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アニメとゲームのことを書きます

2023年を振り返る

1月

スプラトゥーンとセイヴァーを遊んでいた。

スプラはS+10を達成して、Xパワー2000を目指す途中で忙しくなって中断してしまったがまた時間ができたときに遊びたい。

このとき画像生成AIに初めて触れてハマる。この後も2023年の前半はAIの話題にキャッチアップしていくことにかなりの時間を使っていた。

2月~3月

3月末のEVOJAPANに向けてストVの練習を始めた。

ガチくんに影響されてキャラをラシードに変更。1ヶ月かけてスパダイ、2ヶ月でウルダイまで。2ヶ月ではそこまでしか行けなかったのがちょっと残念だった。

4月~5月

6月のスト6発売に向けて勉強などやりたいことを事前に片付ける期間にする……計画だったが、体験版が早々に開放されてしまい予定が狂いかけた。結局体験版はあまりプレイせず片付けに集中した。

GGSTで一時期梅喧を使おうとしたが始めてみると「思ってたのと違うな…」となり、なかったことになった。

画像生成AIで使いたくてPCを買い替えた。そのくらいAI(Stable Diffusion)を使い込んでいた。毎日寝不足だったのを覚えている。

6月~

ここからはとにかくスト6しかやっていない。1日平均4時間くらいやっていて、βテストも含めると12月末までに700時間以上プレイした。

キャラ選びに発売前からずっと悩んで、覚悟を決めてJPを選んだら大当たりでとてもやりがいのあるキャラだった。

MRは瞬間最高で1870くらいで、レジェンドにはまだ壁がある。レジェンドになるのが今の目標。

12月はGBVSRでも遊んだ。最初は正直3日くらいでやめるかと思ったが、結構いいゲームに変わっていて面白く、2週間くらい遊んだ。何よりニーアが強すぎてやればマスターになれてしまったのがハマった理由。

総括

2023年は書くことは少ないが、逆に言うとやりたいことが明確で濃密な一年だった。2024年もそういう年にしたい。

2022年に遊んだ格ゲーを振り返る

2022年は勉強に力を入れていたのであまり格ゲーはやらなかった…と思っていたがチェックしてみると結構いろいろなゲームをやっていた。

カプコンファイティングコレクション

セイヴァー勢としては今年はなんといってもこの1本だろう。
6月の発売からコンスタントに遊び続けている。来年も引き続き遊ぶだろう。
移植のクオリティには期待半分だったが、入力遅延が実機に非常に近く、その他の機能にもほとんど不満はなく申し分のない出来だった。カプコンありがとう。
さすがにアクティブで溢れかえっているほどの人口がいるわけではないが、新規セイヴァー勢が増えたことがとても嬉しい。
ハイパースト2にもかなりハマった。カジュアルに遊ぶ格ゲーとしてちょうどいい。

■ストV

Steamの記録を見ると記憶にあるよりもたくさん遊んでいた。
10月くらいまで最低でも身内で週1遊ぶくらいにはプレイしていたはず。
1~3月はSFL決勝のガチくんの試合に超感動してラシードを練習したりしていた。
4~6月はDiscordの鯖で身内が本格的にストVをプレイし始めたので、画面共有でランクマしてるところを眺めていたりときどきラウンジで対戦したり、自分も触発されてカジュアルとランクマに潜ったりした。
7~10月くらいまではLPを上げようと細々とプレイしていたが特に上がらなかった。この頃はEVOJapanを見据えてPS版で遊んでいた。PC版でアルマスやウォーロードとやらされるのが嫌すぎたというのもある。この時期から勉強や他のゲームで忙しくなり、10月からはスプラトゥーンに切り替えて中断した。
来年はEVOJapanに向けてしっかり練習しておきたい。
それにしても来年はスト6か…。

■KOF15

2~3月に遊んだ。
最初はドロレス・舞・テリーのチームなどで遊んでいたが、ヴァネッサ・ラルフ・テリーのチームの評価が高くなってからはそちらに移った。
VRTは強すぎたがやはりKOFはいいゲームだと思う。とにかく動かしていて気持ちがいい。
ランクマは覇者までやった。それより先はエルデンリングやP4U2と時期が重なっていてやり込めなかった。
あとは数年ぶりに連絡した身内とプレマしたり。

