パラボラアンテナ

Aqous中心のブログっぽいなにか

残された者たちは〜『ラブライブ! サンシャイン!!The School Idol Movie Over the Rainbow』に寄せて

劇場版ラブライブ!サンシャイン!!を観た。
とてもサンシャイン!!らしい素敵な作品だった。

私は常々ラブライブ!サンシャイン!!は内省的な作品だと思っていて、その要素は非常に部活的だった。
自分たちの住む街の魅力を見つけるのに悩み、東京のライブでは支持者を得られず今後に悩み、μ’sという偉大な先人の輝きと自分たちを比べて悩み、
2期でも大会敗退からの再始動に悩み、大会と学校説明会に悩み、自分たちらしいパフォーマンスに悩み、学校を救えなかったことに悩み、
何より自分たちだけの輝きとは?というテーマをずっと追い続けた。
彼女たちは都度足掻いて、自分たちを変えることで世界を変えて、遂に輝きとは何か分かるに至った。

悩みにぶつかり、それを高校生が自分たちなりに精一杯乗り越えていく姿、
自らのパフォーマンスがどうすれば良くなるのか同世代の仲間と考え、そしてそれらの積み重ねの先にそれぞれの勝ちたい理由が見つかるのは、私個人としてはとても爽やかな部活の青春そのものに思えた。

 

そして部活には大きな節目がある。それこそが劇場版で描かれた代替わりだ。

多くの部活は最高学年が精神的にも能力的にも支柱となっている(これは身体的な成長や3年間という限られた期間における1年間の大きさ等からくるものだろう)場合が多く、
特に人数が少ない部活であればそういった存在がいなくなった直後はより今後の在り方に悩むだろう。

また、よく現実においても文化活動であれスポーツであれ「○○高らしさ」という言葉を耳にする。それを支えていた3年生が抜けたとき残された学年は果たして「らしさ」にどう向き合えばいいのか。
この「らしさ」がそのチームの強みであり伝統でありアイデンティティであることは特段疑うつもりもないのだが、果たしてそれはどこでどう醸成されていくのだろうか。あるいはどう受け継がれていくのだろうか。
別にこの問題に答えはない。共通するところやヒントになるところはありつつも、それぞれ分野や学校によって指導者なり練習メニューなり目指す方向性なりオーダーメイドな解答があるだろう。


劇場版ラブライブ!サンシャイン!!はスクールアイドル部として「らしさ」に部活的に悩む、
そんな物語の側面が強かったように私は思う。
序盤で、実績のある「部活」の代表として、「活動報告会」に参加したことで今の自分たちの不安や悩みに気づくに至った。
代替わりした数ある部活の1つとしてスクールアイドル部は問題に直面し、物語は進んでいく。

 

 

 


・旅立つ者たち

 

イタリアにおいて3年生との短いやりとりから千歌は「Aqoursらしさ」へのヒントを得た。
ただ個人的にイタリアで描かれたのは、
卒業する者たちの「部活への総括」でもあったように感じる。
それは鞠莉の「スクールアイドルは全うした」という言葉や、Aqoursとしての活動は「自分を育ててくれた、全部私の一部」といった主旨の発言に現れている。

あの言葉は本当に今部活を頑張る高校生への卒業生からのメッセージとしてとても美しかった。
ともすればその道に進まない多くの人たちにとって部活を頑張る、大きな実績を残す、それが何の意味になるんだろうと思うときがあるかもしれない。履歴書だけ考えれば3年間勉強に打ち込んだ方が良いように思えるかもしれない。
或いは禁欲的に過ごす人を見て、苦しみこそあれ好きなことを頑張るだけでいいのか、と後ろめたさを感じる人もいるかもしれない。
そんな不安や悩みに、好きな部活を頑張った卒業生が人間が大人に対して自信を持って誇らしさと、それが間違ってなかったと口にする。
これがどれほどこれからまだ部活で過ごす現役生を肯定したことだろう。

確かに部活を頑張って得られたものはその人の今後のプロフィールに載るものじゃないかもしれない。
でも確かにそれは今の自分を育ててくれた重要な時間であり、そして全力で駆け抜ければこそそのことに後悔なんて全くないのだ。


イタリアでのライブは去りゆく卒業生の、打ち込みそしてやり切ったスクールアイドル部の活動がびっくりするくらい楽しくて、今の自分を作り上げたかけがえのないものだったと、そう後悔のない青春への想いや自負が根底にあったシーンでもあったように感じた。

古都の面影を現在に多分に残すイタリア。それでも人の営みは変化していく。
それは歴史がちゃんと残され、そのうえで変化も受け入れて栄える今を形作っているという点で、3年生が今までの人生における高校生活を総括する地としてとても相応しかったのではないだろうか。

 

 

 

・残された者たち

 

イタリアから帰ってきた1,2年生が至った答えは「その時間は無くならない」ということだった。
あのときの記憶があるから、自分たちは6人になっても「Aqoursらしく」いられる。そんな視点の変化であった。
3年生がいなくなってとり残された6人ではない、彼女たち9人が必死になって掴んだAqoursらしさを残された託された6人、これからも続く変わらぬ新しいAqoursなのだと思う。


他のスクールアイドルのことはほとんど分からないが少なくともAqoursは夏頃にようやく9人揃ったユニットである。
そしてAqoursのイメージをある種のピークに持っていったのがラブライブ決勝であったはずだ。
聖良が6人のAqoursを決勝大会のときと比べてAqoursらしさという言葉を使って評価し、本人たちもそれを抵抗なく受け入れていた。

彼女たちの事情においては、1年に満たない期間で積み上げた自分たちらしさとはまさに優勝時のステージそのものであり、
自分たち以外にそれを担保してくれる伝統もなければ指導者もいない。そして9人のアイドルユニットである以上メンバーの匿名性は限りなく低い。

そう考えたときに、6人のAqoursが先に進むに当たって「Aqoursらしさ」を失わない、今までのことを無かったことにしないために、彼女たちに必要だった気づきが「Aqoursの活動は自分たち自身であってその全ては心に残っている」ということだったのはとても腑に落ちる。
彼女たちが経験してきたのは今のAqoursの全てなのだから。


スクールアイドル部というのは部活においてとても特殊であることは違いない。
チームとメンバーは不可分の存在であり、各メンバーの集合こそがチームである。
年度が変わる毎に今までのユニットはどうするのかスクールアイドルは常に向き合うことになるだろう。
解散か継続か、継続と一口にいっても新規加入はなく徐々にメンバーは少なくなりいつか解散するのか、或いは新メンバーを入れてある学校のスクールアイドルの普遍的な名前とするのか。
解散だってその後各メンバーは新たにスクールアイドルユニットを組むか、活動自体を終えるか選択肢は1つじゃない。


今作のAqoursの物語は、その中の1つの選択肢選んだ女子高生が、その選択に対して本当の意味で納得するためにどのような答えを見つけるかでもあった。
それ故に序盤で6人で続ける理由は深く語られることはなかったのだろう。

どの選択肢が正解だなんて存在しない、でも決めたなら彼女たちは答えを見つけなければいけない。

 

 

 


・理亞の物語

 

理亞のケースはSaint Snowを解散したうえで新たなユニットを始めるという選択であった。
思い入れが強い故に解散し、思い入れが強い故にその影を追ってしまうことは決して珍しいことではないだろう。
彼女は決勝大会の延長戦と姉の言葉で、その影を吹っ切り次へと進むことができた。
おそらくストイックさは変わらないし、周りの人の意識も変わるわけではない。
でも彼女の覚悟が変わったとき、きっと世界も変わったのだろう。あのときより世界を優しく見れるようになったから、世界は彼女に優しくなる。

 

Believe again、前回優勝を逃したSaint Snowが今回こそ優勝を掴むために作ったパフォーマンス。
2人が活動した1年間、一度敗退しつつそれを受け入れて再び信じる、できる、ここからまた始まると決勝大会で伝えるために生んだ曲。
それが、Saint Snowを解散して新たに旅立たんとしてる理亞にピタリと符号した。
自ら奮い立たせるようであり、姉からのメッセージでもあった。

楽曲自体は強烈なキックに今までにないディストーションが印象的で、Saint Snow楽曲においてもかつてなくハードな音楽。
メロディも綺麗に歌うことより力強く叫ぶような方向のつくりだったような印象が残っている。
歌詞は彼女たちの曲のなかで最も自分に対して肯定的で未来を強く見据えたイメージを感じたのに対し、サウンドは甘さを削りとったかなり厳しいもので歌詞とは一転攻撃的。
妥協することなく戦い続け、ひたすら強く強く走ってきたSaint Snowの沢山の傷が、それに負けなかった彼女たち自身に再び未来を信じる強さを与えているようだった。

あの音楽でパフォーマンスできることこそがSaint Snowの、聖良と理亞それぞれの強さの証明なのだ。

 


大きな大きなかけがえのない経験を大切な姉とした理亞は、それを糧にまっさらな新たな部活を始める。世の中にはそういうスクールアイドル部も間違いなく存在する。
スクールアイドルはAqoursだけじゃない、理亞のケースはそんな1つの選択をした少女の青春の物語。

 

 

 

 

・3年生という存在

 

1,2年生が自分たちで答えを見つけないと意味がない、それを3年生も理解していた。

Aqoursの3年生はイタリアのホテルでのやり取りで1つのきっかけを与えたが、一緒に悩むということはしなかった。

一方聖良は、転校案を出したりと妹へのコミュニケーションでは唯一不器用なところを見せていたが、大会決勝で伝える予定だった自らの気持ちを最後はしっかりと口にし、ようやく理亞も姉の想いを知った。
それでも深く語られなかったが、それに納得し新たに歩き始める道をしっかり見出したのはあくまで理亞自身であったはずだ。


部活の上級生がいて、後輩と色んな関係がある。
それでもこれからスクールアイドルを続ける後輩を想い、自分たちしかできないやるべきことをしっかり果たしてるのが素敵だった。

 

 

 

こうした部活ならではの人間関係やそれぞれの覚悟を背景に、スクールアイドルは明日も輝く。
誰かが憧れる。

推し曲レビュー2018

2018年もそろそろ終わりですね。

忙しい時期、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

ぼくは肝臓と財布、どちらが先に他界するかチキンレース真っ最中です。

 

さてこの1年は田舎から引っ越してきたのを中心に色々と環境の変化がありました。

去年からAqoursでクラシック以外をまともに聴くようになったできたてオタクの私も

イベントが多い都会に味を占めて少しだけ他のユニットの曲にも手を伸ばすようになったのです。

 

というわけで個人的な各コンテンツの推し楽曲をひたすら紹介していくブログをやります。

聡い皆さまにおかれましては自己満足要素高そうだな...と早速本質を突かれているとは思いますが、あっそれ分かり~~~とか言いながら広い心で是非完走していただけたら幸いです。

 

公式での視聴動画が確認できたものについては極力リンクも貼り付けてみました。

 

それでは対戦よろしくお願いします。

 

 

タルト・タタン

もな from AIKATSU☆STARS!

作曲・編曲/NARASAKI

作詞/只野菜摘

https://www.youtube.com/watch?reload=9&v=7zVgxRTgLJk

 

名曲揃いのアイカツ!曲でも1番に紹介したい(趣味に)ど真ん中な曲です。

曲の構造、インスト、ボーカル、どれをとっても好きすぎて頭を抱えますね。

ジャンルもこれだ、とは言えないのがNARASAKI楽曲の魅力でしょうか。

テクノとざっくり言えばそうなんですが、間奏で突然ジャズになるし、ドラムはミニマルに近いところがあるように思えますし、楽器もヴィブラフォンハープシコードに寄せたシンセ、ティンパニが効果的に使われています。

そもそも作中における主要キャラの最初の持ち曲なのに、ボーカルの冒頭が1音だけハモりつけてエフェクトがっつりかける性癖仕様なのが意味分かりません。ありがとうございます。

 

 

永遠の灯

れみ・ふうり from STAR☆ANIS

作曲/南田健吾

編曲/Integral Clover

作詞/tom.m

https://www.youtube.com/watch?v=jw8AtLSBAYM

アイカツシリーズをご視聴されてない方のためにちょっと作品の話をしますと、この作品ではステージで身に纏うドレス(衣装)が重要となります。ステージの成否さえ左右することもあるドレス、制作するのはそれぞれ独自のコンセプトを持った多数の「ブランド」で、アイドルには一人ひとりその世界観に共鳴した所謂「持ちブランド」があります。

そしてこのブランドのなかにはアイカツ!の「LoLiGoThiC」から始まり、アイカツスターズ!の「Gothic Victoria」、アイカツフレンズ!の「Luna Witch」「Moon Maiden」と続くゴシック枠と言われるブランドが存在します。

このゴシック枠、ドレスのデザインは勿論なんと言っても曲が強い。

「LoLiGoThiC」の記念すべき1曲目はへヴィメタルを参考に作られたゴリゴリのメタル曲「硝子ドール」で、ファンな中では当然ながら人気が高く、更には作品は観ていないけどこの曲は知っているという人もいるそうです。

そんな「硝子ドール」のあとに「LoLiGoThiC」の2曲目として作られ、その地位を決定付けたのがこの「永遠の灯」になります。作曲はスターズ!で大活躍する南田健吾氏。

ジャンルはINDUSTRIALになるのでしょうか。ノイズ的に歪んだシンセでダークな雰囲気を、効果的に使われるチューブラーベルがゴシックの世界観を生み出しています。また、ダンスミュージック的な要素も持っているのが強いですね。

2曲目にして1曲目の話に戻りますが「タルト・タタン」も「LoLiGoThiC」のアイドルの持ち曲です。

 

 

MY SHOW TIME!

ななせ from AIKATSU☆STARS!

作曲/鈴木ともよし

編曲/Integral Clover

作詞/秋浦智裕

https://www.youtube.com/watch?v=aokxyFHpkLY

エレクトロファンクです。なんやねんて感じですがエレクトロと大きく括ってもおそらく許されるはずです。ダンスを得意とするキャラクターの持ち曲だけあっての選択かと思われます。

BPMは124と「ダンス」がキーワードにしつつスピード勝負にしない手堅さが魅力で、勢い任せではなく、ボンゴも加えられたビートやテクノ等とは違ったシンセのサウンドが魅力的です。個人的にはBe ready!の入りが頭拍なのがポイントです。

 

 

Kira・pata・shining

すなお from STAR☆ANIS

作曲・編曲/PandaBoY

作詞/只野菜摘

https://www.youtube.com/watch?v=JgoS6oyV-P4

 

ここまで3曲で十分にアイカツ曲のジャンルの意味分からなさが伝わったかと思いますがまだ止まりません。お次はバングラビートです。インド風EDMです。ええ、そうです、私自身アイカツのオタクでなかったら一生触れることないジャンルだっただろうなとしみじみ思います。女児にシタールなんて楽器をぶつけないで。好きな人はともかく好きになっちゃうタイプのやつですね。

歌詞は只野さん。女児に聴かせる曲に媚薬なんてワードぶち込まないでください。両親が泣きます。それはともかくとして、この音に対してこの詩を書いてるあたりやっぱり良い意味で只野さんには勝てないですね。

 

 

フレンド

わか・ふうり from STAR☆ANIS

作曲/山﨑佳祐

編曲/南田健吾

作詞/やまだ麻実

https://www.youtube.com/watch?v=qXW7zSbOAVs

 

トランペットとサックスが特徴的なデュオ曲です。ソウルに近いんですかね?

Aメロのボーカルの隙間埋めるのがギター→ヴィブラフォンで変えたり、シンセも用いたりとこだわりを感じます。インストも間奏のギターソロはアコースティックな音色を含め特徴的です。

 

 

LOVE GAME

ななせ・もな from AIKATSU☆STARS!

作曲/中野領太

編曲/大西省吾(agehasprings)

作詞/SINBYI

https://www.youtube.com/watch?v=nve2dj7iK78

アイカツ!屈指のデュオ曲(当社比)です。

4つ打ちもので、ギターとシンセがひたすらにオイシイ。

デュオならではの要素が魅力的で、Bメロやサビのパート割やハモりで完全に好きになってしまいます。というかもなさんのハイトーンのハモりがあまりに良すぎる。

Aメロのギターひっかけのフレーズとかかっこいいですね。

ダンスも当然デュオならではの絡みが多く、2人のポジションの移動も楽しいです。

 

 

オトナモード

もな from STAR☆ANIS

作曲・編曲/成瀬裕介

作詞/林奈津美

https://www.youtube.com/watch?v=zg6D0-_oRAc

 

ラヴァーズロックっていうらしいですよこういうの()

アイカツ!においていわゆるギャル枠で登場したキャラクターの持ち曲で、ブランドも西海岸をイメージしたようなファッション、さてどんな曲がくるかなと思ったらまさかのレゲエ。いや、スプレーアートを模したアピール(アイカツテクニカルターム)だったりとそういう意味では納得の選択なんですが、でも絶対普通はアップテンポなの予想しません?

