なついの日記

ときめきと恥の物語

イルミラクル、イルミネーション

色々思うところがあり、イルミラクルは全公演入った。2019年Ch8並みの遠征率、過去にやったからいけると思ったのにしっかり体調を崩した。リリイベ全通ネキ各位すごすぎる。
卒業しないメンバーのオタクのスタンスは様々で、「5人になってから本気出す」「5人になるのが待ち遠しい」みたいな声も聞く。私も新しい形のめせもあにワクワクする気持ちが間違いなくある一方で、どうしようもなく9人のめせもあが好きだった。とみたけさんは他のメンバーと一緒にいる時が一番いい顔をするので、それを見逃したくない気持ちがあったし、いちアイドルオタクとしてこの奇跡のグループを目に焼き付けたかった。

イルミラクル初日、茨城公演の特典会でとみたけさんにこのツアーの見どころを聞いた。「エモは横アリに取っとくことにして、楽しい!をたくさん詰め込んだ内容になってるけど、でもところどころで受け取っちゃうものがあると思う」というコメントだった。振り返って見ると、本当にその言葉のままだったと感じる。
この”楽しい”はファンが楽しめるようにという意図はもちろんあると思うけれど、メンバーの"楽しい”でもあるような気がした。声を出してほしいという呼びかけやめせもあならではのコールがある楽曲、オーロラの大合唱、めせもあがステージから見たい景色を見るためのセトリになっているように感じられて、なんだか愛おしかった。

冒頭のG線上のアリア、満天の空の下の銀河系クラシックでは、いつもこの時が永遠に続けばいいのにと願った。ペンライトが点かない真っ暗な世界で彼らだけが踊っている光景が好きだった。あのときだけ、彼らの世界に私たちがいないと思った。他に誰もいない9人だけの世界を、遠くから眺めている気持ちになる。ずっとそこにいて欲しいと祈ってしまう。私はめせもあが輪になってお互いの顔を見ながら歌っているところが好きで、そういう時はいつもこっちなんか見なくていい!と思うのだが、それが具現化したような演出で大好きだった。
夜が明けて、あすの日に灯をともそう。「まいにちにおわれながら それでもねがう あすの光を」という歌詞に自分の生活を重ねていた。最初の方、下手側にいるフォーゲルさんが後ろから前に指を差しながら出てくるところがあまりにもアイドルで大好き。めせもあのユニゾンが堪能できるこの曲がもう9人では聴けないことが哀しい。ONの最初だけは絶対野崎弁当を見てしまう。一ミリも茶推しじゃないのに、野崎弁当が野崎弁当で茶推しは幸せだなと思う瞬間である。イェッタイガーの前に一拍置くのを忘れないようにサビ前でいつも緊張していた。ラキボ、無茶な遠征で疲れ果てていても絶対踊りたかった。Maze、申し訳ないけどツアー開幕直前の生放送であおいくんが開けたドアをしばらく引きずっていた。Tempestはオタクになって5年目、初めて生で見ることができて本当に本当によかった。二番煎じ大フィーバーイベントことリクアワ2022でセトリ入りしなかったことをしばらく根に持っていたのでこれを機に大人気楽曲としてセトリ常連に返り咲いて欲しい。1230、最後のぷんちゃんとのっくんのユニゾンが儚くて忘れられない。悲しみフォトグラフ、今ツアーでこれだけ聞いてもなぜか思い出すのはCh8のおにぎり衣装。街頭アンケートはこのツアーのおかげでとても好きになった。歌詞に合わせた小芝居を全力で踊ってくれるとみたけさんが好きだ。ところどころに挟まる短いフレーズにギュッと詰め込まれたにーちゃんのテクい歌唱、もう聴けなくて寂しい。蝉時雨、和とEDMの融合が気持ち良くてもっと縦ノリしたい曲である。間奏の輪になるところが好き。君宿り、歌と振り付けの両方がめちゃくちゃ良くてもっと見たかった。ラストの感情が溢れ出すパートが続いた後に二番煎じが静謐な声で締めくくるのが美しくて好き。サマビ、とみたけさんの奇行しか記憶がない。最バケ、左に同じ。牡丹雪、音源の頃と今とでとみたけさんの歌声が違いすぎていつも新鮮に聴けて楽しい。らびじゃん、クリスマスツリーの妖怪。間奏であの長い口上を打ってる人がいないかいつも耳を澄ませてしまう。たじファン、電話だけじゃつまらないとみたけの映像をください。Polaris、ここまでの大騒ぎから一転して、あの楽しい時間を惜しむような歌詞が切なかった。Polarisって深読みしなくても高校の卒業式なんかが似合うような歌詞で、私はめせもあのことを青春のイデアだと思っているので、めせもあらしい大騒ぎセトリの後にこの曲を聴くことがまるで一瞬で高校生活を過ごしたような感覚になる。「でも僕は歩き出した」をとみたけが馬力のある歌声で下からグワーッと持ち上げるエネルギーで歌い上げて、ぷんちゃんが「そこにはヒカリがあった」と希望を眼差すところが好きだ。最後のスネアドラムは未来へ向かう彼らの足音だと思っている。白服さんの涙と鼻水に反射するキラキラの照明。FIRE NOXO、頑張ってもサビだけのつもりだったのにいつの間にかペンライト置いてフルで踊れるようになっていた。狂喜乱舞、リリースから結構経って気づいたけどあれって扇子持ってる風な振り付けなんだね?とみたけの小林幸子タイム、いつ聴いてもとみたけと薄桃推しに都合が良すぎる歌割りである。殺生石セッションは毎公演本当にすごかった。とみたけセンター曲だけど他推しも毎回感想を呟いていて、すごい楽曲だなあと改めて思わされた。とみたけさんの描き出す物語が各公演で全て違って、全公演行く上での大きなモチベーションになった。大阪〜名古屋あたりの「どうせ全部私の所為でしょう?」「死ぬほど惚れて?」のくだり最高にエクスタシー極まってる回がめちゃくちゃ好きだったので映像出すか夢枕に立つかしてほしい。白い弁当ラップパートの殺生石セッション是非、被せが大きくて周りにバレないのをいいことに1人でずっとコールしていた。White Wolf、最後のフォーメーションで息を飲んでしまう。オーロラ曲技団は奈良公演のパフォーマンスが本当に忘れられなくて今でも泣けてくる。元々ここで出したくて練習していたのかわからないけれど、あの最後のとみたけさんの歌声にたまらなく愛を感じた。めせもあというグループ、このツアー、集うファン、全てへの祝福で愛だった。ヨーソロー、回を重ねるほど好きになった。「難破船みたいな困難な日々は」のところで目を合わせながら歌ってるとみたけさんとフォーゲルさんが愛しい。「僕らがいまここにいる事実 その奇跡、それだけでいい」はイルミラクルのテーマそのものではないだろうか。「もしも リセットボタン押して人生やり直したって結局  君とまたここにいるだろうな」は陽之鳥の「その笑顔に逢えるなら やっぱりまた僕に生まれたい」を思い出す。ラブチア、めせもあの始まりの曲。最後にファンを応援して送り出してくれる演出、その日程のほとんどが週末だったイルミラクルのラストにぴったりだった。

めせもあって本当にライブが好きなんだなと思う。
私は、めせもあにちゃんと売れて欲しいという期待をそれなりに持っていたので、かつては外野ながらプロモーションの方針にヤキモキすることもあったけれど、彼らがこのラストイヤーにパシフィコや幕張の頃のような新規客呼び込み・コンテンツ拡充に全く手を出さず、ひたすら今ライブに来てくれるファンだけに向き合って走り続ける潔いスタンスは腑に落ちるところがあった。彼らは、"アイドルでいること”が好きかどうかは正直9人それぞれという感があって面白いんだけど、ライブは9人みんなが本当に好きなんだと思う。今のめせもあと、今いるファンのためのツアー、楽しさは盛りに盛っていてもどこかシンプルで、めせもあの素顔のようなツアーだった。

