ゴルフクラブを考えるブログ

元ゴルフクラブ開発者が、ゴルフクラブを考えるブログ。

理想のギアと出会うためのブログ。ゴルフギアの知識でご飯を食べています。(腕前は一般アマチュアです。)

【キャロウェイ】MAVRIK(マーベリック)ドライバーを元ゴルフクラブ開発者が解説

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キャロウェイが開発に人工知能を用いて「EPIC FLASH」を発売してから早一年、キャロウェイはこの期間で人工知能の設計分析力と材料開発力をさらに向上させています。

芯でも芯を外しても飛ぶどこで打っても高初速のドライバー

「EPIC FLASH」の開発時AIに与えた課題は「耐久性能を保ったまま、ルールの範囲でボール初速を最大にすること」でした。「MAVRIK」ではAIの処理能力を上げて「高初速エリアをさらに拡大、最適化すること」と謳われている。

わたしが初めにこれを見たとき「???前作のEPIC FLASHでボール初速をルール内で最大にしているのに改善の余地があるのか?前のAI演算に不備があったのか?」と感じましたが、よくよく詳細を見てみるとそういうことでもなさそうでした。おそらく市場に向けてよりわかりやすい案内にしているんだと思います。

フェースに新しい素材を使っていることが大きな特徴です。一般的にドライバーのフェースにはチタンが使用されています。チタンにも種類があり、詳しい解説は省略しますがヤング率という物性が高いほどドライバーにとっては優れた素材になります。

マーベリックの最大の特徴はAIがデザインした「FLASHフェースSS20」です。素材は従来よりも軽くて強い(ヤング率が高い)S2Sチタンを採用しています。

フラッシュと時と同様に新しい材料と形状で最適な完全解が出るまでコンピューター上で仮想モデルの試作と解析を繰り返し、フェースのどこで打っても飛ぶ、曲がらないドライバーを完成させています。今回のモデルからAIが打球音とフィーリングまでデザインしてるということで大変興味がそそられました。

 

トゥヒット

 

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プロ、上級者は上の写真のようにトゥ側にボールが当たって左へ大きく曲がることを嫌います。(アマチュアもですが)マーベリックはトゥ側にあたった時にフック回転がかかりにくく、まっすぐ飛ぶうえに飛距離が落ちません。

 

ヒールヒット

 

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本来ヒール側のミスはスライス回転で弱弱しいボールになり飛距離を大幅にロスします。ドライバーが得意な方はあえてこの場所で打ってボールをコントロールしますが、それでもマーベリックは飛距離の落ち幅が少ないので大きな武器になります。ヒールヒットを使いこなせる方はマーベリック、お勧めです!

 

空気抵抗を削減するサイクロンヘッド形状

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AIによる設計ならではのエピソードを紹介します。

ふつうゴルフクラブの設計者がやさしくて飛ぶドライバーを設計しようとすると今までの常識に縛られるため、ヘッド形状は投影面積が大きくなります。そうすると空気抵抗が大きい形状になり、ミスヒットした時のボール初速は上がるものの、空力の悪さからヘッドスピードは落ちてしまいます。そこに対して常識に縛られないAIはヘッドのバックが上がったサイクロンヘッド形状という答えを出しました。

この形にすれば空力が良くなるというイメージは当然ありましたが、人間はこの形だとどう頑張っても重心が深くしにくくスピン量が上がってしまうのではないかと考えてしまいます。しかし、マーベリックではFLASHフェースSS20のおかげでスピン量が安定し、方向性能が13%上昇しるという結果が得られています。フェースの効果でヘッドがやさしくなったので無理に慣性MOIを上げるために重心を後ろに置く必要がなくなり空力を優先したヘッド形状にすることが出来たということです。

 

同じモデルで揃えるもよし、コンボで揃えるもよし

マーベリックはドライバー、フェアウェイ、ユーティリティ、アイアンまで、全てのカテゴリーで3モデルがラインナップされています。なんという開発力!日本国産メーカーではかなり無理をしないと実現できないと思います。

ヘッドスピードや自分の腕前に合わせて、同じモデルで揃えるのもいいし、ドライバーが得意でアイアンが苦手な方は、ドライバーからアイアンに行くに従って、「サブゼロ」から「MAX」へとやさしくしていく、またはその逆、さらには自分の苦手なカテゴリーだけやさしい「MAX」を使うなど、無限の組み合わせをかんがえることも楽しみのひとつだと思います。

