偽デジタル写真屋日報 出戻り

日記鯖〜はてダ〜So-net Blogを経由して恥ずかしながら戻ってまいりました。

フィルムで写真を撮ることを見直す2024

ここまでのあらすじ

昨年の終わりぐらいから突発的にフィルム熱が発生し、 だいたいフィルム機材を処分した我が家にフィルム機材が数台ほど生えました。 この突発的熱狂具合は諸々冷静に見返してみる必要があるな?と思い、ここんとこのいきさつをざっとまとめてみる次第。

そもそもなんでフィルムを使わなくなったんだっけ

感材代がかからない

デジタルカメラが普及する最大のきっかけでもありますよね。 実際シャッターを押す心理的障壁はなくなりましたし、 その結果「押せなかったことによるエラー」は激減しました。

現像待ちがない・現像代がかからない

特に報道・商業の人だと「ラボに出して上がりを待つ」がなくなったのは大きいですよね。 あと報道の場合は電送が圧倒的に速くなりました。

ハンドリングが面倒

特にPCに連携させようとした場合、撮る→現像する→スキャンして取り込むというプロセスが地味に負担になります。 また、紙焼きで完結させようとした場合も作品向けだとラボをとの打ち合わせとか試行錯誤が必要で。

でもさ、今のデジタルカメラは高くなったじゃん?

業務で使うレベルの機材って、いつの間にかボディが「とりあえず50万持ってきて」って価格帯になってるじゃないすか。

レンズ合わせて初期コストに100万吹き飛ぶとかも珍しくないっすよね。ちょっとした中古車買えるぞ。

で、初心者向けミラーレスのキットも新品アンダー10万で揃えるのはなかなか難しく、とりあえず20万弱あれば選択肢が出てくるみたいな状態になってきつつあり。たけえよ。

機材代を回収するまでのライン、高くね?

となると、今まではなかったこういう疑問が出てくるわけです。買ったカメラはシャッターユニットが死ぬまで押しまくるぜ!って人であればボディに50万突っ込んで5万枚なり10万枚なり撮ってりゃそりゃ回収もできますけど、世間に流通してる「ちょっと綺麗な中古」って、だいたいシャッター回数数千ですよ。そうやって考えると、20万とか突っ込んでも回収できてなくね?と、なるわけで。

デジタルのデータハンドリング、地味にきつくね?

単純に数が増えたことによりセレクトなり見返す時間が増えてきつい・セレクト後に仕上げするのがしんどい。そして増えていくストレージのお守り。ディスク1発で数TBとか確保できるようになって比較的部屋の面積は食わなくなりましたが、今度は逆にディスクが死んだときのダメージがこわいし、じゃあクラウドに放り込んでしまえ!というのもあとで参照するのがしんどかったり探しだすコストが馬鹿にならない。ましてやサービス終了時にデータ引出すの、何日かかります?とか、そんな話すら出てくるわけですよ。

もしかして:フィルムにワンチャンあるのでは

で、ここに戻ると。確かに材料はクソ高い。現像も安くはない。でもとりあえず物理で残ってちゃんと保管しとけば存在を忘れられるじゃないですか。火事・水没の心配は残りますけど、少なくとも「いつ飛ぶかわからん」という不安よりはまだマシな気、しません?

フィルムのカメラ自体は安い

これ。「限定の綺麗なライカがほしい!」とか「やっぱりCONTAX T3が!」とか言い出さない限り数千円〜2・3万円くらいで本体の調達はできるし、「ちゃんとメンテされた機械式カメラが」という需要であっても、5万円前後出せば整備済みのNikon F2とか買えます。あと知人を伝って手に入れるルートもありますわね。レンズ?んなもん標準か広角1本ありゃいいでしょ。余裕あれば望遠1本くらい足してもいいけど、どうせ縛り要素が強いんだからレンズだって縛ってみてもいいんすよ。なんだったらレンズ固定式機械カメラとか行ってもいい。格好いいぞ!たまに失敗するけど!

また、限界を狙いたいなら1000円持ってハードオフジャンク箱から綺麗そうな不人気機種を拾ってくるという手もあります(本当に死んでるラインを見極める技量が必要なのでおすすめはしませんし、当然電池だのストラップだのの追加コストはかかります。マジ茨の道)。

そもそも、そんなに撮る?