ちなみにアイカツのブランドと曲にはキュート、クール、セクシー、ポップの4タイプがあり、この曲はポップタイプです。ホントか?????

もなさんのクリアなボーカルから出る甘さやコーラスパートがクセになりますね。

 

 

ハローハロー

みき from AIKATSU☆STARS!

作曲/山﨑佳祐

編曲/成瀬裕介(onetrap)

作詞/tom.m

https://www.youtube.com/watch?v=Jc6qt9koAVg

 

これ、ポップ曲です。

オトナモードを歌ったブランドの2代目キャラクターの持ち曲なんですが、

全体的に前向きな方向性ですが、どうしてこうノスタルジックな雰囲気があるのでしょうか。

ギターがイントロから曲の方向を聴かせてくれますが、その後もAメロでたまに入る音価長めの音が絶妙です。シンセもAメロや落ちサビで目立つリゾートの夕暮れ的なサウンドが曲の雰囲気を強めまています。

歌唱はみきさん。甘くてかわいらしい声質をただ活かすに留まらない、大人びた翳りのつけ方が素晴らしいです。1番サビの「笑顔でい「たい」から」のトーンの切り替えとかあまりに良すぎます。

 

 

エメラルドの魔法

もな from AIKATSU☆STARS!

作曲・編曲/Kensuke ushio

作詞/只野菜摘

https://www.youtube.com/watch?v=-Xo6V9S2dUo

 

安定と信頼のゴシック曲。作曲は今年リズと青い鳥で話題になった牛尾氏。

アイカツなら当然出てくるdrum'n bassです。

シリーズで1番かっこいい曲は?と聴かれると私はこの曲を答えると思います。たぶん。

オルガンにストリングス、ティンパニ、コーラスがdrum'n bassというジャンルにシンフォニックにゴシック性を与えます。

サビ前のストリングスの迫るような動きが良いです。

やたら強いトラックに対してボーカルラインも負けずにかっこよく、もなさんも音が低めということもあり今までとは違ってより芯のある歌唱となっています。アイカツ!144話を観てください。

 

 

お願いビーナス

れみ from STAR☆ANIS、もな from AIKATSU☆STARS!

作曲・編曲/小山 寿(onetrap)

作詞/只野菜摘

https://www.youtube.com/watch?v=KaiqSzNdi0o

 

スマホアプリで実装されたアイカツのメタル曲です。ジャンルを崩さず、アイドルソングらしいボーカルラインのパートが印象的です。

チューブラーベルやストリングスの出方、鍵盤系でゴシック曲に纏めてますね。

れみさんともなさんのボーカルの相性の良さがユニゾンで際立ちます。

 

 

禁断 Hide & Seek

れみ・ふうり from STAR☆ANIS & りえ from AIKATSU☆STARS!

作曲/林真仁

編曲/高橋浩一郎(onetrap)

作詞/八木貴之

https://www.youtube.com/watch?v=VRrVOr6BkB8

 

ロックです。が、イントロはノイズ音楽的な要素があったり、サブジャンルだとどうなるのでしょう。

サビのインスト隊がボリューム落とすところでのストリングス風シンセの動きが飛びぬけてかっこいいです。

アイカツのオタク的にはりえさんのスミレちゃんの歌唱解釈がいかに強いか分かる一曲。

 

 

Star Heart

りすこ・ゆな・れみ from STAR☆ANIS

作曲・編曲/TAZZ

作詞/Kimotto

https://www.youtube.com/watch?v=Urxw-OyRsfQ

 

EDM+ピアノの楽曲です。

曲はわりとストレートなEDMですが、ピアノを使ってより歌モノ要素を強めてる印象です。

落ちサビのエフェクトとか、王道感ありますがやっぱり良いですね。あとピアノのコード入れるときのリズムが気持ちいい……。

 

 

ドリームバルーン

ふうり・ゆな・えり from STAR☆ANIS

作曲・編曲/広川恵一(MONACA)

作詞/辻純更

https://www.youtube.com/watch?v=2k8Gswf96j8

 

個人的アプリで展開された最強楽曲です。

ニュー・ウェイヴ(ざっくり)っぽい感じでしょうか。イントロのシンセ、Aメロのピアノ、Bメロとサビの電子音、グロッケン、1番2番間奏の展開、2番後間奏のシンセの音色とメロディ、そこに絡むキーボード、Cメロのベース、落ちサビ入りのエフェクト、3拍子に変化後のシンセにギターの入り方、そしてグロッケンたちへの展開、スネアでまとめたラストのメロディと最初から最後まで面白い要素づくしです。

歌詞も歌唱メンバーによく合わせたもので、それを知らずとも後押しされる人は多いのではないでしょうか。

 

 

きらめきメッセンジャー

もな・ななせ from AIKATSU☆STARS!

作曲/加賀山長志

編曲/orange spotting(onetrap)

https://www.youtube.com/watch?v=RQLRXlSVER0

 

あまりに意味深なアプリ展開楽曲です。

LOVE GAMEを歌唱したユニットの最後の持ち曲で、アイカツには世代を繋ぐアンセムSHINING LINE*があるわけですが、これはこのユニット版SHINING LINE*ともいえる強さがあります。

この2人の曲では比較的高音にサウンドが寄ってる印象で、BPMも早め、ギターの太めのサウンドやスネアの16分が輝く未知の未来への力強い疾走を想起させます。ラスサビ前のシンセへの切り替えとかもたまりません。

こういう正統派なかっこよさを出せるのもこのユニットの強さですね。

かのりえななせライブでインストが流され少しお2人が口ずさんだときガチ泣きしてたのはぼくです。

もなさんりえさんスミレちゃんの関係とこの歌詞を考えるとマジで無理になっちゃうのでここでは触れません。

 

 

ダイヤモンドハッピー

わか・ふうり・すなお from STAR☆ANIS

作曲・編曲/石濱翔MONACA

作詞/畑亜貴

https://www.youtube.com/watch?v=-EghgFVirDA

 

世界で一番楽しい(当社比)曲です。

ごりごりのスカです。ホーンセクションとドラムが開幕早々聴かせてきます。

オタク的にも気持ち良い強拍が用意されたり、ラスサビのハモリがトドメさしてきたりと余念がありません。

こればっかりはライブでぶっ壊れるの仕方なしですね。

アニメでは主人公いちごちゃんの所属するユニットのSoleilの持ち曲として登場。151話は流石にちょっと大好き過ぎます。

 

 

魅惑のパーティー

もな・るか from AIKATSU☆STARS!

作曲・編曲/NARASAKI

作詞/たむらぱん(田村歩美)

 

アイカツシリーズで1番好きな曲を教えてって言われたらどうします?

ぼくは魅惑のパーティー

アイカツ!では基本的に筐体のプレイ用にまずショートバージョンが作られその後にフルが作られる、というパターンが多いという話ですが、なんとこの曲ショートver.ではサビがカットされるというミラクルを起こしました。

原因は意味不明すぎる展開で、ワルツ→ドラムンベースシューゲイザードラムンベースシューゲイザー→ワルツというなんでこの3つが1つの曲になってるねんっていう気持ちでいっぱいになります。

ショートではワルツ→ドラムンベース→ワルツという構成になりました。

歌唱はもなさんとるかさん。もなさんは他の曲の傾向からこういうときに妖しく透明に響かせるイメージはあって実際ドンピシャだったんですが、るかさんの声もトラックとのギャップの相乗効果で曲の魅力を増してました。しかもかといって曲の世界観を壊さないバランス感覚が凄まじい。またボーカルにかけられたエコー調のエフェクトもサウンドの面白さにかなり効いてきてて好きです。

 

 

SHINING LINE*

わか・ふうり・ゆな from STAR☆ANIS

作曲・編曲/石濱 翔(MONACA)

作詞/こだまさおり

 

アイカツ!を観てください。

 

 

いばらの女王

もな from AIKATSU☆STARS!

作曲/NARASAKI

編曲/WATCHMAN

作詞/只野菜摘

 

アイカツ!を観てください。

 

 

Dreaming bird

ななせ from AIKATSU☆STARS!

作曲・編曲/南田健吾(onetrap)

作詞/ヒカリツカサ

https://www.youtube.com/watch?v=--Al3Ql-FM8

 

ここからアイカツシリーズ2作目のアイカツスターズ!楽曲です。

そしてこれはアイカツスターズ!の曲がヤバいと一瞬で伝わる曲()

激しい転調に加え、イントロから1番終わりをとっても6/4→4/4→4/3→4/4→4/7→4/4と凄まじい変拍子ぶりをみせます。

しかも4/7の直後の4/4には8分3連符が入る恐ろしさ。

何よりこの曲のおかしいところは作曲家の狙い通り、音楽知識関係なしに技術的になんかヤバいっていうのは分かるしそれでいて普通に聴きやすい、という点です。

歌詞もこの独特の響きやテクニカルな拍子をよく拾っており、7/4でフレージングに対し歌詞を分断し、4/4になった瞬間流れ込むように進み、「見届けて」「いかなくちゃ」そしてサビ頭への文節とメロディの休みなき怒涛の展開に圧倒されます。

サビで抗うような力強さこそあれ、幸福な響きはしない曲。これは作中で高い歌唱力を持ちながらも病弱な身体という鳥籠に囚われ、思い通りには活動ができないキャラクターの持ち曲なのです。

 

 

荒野の奇跡

ななせ from AIKATSU☆STARS!

作曲・編曲/南田健吾(onetrap)

作詞/tzk

https://www.youtube.com/watch?v=7mHJn6aqF1M

 

Dreaming birdを歌ったキャラクターの物語後半での持ち曲、そして所謂アンサーソング

南田さん曰く70年代の王道UKプログレロックを参考にして作られた楽曲です。5/4こそ挿入されど前曲とは異なるアプローチですね。

イギリスで5/4となると某曲を反射的に思い出すのは比較的クラシックの人間でしょうか。しかしやはりこの曲は闘争の歌です。

サビではストリングスとスネア、ハイハットが荘厳さや推進力を、ボーカルの力強い歌い方がこうも合う曲はなかなかありません。

Dreaming birdを踏まえると、ステージシーンのギミックは最高のアンサーだと思っています。

リンクの筐体MVでも観れますが、アニメのCGがあまりに強いのでアイカツスターズ!53話をよろしくお願いします。

 

 

未来トランジット

みほ from AIKATSU☆STARS!

作曲・編曲/永谷たかお

作詞/只野菜摘

https://www.youtube.com/watch?v=LTxgGT_P2EU

 

シンセの浮遊感のある音色や異国風のギター、そして後ろで美しく曲を整えるストリングスが特徴的な曲です。

只野さんは凄いですね、このサウンドに対してドンピシャな答えを歌詞とタイトルに持ってきてるように思えます。

さらには歌詞には感嘆詞を入れることで歌唱担当のみほさんの柔らかい声の魅力も引き出していたりとこれが作詞家か…と思わせられます。

 

 

スタートライン!

せな・りえ from AIKATSU☆STARS!

作曲/蔦谷好位置

編曲/田中隼人agehasprings

作詞/唐沢美帆

https://www.youtube.com/watch?v=lXtv-OGDQds

 

初代OP曲です。

アイカツスターズ!といえば蔦谷楽曲という人も少なくないんじゃないでしょうか。

それくらいに印象的で重要な曲を作られています。

アイドルソングとして王道で前向きなメロディーでありながら、作曲家の知識に裏打ちされた独自性を感じます。

編曲は田中隼人氏。ともかく個人的にストリングスの動きが好きです。インスト部分のメロディだったり、Bメロの刻みからの動きだったり、サビ裏の対旋律的な役目がたまりません。

Cメロ後の間奏はコーラス、ギターとシンセ、そしてストリングスの絡み、さらに前半後半を分けるひっかけでの持ち上げてから破裂される感じが良いですね。

そして落ちサビからラスサビにかけてのハモりと最初から最後まで聴きどころ満載の曲です。

 

 

スタージェット!

せな・りえ・みき・かな from AIKATSU☆STARS!

作曲/長橋健一

編曲/南田健吾 (onetrap)

作詞/唐沢美帆

https://www.youtube.com/watch?v=tY5pu1twNZA

 

スターズ!2代目OPです。

発展途上の疾走感を出すために、ピアノはあえてアップライトで、ギターも歪められてたり、サビではボーカルが息継ぎがしにくいフレーズとなっています。

歌唱担当の歌声のクセが良い意味で前面に出ており、そういった意味でも聴いていて楽しい曲です。

サビに入るフリーリード系のシンセの音がややノスタルジックで、成長した未来から振り返った思い出のような聴こえ方もするかもしれません。

 

 

STARDOM!

せな・りえ・みき・かな from AIKATSU☆STARS!

作曲/蔦谷好位置

編曲/田中隼人agehasprings

作詞/唐沢美帆

https://www.youtube.com/watch?v=_GbIH33oGyU

 

スターズ!3代目OPです。

前の2つとはまた違って、幾分シンフォニックな仕上がりとなっています。

冒頭からストリングスにフルート、ティンパニ、グロッケン、ピアノにウインドチャイム、さらにはトロンボーンまで使われています。

ハープやオーボエも入っており、また各楽器をうまく重ねて音色を作っているあたりよく考えられた編曲だと感じます。

スターズOPはCメロがやたら強いんですがこの曲もキーボードと絡みつつティンパニで締め、そして王道転調のラスサビが待っています。

 

 

Message of a Rainbow

せな・ななせ from AIKATSU☆STARS!

作曲/HALIFANIE

編曲/南田健吾(onetrap)

作詞/松原さらり

https://www.youtube.com/watch?v=KIy4qghgHvI

 

やたら歌うのが難しいスターズ!曲筆頭。

フレージングも独特なうえに音も高ければ跳躍もある、というありがとうアイカツ歌唱担当システム曲です。

リズムが主体の曲という印象で、特徴的な音色のドラムとクラップが目立ちますね。さらにエアリード系のシンセとタンバリンが曲の幸福なイメージを強めます。

個人的な3大堀越さん好きすぎる楽曲です。

ライブ会場では決して傘を投げないようにしましょう。

 

 

POPCORN DREAMING♪

せな・りえ from AIKATSU☆STARS!

作曲/加賀山長志

編曲/釣 俊輔 (agehasprings)

作詞/唐沢美帆

https://www.youtube.com/watch?v=MRk5T5WU9kI

 

2人なら最強でしょ!?でしょ!?

こういうブラスが元気なアイカツ楽曲はどうやっても楽しいんですよね。

早くライブ会場でポップコーンになりたい。

しかしagehaspringsの方々の編曲はちょっとストリングスが上手すぎる……。

 

 

episode Solo

るか・ななせ・かな・みほ from AIKATSU☆STARS!

作曲・編曲/石濱 翔(MONACA

作詞/只野菜摘

https://www.youtube.com/watch?v=7kUcUetEGrU

 

ダブステップです。こういう曲を初代EDに持ってくるからアイカツは油断ならない。

ちゃんとダブステップやりつつエグくなりすぎない塩梅が流石です。

そして広川さんはメロディも魅力なんですよね。それがベースミュージックに乗ったらそりゃ強いわって感じです。

Cメロとラスサビの間に導入部のメロディが再び出てきますが、最初と違って締めのフレーズを抜きドロップ挟んでラスサビに展開する発想とかもうひたすらひれ伏したくなります。

 

 

Forever Dream

りさ

作曲/内藤英雅

編曲/伊勢佳史(onetrap)

作詞/神田怜鴎

https://www.youtube.com/watch?v=eUokqON6SA4

 

ヴィーナスアーク(この曲を持ち曲にしてるキャラクターが主催する学園)を4つ打ち曲養成学校だと思ってるの私だけですか???

しかし4つ打ちといえどピアノとストリングス、チューブラーベルが「女王」として君臨するキャラクターにふさわしい格式を与えています。

みんなこの曲みたいな1番から2番への展開好きじゃないですか?私は好きです。あと落ちサビの低弦が性癖で困ってます。

 

 

Bon Bon Voyage!

りさ/みほ from AIKATSU☆STARS!

