秣(まぐさ)の繰り言

もう70歳を過ぎた男の繰り言です。

俺70歳、妻66歳。2回目の大阪旅行? No.6

「人類みな麺類」?まぁ少なくとも俺は麺類

梅田スカイビルを出る前にスマホで、大阪駅周辺の美味しい食べ物、旨いもの店を探す。

まぁ出てくる出てくる、多くの居酒屋や寿司屋、焼肉屋、イタリア料理店にフランス料理店等々。ただ疲れていたため、なるべく簡単で、しかもガッツリと、尚且つ旨くて安い店がいい!となるとラーメンか?

旨いラーメン店で大阪駅の近くにある店、と言うとあの有名な『人類みな麺類』がある。さてどの辺にあるのか調べてみると、幾つかの場所が表示された。どの店も結構距離があるなと思っていると、妻が駅のすぐ近くにあると言う。「えっ?」確かに妻のスマホには駅の、しかも中央北口の近くに赤いマークがある。よくよく確かめてみると『人類みな麺類Premium』とあった。どうやら系列店らしい。が、妻曰く「けっこう評判がいい店」だそうだ。じゃあ、試しに行ってみるか!よし、決定!そこへ行こう!

有名ラーメン店『人類みな麺類』は俺たち夫婦が半年前、初めて大阪旅行に来た時に行きたかったラーメン店。その時は行動範囲が新世界、道頓堀界隈、大阪城USJなど、どちらかと言うとよく旅行番組に出てくる、これぞ「ザ・大阪」という感じの地域。梅田方面も行きたかったが時間がなかった。今回は大阪駅梅田スカイビルなどを見に来れてよかった。となれば、この辺のグルメも!

と意気込んで向かったが、ちゃんとスマホで店の場所と現在地を表示して迷わないよう確認しながら向かったが、何故?どうして?迷う?

目安にしていた阪急梅田駅。そこを目指して歩いて行くと、大きく「新阪急ホテル 阪急梅田駅」という切り文字看板が目だつビルディングに突き当たり、そこを右に回った。その辺に目的の店があるはずなのだが。店がない!もう少し先の線路の下をくぐったら行き過ぎ。仕方ない、来た道を左右前後よく注意しながら戻る。大阪駅が見えた。いっぺん元に戻って、大阪駅から始めよう。

大阪駅のアトリウム広場に戻って、改めてスマホに目的の店の場所を表示してみた。と、なんと真横の東側ショピングモールの奥の方にマークが表示された。                  「こん中か!」          

このショピングモールは「LUCUA osaka」の東棟「LUCUA」であり、アトリウム広場を挟んで反対側に西棟「LUCUA 1100」がある。両棟合わせて「LUCUA osaka」と言うらしい。が、その時はそんなこと知らないで、単に地図アプリにあったように東棟を「ルクア大阪」、西棟を「ルクア イーレ」と思いこんでいた。

『人類みな麺類Premium』は東棟「ルクア大阪」の地下2階でなお東奥にあった。         地下2階は真ん中に通路があり、両サイドに多くの食べ物店が建ち並んでいる。通路は行き通う人たちで混雑していたが、それぞれの店の前に行列が出来る程の人間は待っていなかった。おっと、けっこう人が並んでいるなぁと思った店が目的の『人類みな麺類Premium』だった。

慌てて俺たちも最後尾に並ぶ。俺たちの後からも何人か来て、だいぶ長い行列になったなと思っていたら店員が出てきて、別の場所を指し示して何か言っていた。店の前で、ある程度人が並んだら他の店や通路の人たちの邪魔にならないよう、別のちょっと広い場所で待ってもらっているらしい。

行列が進み、もうあと数人というところで店からメニュー片手に女性の店員が出てきた。そして前の人たちから順に注文を聞いてきた。俺たちの番にきて、妻はしばらく考える。妻はコッテリラーメンが苦手!俺は好き!後ろの人たちにも注文を聞いてきた店員が戻って来て、もう1度俺たちに注文を聞いた。結局、俺は「らーめんmacro+豚丼」で、妻は「らーめん原点+豚丼」を注文。

少しずつ前の人たちが店の中に入り、列が進むにつれ中の状態が見えるようになる。             「わぁー!けっこう混んでいる!」       

店の中は右側に長いカウンター席。当然カウンター席の前は調理場。左側は長いテーブルと椅子の席。奥の方の席はどうなっているか分からないが、多くの客が向かい合わせで座っているようだ。手前のカウンター席やテーブル席、奥の客席も満員で、その間を店員が行き来している。奥の席は分からないが、手前左側の長テーブルは結構広く、真ん中に長い仕切りがある。その仕切りの下部には仕切り板など無く、そのまま向い合っている客同士の手元が見えるようになっているが、目の高さにはメニューやお知らせ文みたいなものが張られて、互いの顔が見えないようになっている。

俺たちの番がきて店内に入る。入口のレジで先に会計を済まし、半券を手にして店員の指示する席に向かう。席は左側のテーブル席で、そのテーブルの左側の椅子、手前より5、6人座っている先の所。席に着いて周りを見ると、カウンター席とテーブル席の間の通路は相変わらず帰る客、入って来る客、行き交う店員で混雑している。奥も同じような混みぐあい!                               「こりゃ、だいぶ待たされるな」と、覚悟した。                        が、覚悟した割には注文したラーメンセット結構早く出てきた。せいぜい席に着いて15分するかしないかぐらいだろう。          「はえー!」と思った。

始めに妻の「らーめん原点+豚丼」セットが、そして俺の「らーめんmacro+豚丼」が運ばれてきた。うん、旨そう!

