■旅程
10:00 東京駅発 踊り子(伊東編成)7号 1時間14分
11:14 湯河原駅着
11:30 割烹しらこ
12:30 五所神社
13:30 重光葵記念館
14:30 加満田
約3年振り(!)に一人温泉旅に行ってきました。
お目当ては温泉でのんびり過ごすことだったのですが、紅葉シーズン一歩手前の奥湯河原を満喫してきました~。
ちなみに、巷で噂の旅行支援は神奈川の分が予定枚数に達していて使えず、普通に全額自腹旅行です。いつも間が悪くてああいうやつの恩恵に授かれたことがない。税金、納めてるのに。税金、納めてるのに。(主張)
■踊り子(伊東編成)7号
10時東京発の踊り子号に乗車!平日出発ゆえ、行き交う会社員の皆様を横目に心の中で「あっ皆さんはお仕事に行かれる感じですか?私はちょっと温泉へ^^」とマウントを取りながら一般通過旅人してきました。最高~~~~~!!!!!(最低)
現地でランチ予定だったので、軽い朝食代わりのスムージーを飲みつつのんびりまったり。なんかもうこの時点で旅情が溢れて止まらない。最高。
出発日1か月前を少し切ったくらいのタイミングで指定を手配していて、その予約時点では座席はガラガラだったのですが、まさかの満席アナウンス。旅行支援の効果でしょうかねえ。
富士山が見えるのはA席側と調べた上で座席を確保していたのですが、重大なことを忘れていました。富士山が見えるの、湯河原より先だわ。私はアホです。スン…となりつつも車窓を楽しみました。
でもそれはそれとして海はきれい!ヨシ!!
子供の頃に熱海や伊東によく旅行に行っていたので、ちょこちょこ記憶にある光景があって面白かった~。
■湯河原駅
1時間14分で湯河原着。あっという間すぎる…!
金曜とは言え閑散としているなあ…と思ったら、湯河原駅の一日の乗降者数は5000人を切っているのだとか。あらまあ。
湯河原に来るのは小学生振り…?だったのですが、駅舎がとってもきれいになっていました。隈研吾っぽいと思ったら本当に隈研吾でした。
手湯があったのでちょっと温まってみた。すでにいいお湯!
■割烹しらこ
ランチはこちらのお店にて。勇み足過ぎて開店よりだいぶ早く到着してしまい。周囲をウロウロする不審者になってしまった。
周辺を散策しよう!と思い立つも、このあたりは観光するようなところもない普通の町なので、カメラをぶら下げて徘徊していると不審者になる。もうどう足掻いても不審者。あなたは不審者ですか?はい、わたしは不審です。(中学英語)
そんなこんなで開店とほぼ同時に入店。次々にお客さんがやってきてあっという間に満席になってしまったので、不審者した甲斐がありました。
「刺身5点盛りと焼魚又は煮魚の定食」をオーダーして、焼魚をチョイス。魚の種類は選べないそうですが、魚はなんでも大好きなので何が出てくるか楽しみ~。ウチワエビの裏側を見ながら待機。わくわく。
小鉢の柿の白和えがめちゃめちゃ美味しくて、もうこの時点でお昼にここにきて大正解だったなあとほくそ笑みました。
カウンターだったので、目の前で次々盛られていく丼やお刺身を眺めつつ小鉢をちびちび。
お酒が欲しいんだけどこれから歩くし神社に行くし、夜も飲むし…と悩んでいる間にメインのお料理が到着。
焼き魚は鰺と鮭でした。両方好きなのでやったー!塩気が絶妙でとっても美味しかったです。ごはんが進む…!
熟成系というのでしょうか、ねっちり系のお刺身でした。貝は少しだけ炙ってあってコリコリで美味。
海鮮丼を頼んだ人には焼きさざえがついているようで、それも美味しそうだったなあ…。
季節の小料理なども充実しているようで、夜飲みに来るのも良さそう~!
次の目的地の五所神社までは一旦駅まで戻ってバス…と思っていたのですが、歩けるようなのでお散歩ついでに徒歩で行くことに。
箱根のあたりは歩道がなかったりして徒歩は危ないかな~と思うことが多いのですが、このあたりの道はちゃんと歩ける道でありがたい。
しかし、徒歩5分経ったところでもうすでに暑い…。天気予報以上にハチャメチャに晴れている…。自分の晴れ女加減を呪いました。晴れ過ぎ。
ちょっと日除けも兼ねて、このところ貧血気味だったのでドラッグストアでヘム鉄を購入。旅先でドラッグストアやスーパーに立ち寄ると、いつもとは違う生活感を感じられてなんか楽しい。
外のベンチでヘム鉄を飲み、3秒くらいでわぁ効いてきた~と思うなどしました。私はプラシーボ効果で生きています。
■五所神社
まずは旅の安全祈願!1泊2日だし温泉でごろごろするだけだけど、万全の健康状態でごろごろできるように…(?)