で、ここ。「ちゃんとした写真を撮りたい」という気持ちでふつーのひとが1日うろついてとりあえず400枚撮るとか、案外できそうでできないんですよ。数撮るのってスキルの部分もあるんで。

それならばですよ、ちょっとした旅に出るときに、フィルム3本持って丁寧に撮ってきて、そこまで重要じゃなさそうなメモ的写真は全部スマホで終わらせたらどうでしょう。帰ってきて1本フィルム余るくらいの撮り方で用が足りるなら、現像代とフィルム代合わせて5000円前後くらい。現像してCD焼いて終わりにするならもうちょい安くなりますよね。カメラの初期コストが低く抑えられるなら「まあ高いけどわかる」ラインとも言えません?

「数撮るのはスマホに投げる」というデジカメ黎明期にはできなかった芸当のおかげで、実はフィルムに対する敷居も下がっていると言えなくもない!ような!たぶん気のせいだけどそういうことにしたい!

あと、カラーで撮らないって手もあるよね

正直昔を知ってると「店頭でカラーフィルム買おうとしたら2000円消える」ってのはちょっと怯むものがあるんですわ。実際リバーサルフィルムなんてちょっと覚悟しないと手を出せない価格になってますし、処理にかかる時間も以前のように「プロラボの窓口に出してお茶飲んで待つ」とかは無理な話になってて。

であればだ。どうせ時間かかるのは一緒と考えて、黒白メインで撮ったらどうでしょう。黒白フィルムならまだギリギリ1000円前後くらいで買えます。本当は自分で処理したほうがたのしいし安いけど、そこはあとのお楽しみにしてラボに出して待つこと一週間くらい。ちょうど「何撮ったっけ」くらいになった頃合いで「カラーでは見たことのない世界」の写真が手元に残るの、案外楽しくないすか。

あと、黒白で撮るメリットとして「スキャンが比較的やりやすい」というのもあります。単純な反転である程度絵として見えますからね。なんならスマホでやったっていい。凝ったらなんぼでも凝れるけど、まずは「思ってたより案外敷居が低いかも」というところを体験してみませんか。単純に物理で手元に残るの、楽しいっすよ。

スマートフォンカメラにおける「写実」の話

話の発端

iPhoneのカメラは13で『写実』を捨て『映え』を選択したのか「写真はサムネとして七色に輝く小さな宝石として楽しまれる」 - Togetter

最近のiPhoneで「写っている」ものがすでに「写実」を通り過ぎて「絵を描いている」って話がbuzzっていて、まあ実際最近のスマートフォンの出力って相当トーンをいじったりHDRがっつり効かせたりするよなー、と斜め読みしてはてぶにもそんな感じのコメント書いたわけですが。このまとめの主題はどっちかというと、後半でからぱた氏が語るところの

これ。「内部で現像するときに細かい線とか見えてないものをむりやり描いてね?」って話ですな。

超解像を通り越した謎解像は「写実」と呼べるのか問題

最近のAdobe CameraRAWにある「スーパー解像度」とか、DxOのDeepPRIMEみたいな「超解像」って、一応センサーが受けた像を基準にして、実際に写ってる線をクリーンにするとかそういう方向で見えを強化しているわけですよ。で、それを通り越して「文字っぽいものが見えてるので文字としてデモザイクする」って話になると、すでに写真というよりも今話題のAI絵描きに近いアプローチになってるんでないかと。

いや確かにレンズ通してセンサーに入ってるのは「素材」なんだからいい感じの「写真」に寄せた出力がボタン一発で出てくれればそれはそれでありがたい。とは思うんですが、さすがに細部の像そのものを描き直すというのは考えもつかなかった。マジか。

そういえば:美顔モードは「写実」ではないよなあ

そういえば、自撮りモードなんかもかなり顔をいじってくる機種がありますやね。肌色を良くしたりするあたりはまあいいんだけど、肌のキメが細かくなったりなんとなく輪郭線が変わったりするとさすがにおいちょっと待て。とはなる。でもこの辺がアリなんだとすれば遠景の文字が多少変わったとしても大勢に影響はないと言える…のか?なんかわかんなくなってきましたね。

