丸の内OLの観劇日記

20代会社員が宝塚について語ります!

雪組「仮面のロマネスク / Gato Bonito」観劇感想

こんにちは!

 

朝美絢初全国ツアー主演雪組「仮面のロマネスク / Gato Bonito」を川越で観てきました。

 

実は私、カメロマは初めて観まして。こりゃもう大変けしからん話ですね笑

古典文学として楽しめばいいのか…とんでもない話でしたがとにかく主演の2人が美しくて圧倒的説得力をうむという事象が発生しておりましたね。

 

Gato Bonito、川越はとにかく会場の音響が悪くてですね…コパカバーナが完全状態で聴けなかったことが残念ですがそれは配信で楽しむことにします!ピアノキャットが麻花すわんちゃんで最高に可愛かったのが個人的にはうれしかったです!

そしてなにより、、あの朝美絢がついにショーの主演!!と大変うれしくて。今や全ツ主演も大納得のツヨツヨ2番手ですが、それこそガトボニ初演の頃は全ツでショーを引っ張れるなんて夢みたいなことだったので、本当にここまで実力と人気で登ってきたことがうれしくてうれしくてでした。

 

それではキャスト別です。

 

ヴァルモン子爵 : 朝美絢

とにかく怖いくらい美しい。あの美貌があれば女性は放っておかないし、やってる女遊びはひどいけどなんか納得してしまうくらい美しい。でもどことなく陰な雰囲気を感じまして、女性と遊んでいるのも彼が他に抱えている他の重大な何かのためであってメインの目的はメルトゥイユですらないという謎の深さと雰囲気がより一層魅力的にみえました。メルトゥイユに対しての愛も1人の女に固執しているというよりは同じように何かと戦っている彼女にだけ感じる絆のようなものがあるのではないかというようでした。ビジュアルはもちろんのこと、芝居がちゃんと深いところがさすがだなと思います。

ショーの方は、前回が望海風斗だったこともありハードルは高かったと思いますが、本当に…歌の成長も素晴らしくて……立派すぎましたし最後に降りてくるのが嬉しすぎて、終始ショーの主役をやっていることに感動でした。

 

メルトゥイユ侯爵夫人 : 夢白あや

社交界の中心でみんなの憧れで気品とプライドを持った侯爵夫人を立ち姿だけで表現できるその美しさは見事でした。ビジュアルはもちろんのこと本当に芝居が素晴らしくて。元婚約者のジェルクールが婚約した悔しさとヴァルモンが本当は好きなこと、なんか色々悔しくてダンスニーにまで手を出すのと、やってることは無茶苦茶だけどそのプライドならやりかねない…でもだから幸せになれないんだぞ…となる説得力を持たせる芝居が光っていました。

ヴァルモンはメルトゥイユに対して他の人には感じない同じ匂いみたいなのを本能で感じて好きなようですが、メルトゥイユは単純に1人の女としてヴァルモンが好きだけどモテ男を普通に好きな自分がなんか悔しいって感じがするのが魅力的でした。あと、フランソワーズって名前似合いすぎです。

ショーは真彩希帆の歌唱力には及ばないものの、代わりにダンスシーンは私の見せ場!とばかりに輝いていたし、なにより猫がにあっていて、本人が楽しそうだったのがよかったです。

 

ダンスニー : 縣千

なぜ決闘を申し込むほどセシルが好きなのにメルトゥイユの間男してるんだ?!というとこが謎でした笑 ダンスニーとセシルは2人揃ってヴァルモンとメルトゥイユに手を出されたからおあいこということで許し合えるのかな…

あんなにふにゃふにゃしてたのに突然決闘とか言い出すのびっくりですが、そこが本人のアツさと相まって、あがちんなら言うよねって感じしましたね。

ショーの白猫が!!想像の何倍も可愛くて美人でびっくり!!!

川越は音響が悪くて…ほとんど歌が聞こえなかったのです……でもあーさの声だけはしっかりだったので喉の使い方や歌唱力のアップは必須なのかもしれません。

 

トゥールベル夫人 : 希良々うみ

お色気系の方が得意なイメージがありましたが、しっかり貞淑な人妻で揺れてしまっている自分への罪悪感との狭間の表現が素晴らしく上手でした。そしてそのガードの強さと抗えないほど揺れ動く姿にヴァルモンがこだわるのも理解できる魅力のある夫人でした。

 

ジェルクール : 咲城けい

髭のイケおじが想像以上に似合っていて、なんともいえない色気があってあのメルトゥイユがちょっと復讐したい気持ちも分からなくない感じがしました。芝居は若干大袈裟なのですが柴田作品としてはちょうど良かったです。

それよりもショーですよ!!3番手として大活躍で、星組にいたんだな…と実は初めて感じる機会でした。押し出しの強さがラテンショーで光っていました!!


