みなさん、こんにちわ。
昨日のブログにも書いたとおり、この間、大学の英語の非常勤講師の仕事をさせていただくことになりました。しかし、コロナ禍で大学の授業はオンラインで再開となり、その後一部の授業で対面授業が再開されたものの、僕の担当する授業は結局後期も全てオンラインとなりました。すなわち、僕は一年間、一度も大学に行っていない大学講師です(笑)。学生とも直接会っていません。。。
具体的には、僕の方で大学のサーバーに授業資料と音声ファイルをアップし、学生たちには課題をサーバー上にアップするという感じで授業が進みました。
以下は、ある回で作成した授業資料のなかのコーナーの一部から引用したものです。学生たちのなかでも比較的評判の高かったものなので、参考にしてもらえれば幸いです。
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日曜の夜8時に放映されている「イッテQ」のワンコーナーの「出川哲朗はじめてのおつかい」を最初に観た時の衝撃は今でも覚えています。
観たことのない人に簡単に説明すると、英語が全く話せない出川哲朗という芸人(ちなみに僕と同い年です)が、外国の都市の真ん中でいきなりスタッフにお題(例えば「大英博物館のアヒルのお土産を買ってきて下さい」)を出されて、初めて会う見知らぬ通行人に一人で聞きながら、お題までたどり着くというコーナーです。
そしてその出川さんの英語のひどいこと!例えば左のような英語(これを別名「出川イングリッシュ」と言います)を平気で見知らぬ人にしゃべりかけるのですが、当然、言われた人は(多分、それが英語であることですら)さっぱりわからず、戸惑います。
しかし、ここまでは何となく予想していた展開なのですが、びっくりするのはこれからです。普通の日本人なら、恐らく、通じなかった自分が恥ずかしくなり、これ以上の恥をかかないために、ニコニコと謎の笑顔(別名「照れ笑い」)を振りまき、そそくさと退散するところでしょう。しかし、リアクション芸人として数々の修羅場をくぐり抜けた出川さんは違います。なぜなら、彼は、笑われるのは慣れているから。で、相手側の戸惑いに一切構わず、ぐいぐいと自分が知りたいことを聞きまくり、そして、最終的に見事にミッションを達成してしまうんです!!
そもそも僕は「日本人の多くに見られる、英語コンプレックスの根本は、コミュニケーションの問題であって、英語ができる・できないの問題ではない」という持論があって、文法・発音とかを気にせず、自分の感情や疑問を相手にどんどん伝えていくことこそが一番重要、というふうに考えていました。なので、出川さんがこれをどんどん体現してくれたので、我が意を得たり、と最初は感じていました。
が、です。出川さんの英語がぜーーんぜん上達しなーーーい!
で、それを見ていて、かつて僕が実際に見てきた、自己流の英語で会議等を押し通していく日本人のおじさんたちを思い出してしまいました。
出川さんがそうなのかどうかはともかく、一旦その自己流の英語が「通じる」という経験を得ると、それでいいと思ってしまうんですよね。観光程度なら、それはそれでいいのかもしれない。でも、交渉とか商談とかの高度なコミュニケーションが必要な場面では、日本語の微妙な表現を英語でどのように表現していくか、という技術が必要になります。で、そのためには、やはり文法やら単語やら発音やらの基礎がやはり必要なんだなぁ、と思い直した次第です。(但し、専門用語以外は一般に中学程度で十分)
とは言え、「間違ってはいけない」を意識しすぎて何も言えない、ではいけないので、恐らく、一番いいのは基礎を頭の片隅に置きつつ、まずは出川イングリッシュで始める感じなのかな、と思います。
出川イングリッシュ その1
「ドゥユーノーガーガーバード?」
ロンドンの大英博物館で、アヒルのお土産を探していた時の出川イングリッシュです。
出川イングリッシュ その2
ボーイズ・アンド・ガールズ・チュウチュウボックス
「シアトルの巨大観覧車をリポートせよ!」というお題を元に出川さんが考えた、「観覧車」の英語です。チュウチュウボックスって…。観覧車の目的を間違えている気がするんだけど。。しかもチュウチュウってもはや英語じゃないし。。
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