パクチーの魅力はデトックスパワーにあり

今年もこれから寒くなりそうです。そんな冬を乗り切るために、スタミナのある食事を心掛けている人も多いでしょう。しかし、私は身になるものを食べるだけではなく、あえて体から悪い物を出すことを、最近意識して食事をしています。今の時期の旬ではなく、味や香りにおいて好き嫌いがハッキリと別れる食材ですが、特におすすめしたいのはパクチーです。

Coriander

体の中に溜まっていく有害な重金属(ミネラル)たち

重金属は地球上において、ありとあらゆるものに存在し、人間を始め、動植物の体内には僅かですが含まれています。重金属とは鉱物で、金属と非金属に分類されます。この金属の中でも比重が4以上あるものを重金属と呼びます。さらに重金属には人の体に必須であるものと、必須でないものとに分類されます。有害な重金属(必須ではないもの)を食事から摂ることで、その毒性は血液によって全身へと運搬され、体内に蓄積されていきます。そして臓器や組織に対してある一定以上の蓄積量を越えることで人体に悪影響を及ぼすことになります。

Mercury

体内に悪影響を及ぼす有害な重金属の代表として挙げられるのが、水銀・カドミウム・アルミニウム・鉛です。これらは土壌や海洋、大気中などの自然環境の中で、ありとあらゆるものに含まれています。それらから吸収された農畜水産物を食品として食べることで、体内に取り込まれ、内臓に徐々に蓄積されていきます。私たちの身近な食べ物としては米・野菜・果物・肉・魚などに微量ながら含まれています。

水銀

無機金属と有機金属に分類されます。有機金属においては、特にメチル水銀の毒性が高く、中枢神経障害を引き起こす一原因となります。

カドミウム

鉱物・土壌中などに広く存在する重金属で、主に腎臓に蓄積されます。

注意すべき点

例え重金属が含まれている食品であっても、それが必ずしも危険だということではありません。重金属の特性を知り、蓄積量が過多になることによって体へ悪影響を及ぼすことを知り、定期的に排泄することを心がけることが大切です。

重金属が含まれているものと各症状

水銀

マグロなどの大型魚介類・銀歯(アマルガム)・化粧品

<症状>

頭痛・易疲労(慢性疲労)・不眠・痺れ・うつ状態・情緒不安定・皮膚疾患・免疫力低下・高血圧

カドミウム

米・排気ガス・プラスティック

<症状>

貧血・血圧上昇・神経過敏・抜け毛

アルミニウム

ベーキングパウダー・アルミ缶・アルミホイル・歯磨き粉・飲料水(缶)

<症状>

食欲不振・息切れ・胃腸障害・筋肉痛・神経痛

米・ガソリン・一部の毛染めなどのヘアカラー

<症状>

貧血・情緒不安定・神経疾患・成長阻害

ポイント

水銀を大量に摂取すると水俣病を引き起こし、カドミウムを大量に摂取するとイタイイタイ病を引き起こします。これらの重金属は少量ではありますが、飲料水・食べ物・加工食品などに含まれています。また食品だけではなく、何気ない日常生活を送る上で、私たちの身の回りのいたるところに存在し、体内に重金属が取り込まれています。

重金属による体への悪影響

酵素がうまく働かない

重金属が体の中に蓄積され続けると、どんなにいい食事をしても酵素が効率的に働かずに代謝を上手く行うことができません。また運動を行っても代謝が機能せず、脂肪の燃焼を行うこともできません。

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活性酸素を処理できない

人間は呼吸で酸素を体内に取り込むことでエネルギーを作り出したり、栄養を体中に運搬します。この過程において大量に造られるものが活性酸素です。しかし、それは抗酸化作用により除去してくれます。しかし、有害な重金属が蓄積されると体内の活性酸素量が増加します。このような状態が続くと様々な病気を引き起こす原因となり、かつ老化も促進されます。

パクチーデトックス(解毒)作用

重金属は、飲食により体内に蓄積され続けると内臓の機能障害を引き起こします。本来は重金属が体の中に入ってきても、人体には異物を排除する働きが備わっているために深刻な健康被害を起こすことは極めて少なく、問題視されてきませんでした。しかし、土壌や海洋の様々な環境汚染により、近年の食品には有害金属が含まれる割合が多くなってきているのが現状です。そのために排泄行為が追いつかなくなっている状態となっています。パクチーには、このような体内に蓄積された重金属を体外に排泄する促進作用を持っています。つまり、体内をデトックス(解毒)する作用を持ち合わせているということです。

