蓮な日記

LotusのF1が好きなので蓮な日記としましたが、音楽、靴などのテーマで綴ります。

良いギターって何だろう?

ヤマハN-1000(2024.3.17のライブにて)

弾き語りを始めて2年余り。毎月のようにライブやオープンマイクに参加するようになって、色んな人の歌と演奏に触れるようになり、そうした仲間達と音楽談義やギター談義をするようになり、「このギター良く鳴るよね!」とか「やっぱりMartinだよね!」、いやいや「ヤマハのヴィンテージもなかなか良いギターだね」なんて話題もしばしば。

そこで、良いギターとは何か?暇つぶしに書いてみます。

家で弾き語り用のギターとして

ドラムをやっていたバンドの活動が休止して随分経ち、1人でもいいからライブに出てみたい。そんな思いから約3年前にヤマハN-1000を購入して今に至るわけですが、先ずは家で気持ちよく歌える伴奏楽器であるかどうかが、私にとっての良いギターの基準になります。

基本的にローコードの指弾きアルペジオばかりですから、ソロギタリストや弾き語り上級者とは、良いギターの基準が異なると思います。

当時の定価は10万円でトップのみ単板です。安くはありませんが、ヤマハの中では上位機種ではありません。

そう言えば上級者の方に音を聞いてもらったら「ヤマハらしい固めの音だね」と言われましたが、メーカー毎にそういった特徴があるみたいです。

単純比較は出来ませんが、同時期のオール単板モデルに比べたら、こもり気味に感じる中低音が、音の太さや丸さとなって、むしろブーミーなくらいの低音は私の怪しい歌の音程を支えてくれますし、鳴りすぎない高音の倍音感は歌の邪魔をしません。

そしてうまくは言えませんが好みの音色のギターです。そう、昔聴いていたレコードの音です。

次に、重要なのがモチベーションを維持するうえでも、好きでいられる飽きのこないデザインかどうか?これ案外重要です^^;

購入した動機は中島みゆきが使っていたモデルだからなのですが、デザインも気に入っている事も大きなポイントです。

最近は、ヘッドウェイのHJ-908もよく弾きます。

これも中島みゆきが使っていたモデルで、当時の定価は8万円とメーカーでは中位機種でしたが、一応オール単板です。

購入当初はマホガニーの音が好きではなかったのに、デザインが好きで弾き込んでいるうちに、音色もどんどん好きになって来ました。デザインの力は軽んじてはいけませんね。

ライブ用のギターとして

ライブでの音も大切です。と言うよりPAミキサーだった事もあり、人一倍気になります。

ライブ用のギターとしては、ほとんどの場合ピックアップを通した音になるので、色々制約のある中でも自分の好きな音色のニアンスが素直に出せるピックアップと出会えたら幸せですね。

私の場合はありがたい事に、今のコンタクトピックアップと出会えてラッキーでした。もちろんプリアンプも含めて。

生音は良いのに、ライブでは気に入った音にならずにストレス抱えてる人も多いんじゃないでしょうか?

あれこれ試すしかない。それはもう沼ですね。それも楽しみの一つですが(笑)

まとめ

私はローコード中心に歌伴のためにギターを弾くわけですが、ハイポジションを使ったり、ソロプレイされる方は豊かな倍音やサスティーンは大切だと思うので、良いギターの定義は全く異なることでしょう。

私の場合よくよく考えると、メイン楽器のドラムにしろギターにしろ、音で選んだ事がなく、ほとんどは好きなアーティストの使用モデルでデザインが好きだった事が一番決め手で購入しました。

そして、何本か売り買いして手元に残ったのが結果的に自分にとって良いギターだったようです。

なので、うんちく考えるのはやめにして難しく考えずにギターを楽しみたいと思います。

古い国産オール合板アコギは本当に良いのか?