わたしの場合は、ドライバーからFW、UTまでをMAXにして、アイアンだけはマーベリックにしたいと考えています。理由はやさしいクラブが好きだけど、アイアンは多少小さくてもライ角さえ自分に合っていれば普通に打てるし、形状がすっきりしたものを選びたいからです。形状がすっきりしたアイアンは方向性をイメージしやすいです。

 

 

 

ドライバー マーベリック サブゼロ

 

 

ドライバー マーベリック

 

 

ドライバー マーベリック MAX

 

 

FW マーベリック サブゼロ

 

 

FW マーベリック

 

 

FW マーベリック MAX

 

 

UT マーベリック PRO

 

 

UT マーベリック

 

 

UT マーベリック MAX

 

 

アイアン マーベリック PRO

 

 

アイアン マーベリック

 

 

アイアン マーベリック MAX

 

 

 

マーベリックを検討している方の参考になればうれしく思います。

【2020モデル】PINGのウェッジを元ゴルフクラブ開発者が紹介【グライド3.0ウェッジ おすすめソール】

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https://clubping.jp/product/product2019_glide30.html

2019年秋、契約プロが次々と結果を出しているメーカー。それがPINGです。ドライバーにアイアン、パターと選手が使用しているクラブが高い注目を集めていますが、実はもっと注目されるべきクラブがあります。それが今秋発売された「PING GLIDE3.0」ウェッジです。今回は本モデルを開発者視点で紹介します。

 

ウェッジワークこそスコアメイクのカギ

PINGは”誰にでもやさしいクラブを作る”というポリシーを持っています。現代では主流である直進性が高く、打点のミスに強いクラブを50年以上前から作り続けており、ここ最近では同社の契約プロが世界中で数多くの結果を残しています。

PINGのクラブは契約プロの活躍からクローズアップされることがあり、ウッドやアイアン、パターの評価が非常に高いです。これらのクラブに隠れがちですが、実はプロたちからの評価が高く、信頼されているのがPINGのウェッジです。

2019年9月6日に発売された「GLIDE3.0」は、誰にでもやさしいクラブになるように様々な工夫がされています。番手別に設計されたヘッドと機械加工で成形された溝があらゆる状況からでもしっかりとスピンを生み出し、疎水性の高いパームクロム仕上げによって水に濡れた状態でもソールの滑りとスピン量をしっかり効かせて、安定した性能を発揮します。さらにソールを4タイプ用意し、ゴルファーの個性に合わせて選ぶことが出来ます。

 

ウェッジの性能を引き出すにはフィッテングも重要

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ウェッジは状況に応じて色々な球を打ち分けたいクラブです。球の打ち分けには、ソールの形状が非常に大きくかかわってきます。GLIDE3.0シリーズはしっかりと差別化したソールで自分がどんな打ち分けがしたいかに合わせてヘッドを選べば安定したいい結果が得られるはずです。ただその性能を十分に発揮させるには使うゴルファーに合わせたライ角が重要です。PINGという会社はしっかりそこまで考えていて、独自のフィッティングで個々の打ち分けに合ったソール形状、ライ角を提案してくれるから、結果が出しやすい。シャフトや長さなども自分に合った調整ができるのでより性能を引き出したいならばフィッティングを受けるべきでしょう。

しかし、全ての方がフィッティングを受けれるわけではないので各ソールの特性とどんなゴルファーに合うか紹介させていただきます。

 

SS(スタンダードソール)

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適度な滑りで適度に助けてくれる

基本となるSSは適度な滑り感があり、様々なショットに対応してくれます。長いねっくによる適度な重心高さと機械加工の溝がしっかりとスピンをかけてくれるのでボールこんおろーるもしやすいです。何か特別な意図や特殊な打ち方をしない方ならSSを選んでおけば間違いないと思います。

 

TS(シンソール)

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フェースを開いてもバンスの効きが一定

4種類のソールの中で最も薄いソールです。ソールの後方を削り接地面積を狭くすることでフェースをスクエアに構えても開いて構えてもソールの当たり方が一定になるように設計されています。色々なテクニックが使いやすく狭いながらも強いバンスがあるので刺さりにくいです。技術がある方ほど使いやすいモデルです。

 

WS(ワイドソール)