ファントムブレイカーオムニア

3月に発売されて2日だけ身内(1人)と遊んだ。直後にP4U2が発売されたので2日しか遊んでいない。やたらと相殺が起きてごちゃごちゃになったりガーキャンでなんでも出せたり謎のフィーバータイム的システムで目が飛び出るようなダメージが出たりと類を見ないゲーム性は数日だけ遊ぶ分には面白かった。

P4U2

3月に遊んだ。俺たちの青春のゲーム。もっとも僕は2の初期でやめたけど…。
P4Uがきっかけでできた繋がりは今でも続いている。また遊ぶ機会ができたことが嬉しい。
当時からのメインキャラのクマを使ったり、番長を新しく覚えたりした。
今遊ぶとコンボの長さや難しさに時代の違いを感じる。
ランクマはあまりやらず、ほとんど身内の間でだけ対戦していた。影天田にマジギレしてしまい気まずくなったのは申し訳なかった。マジで反省している。

■DNF Duel

6~7月に遊んだ。
クルセイダーで闘神まで。一瞬だけキャラ別日本一にもなった。

自分の中ではそこまで上手いつもりもないのに分不相応なくらい勝率が良かったのは、「マッチング地域選択でアラド大陸を選ぶと弱い海外勢が出てきて勝ちやすい」からだったのではないかと個人的に考えている。
スイフトマスターが最強キャラすぎて2週間ほどで引退。
12月のヤケクソアッパー調整で逆に興味がわいてきたので今は少しやりたい気持ちはある。

■モフモフ戦線

6月に突然Switchで発売された謎のインディー格ゲー。謎すぎて購入。
初日だけ遊んだ。キャラを動かして終了。ネット対戦がないので遊びようがない。

■BBTAG

師弟杯やロールバック実装きっかけで1~4月にときどき遊んだ。
ヒルダ千枝でチャレンジャーを目指してランクマをやったものの、なかなかコンボとセットプレイが上手くできずチーム替えを検討しているうちにフェードアウト。

■GBVS

新バトルシステム追加の時(6月)と身内対戦用の時(9月)とで少しだけ遊んだ。

■GGST

8月にブリジットが追加されたのでブリジットを使ってランクマを天上階入りまで遊んだ。

■MBTL

新キャラが追加されたときとかにたまーに身内で遊んだ。

Amazonで買った激安レバーレスを改造する

dos236236.hatenablog.com

前回の記事で紹介した激安レバーレスの基板を入れ替えて改造した話をする。
自作アケコンの作り方の解説にもなるよう書いた。

■必要なもの

アケコンの土台となる箱
・ボタン
・基板
・基板とボタンを繋ぐケーブル
・基板とゲーム機を繋ぐUSBケーブル
・基板およびUSBケーブルの固定具(必須ではない)

今回は箱とボタンは既にある。

基板は「Universal Fighting Board」が定番だが価格が高い。
私はRaspberryPi Picoを拡張した「Pico Fighting Board」を購入した。(かどゆー商工本店 - BOOTH さんなどで購入できる。)
こちらはPS4にはレガシーコントローラーとしてでしか使えないが、UFBよりもずっと安価に手に入る。
基板とボタンを繋ぐケーブルはBrookの「Fighting Board Cable」と「Hitbox Cable」を使う。
これはハンダ付け不要でUFBとケーブルを接続できるグッズだ。Pico Fighting Boardにも使える。

基板とゲーム機を繋ぐケーブルは適当なUSBケーブルでよい。

基板およびUSBケーブルの固定具は今回使わなかった。
本来ならネジとスペーサーなどの用意が必要。

今回の総費用は以下のようになった。
・土台とボタン ¥6999
・基板 ¥3700
・Fighting Board Cable ¥2500
・Hitbox Cable ¥999
・USBケーブル ¥2000
合計 ¥16198