セシル : 華純沙那

修道院を出たばかりの清廉潔白な乙女…いやいやそれなりにチャラそうな婚約者がいながら違う男と愛を誓ったにも関わらずさらに別の男に抱かれているというとんでもないなセシル!笑

こうして書き出すととんでもないけどちゃんと清廉潔白にみえるし、芝居も歌も安定して本当に上手いです。

 

アゾラン : 聖海由侑

うわぁ罪な男ここに。けしからんヴァルモンに仕えるアゾラン同じくらいけしからん。ジュリー(音綺みあ)への自信満々なアプローチは平民の役だからかどこか現実的というか平成少女漫画的で、ある意味ヴァルモンよりドキドキしてしまう罪深さ。研2であの刺激を受けてしまった彼女がもはや心配。高実力が発揮され芝居でもショーでも良い立ち位置で活躍していたのがとても嬉しかった!!そして音綺みあちゃんの研2なりたてとは思えない出来上がりっぷり、芝居も破綻なくメイクも綺麗でショーの歌ソロも見事、首席ってすごいな。

 

川越は本当に音響が残念だったので…配信でも観る予定です!

次の観劇感想は花組アルカンシェルの予定です。

 

 

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雪組「ALL BY MYSELF」観劇感想

こんにちは!

 

雪組「ALL BY MYSELF」を観劇してきました!

いやはや…野口先生さすが!ありがとー!!誰よりも咲奈の限界ヲタクは野口くんや!となったコンサートでしたね笑

NOW ZOOM ME, MAKAZEIZM, BE SHININGときて(GOATはトップさよなら感があえてなかったので別物)、このABMがトッププレサヨナラの振り返りコンサートとして最高にしてゴールではないでしょうか…!!!

 

振り返りというコンセプトを芝居仕立てに盛り込んで、初舞台からトップになったところまでガッッッツリ!

私個人としては、その前もちょこちょこ観ていたものの、ちゃんと連続して観劇し始めたのは2015年なので雪組でいうと早霧せいなの時代からになります。なので初舞台や新公時代の作品は映像とか歌だけ聴いたことあるくらいが多いのですが、それでもなんていうか本当に"エモ"くて。これは下級生の頃から応援してきたファンや、雪組の学年の近い仲間は涙なしには観られないと思います。

 

ここからは私が印象に残った場面を書いていきます。

ロミオとジュリエットから世界の王。場面も相まって、孤高のトップスターではなく雪組子の1人という感じで周りと楽しそうに同じ目線で歌っている姿が眩しくて…観れてよかった1曲でした。トップ娘2人ともジュリエットのキャラではなかったので回ってこなかったのも納得ではあるものの雪組ロミジュリも観たかったなーと思いました。朝美ティボルト 和希ベンヴォーリオ 縣マーキューシオ とかすごい良いじゃん…と思ったりしたのでした。

 

海の見える街、まさかフルバージョンでもう一度生で観れるとは思っていなかった。初日以降、海の見える街がある!とは知っていたけれど短縮かと思いきやまさかのフル。2番手として初出演だったあの頃よりトップの今の方が背負っているものは重いけれど、それを降ろす決意をしたからなのか、なんだかSV当時よりも踊ることを心から楽しんでいるような柔らかな雰囲気が出ていたのが印象的でした。いやーこれひとこちゃん観にきたんですよね?!SVの時に出ていた人が観にきてくれたり、SVの時から出ていた天月翼がまた出てくれていたり、色んなところでほろっときたりしました。改めて本当に素晴らしいナンバーです。

 

2幕はトップになってからのシーンと、本人が大ファンだったというタカラヅカ絢爛の一場面。冬のODYSSEYに出ることが叶わなかった諏訪さきのアラビアおじさんと雪祭男子は、楽しい場面なのに幻をみているようでグッとくるものがありました。

すでにCITY HUNTERとFire Feverは懐かしく感じて、懐かしく感じた自分に寂しくなってしまったり笑

 

そして私が観劇した回の日替わりはリベルタンゴ!!