作曲・編曲/石濱 翔(MONACA

作詞/辻純更

https://www.youtube.com/watch?v=RcOtunAwpA4

 

ヴィーナスアークの共通曲は勿論4つ打ちです()

episode SoloでクールなEDM曲を披露した広川さんですが、3代目EDではテクノポップ的なサウンドのEDMを出してくるあたりこわい作曲家すぎます。

イントロのシンセのパターンがたまに少し形を変えつつ曲中で現れいくつかの表情を作りますが、まさに世界を旅する船のごとく様々な場所と時間の中に存在する共通物としての印象を与えます。というかこのパターンをそもそも魅力的に作ってるとこから凄いんですけどね…。

相変わらず間奏からCメロの流れや、エフェクトのかけかたと外すタイミングが良すぎて何も言えなくなります。

装飾の電子音も広川さんらしく、曲の雰囲気をより強めます。

ダンスもめちゃくちゃかわいいのでアイカツスターズ!97話をよろしくお願いします。

 

The only sun light

りさ

作曲/長橋健一

編曲/Integral Clover (agehasprings)

作詞/松原さらり

https://www.youtube.com/watch?v=dvyB1mq_Eac

 

ヴィーナスアー(

音は決して薄くないのですが、作編曲チームのディーヴァ感を強く出すという意図からボーカルが前面に出ている曲です。

普遍的な曲を、という狙いもあったようでそれに対するアンサーが4つ打ちになるあたりそもそもヴィーナスアークという学園の性質上そういった楽曲が多くなるのは当然のことなのかもしれせん。

サビ前Cメロ「迫ってくる孤独なんかじゃ 止められないわ」のサビに向けての響きの変化と歌詞の符合が好きすぎます。

りささんのボーカルもForever Dreamと比べ芯が太くなり、ディーヴァに相応しい力強さになっています。

 

 

MUSIC of DREAM!!!

せな・りえ・みき・かな from AIKATSU☆STARS!

作曲/南田健吾, 蔦谷好位置

編曲/成瀬裕介(onetrap)

作詞/唐沢美帆

https://www.youtube.com/watch?v=GaVjfBKlyC0

 

アイカツスターズ!最強の楽曲として用意された曲。主人公がゆめちゃんだからこそのタイトルでもあります。

作曲は蔦谷さんと南田さんのタッグ。本マグロの大トロとA5神戸牛が一皿に乗ってきたみたいなヤバい組み合わせですね。

オフィシャルブックでは、南田さんが色んな人とアイディアを出し合って作ったという話もされてました。

ハープ、鍵盤系のシンセ、ストリングスによる導入からシンバルで一気に開く感じがオープニングらしいですね。

ピアノを効果的に使いつつ、随所のトランペットで華やかに彩られます。サビのストリングスの切り込むような入りもかっこいいですね。

落ちサビでは2種類のギターを絡ませたりとここにもアイディアが光ってます。

アウトロ前で出てくるフレーズ、堀越さんは強くて高めのロングトーンが映える声質なんですよね。無限に好きです。

 

 

プライド

カレン・ミライ from BEST FRIENDS!

作曲/片山将太・藤末 樹

編曲/片山将太

作詞/松原さらり(onetrap)

https://www.youtube.com/watch?v=at-GuHFEX78

 

アイカツフレンズ!楽曲です。

1番Aメロのエフェクトからティンパニで締める流れやサビ前2拍3連、デュオ曲ならではのBメロのハモり、Cメロのフレーズと曲のメリハリや劇的さが目立ちます。

全体的に音も厚めで、サビ裏でもベースが駆動するような動きをしており、作中最強ユニットの2代目持ち曲として強さ、かっこよさがかなり際立たされている印象を受けます。

 

 

導かれて

さくや from BEST FRIENDS!

作曲/片山将太・藤末 樹

編曲/片山将太

作詞/松原さらり(onetrap)

https://www.youtube.com/watch?v=BxGqNNvpDxQ

 

物語性を与えるためか最初のイントロが拍子感もノイズがかったサウンドも特徴的です。

片山さんはシンセ等電子音への造詣が深い印象があるんですが、それ以外の楽器も絶妙でシンセベースを裏地に動くピアノや横の流れで使われるチューブラーベルに引き込まれます。

2番のインストは比較的1番との違いがあり、Aメロのストリングスを引き連れた4つ打ちや、Bメロのギターやエコー風のコーラスが、やはり1番から続く物語というのを意識させられるように思います。

歌は元虹コンで現在新人声優の陶山さん。特徴のあるクリアな声で、リリースの声の抜き方が見事です。またフレージングや発音も上手で、歌詞の物語が曲の流れに沿って聴こえてきて驚きました。

ちなみに陶山さんの演技も素晴らしいので是非アイカツフレンズ!を観てください。

 

 

偶然、必然。

かぐや from BEST FRIENDS!

作曲/片山将太・藤末 樹

編曲/片山将太

作詞/松原さらり(onetrap)

https://www.youtube.com/watch?v=XRI1q1HCOW8

 

アイカツ楽曲で1番やばいパリピ楽曲。それがこれ。BPM180overで駆け抜けます。

ともかく色んなジャンルの要素が散りばめられてます。聴いていても心当たりがダブステップ、ドラムステップ、トワーク、UKハードコアなどわらわら出てきて私などではひたすら動揺するのみです。強いパリピの人は是非教えてください。

ちなみに間奏のかっこよさは個人的に2018年におけるNo.1。スクラッチ音がズルすぎるし、ここでもまったく速度が緩まらないのがあまりにも脳が壊れてしまう。

 

 

INNOCENT BIRD

AZALEA

作曲/江並哲志

編曲/倉内達矢

作詞/畑 亜貴

https://www.youtube.com/watch?v=Z8DLrrjYCIo

 

ラブライブ!サンシャイン!!スクールアイドルAqours内ユニットAZALEAの楽曲です。

Aqoursの曲って各ジャンルがスクールアイドルAqoursの、あるいはその中のユニットや個々人に落とし込むという工程を入れてるような印象を受けます。

この曲もベースミュージックとテクノをうまいところAZALEAの世界観に入れるとこうなるのかなぁなどと思っています。

もうイントロのシンセベースで優勝なんですけどBメロでAメロが重ね慣れた瞬間頷きすぎて首が取れます。

1サビ終わりからのブロックのエフェクトがかった胴鳴りするドラムの音が性癖です。ありがとうございます。

Aqours関係楽曲の中でもたかつきさんの上手すぎる重心をかけた歌い込み方が映える曲でもあります。彼女は音源よりライブでより音楽的なパフォーマンスをするのでライブ音源必聴です。

 

 

卒業ですね

AZALEA

作曲/早川博隆

編曲/TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND

作詞/畑 亜貴

https://www.youtube.com/watch?v=rXGFEsQpmWY

 

電子音もドラムマシーンもなんというかわりと無機質なものであってもいいと思うんですね。

そういう意味でこの曲のハイハットとか本当に容赦ないなって感じます。

大人数のアンサンブルとかになると難しいですが、変な話クオリティを犠牲にすれば音楽はある程度時間をワガママにコントロールできますが、打ち込みの伴奏はそうもいきません。

そのコントロールできない伴奏をある種濾過したような存在が均質にビートを刻むこの曲のドラムだと思っていまして、それはさながら時間そのものです。

おそらく、作曲家にも「卒業」というテーマでオーダーされているでしょう。

誰にでも平等で均質な時間に対して、どうそれを謳歌するか、インストと対照的な歌い込むようなボーカルラインになっています。

間奏のソロは本来人間的な作音楽器である管楽器ではある意味無機質なウインドシンセじゃないかなって思っています。

 

 

Pianoforte Monologue

桜内梨子(CV.逢田梨香子)

作曲・編曲/青木 宏憲・慶澤 優也

作詞/畑 亜貴

https://www.youtube.com/watch?v=qtP012IpWqQ

 

ソロ曲ですが、やはりかなりラブライブらしい曲という印象があります。

ワウペダルやボトルネック奏法で感情的に鳴らされるギターにのって同様に感情的に歌われるボーカルに対し、ピアノや人間味のあるノイズの入ったストリングス、ウインドチャイム、そしてボーカルのそもそもの声質で上品にまとめられています。

この曲はフレーズが変わるごとにウインドチャイムで次へと進んでいきますが、Bメロに入る瞬間はチューブラーベルで、サビへの入りはギターで、それぞれ異なる大きめな場面転換が行われています。

 

 

WATER BLUE NEW WORLD

Aqours

作曲・編曲/佐伯 高志

ストリングアレンジ/倉内 達矢.

作詞/畑 亜貴

 

Aqours曲でも圧倒的に技術的なこだわりが詰め込まれた特殊な曲ではないでしょうか。

そもそもストリングスアレンジが起用されてるのはこの曲くらいだったと思いますし、シンセは佐伯さんが作った後にエンジニアさんが更に調整を加えたという話です。

転調に定評のある作曲家ですが、サンシャイン!!2期の挿入歌に縁のある調を経由してAqoursの調に至る展開は見事でした。

サウンドも電子音で導入して黒を背景とし、サビに向けてテーマの輝きを見せる音作りをしたりと曲としても凄まじい上に、挿入歌としてあまりに完璧な役目を果たしました。

 

 

HIGAWARI PRINCESS

Wake Up,Girls

作曲・編曲/広川恵一(MONACA)

作詞/只野菜摘

 

断然PRINCESS Minami Ver,派です。

こうしてまた世界で争いが生まれるのですね。

私がWUGを聴くきっかけにもなった曲なんですが、ジャズ調でピアノとブラスが非常にオシャレで気持ちの良い曲です。というか打ち込みでこのブラス作れるのマジでちょっとした感動があります。

広川さんらしい聴きやすくクセになるメロディとインストの絡みが絶妙で、良い意味でボーカルパート以外が気になる楽曲です。

ヴィブラフォンとボーカルのオシャレでかわいらしくと大人びた導入から、ブラスも使って華やかなインストを挟みAメロでベースとピアノを主体に落ち着かせたりという楽器を使い分けた展開力はもうほんとうに広川さんとしか言えなくて困ります。

Cメロ以降のインストとか、締め方とかあまりに良すぎませんか????

ちなみにこの曲全体曲ですが、最初に言った通り各メンバー分のVer,があり、よくぞこのパート割のバランスで曲を作り上げ全員分仕上げたなぁとMONACA力に感謝の顔になります。

かわいく高めに真っ直ぐ抜ける田中さんの声がこの曲にありえん合うと思っているため、私はPRINCESS Minami Ver,推しです。

 

 

オオカミとピアノ

久海菜々美(山下七海)

作曲・編曲/田中秀和

作詞/只野菜摘

 

俺たちの田中秀和氏。

そしてこの曲は秀和の狂気(狂気ではない

ファンク調のこの曲ですが、管隊がおかしいくらいに上手い。サックスの音の縦の厚さとかなんでしょうね…まったく痛い音がせずこれが出てくるんだからびびります。トランペットを中心にブラスもやはり打ち込みにはない音色の充実感や一瞬の音の変化が曲の生命力になっています。

La Vita……のコーラスフレーズは山下さんの声質をあまりに活かしすぎてるし、ラストはそれにBメロを重ねるとかもう至れり尽くせり過ぎて笑えてきます。

というか平然と曲中にテンポをかえないでくれ。

 

 

七つの海のコンサート

山下七海

作曲・編曲/田中秀和MONACA

作詞/こだまさおり

https://www.youtube.com/watch?v=3RRb93H7I-I

 

俺たちの田中秀和氏。

「よーしななみのために良い曲書いちゃうぞー」じゃないんだよなぁ(そんなことは言ってない

いやでもじゃあこのアウトプットはなんなんだってレベルの曲です。

ジャンルとしてはカリプソとテクノの融合でしょうか、スチールパンの音色が特徴的です。

構成も氏の独特のスタイルで、アイカツ!のオタクはボサノバ要素を組み入れて作られたMove on now!を思い出すかもしれません。

泡の音も絶妙で終盤大きめに入るところは比較的落ち着いてまるで海の底へと沈んでいく印象で、そこからシンセのキラキラで一気に海面までまた視界が変わるような音の変化にどんな脳みそしてるんだって気持ちになります。

最後のサビのパートではいくつか音が上げられており、ひでかずくん山下さんの声の映えるメロディ分かってるでしょ???って気持ちになってだんだんキレたくなります。

名曲です。

 

 

now is the time

高木美佑

作曲/高瀬一矢

作詞/柚子乃

https://www.youtube.com/watch?v=PD2nuKcb6ko

 

WUGのソロにはI'veからの提供だってあります。強すぎて意味が分からん。

相変わらず、といったらアレですがやはり非常にI'veらしい、というか高瀬さんらしい楽曲です。

しかしこれに高木さんの声質がまためちゃくちゃ合うんですね。特にサビの入りのフレーズの高音の響き方が個人的に物凄く好きなんです。

比較的シンセは中音以下が強めなこともあって、インスト部がごりごり聴かせてくるところもかなり好きです。

そこのダンスもとても良いですよね。え?知らない?ソロイベもファンミも両方行ってないんですか???(マウント

ちなみにWUGソロイベ曲は全部強い曲揃いなので是非全部聴いちゃってください。

 

 

AMATERRAS

KARAKURI

作曲・編曲/Cher Watanabe

作詞/SATSUKI-UPDATE

https://www.youtube.com/watch?v=g1N215wPpzs

 

ナナシスにも少し手を出してみました。

歌唱は秋奈さん。声質と後押しが特徴的なボーカルです。

EDMですが、構成はポップス的で、しかしサウンドはがっつりエレクトロ系です。

イントロアウトロにある音のフェーダーでいじったようなボリューム変化がやたらとかっこいいし、長らく鳴り続けるスクラッチ音も特徴的です。

そしてボーカルの手数が多いのが好きです。ラップパートがあるといえど、その他のパートがそこに音数で負けてる気がしません。2番サビからすぐに相変わらず音の多いCメロそしてその後はすぐに大サビと全く休ませる気を感じません酸欠です。これ秋奈さんの声でやらせるのは天才ですね。

 

 

WORLD'S END

セブンスシスターズ

作曲・編曲/kz(livetune)

作詞/kz(livetune)・SATSUKI-UPDATE

https://www.youtube.com/watch?v=J6gRF7WLlA8

 

比較的正統派なロックチューンでしょうか。

透明感のある落ち着いたシンセの長音をバックにピアノのフレーズ、そしてギターのアルペジオが加わるイントロがはちゃめちゃにエモいのでここでもう好きになります。

その雰囲気をAメロが引き継ぎ徐々に盛り上げ、Bメロで抑圧された激しさに切り替わりサビで爽やかに解放される展開が素晴らしいですね。

サビについては、コーラスパートがそれ自体も魅力的なんですがそこから本流への合流の仕方も見事です。コーラスは全体を通して特に上手く使われている印象で、ただ人数いるから置かれたコーラスと違い、グループ全体で歌唱する価値みたいなのを聴かせてくれますね。

 

 

教えてlast note…

篠宮可憐 (CV.近藤 唯)

作曲・編曲/奈須野新平

作詞/安藤紗々

https://www.youtube.com/watch?v=bDhOZ8Ngcd8

 

ミリオンは全然追えてないんですけどね……この曲めっちゃ良いですね。

エレクトロR&B感があります。

作曲は元DJの方なんですかね?サビ前の「あなたと」や大サビ前「教えて」のコーラス、ラストのサンプリングされたボーカルなど、そういった経験のある方の技術や発想を感じます。

ボーカルは近藤唯さん。

曲のテーマに合わせて少しブレのあるような歌い方と高く独特の抜け方のある声が特徴に思えました。こういうことをさりげなくかつあえてやってるって分かるのだから声優って凄いなってしみじみします。

 

 

この足でずっとどこまでだって歩いていける

優木香於里(CV.山下七海

作曲・編曲/Taku Inoue(BNSI

作詞/MCTC(BNSI)

https://www.youtube.com/watch?v=RyvmYedbHeI

 

皆さん知ってました?マップラスに曲があること。私はオタクに教えられて初めて知りました。知ってるオタクは強い。

作曲は井上拓氏。俺たちのイノタク。

ジャンルはおそらくfuture baseで、彼にこの手の楽曲をやらせると恐ろしく良い。Miracle NightやLight Year Songもこの括りかと思います。

フレーズ間のドラムの音とかイノタク氏の手癖〜〜ってなってめちゃくちゃ好きですね。あと最後のピアノが良すぎます。

全体を通してfuture baseらしい気持ちの良いノリと、美しく前向きな響きが特徴的です。

歌唱は山下七海さん。この方、こういう声の上の響きを抑えたような穏やかなトーンもめちゃくちゃ上手いですね。曲のエモーショナルな内容と声質やトーンの表現が非常にハマっていて驚きます。

 

 

スライドライド

Run Girls, Run!