 

ここまでを1週間くらい前に書いて、今その続きを書いている。
残すはファイナルだけになってしまった。
9人のMeseMoa.、本当にありがとう。あなたたちに見せてもらった夢、あなたたちを心から愛せるということが、私の人生においてどんなに幸福なことであったか、どんなに言葉を尽くしても足りないと感じる。些細なきっかけで奇跡的に出会ったけど、他の誰かではきっとだめだった。ありきたりな言葉でしか表現できないのがもどかしいけど、めせもあのような奇跡のグループが存在して、夢を叶えたというその事実が、このどうしようもない世界を泳いでいく私たちの希望なのです。9人のめせもあを好きでいられてよかった。

5人のMeseMoa.、続ける選択をしてくれてありがとう、今は心から嬉しくて、これからの活動にワクワクが止まらない。そして、めせもあが残してきた軌跡と伝説に思いを馳せるほど、5人の決断がどんなに勇気がいるものであったかということを考えずにはいられない。
個人的には、今までの伝説を気にせず、オタクの顔色も伺わず、自由にやってくれたらいいなと思っている。めせもあのライブぢからは箱の大小に左右されないことはロクブンノキュウで証明されているから、私はみんながステージに立ってくれる限りずっと見ていたいと思う。

 

日付が変わったら横浜アリーナに集合だ。
マジでめっちゃ楽しみ。

 

フォロワーもすなる2022年を振り返るツイートといふものを我もしてみむとてするなり。

フォロワーもすなる2022年を振り返るツイートといふものを我もしてみむとてするなり。しかしツイートするくらいならいっそこちらを動かすか〜〜〜(何年ぶり?)と思ってPCを立ち上げた12月29日0時10分。29日?クリスマス昨日とかじゃなかったです?おかしいな

 

先に申し上げておくと、私は自分に内在するあらゆる感情や欲求について自覚的でありたいというクソデカいエゴがあり、それをクソデカい主語で語る悪癖があるため、今から徒然なるままに書く適当な文章をうっかり読んでしまった方の心を土足で踏み荒らしてしまう可能性があるので、よくよく注意されたい。自意識過剰だといいな〜(よくない)

 

因数分解から始めよう。

私は花を買って飾るのが好きで、どれくらい花を好きかというと社割で花を買うために最低賃金の花屋で土日に無理やりバイトするくらい好きなのだが、なぜ花(を飾るの)が好きなのか、こないだふっと答えが湧いて出た。

花は、自然発生したものとは思えないほど巧妙で美しく繊細なつくりをしていて、みているとどうしてか安心する。それは、花の美しさを実感することで、花というものが存在する世界が美しいことを確認する行為なのではないかと思った。で、それがわかったときに、ストンと胸に落ちたのが、アイドルを好きな理由もだいたい同じなんじゃね〜ということだった。こじつけに聞こえると思うけれど本当にそうで、わたしがめせもあというグループに惹かれた最大の理由は、(何度も過去に書いていることだが)、その奇跡に等しく美しい物語だと断言できる。だから、6月に卒業発表があり、彼らの物語が"美しい終わり方"ではないことに絶望し、それに絶望した自分に、絶望した。

具体的にいうと、彼らは9人で散ると信じていたし、それが私の考える美しい終わりだったので、言うなれば”支持できないシナリオ展開”にショックを受け、そして”美しいまま死ね”と思っている自分に絶望したのである。いま己の内臓を掻っ捌きながら書いているのでデスクトップは血みどろです。許してください。

子供のとき、誰もが信じていたと思う。人生にはドラマのように起承転結があって、成長すればセーラームーンみたいな体型になれて、誰もが何者かになることができるのだと。これが”世界は美しい”という幻想で、現実はせいぜい6頭身がいいところだし、(起?)承承承承転承承転転転承承転...?だし、つまるところ世界は不条理で、ちっとも美しくなくて、でも残酷でもなくて、ただそこにあるだけのものだと徐々に知らされ、それを受け入れる耐え難い苦痛を強いられるのが人生...みたいなことを漠然と考えながら白目を剥いていた当時20才の私にとって、めせもあの存在はまさに神が作りたもう一輪の花の如し、一筋の希望の光の如しだったのであった。めせもあの物語が美しいままに完遂されることで、この世界にも救いがあるということを証明してほしいと思っていた。ので、めせもあの卒業発表によってこの我が身に眠る呪詛に等しい願望が顕在化し、それに大大大大大ショックを受けてずーーーーーーっとそれについて考えていたのが2022年でした。

確認しておきたいのは、彼らの物語(もはや物語だと捉えることすらも罪深いが)はまだ終わっておらず、卒業はめちゃくちゃショックだったけど、誰もが予想だにしない終章を迎える可能性だってあるわけで、それについては2023年の12月をいったん迎えるまではああだこうだ言うことにあまり意味はなくて(今更グランプリ2022)このわたしが他人(めせもあ)の人生に間借りすることで幸せになろうとしていたんだな...それってどうなんだろう...ってな話がしたいわけで。めせもあに限らず、"他者の物語に自己同一化することを辞めたい"と思うんだけど。それができるのってもう仙人とかでは?みたいな気持ちもある。答えとか出ない。うーん。ただ一つわかるのは、わたしの人生の漕ぎ手はわたししかいないのである。元より生活のリソースの全てを推しに捧げるようなオタクではなく、自分の物語を棚上げしていたというのもまた違うんだけれども、めせもあというモルヒネに酔うことで、生の辛さや痛みから逃れていたと思う。痛み止めは絶対に、絶対に必要だけど、痛みがなくては強くもなれない。美しくなくていいから、耐久性の高いわたしになりたい。白服さんやフォーゲルさんや他の皆もまた、名も知らぬ誰かさんが船をえっちらおっちら漕いでいるのだと思うと、アイドル⇄オタクの別れの淋しさとは別に、お互い大変ですねという愛しさが湧き上がってくる気がする。がんばりましょうね。

 

 

 

 

Phantom Quest 感想まとめ

 

脈絡なくひたすらPQの感想を書き残すブログ。

何か思いついたら都度追記

 

 

11月5日に開幕したPQシーズン(野球みたいに言うな)本日の千秋楽の配信終了をもって終了してしまった。寂しい~!寂しいと感じるのは登場人物たちがただの役柄ではなく実体をもって板の上に生きていたからなんだろう。とても寂しい。

私は舞台というものを普段ほとんど見ないんだけど、ライブは初日に一番感動するわりに舞台は3~4回目くらいに一番感動のピークが来るというかうま味を味わえるみたいなところが面白い。今回は配信もあったから、前作のリトリガよりもシーズン中にどっぷり浸ることができてテラ王国がもうすっかり身近になったなあという感覚がある。

性根がアイドルオタクなので、ことアイドルが出ている舞台に関してはどうしても無意識にメタ視点で見てしまう癖がある。物語の行方よりもキャストの演技力とか歌唱力、配役の妙とかそういう所に感心しながら鑑賞する傾向はPQも然りだったんだけど、特に後半の休演日挟んだあたりからはそういう視点を拒むかのようなキャストの迫真の演技に負けて普通に感動して泣いた。それはそうと、メタ視点丸出しのキャスト別の感想を今からだーっと書いていきます。

 

ポーロ/りゅう

私のタイムラインでは超絶人気だったりゅうポーロ。気弱で苦労性な性格が一番最初のセリフの声色から滲み出てて演技力に脱帽。従者をやっている方の公演はだいぶ経ってから見たんだけど声色がポーロの時と違い過ぎてそれもびっくりだった。

 