早速レンゲでスープを掬い、口に運ぶ。           「うん、まぁまぁ旨い!」              すかさずスープが絡んだ太い麺をふーふー言いながら口に入れる。

「へー!こりゃ旨いわ!」                よくグルメの雑誌とかブログなどを見ていると、料理を凄く美味しそうに写真や文章で表現しているが、ボキャブラリーの少ない俺にはそんな技術は無い。ただただ、旨い!としか言えない。この時も、ただただ旨い!と言うだけ。ほんと流石に旅行雑誌やネットなどに旨い店、行列の出来る店と取り上げられたラーメン店だなと思った。             ちなみにマヨネーズがかかった豚丼も、こちらはまぁまぁ美味しかった。

食べ終わり、妻と目を合わせ立ち上がる。この店、食べ終わったら次の客を入れるため、すぐ立ち去らなければならないような気になってしまう。そこがちょっと欠点。まぁ俺だけの感想だが。

店を出て「けっこう旨かったな」と妻に言うと妻も同意して頷いた。

さぁてと後はホテルに行って寝るだけ。ホテルは半年前に滞在したことのある「ザ・ロイヤル パーク キャンバス 大阪 北浜」を予約してある。宿泊代も手頃の割にサービスが良かった記憶がある。

地下鉄で北浜駅に行くため、まずは大阪駅に戻るとする。「ルクア大阪」の地下2階の通路を戻っていく途中で、1部広くなっているヶ所があり大勢の人が列を作っていた。チラッと見た時、スタンドプレートが立っていて「人類みな・・・・」という文字が見えたような?ひょっとして、あの場所があの店に入るための待機場所かな?

再びアトリウム広場に戻って、今度は地下鉄御堂筋線の梅田駅へ向かう。その梅田駅から天王寺方面行の電車に乗れば、後は半年前さんざん乗った地下鉄中央線、堺筋線と乗り継げば良い。

スマホで今の時間を確認。まだまだホテルのラウンジが閉まる時間までには余裕がある。早くホテルでチェックインし、部屋に入る前にラウンジで1杯引っかけよう!妻は苦い顔しているが。ほんと今日は疲れた!

もう1度アトリウム広場から大阪駅前を眺めると、大阪の街はまだまだこれからが本番という感じでネオンが瞬いていた。

 

俺70歳、妻66歳。2回目の大阪旅行? No.5

さすが大阪は、駅も派手!華やか!

列車が大阪駅に近付き、車窓から梅田スカイビルが見えた。あぁ~、あれが噂のツインタワーかぁ~!格好いい!けど、なんか一番上で繋がっている空中庭園は遠くから見るとちょっと不格好かな?とか思った。

駅に着いた。ここが終点。多くの乗客と共に列車を降りる。降りた人たちは各自思い思いの方向へ歩いて行くが、こちらは何処をどう行けば良いのか分からない。取り敢えず、大勢の人たちが行く方向へ俺たちも向かう。その流れに乗ってエスカレーターで上階に上がる。改札口らしきものはあるが、さてすぐ近くの改札口から出て目的の北口に出られるか?北口方面へとか言う案内板は無いのか?まぁどうなるのか分からないので改札から出ないで北側に向かい、案内板が無いか探す。と、行き止まりになり、別のホームに下りるエスカレーターやエレベーターがあった。こりゃ違うわ!

しょうがない、一旦改札口から出て北口を探そう。少し戻って改札口を通り抜け、広い連絡通路に出る。壁にデカイ硝子窓が続き、その前にクッションの効いていそうな椅子と脇テーブルが連なる。座って眺めれば駅のホームや列車も見える。外はまだ薄明かるいが、そろそろ日が暮れてきそう。

そのまま北側に向かう。と、大きく開けた空間が現れ、行き止まりとなる。行き止まりは胸ほどの手すりが続き、手すりから眼下を見下ろせば下の階の広いフロアーが見える。そのフロアーの先にも広い下りの階段とエスカレーターがあり、駅前広場に下りていけるようになっている。

その広場の1画に可愛いネオンに照らし出された小さなスケートリンクが見え、何人もの男女がスケートを楽しんでいた。

下の階からの広い大きな空間は左右両サイドの大型ショッピングモールに挟まれ、どのくらいの高さか分からないが吹抜けとなっていた。俺たちのいる階には、その両サイドの大型ショッピングモールの近くに左右2ヶ所、下の階へ下りるエスカレーターがあり、俺たちは右側のエスカレーターから下の階へと降りた。そこのフロアーは2階のフロアーで、アトリウム広場と言うらしい。直接の行き来は出来ないが駅のホームと同じ階だそうだ。両サイドの大型ショッピングモールからの明るく暖かい光、前方下の駅前広場にあるスケートリンクからの光と植込み樹木に飾られたイルミネーションの光、そのさらに前方、駅前ビル群の各フロアーからの明るい光、それらの光と多くの行き交う人たちで、アトリウム広場は明るく華やかな空間となっていた。

俺と妻は、その広場の先のエスカレーターから駅前広場に降りた。疲れるので階段は使いたくない!後から知ったがその広場、うめきた広場と言うらしい。スケートリンクの脇に立ち大阪駅の方を振り返る。さすが大阪駅!派手!華やか!人が多い!