寺社仏閣は好きなのだけど、あんまりお祈りしたいことがいつも思い浮かばなくて、「○○(住所)から来た○○(名前)です。…………よろしくお願いします」って大失敗の合コンみたいなことばっかり告げてしまいがち。謎自己紹介参拝女。
交通量多めの道路の目の前にあるのに、敷地に一歩入るとしんとした雰囲気になっていて、やっぱりこういう場所には何かあるのかなあと思ったりしました。
心の綺麗な子供には何か見えたりするのかな、薄汚れた大人なので「天気が良くて静かでよかった」以外何も感じられん。
樹齢800年の楠のご神木からの木漏れ日が気持ち良かった~。
御朱印は書置きで2枚セットのみの取り扱いとのことでした。1枚って決めていたのだけど、この場合は致し方なし!ということで2枚いただいてきました。気づけば御朱印帳も5冊目だ~。
五所神社前バス停にも立派な楠がありました。こちらの楠は青々とした蔦が絡まっていて野趣溢れる雰囲気。
町指定の文化財なのだそうですが、こちらの楠も樹齢800年とのこと。お向かいのご神木と同じ年なのねえ。
同じ年の楠が向かい合っているの、なんだかエモい。
バスに揺られて20分ほどで奥湯河原着。
到着する頃にはバスの乗客が自分だけになっていました。空いているのかなと思ってはいたけれども、ここまでだとは…!
バスから降りたら先ほどとは一転してひんやり。そんなに街中から離れていないいはずなのに、とっても涼しい!ちょっと暑いな~と思っていたので、温泉にちょうどいい感じで良い~!
バス停近くに本日泊まるお宿の看板があったのですが、サイドに苔が生えている上に蜘蛛まで…笑
大丈夫???狐に化かされたりしない????ちょっとドキドキしてきた。ワンチャン怪異ありえるかもしれん…。(?)
■重光葵記念館
旅館の周りに何かないかな~とGoogle Mapを拡大していた時に見つけたこちらの記念館。せっかくなので立ち寄ってみることに。
正直なところ、中学の社会の授業でちょっと名前を聞いたことがあるような…というふんわりとした記憶しかなかったのですが、これも何かのご縁ということで。
博物館とかこういう記念館とか、興味がなかったり知らないジャンルでも展示物を見てあれこれ眺めていると「へぇ~」となるのが楽しくて好きです。
ヨシ行こうと思ったものの、外観が、家。シンプルに、家。
訪れた人のツイートなどを事前に見ていてちゃんとした施設であることはわかっていたので、ちょっとドキドキしつつドアオープン。
玄関で靴を脱いで上がる形式なので、本当に人様のおうちに上がる時のような感覚になりました。
優しいスタッフさんに迎えていただき、記帳している間に映像の準備を進めてくれました。
サイトでは上映時間が決まっているように書かれていますが、適宜再生してくれるようです。
上映時間の長い動画を流してくれていたのですが、ちょっと時間が厳しいので展示物を見ながら聞いていたら、短いものに変えてくださいました。ありがたや…!
ご家族の開いた記念館だけあって、政治家としての顔だけでなく趣味や家族との写真も展示されていて和みました。
それにしても、国歌斉唱中だからと爆弾が投げ入れられても動かずにいたの凄すぎる。私だったらちょっと不審な人がいただけでぴえんなる。
展示物を見つつ、スタッフの方とおしゃべり。平日はお客さんが一人も来ないということもよくあるそうです。えっ…そんな…ここで働きたい…。
今後の旅程のお話を聞いてもらったり、このあたりの気候や紅葉の様子などを教えていただき大変助かりました。
箱根の方は紅葉がお目当ての観光客でめちゃくちゃ混んでいるそうです。「この前来たお客さんは箱根は地獄だって言ってました…」とのこと…。箱根のススキも紅葉も本当にきれいなんだけど渋滞が地獄だもんねえ…。
記念館を後にして、てくてく歩いてお宿へ。お宿までは歩いて5分少々なのですが、お天気が良くて気持ちがよかった~。
奥湯河原は本当に涼しいので、温泉が楽しみだなあ。
■加満田
本日のお宿はこちら。よく一人温泉旅行時の参考にさせていただいている月山もも氏のブログで知りました。
他にも絶賛の声が多いので、この機会にとえいやと予約してみた次第。楽しみだな~!
14時半からチェックインとのことなので、ほぼ時間ちょうどに到着しました。チェックインからチェックアウトまでフル滞在で楽しむ気満々です。なんて貧乏性な客なんだ…。
案内いただいたのは躑躅の間。批評家の小林秀雄が命名したお部屋なのだそうです。玄関口の横の部屋だったのでチェッ…と思っていたのですが、出入りの音は全く気になりませんでした。
お茶とお着き菓子(きなこ餅っぽいモチモチのお菓子でした。美味しかった~!)をいただいて一休み。
お着き菓子、昔は早く温泉入りたいからあとで食べる派だったんですが、お風呂に入る前に血糖値を上げることによって立ち眩みや湯あたりを避けることができると知ってからちゃんと食べるようになりました。美味しい上にそんな効果まであったのか…!