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丸みを帯びたソールですべり性能が高い

4種類のソールの中で最もやさしいソールです。ソールの真ん中のあたりからトゥ側を広くしていて、ソール全体に丸みがあります。そのおかげでそのおかげでソールがよく滑り、打不利に強い仕様になっています。テクニカルなショットは行わずオートマチックに打ちたい方におすすめです。

 

EYE2(アイツーソール)

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バンカーに効果的なソール形状

過去の名器EYE2そ形状を継承したモデルで、ソールに特徴があります。やや窪みのあるソールは、しっかりとバンスが効き、非常に刺さりづらいのでバンカーで効果を発揮します。オートマチックにも使えて、テクニックも使えるのでいざというときに頼りになるモデルです。

 

 

PINGのウェッジを検討している方の参考になればうれしいです。

おすすめのピン型パターを元ゴルフクラブ開発者が紹介

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タッチを重視するとピン型にたどり着く

パッティングで大切なのは、方向性距離感の2つです。アマチュアゴルファーの中には「打ち出す方向が定まらない」という悩みをお持ちの方も多いと思いますが、ほとんどのプロゴルファーは方向性に不安を持っていないといいます。トッププロはまっすぐ打てて当たり前。方向性には絶対的な自信を持っています。なぜなら練習すればするほど方向性はよくなり続けるからです。

一方、距離感に関しては感覚的な身体操作も必要とするため、練習量に比例して向上し続けるとは言えません。ですからよりパットに強い選手ほどより距離感を出しやすいピン型のパターを選ぶ傾向にあります。現実に「マスターズ」「全米プロ」「全米オープン」「全英オープン」の4大メジャー大会の優勝者の7割以上はピン型のパターを使用しています。

ではなぜ、ピン型のパターは距離感を出しやすいのか。それは構造上重心深度が浅くなるからです。マレット型のパターと比較して打点と重心の距離が近くなるため、インパクトのフィーリングがダイレクトに手元につたわり、繊細に距離感を出しやすくなるのです。

 

現在のパター形状の始まりは「ANSER」

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アンサー誕生50周年記念モデル「TR1966 アンサー」と「TR1966 アンサー2」


皆さんはピン型パターの始まりをご存知でしょうか。1966年PING社から「ANSER」というパターが発表されたのが始まりです。現在では当たり前のようになっていますが、トゥ・ヒールバランスに加えて周辺重量配分をすることでミスに強いだけでなくしっかりとコロがることと、PING独自のクランクネックによりゴルファーの手がボールの前にくるようにしたはじめてのパターなのです。特許が切れた今では各社がアンサー型のパターを開発、販売しています。1969年にマスターズでメジャー初優勝。以来50年以上にわたりトッププロに愛され続け、基本設計は踏襲し細かい改良を加えられながら現在のモデルになっているのです。この形状を「ピン型」と呼んでいますが従来の意味では「ANSER型」が正しいです。

 

おすすめピン型パター6機種を紹介

オデッセイ

トゥーロン オースティン

使用プロ:ペ・ヒギョン

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ヘッドは303ステンレススチールの削り出しで、その表面にはハイエンドモデルにふさわしい美しさを放つチャコールパールPVD仕上げを採用。ボールの転がりを向上させ、心地良い打球感と打球音を生む、独自のディープ・ダイヤモンドミル・フェースは、今回からフェース全面に搭載されました。

 

 

ピン

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シグマ2 アンサー

使用プロ:渋野日向子

 

心地良い打感のソフトPEBAXを採用。ショートパットでも繊細なタッチで
しっかりカップを狙えます。しっかりした打音と打感が得られる硬質素材のハードPEBAXを採用。打音のフィードバックで、ロングパットでも抜群の距離感を生み出します。

 

 

タイトリスト

スコッティキャメロン セレクト ニューポート

使用プロ:ジョーダン・スピース

精密な加工、革新的なデザインで性能が進化し続けるSELECTシリーズ。Scotty Cameron Select™パターは、マルチ・マテリアル構造を採用しフェースインサートには、303ソフトステンレス、6061エアクラフトアルミニウムを使用。重量配分、打音・打感共に優れています。丸みを帯びた形状とプラミングネックが特徴のブレードデザイン。

 

 