許せる画像処理、許せない画像処理

たぶんここらへん、人によってだいぶ差があると思うんですよ。

スマートフォンで写真撮るときには「だいたいボタン一発でいい感じに写ってくれればヨシ!」なわけで、その「いい感じ」さえクリアしてればあんま不満もないわけですが、一昔前なら

  • 露出が合ってて
  • ピントが合ってて
  • 色がおかしなことになってない

程度でクリアできてたのがHDRとか強めの補正によって

  • レンズの歪みが全然ない
  • 影が強くない
  • 色が盛られている
  • 飛び潰れがない
  • 実際よりも肌艶がいい

あたりが追加されて、さらにコンピューティショナルフォトグラフィーの演算力で

  • なぜか顔の吹き出物が消えている
  • なぜか顔の輪郭線がすっきりしてる
  • なぜか遠景までくっきりしてるけど看板の文字が謎日本語

あたりに到達しつつあるのがいまここ。という理解でいいのかなあ。たぶん最初の3項目だけならあんま揉める要素はなかったと思うんですけども、2段階目あたりでちょっと違和感を持つ人が出始めて、3段目でおいちょっと待てになって現在に至ると。

レンズの歪みとかは「きれいに補正できるように歪んでいるレンズを設計して、簡素な計算ですっきり補正」ってアプローチもあるんでそんなに否定する要素もないと考えます。

が、レンズ抜けてセンサーに入ってる像を直接いじっちゃうのは、どうなんでしょね。ほぼリアルタイムでレタッチかけちゃうタイプのカメラアプリに慣れるとそこまで違和感なくなるのかなあ。わからんなあ。スマホのカメラアプリ屋さんはどう考えてるのか、一度聞いてみたい気はします。オチはない。

2018売った買った

例によってAmazonのリンクつきなので適当に踏んでもらえると漫画代くらいになります。

売った

Micro4/3機材一式

なんどめだシステム変更。GX7Mk3に更新するかどうか、ずっと迷っていたのですが後述のEF-Mへの乗り換えという方向に舵を取りました。

軽量であるとか4Kの動画が綺麗とか、いいところもたくさんあるシステムだったんですけど、スチル主体ならAPS-Cのが調子をいじりやすいって印象は変わらずでした。1インチセンサーコンパクト機に食指が伸びるもいまいち最後の決め手に欠ける、っていう状況と似てるとは思いますええ。

微妙に古いPENTAX AFレンズ群

後述の28-105導入と引き換えに、純粋軽量レンズで便利なF 35-80だけ残してごっそり処分しました。F 4/24-50とか、いいレンズだったんですけどね。残してるのはMFの単焦点を少々です。あ、FA100-300が残ってるか(人気もないし古すぎて値段がつかないのでそのままにしてある)。

買った

PENTAX K-1 MarkII(アップグレード)

予約しちまったんで、ええ。問題はいまだにCapture Oneで現像ができないことなんですが!!!メジャーバージョンアップに期待してたら最新の12でも対応入らなくてマジで困ってるのでとっとと対応入れてもらえませんかPhase Oneさん。

暫定的に他の現像ソフトで試してるものの、いまいちしっくりきてなくて難儀中。稼働率が上がらん。

HD PENTAX-D FA 28-105mmF3.5-5.6ED DC WR

いずれ買おうと思ってたので八百富さんのバーゲンセールで調達。このレンズでカバーできる領域はこれだけあれば全部用事が足ります。どういう状況でも文句なく写る優等生レンズ。

EOS M5 ボディ & EF-M22mm F2 STM

22mmと一緒に中古で購入。元をたどるとEOS RのイベントでKissMをちょっと触って「あ、悪くないじゃん」って思ったのが始まりで、「KissMのRAWだとCapture One 11で対応がない」「ダイヤル操作主体ならM5のが楽」という理由での導入となりました。

これはねえ、とにかく22mmが良い!というところに尽きます。ちょっとビネットがあるんですが、「補正無しでほぼディストーションゼロの換算35mm軽量単焦点」って、すげえ価値がありますよ。これをつけたままならちょっとした高級コンパクトデジカメサイズなのもありがたいし、Capture Oneとの相性もかなり良いのであまり難しい調整をしなくてもだいたい絵が整うってのも素晴らしい。