ヤマハFG-201B(オレンジラベル期1978年製)

古い国産のオール合板製アコースティックギターの人気は根強いようで、ジャパンヴィンテージと呼ばれて、ヤマハのFGシリーズの最初期で赤ラベル黒ラベルが貼られた頃のギターは、入門機にもかかわらず、発売当時の定価の5倍という値段がついていた時期もあったそうです。

そんなに有難い物なのか?私も当初は理解出来なかったのですが、たまたま赤ラベル黒ラベルの後継に当たる、余り評価の高くないオレンジラベル期のFG-201Bという発売当時2万円のギターをハードケース込みで約1万円で手に入れて、少し考えが変わりました。

個体差は有るのでしょうが、音量が大きい。繊細な音量コントロールには不向きかもしれませんがとにかく音量が大きい。

ふくよかなボディの鳴りや倍音豊かで高温の煌びやかな残響感などは無いのですが、音量が大きい。これだけで、演奏者としては気持ちの良い事です。

特に、中低音のじゃきっとした押し出しは特徴的で、こうした音色に魅せられる人が多いのも頷けます。

赤ラベル黒ラベル期のFGはもっと凄いのでしょうね。

モーリスW-25(1972年製)

もう一本、モーリスのW-25を持っていますが、じゃじゃ馬のようなFGとは全くキャラクターが異なり、バランスが良いうえに、サスティーンが心地よく、当時の定価で2万5千円とは思えないギターです。

こんなギターが中古だと数千円から1万円以下で買えるので、当時の国産入門機恐るべしです。モーリスは価格もこなれていますしね。というか、ヤマハのFGの一部機種の中古相場が高騰しすぎなのかな?

なおモーリスについては、1969年製のW-23と1974年製のW-25も持っていましたが、1972年に芳野楽器からモーリス楽器製造に社名変更した辺りで内部構造が全く変わっており、サウンドキャラクターも全く異なっていましたので、参考までに。

こうした国産の中古入門機は、この時期のギターにしか出せない味わいに加え、安価なものも多いので、改造・リペアのベースとして、自分でナットやサドル、ブリッジピン、ペグを交換する楽しみも有ります。

前提としては、ネックの元起きや捻れの無い物、フレットがちやんと残っている個体を入手することが大前提ですが、演奏以外の楽しみも趣味としては大切な要素ですからね。

私はこの程度で止めましたが、じゃあ1960年代のFGは?とか、東海は?、グレコは?、タマは?なんていう具合に、深みに嵌りそうで怖い分野ですね。

ヘッドウェイギター百瀬恭夫さんを偲んで

Headway(ヘッドウェイギター)の創始者のひとりで、マスタービルダーの百瀬恭夫さんが、亡くなられました。ご遺族、関係者の皆様には衷心よりお悔やみ申し上げます。

写真左:オリジナルHJ-908、右:復刻版HJ-908re

私もこれまで2本のヘッドウェイを所有しておりました。

初めて購入したのは30周年記念モデルのHJ-908re。

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その後2023年1月に購入したのが、このギターの元になった、ヘッドウェイ創業期に製作されたHJ-908です。

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HJ-908reの方は、工場規模が大きくなった2007年製なので、百瀬さんは製作には関わっていらっしゃらないとは思いますが、HJ-980は創業3年目の1980年製なので、間違いなく百瀬さんの手によるギターだと思っています。

HJ-908

J-45タイプなのにロングスケールという変わった仕様ですが、マーチンを分解・研究したギターを展開するための立ち上げたヘッドウェイ故なのでしょうか?

40年以上経過した結果なのか、音色も、J-45タイプのワイルドさはなく、クリアーですが、ヘッドウェイギターに対してよく言われる硬質な音ではなく、優しい素朴な音です。

以前に、都内のショップで何本かの百瀬恭夫さん製作のHD-280カスタムモデルを試奏したときは、硬質でクリアーな印象でした。かといってエッジの立った冷たい音ではなく、温かい音でした。

このギターも完成した当初はそんな音だったのでしょうか?40年以上の時を経て今の音色に育ったのでしょうね

大切にしてゆきたいと思います。

サムピックあれこれパート2

サムピックに挑戦した記事のその後

 

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新たに購入したのは、アイバニーズのもので、ウルテムという素材。

写真左がUL22で左右非対称で厚さが1.0mm、右がULT1という厚さ1.2mmの左右対称型。

低音が太く、というか大きすぎて高音弦の音が聞こえないくらいですが、ベース音が命の私にはこれくらい低音が出ると気持ち良いです。

が、わざと爪の感触に近づけるためざらつかせているとのことで、他のサムピックに比べて弦を擦ったノイズも大きく、私の下手な親指の使い方がそれを増幅するようで、今のところちょっと使い辛い。