パクチーに備わるキレート作用

パクチーの最大の特徴は、キレート作用と呼ばれる体の中の重金属や悪い物を排泄する働きです。それぞれの金属に対応するものを摂ることで、一緒に排泄することができることが一番の重要なポイントとなります。普段の食事で、この相性のいい金属(ミネラル)を摂ってあげることで、有害な重金属を体外へ排泄する促進効果を得ることができます。有害な重金属の排泄に対応する金属としては、亜鉛マグネシウム・セレニウム・ケルセチンが挙げられます。これらが、各々凹凸の磁石のように有害な重金属と結びついて一緒に排泄してくれます。有能な金属が全て豊富に含まれている食べ物の代表がパクチーです。

キレート作用とは?

キレートとは、ギリシャ語で「カニのはさみ」を意味します。デトックスの原理原則は金属同士、ミネラル同士がくっついて外に出すことです。体内に蓄積された毒となる重金属などと結合(カニのはさみのように)して排泄することで、それらの力を抑制することをキレートと呼びます。

他のキレート作用を持つ食材

玉ねぎ

玉ねぎに含まれているセレンが、カドミウムや水銀などと拮抗することで、その毒性を中和させ、重金属を排泄する作用があります。また、ケルセチンと呼ばれる成分の含有量が圧倒的に多いのも玉ねぎです。その他にリンゴ、ブロッコリー、モロヘイヤなどの果物や野菜にも含まれています。

Spring Onions

ニンニク

ニンニクの匂いの元になっているアリシンという成分が有効です。匂いがより強いほどアリシンが多く含まれている証拠です。この成分は解毒作用だけではなく、抗がん作用、血栓防止作用、スタミナ増強作用があります。さらに擦ったり、細かく刻むことで、アリシンの合成を活発にしてニンニク自体の働きをより向上させることができます。

Roasted Garlic

ポイント

亜鉛マグネシウムは豆類や海藻類に豊富に含まれています。

体を整える

パクチーには、解毒作用の他にミネラル・ビタミンA・ビタミンC・ビタミンE・カリウムなどの成分も含まれており、それに抗酸化作用や美容効果が備わっているという一面もあります。冒頭でも述べたようにパクチーは好き嫌いが別れる食材です。好きな人はたくさん食べて、嫌いな人は無理に食べることはおすすめしませんが、代わりに玉ねぎやニンニクなどを食べてはいかがでしょうか。近年では不眠・疲労・倦怠感・肌荒れなどを訴える人が多いように感じられます。それは有害な重金属が過剰に蓄積されている、もしくは優秀なミネラルの不足が原因かもしれません。ミネラルは体内で生産することが不可能であるために食事から摂らなければいけません。しかし、現代の食品には環境上の問題により、食材に対するミネラルの含有量が徐々に減少傾向に向かっており、食事だけで補うことが困難な時代となっています。もしこのような慢性的な症状にお悩みの人は、ミネラルの排泄・補足の両方を意識して食事内容を見直すといいかもしれません。このようにミネラルのバランスを考えて食事を行うことで体調を整え、よりよい体を造ることが大切ではないでしょうか。

暴飲暴食をしても太らない人がいる事実

お正月におせち料理や雑煮など美味しいものを食べ過ぎて、体重が気になっている人がいるのではないでしょうか。その後にいくらダイエットなどの食事制限をしても肥満が改善されないことを悩んでいませんか。それを遺伝や体質が原因だと思い込んでいる人が多いようです。また少食にもかかわらず肥満になってしまう人もいます。ではなぜそういった不思議なことが起こるのでしょうか。そんな人の体の中は一体どうなっているのか考えてみます。

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肥満の原因

ダイエットで食事制限や運動をしても全然痩せることができない人がいます。多くの人が遺伝や体質、本人の意志の弱さが原因だと決めつけてダイエットを途中で諦めてしまいます。でも「痩せの大食い」と言う言葉があるように大食いで、いくら食べても肥満にならない人がいるのも事実です。