作曲・編曲/広川恵一MONACA

作詞/只野菜摘

https://www.youtube.com/watch?v=05lavFMUdWc

 

Run Girls, Run!の1stシングルです。

個人的に3人組ユニットってソロパートも妙な短さにならないし、パート分けやコーラス、ハモりとかもできるし、ボリューム感の調整もそのまで大きくせずに済むということでめちゃくちゃ完成されてると思うんですよね。いやめちゃくちゃ個人的になんですけどね。

そういった3人で歌うメリットが存分に活かされた曲です。ただそれらが曲の中で自然に出てくるのが見事というか、基本的にかっこよくがんがん攻めてく曲なのにCメロではスネアの刻みをバックにしたボーカルの絡みが美しすぎます。

作曲は広川氏。この人はもうバンドサウンドで曲書かせてもこんな曲出してくるので絶対どうかしてます。

 

 

サクラジェラート

Run Girls, Run!

作曲・編曲/石濱 翔(MONACA

作詞/只野菜摘

 

テクノポップ調のEDM曲です。石濱さんの話を聞く限り元々春をテーマで作られた曲みたいですね。

全体を通して春のかわいらしい弾むようなイメージと、それでも抑えられたテンションにまだ肌寒さを感じます。

只野さんもサクラとタイトルにつけてますが、やはり聴いてるとどこか感じる和調なメロディの響きがあります。

4つ打ちありオシャレなシンセのサウンドありに乗っかるアイドルボーカルはたまりませんね。全体的にエフェクトがかかってますが、Bメロで外してサビではまたエフェクトが主体になるというバランスも面白いです。

ドロップはピアノとクラップを主体に作られてますが、シンプルにエモくて好きです。

 

 

秋いろツイード

Run Girls, Run!

作曲・編曲/石濱 翔(MONACA

作詞/只野菜摘

 

石濱さんがベースミュージックを自分の音楽に取り込んだ結果、みたいな曲です。

リリースされた2018年の終わりはこの曲をかなり聴きました。

秋というテーマへのアンサーは胡。四季のうちどれを想起するかと言われたら不思議と間違いなく秋と答えます。ノスタルジックで琴線に訴えかける独特の音色に心を掴まれます。

そしてサビではワブルベースが大暴れしてますが、この郷愁のあるサウンドを強めているから音のイメージの奥深さを感じます。

しかも2拍インターバル入れる低音の連打のパターンを繰り返したあと本来休符のところでグロッケンを鳴らしてくるという2段構え。

民族的要素もベースミュージックも好き(どんな組み合わせだよ感)って人には特に刺さる名曲です。

 

 

Tulip

速水奏(CV:飯田友子)、塩見周子(CV:ルゥ ティン)、城ヶ崎美嘉(CV:佳村はるか)、宮本フレデリカ(CV:髙野麻美)、一ノ瀬志希(CV:藍原ことみ

作曲・編曲/石濱翔MONACA

作詞/森由里子

https://www.youtube.com/watch?v=FFamILNw9v4

 

オタク「石濱くんデレにもいるよ」

ぼく「?????」

ベースのスラップが曲の冒頭で大活躍する、おそらくベース奏者にっこりの曲。これもスラップをただ目立たせたというより、それがちゃんと映える楽譜にしたからこそという動き。

からのレーザーシンセで一気に煌めく夜のイメージを作り上げ、その後も歪んだギターや上ものシンセが曲を派手に彩ります。

いやほんと自分がベース奏者だったら絶対弾きたいですねこれ……。

歌唱ユニットはデレ内でも強い人気を誇るユニットLiPPS。ライブで披露された後にTwitterでLiPPSと検索するとサジェストで「夢女」と続きました。プロデュンヌの淑女方々が完全に堕ちたみたいです。

 

 

美に入り彩を穿つ

小早川紗枝(CV:立花理香)、塩見周子(CV:ルゥ・ティン)

作曲・編曲/渡部チェル

作詞/野口圭

 

オタクは和ロックが好き(真理)。

世の中には沢山この手の曲があり、じゃあその中で推し曲はどれかと言われるとなかなか難しいかものがあります。

この曲の決め手は完全に、サビで入る三味線の裏打ちですね。あのタイミングで数発だけかち鳴らされる暴力的な和楽器で完全に好きになっちゃいます。間奏部分での8分も良すぎますよね箏。

あとCメロのギターの刻みのああいう動きも大好きです。吹奏楽でたまに自分もやるやつ。

またBPMも200overと高速なこともありこのジャンルでも幾分激しめの曲になっています。

 

 

∀NSWER

早坂美玲(CV:朝井彩加)、森久保乃々(CV:高橋花林)、星輝子(CV:松田颯水

作曲・編曲/睦月周平

作詞/ミズノゲンキ

https://www.youtube.com/watch?v=_IDD8uwFhCo

 

パンク、ハードコア系の楽曲です。

より正確で詳しいジャンルは専門のオタクよろしくお願いします。

アイドルソングと思えないくらいゴリゴリのベースとドラムがエグい。冒頭からベース、そんなに太くて強い4分音符を置いていくか??って顔になるます。間奏部のベースも決して特殊な動きではないですが、それまでのテンションを保ったままあの後で刻まれると異常に楽しくなってしまいます。

ドラムやベースだけでなく当然ギターもシンセもAメロから攻撃的にやたらと暴れギラついた音を作っています。

3人曲だけあってボーカルもコーラスや1対2のフレーズの呼応が映えます。声も高橋さんのクセのある声、浅井さんの高めでかわいらしい声、松田さんの低く力のある声がそれぞれに必死なトーンを出しており、それが不思議と力強く調和して曲の完成度に繋がっています。

この曲は泣き曲。

 

 

PROUST EFFECT

一ノ瀬志希(CV:藍原ことみ)

作詞・作曲・編曲/BNSI(北谷光浩)

https://www.youtube.com/watch?v=RZmtTDW-Y14

 

フュージョン+マスロックみたいな曲。

何言っとんねんというツッコミは作曲者にしてください。

キーボードがサウンドのキモでフュージョンの的な響きが感じられます。2番Aメロのギターとかからはジャズの要素を聴きやすいですね。サビの長音が印象的なボーカルとそれに対する特徴的なドラムの動きが非常にかっこきいです。

この曲の変態的要素はBメロで突然現れる7/4拍子とサビ前の8分3連符から始まります。どこかで聞いたことある動きですね。

そして何よりの問題は間奏で13/8→7/8→4/4→13/8→7/8→4/4→6/8とBPM185の中で変わっていきます。キレどころですね。ここが最高にカッコよくて各拍子を上手いところ跨いで進んでいくのがたまりません。

そして6/8で上手くブレーキかけたことを上手く利用してBPM135の3/4でCメロへ、後半でアチェルしつつ、落ちサビでBPM185の4/4に戻ります。

歌は藍原ことみさん。この方のリリース時の母音の絶妙な残り方や特徴ある無色なイメージを与える声質が曲に非常にマッチしています。

 

 

アンデッド・ダンスロック

松永涼(CV.千菅春香)、白坂小梅(CV.桜咲千依)

作詞・作曲・編曲/広川恵一MONACA

 

イントロ終盤や1番2番間奏、Aメロ終わりのギターの刻みや、Aメロのピアノ、ラスサビ前間奏のキーボードなどもう何回言ったか分かりませんが、マジで楽器の音色を活かすのが上手すぎます。

あと単純にハイハットの裏打ちに乗せたサビのボーカルラインが好みですね。ボーカルラインのサビの入りとかも最高じゃないですか?(強要

これを千菅さんのロックに対して比較的正統派な声質と、我らが桜咲さんのやばい声質の組み合わせで歌わせるという発想がもう悪魔のそれです。ありがとうございました。

ちなみに作詞作曲編曲すべて広川さんとクレジットされているが、コーラスもギターもベースもドラムも全部広川さんの演奏。本当に人か?

 

 

Bloody Festa

白坂小梅(CV:桜咲千依)

作曲/夏海

編曲/清水武仁

作詞/ミズノゲンキ

https://www.youtube.com/watch?v=sqCMFtdj0r4

 

小梅ちゃんらしい要素が散りばめられたメタルです。

最初のピアノやギターのややかわいらしい感じのホラー要素や、冒頭、サビの入り、Cメロなどで聴こえる雷を模した音の距離感が絶妙です。雷雲だったり落雷だったり違いもありますね。

この曲もインスト隊の特徴的な要素に加えて個人的にこのジャンルの中でもボーカルラインが非常に好みです。

そしてまぁ当然のごとくこのゴリゴリのメタルを桜咲さんに歌わせた作曲家と偉い人とには頭が上がりません。狙いすぎてるギャップといえばそうなんですけど、狙いすぎてギャップの良いところど真ん中撃ち抜いちゃったくらいの完璧さがありますね。

桜咲さんは個人での音楽活動もあるだけあってこの手の曲でもきっちりトーンを使い分けて歌い上げてくるのだからヤバいです。

首取れちゃいますねこの曲。

 

 

クレイジークレイジー

宮本フレデリカ(CV:高野麻美)、一ノ瀬志希(CV:藍原ことみ

作曲・編曲/Taku Inoue(BNSI)

作詞/MCTC(BNSI)

 

この曲もfuture bassに入ると思いますが氏の同ジャンルの曲とはまた違う傾向の曲になっています。

アイドルソングという手加減が全く見えないまさにこの手のDJ楽曲という作品で、トラックの魅力も存分に味わいたいという人にも十分オススメできる曲になっています。

中毒性のあるベースミュージックが聴きたいという方は是非。

フレデリカ、猫やめるよ等では表情豊かな可愛らしさを表現されていた高野さん、この手の曲の要求する歌い方も素晴らしくご本人の歌唱力もそれを許すフレデリカのキャラクター性もヤバいねってしみじみします。

 

 

Last Kiss

三船美優(CV:原田彩楓)

作曲・編曲/坂部剛

作詞/渡部紫緒

https://www.youtube.com/watch?v=1sx9JTbDlKQ

 

オタクはやっぱり落ち着きのある4つ打ち。

ハウスのサブジャンルなのかなぁという曲ですね。AORという話もあって、確かにボーカルとピアノにその要素も感じます。

各メロディとそれを支える主張したいトラックとのバランスが良いです。Cメロの浮遊感のある鼻から抜けるようなトーンが続くフレーズや、なんといってもAメロ後半で出てくるギターのアルペジオが非常に性癖値高いです。

サイゲフェスではこの曲の話をした佳村はるかさんの肩を鈴木みのりさんがガッと掴み熱く語るというインパクトのあるシーンがありました。めちゃくちゃ好きみたいです。

良い曲だから仕方ない。

 

 

祈りの花

依田芳乃(CV:高田憂希)

作詞・作曲・編曲/BNSI(トリ音)

https://www.youtube.com/watch?v=KHOnP8fbrwo

 

和風のバラードです。

この曲もインスト隊が凄まじく良い。

箏や鈴、拍子木のような和楽器だけでなくフルートストリングススネアバスドラシェイカーグロッケン(クロテイル?)、そしてクラリネットの使い方には驚きました。

それこそクラシックだと珍しくないですが、クラをちゃんと和に落とし込んでいるポップス曲って貴重な気がします。

ボーカルラインの動きも日本の曲らしい独特の動きがあり、他の和風曲とは一線を画す美しい響きが非常に魅力的な一曲です。

 

 

Radio Happy

大槻唯(CV:山下七海

作曲・編曲/Taku Inoue(BNSI)

作詞/MCTC(BNSI)

https://www.youtube.com/watch?v=9pY9MrjeLD4

 

サビでめちゃくちゃ跳べるEDMはこれ。

かなり明るめのアップチューンということもあり、タイトル通りかなり幸福度が高いです。

クラップやドラムで作られた4つ打ちビートのノリやすさや、様々な音が飛び交うトラックはまさにフロアで盛り上がるための曲といえます。

ボーカルラインも、ハモリやコーラスがしっかり作られてるため賑やかなトラックに聴き劣りする心配もなく、山下さんの本来の明るい声質がかなり映える名曲です。

というかどこでも山下さんソロ良い曲持ちすぎでは????

 

そしてひでかずくん、キミはなに?????

 

 

 

 

 

Hotel Moonside

速水奏(CV:飯田友子

作曲・編曲:/aku Inoue(BNSI)

作詞/MCTC(BNSI)

https://www.youtube.com/watch?v=kU5ii7DAyxU

https://www.youtube.com/watch?v=1prjVlHtp60(Extended Live Versionです。死ぬほどオススメ)

 

イノタク先生はおかしいね。こんなど真ん中にかっこいいEDMまで書けるんだもん。

誤解を恐れず言うのであればアレンジをEDM調にした曲と違い、ボーカルラインを含め構成からちゃんとEDMしてる曲です。

盛り上げてから次のブロックに移動する聴き手のテンションコントロールがめちゃくちゃ上手いですね。家で1人で聴いてても声出そうになります。

イントロ冒頭で出てくる中低音のシンセのパターンと、1番終わりに出てくる高音のシンセのパターンが、アウトロで重なるんですがここあまりに最高すぎて最高以外の言葉が何も出てきませんね。マジで最高なのでめちゃくちゃ聴いてください(語彙

 

 

Neo Beautiful Pain

神谷奈緒(CV:松井恵理子

作詞・作曲・編曲/AJURIKA

https://www.youtube.com/watch?v=mtk9iEZs4Ac

 

いや普通に考えて女子高生の持ち曲でUKハードコアを全力でやるとは思わないじゃないですか???

タイトに鳴らされる上ものシンセとサビで遠慮なく刻むシンセベース、そしてBメロ前やサビ前サビ中等で鳴らされる16分下降系のシンセが恐ろしくかっこいいです。

1番終わりのストリングスのパートや、アウトロの落ち着き方も緊張感や寒さが抜けず、サウンドは変わりつつも曲の色からブレない作りが好きです。

ボーカルは松井さん。激しくも理性的なトーンの塩梅が魅力で、Aメロで歌い込みつつも甘くならなかったり、サビでは強く音を出しつつも歌の枠をちゃんと守る仕上げ方が素敵です。

 

 

さよならアンドロメダ

渋谷凛(CV:福原綾香)、森久保乃々(CV:高橋花林)、大和亜季(CV:村中知

作曲・編曲/Taku Inoue(BNSI)

作詞/MCTC(BNSI)

https://www.youtube.com/watch?v=3g1-u8qPxkU

 

イノタク氏のfuture bassです。「この足でずっとどこまでだって歩いていける」と似た作りですが変則的なドラム等ややchill trapに近い要素も感じます。

シンセが主体だからこそAメロBメロのベースの生音感や歌い込むボーカルが目立ったり、尖ったベースミュージックながらもかなり聴きやすいのが魅力です。またここのトラックの横の密度が比較的少なさやフレーズが長さに対し、サビでは横の密度が濃くなりフレーズも短く連続するものになることでそれまでとは対照的な逼迫感が心に刺さります。

今年の11月にデレを認知し、そして私が森久保の担当に至った原因。

高橋さんの2番ソロパートの歌い方がとんでもなく良すぎました。重心を置いたフレージングの上手さとそれを活かすウィスパーへの切り替えが最高で「願いが形になって叶う場所だと」のワンフレーズでその普通じゃなさを実感できます。

なので個人的に森久保ソロver.を推奨しておりまして、これを聴くとAメロの寂しさや甘さ、サビの中でより切実に変化していくトーン等をより具体的に楽しむことができます。

この全体的な寂しさに森久保の声はあまりに合いすぎる。

 

 

 

というわけで推し曲レビューをやってみたわけですが、マジで分量に対して時間と労力が必要になりますね…。

しかしこう並べてみると世の中には良い曲が沢山あります。

改めて書きながら聴き直してみると普段屋外で聴いてるときには拾えない発見もありなかなか良い機会でした。来年も多くの素晴らしい楽曲に出会えることが今から楽しみで仕方ないです。

 

名前が出過ぎな作曲家が何人かいたな……

No.10はツラくないという話

先日フォロワーさんと飲酒で対戦申し上げた際にこんな話をしました。


「3rd LiveのWATER BLUE NEW WORLDの幕間アニメで「10!」と言いますか?」

 

結論から言うと、私は絶対に言いません。

 

そもそもステージに立つ者とステージを見る者は本質的に別次元にいるのですから。

 

 

 

 

・12話に限ったこと

 

私は12話について聖良さんの台詞もあって「Aqours9人がそれぞれに勝つ理由を見つけるストーリー」だと思っています。
監督があえて千歌の視点ではなく、別の視点を1つ増やして作ったという12話、そこに正解は明示されていませんが、
結果として我々はAqoursと切り離された存在としての眼を得ました。つまりAqours9人のクローズドな世界がまずあって、それを客観的に観ているのです。
歩道橋での点呼のシーン、「旧Aqoursと新Aqoursの3人と6人が重なる瞬間」という解釈があります。
当たり前ですがその意味が生まれるのは9人が旧Aqoursからの合流があったともいえる歴史を作ってきたからであり、そこに誰かを足すことも減らすこともできません。
場所も歩道橋でなくてもいいし、登ってくる方向も2つかはではなくていいはずです。
それでもそのシチュエーションに彼女たちは導かれ、我々が意味を見出したら、そこに客体的な第三者は入る余地がないように思えるのです。
「みんな一緒に輝こう!」の先の物語です。
彼女たちだけが歌えるのがWATER BLUE NEW WORLDです。
青い羽根が舞った瞬間、我々は彼女たちだけの輝きを見ました。ステージから客席へ、スクリーンの外へ広がるAqours9人の輝き。
そこに受け取る人は必要です。でも、光を放ったのは9人なのです。

 

 

 


・ステージは誰のもの?