この辺り克服すると、最高のサムピックになるかもしれません。

弾き終わったら弦は緩めるのだけど、例外も

基本的には、弾き終わったら弦を緩めるのですが、例外もある話です。

写真と本記事は直接関係ありません

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何本か持っているギターのうち、何故かある一本だけ弦を緩めた状態からレギュラーチューニングして弾くと、あきらかに音に元気が有りません。音の元気というのは抽象的ですが、全体の音量、特に低音の音量と倍音成分が少なく感じます。

この一本は、しばらく弾き続けないと本来の音がしません。

なので、この一本だけは弦を緩めずに保管しています。

ただし、定期的にネックコンデションはチェックして、長期間弾かないときは弦を緩めています。ネックが反ったり、ボディトップが膨らんだりして後悔はしたくないので。

ただし、『毎日弾くギターは弦を緩めなくてもよい=毎日弾くギターはネックが反らない』訳ではなく、毎日弾くギターはその都度ネックコンデションが確認できるので、ネックの反りに気づき易いだけだと思います。

弾き語りなら、12フレット上の弦高はそんなに気にしない方がいい

何十年ぶりにギターを買ったとき、専門サイトやオークションサイトには12フレット上で弦高は何ミリという表記があふれかえっていて、40年くらい前には全く知識もなく、意識もしていなかったので浦島太郎状態。

ところが購入してからは、適正弦高は何ミリかが気になって、購入した自分のギターは大丈夫かと心配になったものです。

でもいろんなギターに触れるようになってみて、12フレット上で2.8㎜あるのに弾きやすいギターもあれば、2.25㎜しかないのにFコードを抑えるのにやたら力が必要だったり。いったい適正弦高って何なの?

ナットの弦溝調整の様子

そんな疑問も…

ヤマハFG-201Bのサドルやナットを交換した記事を書きましたが、その時に気づきました。

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私のようにローコードで弾き語りをする者にとっては、適正弦高とは12フレット上の弦高だけではなく、ナットの調整による1フレットでの弦高も大事なんだと。

カポを付けるにしてもせいぜい3フレットあたりまで。ましてハイポジションなんか弾く機会もありません。

ということで、そのギターのネックの状態を定期的にチエックする意味での弦高測定は行いますが、12フレット上の弦高を気にして、「このギターは大丈夫だろうか?」なんて心配することはやめにしました。

あ~すっきりした!

ヤマハFG-201Bのナット交換に挑戦

ヤマハFG-201Bのナット交換に挑戦してみました。

吃切りで掴んで少し力を入れただけで簡単に取れました。当て木を当ててプラスチックハンマーで叩くのはなるべく避けたところです。

ご覧の通り、ロッドカバーの指板側にもロッドカバーの穴?が開いていて、サドル底面はあまり接着面が無く、指板側に接着されていました。

彫刻刀やヤスリを使い接着剤を取り除きましたが、かなり削り過ぎてしまいました。

今回使ったサドルは、Musiclily Pro製の44mm 弦溝加工済の牛骨ナットギブソンタイプです。これも、オイル漬け処理してから使用しました。

E to E(6弦と1弦の間隔)がオリジナル同様に約36mmあり、各弦の間隔もほぼオリジナルと同じでした。

整形済みナットを購入する際は、ナット幅だけではなく、こうした事も参考になさると良いと思います。なお、成型済みの弦溝はあくまでも仮のものなので、実際にはギターに合わせてさらに削る必要がある場合があります。

弦溝の調整には、以前購入したサドルサンダーに付属したナットファイル(弦溝を削る専用のヤスリ)で削りましたが、成型済みではないナットを成型して弦溝を切る場合は、目立てヤスリと本格的なナットファイルを使用することが必要です。

よく見ると、ヘッドとの間に隙間がありますが、これも削り過ぎた証拠です。

皆さんは、くれぐれもこんな事をなさらないように。大事なギターは、信頼出来るリペアショップで。