■改造方法

それでは実際の改造方法を説明する。
といってもケーブルを繋ぎ直すだけだ。

まずもともとボタンについているケーブルをすべて外す。
ファストン端子の中央のツメを押しながら引き抜くことで楽に外せる。
先の細いペンチなどを使うとよい。

次に、Fighting Board Cableをボタンに取り付ける。
色とボタンの対応は以下のサイト・動画が参考になる。

Brook Fighting Board シリーズのBrook Fighting Board Cable配線方法 – アケ魂-Akecon-

史上最強アケコン”VScase”の組み立て解説!これさえ見れば誰でも作れるぞ!! - YouTube

レバーレスの場合はレバー用のハーネスをHitbox Cableで変換して移動ボタンを接続する。
それが終わったらハーネスを基板のピンに差し込む。向きに注意。

最後にUSBケーブルを通して蓋を閉めれば完成。(本来なら基板を固定すべきだが割愛)
私の場合、ケースが小さくて基板とハーネスをすし詰めにしないと蓋を閉めることができなかった。(そのおかげで固定具が不要にもなったが)
箱のスペースと配線の問題は他のアケコンを自作するときも注意が必要だろう。

■まとめ

安いアケコンを買って自分で改造したこととその方法について紹介した。
ボタン配置を変えたいなどのマニアックな望みを叶えるには自作がおすすめだ。
AFGさんのショップでオーダーメイドする手もあるが、自分で試作品をまず作ってみることができるのは大きい。
将来的に考えてDIYの知識を持っておくことは身の助けにもなりそうだとも感じた。

アニメ「Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ-」をよろしくな

 

Amazonで怪しげな激安レバーレスコントローラーを買ってみた

■なぜ購入したか

Amazonで6000円くらいのクソ安いレバーレスコントローラーを見つけた。

RAC-J503B
https://www.amazon.co.jp/dp/B08XJVDYWC

RAC-J503B-SW
https://www.amazon.co.jp/dp/B08XJVDYWC

1つ目はボタンがBAOLIANというメーカー製、2つ目は三和製で1000円高くなっている。

このレバーレスの特徴は天板のボタンが14個あること。
(移動4個+パンチキック8個+追加2個)
HITBOX配置の上方向ボタンの右隣に一つ(押すと下が入る)
下方向ボタンの右上に一つ(押すと上が入る)
追加でボタンが増設されている。

なぜこんなコントローラーを買おうと思ったのかというと、スト6ではドライブインパクト用ボタンを押しやすい位置に増設することが絶対に必要になると考えていたから。
そこで当初は加工しやすそうなアケコンを見つけてドリルで穴を開けるつもりだったのだが、Amazonを検索したらちょうどよく初めからボタンが増設されているアケコンを見つけた。
しかも6000~7000円と怪しいほどに安い。

この製品の追加ボタンの本来の用途は上下ボタンを増やして入力を補助させるためのものだが、適当に配線を変えてしまえばよい。
(ちなみに移動ボタンを増やすのはもちろんCPTルールでは認められていない)

安すぎるので粗悪品の可能性が高いし、ネットに上がっている情報もほとんどなかったが、ものは試しで購入。(三和ボタン版)
1週間ちょっとで届いた。

■実物はどうなっているか

外箱はこんな感じ。

RetroArcadeCraftsというアメリカのアケコン関連品メーカーの商品らしい。工場は中国。
ここは他にもささきさんが使っているレバーレスとかHITBOXのパチモンも作っている。

箱を開けて中身を取り出す。とりあえず壊れてはいない。説明書はついていない。

写真だとわかりづらいが天板はアクリル製?でツルツルと光沢がある。指紋がつきやすい。

裏面はクソダサい吸盤がついている。これは絶対外すだろう。

純正HITBOXと大きさを比較する。横幅は約30cmと小さい。高さは純正と同じ程度。

天板はボルトとナット4セットで固定されており、工具があれば簡単に取り外せる。中身を開けてみる。

箱の中はかなりシンプル。
ボタンの端子が横に生えるように曲げられている。そうしないと底に当たるのだろうか?
増設されている移動ボタンはハーネスで物理的に通常のボタンと繋げられている。