 

「ステージの上と下の差」
先日のオタクとの懇親会(懇親会)でこんなことを言いました。リアルでこの話を切り込んでするのは何だかんだ初めてだったようなそうでもないような……。
少なくともどんな舞台であれは私はいつもそれを強く感じます。中高生の吹奏楽部の演奏会でさえ当然に思います。
もしかしたらその道の超一流の方ですと別かもしれませんが私には想像がつかないので、それは今は置いておきます。
非常にシンプルな話です。たぶん、多くの中高生より私の方が専門にしてる楽器については上手く演奏できるでしょう。
それでも私は何があろうと客席からステージに上がることはできません。当たり前だと思う人も多いでしょうけど、あえて改めて考えみてください。
その日のそのステージに向けて誰より練習し、誰より理解しているのは、まさにステージに立つ人です。その人たちより地力があろうと、本番の日に客席にやってきた人間では、代わりが務まるはずがないのです。まぁ奏者が最低限の実力があること前提ですが。
いずれ知らない曲を演奏することも、あるいは振り付けをしらないダンスを踊ることはまず不可能です。
要するに代替不可能な存在として演者はその瞬間ステージにいるのです。そこに責任を負っているわけです。そのステージにおいてはどんな優れた観客も、観客でいる限り、演者には敵わないのです。
同じ時間を使えば自分のほうがもっと上手くできる、そういうこともあると思います。私も思うときがあります。
でも、それを自分はしてこなかった。それは単純に所属といった根本的な資格の存在かもしれません。ただいくらそんなことを言ったところで、客席に座っている自分こそが唯一の現実なのです。

 

 

 

・No.10はツラくない

 

少なくとも今の私はそう思っています。
だって我々はAqoursのステージにおいてAqoursにはなれないから。
コンセプトを否定するつもりはありません。
でも、少なくともNo.10という曲の存在はある意味象徴的です。
一緒に歌うことを前提にされた、9人から10人目への曲。この構図こそ重要ではないかと思っています。

我々は1人1人を尊重してもらったうえで、客席にいるone of themとしての呼称の10人目。
当たり前なんですけど、Aqoursのステージで最も輝くのはAqours9人です。彼女たち1人1人に何万もの観客を笑顔にする力があります。
いえ、それどころか観客を含めた1人1人の人生の輝きの絶対値(空想の産物)もまずAqoursに負けない、というのは難しいでしょう。
あそこまでのステージを作り上げるために沢山のハードなレッスンがあるでしょう。そして普段レッスン以外の時間においても、どれほどの準備が必要になるのでしょう。それを成すだけと気持ちと実践と環境が必要です。厳しいオーディションがスタート地点なのです。やろうと思っても自分だけでおいそれとできるものではありません。
神格化とかではなく、誰かの頑張りへの敬意ってそういうことなんじゃないかなって私は思ってます。
自分にできたことできなかったこと、やったことやってこなかったこと……よく私なんかは傲慢と言われますが、まさか音楽関係で自分より明らかに経験も実力も考えもない人にそれを言われると結構驚きます。この差を認識せず同じ土俵だと思って傲慢と言うほうがよっぽど傲慢だなぁと。
私だって自分より能力がある人になんか言おうなんて全く思わないし、特に自分の分野ではその差に敏感です。

話が逸れましたね。
なんにせよ、この「差」をちゃんと認識することは絶対に重要なことだと私は思っています。
誰かにとっての自分の立ち位置、できることを弁えるという意味でも。

 

私はNo.10というのを「自分の人生を生きるなかでAqours9人の活動を追いかける人」だと思っています。
勝った負けたとか、そういう大変な話ではないはずなのです。勝ちようがないんですから。
これはファンの邪推ですが、コンテンツの2代目ということで常に色んな言葉や視線があったと思います。
そのなかでイベント会場を埋め尽くし、Aqoursを見て笑顔になっていくファンの肯定の姿は、手探りの自信だった彼女たちに何かを与えられたのでしょう。
その必要以上の逆風から歩んできた彼女たちだからこそ、そんな中でも変わらず一緒に歩み続けるファンをあえて10人目と呼ぶのかもしれないなどと私は考えています。

高槻かなこさんは、某コメディアン(コメディアンなのか?)の言葉の「生きてるだけで丸儲け」を大切にしていらっしゃいました。
3rd福岡での「生きててツラいこともあると思うけど」というMCと重ねると、日々を生き抜いてライブで元気をもらうファンのあり方を大切にしてくれてるように思えました。
みんなの居場所はここだよ……そうAqoursのライブを位置づけた高槻さんの言葉。居場所という単語が出てくるのはどれだけ深刻な状態なのでしょう。でもどんなにツラいことがあっても、Aqoursに真っ直ぐにいれば、自分だけの何が0に思えたって生きる理由がある。それくらいの肯定の力を持っていたはずです。

 

多分、Aqoursのライブの瞬間はどんな立派な人だって、Aqoursから輝きをもらう誰かでしかなくて、それ以上の観客はいないんじゃないかなって思います。
それは何も悪いことじゃなくて、そのときステージに立つ人がいる限りステージを見る人がいるというそういう類の話です。
Aqours9人のステージを肯定し完成させるためのNo.10たちは、あくまで観客としての存在です。


私がある種気負わずに割り切れているのはきっと、要するにNo.1〜No.9とNo.10は比べるべくもない。後者になるには真摯な応援だけが必要なんじゃないかって思っているからです。
だってもしあなたがあなたの人生の輝きを見つけたら、それはNo.10の条件ではなく、あなたの人生のNo.1ではないですか?

 

誰かの人生、自分の人生、ステージの上と下、時々で色んな立場になります。
そのなかで自分のステージで一際大きく輝く存在がときに現れます。

何もなければ、特別な存在へと駆け登ったその輝きを享受して、そこから何か自分の人生を探せばいいんだと思います。
そしてその先の種まきである、享受という行為自体がNo.10ではないでしょうか。

輝きを見つけるって出発地点に立つということです。

身もふたもない言い方すると、何かを投げ打ってでも頑張りたい何かが見つかるなんて人生そんなに運良くできていないですし。


ともかく、自分の人生を輝かせればAqoursとして9人と並び立てるなんて、まさか私にはそんなことは全く思えないのです。でも、それでいいんだと思います。

 

 

 

 

ただ、その先にある今まで見てこなかった自分の人生のNo.1に気付いたとき、もしかしたらNo.10はツラいものになるのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・私の個人的な険しい話

 

 

この辺は放言なので人によっては回れ右推奨です。
さて、では。

 

正直なところ、私はNo.10は客席までだと思うのです。あるいはファンとしての自分の色が強く出てる限られた瞬間だと思うのです。
少なくも私は、Aqoursのライブに来て、刺激を受けた!頑張ろう!と仰ってる方は見たことあっても、これからもAqoursの10人目として頑張らないと!なんて言ってるアイドルや声優を見たことありません。
当たり前ですよね。だってその人たちには自分のステージがあるんですから。
でもそんな人たちがライブにおいて10人目として輝いているであろうことはきっと間違いありません。
言ってしまえば、No.10は自分の人生を自分のものとして満たされ生きていれば自ずと当てはまるようなものに思えます。

怒られそうな話ですが、10人目になることは結果の付随とも考えています。ともかく目標にはなり得ないものだと思います。せめて動機です。
人によってはあんな風になりたい、輝きたい、そう思うのかもしれません。
でも誰かに付随する存在を目指して、あなたの人生は輝くと言えるのですか?何度も言いますけどNo.1〜9とははっきりした隔たりがあります。
いえ、これはもう好みの話かもしれませんが、自分の人生の輝きを掴むはずなのに真の主体ではない存在の10人目を目指すということが私には全く美しくないように思えるのです。本当に好みの問題かもしれませんが。
結局他人の名前を借りて自分の人生を表現する、それがステージに上がったフリに思えて仕方ないのです。
自分がなりたいものがあるのにライブのとき以外でも誰かの一部になろうとすることって矛盾していませんか?

熱心な誰かを応援する人生、それもまぁありなんでしょう。
でも究極的にその1人がいなくたって変わらず表現者のステージはそこにある。にも関わらずそれを自分の人生と言うことの空虚さに私は耐えられないなと思うのです。
ライブを人生の楽しみにするな、とか、そういう意味ではなく、応援を自己表現の在り方として自分の中心にしたら大変だよねって話です。
あなたがいなくても同じステージが披露されるとして、あなたの代替不能性はどこにあるのでしょうか。あなたがあなたでいる意味はあるのでしょうか。

No.10になることを目標にし続けたら、それはもしかしたら自分自身の人生から遠ざかってしまうかもしれません。

 

 

 

 

 

サイリウム芸が苦手

 

ちょっと前に話題になったやつですね。
まぁ企画そのものもそうですがまず主催者がだいたい苦手です。
勝手に他人のステージで他人巻き込んで、自分の物語を作ろうとする。いや、純粋にキャストへの好意ならいいんですけど、どうにも企画アカウントで自分の話とか始めてしまう人もいましたね。
自分に何もないからって、他人のステージを使うなよ。って感じです。他人を使って自己表現して何が自分の輝きやねんって感じです。
喜んでもらえるから許される、正しいと思います。
でもめちゃくちゃレッスンして練習してお客さんに集中して受け取って欲しいワンシーンだったらどうするんですか?どう責任取るんですか?
リスクをとってまで他人の作品で何か自分の創作を添えようとする精神がイマイチ分かりません。

主催者の動機はアウトプットの質に影響を与えないし、自分の意志も同様である。
だから自分の物語を重ねても問題ない、という考えもできると思いますし、それは正しいと思います。
ただ私はその他人の不誠実さを肯定できるほど心が広くないのです。
オタクなのだから応援しかできないし、だからせめて推しの応援には常に誠実でいたいし、いるべきだなって思います。


他にも、楽しいし、エモくなれるからいい、そういう人もいると思いますけど、
多数がやったら少数は、特にサイリウム芸なんて悪目立ちするし景色を濁らせるのでやらないといけなくなります。
個人で完結するならやるやらないの自由は他人に影響を与えませんが、こういう話のときはそうもいきません。
不確定な要素が渦巻くなかで、他人に半強制を促しかねない企画だなって思います。ライブは自由だ!とか言いながら、そういうレベルの話じゃなくなってることように思えます。
少なくとも周囲に何も思われず選択できる自由が残ってるとかまさか考えてないですよね。

それでも個人の自由では?って思いますか?
だいたいのオタクが同じようにオタク棒振ってるような場所ですよ。うっかりの浮くような行為は負の感情につながりますからね。思い遣ってあげてください。
周囲のあれこれシャットアウトしますか?厄介って言われる人たちのメンタリティみたいですね。


なんとなくですけど、No.10が自分のなかで肥大化してるオタクいませんか?
応援活動することでステージに近い場所に行けてると勘違いしていませんか?


あなたがやっているのは、たぶんとても素敵なことです。
でもそれはファンとして。
自分自身の人生はそこにはないんじゃないでしょうか。


当事者でもないのに、応援して輪に入ったような顔をしていると、いつか手痛い現実にぶつかりそうなものですが。

 


結局、自分の人生で何者になりたいのか、それがないといつまでも自分で輝くなんてできない気がするのです。輝きたいって思うなら、ですけど。

 

 

 

 

でも難しいですよね、

だからNo.10はまずあの場でAqoursの輝きを受け止めることであって、その先で自分自身の活力や動機の発端にすることなのかなって、本題に戻るのです。

世界を変えるということ

ラブライブ!サンシャイン!!2期6話『Aqours WAVE』の再放送があった。
個人的にだが、6話から7話の展開はサンシャイン!!で描かれたことのうち、「世界を変える」という点において象徴的に思える。
彼女たちが変えられたのものはなにか、掴めたものはなにか、或いはそうでなかったものは何だったか。その他このことについてフィクションで語られたうちに潜む真実は何か、など、2期を中心につらつらと垂れ流していきたい。

 

 

 


因果なき奇跡は起こらない

 

Aqoursの物語において意外とシビアだったのが努力や経験と、その結果の関係だったのではないかと思う。
例えば1期では結成して間もなくスタート地点に気づいたばかりのグループでは、パフォーマンスもスクールアイドルへの哲学も足りず東京でのイベントで良い結果を残すのは当然ながら難しい。全員揃ったばかりのグループでは簡単には決勝大会には出られない。
2期では因果関係自体もシビアだった。彼女たちがスクールアイドルとして頑張ったって経営が苦しければ学校は閉校を決める。
内浦という場所にある学校に対して中学生は志望校をそう簡単には変えない。
あるいはそう、いくら努力しても精神状態次第で、いやそれもまた関係なく、ミスが起こるときは起こる。パフォーマンスを完璧にこなすことのなんと難しいことか。
決して不条理ではない。しかし神様は簡単には微笑まない。

彼女たちに立ちはだかる壁とは我々が現実に直面する壁と変わらなかった。
特別な力を持たない普通の人たちは、何か大きなことを成そうとしたとき、現実という壁にことごとく阻まれる。
例えばそれは子供の頃にみた大人の事情かもしれない、大人になって知った社会というものかもしれない、あるいは才能かもしれない。

人間は頑張れる、でも、頑張った先で必ずその壁を超えられるとは限らない。

 

 

 

 

夢は消えない


初出場のラブライブで優勝して統廃合を阻止し、そして自分たちだけの輝きを見つける……
これが彼女たちにとって最初の夢だった。
2期早々に破れることになった夢なのだが、私は夢の最初のカタチが叶わなかっただけでこの夢が叶わなかったとは思わない。
おそらくそう考える人がほとんどだろう。
結果としてAqoursは大会に優勝したし、学校も大会の歴史に名を刻むことで永遠となった。千歌たちも輝きを見つけた。
どんな壁が立ちはだかっても足掻き続けて夢の灯火を消さず、ときに誰かに助けられて、そして遂に辿り着いた。
でも決してそれは超人的だったわけではない。どうしようもない壁を自分たちのやり方で壊したわけではない。
あくまで夢を消さなかっただけである。

 

 

 

彼女たちができたこと

 

さて、では夢を消さないとは何だったのか。
彼女たちがその歩みのなかで達成したことを考えてみよう。
味気ないがいくつか羅列すると、
・スクールアイドルAqoursの結成
・ピアノに再び向き合えたこと
・無理だと思ってることに挑戦したこと
・友達との長年のすれ違いを解消したこと
・0から再び挑戦しようと決心したこと
・友達にとっての自分に気づくこと
・最後まで足掻くと決めたこと
・互いの個性を受け入れること
・あらゆる手段を使って短時間の移動に成功したこと
・悲願のパフォーマンスに練習の末成功すること
・大会が終わっても自主的にライブを開きスクールアイドルを続けたこと
・閉校祭を成功させたこと
・勝ちたい理由を見つけること
・大会で優勝したこと
・輝きを見つけたこと
といったところだろうか。

きっと修正や補筆のご意見は多々あるだろうが、そこはまぁ今回は勘弁していただきたい。

さてここで達成できなかった統廃合阻止と比べると、達成したことは自分ないしは自分たちで完結することがかなり多い印象を受ける。
基本的に彼女たちは本当に手が届くところまでしか、何かを変えられていない。

 

 

 

 

世界の変え方

 

それでも彼女たちは夢を叶えた。キセキを起こした。輝きを見つけた。
特別な力を使ったわけでも、幸運な何かが起こったわけでもない。壁を全て正面から超えられたわけではない。それでも彼女たちは辿り着いた。

 

「無駄かもしれない。でも最後まで頑張りたい、足掻きたい。」
「テンポも音色も大きさも」「1つ1つ全部違ってバラバラだけど」「1つ1つが重なって」「1つ1つが調和して」
「私たち思うんだ。キセキを最初から起こそうなんて人いないと思う……だから、起こせるよキセキ。私たちにも。」
「これからもずっとダイヤさんでいてください」「わたくしはどっちでもいいのですわよ、別に。」
「まだ自分は普通だって思ってる?」
「じゃあ救ってよ!」「それだけが学校を救うってこと?」「この学校の名前を残してきて欲しい」
「じゃあ最後にしなきゃいいんじゃないかな!」
「だから新しいグループで違う雪の結晶を見つけて…」
「この雨だって全部流れ落ちたら、必ず星が見えるよ。だから晴れるまでもっと、もっと遊ぼう。」
「私たちの過ごした時間の全てが、それが輝きだったんだ。探していた私たちの、輝きだったんだ。」

 

彼女たちの世界の変え方、それはシンプルに自分の視点を変える、ということだったように私は思う。そうすることで大会に優勝し、学校の名を刻み、輝くという、夢の未来を掴んだ。
上記の例だけではない。サンシャイン!!においてターニングポイントになるような重要なセリフは、多くが彼女たちにとって新たな気づきをもたらすものであったはずだ。

もちろん平坦な道ではなかった。ある種9人の内浦の女子高生が叶えるには無謀な夢であったことは間違いない。でも彼女たちは壁に何度もぶつかるなかで、自分たちの視点を幾度となく進化させてきた。それはそう、大それたことを成すには十分なほどに。 

 

 

壁は依然として目の前にある、でもそれは果たして本当に超えなければいけない存在なのか?もしかしたら味方ではないか?あるいはその壁を壊せなかったとして夢を叶えることはできないのか?あるいは壁を超えるために必要なものはもう持っているのではないだろうか?