マルコ/ようた

元からようたくんは度胸があるというか覚悟が決まっているというか、目的のために自分を捨てることを厭わない勢いのある人だな~と常々思っていたけど、そういうところがマルコの猪突猛進な部分に上手く生きていてとてもしっくりきた。

 

ポーロ/なぎ

りゅうポーロを先に見ていたこともあり、明るさが際立ってかわいいポーロだった。あとジャスパ・プーンタさんのプレイするゲームにゲスト出演していたんだけどそれがめちゃくちゃ面白かった。センスありすぎ。

 

マルコ/渚こうた

換気タイム前のソロ歌唱が回を増すごとによくなっていったのが印象的。あと従者の時の声が良かったな。渚こうたってみんなが深い話するタイミングでもふつうに「たのしい!」「しあわせー!」みたいな感じであんま裏側見せないイメージ勝手に持ってるけど裏でめちゃ努力してるのがパフォーマンスから伝わってくるところがアイドルだなっていつも思う。そして何より一番印象深いのがなるきタイムで登場したマル男、上手すぎてびびった。PQの全登場人物の中で二番目にマル男がかっこいい(一位はゼノ)

 

リアン/青野さん

正直な感想を言うと初日あたりは全然存在感なかったけど回を増すごとについつい目で追ってしまう存在になっていった。スポットが当たってない時の立ち振る舞いも針金が入ってるみたいなぴんとした佇まいで執事の学校にでも行かれたんでしょうか。アドリブタイムでリアンが呼ばれることが見た中でわりと多かったんだけど、真面目キャラなのにちゃんと面白くてずるかった。千秋楽の換気タイムでボニートの声真似するくだり、仕込み無しだったらアドリブMVPだと思う……研修生そんなに毎回追ってはないけど、自らボケに行ける人そんないなかった気がする、笑いが取れるのってアイドル的に重要なスキルだとマジで思うので今後が気になる

 

こぬさん/ボニート・ルーカス

浅井さんは作劇する時はまずキャストにどんなキャラクターを演じて欲しいか考えて作ると何度か仰っていて、実際前作のリトリガも今回のPQもそれオタクが観たかったやつや~~~!!!!!みたいなキャラが豊富なだけに浅井さんにとってのこぬさん解釈がホクの時から(他のキャラと比べて)予想外ではあったんだよね。でもじゃあどんなキャラクターがしっくりくるのかって自分で考えてもよくわかんなくて、こぬさんって他のDDタレントに比べるとアイドルとしてのキャラクターの癖があんまり見えないってことに気が付いた(もちろんちょこぼのオタク的にはそんなことないんだと思うが、、)こぬさんって極めて自然体でアイドル活動をしてるように見えるんだよな。そんなわけでボニート・ルーカスも最初見た時結構びっくりした。PQが二次元だったらボニートはなんとなくぽっちゃりキャラっぽいからこぬさんは全然痩せてるけどこぬさんの食べるの大好きなところが転じてボニートになったのかな???概念的デブキャラ????とか思っていた時がわたしにもありましたがこぬさんの独特な声質があのファニーなキャラ造形をよりキャッチ―にしてて気が付いたら立派なコメディリリーフがすっかり出来上がっていた。気まぐれプリンスさんがアフタートークで俺はやるならボニート・ルーカス!て言ってましたけど納得しかなかった。

 

れおくん/ルプス

「僕が情報提供したってことは、しー、ですからね!」のインパクト強すぎて初回から忘れられなかった。しーってなに?????あざとい!!!!!!大暴れする4人のジャスパをうまいこと回し、時には転がしたりなだめたりと大忙しでルプスだけ回替わり仕事多すぎたけど見てて不安になるところひとつもなかった。れおくん、MCの印象はあってもツッコミ入れてるイメージあんまなかったんだけどセンス光ってて株の上昇が止まらないです。あと歌の余韻の残し方が上手だな~と思った。残響がきれい。

 

あづくん/シレオ

初回、「ぶっ殺すぞ!!!!!!」を聴いた時にあーこれ全世界のあづ推し大爆発だなあ……と勝手に思った。パラゴンのライブを見に言った時に必ず持って帰る感想の一つが、あづくんはMCやアドリブが上手いなあ~ってやつで、頭の回転速いところばかり印象に残ってたんだけど演技もすごく良かった。三白眼な見た目が手伝ってるのもあるかもだけど役作りっていうのかな?中の人の存在感がゼロで、「シレオ」の完成度が高かったなと思う。あづくんのツッコミ好きとしてはルプス的なポジションも今後見てみたい。

 

とみーさん/ヨークス

既に何人ものメンバーやファンが絶賛しているようにさすがの演技だったんだけど、個人的にはなるきタイムの仕込みを毎回やっていた話をきいたときが一番びっくりだった。あの数のアドリブ全部考えたの!?!?なるきタイム本当に好きだったので心からお礼を言いたい。とみープロデュースでDDコント劇場をやってほしい。全通する。

換気タイム前の、曲名わかんないんだけどドルイドアウラが色々話を聞いて回っているときの歌のヨークスのソロパートが本当にすばらしくて、毎回聴き入っていた。ただの歌じゃなくて、歌でありセリフであるような感情のこもり方がすごかった。ヨークスのキャラソンがあったら聴きたい。

 

なるき/ドルイド

初日のあの虫の声のお時間、あまりにもキレ方がへっぽこすぎて笑いを取ろうとしていることすらわからなかったまであるけど数日後はすっかり板についていたのが印象深い。キレモードからいつものドルイドに戻る「虫の声、スタート!」の時の切り替えが小気味よくて好きだったな。歌は上手いのにとにかく緊張しいで泣き虫なイメージが先行していたので、演技の適性ありそうだなんて全然思ってなかったんだけどすごく良かった。なるきくんの細くて長くてひょろっとした体格と衣装とドルイドという役柄が本当にぴったり合ってて二次元から飛び出てきたみたいだった。なるきくんはよくサイコパス扱いされてるけど、裏がありそうってよりは無邪気な純粋悪がとても似合うと思うのでそういう役柄も見たい。

 

ぱっち/アウラ

アウラはキャラクターとしては、めせもあの先輩に(あえて)干されがちなぱっちくんがそのまんま役柄に落とし込まれていてとてもわかりやすかったんだけれども、それを毎回身体がちぎれそうなぐらい全力で演じているぱっちくんに毎回心の中で拍手をしていた。ぱっちくん本人への印象として、ポテンシャルあって器用なんだけど器用ゆえに有能なサブで落ち着いてしまう感じが特に初期はあったので、それもアウラと重なる部分が多くてぱっちくんはアウラに対してどう思ってるんだろう……とか思ってた。なるきくん演じるドルイドとの息の合い方が見事でバルト一座のコント感がいっそう鮮やかだった。そう、バルト一座。バルト一座ほんと~~~~に好きだった。ひょろっとした知的キャラのっぽとガタイ良くて派手なやつと中性的で小さくて小うるさいやつ(実際は周りがでかいだけでそんな小さくはない)3人組の絵面のまとまりの良さよ。それで掛け合いも軽妙で見ててすごい楽しかった。この3人で過ごしてきた時間、そしてこの先も旅を続けていくであろう未来に思いを馳せてしまう。こう、高橋留美子作品みたいな日常をイメージしてるんだけど。脳内で勝手にスピンオフ開催してる。

 

 

ジャスパのみなさん

ノクーソさんとセージさんは一回しかみてないんだけど、ノクーソさん(千秋楽)は物語世界とメタのぎりぎりのとこ歩きすぎてて終始スリリングなMCだった。あれってそういうアトラクションなんですか?超絶面白かったです。