テーラーメイド

TPコレクション ブラックカッパ― JUNO

使用プロ:タイガー・ウッズ

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303ステンレススチールに精密なミルド加工を施し“ピュアロール”フェースインサートを搭載したハイパフォーマンスパター。多層塗装により表面のブラックと内側のカッパーが味のあるカラーを演出。やや角張りを残したブレードタイプ。

テーラーメイドが培ってきたPURE ROLL(ピュアロール)を改善、ボールに順回転を与えやすくする。
素材には303ステンレススチールを採用、ヘッド全体からネックを通じて手に伝わる打感を心地よいものに。
ブラックカッパー仕上げを施したブレードタイプ。

 

 

 

ピン

ヴォルト2.0 デールアンサー

使用プロ:鈴木愛

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303ステンレススチール素材により実現した、ソフトで繊細な音と打感。最高品質の完全削り出しによって造られた高い精度のヘッドは、思い描いたラインに乗り、最高の結果を導き出してくれます。中央の溝を深く、上下左右の周辺部を浅くすることでポール初速が約50%も安定し、距離のバラツキを抑えたPING独自のTR溝を削り出しで搭載しました。世界中のトッププロも信頼を寄せるTR溝は3パットを軽減し、安定したパットをもたらしてくれます。

 

 

タイトリスト

スコッティキャメロン セレクトニューポート2

使用プロ:タイガー・ウッズブルックス・ケプカ

精密な加工、革新的なデザインで性能が進化し続けるSELECTシリーズ。Scotty Cameron Select™パターは、マルチ・マテリアル構造を採用しフェースインサートには、303ソフトステンレス、6061エアクラフトアルミニウムを使用。重量配分、打音・打感共に優れています。シャープ形状とプラミングネックが特徴のブレードデザイン。

 

ピン型(アンサー型)のパターを検討している方の参考になればうれしいです。

【2020年モデル】タイトリストのギア11モデルを元ゴルフクラブ開発者が紹介【T200アイアン】

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2019年はタイトリストのギアが一新されましたね。前モデルでは機能訴求がうまくいかず業界内で大きくシェアを落としてしまったタイトリストですが、2019年モデルであるTSシリーズは飛距離が出るということでシェアが回復傾向であるようです。また、2019年の秋にはアイアンシリーズが一新されその革新的なテクノロジーと斬新なデザインに注目が集まっています。今回はそんなタイトリストのギアの中でも人気がある「T200アイアン」を中心にタイトリストのギア合計11機種を紹介させていただきます。

 

タイトリストT200アイアン

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これまでの「APシリーズ」に代わり、新たに「Tシリーズ」が登場しました。

「APシリーズ」は数字が大きいアイアンが上級者向けでしたが「Tシリーズ」は数字が小さいほうが上級者向けのアイアンになっていますので注意が必要です。

 

 

これまでのタイトリストのアイアンはアスリートが好む形状、打感、性能をしたモデルが多い印象でしたが、「Tシリーズ」は高初速のテクノロジーが搭載され、飛距離性能が向上しました。飛距離性能を高めつつも高い慣性モーメントで左右のバラつきを抑えボールの落下角度を番手ごとに最適化することで縦の方向にも安定感をもたらしてくれます。

T200アイアンは極薄鍛造L字フェースを、バックフェースデザインとシリコンポリマーでサポートするマックスインパクトテクノロジーを搭載しています。これにより飛距離アップはもちろんミスへの許容度を高めショットの精度を上げてくれます。

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ヘッドの3分の1以上がタングステン合金

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鍛造L字フェースによる高初速化

トレンドの”進化系”アイアンです。硬派なイメージのアイアンが多かったタイトリストですがこのシリーズからテクノロジーがデザインに現れるようなアイアンになりましたね。硬派なMB(マッスルバック)CB(キャビティバック)はラインナップとしてまだ残っていますが日本ではそこまで売り上げは伸びていないようです。

 

一般的なアイアンは(アイアンに限らず全てのクラブDR,FW,UT)はフェースの中心の反発性能が高く周辺部が反発性能が低くなります。T200アイアンは”後ろから支えて飛ばす!”と謳っていますが、実際は中心を後ろから抑え込んで中心のたわみを抑制し反発性能を抑え、中心部と周辺部の反発性能の差を無くし打点ブレによる飛距離の差を小さくする設計であると考えられます。

アイアンに必要な”ショットの精度”を高める設計に非常に好感を持ちました。

 