 

彼女たちは壁にちゃんと向き合ってきた。でも真っ直ぐ超えることばかりが大切なのではない。
統廃合阻止という壁を超えなくたって、視点を変えたら学校を救う方法はあった。
諦めなければ道は拓く。それはただ猪突猛進することではない。MIRACLEを起こすには我武者羅に練習するだけではなく、自分の力を信じることが必要だった。

何度阻まれようとも諦めず叶えようとすれば、見えていなかった道に気づくかもしれない。

新たな道は夢へと続く道かもしれない。

自分の世界が変わったとき、その手の中には客観的な世界さえ変える力があるのではないか。未来は変わるのではないだろうか。


見方を変える。世界の映り方が変わる…夢が叶う世界へのジャンプ。もう一度頑張る。結果が変わる。夢に近づく。


自分と向き合うこと、仲間と向き合うこと、そこに大切なヒントが隠れている。

 

諦めない、とはなんだろうか。
私は端的に「頑張る余地を見出すこと」がその1つではないかと思っている。視点を変えることと表裏一体の関係にある。
メンバーの個性が強くバラバラという問題、無理にどちらかに合わせることはできなかった。ここにもう頑張る余地はない。
でもチームとして結束を高めることは諦めない。視点を変える。雨水が落ちる音のようにバラバラでもバラバラのまま重なって1つなれることに気づく。無理に合わせずそのまま一緒に頑張ればいい。目標は達せられる。
普通の人間は夢に向かうとき、何度もつまずく。でもまた先に進もうともがいたとき、自分が変われば新たな道が見える。何度もそうすることで、心のどこかで憧れていた誰かにやっとなれる。
最初からできる自分である必要なんてない。

 

人それぞれ才能も性格も経験も違う。だからこそ他の人ができた方法で何かを成す必要なんてない。自分ならばこそ頑張ることができるやり方を見つけること。まだ間に合う方法を見つけること。私たちなら達せられる道、私たちだけの道……いつか辿り着いたとき振り返ればそこにある私たちだけの輝き…………

 

 


Aqoursの道のりは漠然と我々の勇気を奮い立たせる。それは何故か。
きっと特別じゃないことの積み重ねだからだ。
それは私たちの人生においても変わらない。夢があるなら、その夢の本質を知り、そして壁にぶつかったら、自分なりの超え方を見つければいい。努力の余地がある道を探せばいい。叶えたい夢のためにひたすらそれを繰り返すのだ。千歌ちゃんの言っていたキセキはあるいはその先にある達成ではないだろうか。
必要なのは、夢中になれる最初の輝き、そして叶えるまで道を探し続ける勇気、我々の胸にもあるその勇気だ。

 

 


語るということ

 

「語る」即ち「物語」とは何か。
・千歌はスクールアイドルになった
・浦の星の統廃合が決まった
Aqoursラブライブて優勝した
これは事実の列挙である。

 

これを語ってみよう。
スクールアイドルになった千歌は学校を救おうとしたが、あと一歩及ばず浦の星の統廃合が決まってしまう。しかしその先に自分たちだけの道を見つけたAqoursラブライブで優勝することで学校の名前を刻み、浦の星を救った。

 

少しは物語らしくなったか。

 

抜き出す情報を変える。
スクールアイドルになった千歌は学校を救おうとしたが、あと一歩及ばず浦の星の統廃合が決まってしまった。千歌はラブライブへの意欲を失ってしまった。

 

こうすると当たり前だが全く別の話である。

 

あるいはAqoursの優勝したラブライブは他のスクールアイドルにとって敗北の物語だ。

当然のことをつらつら述べてしまい恐縮だが、
つまるところどの視点でどんな結果に向かって語るかで事実の意味合いは変わってくる。
historyとはstoryだ。
歴史はご存知の通りどの立場で話すかで同じ出来事の意味合いが全く変わってくる。

 

WONDERFUL STORIESに至るには、彼女たちは1つでも何かを諦めてはいけなかった。悲願のゴールに至ったとき、そこから軌跡を語るとき、その道は輝きとなる。キセキの物語になる。

梨子ちゃんの2期最終話での、進んできた道の正しさを証明する、とは全てのことにキセキの完成をもって意味を与えることかもしれない。
1期最終話の起こること全てを受け入れて楽しむとは、全てに意味を与えて、全てが輝きの物語になることに必要な条件にも思える。

 

 


こんなことを考えていると、私はこの物語に奥行きを与えているキャストの力を感じる。
全員が全員それまで順風満帆であったわけではない。でも夢を諦めず、ここならとラブライブという可能性に手を伸ばした。そこに今のメンバーだけの道があった。

 

ほとんどのキャストが新人という状況で臨むラブライブ!という大きな大きなコンテンツへの挑戦。
等身大では決してない、広大な海へと泳いでいくような無謀な挑戦。
でも彼女たちも自分たちだけの道を必死の努力の先に見つけてきたのではないかと思う。それはAqours1人1人が、抱いている夢にAqoursでなくなった後も向かって行く、それぞれのキセキ。

 

 

ラブライブ!サンシャイン!!とは夢を消さなかった彼女たちが紡ぐ、消えない夢の物語だ。

Aqours LIVE & FAN MEETING 〜Landing action Yeah!!〜に寄せて

Aqours LIVE & FAN MEETING 〜Landing action Yeah!!〜が先日遂に千秋楽を迎えた。
千葉公演は幸いにも初日公演と千秋楽に参加することができたので、そのときライブで感じたことをつらつらと書いていきたい。
きっとトークパートについては私では到底及ばないレベルで魅力を伝えるレポートが沢山皆さんの元へ届くはずだ(あるいはもう届いてるかもしれない)。

 

 

そもそもファンミというイベントは、最初のトークパートの印象からしてライブもライトに楽しく、といった雰囲気になるのかと思っていた。
しかし大阪公演の蓋を開けてみたらどうだろう。決してそんなことはないと分かったし、初の現地参加となった札幌では純粋なライブと同様にパフォーマンスが進化しているのをひしひしと感じた。
札幌と千葉初日はキャストの表情がはっきり分かるレベルの前列だったため、今までスクリーンに断片的に抜かれていた過去の情報と、目の前の現在の情報を自由に比較できたので非常に刺激的だった。
更に今までカメラや距離のせいで見えていなかった高槻かなこさんのパフォーマンスの様々な情報を目の当たりにして、札幌では大きなショックを受けたほどだ。
また、私はどうしても土日に自身の本番が入ることが多いため、全公演のLVに参加できたわけではない。なので、或いは時間が空くことでもしかしたら差異をはっきりと感じたのかもしれない。

 

 

 

 

 

挑戦的な企画、十分な準備、挑戦的な本番

 

 

 

私は常々思う。
理想の本番のスタンスとは何だろうか?

 


1つ、私個人が自らクラシック音楽の奏者としてステージに立つとき意識することは、「練習以上のことをやろうとしないこと」である。
基本的に我々は本番においてパフォーマンスに''傷''をつけることは許されない。いくら練習を重ねていても、仮にそれが万が一のアクシンデントでも、それは音楽にとって関係ないことである。最低限正しく楽譜通りのカタチにするのは絶対ともいえよう。
できない曲を演目に選ぶのは、作品への冒涜だし、作品は、ステージは、努力発表会のための材料ではないのだ。コントロールできるレベルで企画段階から作っていくのが1つステージを作るのに大切なことである。
そこから来たる本番に向けて、そこで傷なきベストなパフォーマンスができるよう練習を積む。
そして迎える本番では、今まで積み重ねてきたことを結果として残す。逆に言えば今までやってきたことだけを本番に出す。
もちろん、周囲の空気と本番の集中力が練習以上の成果を残すこともあるのだが、それは意図せずのことで、
本番に枷を外してその瞬間限りの圧倒的なパフォーマンスをコントロールできるのはその道の本当に一流のみだろう。
そういう場面でスイッチの入るシーンは創作等では多く、私もそういった展開は非常に好みなのだが、現実は少々ドライだ。それで上手くいくなら誰も苦労しないし、冷静に考えるとたった一度の本番にそれだけのことをピタリと成功させられるなんてことが普通に起こり得るはずがない。
ちょっと話が逸れかけたが、ともかく、人は突然今まで以上のことはできないし、
少しでも今までの枠を越えようとすると、失敗のリスクが一気に上がる。練習とはその繰り返しだが、本番はそれらの結果を出す場だ。
全員で1つの完成形をつくりあげる。最良の音楽を生む。そこに身の丈に合わぬことをしようとして傷をつけるわけにはいかない、ということだ。

 

 

 


だがAqoursはどうだろうか。

 

1st,2ndと120%(数字の具体性に意味はない)の努力が必要ともいえる企画を立てて、150%の練習を重ねて、200%の本番が披露されてきたように思う。

今回のファンミに焦点を移そう。
まずこの半年のファンミシーズンは2期の放送とも重なるうえに各個人の仕事についても各方面で活躍があった。全公演を終えて1ヶ月後には函館ユニットカーニバルが控えている。
その中でAqours自身が言っていたように、本当に沢山の曲を披露してくれた。
既存の曲だから楽、なんてことは全くない。
たった半年にも及ばぬ期間で行われた1stライブと2ndライブ、すぐ次へのライブへとモードの切り替えが必要だった以上、1stでしか披露されていない曲を思い出すのは簡単ではないはずだ。しかも2ndの曲も更なるレベルアップのうえ披露されている。
一度の公演の曲数は当然多くはないが、選択式というその場での切り替えと、演らないかもしれない曲への準備までやってくれた。
会場毎に舞台に差があるなか、投票後にスムーズに次の曲のフォーメーションに変わる姿にリハーサル等での用意を窺い知れた。

このファンミを通して、Aqoursはいくつもの自分たちの曲を、コントールし得る持ち曲へと昇華させたような印象を受ける。
後で少し言及するが、歌やダンスにおける「遊び」の要素が2ndから更に進化し、自然で自由度の高い、その場における本人達の欲求がより反映されたものになっていた。
ファンミは9会場かつ各場所複数公演ということで、本番の数を重ねるという非常に重要かつ貴重な機会を得たことが大きい糧になっていると思う。これが経験値となりステージへの理解や勘が新たな段階へと至ったのではないだろうか。(そう思うと一体3rdではどれほどのものが見れるのだろうか……)更には本番での反省点をもって練習へのフィードバックを多く行われていたはずだ。

もちろん本番を重ねれば良いという問題ではない。十分すぎる練習があり、その成果をどう本番にぶつけていくか、にこそ経験の重要性があるわけで、溢れんばかりの積み重ねがなければ意味がない。

ともかく2017年に沢山の曲を披露したAqoursにとって、今回のファンミは1曲へ向き合う深さを強化するのに適した、十分に挑戦的な企画だったと思う。そして練習についても(例えばフォトテクの降幡さんのお話のように)個人の日々の見えない努力もはっきり分かるくらい、量も質もこれ以上なく行われてきたと感じる。

 

だがAqoursAqoursたる理由は、やはり本番にこそある。
ここまで完璧に仕上げてきたといえる企画と練習を、その用意をしたうえで更に本番で何かを越えようとパフォーマンスをするのだ。

本番にぶつけるホンキ、これは少なくとも私には簡単に理解し得るものではなかった。
熱量の凄まじさは当然知っていた、でも内に秘めるアツさはもっともっと、まるでフィクションの世界に存在するような情熱だった。

 


千葉公演の1日目に鈴木さんは怪我をしたという。2日目にはドクターストップに至るほどのものだ。
全く分からなかった。いつそんなことが起こったのか、気配さえ見えなかった。Landing action Yeah!!のソロ、足の痛みを全く感じさせないどこまでも伸びていく光の線のごとく美しい音だった。
2日目の昼公演、そんなことを微塵も感じさせないパフォーマンスだったという。
脳内物質が出ているにせよ圧倒的ではないだろうかと思う。無理して振り絞ると少なくとも音は相応に荒くなることが多い。そんな当たり前を越えるステージ、2ステージと少し、ライブではない、ファンミのライブ''パート''。これが最後じゃない。それでも我々に見せてくれた、1ミリだって後悔を残さないような、極限の姿勢のステージ。それを悟らせない、どこまでも楽しいステージ。

常々思うのだが、Aqoursのライブにおいては常に100%を約束するようなステージに、少なくとも私は重きを置いてはいない。
きっと私は、本番でさえ何かを越えようとする姿勢そのもの、そしてそこから生まれる200%のステージが、大好きでたまらないんだと思う。
できることをやって満足、ではなく、ここまでできるから次はもっと先へ、というのが本番にあるステージが、質の高いパフォーマンスと合わさって、
どこまでも我々の心を掴んで離さない瞬間が生まれている。

十分すぎる練習を積んでも現状に満足せず、本番でも殻を破っていく姿は、
常に貪欲かつ無謀で挑戦的な彼女たちだからこそ許され、そして魅力的に仕上げられるステージではないだろうか。
無茶とは違う、彼女たちはその資格があるとファンが認める、ステージ上での無謀さだ。そして挑戦する度に立ち塞がる壁を何度も超えてきたことを、我々よく知っている。
一般的に期待されるであろう100%のステージが約束されているような状態で、それでもなお、という熱量があるのだ。
今回千葉で披露されたのはどれも今までに何度も歌ってきた曲たちである。だが慣れた曲でもその慣れに安住して''普通''のパフォーマンスをすることはなかった。もう何度目になるかという舞台、そして勝手知ったる曲においても、何か予期せぬ一瞬があれば大事に至ることもある、そんな限界を攻めるステージに挑んでいる。

 


8人のステージ……9人いてこそAqoursというのは誰よりもメンバーが分かっているだろう。
事実、間違いなく9人のパフォーマンスとは別物だった。カタチ上のフォローはできても、鈴木さんの代わりは誰にもできない。
では千秋楽の公演はどうだったであろうか?
蓋を開けてみたら、我々は8人のパフォーマンスに熱狂した。それは決して鈴木さんへの思い遣りとか、そういったものではない。
Aqoursを観に来たファンを、彼女たちは8人で呑み込むというステージを生んだのだ。