バディ紹介のくだりでフィーネが手帳を破って渡し始めたの、私が見た中ではセージさんが最初だったんだけど受け取って読んだ時の苦笑すらイケメンで引いた。稽古場で「かっこよすぎてダメ」というダメ出しをされたらしいけどその時の白服さんの顔が見たい。切実に。

ゲールさんはかなり身体張ってるところが意外だったな。普段とにかく弄られてる印象あるけどふつうにツッコミもボケも物真似も器用にやっててめせもあメンバーのコント偏差値の高さを実感した。クラヴィスとゼノに無理やりじゃないズさせた回、めちゃくちゃ笑った。どこまで仕込んでたのかわからないけどルプスの扱い、アメとムチの使い方がうますぎて何度「裁判!!!!」と叫んだかわからん。

プーンタさんはふたを開けてみれば全通だったんだけど、毎回ほんとに楽しみに通った。見る前からこれは絶対に面白いと確信できるバラエティ力の高さに乾杯。初日がプーンタさん回だったんだけれども、「テラ王国で流行っている、ゲーム機の中に入れるゲーム(意訳)」っていうフォーマットだけで、あとは他のキャスト一回も出さず、PQの小ネタも挟まず、自前のネタだけであそこまで遊べる気まぐれプリンスさん、プロである。最終回は主要キャストに弄り返されてたの含めて完璧だった。今後もめせもあのお笑い担当として頑張ってほしい。

アドリブ大好きなので毎回のバディ紹介や換気タイムをとても楽しみにしていたんだけど、めせもあのトークってこんなんだったなと懐かしくなることが多かった。ジャスパ・イマガワもめっちゃ見たかった。

 

野崎弁当/クラヴィス王子

アイドル野崎弁当の歌って、歌よりも朗読に近しいと思う。ビブラートとかしゃくりとかこぶしよりも抑揚や歌詞の些細なニュアンスがよく表現された歌い方で個性があって好きなんだけど、ミュージカルにめちゃ合うよな。クラヴィス王子は相手のことを基本的に「君」と呼ぶけど、その二文字の発音がすごく好きだった。野崎さんって気を抜いてるときはちょっと舌足らずの甘い滑舌なのに演技や朗読でスイッチ入るとめちゃくちゃ滑舌よくなるんだよね。すごい。

ところでクラヴィス王子の王位継承権の話をしたいんだけどいいですか?まずクラヴィス王子は野崎弁当の「今までやった役で一番若い」かつ「自分より若い」という発言と、5年前からPQで陣頭指揮をとっているあたり若くても25~30くらいの年齢だと思うんだけど、その年でお芝居を見に行ったり遺跡調査というあまり国益には繋がらない王家の人間が自ら動かなくてもよさそうな分野に自ら首をつっこんでいるあたりからして、即位までわりと距離がありそうなんですよね。今の王様がそれなりに若いためまだ遊び暮らせるタイプの第一王子もしくはお兄さんが一人か二人はいて即位する可能性が低いタイプの王子かなと思うんですけど、個人的には後者であってほしいですね。わたし赤髪の白雪姫っていう王国ファンタジーな少女漫画がすごい好きなんだけど、お城で開かれるお祭りに旅芸人の一座が招待されて王子がこっそりゲスト出演するお話があって、そういうの積極的にやってほしい。王子の未来に幸あれ。

 

にーちゃん/ゼノ

初日の公演が終わったあとの弊アカウント周辺はゼノ……(ため息)って感じだった。

PQのキャラクターの多くは、「陽キャ」「陰キャ」「一匹狼」などと、特定の属性を明示する記号があらかじめつけられている。それをルプスがより際立てる役目を担っている。だけど、ゼノはそういった文脈の中に始めからいなかった。それはシナリオ的に言えばルプス(トレハン組合)の知らない人物だったからなのかもしれないけど、メタ的に言えばゼノが実はジーニであることが物語の重要なポイントで、ジーニという人物のアイデンティティはどんな属性よりも喪失と後悔を経験している所にあるからこそ最初からわかりやすく記号的に語ることができない。(国民の元彼です!ってルプスが言ったら始めからネタバレになっちゃうもんね)その、属性を掴ませない前半の演技が本当に良かった。わかりやすい記号に頼れない中でゼノが観客に示さなければいけないことは、”何か大きな後悔の上に生きている人物”ということだと思うが、そういう雰囲気、自責の香りが最初のシーンから漂っていて見事だったとしか言いようがない。

一番好きなセリフは、フィーネを追いかけて5年前のテンプス島に降り立った時のやつ。アーカイブがもう見れないから正しく思い出せないんだけど「元の世界に戻れなくなっても、俺は別にいいけど」みたいなやつ。この5年間、ゼノは自分が過ちを犯してフィーネとの関係が拗れる前の日々を何度懐かしんだんだろうと想像してしまう一言。は~~~~~~~~~~~~~なんなんなんなんなんなんなんなんだ。恐ろしいキャラクターだよ。なぜスタッフ投票でランクインしなかったのか心底わからない……

 

白服さん/フィーネ

前作のリトリガでは、一番最初の白服さん演じるノアが旧約聖書を朗読するシーンが鮮烈に脳に焼き付いている。他のメンバーが比較的地のキャラに近い役柄を演じている中でひとりだけ立っている土俵が違った白服さんに驚かされたのが懐かしい。

今作で演じるフィーネは、キャラクターは現実の白服さんに近いものの、演じる時間の幅がものすごく広い。5年前、現在、そしてもう一度戻ってきて、フィーネというキャラクターが劇中で過ごした年数を数えると10年にも及んで、時間が経過したぶんの演じ分けが見事で説得力がすごかった。前作でも幼少期、偽りの人格、本当の自分と3つの側面を演じ分けていたが、今回は意図的に別人を装ったりなどしない人物を時間の経過だけで綺麗に演じ分けていてさすがだな~と思った。

白服さんの歌は、ジャニーズみたいな甘めの癖のあるわりと王道なアイドル歌唱のイメージだったけど、ミュージカルになるとこんなに変わるんだ!という驚きが今作では大きかった。音のひとつひとつの発音が丁寧でとても耳触りが良くて、聴いていて気持ちよかった。特にサ行の音が、空気と舌がちゃんと噛んでる感じ(?)がすごく良かった。ところでフィーネちゃんってダンス経験ないと思うんだけど、序盤のバルト一座に巻き込まれて踊るルーザーズソングでとても素人とは思えないしなやかさを発揮していてつい目を奪われてしまったよな。ウルトラ長台詞も場面の状況と相まってとても爽快?爽快っていうか聴いててスカッとしたんだよな~。あれ早口言葉をかまずに言えた時の快感を疑似体験したのかな。面白いだけじゃなく気持ちよかった。

最後の懺悔のシーンで毎回号泣していて、配信で見ててもわかるくらい鼻水が糸引いててあれを一日2回やってるのかと思うと脱水症状にならないか心配になるレベルだった。すごい。石が見つかったあとの月が~の~ぼ~る~っていう歌詞のところ、丸い月を指で描く振付が好きで毎回見入っていたな。フィーネは10年の歳月の中で泣いたり怒ったり喜んだり笑ったりと感情豊かなキャラクターだったけど、その喜怒哀楽のグラデーションの幅広さというか、ほんとに演技の引き出しが多いな~とおもった。これ一生言ってるんだけど白服さんはいつか吉田修一作品に出てくれ

 

 