◇ドライバー

タイトリスト

TS1

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軽量化でスピードアップを追求したモデル。

極限までスピードシャーシを軽量化。初速だけでなくスイングスピードを最適化しゴルファーのポテンシャルを引き出す。アベレージゴルファーにおすすめです。

 

 

タイトリスト

TS4(数量限定)

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よりロースピンでハイスピードなモデル。

「TS」シリーズの中で最もコンパクトな430ccのカスタム限定モデル。高い操作性とおもにロースピンの弾道設計。従来の硬派なタイトリストクラブを好む中・上級者におすすめのモデルです。

 

 

◇FW

タイトリスト

TS2

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高弾道でビッグキャリー。

スピードシャーシコンセプトのもと、高い打ち出し角と許容性を追求。安定した高弾道でロングゲームをより有利に。アベレージゴルファーにおすすめです。

 

 

 

◇UT

タイトリスト

TS3

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抜群のコントロール性能を兼備したモデル。

引き締まったヘッドシェイプが球筋のイメージを明確にしてくれます。中~高弾道でアイアン同様のコントロール性能を発揮します。中・上級者におすすめのモデルです。

 

 

タイトリスト

U・510

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より遠くへ、やさしく飛ばせるアイアン型UT。

高強度L型フェースによる高初速と、高密度タングステン内蔵のワイドソール設計で飛びとやさしさを両立したモデル。ウッドよりもアイアンの方が得意という方におすすめのモデルです。

 

 

タイトリスト

U・500

自在に弾道をコントロールできるモデル。

コンパクトかつ薄いブレードラインのヘッドシェイプで構えやすさを追求。高次元で弾道を操りたい中・上級者におすすめのモデルです。

 

 

アイアン

タイトリスト

T300

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圧倒的な飛びとやさしさ。

マックスインパクトテクノロジーを搭載。やや大きめのヘッドで高い飛距離性能と許容性を兼ね備えたモデル。冒頭で紹介したT200と比較してもさらにやさしいモデル。アベレージゴルファーにおすすめです。

 

 

タイトリスト

T100

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精密な弾道コントロールが可能なモデル。

精密鍛造モデル。ツアープロが求める形状、打感、コントロール性能を満たす。冒頭で紹介したT200と比較して小ぶりでコントロール性能に長けたモデル。中・上級者におすすめです。

 

 

タイトリスト

620CB

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伝統の軟鉄鍛造ツアーキャビティバック美しい造形で最適化されたサイズ感で正確なショットをイメージすることが可能です。中・上級者におすすめのモデルです。

 

 

タイトリスト

620MB

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伝統の”モダン”マッスルバック。

最新のニーズに対応する最新の軟鉄鍛造マッスルバック。ツアートッププロからのフィードバックかを活用し、あらゆる環境で抜群の抜けの良さを発揮する新ソール形状を採用。中・上級者におすすめのモデルです。

 

タイトリストのモデルを検討中の方の参考になれば幸いです。

 

 

【2020年モデル】おすすめ軟鉄鍛造アイアン4機種を元クラブ開発者が紹介する【アスリートアイアン】

今どきの「軟鉄鍛造アイアン」は昔と比べてかなりやさしい

 

シャープな見た目に、ソフトな打感。”軟鉄鍛造”にあこがれるゴルファーは多いが、打ちこなすのが難しく上級者向けのものというイメージが根強です。ですが最新のモデルを見ていくと飛びやつかまりなどの機能的なやさしさが進化していることが分かります。

 

見た目はシャープだがやさしい

ドライバーなどと比較して進化が分かりづらい軟鉄鍛造アイアンですが、ネックとリーディングエッジのつながりを見ると最新のアスリートアイアンは一昔前のアイアンと違う設計が主流になっていることが分かります。

FP値は、◯mmと表され、クラブによってはマイナスになる場合もあります。シャフトの中心線とリーディングエッジが一直線になっていればFP値は0、リーディングエッジがシャフトの中心線よりもボールの進行方向に出っ張っていれば、FP値はプラスになります。一般的にFP値がプラスになると構えやすく操作性が良い上級者向けのアイアン設計にになります。

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<左>FP小 <右>FP大

 FPが小さければつかまりがよくなりますが、”グース”な見た目になり、違和感を覚えてしまうゴルファーもいらっしゃると思います。最新モデルに共通するのは適度にFPを小さくしつつもそれを感じさせない工夫がなされています。