宝塚ではタンゴを何度も観ていますが、これはもう段違いにすごかった!!!バッチバチに踊る彩風咲奈・眞ノ宮るいの緊張感はすさまじく、一糸乱れぬ6人の足捌きはお見事。客席みんなが固唾を飲んでステップを見守るあの緊張感はたまらなかったです。

 

最後はODYSSEYでフィナーレへ。1公演も上演できなかったことへの悔しさ、自分へのというより夏は出れなかったメンバーへの強い想いを感じます。こうして大切にすることで出られなくなってしまったメンバーへの想いを伝えているようなそんな気がしました。

 

最初から最後まで彩風咲奈スペシャというようなとっっっても楽しくて見応えのあるコンサートでした!!!

 

次の観劇感想は雪組「仮面のロマネスク / Gato Bonito」の予定です。

 

 

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宙組再開とご遺族との合意について

こんにちは

 

昨年秋に起きた悲しい出来事から半年。先日、ご遺族との合意と宙組再開が発表されました。

 

今後、名前の上がっていた生徒や責任のある上級生がどのような道を歩むのか、そして双子の妹さんは舞台に戻ってくるのか、いろんなモヤモヤは残っていますが、一旦は合意書と再開のお知らせを持ってこの件はクローズでしょう。

これはブログですので私が個人的に今思っている意見を書いていきます。この件について触れるのは最後の予定です。

前回の記事はこちら。

劇団および遺族側弁護士の記者会見について - 丸の内OLの観劇日記

 

まずこの一連の件を受けて、最も残念だったのは劇団の対応です。対応の悪さが結果として残る宙組生を追い詰めることになったと思います。

「いじめの証拠があるならみせていただきたい」というような発言をした人を新理事長のおいたところで何が変わるのでしょう?名前だけすり替えれば良いということではないはず。生徒を守りたい気持ちがあったのは本当だろうけどそれならなぜ最初から認めなかったのか。最初の段階で、いじめていた自覚はなく指導の一貫だったけれど時代にはそぐわなかった、今の上級生もさらに上級生から学んだことをそのままやっていたが昭和と令和は違うし、伝統の継承と謎ルールは違うものだった、その辺りのコントロールを生徒ではなく上層部がすべきだった、という方向に持っていくことがなぜできなかったのか。

表に出て意見や気持ちを述べることのできないタカラジェンヌたちを追い詰めた最低な対応だったと思います。

最初から適切な対応をとっていれば、双子の現役の生徒が矢面にたってまで意見をすることもなかったのではないかと思わずにはいられません。

 

ご遺族と劇団が裁判をせず合意書という形で話をすすめたことは遺族の優しさだと思います。一部のファンはそれこそ証拠があるなら見せろと言わんばかりに裁判を!と言っていましたが、裁判をしたら特定の生徒も法廷に立つことになっていたと思います。そういう晒し者にしたいわけではない、特定の誰かではなく劇団が責任を一括して負うという結論への合意と、他の組の生徒が舞台に立ち続けられるように、そして宙組生が再びいつか舞台に立つ時のための気遣いだったと私は思っています。

 

以前にも書きましたが、彼女が死を選んでしまった最大の理由はアイロン事件ではないと考えています。この件に関する合意書の項目もあったし、GRAPHの訂正も入りましたが、この火傷は理由の1つではあっても、該当の時期やその時の人員状況や学年を考えても1番の理由ではないと考えられます。(詳しくは以前の記事を読んでください)

GRAPHでの訂正が公式から入った手前、該当生徒の無関係を言い張るのは無理があります。でもその1人だけが原因ではないと私は考えています。外側にいる私たちファンが、じゃあ誰がというのを知る必要はないし実際に今後知ることもないでしょう。

でもやっぱり私は、トップスターと組長を応援する気にはもうなれないです。それは何度も言いますがこの2人がいじめの主犯として週刊誌に名前があがっていてそれを信じているとかでは全くなく、管理職としての怠慢だからです。もし当時の組長やトップが、そして当時副組長と2番手だった2人が、アイロンの件をちゃんとフォローしていたら二次被害はなかったはず。アイロン事件がたった一度の2人の間だけで起こった事故的なものだとすれば、ちゃんと上級生がそれ以外のところで彼女を認めていればこんな最期にはならなかったはずと思わずにはいられません。前組長と前トップにも責任はあると思いますが、宙組103期が休演・卒業・卒業と続いたのは前任が辞めてからだし、カジノロワイヤルも103期が長としてまとめた作品です。蓄積的なものが追い詰めてしまっただろうからカジロワの時からつらいこともあったのだとは思いますが、その時はまだそんなことを選ばなかったというのもまた事実です。他の組も同じです。他組でのいじめやパワハラの有無は分からない、でも未だこんな悲しいことは起きていない。じゃあそんな人が出なければいいのか!と言われそうですがそうではなくて。もちろん状況自体が問題で、前の時代も他の組も同様にいろんな見直しをする必要があるけども、今の宙組の下で事件は起きたという事実から目を逸らしてはいけないと感じています。