とみたけ/ディアナ

最初、キャストと役柄が発表になった時に「看板役者」という肩書きを読んで、控え目に言って爆発した。とみたんはアイドルとしてのスキル値(ダンス、歌、トーク、ビジュアルetc)が全部かなり高くて、MeseMoa.の中でもすごく目立つメンバーだけど、だからと言っていつも真ん中にいるわけじゃない。立ち位置としてはスーパーサブ(兼飛び道具)に近くて、とくに歌ではその歌唱力を信頼されて全体のクオリティを底上げするみたいな役割にいる(これは兄もそう)。といっても全てにおいてがそうということでもなく、特に最近は世間的にはK-popみたいに役割をはっきり決めるグループが多い中でMeseMoa.はむしろそれに逆行する形でメンバーに任される役割がランダムかつ均等化している傾向があるような気がするけど、それでもとみたんは一番とか真ん中とか、そういう立ち位置に回ることが実はそんなに多くない。二人いる一番のうちの一人とかはよくあるけど、ひとりでわかりやすくド真ん中にいることはあんまりない。たぶん

個人的には、MeseMoa.みたいなグループの在り方がすごく好きだ。それぞれがそれぞれの得意なことを役割として持っていてそこには優劣がなく、グループが最大限の力を発揮できる形に最適化されている。すばらしい団体芸だといつも思う。だから、その団体芸の中にいるとみたんが好きだ。そんなわけで、推しに一番になってほしい!今すぐセンター曲ほしい!みたいに思ったこともそんなにない。もちろん来たら来たで爆発するけど、センターじゃない曲でもとみたんの魅力が活かされるパートが必ずあるし、任された役割で120点叩き出せるのがとみたけだから正直なんでもおいしい。

だからこそ、MeseMoa.の枠を飛び出した、DDのミュージカルの中で看板役者のとみたんが見られることがしぬほど嬉しかった。最初は役柄の職業として”看板”なのかと思っていたけど、ふたを開けてみればミュージカルそのものの真ん中にいて本当に嬉しかった。ミュージカルというフィールドに”役者”という役柄、とみたけの歌声が最大出力で発揮できるベストオブベストな環境である。神様仏様浅井さやか様。

ディアナは底抜けに明るい、とにかく明るくて前向きなキャラクターで、負けず嫌いで、素直で、単純で、世界中のありとあらゆるポジティブなものを集めて擬人化したような徹底的に”陽”な存在だった。普段のとみたんの延長にいるようで全然違う、あてがきなようでしっかり差異があるディアナに対し、陽キャに見えて実は違うとみたんがどんなことを思っているのか知りたくてしょうがない。”ウザいくらい前向き”なディアナがとみたんの中に何を残していったのか、語られる日を待ちわびているけど、語られなくても今後のアイドル活動の中で何か見えるのかもしれない。たのしみ!

ディアナの印象に残っているシーン、公演の数だけたくさんあって書ききれないけど、毎回楽しみにしていたのはクエスト説明会でのOverture~~~~~↑↑↑↑↑っていう歌割。翼が生えたみたいな、ぐいーんて遠くまでいっきに飛んでいくパワフルな歌声が最高。とみたんなら声帯で発電できそう。それから、クエストで再会した(と思っていた)時の、握手して名前を呼ぶところ。他にも名前を呼ぶところって何回かあるけど、短い音に色んな色の感情が載っていていつも聴いてはっとする。(これ白服さんもすごい上手なやつ)

ディアナは歌って踊ることが大好きで、能天気にも「無理に心をこじ開けなくても、一緒に歌って踊れば自然に開く」なんて思っている。それがフィーネ相手にはうまくいかないから後半面白いんだけど、ともかくディアナが今までの人生でそれを武器に多くの人を虜にしてきたに違いない、だからこんなに自信があるのかと納得せざるを得ない歌声で溢れていた。看板役者っていう役なんだから、他のキャストに歌や演技で押し負ければ名前だけの説得力のないキャラクターになってしまう。でも浅井さんの信頼にばっちり応えて看板役者ディアナを演じきったとみたけ、かっこよかった。

パンフレットに載っている対談で話していた。『Cry For The Moon』の時には本来の自分との乖離から役作りに悩んだ嵐のような底抜けに明るい役柄も、いろんな作品を経験する中で「楽しんでやればいいんだ」ということに気づいたら悩まずにできる気がしたんだって。そうして生まれたディアナというキャラクターを、あの量のセリフを頭に入れるところから始まって、本当に大変だったんだろうと思うけど、ステージ上で本当に楽しそうに演じていた。嘘偽りなくディアナはディアナとして息をしていて、その明るさ前向きさは確かなものに見えた。ディアナを演じきったことが、自信になるだけじゃなく、とみたんがフィーネやゼノのように泣いたり悔やんだりしているときに前を向けるきっかけになることを願っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

めせもあの日2020

※正気に戻る前に書くことだけを考えたので色々支離滅裂ですが見逃してください

 

 

 

 

 

今日の感動をなんとか残したいと思って真面目な言葉を並べては消し並べては消して諦めの境地に入りつつある、ことばに当てはめて収まるような程度の感動ではなかったってことなんだと思う。

 

無観客ライブがエンタメの新しいスタンダードになってからの半年間、何十本も画面越しにステージを見つめてきた。いくつもの素晴らしいパフォーマンスを見せてもらったし、興奮も感動もたくさんあった。だけど、いかなる時も、生で見られなくて残念だなあ……という感情を押し殺していた。私たちがめせもあの現場の魅力に取り憑かれているのでそれはどうしようもないことだと思う。無観客配信はあくまでも代替品、下位互換だと感じるのはどうしようもない。そしてここからは想像になるけど、アイドルも我々ファンと同じようにもちろん''お客さんがいなくて残念だなあ''と少なからず感じているんじゃないだろうか。冷静に考えて、無機物と少数のスタッフしかいないからっぽの空間に向けて最高のパフォーマンスを届けるのは無理だ。私だったら発狂する。現場に1度でも足を運んだことがあればわかることだが、ライブの盛り上がり、「最高!」という空気感を醸成するのはアイドルとファンの熱いコミュニケーションであって、どちらか一方では成り立たない。私たちが画面越しで現場にいるのと同レベルで興奮を感ずるのが困難であることの何倍も、アイドルが以前のような空気感の「最高のパフォーマンス」をすることはものすごく難しいんじゃなかろうか。でも仕方ない。今は耐え忍ぶしかない。100%最高のライブを見られるときまで、お互い代替品で頑張るしかないね、というファンとアイドルの暗黙の了解もまた、新しいスタンダードのひとつになりつつあると、今日までは漠然と感じていた。

 

 

ところが2020年8月16日のめせもあはとんでもなかった。うーん、最高とか天才とかやばいとか既存の言葉だと表現が物足りないのでめせもあが最高を更新する度に新しい日本語を作ってほしいです。とにかく、私はこれが無観客という現実をすっかり忘れていたので我に返った時はキンブレを灯したアクティブ視聴者数千人が僕らは見えてました〜(ドッキリ大成功!)だったりしませんか?というお気持ちである。この半年間ずっと脳内に飼っていた悲愴感がきれいさっぱり吹き飛ばされた、ものすごい気迫で、ものすごい熱量で、底抜けに明るいライブだった。良い意味で緊張感がなくて超自然体で、それでいてばっちばちに白熱してた。Your IDの段階で全員ゾーンに入っていて、お互いのパフォーマンスに誘発されてアドレナリンが爆発、烏合之衆でインフレし続け後半のライブ定番ジゴロ〜ラキボあたりはもはや様子がおかしかった。

明るい、爽快な高揚感の中を9人が駆け抜けていったみたいな一瞬の1時間半だった。あー、もう全然ことばが追いつかないんだけど、本当に最高だったよ。セトリの全部が素晴らしかったけれど、オーラスのYou're the loveは思い出したら泣いてしまう。瞼に焼き付いているのは兄の「泣いている暇などない」というパート。一瞬だったから気のせいかもしれないけど涙を堪えているように見えて、はっとした。白服さんはこの記念ライブが無観客になってしまったということに殆ど触れず、最後のゆあざの前のMCで言及した時も悲愴感を滲ませなかった。兄がこの歌詞を歌った時、この底抜けに明るくて幸せな1時間半そのものが「泣いている暇などない」という決意のように思えた。なんて強いんだろうね。DDのスタッフさんが終演後に一言「強かった」と呟いていたけど、パフォーマンスの熱量の裏に秘められた決意に対する賞賛にも取れた。