難点があるとすると、「現代のAPS-C機とは思えない高感度域の弱さ」があります。センサーの基準感度が低めで、夜間スナップは意識的にオーバー目の露出を当てて現像時に絞ってやらないと低照度の場所はほぼパーフェクトに黒潰れを起こします。これは像面位相差センサーをつけたことによる弊害なんじゃないかなあと推測してますが、まさか3200が使えるかどうか微妙なラインになるとは思ってませんでした。下手するとMicro4/3より厳しいぞこれ。

Tokina AT-X 12-28 F4 PRO DX 12-28mm F4 (IF) ASPHERICAL

Tokinaのアウトレット品を購入。ディストーションが小さくて癖もなくて、あまり周辺が崩れたり光量落ちたりしないというただそれだけで文句ない良いレンズです。色収差はそれなりに出るのでRAW撮影+補正のできる現像ソフトは必須。あと、逆光耐性はちょっと根性ない部類に入るので要構図調整。

EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM

機材売却時に下取り扱いにするために中古で購入。野球観戦用。ふつーに写る望遠ズームです。しかしEF-Sはプラスチックマウントのレンズばかりで嫌んなりますなあ。いくら精度はあると説得されても好きになれません。

LIFEBOOK S904/H 消耗品ほかメモ

完全に自分の備忘録エントリです。全然情報ないし、富士通公式のWebだとバッテリやACの型番表記がみつからないという(説明書pdfにも出てないでやんの)アレな状況なんでちょっと調べました。大間違いはないはずですが一応自己責任で調達してください。 基本的には民生モデルのSH90用が流用できる気配。同じガワですもんねえ。

ACアダプタ

富士通19Vのものなら基本装着可。自宅用途なら4.22Aのやつが物理的に大きくなるけど、ジャンク屋にだいたい置いてあって安いし容量に余裕がありあんま発熱しない、という点で安心な予感。なお純正はFMV-AC341C。軽くてかわいいけど高い。

バッテリー

標準添付は3セルのFMVNBP229Aなんだけど、実質2hくらいしか使えないくらいしょんぼりな容量なので、持ち運ぶ前提で使うなら6セルのFMVNBP234か、モバイルマルチベイに装着するタイプのFMVNBT36にするのが吉。

液晶

自前で交換する奴が早々いるとは思えないけども、SHARPのLQ133T1JW19が対応品。新品でも流通してるけど、中古パネルの扱いがあれば(2018/3時点ではGENOに在庫があった)そっちで買う方がお安くてよろしいですな。なんせ高解像度パネル、新品はそこそこいいお値段します。

CPUファン

DELTAのKDB05105HB-B208が適合品のようです。他モデルでの利用例も多いようで、比較的流通は豊富。$20から$40くらいで買えるのかな。

自宅用ノート更新:LIFEBOOK S904/H

導入

さて、年が明けて年度末が近付いてまいりましたが、年度末・新年度といえばリースアップPCの市場への放出ですね!

……つーわけで、うっかり軽い気持ちでヤフオク入札してたノートが落札できてしまったので、使えるところまでどうにか仕立てたという話です。

どんなノートなの

2014発売の富士通製薄型ノートで全部入りモバイル機枠に入る機種です。富士通は結構昔から13.3インチで光学ドライブ入り軽量モデルってのを作ってましたが、そういう系統に含まれる機種になります。

内容としてはHaswell世代のi5-4300UにHDD、オプションとして光学ドライブを積めて(うちのやつにはダミーのカバーがついてました。軽い)、液晶がSHARPIGZOパネルの高解像度もの。幅2560px表示とかできてすごいですね、最大解像度表示にすると正直何書いてあるのか読むのも厳しいレベルですよ。

ちょうどこの時期あたりから、富士通のこれとか東芝のKIRAとかVAIO Zとか、MBP Retinaへの対抗みたいな「高解像度液晶を積む仕様のノートPC」てのが流行ってきました。なんだかんだで解像度が上がってくトレンドは続いていますし、そのうち4K液晶が標準になってきたりするのかもしれませんね。

にしても。解像度はともかくとして、このあたりのノートから液晶の質が劇的に上がってきたのはとても良いことです(除くLet's Note)。やっぱりある程度でも色が読める液晶を積んでる機材は増えてくれたほうがいいですよ。皆幸せになれるもん。

販売時の訳あり項目

わたくしが全揃い美品なノートを素直に買う訳もなくてですね、今回は「メモリがオンボード2GBのみ・OSなし・BIOS起動まで確認」という仕様のものを落札しました。一応HDDもついてましたが、いかんせん7mmのHDDとか遅くてあまり実用にもならんので速攻で手持ちのSSDと交換してます。

不良イグレシアス!