体の中

人間のエネルギー源は主に三大栄養素(炭水化物、脂質、タンパク質)です。その中でも特に炭水化物と脂質がメインとなります。

Gas flame burning, creative picture

食事において、エネルギー源である炭水化物や脂質を摂取します。それが体の中でエネルギーに変わります。そのエネルギーを燃焼させることで人は様々な生命活動を行うことができます。

ダイエットにおける勘違い

ご飯や油ものを食べると、それだけで肥満となってしまうイメージが強いです。そこでダイエットをしている人は、これらの炭水化物と脂質を制限しがちです。こういうエネルギー源となるものを体の中に入れないことで脂肪にならないようにするためです。しかし、炭水化物や脂質を制限(食事制限、少食)しているにも関わらず肥満を改善できない人がいます。それはある勘違いをしているからです。食事で炭水化物や脂質を摂取しても、エネルギーとなって燃焼することで脂肪にはなりません。しかし、摂取したエネルギー源が体の中で勝手にエネルギーに変わってしまうと都合の良いことを考えてはいけません。ある程度の食事制限をしている人や少食な人が肥満を改善できないのは、あることが原因で体の中に入ってきたものをエネルギーに変えることができないからです。つまり、肥満の人は食事によりエネルギー源(炭水化物や脂質)が体の中に入ってきたとき、実際には体の中で上手くエネルギーには変わっていないのです。もちろんエネルギーに変わらならなければ燃焼させることもできず、脂肪として体の中に蓄積されてしまいます。それが肥満の原因です。

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エネルギーに変えるためには

体の中でエネルギーに変えるためにはビタミンとミネラルが必要となります。特にマグネシウムです。マグネシウムなどが不足していれば摂取された炭水化物や脂質をエネルギーに変えることができません。エネルギーに変えることができなければ当然燃焼させることもできません。

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ポイント

ビタミンやミネラルは豆類、海藻類、魚類、魚介類、種実類、野菜類などに多く含まれています。ビタミンやミネラルをしっかり取らなければ、いくら食事制限をしても体内でエネルギーに変えて燃焼できないので肥満は改善できません。

負のスパイラル

体の中ではこういう悪循環が起こっています。

食事を摂取(エネルギー源)する

   ↓

ビタミンやミネラル不足が起こると

   ↓

体内でエネルギーに変えることができない

   ↓

エネルギーになれなかったものが脂肪として体に蓄積される

   ↓

肥満になる

   ↓

さらに炭水化物や脂質を制限してしまう

   ↓

不健康になる、元気が出ない

こういう悪循環の中でダイエットをしても成功しないのは明らかです。

健康的に痩せる

痩せたいのであれば食事制限をするよりも食事のバランスに気を付けることです。先ほどの負のスパイラルを断ち切り、しっかりビタミンやミネラルを多く含んだ食事を意識的に摂取し、体内でエネルギーへ効率良く変え、燃焼させることができれば肥満を改善することができます。また余計なものを体の外へ出すことで病気の予防に繋がります。食事のバランスを意識することで、食事制限をすることなく、健康的に痩せることができます。辛い食事制限を選ぶのか、それとも食事のバランスに気を付けて規則正しい食事をとりながら肥満を改善していくのか、どちらの方法を選ぶべきなのか天秤にかけてみてください。

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食事への意識を高める

食事制限をしても肥満を改善できない人はほぼビタミン、ミネラルが不足しています。食事制限を行うことには然るべきリスクがあることを学ばなければならない知識があり、それを理解しなければいけません。これらを踏まえて自分の健康に対しての意識を高めてみませんか。

食べ過ぎた翌日は後悔するよりもコレ

私は日頃の溜まりに溜まったストレスを解消するためについつい食べ過ぎてしまうことがあります。皆さんは食べているときは何も考えず夢中になっていますが、翌日の朝「あー、食べ過ぎたー」と後悔した経験をお持ちではないでしょうか?

