はてなお題から あなたにとっての大人って?
あなたにとっての大人って?
いつのまにか44歳になった。
1月が誕生日だから、ついこないだ。
なんとなく日ごろから、このテーマを考えていたので
書いてみる。
あの頃、見ていた大人にはなれたか
大人とは、なんだったか。
仕事して稼いで、言動に責任を持ち周囲と上手くやりながら
家族と生きている。
そんな存在が大人だと思っていたし、今も変わらない。
自分自身、そのように生きているつもりだけれど
想像していたより、何か違うし随分と辛いことも多い。
子供だった1980年代は、今よりも景気はいいし
大人らは胸を張って生きている人が多かったように思える。
頑張れば、報われる。
それが信念であり原動力の時代。
でも、自分があの頃の大人らと同世代になり
思うのは、意外にも良いものでもないな、という感想でしかない。
やはり、期待していたのだ。
大人らと同じようになれるのだ、と。
でもあの頃、見ていた大人には、なれてはいないな。
自分にとっての大人とは
ある時、職場の先輩でもある63歳の爺さんが言った。
「60超えたら社会のお手本でないと、あかんのや」
何で爺さんが、これを言ったのかは忘れてしまったが、とにかく言った。
社会のお手本。
こんな社会道徳みたいな一言が、頭に残っているということは
自分の中で、これが当てはまるのだろう。
44歳になるまで、良いものも見たし悪いものも見てきた。
たくさんの失望と、少しの感動も貰ってきた。
それなりに人生踏んできたつもりだけど
もちろん聖人君子でもないし、毎月の生活に喘いでいる。
飲食業だからコロナの影響もあり、サラリーマンとはいえ
先々の保証などない。
「商売、打つ手は無限」と教えられ、頑張ってきたけど
今は1年後の予測もできない。
子供を抱え、家庭を持ちながらも、この先どうしていくのか。
こういう状況にあっても、胸を張って日々を正しく
生きていくしかない。それしかできないと思う。
辛くてもしんどくても、子供の頃見た大人になれなくても
今日と明日、精一杯生きようと思う。
「社会のお手本になる」
そう思い、つまずきながら生きていく。
無骨だけど、そういうのが自分にはしっくりくる。
お天道様の下、堂々と天下を歩ける。
そういう人が大人だと、今は思える。
プライドは醸造される
ーーーここからTwitterの追記ーーー
【プライドは醸造される】
— なっく (@nak57317041) October 7, 2019
フード産業で21年生きてます。
フード産業は、ヒトで成り立ってます。
でも【ヒト】は帳簿上の概念。
本当に大事なのは【人】です。
【人が続く店にするには?】
今回はそんなことをブログに
書いています。
店舗運営の参考にどうぞ。
(ブログは固ツイから)
効率化で失ったのはヒトじゃなくて人
今まで24h営業で貫いてきた会社が
効率こそがビジネスである、とやってきた会社も
少子化や時給高騰などの影響を受けて
やっていけなくなった。
何が大事だったのか
「飲食店」ではなく【フード産業】としての
エンジンはヒトのパワーが大部分だ。
なんぼ偉そうな事を述べても
ご飯の盛り付けひとつ出来なければ
なんにもならない。
昨今は、効率化の一つとして炊飯米の自動盛り付けマシン
も多々導入されているが、あれがそこまで効率につながる
とも思えない。確かに入社して3日のパートスタッフでも
規定グラムを盛り付ける事は可能だ。
でも、それで良いのか。
いや、それで良かったのか、この業界は。
効率化を求めるあまり、大事なモノを置き去りに
したから今、業界は苦しんでいるのではないのか。
働くヒトは、ヒトではなく人。
帳簿上のコストではなく、人間。
人間が働く喜びを得るのは、成長だろう。
ハッキリ言って、ごはんの盛り付けなどオペレーションの
1つでしかないし、それで1日の売上予算が達成される
キーポイントではない。
しかし、規定グラムを自分の手で盛り付けること。
それが計量なしでやれるようになること。
他のスタッフよりも美しく盛り付けができること。
それらが、そのスタッフの成長であり仕事の面白さだろう。
はたから見れば、(なんだそんなこと)だろうが
フード産業では、大事なスキルの1つ。
【身に付く】というのは、書いて字の通り
【体に染み付く】と僕は解釈している。
繰り返し繰り返し行動することで
仕事の感覚や、コツを飲み込んでいく。
その感覚は、盛り付け以外の作業でも活きてくる。
いつしか、そのスタッフは店舗オペレーションのほとんどを
体得して店舗の柱になる。
そうして【店とって得難い人材】となる。
最初の一歩は、ご飯の盛り付けという地味な
作業だったけれど、【出来た!】という喜びを
忘れずに繰り返していくことで楽しくなる。
後輩や社員からも頼られて、誇らしい自分になる。
プライドが芽生えるからだ。
このプライドこそが、得難い人材を生み出す。
プライドは醸造される。
樽の中のウイスキーのように、
時間をかけて、様々な仕事を経験し、店に通い続け、
泣いて笑って唇を噛んだ経験が、仕事へのプライドを醸造する。
産業という名のもとに、大事なモノを置き去りにした
フード産業界は、もういちど「飲食店」の匂いを
思い出さなければいけない。
「店長!盛り付け、どうですか?!」
「よし!なかなか上手になってきた!
でも、ここをこうすればもっと速くて綺麗になるぞ。
まだまだ、だな~」
「そうか!わかりました!」
こんなコミュニケーションの日々が、きっと
あなたを強くしてくれたはずだ。
人は人でしか強くならない。
21年やってきて、心底そう思う。
終わり。