 

ここまで読んでくれた方はどうして?と思うかもしれませんが、宙組の再開についてはよかったねという気持ちが大きいです。

彼女はもう永遠に舞台には戻れない、きっと同じくらい傷ついた同期の彼女も戻らない、誰よりもつらい双子も戻る目処が立たない中で、新しい作品が用意されてそこでセンターを務めるトップをどういう気持ちで観ればいいのかは正直分かりません。

でも宙組はトップや上級生だけのものではない。そんな劣悪な環境の中で精一杯お稽古していたであろう下級生、おそらくほぼ何も状況を掴めないまま他組同期と差がつくことに焦りを感じていたかもしれない108.109期。組の大半をしめる若きタカラジェンヌ達を応援したい気持ちがあります。そんな下級生たちがやっと舞台に立てるのであれば、良かったなと思うのです。

 

卒業を選んだ同期と休演が続いているもう1人の同期、そして同じタカラジェンヌという立場から勇気を持って意見した双子の妹、傷ついたみなさんが心穏やかに過ごせますように。

そして心よりのご冥福をお祈り申し上げます。

 

 

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天華えま・星組退団者に贈る

こんにちは

 

先日、星組公演「RRR / Violetopia」千穐楽が無事に終わりました。まずは完走、おつかれさまでした。

この公演で卒業した大輝真琴・天華えま・彩園ひな・侑蘭粋の4名、寂しい気持ちもありますがおめでとうございます。

卒業したスターへ私が勝手に贈る言葉を綴るシリーズ、今回は天華えまへ書きたいと思います。

 

98期第3の男役として台頭したのが2016年。礼真琴一世風靡の新公が終わり、瀬央ゆりあ・紫藤りゅうが新公主演を経験した後に出てきた本命路線。トップの卒業とお披露目の新公をGETしこのままグイグイいくのかと思いきや、2期下の極美慎が初主演をとり並ばれて、紅 礼 七海 瀬央 +天寿 華形と上級生の影となっているうちに収まるところへ収まってしまった…というのが"路線スター"としての印象です。本人は悔しい気持ちもあったのかもしれないけど、そんな立ち位置に関係なく、いつも一所懸命に舞台に向かっているのが伝わったし、毎公演必ず前回以上のクウォリティを叩き出し、努力を惜しまない姿勢がみていて気持ちの良いスターでした。

でもだからこそ本当に正直に言えば、今作は卒業公演としては全然足りなかった!!!

同期で星では新公主演もらえなかった綾凰華は自作の歌詞で銀橋を渡って、トップと2人で背中合わせで銀橋で歌って踊るシーンもあった。最終到達地点は3番手で格上ではあるけども直近路線スターの卒業では和希そらがあの送別ぷりだったこと、そして現在公演中の月組では退団者全員が同期勢揃い場面をもらい、娘役の麗泉里も銀橋を1人で渡っていることを考えれば、Violetopiaの送別は足りないよ…と思ってしまった部分があります。

 

いつでも全力でパッション全開で爪痕を残そう今できるベストを尽くそうという気持ちはすごい伝わるし、それが気持ちの良いスターだったのですが、あと数年、あのハッとした瞬間が早ければもっと違うところに辿り着けたかもしれないとも感じているのが私の正直な気持ちです。

阿弖流爲の時の最期の演技は素晴らしかった。本物のスターだと思いましたし、ずっと背中を追いかけてきた礼真琴と組替え前ラストの同期綾凰華を追いかけて自ら命を差し出しにいく姿の、お前だけは生きていきてくれよという気持ちとそれがベストな選択だよねとも思わせる切なさで心をぐっと掴まれました。

しかしそこからしばらく、もちろんいつだって素晴らしかったけど、阿弖流爲ほど舞台上で同じくらいグッと掴まれることがなくて数年。

次にハッとしたのはマーキューシオ。剃り込みを入れてきた気合いの違いと、怒りっぽいしすっごい鋭いのに本当は誰よりも優しいという魅力、新公卒業してからの数年とコロナ禍に蓄えに蓄えた力が爆発したように感じました。