食べ過ぎた翌日は何も食べないことが一番です。すでに食べ過ぎているのでカロリーを新たに摂取する必要がないからです。しかし、一日飲まず食わずではいられないという人がいます。私もその中の1人です。胃腸をリセットするために個人的に試行錯誤を重ねていく内にこういう結論となりました。

梅干し白湯がおすすめ

お粥などの炭水化物系は多少なりとも消化にエネルギーを使うので体の回復には少し時間がかかるように感じました。野菜や果物は消化が早く、体の回復も比較的早かったですが、個人的に一番のおすすめは梅干し白湯です。梅干しをすりつぶしてお白湯に入れて飲みます。これは体にとって必要な「果糖」「塩分」「水分」を必要最低限摂りながら胃腸を癒す効果的な食事となります。

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果糖

果糖は果物に多く含まれている糖の一種です。フルクトースとも呼ばれています。ハチミツや果実、根菜に多く含まれており水溶性の性質を持っています。また体に溜め込まれにくい糖分とされ、吸収・消化する上でやわらかなエネルギーとなります。

塩分

塩分を一切摂らなければ低ナトリウム血症となる可能性があります。そのためある程度摂取する必要があります。

注意

私たちの食生活では塩分はほぼ必ず摂取されています。その習慣があるため、もし塩分を控えたとしても体は自動的に塩分を排出するサイクルとなっています。そのためにも多少の塩分は摂らなければいけません。

水分

腎臓から尿、皮膚から汗として水分は排泄され続けるため水分補給を行わなければ脱水症状を引き起こします。また水分は腸の環境を良くして排泄を促す働きがあります。

梅干し白湯の効果

梅は果物なので果糖が含まれており、梅干しとなることで塩分もとることができ、お白湯に入れることで水分も取ることができます。まさに一石三鳥です。これを一日三回飲むだけで体も頭もすっきりして胃腸をリセットすることができます。 

注意

仕事が肉体労働だったり汗を大量にかく人には不向きですが、普通の仕事であれば問題はありません。

一日の中でたったこれだけの食事で大丈夫なのか?という不安があるかもしれません。確かにこの食事方法を何日間も続けることはおすすめできませんが、食べ過ぎた翌日の一日限定であれば効果的なものとなります。

後悔する前に自覚すべきこと

私は食べ過ぎた翌日に眠気が残っていたり、気持ちが悪かったり、体が重かったりすることが度々あります。しかし、朝起きた時に食べ過ぎたことを後悔しても仕方がありません。その前に現実を見つめ直して自覚しなければいけません。

食べ過ぎた後に体の中で起こっていることを想像してみる

人間の主なエネルギー源は糖質と脂質です。これらは食事を行うことで栄養素と一緒に体内で吸収され、内臓や筋肉などに行き渡ります。

食べ過ぎた後、消化しきれなかった糖質はコレステロール中性脂肪に変わります。また同時に体の中では過剰に摂取された糖質と脂質の吸収が行われ、それらが脂肪となって蓄積されて肥満へと繋がってしまいます。

食べ過ぎた後は体内が消化>代謝となっている

食べ過ぎた翌日から普段と同じ食生活を送ることは、カロリーを必要以上に摂りすぎることになります。体の中に蓄えるものがあり過ぎると内臓は消化ばかりにエネルギーを使ってしまいます。

注意

消化はフルマラソン並みにエネルギーを使うと言われ体に相当な負担がかかります。また消化しきれなかったものは体内に残され、エネルギーに変換されることもなく体にとって不必要な老廃物として蓄積されてしまいます。

消化と代謝のバランスを良くしましょう

食べ過ぎることで体内で消化ばかりにエネルギーを使っていると代謝に対してエネルギーを使う暇がなくなります。人間にとって消化と代謝のバランスが非常に重要です。

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エネルギーバランスが消化に偏り過ぎると代謝の機能である体の中にある不必要な物を燃焼させたり、外へ追い出すことができなくなってしまいます。つまりデトックス(排泄)を行うために必要なエネルギーを使えなくなります。体に様々なものが蓄積された状態で普段通りの食事をすると排泄されずに残されたものが、体の中で大渋滞を起こし悪影響を及ぼすことは想像しやすいでしょう。

自覚した後はすぐに行動へ

「あー、食べ過ぎたー」と感じたら24時間以内に体の調整をしなければなりません。何もせず元の食生活に戻ると蓄積された脂肪はどんどん増えていきます。私は食べ過ぎた翌日には体重計に乗って数字を見つめながら食べ過ぎたことを改めて自覚し、これから何をするべきか考えることを習慣にしています。

Bathroom scale

改善すべき生活習慣

  • 飲みすぎ、食べ過ぎ
  • ストレスが過度に溜まっている
  • 食事の時間が不規則となっている
  • 外食・コンビニ食が多い
  • 野菜よりお肉ばかりを食べている
  • 睡眠不足

このような食事・生活習慣を続けていると特に胃に悪影響を及ぼします。胃と腸は連携して働いているため胃の不調が腸の不調へと繋がっていきます。

こんな症状が出たら注意!