梅田スカイビル空中庭園展望台!夜景がすげー!

さて、梅田スカイビルにはどう行けばいいのか?ここはスマホが頼り。妻がスマホを取出し位置を確認、方向を決めて歩き出す。俺は付いていくだけ。

目の前のビルに沿って、そのビルの西側を歩いて行く。ビルの端まで来ると前方に道路が出てくる。横断歩道を渡って向かい側の歩道に行き、それから今度は横の横断歩道を渡るため信号が変わるのを待つ。信号が青になったので、横断歩道を渡り向かい側の何か工事で区画されたような場所に着く。そのまま真っ直ぐ仮設の安全通路を道なりに進む。何か大きく迂回しているようなヶ所もあったが、辺りは完全に暗くなっていたし、仮囲いで仕切られていたので何の工事か分からなかった。

また道路が出てきて横断歩道を渡る。渡りきった先の右側のビルが、スマホの画面上に示されたところのビルらしい。「ここが梅田スカイビル?」

暗くて良く分からないが、背の高い高層ビルのようだ。ここが梅田スカイビルなら40階建て、そのさらに上に空中庭園展望台がある。地上173mからの「大都会大阪」パノラマ夜景!さぞや絶景だろう!と思うが、それにしては、このビルの回りに人が少ない感じがした。

 妻がまだスマホを見ていた。このビルはスカイビルのタワーイーストと言い、向い合せにタワーウエストがある。ここはタワーイーストの東側、イーストの西側に空中庭園展望台出入口があると言う。確かに西側まで歩いて行くと「梅田スカイビル 展望台 空中庭園」という字に、矢印が書かれている看板があった。その看板に書かれている矢印の先にタワーイーストへの出入口があり、入ると空中庭園展望台ゲートがある3階に上るためのエスカレーターがあった。

そのエスカレーターに乗り、3階へ上る。3階で空中庭園展望台のエントランスに行き、出発ゲートを通り抜け、通路を歩いていくとエレベーターホールに着く。ここのエレベーターは35階まで上る。と、ここにきてエレベーターを待っている人が結構多いなと感じた。ここまで俺たちと同じ方向へ歩いている人、せいぜい5、6人程度しか見てなかったのに!う~ん、少なくとも10数人はいるかな?

エレベーターが来たので乗り込むが、かろうじて身動きが出来るくらいの混みようだった。このエレベーター、空中エレベーターと称しているほどで、カゴの壁も昇降路の壁も全てガラス張り、ドアも大きなガラスが嵌め込まれていて外の景色が360渡見えるはず?なのに人混みで囲まれていたせいか俺はあまり見えない!妻はどうだろう?大阪の夜景見えただろうか?

35階に着いて降りる。すぐにシースルーのアーチ型の筒みたいなパネルに囲まれたエスカレーターに乗る。このエスカレーターは39階まで直通!シースルーなのに、外の景色が見にくい。エスカレーターを支える鉄骨がけっこう邪魔!

39階に空中庭園展望台入場チケットの売場がある。ここで妻が「疲れた~!ここで待っている」と宣う。まぁ疲れたよなぁ~。姫路でも結構歩いたし。でも妻の場合、高所恐怖症だから高いところ上がるだけでもだいぶ疲れるみたい。まぁ、いいや!この39階は、おみやげショップやラウンジ、レストランなどもあるそうだし、大阪の街並みを展望出来るところもあるみたいだ。俺が40階、R階を廻っている間、ウインドショッピング楽しんでいてくれ。

俺1人で40階へ上がる。ちょっと進むと、大きなガラス窓が嵌め込まれている外壁が、ずうっと続いている屋内展望フロアーに出る。ガラス窓の前には丸テーブルがある程度の間隔で外壁に沿って並び、テーブル1卓に椅子が3脚備えられている。多くのカップルが椅子に座り、テーブルの上に飲み物やら食べ物を置いて窓の方に顔を向けて、ガラス越しに大阪の夜景を楽しんでいた。座れなかった者は、テーブルとテーブルの隙間から窓に近づき外の光景を眺めていた。俺もぐるっと回りながら、夜景が良く見えるヶ所を探しスマホでガチャり!

さて、この階のどこかにR階に上がれる階段があるはずだが、何処だろう?探すが、なかなか見つけられない。行ったり来たりしながらやっと上がってきたエスカレーターの近く、隅の方でその階段を見付けた。それにしても、こんな隅で目の悪い年寄り見付けること出来るのかな?と思ったが、周りを見ると俺より歳取っているらしい人、見えなかったなぁ~。夜のこんな時間、しかも土曜日、年寄りだけでは来ないか。

R階の屋外展望台通路は通称スカイウォークと言うらしい。ドーナツ状で中央部は地上からずうっと吹抜けになっており、その回りを人々が行き来する通路になっている。そのスカイウォークからは大阪の街並みを360渡歩きながら眺めることが出来る。

外に出てみる。ちょっと寒い!が、多くの若い人たちは寒さに負けず歩いている。途中、立ち止まっては夜景を見、写真を撮ったり、カップルは手すりを背にして自撮りをしてたりしていた。

俺もぐるっと回りながら夜景を眺め、スマホをかざして写真を撮ったりしていた。途中ちょっと張り出しているヶ所があり、ひょっとしてここがハートロック錠をかける場所なのかな?と思った。

吹抜けとなっている中央部も、眺めると結構面白かった。シースルーエスカレーターも見えたし、39階、40階にいる人たちの姿も見えた。

1周りして戻り、そのまま階段、エスカレーターで妻の待っている39階まで降りた。               「何か面白い物あったか?」と聞いたが、       「別に」と、素っ気ない返事。                     「上、結構面白かった!若い奴ばっかりだったけど、夜景綺麗だったし」と言っても            「あっ、そう」と、これまた素っ気ない。        なんだよ、その返事!梅田スカイビル行きたいと言ったの、お前だろう!へん!