 

去年の8月16日は3000キャパの豊洲PIT、超絶かっこいいヘアメイクに生バンド演奏や特別なセトリがあった。今回はセトリは事務所の曲のみでステージもいつものDD専用劇場ことキャパ800の平和島タウンホール。それでいて去年の方が良かったなんて言わせない最高の1日だった。9人揃ってれば大丈夫で最強ってことが証明されてしまった。私の狭い観測範囲でだけど、5人以上のアイドルグループがソロ回しではない単独公演という形で興行できているところはほとんどないと思う。果敢に客入れをしているハロプロもソロ演目のみのコンサートをしているような状況で、9人揃った完全なめせもあをステージに送り出すために尽力してくれたスタッフさんには本当に感謝が尽きない。途方もない苦労あってのことだと思う。芸能人やアイドル界隈でドミノ倒しの如く感染者が報告されている中で、今日まで9人が健康でいてくれたことは奇跡なんじゃないかな。最新で最強のめせもあを見せてくれて本当にありがとうございました。

 

2020.8.17 なつい

ラブレターにもならない

 

 今年の初めの方、特に2~3月頃はオタクをしていてしんどくなることが多かったと記憶している。年末にシングルリリースの発表、次いでツアーの発表と待ち望んでいた情報が解禁になったが、今までとは勝手が違うシステムや価格に納得できない人が多かったように見えた。追い打ちとばかりにアキハバラの件もあり、わたしのタイムラインは暴動寸前の如くひりひりした雰囲気だった。しんどかったのでとにかく「ツアーが始まってほしい」ということばかり考えていた。楽しい雰囲気のタイムラインが好きなのでそういう日々が早く戻ってきてほしかった。

 烏合之衆のティザーが出た。撮影会日程の都合で先に衣装が発表になっていて、奇抜なデザインに戸惑っている人が多かったのも今思い出すと笑える。MVと曲が揃ってみるとやっぱり最高の衣装だったなと思う。(DDは情報の出し方で損をしているなと感じることがよくある)

 新曲の期待値が高まる中で3月のイベント中止の発表が来た。リリースイベント中止、そしてちょこぼのツアー中止が決まってかなりショックを受けた。めちゃくちゃ頑張っている人達の夢が潰されてしまう現実があることを信じたくなかった。撮影会が遠のいて、ツアーを待ち望む気持ちが余計に増した。寝て起きたら4月12日になってないかなとかそんなことばっかり考えていた。

 27日に烏合之衆のMVと楽曲がYoutubeでプレミア公開された。新曲はフリーライブでの初披露が恒例だったので、いつもは現地に行った人から詳細を漏れ聞いて、撮影会でやっと入手したCDをその場で聴くみたいなことをやっていたけれど今回はじめてみんなで一斉にそのタイミングを迎えられた。初見の感想をみんなで共有できる一体感が幸福で、とても素敵だった。そして公開された楽曲が本当に良かった。数日間の葬式ムードの夜明けのように思えた。このタイミングでこの曲をリリースできるMeseMoa.のただでは転ばない悪運の強さを感じるほかなかった。

 続々とイベント中止が決定される中で、オタクと顔を合わせるたびにギャラクシーは大丈夫だよね?という話ばかりしていたのが懐かしい。同時期にツアーを予定している他のアイドルの情報をチェックして、ウイルスが迫りくる現実から目を背けられる情報を探すというどうしようもないことをしていた。実際絶望的だったし、ツアー中止が発表になった時の衝撃と喪失感は大きかった。

 

 ライブに行けなくなってからずっと、彼らのステージを目撃しようとする原動力の正体を考えている。

 めせもあのライブを見た後、自分も幸せにならなきゃ、と思うことがある。特に節目のライブの帰り道なんかによくそんなことを考える。字面だけだと不幸自慢のようだがそうではなくて、あのライブ後の独特の高揚感の中で、不思議なことにただ前向きに、幸せになるために頑張ろうと思えてしまう。それはなぜなのか。2年前、むすめん。時代を知っている大学の友人がMaze No.9のファイナル終演後にこんなことを言っていたのを思い出した。

 

めせもあの他のグループと違うところは、叶う夢がそこにあるってことなんだよ。夢を与えるというより、夢って叶うんだよって訴えかけて来るものがある。あの人たちが頑張ってるから私も頑張ろうって思える背中。指針のような先生のような。

 

 ライブは、”夢じゃないという夢”を見られる場所だ。

 

 ”夢は叶う”ということを知りたい、という強い気持ちがたぶんある。武道館だったり、大箱達成だったり、個人のスキルの成長だったりいろいろあるけれど、とにかく「”夢が叶う”ということは夢じゃない」ということを知りたくて、それをわたしにとっての現実にしておきたくて、講義の後ダッシュしたり性懲りもなく遠征したりしてしまうのだと思った。自分の現実から逃げている側面は否定しきれないけれど、彼らのライブを見ると、頑張らなきゃという気持ちにさせられてしまう。人生がフルマラソンだったら、ライブに行くことは給水ポイントなのかもしれない。彼らのアイドルストーリーに我々が伴走しているように、彼らもわたしの人生に伴走してくれていて、背中を押してくれる。

 夢は必ず叶う、なんていうのはきれいごとだと思ってきた。だから、夢が叶うことは奇跡に等しいと知っていて、夢を叶えようとしている人達から目を離せない。現実に絶望しなくていいんだと、奇跡が現実にあると五感の全てで感じられるあの場所が、好きだったのだと奪われて気が付いた。

 

 GALAXY.5の幕が上がるまでのしんどさの根底には、やっぱり夢は夢のままで終わってしまうんじゃないかという不安があったんだなと今ならわかる。メンバーやスタッフさんがご飯を食べられなくなったらどうしようとか、アイドル辞めることになったらどうしようとか、心配もあるにはあったけれど一番はそうじゃなかったことに気が付くとオタクって本当に勝手な生き物だなあと笑えてくる。でも、GALAXY.5を目撃してしまった今、やっぱり辞められそうにないなと思った。どうしたって夢を見てしまう、信じてしまうじゃないか。

 

 めせもあとファンは同じロケットに乗っていると思った。そのロケットは抽象的に言えば「成長する」という夢、具体的には武道館へ向かっていて、だから不確定要素があると目的地に辿り着けないかもしれない、途中で墜落してしまうかもしれないという不安がたちまち伝染する。いつだって信じることは難しい。

 別にロケットじゃなくたって良いのだ。もっとゆっくり行ってもいいし、途中で止まったり何かあっても行先を変えられる乗り物のほうが安全だ。ロケットは行先を途中で変えることはできない。具体的な夢を掲げるというのはそういうことだ。乗る側にもリスクがある。けれど「武道館へ行く」という夢を掲げていて、それが叶ってほしいと思ったから応援したくなった。武道館に行かないと好きでいられないの?と詰められそうだが、そもそもめせもあのライブの演出も曲の歌詞もメンバーの努力も、全てが”夢を叶える”という軸ありきで存在するように私には思える。だから自分にはイエスとしか答えられない。後に引けないように出来ているなと思った。

 GALAXY.5は「社運を賭けたツアー」だと公式ブログに書かれていた。それが中止になってしまうということがちょっとやそっとの、めせもあという物語を盛り上げるハプニング程度に思えるはずもなく、このままロケットは墜落してしまうんじゃないかと思った瞬間もあった。でもGALAXY.5を目撃した今は、大丈夫な気がしている。まだ現実は捨てたもんじゃないと思えている。