一息ついて、すぐお風呂へ。着・即・風呂!(悪即斬みたいに言う)
昭和感のある案内板が絶妙な可愛さです。
露天風呂は2種類。どちらも貸切風呂ですが、予約等は不要で空いていればどちらも使用可能とのこと。露天は少し奥まったところにあるものの、廊下で空ランプが確認できるのがありがたい。
両方空いていたので、とりあえずほたるの湯をセレクト。
あまり熱くないのでゆっくり浸かれて良い~。
やっぱり箱根は湯河原のお湯はいいなあ。なんというか、長湯しても全然疲れない気がします。
いい感じに温まったあとは、ささっと浴衣に着替えて内湯の方も堪能してきました。
お風呂上りにレモネードをオーダー。小田原産のレモンを湯河原産のはちみつに漬け込んで、敷地内で汲んだ湧き水で割ったというご当地ドリンクオブご当地ドリンクです。
ほかほかに温まって、レモネードを飲みながら広縁で本を読むのが幸せすぎました。私は一体前世でどんな徳を…?
まったり過ごしてから、館内をプチ探検。この赤絨毯の廊下、とっても雰囲気があって良い…!
歴史あるお宿なので、展示物も充実していました。
お宿のこういう展示、いつもめちゃめちゃ見てしまう…。
宇野千代、水上勉、鏑木清方、小林秀雄はじめ、様々な文化人に愛されたお宿だったそうです。作家が初めて缶詰されたお宿なのだとか。歴史あり…笑
だいぶリアルな河童が佇んでいました。夜中に見たらシンプルに怖そう。
ライブラリはこんな感じ。この旅館に逗留していた文人たちの作品がずらり。
本は部屋で読んでもよかったのかな…?しかし、ちょうどkindleで読んでいた教誨師の続きが気になりすぎていたので今回は借りずに終えました。
ライブラリに鯉の餌があったので、少し頂戴して庭園に行ってみることに。
なんというか、なかなか野趣溢れるお庭でした。
鯉に餌をあげたら風で手前に落ちてしまい、鯉たちが若干陸に上がるような状態で貪り食っていて申し訳なかった。エラ呼吸なのにすまん…。
部屋に戻ってしばしぐうたらと過ごし、お待ちかねの晩御飯!!!
お部屋食です。上げ膳据え膳、ありがた~…!
派手ではないのですが、一品一品がどれも美味しい~。
日本酒が飲みたいな~と思い、ちょっと贅沢に黒龍の大吟醸をいただきました。せっかくだから…。(旅先で「せっかくだから」を多用してすぐ散財する)
女将さんがおつまみを手にご挨拶に来てくださいました。ツワブキの酢味噌和えだったかな…?日本酒のあてにぴったりでした。
女将さんが一部屋一部屋回っての挨拶と一品を供してくれるのは先代からの伝統なのだそうです。
この真薯のお出汁がとっても美味しかった…!
温泉 白米 無限に食べる 何故(検索)
お新香だけなのにもさもさもさもさとめちゃめちゃ食べてしまいました。うめ…うめ…。
デザートを出していただいた時、広縁で召し上がってくださいということでそちらへ移動。
なんでだろう…と思ってたらまさかの布団敷タイムが始まりました。今!?!?!?!?!?!!?!?!?!?!?
シーツをバサバサしたりなどされており、なかなかどうして微妙な気持ちに…。
エッ!?エッ!?ってちいかわみたいになってたのであんまりデザートの味を覚えていない…。
そんなに食べるの遅かったのかしら…。給食を食べきれずに掃除が始まってしまった小学生のきもち…。
もうこういう演目だと思おう…とポジティブに捉えながら布団が敷かれていく様を見つめました。布団は無事敷かれました。よかったと思った。(小学生並の感想)
デザート 布団 なぜ (検索)
部屋でごろごろと過ごしてお酒が抜けた頃に夜の露天へ。昼に入ったのと同じほたるの湯ですが、夜は夜で趣があって良い…。
季節によっては蛍が見えるそうです。温泉に浸かりながら蛍を眺めるなんて最高すぎるのでは…。
部屋に戻ってからは本を読みつつお茶飲んでのんびり。茶葉がほうじ茶と緑茶の両方があったり、夜は冷水の入ったポットも用意してくれる気遣いがありがたい~。
そしてここでお夜食タイム。あんなに食べたのにまだ米を食うんか。はい、食べます。
普段は夕飯が21時頃で寝るのも2時なので…。というのは言い訳で、夜中に背徳のおにぎりをキメたかっただけです。
深夜にシンプルな梅干しおにぎりと緑茶…なんという幸せなのでしょう…。
旅先でも宵っ張りなのは変わらず、ごろごろしているうちになんだか足元が冷えてきてしまったので、寝る前に部屋風呂へ。部屋のお風呂も源泉かけ流し!加水もしていないとのことで、本当に肌がすべすべになる…!
冷え性で良かったと思える…笑
ほかほかに温まって、布団でごろごろしながら本を読む幸せたるや…。
枕元に明かりを用意してくれているのもありがたかった~。うとうとしてポチッと消して眠れる幸せよ…。
ほかほかからのうとうと、至福の時間すぎる。私は一体前世でどんな徳を…???
久々の温泉一人旅、やっぱりいいな~としみじみしつつ就寝。