すぐれた上司

 

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ミキティが、Youtubeで育児について語っていた。

 

「私はなにがやめられるかな、を探す」

 

「その子供が無事に1日眠りにつければいい

 

この人は本当に優秀な人、できる人なんだな。と素直に思った。

 

これは、サラリーマンの職場にもいる「優れた上司」の言動とほぼ同じである。

 

優れた上司には余裕がある。

優れた上司はアウトプットのところだけを、しっかり見ている。

そしてそれ以外のところは、部下の裁量に任せている。

本人にとっても、程よく手を抜いているから、疲れないというメリットもある。

どうしても大切なところを見極め、そこのみに力を注ぎ、それ以外は手を抜く。

優れた上司は、その切り離し方が絶妙である。

 

ミキティは、育児という仕事の中で、優れた上司としての仕事がしっかりできている。

きっと、頭がいい人なんだな。なにをしてもしっかりできる人だと思う。

 

対して、できない上司ってのは、部下を信頼できず、任せられず、全ての打ち合わせや、部下の作業のやり方まで監視して、干渉して、「やり方が違う」「自分の言うとおりにやれ」と口を出してしまう。

そんなの、部下にしてみれば、息が詰まってしまう。それほど信じられないなら、じゃあ一人でやったらいい。という気持ちになる。部下の心は離れていくばかりだ。

 

せめて、まかせられるところだけを任せて、どうしても任せられないと思うところは、自分でやるという折衷案。それができれば、優れた上司にはなれるだろう。

 

どの世界も同じだ。仕事にせよ育児にせよ、人間であれば誰であっても、できる人、余裕のある人と仕事をしたい。□

2つのドラマ。

 

朝ドラ「虎に翼」が、めっぽう面白い。

 

実在する史上初の女性弁護士を主人公にしたドラマだということだけど、

ドラマとしてかなり脚色していることは、感じている。

事実をそのままドラマにしても、視聴者の目を引くことが難しいのだろう。

女性の社会進出が虐げられていたという時代を、わかりやすく伝えるために、華族の女性や、海外から来た女性、貧乏で家から逃げ出した女性など、ろいろな立ち位置のキャラクターを配置して、イベントを盛り込んで、物語を際立たせる。

家族像の描き方も、いわば漫画的で、わかりやすく、面白く、個々のキャラクターの性格や挙動をデフォルメして描いている。

 

いわば、味の素がつくりだすうまみのようなドラマだ。

うまみをつくるのに、化学調味料は邪道だ。という人には向かないかもしれない。

でも自分は、手段はどうあれ、美味しいのであれば、肯定する人間だ。

弁護士というキャラクターがこれまでにドラマ化されて成功した事例は多くあって、そのときに確立されたノウハウがあれば、史実をたどらなくても、物語をおもしろくすることは容易なのかもしれない。

素直に、つくりあげれた戦う女性のドラマを、楽しみたいと思う。

 

対して、大河ドラマ「光る君へ」は手探りだ。

史実はありながらも、残されている資料は少ない。

戦のない稀有な大河ドラマとして、ほとんど残っていない記録の隙間の部分を埋めながら、おもしろくドラマをつくりこむということを、脚本家自身が手探りをして探しながら描いていることが伝わる。

虎に翼のような王道はなく、「今、探しているかんじがする」ドラマだ。

視聴者も、おもしろいところはどこ?と探しながら見ている感じがする。

即物的に見るのではなくて、作者たちと共に探しながら見ていくというのは、それは新しい体験で、どうなるかもわからない新しいドラマを共に作る気持ちで観ることができる。

 

両作の、成功を祈る。□

激怒。

 

自分は、未だ、こんなに激怒するパワーがあるんだな。と、

激怒してから12時間以上たって、少し頭が冷えて、思った。

 

振り返ると、なんで激怒なんてしたのか、よくわからない。

ちょっと恥ずかしい気持ちと後悔がある。

同時に、激怒してよかったという気持ちもある。

とにかく、その瞬間にとんでもないエネルギーが爆発した。

 

1つめのいらだちを解消するための6秒の間に、

2つめのいらだちがさらに覆いかぶさってきて、

それを解消しようと働く12秒の間に、さらに、

追い打ちをかけるように、3つめがかぶさってきた。

そこでアンガーマネージメントの壁が決壊したんです。

そういうことです。

もろいな、俺の壁。今、そう思う。

せめて5発くらいは耐えられないものか。

まあやっぱり仏の顔も三度まで。で、3発までなのか。

むかしのひとは、よく学んでます。

 

大阪支部で、支部長と事務局長が大喧嘩していて、

事務局長、やめちゃうんじゃないかとハラハラしたけど、

宴会で、大丈夫ですかって聞いてみたら、

「言いたいこと言った方がいいんだ。たとえ喧嘩しても。

 それで相手は、そこまでいうと喧嘩になると境界線を

 はってくれるから。」

なんて言ってる。冷静な喧嘩をしていた。

 

喧嘩ができるってのも才能、スキルだと思う。

喧嘩をするくらいなら、平和を選ぶってことで、

我慢を貫き通しちゃってる奴ってのが、僕だから。

 

俺も、喧嘩ができる人間だったらよかったのに。

 

激怒して、世界が変わるなら、激怒の価値はあった。

でも、たぶん、世界は何も変わってない。

でも、たまには激怒して、自分の器の限界を、世界にさらさないと、と思う。□