胃の不快感・もたれ、膨満感、胸焼け、便秘、下痢

こういう症状が食べ過ぎた翌日、もしくは日頃から慢性的に続いている人は一度生活習慣や食事方法を見直しましょう。

胃腸が弱ったときの食事方法

  • 食事量をできるだけ少なくする
  • お腹が空いたときに食べる
  • 一口の量を少なくして、よく噛んで食べる
  • 糖分を取り過ぎない
  • 食材をゆでたり、蒸したり、煮たりして消化に良い物を食べる
胃腸が弱った時に食べない方が良い物
  • 脂肪・糖分が多い物
  • 刺激物
  • スパイス系
  • 酢の物
  • 柑橘類
  • 冷たすぎるもの
  • 熱過ぎるもの
  • 生もの

食べ過ぎた後の食事メニューの例

梅干し白湯以外にも食べ過ぎた翌日の胃腸に優しいメニューや食材をご紹介します。

炭水化物系

  • お粥
  • 水気の多いご飯
  • 柔らかく煮たうどん
ポイント

これらの炭水化物は消化に良く、糖としてすぐにエネルギーに変換されるので胃腸が弱っているときには最適です。

野菜系

  • 大根
  • キャベツ
  • 人参
  • 里芋

果物系

  • リンゴ(すりおろし)
  • バナナ
ポイント

野菜や果物はビタミンやミネラルが多く含まれており、胃腸の回復を助けてくれます。野菜は柔らかく煮ることが大切で、果物はそのまま食べても消化に優しいです。

その他

  • こんにゃく
  • 納豆
  • 海藻類
ポイント

これらには食物繊維の中でも水溶性食物繊維が多く含まれています。水溶性食物繊維は水に溶ける性質を持っており、胃や腸における糖質の吸収、また急激な血糖値の上昇を抑制し、排泄をスムーズに行う働きがあります。

食べずにいられない人は

これだけでは空腹に耐えられないという人には、わかめ・きのこ・野菜などを入れた具沢山のお味噌汁をおすすめします。これは多くのビタミン・ミネラル・食物繊維を摂取することができるので、どうしても何か食べたいと言う時には夜ご飯のときにこの一品を食べるとよいでしょう。

味噌汁 Miso-Soup

入浴もおすすめです

胃腸をリセットするためには入浴も有効です。入浴方法は温度が36~39℃のお風呂に20分位入ることです。そのことで全身の血液循環が良くなり、胃腸の疲れを癒してくれます。

終わりに

食べ過ぎた後は後悔するよりも考えるべきこと、行うべきことを明確にしてきちんと体(胃腸)をリセットする必要があります。そのためには食べ過ぎた翌日の食生活に気を付けなければいけません。体の中のエネルギーを代謝>消化にした体作りを心がけ、前日に食べ過ぎたものを速やかに消化し、排泄を完全に行うことが大切です。

糖質制限ダイエットを行う前に知って得する2つのこと

最近、若い人の中で「糖質制限を始めて・・・」という言葉をよく耳にします。糖質制限を行うことはダイエットや体にとって良い影響をもたらすように感じられます。しかし、その前に人間のエネルギー生産システムである「解糖系」と「糖新生の怖さ」を知る必要があります。

Sugar Cubes

解糖系という言葉をご存知ですか?

人間は年齢によってエネルギー生産システムが異なります。解糖系と呼ばれるシステムが20代をピークとして、およそ50代位まで主として働きます。

人間のエネルギー源は主に三大栄養素(炭水化物、脂質、タンパク質)です。これらを体内でエネルギーに変換して燃焼させることで様々な生命活動を行うことができます。

解糖系とは食事から摂取したグルコースブドウ糖)を細胞の中に取り込んで利用しています。専門的に言うと、解糖系→クエン酸回路→電子伝達という経路を通ることでエネルギーへと変換することができます。つまり細胞内の細胞質でグルコースをピルビン酸、または乳酸に変換する経路です。