そこからの舞台上での姿は全部素晴らしかった。ナサウィーの掴みどころのないアンニュイなキャラクターの体現、ダントンの男らしさと力強さと歌唱力、同じ振り付けなのにダントンならどうするかと考えられた腰の落とし方、そして可愛いおとぼけジェラルド。コロナが明けてからの数年の輝きがすごくて、だから卒業を選んだことがもったいない気持ちも、同期トップを支えてほしかった気持ちもありますが、1番輝いている時に卒業するというのもまた最高の選択だとひしひしと感じたのでした。

 

91期の大輝真琴。同組同期の天寿光希・音波みのりと共に長らく星組を支えた存在。最近は良い方のおじさん枠という役が多かった印象ですが(悪い方がオレキザキ)、本人の温かみのようなものが舞台に出ている雰囲気で、他の91期もわりとそうですが柔らかな包容力を感じるスターでした。

約20年、卒業を選んだのは他でもないやり切ったという気持ちでしょう!本当にお疲れ様でした。

 

101期の彩園ひな。星蘭ひとみ・水乃ゆりに近いタイプの星娘らしい華やかな印象がありました。

101期は早いようで今年で研10。10年以上在籍したスターはどこかしら自分の中で満足感や達成感を持って卒業を選ぶのだと私は思っています。だから心よりおめでとうとお疲れ様をお伝えしたいです。

 

103期の侑蘭粋。私は星組に疎くて、正直今回卒業発表されるまであまり知らずにおりました。でも最後に彼女が紡いだ卒業の言葉は誰よりも美しく、思いに溢れたもので。同期の選んだ悲しすぎる最期への思い、出身地である石川への思いが、そのブーケと言葉1つ1つに込められていて、なんて美しい心を持った方なんだろうと思いました。彼女が今後穏やかに幸せに第二の人生を歩まれることを願います。

 

卒業される4名の皆様、本当におつかれさまでした!ありがとうございました。これからのご多幸をお祈りいたします。

 

 

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星組「Violetopia」観劇感想

こんにちは

年度末ということでバタバタしており更新頻度が下がっております。楽しみにしてくださる方がいたらすみません。

 

さて前回に引き続き星組の感想を書いていきます。「Violetopia」指田珠子先生のショーデビューかつ大劇場デビュー作です。

私は基本的にショーにはあまり意味とかを見出さない方が好きでして、いわゆるディズニーのパレードみたいに目の前にいるスターのキラキラを楽しめれば良い派であります。もしテーマを大切にするのであれば絶対にブレないのが好きでして、パリなのにクレオパトラとかそういうのがない(笑)…最近だと万華鏡百景色FROZEN HOLIDAYはテーマ一貫でしたね。あとたくさんのスターの顔がとにかくみれる中村一徳ショーが好きです。

そんな中でこのVioletopiaはテーマがあり一貫はしているのですがすごく考えさせられる。キラキラした世界の裏にある暗闇、みたいな対比が、正直ショーとしては私にはやりすぎな感じだなーというのが第一印象でした。

私はこの作品を3回観劇したのですが3回目にして、別に無理して感じなくてもいいのか!と突然視界が開けて気が楽になり楽しめるようになりました。例えばサーカスのシーンでも、蛇の孤独とサーカスへの忠誠と娘との出会いが…とか考えずに、なんの動物やってても礼真琴は最高!フリフリワンピースの舞空瞳は今日もかわいい!!っていうだけで楽しむんでもいっか!と思えたんですね。それもまた自由なんだと思います。

 

そんな気持ちのチェンジを経ての場面ごとにざっくり感想を書いていきます。

 

まずプロローグは不穏な感じで始まりますが、路線スターが順番に銀橋を渡り、くすみパステルカラーの衣装にハットと、宝塚!!という感じで良い。難しいことは考えず、今日も宝塚だー!と思うと普通に綺麗で良いです。

ラガドゥーのトップコンビとても可愛くて、この2人の良さが出ていたと思います。あの衣装を着こなしてなお可愛い舞空瞳の失われない初々しさは特筆すべきです。

 

続いて暁千星中心のシーン。なんか劇団の人たちの衣装が微妙だな…とそこが妙に気になって。花嫁花婿、管理職ぽい方々、裏方メンバーは良いのですが、俳優その他の幾何学ぽい衣装が不思議だなって。それももしかしら考えさせる演出なのかもしれませんが辿り着けませんでした。

ありぴーかのんの3人って意外と珍しいと思うのですがなんか揃うとアツいですね!笑

 

続いてサーカス、こちらも実は珍しいことなこかりんの並び。ずっといたはずの同じメンバーなのに目新しい組み合わせが2場面続くのが面白い。

この場面はですね、とにかく舞台の使い方が素晴らしい!!!