私は今回比較的近く、かつ上方からステージを観ていたが、何度か舞台を見る焦点が定まらないときがあった。明らかに1人抜けた8人のフォーメーションが、それでも1つの有機体として大きく動くことがあったからだ。
スリリング・ワンウェイのラスト、いつも激しい動きを見せてくれるが、今回においては1人1人がなんと大きかったことか。1人のメンバーの気持ちも背負って、8人としてパフォーマンスする覚悟と情熱が今までとはまた違った炎を見せてくれた。

物語は大きい存在だ。でも、ライブにおいて全ての物語はライブに還元される。
我々が観ているのはライブだ。物語ではない。圧倒的なパフォーマンスこそが最大の説得力である。物語の役目はそれに文脈を与えることだ。
故に目の前のライブがどういったものか、こそ、運命を決める存在といえる。物語はライブというアウトプットのために語られる。

ともかく、少なくとも、あのとき多くのファンが8人のステージに没頭したのではないだろうか。練習とは全く異なるステージ、それをあそこまで圧倒的なライブとして実現させたのは、どんなときも挑戦し続けてきたAqoursの無謀さなのかもしれない。

 

 

最後に個人のパフォーマンスについて少しだけ。

高槻かなこさん、
Aqours CLUBや雑誌のインタビューで語ってきた「歌、ダンス、お芝居、トーク、全ての能力を高める」ということ。その片鱗を千葉1日目で感じた。
2ndから表情の作り方には惹きつけられてきたが、ファンミを通してバリエーションがさらに増え、今回は1つ1つのそれにリアリティが深くなった印象がある。より花丸ちゃんの気持ちと繋がったということだろうか。
そしてダンスの表情がとても豊かになった。1つ1つの動きが、顔とリンクし、感情を生み出していく。苦手としていた分野で振り付けを完成させる先へ、表現の1つとしてコントロールしているような印象を受けた。
歌、ソロのワンフレーズは圧倒的に完成されたワンフレーズ。音程、フレージング、音色、それらが響きとなって会場の色を変えている。千秋楽のハミングフレンドソロは、フレーズの揺れに本番でこんなことまでできるのかと全身に鳥肌が立った。
何より特筆すべきは、これらの全方位におけるレベルアップが、パフォーマンスとして1つに統合されていたことだ。
正直、ここからは各スキルがそれぞれ伸びて完成されていくんだろうな、などと思っていたが甘すぎる考えだった。「高槻かなこの世界」として新たな表現の次元を垣間見た思いである。
完璧な花丸ちゃんが待つのはこの先なのだろうか。ともかく定期的に間近でパフォーマンスを観たいと、激しく思う(まぁ叶わぬ夢なのだが)。

 

逢田梨香子さん、
最初は音楽についてどちらかというと不得意なイメージさえあった。
1stではその全てを払拭するような、本物の音楽を聴かせてくれた。
2ndではテンポや音程といった、音楽の基礎的かつ重大な能力についてかなり高いレベルに至っていることに衝撃を受けた。
そしてファンミでは、千葉1日目のハミングフレンドソロ、彼女もこれが本当に素晴らしかった。最近のレコーディングで顕著な想いの詰まった表現、これが、まさにCD音源というレベルで披露された。ついに音楽を自分のものとして表現するレベルで歌った姿に私は震えた。
Pianoforte Monologueでも思ったのだが、声優としての技術か、或いはストレートに言葉を発するご本人の性質だろうか、
歌声と感情のリンクが非常に強い方じゃないかと思う。まるで溢れた感情を紡ぐ言葉のような……そんな歌うことと特別な相性の良さがあるようにさえ感じる。
これから、もっと音楽を自分のものにしたとき逢田梨香子さんの歌はどれほどの力を持つのか。本当に楽しみである。

 


次は函館ユニットカーニバル。
アーティストの方向へと振れた楽曲を彼女たちがどう表現するか、また未知の世界へと連れて行ってもらえることを幸せに思う。

Aqours 素晴らしき2期の楽曲

遂にWATER BLUE NEW WORLDとWONDERFUL STORISESのCDが発売されました。

サンシャイン!!2期を彩った曲たちが全てFull解禁となったということで、
浅く、薄い、私の感想をつらつらと書いていこうかと思います。
ざーーーーっと書いたので要検討事項もあればどこか修正するかもしれないのですが許してください!!
 
あと最大の注意事項ですが、私は死ぬほど音痴です。音高に関わる情報はそんなに期待しないくださいね!(正気か???
 
個人が思った「感想」なので、基本的に以上でも以下でもありません。
オタクの戯言にどうかお付き合いくださいませ。
 
 
 
 
 
冒頭が凄い。
オープニングの頭ということで青ジャンと同様に、しかしタイプの違う印象的な幕開けになっています。
光が広がるようにどこか荘厳だけど、キャッチーさは失われない…そんな作りです。
まず耳に入るのはウインドチャイム、これに合わせてシンセの音も上昇していきます。これがオープニングの映像と合わさって光が広がるイメージになっているのでしょう。
さらにその後、メロディに合わせてグロッケンとヴァイオリンが重ねられ、これが上品な煌びやかさに繋がっていますが、グロッケンからヴァイオリンへと音の主体が移っています。音量のピークがアタックの瞬間になる鍵盤楽器から、ピークを持続させられる弦楽器に変わることで、高音楽器の音色による光のイメージをそのままに効果が強まっています。点が線に、という感じでしょうか。力点ではチューブラベルが入り荘厳さも醸し出されます。
また、この曲は決まった音程を段階的に踏むのではなく、シームレスに上昇する電子音が何度も使われているのが特徴です。まるで我々のテンションの動きであったり、近未来的な印象を与えたりと独特の効果を感じます。(オンド・マルトノみたい)
伝わらない話ダメ絶対(暇な人はググってください
生ではないかと思われますがブラスの音もバッキングとして音楽を締めていますね。
あと楽器とボーカルの重ね方も面白くて、インストがボーカルラインをなぞるときは基本的にフレーズ終わりで、次々と曲の山場を生み出しています。
最後のサビは今までになく沢山の音が重ねられてわけわからないことになっていて、最高にテンションがアガりますね(語彙力)。ここまでやってボーカルを殺さず、音も濁らないのわりと意味がわかりません。
(ちなみに私的には2:52あたりで聴こえる高い回転音みたいは電子音と3:29で聴こえる青ジャンのときの信号音がエモポイントです)
 
 
 
 
めっちゃ好きです
Twitterでもわりと語ったので重複します。
最初から個人的なエモポイントを言うとやっぱりAメロ後半に入るテンプルブロックですね。
クラシックの現代音楽だとわりと聴くあれです。ドラムセットだとジャズ黎明期に録音環境の都合で使われたらしいですね。今はたまに攻めた感じのバンドとかが使ってるだとか(この辺私より詳しい人わんさかいそう)。
サビの「負けないで」の後のストリングス、中音域がニクいですね。この曲は比較的インストが薄いところも多いので、このストリングス隊の中低音がところどころで音に穏やかな深みを生んでいます。
さて、この曲の魅力は個人的にはドラムだと思っています。「夢は消えない」のところでやってる2拍3連(なまってる?付点8分×2+8分?)の動きが奇数的なリズムとして非常に強い印象を与えています。
私の趣味で言うと4分音符の強拍が続く部分が多く、まるでマーチのように前へ前へと進んでいく印象です。歌詞の「何度だって追いかけようよ」という言葉と合わさり、Aqoursの力強さがよく表れていると思っています。
「こころが求める〜」のパートでは冒頭のピアノが一瞬顔を出すのも素敵です。
 
 
 
3.MY舞☆TONIGHT
 
実質箏と尺八の二重協奏曲
冒頭の打楽器も羯鼓、ウインドチャイムも狭い音域で往復することで神楽鈴をイメージしたような鳴らし方になっています。更にその後グロッケンとコントラバスが加わることでまさに和洋折衷な音を生み出します。
Aメロ裏ではハープが8分音符で動きながらそこに装飾として箏が入ること(箏だけに)で日本とヨーロッパの琴が組み合わさってますね。
EFFYさんはピアノをイメージしながら箏の譜面を書いたのでしょうか。そんな印象を受けます。
また、サビは所謂三三七拍子になっており、これは「さくらさくら」や「靴が鳴る」といった民謡や童謡でみられるリズムで、メロディそのものも日本的な要素が意識されているといえます。
アニメでは1年生と3年生の関係がクローズアップされましたが、和と洋は花丸と善子、鞠莉さんとダイヤさん的でもあり、
ひいてはこの話のテーマであろう9人でいること、1人1人違うメンバーだから奏でられるメロディ、物語があるということ、を感じています。
個人的なエモポイントは落ちサビ前とその後サビワンフレーズ終わってから入るギターのグリッサンドです。The鞠莉さん。
 
 
 
4.MIRACLE WAVE
 
緊張と爆発の曲です。
ダンスの要素ありきの作品のためか曲の作りが他のものとは違う印象を受けます。
まず冒頭のギターのハーモニクス。不協和音も鳴ってます。これが最初の緊張です。
不協和音というと悪いイメージを持っている方も多いかと思いますが、これもまた特殊な響きを持つ1つの和音です。
必ずしもこれは不快感を生むのではなく、神秘的な響き、緊張感、不安定さ、様々な働きをします。
今回の場合はアップテンポなビートに突如不協和音が長い音価で現れることで、
曲に対して聴き手を引き付ける他に、そこにストレスがかかります。
重いものを押してそこにストレスかけて、最大摩擦力を超えその物が動いたとき、普通に動かしたときより達成感ありませんか?そんな感じですね(伝わらない
或いは息をしばらく止めたあとの呼吸でしょうか。独特の開放感がありますね。
そして、この爆発の後からメロディが始まる作りになっています。
 
さてこの曲の最大の特徴は1番のサビ前でしょう。
音価が長くなり、一気に音量が抑えられ、聴き手神経は緊張感を持って音なきソリストに向けられます。
波を起こす風を彷彿とさせるシンセに導かれギターが祝福の鐘を鳴らします。成功への祝福だけではなく、貴女が選んだその道は正しい、と告げる正解音のようでもあります。この音を踏まえて曲はサビに入り、そういう意味では未来へ繋がる音かもしれません。
曲においてインストは、メロディと一体になって、その曲の背景や顔を作るのですが、
この部分に関しては、ソリストである千歌ちゃんに対して音が客体的に働くという、ある種線を一つ引いたような関係になっているのが個人的にとても面白いと思っています。
そういえば冒頭といいギターが重要な役目を果たしている曲ですね。また、この曲は他の曲と比べても高音域のシンセが重ねられていて、基本的に聴き手を常にハイテンションに保つ音作りがされています。
何度か全パートが休符になるところもあり、これもまた音が途切れることで、曲に緊張と爆発を生んでいると思われます。
 
 
 
5.Awaken the power
 
ドラムの音色が面白い曲という印象です。
この音は皮のヘッドを用いて、緩めに張ればいいんでしょうか?強く深い音にしつつも、鳴りすぎない響きです。
2番では1番になかったパートが挿入されています。この構成はSaint Snowの得意技ですね。
ラストにはシンセでオルガンのような音が入ったり、おそらくティンパニと思われる音が入っています。4:25あたりのロールも良い仕事をしてますね。導入部はストリングスを使ったりすることで、ラストと同様にシンフォニックな雰囲気を出しています。「がんばるって」からのパートのシンセはブラスっぽくて好きです。
この曲は他の特徴としては、サビとかで顕著なのですが、メロディをなぞらないパートが短い単位で執拗に反復した動きをしています。ドラムやギターも短いパターンを複数セットやってる場面が多いです。
まぁこんなめんどくさいこと言わなくても冒頭部分のストリングスを聴いてのとおりですね()
ともかく、この反復こそが我々に一定のビート感とノリを与えて、ライブに向いた曲という印象になるのかもしれません。
 
 
 
6.WATER BLUE NEW WORLD
 
冒頭は宇宙でしょうか。
ピアノがメロディを奏でるなか、
裏拍から中音域の電子音の鼓動、
サスシンをきっかけにビート感がアップします。
テンションを抑圧して期待を溜めるようなビートの粒と、新たな目覚めの胎動の印象を受ける高音のシグナルが印象的です。
また、ここからストリングスのベースが入ります。この曲において倉内さんはバンド楽器が鳴っている様々なシーンにストリングスで大きな背景を作り、作品の世界観をより強固にするシンフォニックな厚みを生んでいます。
サスシン前の中音域電子音とサスシン後の高音域電子音は、音の最後があえてガサつく音色にすることで、映画のようなドラマチックな音になっています。私はここに宇宙にいるようなイメージを持ちました。
この後はギターやドラムが入り、バンド楽器が前面に出てきます。このパートの直前のヴァイオリンのトレモロが絶妙ですね。
ここからハンドベルのような高い金属的な音が入ってくるのですが、エフェクトがかけられているようで、輪郭のある星とその周りの光のようなカタチになっています。
「ずっとここにいたいと」からのパートでは、非常に特徴的な広がりのある音が入ります。これについては佐伯さんご本人が加工したサイン波(シンセ)というお話をされていました。
まるでこの音色はヴィブラフォンを柔らかいマレットで叩いたような美しい音で、
アタックは最初の音が1番強く、その後は徐々にぼやけて音自体も曲に溶けていき、まるで水紋を見ているかの如くです。同時にパンフルートのような、高地を彷彿とさせる音色でもあります。
このパートは後半からドラムがライドシンバルが前面に出てくることで、サビに向けた浮遊感が生まれます。
更にそこからクラッシュシンバルへと変わり小さな爆発を繰り返しつつ、一瞬の静止を挟みサビへと入ります。
サビ前の特徴として、ギターが力強く引っ張りながらも、それに絡み間を速いパッセージで動くストリングスが次へのダイブ感に繋がっている印象です。
サビ転調前はバンド楽器にピアノとストリングスが使われています。ピアノでメロディに厚みを与えつつ装飾し、ギターとストリングスはフレーズを長くとる動きで(たまに他の動きもしてますが)サビの壮大さを生んでいます。
そこから高音の電子音が光の粒のように上昇し、そして転調します。その後は光の線のような高音の電子音と、転調前より主張するピアノ、グロッケンのような鍵盤音も加わり、更に高音部のシンセが重ねられることで、
転調で音を上げるよりも、より一層強い輝きのイメージに繋がっています。
2番は1番に比べインストはよりクラシカルでメロディアスなイメージでしょうか。アニメの映像もあって神秘的な黒の背景に、様々な光が点灯したり駆けていくイメージなのですが、この基本的な色彩感を失わずに1番と違った作りにするために、インストの旋律性を用いて異なる響きにしているのかもしれません。
具体的にはピアノが1番では和音を他のパートと一緒に厚くするような動きだったのに対して、2番ではオブリガードのような動きやメロディをなぞるハモりの動きをして、明確な旋律の顔として現れます。光が流れていくような「どこへ向かうの?」の後に入る電子音の下降系も面白いですね。
「ずっとここにいたいね」のパートは2番ではヴァイオリンの4分音符の刻みが加わり、躍動的ですね。今度のサビは空白なしで、電子音の上昇と共に入ります。
そして2サビからの間奏への突入が凄い。
1サビで同様の動きを見せていたことからコードが解決(専門外なので違ったらごめんなさい)へと向かうと見せかけ、突如別の世界に入ります。
同じ景色を進んでいたら急に視界が変わり、新たな世界へと入った瞬間を意識させられます。それは例えば雲の中を進んでいたら、急にそこを抜けて青空が現れたような、そんな驚きがここにはあります。2番であえて基本的な色のイメージをキープしたのは、この瞬間の大胆な変化のためにも思えます。
楽器自体もあれほど沢山の音が重ねられていたところから、透明な壁でない壁を突き抜けたような低い破裂音と尾を引くような美しいウインドチャイムの中から、
ピアノと今まで使われていない音色のギター、そしてアーティキュレーションが非常に丁寧に作られたストリングスが現れます。白くて澄み渡るような情景が目に浮かびます。
そしてギターのメロディを挟み冒頭のフレーズへと入ります。ギターのパートを挟むことで最初とは逆行して冒頭のパートになるのが面白いですね。
ここでもストリングスの刻みが活躍し、上品に曲の落ちサビ前の盛り上がりを演出し、バスドラムも入ることで心の芯にも響いてきます。
最後のサビということで、今までの音に加えてギターが中心的な役割を果たしています。これで力強さを与えることにより、ここに来てサビが更に進化します。
また、落ちサビでは「MY NEW WORLD」だったのが、
1つ音を抜くことで「NEW WORLD」に変わっていますね。これをきっかけにして、最後のサビが今まで以上に音をキメる作りになっています。
というのもそれまでは「MY NEW WORLD」のあと、「新しい」の「あ」の音が2拍目の裏にあり、2拍目の表はドラムのアクセントになっています。なのでドラムとボーカルを合わせてタタンというようなリズムになり、畳み掛けるように曲はスピード感と力点を得ているように聴こえます。
一方、「NEW WORLD」では、ドラムとボーカルが2拍目の表に同時に入ることで、より強いアクセントに変わっています。
それだけではなく、今までは、
3拍目→my
4拍目→new
1拍目→world
2拍目裏→あ
ということで「新しい」のフレーズに入るまでボーカルに0.5拍の時間が空いていましたが、
最後は
3拍目→new
4拍目→world
1拍目→休符
2拍目→あ
となり次のフレーズまで1拍の時間が空き、裏と表が逆転することで、一瞬の緊張感と解放が生まれ聴き手に更なる高揚感を与えています。
そしてそこから疾走感を失わせないのが、この曲の恐ろしいところです。
これまでの音の置き方で落ちサビの方が0.5ほど時間が多く余りました。それを逆手にとっているのです。
「新しい場所」のフレーズは2サビまで、6つの音の粒で構成されました。
しかし、落ちサビでは1つ音を増やして8分を連続させた7つの粒にしているのです。これにより手数が増えて、曲の疾走感は今までと比べても落ちることがなくラストへ進みます。最大の見せ場を何度も超えてくるのがこの曲なのでしょう。
締めはストリングスとピアノによる終止。最後の1音がこの壮大な曲に美しく幕を引きます。
 