さて、梅田スカイビルに来て空中庭園展望台から大阪の夜景も見た。後は飯食って、ホテルで寝るだけ。さぁ~、何食おうか!

俺70歳、妻66歳。2回目の大阪旅行? No.4

姫路名物「あなごめし」旨い!大判焼きも、美味ござそうろう!

来た時と同じ道を大手門に向かって戻る。

大手門を出、桜門橋を渡って大手前通りが見えるT字路の前に出る。このままバスに乗って姫路駅まで戻るか?前方右側の土産物屋さんが多く建ち並ぶ広場に行って、土産物を選び、序でに良さそうな食堂があったら、そこへ入って昼食にするか?

妻と相談し、取り敢えず2、3ヶ所土産物屋さんを見て回ることにした。しかし妻のお気に召さなかったのか、或いは目的の土産品が無かったのか、2ヶ所見ただけで姫路駅へ戻ることにした。戻るバスの停留所は城を背にして右側、好古園の近くにあるという。う~ん、姫路城大天守まで行き、7階分上り下りし、小天守をぐるりと廻り、また戻って来て土産物屋を見て、好古園近くまで歩いて来て10分程度とは言え立って待っていると、さすがに疲れてくる。

ループバスは割りと空いていた。それにしても、来る時は駅前から最初の停留所で降り、戻る時は最後の停留所から駅前で降りる。1日券を買っていたので、何かもったいないような気がした。姫路城1周、どこで乗っても、どこで降りても、何回乗っても乗車券代1人400円ですむのに。で、計算してみた。路線バスで最低料金190円。行き帰りで掛ける2。1日券だと姫路城入場料1,000円が2割引きとなる。まぁ、姫路城入場料も組合わせると、1日券を買った方が少しだけお得か!

さて、姫路市の有名な食べ物と言えば色々あるが、「穴子」も姫路市を代表する食べ物。姫路駅近辺にも「穴子」料理の有名な食堂は結構多いらしい。その中で、行こうと決めた食堂は「炭焼きあなご やま義」。けっこうな人気店と聞いていたし、姫路駅前のバスを降りる場所から割りと近そうだし。妻も文句は、なさそうだし。

迷った!迷った!             

俺も妻もスマホの容量は1ギガ。家にWi-Fiがあるし、外でスマホそんなに使わないから、一番安いプランにしている。で、旅行先でもなるべく容量を使わないようスマホで目的地を覚えて、あとは電源オフにし、記憶に添って目的地に向かうようにしている。その記憶が間違っていた場合、悲惨な状態になる。この時がまさにそれ。同じところをぐるぐると。結局スマホを立上げ、ナビにして店を探す。道路1本間違えていたことが分かった。

何とかそれらしい店を見つけ、看板と営業している時間であることを確認して入る。時間も遅かったせいか、客も2、3人しかいなかった。奥の方に座ったが、壁に沿った長椅子とテーブルとの間隔が割りと狭く、ちょっと窮屈に感じた。妻も俺も「あなごめし(並)」を注文。俺たちが入ったあとからも客が何人か入ってきた。ただ前にいた客たちも出ていったりしていたので、総体的に店は空いていた。クチコミなんか見ると人気店で、平日昼時や休日などは行列ができるほどの店だそうだ。時間の遅かったことが、かえってラッキーだったかも。

「あなごめし」は噂通りの旨さ!うん、うん、探したかいがあった。あなごも柔らかく、甘過ぎないタレが絶妙だと思った。

店を出、姫路駅へ。山陽百貨店前で急に妻が立ち止まり、買いたいスイーツがあったと宣う。デパ地下の何とかという店にある何とかというスイーツだそうだ。俺は疲れていたので妻だけ買いに行き、俺は百貨店前のベンチに座って待つことに。

だいぶ時間が経ったなぁと思う頃、やっと妻が百貨店から出てきて俺の隣に座った。妻が紙袋から取り出したのは小さい箱。その箱を開くと中には「大判焼き」が入っていた。姫路名物、「御座候の大判焼き」だそうだ。早速、その場で食べる。うん、旨い!疲れた身体を、その甘さが癒してくれる。やま義のあなごめしの量が、ちょっと少なめだったので、「おやつ」にちょうどいい!う~ん、満足!さて大阪に戻るか!

姫路駅で取り敢えず大阪駅までの切符を買って列車に乗り込む。詳しい時間は良く分からないが、見れるのなら梅田スカイビル空中庭園展望台から大阪の夜景360度見てみたい!