最初照明の効果により、砂漠の近くにきたサーカスなんだということが伝わります。ここの小桜ほのかはどこから声出してるんですかね?!すごい。そして銀橋を見ている間に、サーカスのテント幕があがっていて気づいたら観客もみんなサーカスの中にいる。まるでサーカスをみている観客のような気持ちになります。そして最後、サーカスが街を去る、逆光で黒い影にした時にサーカスの独特の衣装や小物が映えますし、蛇さんが最後トボトボとついていきながらも一輪の花を掲げるところの印象の付け方はあまりにも見事でした。全て合わせて芸術のような場面です。

 

とりあえずアップテンポの曲流れるだけでなんか楽しい中詰め。客席降りが豪華で!!3回ストップするのでいろんな方を近くでみれて楽しい!

途中のストップモーションからの変調とかその意味合いとか難しいんですけど、とりあえず客席降り楽しすぎてそれが全てです。

 

続いての場面は本当にいろいろ素晴らしいんですけどね!舞空瞳の燕尾に暁千星の女装など最高なのは確かなんだけども、続く孤独の場面も含めて、先生のこういうのが観たかったんでしょ?感の押し付けが強く感じられて、少しウッときてしまう感じが初回観劇時はしたのも事実です。

見事なマスゲームかつ手の表現のところは本当にすごいです。

 

フィナーレはなぜあのサングラス…近未来感があり色合いからすごくディズニーランドのトゥモローランドみを感じるのは私だけではないはず。正直好みではないです。良い悪いではなく、私個人の好みではないだけですのであしからず。やっぱりフィナーレってスターの顔をよくみたい場面だし、キラキラてるか静粛な雰囲気かのどちらかに振り切っているのが良くて、変わり種ってBADDYくらいのレベルでないと難しいものだなと思いました。その分デュエダンは王道でそれはとっても良かったです!!

 

先生にとってはデビューで挑戦的な作品、星組生にとっても目新しい壮美系ダウンテンポレビュー、また新しい琴ちゃんと星組を魅せてもらえた!という点で意味はあったし総括すると楽しいショーでした。

 

次回観劇感想は、花組「Arc en Ciel」の予定です。

 

 

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星組「RRR」観劇感想

こんにちは

 

星組公演「RRR√Bheem」観劇してきました。いやはや、フランスで革命してイギリスでランベスウォークして今度はインドでナートゥ。星組パッションはんぱない!!!

 

上演されることが決定してからたまたまWOWOWでタイミングよく放送があったので先に映画を観ました。盛りだくさんでしっかり3時間超え、果たしてこれを1時間半にどうやってまとめてくるんだろう…と思っていたら、まあびっくり!全部入ってる。

厳密にはもちろん全部入ってないですよ、虎とか舞台では無理な部分もあるしカットされたエピソードもある、でも概念的に全部入ってるんですよ…!!!私は個人的にはベルばらとはいからさんの切り取り方が原作ファンとして許せてないのですが、蒼穹の昴に続きRRRのまとめ方は素晴らしいものでした。

 

ビーム礼真琴はさすがのパワフルさ。ビームは(良い意味で)難しい役ではなく、仲間が大切、だからマッリを助ける、意気投合した兄貴ラーマも大切、という自分の大切なものに一直線。その想いを主役が真っ直ぐに演じてくれているからこそ、観客側もあえて難しく考える必要なくRRRのインド映画のダイナミックさと水や火の表現をストレートに楽しむことができると思いました。

もはやナートゥダンスには余裕さえみえて、たぶん演出なかったらあと1時間踊れただろ!みたいな感じでさすがでした。コムラムビームの歌も、元々の歌の上手さはもちろんのこと、鞭との呼応は特筆すべきですし、腹の底そしてインドの土地の底から響くような歌声は見事でした。

 

ビームがストレートな分、物語を背負っているのが暁千星演じるラーマ。やっぱり星組にいるとよくわかる繊細な演技をしますね。故郷への想いとビームとの友情で揺れる姿の表現がわかりやすいけど誇張しすぎてはなく良い塩梅で上手いと思いました。ナートゥダンスもビームとラーマの違いが出ていて、ビームの方が重心が低いけどラーマの方が力強いという本人同士なのか役作りなの癖が出ていたのも見どころでした。詩ちづる演じるシータを抱きしめる最後はもう…ありうたの民として大歓喜だし映画にはなかったけど映画ファンもみたかったシーンだと思う!森の戦闘シーンの衣装を着こなしているのも最高でしたね。