基板は「ARC-666」と書いてある謎の基板。

全体的に、値段相応にチープな感じなのは間違いない。

■使用感はどうか

横幅がコンパクトな分、膝をかなり閉じないと膝置きができないのが窮屈に感じた。

下側についている増設ボタンの使い勝手は良好だが、上側についている方は普通に押しづらくあまり使わなさそうな気がする。

PCに接続してストVを起動してみると最初はボタンを押しても反応がないので焦った。
これはSteamの設定で「一般のゲームパッド設定サポート」をONにすることで解決した。
キーアサインも普通のアケコンと異なるのでSteam側で変更した。

ちゃんと操作できるようになったところで軽くストVでキャラを動かしてみる。
遅延は特になさそう。
しかし重大な欠陥を発見…上下ボタン同時押しで上優先にならない(入力無効になる)。
この問題は解決方法が見つからなかった。
まあどうせ基板は入れ替えるつもりだったのでどうでもよいといえばどうでもよい。

■まとめ

7000円で自作アケコンの土台と三和ボタンがセットで買えると考えると全然あり。
逆に言うとそのまま使うのはまったくおすすめしない。
次回はこのアケコンの基板を入れ替えて改造する方法を書く予定。

■追記

次回の記事↓

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格闘ゲームにおけるバランス調整の現在と未来

先日DNF Duelのバランス調整内容が発表された。
これを見た格闘ゲーマー諸氏のTwitterでの反応は概ね不満気であった。
一強キャラであったスイフトマスターの弱体化については誰もが予想していたと思うが、

  • 4キャラしか変更点がなく、さらにそのうち3キャラは1箇所のみの変更
  • 変更点がすべて弱体化
  • Tierの低いキャラの強化点がない
  • 開発がゲームを盛り上げていくつもりなのかわからない

といった点が不満として挙がっていた。

 

DNF Duelは発売からまだ2ヶ月だがプレイヤー人口は急激に減少している。
Steam Chartsによると直近30日の同時接続人数はピーク時で774人であり、これは遥かに旧作のP4U2の753人と同レベルしかない。※8月30日時点
皆さんの知り合いの中に(スイフトマスター使い以外で)このゲームを続けている人はどれだけいるだろうか。
ほとんどは自分が元々メインに遊んでいたゲームに帰っているのではないかと思う。
今回の調整内容を見て、他のプレイヤーの復帰を期待していた人・自分が復帰するか検討していた人は失望しているのではないだろうか。

 

 

この記事はDNF Duelをdisるために書いているわけではない。
ただ、DNF Duelをめぐる状況は現在の格闘ゲーム環境をよく反映しているように思う。
つまり、格闘ゲームにおいてバランス調整はどういった意味があるのか、そしてそれをプレイヤーがどのように受け入れているかということだ。
この記事でそれをいちプレイヤーとして考察してみたい。

 

■バランス調整の意味

後の議論のために、まず格闘ゲームのバランス調整は何のために行われるのかを考えよう。
ここでは3つの目的を挙げる。*1

 

1. ゲームを面白くするため

バランス調整の目的の一つは、ゲームをより面白くエキサイティングにすることだ。
例えば技の強化や新技追加によって新しくできることを増やしていくことでゲームは面白くなっていく。

 

2. ゲームを健全化するため

二つ目の目的はゲームをあるべき姿に正すことだ。
具体的には、強すぎるキャラや技を弱体化すること、あるいは単に不具合修正があてはまる。

 

3. プレイヤーを増やすため

三つ目の目的は、より多くの人々にそのゲームを遊んでもらうことだ。
これは1と2を通じて達成することを目指す。

 

■バランス調整の事例

次に、近年のゲームはバランス調整をどのように行っているか実際の事例を確認しよう。
※以下では不具合調整のみのアップデートは考慮しない。

 

▼GGST

2021/6/26 発売
→8/27 調整1回目(発売から2ヶ月)
→10/15 調整2回目(前回から1.5ヶ月)

1回目の調整は技単位のピンポイントな変更で、強化も弱体化も含まれる。
2回目は共通システムや飛び道具・中段の変更など大きめのアップデートとなっている。

 

▼MBTL

2021/9/30 発売
→11/12 調整1回目(発売から1.5ヶ月)
→1/13 調整2回目(前回から2ヶ月)