アイドルでいてくれてありがとう。

 

 

2020.7.2 なつい

 

 

 

 

 

 

 

全部、全部君とだった

※「Ch8」の感想文です

※私なりのコンセプト「ミリしらの記者がCh8を追ってMeseMoa.を知る」を目指した結果大変固い文体になりましたがわたしは元気なので心配しないでください。

 

 

 

 

 

 

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全部、全部君とだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 MeseMoa.は7年前に動画投稿サイトで生まれた、男性9人組アイドルグループだ。

 旧称をむすめん。といい、モーニング娘。を始めとする女性アイドルグループのカバーダンスを披露する異色の男性グループとして男性地下アイドルの黎明期に結成された。*1

 その後、オリジナル曲のリリース、ライブ活動、メンバー1名の卒業*2と改名を経て2019年、全国ツアー「Ch8」(チャンネルエイト)のツアーファイナルで収容人数4000を超えるパシフィコ横浜での公演を達成した。一切のレーベルに属さないままパシフィコ横浜公演を達成したアーティストとしてはおそらく史上初の快挙だ。

 

 

 

 7年前。

 むすめん。は他のアイドルとは決定的に違った。どこが違うのかというと、彼らはオーディションなどで選ばれた存在ではなかった。アイドルとは本来誰かに選ばれてそれを名乗る資格を得るものだったはずだが、彼らはそもそもが既存アイドルのパロディをやっていたオタクの集まりで、あくまでも「自称」アイドルだった。「だった」というのは、本物にはなれないはずだった彼らを’’アイドル’’と定義してきた存在こそが、彼らの活動が真似事でも、インターネットの片隅にいた彼らを見つけて、その個性、信念、物語に惹かれてライブに足を運んだファン達に他ならないからだ。

 

     むすめん。を選び、むすめん。をアイドルにしたのは、むすめん。のファンである。

  そして7年が経った今、彼らは自ら選ばれにゆくアイドルへと成長を遂げた。

 

 

 

 

 

 メディア露出に恵まれない彼らが自分たちの番組を全国に届けにゆく、前代未聞にして最高のツアー「Ch8」はまさしくその証明だったと思う。世界観や曲調の振幅が激しいセットリストはまさに「コンセプトを持たないアイドル」と豪語するだけのものだった。成人男性とは思えないかわいいの衝撃波をオタクが全力のコールで迎え撃つ話題作「Love!×2 Chu!×2 Yeah!!×3」*3の直後に「UNBALANCE BOY」*4でパリコレクションのランウェイを歩き始めて、オタクの死骸が散見されたツアー初日が懐かしい。「Vampire Kiss」ではセクシーに、「庭の樹」では切なさを、「悲しみフォトグラフ」では憂いたっぷりに、照れも迷いも見せず曲の世界観を演じきる。そのうえしっかり茶番も挟む余裕すらある彼らの、いったいどこが公式サイト*5で銘打たれている”素人アイドル”なのかとも思うわけだ。しかし、今現在アイドル界でプロと言われるようなメジャーアイドルと比べれば、資本やマスメディアの力を借りることなく地道に動員を増やしてきた彼らはある意味で”素人”8年目のアイドルと言えるのかもしれない。

 CDならひとりで何枚でも買える。お金さえ出せばCMは打てる。けれども動員数は、簡単には増やせない。売上ランキングにも載らないし、テレビで見ることもできない”素人アイドル”MeseMoa.にとって、埋めた箱の名前こそが唯一にして最高の肩書きなのである。ファンの数で嘘はつけないからだ。それは、テレビ出演やCDの売上が未だ価値基準として機能している旧来の男性アイドル界隈に対する前代未聞の挑戦である。そういう点で、今ツアーの到達点として設定された「パシフィコ横浜」には重要な意味があった。生半可で立てる場所ではないことは誰もが知っている。誰でもアイドルを名乗れる時代である。「頑張っているところが尊い」「努力しているから応援したい」と言われるだけのお遊戯会のステージはいつの間にか越えて、彼らの物語や人柄を知らずとも惹きつけられるパフォーマンスを魅せるMeseMoa.の輝きが眩しかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ステージで輝くために必要なのは、自信だと思う。自分がそこに立っていることを疑ってはいけない。不安や躊躇いは観客に伝わるものだからだ。「Ch8」において、満員の観客を前にしたMeseMoa.には躊躇いも迷いもなかった。

 輝きの原動力は何だろう? 

 歌が上手くなった、ダンスが上手くなった、セットや衣装は豪華になった。全て、彼らの努力とファンの応援の結晶である。でも本質にあるのは、きっとそんなことではないと確信した瞬間があった。「Ch8」埼玉二日目の2部、セトリ後半の「平成パラダイムチェンジ」の途中、いよいよ落ちサビに差し掛からんというところで次の「時計仕掛けのロマンティカ」に切り替わってしまう音響トラブルがあった。彼らの判断は早かった。瞬時にフォーメーションを切り替え、纏う空気を変えた。客席のボルテージも、一気に上がった。熱気に頬を焼かれる感覚は今でも思い出せる。

 これが、むすめん。の作ってきたものか、と思った。それは、ファンとの信頼関係が織りなす最高の空間だ。ハプニングすらエンターテインメントにしてしまえる彼らへの信頼と、トラブルすら楽しんでくれるであろうというファンへの信頼。輝きの原動力は、それが下手くそでも、真似事でも、彼らを信じて背中を押してきたファンにあるのだと、肌で感じた。

 

 

 

 

 

  私たちは、もっともっと大きな舞台が彼らに相応しいと信じている。

 その帆を膨らませる風になる。暗夜を導く光になる。

 

 

 

 太平洋を渡った。次はどこを目指すのか?

 選ばれなかった彼らが、選ばれに行く物語。






 

 

筆者:なつい*6

 

2019.7.31  執筆

2019.8.17  加筆

2019.9.16  加筆修正

執筆に際しご協力頂いた方々に厚く御礼申し上げます。

 ※この記事はファン活動の一環として寄稿のご依頼を頂き執筆したコラムに大幅に加筆したものです。依頼元での発表前の公開となることはご了承を頂いております。 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1:結成と改名の経緯が描かれた公式マンガhttp://www.mesemoa.com/comic/0001.html

*2:卒業メンバーのぜあらる。は、卒業後にMeseMoa.とその後輩グループが所属する株式会社DDを設立し、現在は社長となっている

*3:2nd Album「Its' showtime!」より

www.youtube.com

*4:2nd Album「Its' showtime!」より

www.youtube.com

*5:MeseMoa.全国ツアー2019「Ch8」公式WEBサイトhttp://www.mesemoa.com/ch8/

*6:

 

 

編集後記

 

なんてものは書かずにさくっと上げろよって話なんですけど恥ずかしくて無理だったわ。予防線is大事。

MeseMoa.と出会って1年、いろんなオタクに昔のことを見聞きさせてもらった今感じていることと、ずっと前からMeseMoa.のこういうところが唯一無二で面白いよなあと思っていたことがいい感じにつながったので書けました 6割くらいは前回のブログと同じことを言っています 違う所は文体と仕様(新規の方にも読んでもらいたくて脚注を駆使しました。それだけ)です!!今5:47なんですがお前は深夜じゃないとブログを更新できない病気なのか????イープラス様にお祈りをして寝ます!!!!

 

パシフィコ横浜を前に

 

 めせもあのオタクをはじめて丸一年経ちました。未だに恥ずかしくてイルミィって言えないし今ツアーは2部だけで7公演入ってるのに一度も物販の整番を得たことがないし(うち5回は申し込み忘れ)、譲って頂いたチェキを埼玉の会場に落としてきたり(心あるひとのおかげで無事戻ってきた)と、自ら人権を放棄するような真似をしでかしまくっていますがわたしは元気です!あ、推しはとみたけです!

