取(城ヶ峰側)から春日山方面の、片道だけ。
ギフチョウを追ったり小休止をはさんだり、道草を食いまくったりしながらでも二時間半で春日山謙信公像前まで戻ってこれました。
 
大河ドラマ天地人』でも桑取道が出てきたことがあるらしく、「春日山から桑取に抜ける道」というだけで、ドラマを観ていた人は何となく察しがつくそうな。
 
直江兼続が兵糧不足の危機を脱しようと、春日山から桑取へ抜けたときに使われた道のようです。
 
観ておけば良かった、天地人
 
分岐路
 
中桑取から城ヶ峰へ続く道は、案内標識が一新されていました。
 
なぜか伸びた200m
 
春日山から城ヶ峰まで来るにしても、城ヶ峰から春日山へ行くにしても、このへんの坂道が一番つらい気がします。
 

 
 山頂というか砦跡というか、ここいら一帯は、結構見晴らしが良くて名立方面や正善寺ダム・上越市街方面を見渡せます。
 
名立方面は特に視界が開けていて、めぼしい建造物があるわけでも地域屈指の景勝地ってわけでも無いのですが、個人的にはオススメな風景です。
 
ああ、あと、名立方面を眺める時は「是非ここに立ってくれ!」と言わんばかりにナイスな切り株があります。

 
あれに登るの、私だけじゃないですよね……。
 



 

桑取道といえば、カタクリの群生が見所で、毎年、四月上旬くらいが見頃っぽいです。

今年は全体的に開花が早かったこともあって、私が訪れたころには城ヶ峰砦跡の付近に、見頃の花が心許ないくらいの数しか残っていませんでした。


バイケイソウ
 
これは食べちゃいけない道草。バイケイソウらしいです。
まだ地表の緑分が少ない時季に、ひときわ瑞々しい色をしているので目を引く存在。
 
今年の目標のひとつが「自分で採ったウルイを食べること」なのですけれども、これは違う。ぜったい違う……。

細かいこと抜きにして雰囲気からして違う……。
 


 
これはヤマウルシの新芽。
Googleで検索すると天ぷらにして食べたという内容のページが結構引っかかってくるのだけれども、私は遠慮しておきます……。
小さいタラの芽と見分けが付かないことがある、らしいです。
 
よっぽど腹減ってない限り間違えないような気もそこはかとなく。
 
コシアブラ
余談ですが、私の一番好きな山菜はコシアブラです。
味はもとより、天ぷらにした時の、細いところのサクサク感が好きすぎて好きすぎて。
コシアブラァ
このくらいの大きさが、食べるには最も適しているんでしょうか。
 
もしも私が直江兼続だとしたら、ひがな一日、桑取道中で山菜狩りに勤しんでいたに違いない。
 
 
 
ああ、そういえば以前は桑取道に何カ所か、太い倒木が道をふさぐように鎮座している場所があったのですが、それが綺麗になっていました。

 

夏や秋になると、陽射しが良い場所はとてもじゃないけれど生い茂った草のせいで泣きそうになるくらいに厳しい場所が多々あるので、この時期が一番歩きやすいなあ……暑くないし。

 

 

 良い気晴らしになりました。

なにより、誰とも擦れ違わなかったのが楽しかったです。

 

あおなん