車窓から見る外の景色は見慣れた街並み。俺の故郷では、30分も走らないうちに右も左も、窓から見えるのは殆んど田んぼばかり。そこがここと違う。ここの風景はあまり田んぼが見えない。大小の差こそあれ、ビルや住宅、道路がずうっと続いているような、そんな感じがした。さすがに神戸は「大都会」って感じ。その神戸から先、西宮、尼崎と大きな建物が途切れずに続いている。

こう言ったら怒られるかもしれないが、遠い田舎者からしたら神戸から大阪まで何か全部、大阪でいいような。関東で言えば、川崎超えて横浜まで東京でいいみたいな。川口や市川はもうすでに東京。

うむ~!本当に怒られそう!すいません、田舎者の僻みです。

そう妄想しているうちに、列車は大阪駅に着いた!

 

俺70歳、妻66歳。2回目の大阪旅行? No.3

あぁ~姫路城!すごいなぁ~

さすが大都会の飛行場「大阪国際空港」こと通称「伊丹空港」。何となく華やかな感じがする。

妻の計画では、そのまま姫路駅へ直行するリムジンバスに乗ること。そのバスの伊丹空港発車時刻は9:40。空港に着陸して搭乗ゲートのある所まで動いている途中で確認した時間は9:19。まぁ十分時間が有るとは言えない。初めての場所だし、乗車券売り場とかバス乗り場とか迷うかもしれない。早め早めに行動しよう。

乗車券売り場はすぐ見付かったが、バスの乗り場の場所を尋ねたら「北ターミナル」側の1番乗り場がそこだと言う。俺たちが買った乗車券売り場は「南ターミナル」の端の方、慌てて1番乗り場へ急ぎ足で向かう。

すでに数人並んでいたが、割りと前の方で並べた。しばらくするとバスがやって来たが、その頃には俺たちの後ろに結構な数の人たちが並んでいた。

バスに乗り込んで、ちょっと後方に座る。

バスの窓から見える街並みは、俺たちの町と同じような風景で、大都会「大阪」を期待していたのだが、俺たち側の窓からは大都会「大阪」の建物は見えなかった。

感覚的には、割りとすぐに高速道路へ入ったような気がする。高速道路の脇は高い塀で視界が遮られており、塀が無くなったと思ったら山間いで、やはり周りの風景は見えない。妻と取り留めの無い会話をボソボソと交わし、姫路インターまでの時間を潰した。

インターを降り、しばらく街並みを走っていると、整備された広場みたいな場所が見え遠くに美しい城が見えた。

「あっ、姫路城だ!」と呟く。妻も疾うに気付いていたらしく窓の外をずうっと見ていた。

大阪城の場合、大阪城を中心に広く整備された公園があり、その公園の周りは最先端の美しく格好の良い建物に囲まれている。そして、その対比が面白いと思う。

ただ姫路城のように姫路駅から少し歩けばすぐ気付け、姫路市を象徴して堂々とした佇まいをしている城もまた良いと思う。

バスの終点は姫路駅。姫路城とその周辺を観光するには、姫路城ループバス1日乗車券が便利だそうだ。最初よく分からず、ループバスの姿が見えたのでバスターミナルの方に行ったのが間違い。ループバスの停留所は分かったが、乗車券売り場が分からない。すぐ近くに交番があるだけで、あとはよく分からないビルばっかし。仕方がない姫路駅に向かい観光地図が掲示されてないか見に行くことに。地下道から駅前の歩道に出ると目の前に「観光案内所」の看板。早速、ループバスの乗車券売り場の場所を尋ねると、先ほどの交番の近くを指差し看板があると教えてくれる。また交番に引き返し探してみるがやはり分からない。交番には人影が見えなかったが、念のため大きな声で誰かいないか呼んでみた。すると奥の方から警察官が出てきて乗車券売り場を教えてくれた。よくよく見たらその交番、俺が声かけた出入口は裏側だったかも、ぐるっと廻ったら反対側にちゃんとした出入口があった。でも俺たちだけではないようだ、乗車券売り場が分からないのは。俺たちが乗車券を買って再び停留所に向かうとした時、交番でやはり何か聞いていた人たちがその乗車券売り場に入っていくところを見たから。

無事、姫路城ループバスに乗った。姫路駅から北の方へ真っ直ぐ延びている広い道、大手前通りと言うらしいがバスはその大通りを走る。姫路城に突き当たってT字路となった道を右折する。すぐに1番最初の停留所「姫路城大手門前」がある。ほとんどの観光客はそこで降りる。俺たちも降りて、先ほど曲がったT字路交差点の所まで歩道を歩いて戻る。桜門橋が見え、多くの観光客が渡っている。反対側を見ると、広い大手前通りの両側、左側は公園らしき広場によく分からない建物、右側は土産物屋さんが多くあった。後で土産物屋さんを見て回ろうと思う。

その場所、桜門橋が見え遠くに天守閣、大手門は端の方にかろうじて写る程度と思われる場所で写真を撮ることに。妻を立たせてスマホをかざす。と、後ろから若い男の人が「すいませんが、写真撮ってもらえませんか?」と頼んできた。会社の友人に見せると言う。「いいですよ」と言って相手のスマホを手に取り、桜門橋と天守閣を背景に相手の男性を写す。相手も俺たち2人を写してくれると言う。俺のスマホで写してもらうことに。2人並んで立つと相手の男性が「もう少し右側へ」とか「奥さん、もう少し寄って」とか言ってくる。写真の写しかたにこだわりがあるのかも。俺は全く何も考えずに写真撮ったけど。