簡単に説明すると

糖質を分解してエネルギーを生産するシステムです。50代位までは主に炭水化物・糖質を分解することでエネルギーが作られます。

糖質制限の怖さ「糖新生

20代から50代までの人が糖質を不必要に制限すると糖質不足を補うために筋肉の分解が引き起こされます。これを「糖新生」と言い、タンパク質を分解することでアミノ酸ブドウ糖へと変換されるシステムです。特に10~20代の女性が糖質制限や炭水化物を完全に抜いてしまうと筋肉が分解され、筋力の低下が起こる原因となります。

仮に糖質制限により、痩せることができたとしても顔にシワが深く刻まれるなど不自然な老けた痩せ方となったり、若くして顔にほうれい線ができてしまうといった現象が起こります。これが糖質制限ダイエット、炭水化物抜きダイエットの怖さです。

Lifestyle Lift - Before and After 2

インナーマッスルが著名に低下

糖新生による筋力低下はインナーマッスルと呼ばれる体にとって重要な筋肉が対象となります。インナーマッスルは長年かけて築きあげられたものです。一旦低下してしまえば再びすぐに取り戻すことは困難です。

インナーマッスルとは

体の深層部にある筋肉のことです。姿勢を保持するための調節や関節を正常な位置に保つ役割があります。

不健康へ一直線

糖質・炭水化物を制限する

   ↓

解糖系によるエネルギーが生産できなくなる

   ↓

代わりにタンパク質からエネルギーが生産される

   ↓

糖新生による筋肉の分解・低下が起こる

   ↓

新陳代謝が下がる(体温・免疫力が下がる)

   ↓

太りやすい体質となる

   ↓

食事制限を止めるとすぐにリバウンドする

   ↓

さらに糖質・炭水化物を制限してしまう

   ↓

徐々に不健康になる

負のスパイラル

痩せるどころか太りやすい体質となり、糖質制限を繰り返し行うことで最終的には健康に害を及ぼす結果となります。

50代以降のエネルギー生産システム

50代を境にエネルギー生産システムが変更されます。解糖系からミトコンドリア系と呼ばれるシステムへと変化していきます。

ミトコンドリア系とは?

聞き馴染みのない言葉でしょう。これは酸素を使って主にタンパク質をエネルギーに変えるシステムです。50代までの解糖系に必要とされていた糖質や炭水化物をあまり必要としなくなります。逆に50代を超えると糖質や炭水化物を取り過ぎないように注意する必要があります。

このミトコンドリア系は酸素を取り入れながら高体温の環境下で活発に働くことができます。エネルギー生産を効率的に行うためには日頃から深呼吸や入浴、軽い運動(体温が下がらないように)を習慣とする必要があります。

Jogging along the Thames

50代以降の人の食生活

糖質を控えめにして炭水化物や脂質、タンパク質のバランスを考えて普段の食生活を見直してみましょう。

糖質制限の認識を高めましょう

人間はエネルギー源を獲得するために最低でも一日130~150gの糖質が必要だと言われています。肥満の人や高齢者など、確かに糖質制限を行わなければならないことがあります。しかし、糖質制限に対する知識を全く持たず、ただ単にダイエット目的で気軽に行うことは決しておすすめはできません。特に若い人が糖質制限を行うことはとても危険な行為だからです。

もし、痩せるためだけに糖質制限を行うのであれば、これを機に人間のエネルギー源となる糖質や炭水化物が体に対してどのような影響を及ぼすのかを学びましょう。

糖質制限は専門家の指導の下で行うべき

スポーツジムなどでは、この糖質制限を行いながら筋肉を落とさずにダイエットを行えるところがあります。確かに糖新生を利用して理想の体型を手に入れる方法があります。しかし、これは経験と知識が豊富なトレーナーの指導の下で行うものであり、一個人として安易に行うべきではありません。

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終わりに

人間のエネルギーの生産方法は年齢によって変化していきます。これは非常に重要なことです。50代までは、むやみに糖質制限や炭水化物抜きを行うことはエネルギーの生産が困難となるため非常に危険な行為です。またエネルギー不足が慢性的に続くことで、日常生活に支障をきたすだけではなく仕事における生産性やパフォーマンスの低下にも繋がります。やはり、若い時には糖質制限や炭水化物抜きは極力しない方が良いでしょう。これを機に自分自身の年齢を考慮して現在置かれている体の状態を把握してはいかがでしょうか。