2回とも「長所として設定していたが不十分だった点や、短所として設定していたが弱すぎた点」の変更で、弱体化なし微強化のみの調整。


▼KOF15

2022/2/17 発売
→3/17 調整1回目(発売から1ヶ月)
→5/17 調整2回目(前回から2ヶ月)

1回目の調整はほとんどが不具合修正だがウィップが強化されている。
2回目はラルフをはじめ多数のキャラクターが調整されている大規模なアップデート。

 

いずれも3~3.5ヶ月以内に2回のバランス調整が入っている。一昔前からすると驚くようなペースだ。
また、KOFの主要なバランス調整は発売から3ヶ月目にあたると言えるが、当時はすでにヴァネッサ・ラルフ・テリーのチームが評価を確立しており、調整がまだかまだかと待たれている状況だった。
このことから、現代の格闘ゲームでは「発売から2ヶ月ほどでバランス調整を入れる」というのが一つの基準になるのではないかと言えそうだ。

 

また、ここまで述べたことから、今回のDNF Duelのアップデートの問題点が浮き彫りになったのではないだろうか。つまり、

  • ゲームの健全化は行ったが、面白くはならなかった。結果として人が戻ってこなかった。
  • 発売から2ヶ月のタイミングではあるものの、その割に小規模なアップデートだった。

 

■プレイヤーがバランス調整に期待すること

こうしたバランス調整の状況をプレイヤーはどう受け入れているのだろうか。
バランス調整が入ると聞いたときにプレイヤーが期待するのは、基本的に次の3点だろう。

1. 自キャラの強化
2. 強キャラの弱体化
3. 人口の増加

これらはバランス調整の目的として挙げた3点にそのまま対応している。
一般的にナーフ調整が嫌われるのは1,3が満たされないことが原因と言えるだろう。
やはり理想的なバランス調整とは、

1. どのキャラクターにも強化や新要素を与えてゲームの面白さを伸ばし、
2. 強すぎるキャラ・技を弱体化してゲームを健全化し、
3. 新しく始めるユーザー・復帰するユーザーが増える

ように行われるべきだ。(改まって言うほどのことでもないかもしれないが)

 

さて、ここで冒頭に挙げたプレイヤーの不満の声に「開発がゲームを盛り上げていくつもりなのかわからない」という意見があったことに着目したい。
これは現代の格闘ゲームにおいてプレイヤーが調整に期待していることがもう一つあることを示唆していると筆者は考えている。
それはつまり、

4. 開発とのコミュニケーション

だ。
例えば「調整内容だけじゃなく意図も説明してほしい」という意見が上がることは過去たびたびあった。
その声の裏にある心理は(弱体化調整の溜飲を下げるためという場合もあるだろうが)、開発が何を考えているのか、開発と自分の価値観がずれていないかを知りたいという気持ちが大きいのではないだろうか。
プレイヤーがSNS上で調整方針に意見する運動が所謂「政治」と言われ認知されるようになったのも、バランス調整を通して自分の意見が開発に影響を与えていることをプレイヤー自身が理解しているからだ。
つまり、バランス調整が発表される場は今や開発とプレイヤーの意思疎通の機会としても機能し始めている。*2

 

格闘ゲームにおけるバランス調整の未来

これは予想だが、これからの格闘ゲームは「バランス調整を通じた開発とプレイヤーのコミュニケーション」が加速していくのではないだろうか。
その根拠は3つ考えられる。

 

1. 現代はゲームの消費スピードが速い

プレイヤーに飽きられる前にアップデートで変化を与えるとともに、ゲームの運営に前向きな姿勢を開発が見せていくことが求められる。

 

2. SNSが普及してプレイヤーの声が大きくなった

プレイヤーが感じている不満がよりはっきりと開発に見えるようになった。
また、周囲のプレイヤーの声に影響されてゲームを始めるもしくは辞める人が多くなりゲーム人口に影響を与えるようになった。

 

3. 格ゲーはキャラ替えが難しいため弱体化調整に敏感である

弱体化調整は一般プレイヤーのみならずプロプレイヤーにとっても死活問題であり、eスポーツシーンへの影響込みで弱体化調整のリスクが重く評価される。

 