桜門橋を渡って大手門をくぐると、姫路城の全容が見える手入れされた大きな広場の前に出る。その広場に沿って天守閣入場券売り場に向かう。広場の脇に多くののぼり旗がはためき、その旗には江戸時代初期からの歴代城主の家名が書かれてあった。池田輝政は有名なので池田氏の名があるのは当然と思っていたが、あの千姫の嫁ぎ先の本多家も城主とは知らなかった。その他にも色々な家名があり、よく分からなかったけど後で調べたら、姫路城主って結構頻繁に代わっていたらしい。

天守閣への入場券を買って、菱の門から城廓内に入る。天守閣への通路はきれいに整備されており歩きやすい。順路でない場所などは、立入り禁止の処置としてカラーコーン、バーなどで区画されている。入場券売り場で姫路城では天守閣と言わず大天守と、本当は7階建てなのだが石垣に囲まれている階を地下1階と称し、そこより上を地上階として6階まであると聞いた。エレベーターはないとのこと。体力温存のため西の丸の方は行かず、ただただ大天守を目指す。勿論そこまでの最低限観光スポットは、ちゃんと見逃さないよう注意して歩く。が、十文字の鬼瓦なんてよく分からなかったし、他の有名な観光スポットももしかしたら見逃していたかも。でも大きくカットされた石を積み重ね、石と石との隙間をゴロタ石で埋め、その上に建っている壮大なる大天守を眺めるだけでも、妻なんか「すごい!すごい!」を連発。俺もつられて「スゲー!」と唸る。

どこをどう歩いたか、ただ道なりに他の人たちが歩く方向に向かって歩いて行く。やっと大天守の出入り口に着く。ここで靴を脱ぎ、貰ったビニール袋に入れてスリッパに履き替える。ちょっと行って、ここが地下1階?すぐに階段があり上階に上る。それにしても、これも聞いてはいたが、ちょっと狭いし急だし、上部の梁が低いところにあり頭をぶつけそうだしで、ゆっくり気を付けて上っていかなければならない。それが全部で7階分。妻曰く「一番上までは無理!」。まぁ上れる所まで上ることに。

1階2階と順路に従って見て回る。1階も2階も中央に広く長い板場の部屋があるが、東西及び南側には敷居、鴨居、下がり壁があるだけで戸が嵌まってないため端から端まで見通せる。大広間とも言えるその部屋の北側は板で仕切られていたので、その向こうは見えないが、展示されていた大天守案内図を見ると、どうやら3部屋に区切られているらしい。その大広間の周りを2間(?)はありそうな板張りの廊下が廻っている。階段の位置だけが違うように見えるが、城好きが見たら1階も2階も見所満載で、違いもいっぱい分かるのだろうなと思う。俺も妻もど素人。よく分からず、そのままざっと巡ってすぐ3階に上がる。

3階に上がってすぐに目につくのは太く高い2本の大きな柱。大広間中央部東西にだいぶ離れて(たぶん3間以上、実際よく分からないけど)建っている。近くにいた誘導係りの人(?)が教えてくれるのには、地下1階から3階までの通し柱だそうだ。スゲー、4階分ぶっ通しのバカ太い柱なのかよと驚いた。他に1、2階と違うところは南側、北側に棚があるところ。ここで妻がリタイア。足の甲が痛くて、これ以上階段を上がると帰りが辛いと。先ほどの係員に言って、妻だけこの階で休ましてもらうことに。座るところがないから、南側の棚の横にある小階段に腰掛けて待っていればいいと。俺だけ最上部6階を目指す。

4階も3階までの階と同じで、板張りの間だが仕切りがないので1つの大きな部屋に見える。もう1つ、四方の外壁には背の高い地袋のような(但し戸は所々あるだけであとは壁になっている)棚があり、そこがちょっと違う。ここもさっと見て5階に上る。5階も4階と同じように広い板の間。4階5階と、たぶん見所はいっぱいあるのだろうが、妻を3階に待たせていることだし、ここもさっと見て6階に上がる。

6階に上がると中央にある小さな神社が目に留まる。あとそれまでの階とはちょっと違う外壁の広めの窓。まず神社、小銭がないので(勿論、大金はもっと無いが)、手だけ合わせてお参りする。それから窓の処へ行き外の風景を眺める。遠くに姫路市の街並みが見える。眼下には櫓、門、回廊が連続として連なり、姫路城の優雅さ雄大さを教えてくれる。しばらく大天守6階からの眺望に酔いしれる。

下りの階段は上りとは別の階段に。順次下の階に下りていき、3階で妻と合流。上る階段部分と、下りの階段部分とではロープ等で区切られており、妻は南側の棚の下を通って、下り階段のところまでやって来た。

順に階段を下りて一番下の出入口の処まで下りていく。そこで小天守も全て廻れると聞いて、妻を残し俺だけ廻ることに。

1階に戻り広い渡り廊下のような所を通る。大天守よりはだいぶ狭い部屋に着いて階段を上り下りし、また渡り廊下を渡って次の部屋へと。たぶん東小天守から乾、西小天守と回って大天守に戻って来ただろうと思う。渡り廊下、小天守の窓から見える櫓や城廓は近くて迫力を感じた。また廊下の壁に武器が何段にも掛けられてあり、それがいかにも戦国時代のお城って感じがして良かった。地下1階で妻と落ち合い外に出る。

戻り道のような表示があり、従って行くと備前丸跡の広場に出る。ここから見る大天守、小天守の1連が、まさしく写真でよく見る姫路城そのもの!ザ・姫路城!多くの観光客もここで写真をパチリ。俺たちも当然スマホでパチリ。

その後も多くの観光客につられて戻り道を歩く。途中に「お菊の井戸」があったのには驚いた。「番町皿屋敷」って、姫路城内にあったの?俺は怪談話嫌いで(怖いし)、よく知らないし!幽霊も嫌いだし!