例えば「RMX020」はFPが小さ目ですが、ネックからリーディングエッジのつながりを緩やかにして違和感のない見た目に設計されています。

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直進性が高く”タテ距離”が安定する

最新のアイアンは見た目だけでなく実使用面でもやさしく設計されています。

鍛造アイアン設計の醍醐味は「アドレス形状」「重心設計」「ソール設計」です。

アドレス形状の進化は前述のとおりですが、「重心設計」は数年前と比較してかなりトレンドが変わってきています。重心が低めになり慣性モーメントが大きくなっています。操作性に関しては確かにデメリットもありますが、鍛造アイアンの設計は各社ツアープロの実使用を想定して行われている場合がほとんどで、一般のアスリートゴルファーにとってもメリットの方が大きいです。

旧鍛造アイアンにない芯の広さは、ミスヒット時の打感に違いが出ます。旧鍛造アイアンではトゥやリーディングエッジで打つと手がシビれるような感覚があったと思いますが最新モデルではその感覚が軽減されます。シビれる感覚がなくなるとフィニッシュまでしっかりスイングできるので飛距離が安定します。

 

おすすめモデル

ミズノ

ミズノプロ520

#7 ロフト32° バンス3°

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安定したスピン量で高低の打ち分けががしやすいモデルです。見た目から想像するよりもやさしくつかまります。FPは大きめで左右のミスを抑えつつ高低がコントロールしやすい適度な操作性が魅力です。ロフトが一般的なアスリートアイアンの34°~35°ではなく32°なので飛距離も出しやすいです。バランスがいいですね。

 

キャロウェイ

Xフォージドスター

#7 ロフト29° バンス9°

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叩くほど強いボールで飛距離が伸びるモデルです。バンスが大きくインパクト時のヘッドの安定性が高いです。ロフトが立っているためややスピンが少なく初速が速い強い球が打ちやすい軟鉄鍛造アイアンです。これまで軟鉄鍛造を使用していて、飛距離が落ちてきた方におすすめしたいモデルです。

 

ヤマハ

RMX020

#7ロフト34° バンス2°

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ソール幅が広めだがアドレス形状が美しいアスリート向けアイアンです。広めのソール幅で寛容性を高めつつ、重心が低いので球が上がりやすいやさしいアスリート向けアイアンです。賞金王の今平周吾プロが使用していることでも話題のアスリートアイアンです。

 

 軟鉄鍛造アイアンを検討中の方の参考になればうれしいです。

 

 

【キャロウェイ】エピックフラッシュ vs M5 M6元ゴルフクラブ開発者が分析しました【テーラーメイド】

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キャロウェイとテーラーメイドの新作ドライバーがついに発売になりましたね。

遅ればせながらいろいろな面から性能評価を実施してみたので分析結果を書き綴りたいとおもいます。

 

エピックフラッシュ、Mシリーズともにクラウンにカーボンを採用した複合構造です。特にMシリーズはソールにもカーボン素材を使用して重心を最適化しています。

それぞれ打ってみてまず感じたことはどのモデルも初速がめちゃくちゃ出ます。弾道測定器でしっかり計測すると打ち出し角が同じであれば初速もほとんど同じでした。

 

ただやはりそれぞれ違いもやはりあります。打ってすぐわかるのは音ですね。かつてのカーボン複合構造のドライバーは音が悪かったですが、エピックフラッシュとMシリーズは音が良かったです。

キャロウェイのエピックフラッシュは「カキーン」という爽快感のある打音で、テーラーのMシリーズは「バシッ」っというボールをつぶすようなアスリートが好む打感です。後述しますがフェースの裏の樹脂が関係していると思います。

今回のモデルの中では特にエピックフラッシュスターは爽快な金属音があるので気持ち良く飛距離を実感できますね。

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エピックフラッシュには、エピックフラッシュスター、エピックフラッシュ、エピックフラッシュサブゼロの3機種があります。

三者三様の特徴があってターゲットが明確になっているのでゴルファーは自分に合うモデルを選びやすいと思います。シャフトの交換機能がついていないエピックフラッシュスターはシャフト調整機構部分に重量がとられないため重心設計がやさしくなっています。軽量でオートマチックにスイングできるモデルです。