結果として、開発とプレイヤーの関係はより密になり、特にバランス調整が担うコミュニケーションの役割が重要になってくる
近い将来の格闘ゲームでは月に1回あるいはそれ以上の頻度で(代わりに規模を抑えた)バランス調整が頻繁に行われるようになっているかもしれない。

 

■おわりに

今回はDNF Duelのバランス調整を見て思ったことから格闘ゲームの調整の未来まで話を広げて考察してみた。
筆者の主観を中心とした文章であり異論もあるかと思う。その場合は何でもコメントしてほしい。

*1:

参考動画:

Analysis: Why We Should Buff More Than Nerf - YouTube

【格ゲー】人口が減るような弱体調整はなんのため? - YouTube

*2:補足だが、定期的なアップデートが約束されている現代格ゲーにおいては自分の持ちキャラが一時的に強キャラであっても次のアップデートで致命的な弱体化を受ける可能性があるため、お咎めを受けづらいようなキャラ選びをするために開発方針を知りたがるプレイヤーもいることに言及しておく。

2021年よかったこと

今年の出来事の中から、いい思い出になったことを書き出していく。

1. Discord

今年はDiscordで人と話すことが増えた。

知り合い同士で集まってたむろしているサーバーにいくつか入っているのだが、去年はあまり活用していなかった。今年は格ゲーの対戦相手を募集したりするために使い始めたのだが(といっても最初のきっかけが何だったかは記憶が定かでないが)、去年から使っていなかったのを後悔するくらい通話が楽しかった。

普通に話しながら格ゲー対戦するだけでなく、暇な夜になんとなくインして他の人がゲームを配信しているのを見ながらダラダラ雑談したり、みんなで一緒にアニメや配信を見たり。