ジャンク扱いノークレームノーリターンなんで地雷のひとつやふたつはあるだろ、と思っておりましたが、キーボードも綺麗だしファンもヘタれてないし傷もあまりない。あれ、当たりだった……?と思ってたらですね。

液晶画面の右端がたまに盛大に乱れる

という、結構残念な不良個体でした。液晶目当てだったんでこれは迂闊でしたorz

仕方がないので、中古の予備パネルを買ってきて交換しました。液晶ベゼルは爪で止まってるだけなので、ギターピックとか下敷きとかで丁寧に外していけば交換できます。下半身側をバラす必要はありません。えらい。

まずは使えるようにするよ

とりあえず認証を通さない状態でWindows10を入れて、BIOS上げ作業をさくっと完了。

その後、おもむろにバラしてSSDに積み変え。裏蓋のネジを全部外すだけで嫌な爪とかもなくすんなり全部見える状態まで開くので、換装はかなり簡単です。冷却系にもすぐアクセスできるので、グリスの塗り替えも楽ですね。NECは見習え(以前VersaProのサブノートでディスク交換するときにすげえ難儀しましてね。キーボード側から開けてディスク交換するタイプのノートは好きじゃないんだよなー)。

Linuxを突っ込むよ

そんでもって、認証通る機体だったのかどうかも検証せず即フォーマットしてLinuxを突っ込みました。最初Elementary OSを入れたんですが、ちょっと設定が気に食わなかったり細かい挙動が信用おけなかったんでKDE neonを導入。

Ubuntu16.04ベースに最新のKDEがほぼ素の状態で入っているディストリビューションってことで、重たいのかなーとか思っておりましたが、起動時のメモリ消費も1GBちょいだし、操作しててももっさり感はないしと、結構優秀なディストリビューションぽい気がしますよこれ?

ハマったところ

特にハマりどころらしいハマりどころはなかったです。インストーラは勝手知ったるUbuntu系のそれですし。あまり余計なアプリも入ってこないので、「いつもの作業環境」が決まってる人には楽といえるのではないでしょうか。

良かったところ

画面がそこそこ広くて高解像度なので、ちゃんとスケーリングかけて表示させてやれば「文字が綺麗でなおかつ広い作業エリアを得られる」てのはとてもよいです。縦方向の作業エリアの長さは正義。

あと、キーボードが薄くてぺなぺなしてるのにキータッチ自体は悪くなく、結構速めに打ってても変な取りこぼしとかがないのは優秀です。配列に癖もないですし、これはすばらしい。

微妙なところ

現在のデスクトップ環境ですと、KDE以外では小数点単位のスケーリングがいまいちしっくりこないので環境を選ぶってのが難です。恐らく近いうちに改善が入ってく要素でしょうから、あまり心配することもないですけど。あ、Windowsでしたら最近のWindows10にしておけばトラブルらしいトラブルもないんじゃないでしょうか。

あと、付属してきたバッテリが小型のものなため、省電力CPUを積んでいる割にあまり電池が持たないのも難。大バッテリにしたら重量がそれなりに行くし、このへんのバランスは微妙なところです。

2017売った買った

注意書き

今年は購入機材(後述)の都合で安レンズを馬鹿みたいに買ってるので、そのへんは割愛します。PENTAXのFシリーズズームがワイド標準望遠、とかトキナー祭り開催、とかしょうもないネタはあるんですが、そこらへんは別の機会に。あとAmazonのリンクはアフィリエイトついてます。

売った

Panasonic LUMIX G VARIO 14-42mm/F3.5-5.6 II ASPH./MEGA O.I.S.