 

舞空瞳演じるジェニーはビームとの出会いで影響を受けるけどもビームに導かれたからではなく、自分の目でインドの力強さをみて感じて、自分の意思で人生を切り開いていくところが魅力的でした。コンビファンとしては最後くっつかないので不完全燃焼かもしれませんが、私はジェニーの描き方としては大正解だったと思います。ジェニーはマーケットとかに自ら買い物に行ってたけど、あの状況なら、どうせイギリス人は…という接し方や、怖いから優しくしておこう表面上…という人が実際ほとんどだと思うんですよね。その中で本当に友達になれた最初の人だったのがビーム。だから全く恋愛とか考えず、ジェニーにとっては悪気なく本当に純粋に友情だったと思いますし、自分を大切にしてくれる婚約者を裏切るような軽い女ではないというところも芯が通っていてむしろ良かったと感じました!

その婚約者のジェイクを演じる極美慎。全ての場面でドヤってるわけですが、これだから坊ちゃんは(笑)となる憎めなさが最後にジェニーに選ばれるのもなんだか納得ですし、「僕は君が心配なんだ!」とあのビジュアルで言われたらさ、ねえ?インドにもイギリスにも総督にも興味ないのにインドまで着いてきたその愛もはやすごい笑

 

ゴーンド族のパッダイヤ・ジャング・ラッチュ天華えま・天飛華音・稀惺かずとは、星組生え抜きの中でも星組色が強くて礼真琴チルドレン感もマシマシのメンバーなので、そりゃあなた達は同じ一族で同じ気持ちの熱さを持っているよなあとなります。数少ない場面でもそれぞれの個性が出ていてキャラ付けがしっかりされているのも、誰が好き?!となって良い!!

ロキ紫りらの最初の場面でのみせ方は本当にすごい。映画ではけっこう長い距離車を追いかけたとわかるけど舞台では数メートルなのに、母がどれだけ娘を必死に連れ帰りたかったかを数秒で表現しきる。見事です。

話のメインとなる連れ去られたマッリ演じる瑠璃花夏。ショーになるとあんなに艶っぽいのにどうして子役がこんなにハマるのか!!あの子のためなら一族は必死となるよなと納得感をこれまた数秒で思わせるのがすごい。

 

美稀千種・都優奈の歌は力強くて大地を感じる雰囲気。私はどの組でも組長が頑張ってくださると頭が上がらなくて…あの歌の量ほんとにありがとう。そして組長と対等に歌えてるけど102期か、すごいなあ。

 

輝咲玲央・小桜ほのかの夫婦はもう配役の時点で強くないか?!悪い男をさせたら正解しかない男役と、少女から悪女までなんでもこいのオールマイティな娘役のタッグの夫婦。最強。妻が悪い女すぎるが、そんな女を妻にしちゃうのも納得の夫。そして中間管理職として可哀想な役目なのに最初に殺される碧海さりお。謎の説得力。

 

WATERRR・FIRRREの希沙薫・水乃ゆり・夕渚りょう・鳳華るりな。いやーまずビジュアルが最高ですねどちらも!!WATERRRの最初の組体操?はタカラジェンヌやっぱりすごいなと思いますし、衣装の色だけでなく身体の使い方から人と水を表現しているのも見応えあります。

 

最後に他のキャストをさらさらっと。今作で卒業の大輝真琴は優しさ溢れていて最後まで同じ名前の礼真琴を見守ってくれてありがとうの気持ち(誰目線)です。朝水りょうのラーマ父はそりゃあれだけかっこいい父さんいたらああなるわな!という今回も最高に爪痕残してくれました。ヴァンカテシュワルルという素敵な名前が付いていながら「おじさん」で通されてしまったひろ香裕。ラーマもさぞかし心強かっただろう人の良さと真の強さを秘めたおじさんでした。

 

RRRの感想はここまで!ショーも頑張って書きたい…と思ってます…難しいんだよなあ。

 

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和希そら・沙羅アンナ・琴羽りりに贈る

こんにちは

 

先日無事に東京は全日程上演することができ、千穐楽を迎えた雪組公演。3人の卒業する方々へ、勝手ながらの贈る言葉です。

 

まずは、卒業発表からずっっっと信じられなかった和希そら。だってあと少し待てば2番手になれた。超御曹司とはいえ縣千とはしっかり差をつけられて抜かされる雰囲気はなかったし、2番手の朝美絢も上級生だったから、このままスムーズに上がったはず。なんで??という気持ちが正直ありました。

でも舞台での姿をみたら、なんかとんでもなくスッキリした表情や踊りをしていたので、人事的要素とか考えた自分を残念に思うくらい和希そらは宝塚でできることをやりきったから卒業するんだなと思いました。清々しかった!!