コロナで家から出ない生活が続いていたので人と話す習慣ができたのがありがたかった。

2. 痩せた

4月頃から本格的にダイエットを始めて、半年ほどで10kgの減量に成功した。
やっていたことは食事制限、自重筋トレ、断酒。

毎日体重を量って記録して減っていく数字を見たり、徐々に筋肉質な体に変わっていったり、顔の肉が落ちたりしたのが嬉しかった。

3. 部屋の片付け

週末に部屋の片付けをすることが多かった。

部屋に物が多いと管理に脳のメモリを奪われてしまうので、それが嫌で断捨離を進めた。

生活空間が広くなると単純に清々しいし、家のどこに何があるかを把握できると何がどこにあるか・必要なものをなくしていないか心配する必要がなくなって安心する。

精神衛生に非常に良い影響があった。

4. 格ゲー

今年は色々なタイトルで遊んだ。

ストVでマスター昇格、セイヴァーで小林制約優勝、メルブラで勝率7割超え&S+ランク達成、サムスピで師弟杯準優勝が主な戦績。

格ゲーが上手くなっている自信を得られた。今後数年かけてさらなる高みを目指したい。

5. ポケモンユナイト

初めてMOBAに挑戦して四苦八苦することになったゲーム。

とにかく勝てなくてメンヘラになったが、有識者にいろいろ教えてもらえてMOBAの奥深さを窺い知ることができたのはよかった。

6. 劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト

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今年のベストムービー。人生で一番泣いた映画になった。

ずっと好きで追っていたコンテンツが最高の形で集大成を迎えた。

自分の期待値を圧倒するスケールの感動を与えられてただただ多幸感で涙を流した。

7. ニセモノの錬金術

www.pixiv.net

今年のベストコミック。人生で読んだ漫画の中でも10指に入るくらい好き。

緻密な設定の世界観、登場人物一人一人が持つ強い個性と哲学、胸を打つ台詞の数々が魅力。

四六時中漫画のことを考えていないと描けないような、自分じゃ一生かけてもこれほどのものは作れないようなと感じさせるほどの作品。

8. ヤマノススメ(アニメ)4期の発表

ただただ感謝。

来年はまた山登りも再開したい。

「難しく考える初心者」と「正しい基本」と「考える楽しみ」の話

昨日こんな風な内容のツイートを見た。

「知人に教えてもらったことを書き留めたメモです格ゲー初心者ギルティ4~6階向け(画像とイラスト添付)」

メモの内容は中級者以上がやっているような本格的な攻略がずらずらと書いてあって、それを見た私は「初心者の割にずいぶん難しいことをやろうとしてるんだな」と思った。
「そういう人もいるんだな」くらいに思って特に気に留めなかったが、やはり同じことを考える人はいて、「考えすぎ」「○○だけしてればいい」と言及するツイートも見た。
それで今日最初のツイートをした人のアカウントを見に行ったら「怖いのでツイート削除しました」とあった。
・・・・・・。
なんか可哀想だなと思った。

 

こういう出来事があってつらつらと考えたことを文章にしてみた。
前もって注記しておくとオチはない。

 

初心者が身の丈に合わない高度な技術を覚えようとする、というのはありがちな話だと思う。

youtu.be

↑最近見たネモさんの切り抜き動画。類似した話をしている。

今は上級者のプレイ動画や攻略情報がインターネットに溢れていて、それが「基本」だと思われやすい環境だ。
ましてや格ゲーは何年も続けている経験者が多いので、積極的にプレイしている層が上級レベルの情報を求めているというのもある。
冒頭に書いた初心者の人も、知人の格ゲー経験者にちょっと過剰な情報を詰め込まれてしまったのだと思う。

 

しかし、GGSTで4~6階レベルというのは自キャラの操作も覚束ない段階だろうし、もっとシンプルで「本当に基本的なこと」を抑えるべきというのが尤もな話だろう。
ただし、それはそれで問題がある。
それは初心者にとっては「本当に基本的なこと」が何なのかわからないということだ。
上級者は「本当に基本的なこと」を理解していて、当たり前のことのように「飛んでコンボしてれば勝てるよ」と言ってのける。
しかしその当たり前の結論も、初心者にとっては未知の事柄だ。
間違いなく最も注力すべきことが目の前にあっても、取捨選択に失敗するのはしかたのないことだろう。

 

では、初心者が過剰な情報を与えられることなく、ごく単純で的を絞ったことを教えられたとしたら成功なのだろうか。
ここにも罠が潜んでいると思う。
それは「簡単かつ効率的、が必ずしも正しい基本ではない」ということだ。
例えば、
・昇竜をパナしまくれば勝てる
・突進技を連発すれば勝てる
といった流儀を初心者が教われば、確かに初心者同士の対戦では勝てるだろうが、それは果たして正しいことなのか。
邪道でも勝てればいい、と考えるのか。
まずは勝利の美酒の味を覚えさせることが優先、と考えるのか。
いずれ通用しなくなる戦法を覚える意味はないから真面目にやるべき、と考えるのか。
そのゲームの醍醐味を味わうためには真っ当なプレイをすべき、と考えるのか。
人それぞれ意見が分かれるところだろうし、初心者本人の目標や姿勢に寄っても答えが変わってくるだろうから、正解はない。
そうなってくると、単純なことを教える、ということが実は単純ではないことがわかる。

 

そして、仮に教わる本人の価値観にマッチした方法で指導が行われたとしても、それが100%良いとは思えないことが一つある。
例えば、師匠が完璧なアドバイスをして弟子はそれを吸収するだけでぐんぐん成長したとして。
それは一見健全なことに見えるが、逆に、弟子が自分でいろいろ考えて上達する機会を師匠が奪ってしまったとも言えないだろうか。
他人に教わるよりも自分で悩んだ末に得られた知恵の方がその人のためになるなら、たとえ正解であっても、安直に答えを教えればいいというものではない。
(これに近い話はウメハラさんも『勝負論』などの著書で度々述べている)
初心者が背伸びしているのを見ても、それを止めさせるのは自分で考える楽しみを断つことになるかもしれない。
もちろん、結局身につかなくて挫折してしまっては最悪なので、誰かが救ってあげる必要はあるのかもしれないが。

 

こういうことをあれこれ考えて、簡単に口出ししてしまいそうなことでも一筋縄ではいかないものだと思った。