サブゼロはツアープロが使用しているモデルでヘッドスピードが速い方向けです。左にいきにくく、フェード系の弾道が打ちやすいので叩けるクラブといえます。

フラッシュはその中間のモデルでセミアスリート向けの機種です。

 

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フェースを今までのモデルよりも20%薄くして、初めから反発ルールオーバーのヘッドを作って、後から樹脂をフェース裏に注入してヘッドを個体ごとにルール適合ギリギリに合わせこむという製法で作られたヘッドです。

はじめに聞いたときはかなり驚きました。わたしもCTの測定(反発の測定)は実施したことがあるのですがめちゃくちゃ大変です。テーラーメイドのような巨大メーカーでヘッド全数をCT測定をするとなると相当コストがかかっていると思います。その手間に見合って非常に初速がでるのでとても良い技術だと思います。ツイストフェースも相まって打点のブレに強いのがいいですね。

 

M5 M6もターゲットが明確に分かれているので選択しやすいです。

M6はエピックフラッシュスターの対抗機種でアベレージ向けのモデルで、スライスしにくく球が上がりやすいモデルです。エピックフラッシュスターと違うのは調節機構がついているので自分に合わせた微調整ができます。

M5はツアープロも使用するアスリートモデルです。球筋を操りたい上級者向けですね。

 

結局どっちがいいのか

・構えやすさ、操作性はMシリーズ

・つかまりはエピックフラッシュ

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 アドレス形状をみると一目瞭然なのですが、Mシリーズはトゥ側に頂点がありヒールバックもすっきりしていて方向性が出しやすいです。エピックは丸顔でヒールバックにボリュームがあります。つかまりやすい重心性能を実現する目的があるのですが、日本メーカーの一般的な形状に慣れた方だと少し構えにくく方向性が出しにくいかもしれません。

ただし、4機種の中で私がアベレージゴルファーにお勧めしたいのが”エピックフラッシュスター”ですね。

理由はやさしいヘッドだからです。

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ヘッド全体の投影面積が大きく大慣性モーメントのヘッドです。重心距離も短く深いのでつかまりが非常によく、現行機種の中で最もスライスしにくいドライバーの一つです。クラブ重量もそこまで重くなくヘッドスピードが40m/s以下のゴルファーにも十分使えます。打音も爽快で気持ちよくティーショットが打てます。

 

引き締まった音やアドレスしやすい形状を求めるゴルファーはMシリーズ、爽快感のある音が好きで優しく捕まえたい方はエピックフラッシュがおすすめです。

 

エピックフラッシュ、Mシリーズを検討している方の参考になればうれしいです。

 

 

 

 

【2019年モデル】おすすめゴルフクラブを元ゴルフクラブ開設者が考える【分析】

毎年秋になるとゴルフプレーしやすい季節になります。同時に秋というのはクラブメーカーが一斉に新商品を発表、発売する季節です。

今年も各メーカーが新しいテクノロジーを搭載した新製品を発表しています。

 

その中から私が気になったモデル6機種を紹介したいと思います。

 

タイトリストT2、T3ドライバー

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クラブをすぐに替えないことで知られているアダムスコットやウェブシンプソンが飛びついたといわれるドライバーです。

カーボンクラウンなど複合素材のクラブが全盛期の中あえてチタンという材料を選択しています。タイトリスト史上最も薄く軽いウルトラ-シンチタンクラウン。カーボンクラウンのヘッドに対して打音がいいのが大きな特徴ですね。

フェースはエリア別に肉厚を調整して反発の高いエリアを広げています。クラウンの軽量化などによって得られた余剰重量を最適な位置に配置し、打ち出し角やバックスピン量を適正にしています。

これまでタイトリストはアベレージゴルファーにとってはスピン量が多くて飛ばないという評価でしたが、今回のモデルは従来のタイトリストのドライバーとは違います。

社内で技術コンペを行いもっとも結果の出た構造を採用しているそうです。つまりいままでの技術の改良ではなくゼロベースからの新しい技術が採用されている問ことです。

TSは「タイトリストスピード」の略で圧倒的に高いボールスピードを表しています。「TS2」と「TS3」の共通点はボール初速です。「TS2」と「TS3」の違いは弾道です。

ヘッドの挙動がより安定すしている「TS2」は、シンプルにストレート弾道で飛ばしたい人向け。重心調整機能付きの「TS3」は、ヘッドの重心をトゥヒール方向にカスタマイズできるので、自分のスイングに合わせることによりより強い弾道で飛ばせます。ただしそれには安定したスイングが求められます。