 昨年のツアーファイナルに向けた某ブログ企画を最後にとうとう更新されないままはてなダイアリーのサービス終了を迎えインターネットの宇宙に葬り去られるかと思われた当ブログですが。思い立って開けてみたら勝手にはてなブログに移行されてました。はてなマジありがとう。noteに浮気しようかと思ったけどこういう斜線機能とか大好きだから結局帰ってくるんだよな!

 なんで今更更新してるかってですね……今3:28なんですけどなんでか眠れないんですよね。おかしいですね????昨日諸事情で2時間半しか寝てないし明日普通に学校あるのに眠れないんですよ。アドレナリン出ちゃって。パシフィコ横浜まで一週間前という事実が私のバイオリズムを狂わせた。眠れないので俺の話を聞いてくれ。

 

 ※注意事項

   これ以降、MeseMoa.2019年春夏ツアーのネタバレが盛大に含まれます。

   長いので読む前に水分補給を行なってください。

 

 

 

 

 

 

 

 パシフィコ横浜を前に①

 

 

 

 

 

 みなさん知ってました????実はこの上半期、地球の片隅でめちゃくちゃやばいアイドルが史上最高のライブツアーを興行してたんですけど!!!!!!めせもあっていうんですけど!!!!!!!!!!もうニッポンの歴史に名を刻むべき最高のツアーだったのにたったの3カ月でファイナルを迎えるんですよ。おかしいですねえ!!!!いずれ歴史に名を刻むにしてはあまりにも各メディアが沈黙を保っているので、ファイナルのパシフィコ横浜公演を終えて情緒が崩壊する前に今までの公演を振り返った感想を史料として書き残そうと思います(真顔)

 感想っつっても、もう「良かった」のひとことに尽きるんですけど何が良かったかって演出じゃないですか????衣装、セトリ、MC、全部良かったけど私が特筆したいと殊更に感じるのは演出。「テレビ」っていう、平成という時代の支配者を、テレビに選ばれなかっためせもあがツアーでやるってもう……本当……天才かよ。

 めせもあが集客や実力のわりにメディア露出に恵まれないことに歯ぎしりして、メジャーシーンという見えない何かと日々戦っているような心境のオタクはいっぱいいると思うんですよ。わたしもそうだけど。そこにこのツアーですよ。ただのパロディとは思えない、「テレビが出してくれないので俺たちがテレビになります!」つって全国興行するアイドルがどこにいるかっての!!!最高にロック!!!!!CH8は全国ネットです!!!!!!!

 3月某日にこのツアーの公式サイトがオープンされたとき、アー写に添えられた「動画投稿サイト発の9人組素人男子」というキャッチコピーがオタクの間で物議を醸したのを覚えていますか。いやいやいやあんたら何年やってんねん、本気のダンスに生歌でクオリティの高いライブを実現することが出来る彼らが未だ素人…?8年目の素人とは????って話ですよ。昨冬のTDCを見たらまさかCDがインディーズレーベルですらないなんて誰も思わねーよ!!でも、彼らからしたら(少なくともコピーを考えた人からしたら)素人ってことなんですよね。なんでだろ~~ってぼんやり考えながらCh8初日を迎えたわけなんですが、(ここからは考察です)

 素人って、テレビに出られないじゃないですか。というか、テレビっていうものがそもそもプロじゃないと出られない、テレビに出ることの何がすごいかってテレビに出られるくらい実力(あるいは話題性?)があるという証明=プロである、っていう側面があると思うんですけど(たぶんね)そういう意味ではめせもあって素人と言えるなと思って。なおかつオーディションを経ていない、身内の悪ノリで勝手にアイドルを自称し始めたという頭おかしいルーツを持ってるめせもあの実力を保証してくれるものって何一つないんですよね。CDが売れてもランキングに載らない、歌番組にも出られないし、他のアイドルが世間に対してプロのアイドルだと証明している材料をめせもあって何一つ持ってない。ウケる。※個人の意見です

 そんな「素人」めせもあがですよ。「テレビが出してくれないので自分たちでテレビ始めました!」つってCh8とかいう荒業に出て、とても素人とは思えない、下手なプロよりも面白い最高の番組と最強のライブパフォーマンスを披露するわけですよ、、、え???かっこよすぎない???かっこよすぎて混乱してきた。誰も予想できなかったであろう因縁のMステで始まる1部。5月25日のツアー初日大阪、森之宮ピロティホールにあのB'z松本孝弘のギター(ではない)が響き渡った時のオタクの絶叫は一生忘れないですね。しかも誰がMステの階段を降りる推しが見られると思いました????腹筋割れてなくてもかわいいので優勝です。メセモネアもメセトークもパロディとしてのディテールがすごくてコアラ?知らない子ですね毎回2部に入る体力が尽きるほど笑わせてくれた。正直ほんとにしんどかった。

「素人」っていう表現は、そういう自分たちのありように対するポジティブな皮肉っていったら日本語が変だけど。まさにCh8の内容あってこその「素人」という表現だったのかなあとか深読み大好きなオタクは思うわけですよ。実際は単純にナタリーのインタビューでとみたけさんが言ってた「素人根性がいつまでも抜けない」ってところなのかもしれないですけどね案外……。自分でも何言ってるかよくわからない。

 ネットと違って、テレビって都市のものだなって思うことがあって。中央集権的というか、都市でしか作れないから、テレビタレント色の強いアイドルってあんまり全国興行はしない印象がある(本当に相関関係があるかはわからん)んですけど、そう考えるとネット発のめせもあがテレビ引っ提げて全国回ってんの面白かっこよすぎて爆発しそう。なんかすごいニッチな所に興奮している自覚ならある。でも大阪終わってずっとそのことしか考えてなかったな……最高にロックなんだよ……自力で夢を叶えるにしてもパワープレイにも程があるわ(褒)とりあえず総括すると、「テレビをはじめとするマスメディアになかなか評価されないのが不思議なくらい魅力と実力のあるめせもあ」だからこそ、最高にクールでロックでかっこいいツアー演出だったなってことなんですよおおおおおおうわああああああああ(伝われ)

 

 さっき、めせもあって自分たちの実力を証明するものを持たないって書いたんですけど実はひとつだけあって、それがライブの動員数なのかも。ライブって好きな人しか行かないから実力の証明になるかというと微妙な所だなと個人的には思わなくもないけど(実際には実力ありまくりなわけだけど対外的にね)動員を構成するオタクひとりひとりは社会的権威もなにもないちっぽけな存在だけど、めせもあを肯定する存在なんだなって思うとライブに行くのがより楽しくなりますね。メセトークもメセモネアも、オタクとの信頼関係を前提としてつくられた番組だなあという感がすごくするので、そういう意味では私たちは番協(観覧?)的な立ち位置なのかもしれなくて、一部の空気感を魅力的だと感じてくれる新規がひとりでもいたら優勝だなって思いますね。

 

 クソ大学生なりにテレビやマスメディアを流し見ていても最近のメディアの凋落著しいというか(だからってSNSが素晴らしいとかじゃないけど)なんとなく悲しくなることが多いこのときに最高の番組を見せてくれためせもあ、本当に優勝です!ありがとうございました!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!おやすみなさい!!!!

 アドレナリンの命じるままにキーを叩いてたら6:40になりました。久しぶりのブログだからもっと全体的にライブに言及した起承転結のある、読んだら誰もが涙するようなブログを書いてやろうと思ってたんですけど無理だったので、分けて書こうと思って①をつけたけど多分そのうち通し番号はなかったことになります。見切り発車ダメ絶対

次はいつ更新するんだろう……Zzz……

 

2019.7.29

 

2019.9.16 通し番号は無かったことになりました♥