12-35と入れ替えるための下取り用。値段つかないから残してても良かったんですが、収納空間は減らすに越したことがないので。

Panasonic DG SUMMILUX 25mm F1.4

はい、これも入れ替え用。絞って使うことが大半だったので、それなら12-35でも重量と使い勝手は変わらんなと。

PENTAX KX/Z-1/SFX

フィルム一眼は全部処分だー!ということで一括売却。フィルム使う機材は二眼とコンパクトが少々くらいの状況に。というかもう積極的にフィルムは使わない方向に舵を切りました。

MINOLTA SR505

フィルム一眼は(略)。

買った

Panasonic G X VARIO 12-35mm/F2.8 II ASPH.

あまりユーザーを見掛けないことに定評のある12-35のII型。光学系が変わってないから値段の安い初期モデルを使う人は多いんですけど、鏡胴も設計が変わっててこっちのが作りはいいっすよ、なんだかんだ言っても。 本当はElmaritの12-60が欲しかったんですが、探してた時期は本当に流通在庫がなくてバックオーダー数ヶ月って状況だったんで諦めました。これはこれでコンパクトだし絵も安定してるんで、そんな不満はないです。

SIGMA Art 60mm F2.8 DN

うっかり売ってた分の買い直しです。硬めな写りはPanasonicのボディと好相性。ただ、今回買った個体は前使ってた個体より逆光に弱い気がしなくもなくてですね……。

PENTAX K-1 ボディ

とうとう行ってしまいました。人生初の月賦購入。手元にあるKマウントレンズを生かそうと思うとどうしてもこいつに行かざるを得ないというアレ。おかげで35mmスタートのズームとか微妙な中古玉が増えること増えること……。

ただあれですね、「Kマウント/M42マウントのレンズを画角そのままで生かせる優秀な感光材料」として見るとK-1ってすごい優秀なんです(特に暗箱としての性能の高さはもっと誉められていいと思うんですよ。ミラーレスにアダプタを使うときみたいに内面反射で悩まないし、センサーとの相性もいいです)が、「Kマウントで作られたデジタル向けレンズを使ってきりっとした写真を撮りたい」って人の場合はKP/K-3IIに16-85mmを着けて使うほうがトータルコストは安いし悩む要素があんまないからいいんじゃないでしょうか。K-1ってどうしても重さは気になるし、ノスタルジーで使う人のための機材っていう雰囲気はやっぱりありますんで。

……って、ここまでぼろくそに書いてますけど、カメラとしてはすごく気に入っています。昔フィルムを使ってたときの感覚を思い出してたくさん撮れるし、36MPという解像度もすごく使いやすくて良いです。

RICOH GRII

フジヤの初売で衝動買い。操作で悩むこともないし、やりたいことはだいたいできるし、レスポンスはいいし、写りも悪くない。……んですが、なんか食い足りないところがあるんですよね。

16MPはクロップするとちょっと絵が小さすぎるなー、とかレンズが歪むんだよなー、とか結構モアレ出るなー、とか埃除けに神経使っててもセンサーゴミが出るなー、とかDNGだと現像の演算重たいなー、とか。アクセサリー類をがっつり買って使ってる割にあまり愛情が沸かない、そんな微妙な存在です。24MPの後継機が確定するなら待つけれど、そうでもないなら下取りして買い換えも考えざるを得ないかなーとか思っております。

番外編:HUAWEI Mate 9

わーいLeicaだモノクロセンサーだKirinハイエンド搭載だなんでもできるぞー!というSIMフリー電話。処理系やカメラアプリのインターフェイスがすばらしく、サードパーティのカメラアプリや画像編集アプリもいらないのがとても良いです。これはよいものだ。

TP200SAにLinuxを突っ込んだ話

なんでわざわざそんな面倒なことを

先日エントリを上げたTP200SAさん。しばらく使った結果、Windowsはメモリ4GBないとやっぱり辛い、という結論に至りまして。あと、howm使うんだったらまあやっぱりLinuxのが楽だよね、導入とか。みたいな。