菱の門を出て、来た時のぼり旗が多くはためいていた広場の向かい、土産物売り場の脇の空き地のベンチで、妻と2人休んでいたら初老の何か係員みたいな人がアンケートを取りにやって来た。

姫路観光の目的、出身地、交通手段、宿泊先の地、概ねの予算などを聞いてきて、答える。姫路市のパンフレットをもらい、ついでに何処か美味しい店はないか尋ねたが、教えてくれた店は居酒屋。昼は食堂だというが夜は居酒屋。頼めば昼でも酒が飲めるというが、昼から飲んでもいられない。別の店を探そう。とにかく、姫路城は堪能した。大阪に戻ろう!と、その前に昼飯だ!

俺70歳、妻66歳。2回目の大阪旅行? No.2

やっぱ大阪、スゲー大都会!

2月2日は寒い日だったが、旅行の用意や計画の再確認などをして過ごした。分からないなりに何とかオンラインチェックインもしたし、夕方ペットをホテルに預けに行ったりして、なんやかんやで慌ただしい1日だった。

翌3日は朝6:00に起きた。飛行機の出発時刻は8:10。出発時刻の20分前までに保安検査場を通過しておかないとダメみたいなので、余裕をみて40分前までに検査場に着くようにと考えた。我が家から飛行場までは朝早い時間帯なら約30分くらい。駐車場から保安検査場までは5分で行けるだろうが、車は何があるか分からない。朝起きて着替えて歯を磨き、顔を洗って簡単な朝食を取ってそれから車でとなると6時起床がギリギリかってところ。

実際は、予定よりちょっと早く飛行場に着き、保安検査場もスムーズに通過できたため、だいぶ早く搭乗ゲートに着いた。

搭乗ゲート近くのソファーに座って待つことに。何もやること無くただ待つだけなので、何か手持ち無沙汰、時間が長く感じられる。日頃口煩い妻も珍しく大人しい。仕方なくスマホを眺めながら時間を潰す。

やがて搭乗待合室にアナウンスが流れる。グループ1の乗客から順番に搭乗出来るらしい。渡された券を確認すると俺はグループ3で妻はグループ4。そのうち係員が搭乗口で配置に着き、グループ1の乗客たちが並び、搭乗が始まった。となると次から次へと人が並び、列がだいぶ長くなる。本当、この人たちグループ1の人たちだけなのだろうか?少しして「グループ3、4の人」というアナウンスが聞こえ、妻と一緒に並び、搭乗ゲートを通過した。土曜日のせいか乗客は多く機内は混雑していた。席に座り窓の外を見る。相変わらずの曇り空。冬の日本海側の天気はこんな日が多い。大阪方面はどうだろうか?予報ではやはり曇りとあったが、少しでも天気が良ければいいなと思いつつ離陸の時を待った。

しばらくして、時間になったのかシートベルト着用のライトがつき、客室乗務員が機内を巡り、乗客や手荷物の状態を確認してまわった。やがてエンジンの音がしたと思ったら静かに動き出し、滑走路に出たのか急に激しいエンジン音に変わり、スピードがアップした。そして、坂道を登るような感覚で離陸していくのが分かり、窓から見える風景も地上が少しずつ遠くなっていった。左側の窓に地上が見えたと思ったら、徐々に景色が変わり灰色の曇り空が見え、反対側の窓に地上が見えて、飛行機が旋回を繰り返しながら上昇していくのが分かった。 そして厚い雲に入り、そこを抜けると真っ青で眩しい空が目に入る。眼下は真っ白い綿みたいな雲海だ!

飛行中は窓の外を眺めながら、時々雲の切れ間から見える地形を見ては今どの辺か推測していた。

時間にしてほんの数10分、機内にアナウンスが流れ「着陸態勢に入る」とのこと。少しずつ地上が近づいてくる。そして大阪の街並みが見えてくる。                              「へぇ~!凄いなぁ~!やっぱり大阪は大都会だなぁ~!」と、つい口に出る。関空では大阪からだいぶ離れていたせいもあるか、それ程感じなかったが、伊丹空港大阪市の近く、降りてくる時には大阪市がよく見える。それにしても大阪市全体の大きさや広さ、ビルの高さ、多さ、その形状の豊かさなど眼下の大阪市はまさしく日本を代表する大都会の1つだと感じた。そしてその大都会の中、俺たちの乗った飛行機は伊丹空港へと着陸した。

俺70歳、妻66歳。2回目の大阪旅行? No.1

沖縄旅行も札幌旅行もダメ!なら大阪?半年前に行ったばかりだけど!

