私達は天才に惹かれる
最近Twitterをやっていて感じるのは藤井四段は弱冠14歳にして偉大なことを成し遂げている最中なのだということだ。
デビューしてから29連勝という前人未踏の記録を打ち出し、大きく将棋界を盛り上げた。
今日の対局では、持ち駒の歩兵で相手の王将を詰みにする『打ち歩詰め』で終盤での脅威の粘りを見せた。
彼には一体何手先が見えているのか!?。
私が彼を知ったのは羽生善治三冠との対局で藤井四段が勝利した時だ。
将棋は少し指せるくらいの私だが、羽生善治三冠の名は知っている。過去に全8タイトル中7タイトルを獲り、現在は王位・王座・棋聖の3タイトルに在位しているのは有名だ。漫画好きの私には、『聖の青春』の村山のライバルとしての羽生善治、『三月のライオン』の登場人物のモデルとなっている偉大な方という印象が強い。
羽生善治三冠が19歳で初タイトルとなる竜王を獲得した時も将棋界が大きく湧いた。その後の1996年、七冠という前人未踏のニュースは当時のNHKが速報を出し、新聞紙各社が大きく取り上げる程の注目を浴びたらしい。
今回もその状況に似ているのではないか?。
最近の張本選手や平野選手といった若くて才能ある選手が出てきた卓球界然り、どの業界・分野・スポーツも天才が現れると活気付く。天才を軸にして周りの才能ある人達にもスポットライトが当たる。特にこれからその業界を牽引してくだろう若者には、業界精通者でなくとも期待をかける。活気がある業界というのは見ていて気持ちがいい。世間はまるで祭りやパレードを見ているような盛り上がりを見せる。
天才が祭りの神輿で、私達は見物人だ。『あそこの道に神輿が通るぞ』と聞き、見物人が集まっていく。神輿が通ると見物人も巻き込んで大きな賑わいを見せる。その神輿が通り過ぎた後、祭りの余韻に浸りながら『次は何処に祭りの神輿が通るのか』と楽しみに待っているのだ。