導入したディストリビューション

Ubuntu MATE 17.04の32bit版を導入。どのみちメモリが増設できないので、欲張って64bit版を入れてもなあという選択です。Ubuntuにしたのはパッケージ周りであんま不便を感じてないから、MATEを選んだのはあんまりリソースを食わないのと自宅で使ってて悪い印象がないから。という理由なんで、このへんは好みで選んでいいんじゃないでしょうか。

あと、17.04を入れた理由は搭載チップの対応で悩むのと人柱ぽいバージョンの不安定さで悩んで後者を取った、という形です。32bit版ディストリビューションってあんま将来明るくなさそうですけど、このノートについては64bit版のメリットってあんまりないしなあ。

珍しく「チップの対応」と書いたのには訳がありまして、同じASUSのX205TAの事例で「無線LANのドライバが初期導入できねえ」とか「キーボードドライバに難ありで入力できない字がある(最新カーネルだとfixされてる)」とか、いまどきのノートにしてはちょっと不安を感じさせる事例があったのですね。まあ新しめの無線積んでるし、これは一応用心した方がいいかなということで新しいバージョンのお世話になることにしました。普段だったらLTSを選んでおるところです。

インストール手順

手順はだいたいここの箇条書きを参照しました。BIOSじゃねえやUEFIを起動させて"Boot" - “Launch CSM"と"Fast Boot"と"Security” - “Secure Boot menu” - “Secure Boot Control"の3項目を"Disabled"にすればほぼ勝利

あとはあらかじめisoを焼いておいたUSBメモリを差して、USBメモリから起動してやればいつものインストール画面が出てきます。

ハマった場所

最初eMMCにインストールせずにmicroSDにインストールしようかと思っていたのですが、SDへのインストールまでは完走するものの次に起動させるとgrubがSDを見失い、grub shellがこんにちはこんにちは!とやってくるざんねんな事態に。

ハード的に無理があったのかインストールに問題があるのか検証するほどの技術も気力もないし、どうせWindowsは売り払うまでインストールしねえだろ、ってことでeMMCのCドライブ領域を一式潰してインストールを行ないました。いいWindowsでした。

使えたり使えなかったりするもの

キーボードと無線LANはちゃんと使えてるのでそこで満足して他の検証はしてません(ひどい)。Bluetoothもいちおう認識してるぽいです(ペアリングは未確認)。Fn+Fキーで音量調節やバックライト照度の調整も可能。PC本体についてる電源ボタン脇の音量キーも認識されてますね。そういうわけであんまりトラブルらしいトラブルもなく、普通のノートとして使えています。

サスペンド周りは「一応寝起きするし復帰後にWifiも掴んでいるっぽい」のですが、サスペンド復帰したあとタッチパネルが反応しなくなったりたまに無線LANを見失ったりとか、地味に挙動が怪しい部分はあります。余裕あるときは素直に電源を落としたほうが良さそうですね。

使い勝手はどうすか

メモリの食いっぷりとか

Windowsに比べるとリソースは食わないです。とはいえ、Firefoxを動かすとさすがにスワップを確保しはじめてるようです(topで観察)。だいたい1GBちょいはコンスタントに食ってますんで、無茶しない限りはオンメモリでどうにか。Web?w3mでがんばる方向とかだめっすかね……?

レスポンスは改善したか

起動終了はあんまり速さを感じませんが、日常生活で処理待ちで悩まされたりキーの取りこぼしでぐんにょりしたりとか、そういうのはだいたいなくなりました。重めのWebアプリ系も「広い心があれば実用になる」レベルまでの挙動にはなってきてますし、Windows10で使ってたときに比べたらかなり快適です。

おすすめ具合はどうすか

軽くて液晶が綺麗でものを書くのに不便しないファンレスノートができた、ということで個人的にはあまり不満もないんですけど、やっぱりCeleron N+eMMC機というのは買ってすぐ頭使わないで快適!というにはほど遠い機種だなあという思いはありますね。I/Oの遅さは体感に直結しますんで。なので、CPUはともかくとして2.5inchでもM.2でもいいからSSDを積んでてメモリ4GBってのが現在の「必要最低限快適ライン」なんじゃないでしょうか。

まーWeb用途であんまりがっつり書き物したりはしないって話で安いノートを欲しいって方はChromebookにするか、もうちょっといい構成のWindowsノートにしておくのがいいような気がします。ええ。