さて、この曲は梨子ちゃんの文脈でもいろいろ考えられますね。
ユメノトビラと同じ、
ピアノ伴奏中心のスローな導入→ギターのメロディー→バンド楽器中心のBメロ→Cメロが転調を伴い→サビへ
という似た構成になっていてます。
彼女が初めて聴いたスクールアイドルの輝き、全てのきっかけであるこの曲は、
やはりスクールアイドルに全てをぶつけんとする彼女にとって特別な想いと共に流れていたのではないかと思います。

しかし、彼女の想いは憧れでは終わりません。
ユメノトビラは導入とサビが同じメロディとなっていますが、WATER BLUE NEW WORLDは別のメロディで書かれています。
しかし「想いよひとつになれ」という自身にとって特別な曲が裏に隠れてこの2つのメロディ繋げることで、関係性を生み出しています。
冒頭とサビを同じメロディで繋いだユメノトビラに対して、
別の曲を用いて冒頭とサビの別のメロディを繋いだ梨子ちゃん。
これが、私だ、Aqoursだ、未来のスクールアイドルだ、と言わんばかりの作曲をしているのです。
伝説のスクールアイドルが未来へ繋いだバトンは、新たなヒカリとなって次世代のスクールアイドルの曲へと昇華します。
(メタ的な話というか現実的な話をすると佐伯さんの発想力どうなっているのか……)

 
 
 
8.WONDERFUL STORIES
 
ギターを中心に様々な電子音を使い、
さらにチューブラベルを用いた始まりがEFFYさんらしい曲です。
こういったクラシックなパーカッションが、曲に格式を与えるのに一役買っているのだと思われます。
ピアノが(印象的なグリッサンドを含めて)入ったり、ストリングスも顔を出したり、更にはティンパニが使われていたりと、ややミュージカル的な音作りが意識されているのかもしれません。お馴染みのグロッケンも使われていますね。
「青い鳥」からのパートでは、EFFYさんの曲ではお馴染みの電子音が顔を出します。このパートは2種類のクラップ音や張りを緩めたようなコンサートバスドラムの音が個人的にとても好みです。まだこんな引き出しあっただなんてズルいです。落ちサビ前と締めはハープですね。珍しい気がします。
 
 
 
・調の話を少し
 
Twitterでもよく話していましたが、
WATER BLUE NEW WORLD、は転調前のサビがAs-dur、転調後はA-dur
WONDERFUL STORIESはAs-durで、落ちサビの転調でA-durと
要所要所で''A''qoursの調が使われてきました。
それに対して、
MY舞☆TONIGHT、はD-dur(サビ)
MIRACLE WAVE、はEs-durと
なっており、これはそれぞれAs-durとA-durの裏コードなのです。
裏コードって何ぞや、という話は話声に詳しい人にお願いするとして、
その名の通り、全く違うようでありながら、共通点を持つゆえに、その調の代わりを果たすこともできる表裏一体の存在の調といえます。
これらの調の関係は、
D-Es→半音のキー
As-A→半音のキー
D-As→裏コード
Es-A→裏コード
Es-As→属調
E-A→属調
となっています。
WATER BLUE NEW WORLDは
B♭-dur(これはE-durの裏コードですが、2期でライブシーンが披露された君のこころは輝いてるかい、こそがE-durの曲です。μ'sがラブライブ決勝大会の場で最後に歌った僕らは今のなかで、もE-durですね)から始まり、
G-dur(今度はMY舞☆TONIGHTのメロディの調、Des-durの裏コードです。また、G-dur自体は想いよひとつになれのメロディの調です。)を挿み、属調のD-durに移ります。
その後はD→Es→As→Aと徐々にキーをあげつつAqoursの曲をなぞっていますが、各調にはそんな関係がありました。
 
※Awaken the powerのサビの調も非常に興味深いです。
ここではFis-dur(=Ges-dur)が使われていて、これは全く同じなのに2つの呼び方がある調なのです。この異名同音調は、全24の調のうちたった4種類しか存在しません。
2つのグループが1つになった、Saint Aqours Snowの曲だからこそに思えてきますね。
この異名同音調長調だともう1つ、Cis-dur(=Des-dur)という調があるのですが、これはMY舞☆TONIGHTのメロディの調です。この曲は1人1人違った私たちが集まってAqoursになる、という曲でしたね。和と洋、1年生と3年生という対比が1つになる場面でもありました。
 
 
 
 
・全てを聴いて思ったこと
 
というわけでAqoursの2期目の物語に関わった曲について一通り取り留めもなく色々と書いてみました。
(OPとEDには触れてなくてごめんなさい…ここで少しだけ……)
おそらくお気付きの方もいらっしゃるかと思いますが、君の瞳を巡る冒険とMY LIST to you!を含めて、
2期の関係曲は全て1番と2番で「時間の流れが違う」といえると思います。
まず多くの曲で、2番のボーカルラインが変化しています。同じフレーズを重ねる回数が増えたり、メロディの終わりの方が変化したりといったものが見られます。
ではそうでない曲はどうなのか、という話になるのですが、2番のサビ前のボーカルが途切れる部分の長さが長くなったり短くなったりしているのです。
この長さの変更の徹底は何を意味するのか、
ここに明確な答えがあるかは分かりません。
しかし私は、どうしてもサンシャイン!!2期で語られた「かけがえのないイマ」を考えてしまいます。
似ている瞬間はあるかもしれないけど、2度と同じ時間は訪れない。みんなと過ごした日々は進んでしまったらもう戻れない。毎日の練習だって、全部が同じだなんてことは絶対にない。それがミライへ向かうということ。かけがえのないこの瞬間・・・
本来は同じになることが多い1番と2番に流れる時間を変えることで、かけがえのないイマは2度はない、だからこそ大切にしなければならないのだ、Aqoursがそう我々に言っているように感じました。

3話のメモ書き的な

3話についての雑記(?
何かのヒントになれば嬉しいです


物語の雰囲気が変わる抽選会後のシーンから時系列的に追っていきます。


抽選会後

スポットライトからの転換
→13話のそれ
監督が物語を追うことより「彼女たちの心を優先したとき」
あるいは千歌ちゃんにのみ光を当てる(彼女の視点を中心に物語が展開することへの合図?
自ずとそこに注視させる方法


再び手を伸ばす
→2話のそれ
あのときは「何やっても楽しくない、どうしたらいいか分からない」梨子と「輝きを見つけた」千歌


千歌はまず梨子の悩みの助けになりたい。
千歌を信じてみたい梨子、やっぱり諦めたくないという気持ち。
→何をしても楽しくない、けど海に飛び込んだり、環境を変えたり、何かできることを試みてる
2人が諦めずに手を伸ばすから、現実がかたちを変えて、手が届く
梨子はピアノを諦めることなく、スクールアイドルへ。

 

今回は目標が共有されてる。
学校も大会も、どちらかなんて選べない。学校を救いたい、輝きたい。学校があるから輝ける。一方で、学校≠大会のような輝くための場所。
ダイヤの発言として大会は多くの人に見てもらえる場所

 

BGMは「つかめない光」
2人は手をちゃんと伸ばしているが届かない。
届かなくて笑いあう2人。
通じ合ってる2人、つかめない光、大会と学校2つを叶えること。
でも、どちらかしか選べないという前提に立っているから、それは仕方がないこととして認識している?だから届かなくても笑いあえる。
ピアノとアイドルを諦めなかったあのときとは違う。だから届かない?

 

梨子の提案。これは現実的な手段であり、気持ちで世界が変わるシーンにはなり得ない。

 

 

屋根とベランダの位置の差は一体?

終盤の回想、みかん畑ルート案を詰める千歌に梨子が「本当に諦めないね」と言う。
具体的な現状のベストを見つけても、そのうえで更なる理想のベストを追い求める精神。ここが2人の違いという可能性。

 

でもそもそも装置として、千歌は梨子が気づける悩む場所が屋根しかない。
以前梨子のピアノに気づいて手を伸ばしたのは廊下?なので、流石に不自然という考え。

 

 

梨子曰く、私たちにキセキは起こせない。千歌も同意している。
キセキは起こせないから、自分たちにできるところで精一杯頑張るしかない。

 

→後述のキセキの条件と重なるところは大きい。何かを変えたいと、ともかく頑張れば、普通の人でもキセキと呼ばれる結果を残せる。それは自分たちなりにベストを尽くすということ

 

→後述のキセキとは違う。そもそも9人で両方参加するという、理想の目標に向かってがむしゃらに諦めないことが大切。梨子は現実的な範囲で線を引いてしまっている。

 

 

梨子は1話においてどんな認識で「キセキを」と口にした?
1話のキセキと今回梨子が起こせないというキセキは別のモノ?
しかしその起こせないキセキは、最後に千歌の台詞で起こせるモノに変わる。

 

キセキの認識が変わっていってるという単純な可能性


1話→目標としてのキセキ。届かないかもしれないけど追いかけたいもの
3話中盤→手段としてのキセキ。起こしたいけど起こせないもの
3話終盤→結果としてのキセキ。手段が特別じゃなくても諦めなければ、目標が叶い、結果としてそれがキセキと言われる

 

(輝きに近づけば、キセキの姿がみえてきているような印象も少しある。また、類似性として、輝きたい!という欲求も最初からあったが、1期を通してその正体へ進んでいった)

 

 


大会組
→大会の効果に言及した黒澤姉妹(ルビィのコメントは弱め)と2年生

 

次のステージに向けて、と、メンバーに宣言し自信もあるような千歌。
しかし会場に入るとアウェイな空気に自分を含めて皆がのまれて歌い出せない。
千歌はここで自分のミスに気づく。といってもミスを認識する、というより、5人でこれからパフォーマンスすることへの不安。

 


説明会組
→説明会を優先するべきとした鞠莉や果南と花丸、善子

 

「勘違いしないように」
「私たちはやっぱり1つじゃないと」

 

まず前提として、11話は1つのAqoursとして離れた場所で梨子と他のメンバーが同じパフォーマンスをするようなニュアンス。
今回みたいにグループを2つに分けるのとは違う話である。

学校も大会もどちらか選べないから、2つに分けた。
しかし説明会組は、1つでなければ何かを成すことはできず、逆に2つに分けたままでは、学校も大会も失敗に終わると判断した。
物理的な早いタイミングで説明会組がそれに気づけば十分大会には間に合う。
奇しくも、説明会組は分割にあたり「それで本当にAqoursといえるの?」と述べた善子を始め、
一人一人ばらばらの自分たちが重なって一つの曲になる、ということを理解した雨の音の経験をしている。

説明会組が合流に際して伝えた言葉で、合流の理由ととれるのは「私たちは1つじゃないと」くらい。
彼女たちは説明会を諦める、という選択をしているが、それを気にしたり悔やんだりしている様子はない。
つまり、1つでないとそもそも何もできないということに対して強い確信があったと思われる。

 


そもそも説明会が大切で、全員揃う必要があるなら、大会組を呼び寄せるという手段もあったのでは?

 

 


新曲の歌詞
サンシャインは1期から物語とリンクした歌詞が特徴

 

挿入歌前後の切り替えを象徴するような歌詞

 

サビの「熱くなるため 人は生まれてきた」
熱と焔は縁語的


「命咲く 燃えている まだ小さな焔」
とは一人一人情熱を持ったAqoursメンバーそれぞれのこと?
「1つになれば キセキが生まれ」
ここはまさに2話で触れた通り1つの曲になるという気づきによるもの
そしてこれが3話に繋がる要素として「キセキ」の条件は「1つであること」だと分かる

 

「この世界がいつも 諦めない心に」
「答えじゃなく 道を探す 手がかりをくれるから」
この部分は直前のモノレールでみかん畑ルートに気づく千歌の姿に重なる。
2つに分けたのは失敗だったかもしれないし、キセキのような素晴らしい案はそういう意味では簡単に生まれてこない。
でも諦めなければ何か「道を探す 手がかり」が見つかるといえる。
この後のみかん畑ルート策定中する千歌の回想ラストの台詞
「道がある!」
という言葉にかかっている

 


大会終了直後
2年生の行動に黒澤姉妹を含め6人全員が驚いている。
→千歌はこれを知らせていなかった。ギリギリまでそもそも使えるか分かっていなかった?可能性として伝えなかったのは何故?リーダーとしてなんらかの判断?

 

逆に説明会組が持ち場を諦めての行動だったと分かる(といっても4人でライブしても効果は見込めないと判断している?

 

 


キセキを起こそうとするのではない
→キセキを頼りにする行動の否定でもある

みかん畑は間に合うか分からないルート、梨子が走りながらキセキは起こらないのかな、と言うことからも緻密なシミュレーションは行われておらず、
間に合わせるとしたら、これしかない、という認識か。
そのため全員でこれに懸けるという決断はしなかった
→そもそも説明会も大会も、というのが目標
しかし、それでもここまで考えるのは、諦めるという決断を下さないということ。

9人でないといけない、1つでないとできないことがある、
逆にこの9人でなら諦めなければ何でもできる(=キセキは起こせる)ということに、千歌は気づいたのか。
13話やキャストの言葉との重なり。

 

 

私たちにもキセキは起こせる
だって、虹がかかったもん

 

監督の言う、彼女たちの気持ちが変われば世界が変わる、という考え。
キセキの正体を掴み、諦めなければ自分たちにもキセキを起こせると信じるようになった。彼女たちの気持ちの変化。
天気がまるでAqoursのために虹をかける。

 

大会の会場からその場所まで諦めずに走ってきたからこそ、虹を見れた、説明会に間に合う
=監督の言う、気持ちがかたちとなって現実を超える瞬間

→キセキの象徴としての虹

君ここの舞台な一貫して9色メンバーカラーの虹
つまりキセキには9色あればこそ。

雨が虹を生む。
雨の音=1人1人のメンバー
メンバーの集合体=Aqours=曲
虹は7色だがこれはニュートンがドレミファソラシに対応させて決めた。
曲=ドレミファソラシの集まり=虹
この辺は少しこじつけ……

 

君ここのPVでは晴れたときに虹はかからない。
物語が動き出しているからこそ、虹がかかる?

 

この曲のアニメ上の扱いとして、
千歌の輝いている今の自分の気持ちを歌詞にしたもの
「夢にめざめたばかりの自分」

 

 

 

大会か学校か、どちらかなんて選べない、どっちも叶えたい
だから行く 諦めず 心が輝くほうへ

 

3話最大のテーマは学校と大会、自分たちを育ててくれた場所と自分たちが輝ける場所
この大事な2つどちらを選ぶのかということ。
アンサーはどっちか選べと言われても、どちらも選ぶという選択。諦めないこと。

そのために9人が1つであることの大切さを学び、
そのうえで千歌が諦めなければキセキを起こせるという。

 


輝きたいという欲求
諦めなければキセキは起こせるということ、
そのためには9人が必要ということ

 

(9人の必要性は重大なことだが千歌からは直接言及がない。
→それを言葉にしたのは鞠莉と果南。重要なことを千歌以外が口にすることから分かる、9人いることの重要性の一端?)