 

高身長の宙組の中では唯一の小さめな新公主演者で、私はHOT EYESのトリプルエトワールで初めて認識しました。男役三重奏珍しいなくらいでした。本公演あの扱いなのにバウやるんだ?!と思ってから、この瞬間に立ち会えてよかった!!と思ったのがオーシャンズ11。JUMPしたのはライナスじゃなくて和希そら自身でした。

El Japonでは、藤九郎の戸籍はどうするんだよ…全然ハッピーエンドじゃないじゃないかよ…となり、でもアクアヴィーテで初めて場面を任された時の輝きったら忘れられません。

 

壮麗帝はとにかく濃厚なずんそらずんそららの生え抜き組み合わせがとても良い思い出。

アナスタシアのリリーでは歌は迫力があるし女役でも安定に上手くて役者としての実力を示し、そしてまたずんそらが違う形で楽しめた思い出の作品。

夢千鳥から突然の少年の終わり。余裕から醸し出される色気が半端なくて、でも本人(役)は必死に生きているのがまたかっこよくてみたいな本当にこんな男性いたら間違いなく沼すぎてやばいけど好きになるの分かるけど、いやいや実際はこんなのいないんだよ…!みたいな抜け感。突然罪な男になってシェルドレイクで組替えしたと思ったら少年に戻ってた夢介。

 

雪組にきてからというのはものすごく扱いが良かった。だから本当に組替えして良かったねと思ったし、こんなにも惜しまれる形で卒業できたのは組替えのお陰だと思います。

蒼穹の昴の順佳の命を燃やした生き方と歌唱指導、ボニクラの弟とは違った少し大人の色気と、妻と弟 安定と好奇心の間で揺れる悪いけど良い男なバック。双曲線上のカルテでの本命だけにみせる顔と本命にすらみせなかった顔のずるさと色気、SensationalのオーロラとFROZEN HOLIDAYの人生のメリーゴーランドでみせたさきそらの美しいダンスの共鳴、全てが魅力的で色が全然違って、まだまだいろんな和希そらを観ていたかったし、あさそらの供給が全然足りてない…。

 

でもこの1番惜しまれるタイミングで清々しくやめていき、最後まで誰のものにもならない和希そらという謎の余韻を残していった最後まで罪深い男役なのでした。

良い意味で小柄で歌とダンスの実力は確かなので外部での活躍を望まずにはいられませんが、好きなように人生を送っておくれという気持ちです笑

 

続いて沙羅アンナ。雪組は男役娘役ともに上級生が多く残っていて、だからこそもしかしたら他組ならもうとっくに重鎮だったかもしれないけど最後まで中堅のポジションのイメージがありました。なので、実力がもっと活かせるタイミングがどこかであったのではないかという惜しい気持ちが正直あります。全ツ版ジュエパリではコレクションの場面の歌唱で、とても歌がうまくて遅ればせながら驚いたものです。

私は上級生が卒業するときは必ず思うのですが、研10を超えて卒業する人はみんな自分がやりたかったことややるべきことを全うしたと思って卒業を選んでると思っています。だから、彼女また自分の宝塚人生をまっとうして卒業していくのだと、たっっくさんの思い出があるからこそ最後正直にさみしいと涙を流すこともできて良かったなと思ったラストデイでした。

 

これからも雪組を支えてくれると信じていた琴羽りり。たった一言の芝居でもわかる芸達者さで、職人系雪娘としてまだまだ活躍してくれると信じていたので残念でなりません。

Sweet Little Rock'n'Rollのめちゃめちゃゆっくり喋る女子高生も良かったですよね、あのペースでセリフを言うのって逆に緊張しそうなのにちゃんと時間使ってたし、他の女の方たちと系統違うけどちゃんと仲良しにみえるし。あとはライラックの時のクリスマス通りすがりの女。景気の悪さを嘆くセリフ一言だけなのですが、そのニュアンスやトーンが完璧なんです…!!

卒業はとても惜しいですが、今まで本当にありがとうございました。

 

卒業された3名が、今後も幸せでありますように願いを込めて。

 

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