つまりアベレージには「TS2」、中上級者には「TS3」ということです。

 

キャロウェイ マックダディフォージド

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2016年にリリースされて人気を得た軟鉄鍛造ウェッジ「マックダディフォージド」が、アジア限定モデルとしてリニューアルしました。

わたしが考えるこのウェッジの優れているところは2点あります。

まず一つ目は形状、次にスピン性能です。

ターゲットに対して構えやすいすいストレートなリーディングエッジはそのままに、よりアイアンからの流れを意識しつつ”徹底的に”ゼロオフセット(=グースが無い)”にこだわったモデルです。

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スピンに関してはニューマイクロフィーチャーが搭載されています。

溝と溝の間に凸部を形成することにより圧倒的なスピン性能を出すその性能は、すでに「マックダディ4」で実証済みです。

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ラインを出しやすい形状と相まって、より直接ピンを狙っていけるウェッジです。

 

 

ダンロップ スリクソンZ785

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メインターゲットを競技志向のアスリートゴルファーからライトユーザーまで広げるべくゼロから設計が見直された「スリクソンZ」シリーズ。ベースのテクノロジーカップフェースとカーボンクラウンです。アベレージゴルファーでもやさしく飛距離を伸ばすためにはフェースのどこで当たっても初速に差が出ないようにすることとボールがばらつかないようにする必要があります。解決方法は、フェースの中心よりも外側部分の反発性能を高くすることと、ヘッドの慣性モーメントを大きくすることです。

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カップフェース自体は前モデルにも搭載されていました。

本モデルではその材料が違います。前モデルまでは重心を前にして強弾道で飛ばすために、ヘッド本体と同じ6-4チタンでフェースを作っていましたが今作は深重心にするためにゼクシオにも採用されている「Ti51AFチタン」を使用しています。

Ti51AFチタンは強度に優れ比重が軽いため、軽量化薄肉化ができます。これにより高初速エリア(CORが0.8以上)が176%に拡大し、余剰重量を重心設計に回すことが出来ます。

また、カーボンクラウンを採用することで生まれた余剰重量を適切な位置に配分することで上下左右の慣性モーメントが大きくなり、多少打点がばらついても高初速で球がばらつきにくいアスリート向けドライバーとなっています。

 

 

テーラーメイドゴルフ Mグローレ

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ミスを如何にしてテクノロジーでカバーするかということを考え抜いたドライバーだと思います。

非常に球が高くあがり、ばらつかず、スライスしにくくやさしいドライバーです。そのやさしさを実現したのは「M3/M4」で採用された新テクノロジーです。

フェースをねじるという新発想で、ボールの曲がりを抑制するツイストフェース。「Mグローレ」では、さらにこれを鍛造フェースで仕上げたフォージドツイストフェースを採用することで心地よい打音・打感でより気持ちよく飛ばせるドライバーに仕上がっています。

「M」の名の通りマルチマテリアル構造でクラウンだけでなくソールにもカーボンコンポジット素材を使用することで余剰重量を生み出し低重心化と高慣性モーメント化を達成しています。

 

飴本も買いました。ピンのG400MAXとともにエースとして活躍してます。

 

 

ピン i500アイアン

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薄いトップブレードとストレートネックが印象的で、いかにも男子プロが好みそうな「iブレード」シャープな見た目を踏襲しながら、中身は中空構造、ロフトはストロングでやさしさと飛距離も兼ね備えるという新ジャンルのブレードアイアンです。

小ぶりなヘッドに薄いブレード、セミグースのマッスルバックのような外見は、一般的に「難しい」「アスリート向け」という印象があるものです。しかし、「難しい」見た目を「かっこいい」と感じるゴルファーが多いなら、見た目と反対のやさしいブレード型中空アイアンを作ってみた!というのがピンの発想です。

中空のストロングロフトでUTのようなやさしさを感じます。あのやさしさをあのコンパクトなヘッドサイズに収めたことにピンの設計力を感じます。調角も可能でロフトを寝かせればバンスも効いて球も上がりスピンも増えるのでセミアスリートゴルファーの方も違和感なく使えるとおもいます。

 

 ゴルフクラブを検討中の方の参考になればうれしいです。