「おっ、これ良いかも!」と言って妻に見せたのは俺のスマホの画面。そしてその画面にはANAの「今週のトクたびマイル」という文字が見える。ANAの通常より「少ないマイルで旅行に行ける」というお得なサービスだ。幾つかの対象路線があるが、「今週の」とあるように毎週その路線が変わる。そして、この週は我が街の飛行場から「札幌」か「大阪」が1人片道3000マイル、「沖縄」が6000マイルという、ここ数ヶ月で一番お得なマイル数だった。

年が明け正月の慌ただしさも1段落ついて、もうすぐ2024年も1ヶ月が過ぎようかという1月30日の午後だった。特に焦っていた訳ではない。が、コロナで2年続けて延長されていたANAのマイルの有効期限も今年の3月末で切れる。それまでに良い旅行先を見つけ、マイルを有効に使わなければとそう思い、毎週ANAのサイトを調べていた最中だった。

まず一番遠い「沖縄」を検討。我が街の飛行場から「沖縄」行きのANAは、1日1便しかない。しかも那覇空港に着くのは14時30分ころ。1泊では観光出来てもせいぜい1ヶ所か近場で2ヶ所ぐらい。もったいない。妻曰く「2泊3泊するだけの余裕はない、予算的にも日程的にも」とのこと。たぶん主に予算的に。と言うことで「沖縄」は却下。

次に「 札幌」を検討。何と言っても、札幌は2月4日から始まる「さっぽろ雪まつり」が魅力。但し、日程が問題。2月5日に妻が掛かり付けの病院で検査、そして俺が2月8日に別の病院の予約があった。尚且つ、ホテルの宿泊代が「雪まつり」前日から急に高くなっており、何と5割近く割高になっていた。一番のネックは気温。2月4日或いは6日でも7日でも最高で0℃、低いと最高温度-2℃と予想していたサイトもあった。俺も妻も寒いのは苦手。

で残ったのは「大阪」なんだけど、「大阪」は半年前に行ったばかりだしなぁ~!と思ったが、そこで妻が一言「大阪起点で奈良行こうか?」と。奈良もいいけど、行くのなら一度も行ったことの無い神戸とか姫路城とかが良いなと俺。こうなったら、ちょっと検討してみようか。

で、いろいろ妻と検討した結果やはり「大阪」へ。2月3日出発、1泊2日で1日目は姫路城、2日目は奈良東大寺興福寺。余裕があったら春日大社も見に。そう決めたのは翌日の1月31日の夜だった。

そして、2月1日航空券手配、ホテルを決めて予約。いつも頼んでいたペットのホテルは休みだったので、今回は違うペットのホテルを予約。2日の夕方預けに行くことに。後の計画、どうやって伊丹空港から姫路城へ行くとか、夜はどこで何食べるとか、ホテルから奈良に行く電車は、朝食は、昼はとかも全て妻任せ!不安はあるが楽しみの方が大きい!

本当、後から思えば旅行ギリギリだったんだよなぁ~!旅行から帰って3日後の真夜中に脳内出血で倒れたのだから。まぁ運が良かったと思うことに。旅行は行けて楽しかったんだから!

ある日突然、利き手の感覚が····

嘘だろう?右手が····緊急入院!

2月8日、まだ夜も明けてない何時かも分からない時刻に目が覚めた。最初、布団の中に何か邪魔な棒があると思ったが、右手では触れなかった。仕方なく左手で触れてみると、それは俺の右手だった。

まだ真夜中だったので、取り敢えず様子を見ることとして妻にも言わずそのまま寝たが、朝起きてやはり右手の感覚が無いのが分かった。妻に話しトイレに行って戻ってみると、妻は知り合いの医療に詳しい人と電話していた。その人曰く、大至急脳外科に行くようにと。それから妻は緊急の脳外科病院に連絡、手の利かない俺に服を着せ、たまにしか運転しない車で俺を病院に連れて行ってくれた。CT技師がまだ出勤してなかったのでしばらく待って、一番最初に見てもらった。CTの台までは歩いて行き当然、台にも自力でのった。ところが検査が終わって起き上がろうとすると「大丈夫ですか?起きれますか?」と声かけられ、車椅子まで用意されていた。そして、そのまま入院となった。

医者の説明によると、脳内出血していたらしい。出血は止まっていると思うが分からないとも。そしてその日の夜、全身癇けを起こし緊急措置室へ、看護師が大騒ぎしていたのを覚えている。その日を含め2、3日は、朝から点滴、トイレは尿瓶、風呂はなし、食事は出たがベッドの上でという生活だった。

まあその後の検査で本当に出血は止まっていたことが分かり、ゆっくり慎重に動く条件のもと点滴と尿瓶から解放された。これも医者の話しだが、出血範囲の割に影響のある障害が右手の指の感覚だったのはラッキーだったとか。とは言え、出血痕の状況の確認とか、癇け発作その他の監視とかあったみたいで1ヶ月間は治療棟で、その後は回復棟に移って、今日現在(3/13)はまだ入院中。

現在の状況として、歩ける、動ける、トイレも行ける、風呂も入れる。食事も普通に食べれるが、右手だと難しい。箸が持てない。フォークもスプーンも握ることは出来るが、指の動きが悪いので、上手く食べれない。と言うか食べれない。現在は左手で食べている。あと、字が書けない。鉛筆が持てない。等々不便なことが多くある。人間の身体とは、単に筋肉や腱が頭の指令する通りに動くから走ったり歩けたり、また手で物を持ったり投げたり出来るという訳ではなく、手や足、指その他あらゆる感覚が正常じゃあないと上手く機能しない、それらの感覚も凄く大事だと知った。

さて、いつ頃退院出来るか?退院出来ても後遺症は残るのか?残ったとしたらどの程度か?まだ分からないが、こうなったら仕方ない、ゆっくりと養生して治しますか。