ここ一年ほど、ランチは一対一で社員の方と食べてます。
大事にしてること
K村は凄く管掌範囲の広い技術部をぱっと任せたら、1月かからず完全にまわせてみせたすごい奴だ。
「松岡さんから一番教わったことは、人を信じないということです。」
何というひどいことでしょう。
でもすぐに思い出したことがありました。2月ほど前にユーザーサービス本部長のH木に言われたことです。
H木は技術はもとよりサービスから哲学まで見れる、もう何が何だか分からないすごい奴だ。
「松岡さんから教わったことは、人を信じないということ【だけ】です。」
H木の人間性については議論が必要です。
しかしそれ以上に私の人間性にも問題があるようです。
ちがうんです。
そうなんです。
確かに私はキャッチーに「人を信じるな」と発言します。
私に幾つかある軸のうちの、非常に重要な1つです。
もう少し補足すると「人は信頼するけど、信用するな」ということです。
仕事をする上で、様々な人とコラボして一人では出来ないような大きな価値を提供します。
当然そこには信頼が必要です。チームですから、それぞれがそれぞれの専門性を持って、それを信頼します。
ただし、私は無条件に信用するというのは責任の放置だと考えています。
仕事している中で色々なことがあります、特にコミュニケーションは難しい。
Aさんの言うXXXとBさんの言うXXXは普通に異なります。
認識の違いはそれだけでも大きな問題になるかもですし、それが小さなことでも、重なっていくとひどい目にあいます。
だからなるべく価値観とか本質的な何かとか、3行でまとめた原則を大事にします。
頻繁に状況やアウトプットを確認し合います。
それでもブレる。人間ですから。
確認が漏れることもあるし、確認できない時もあるし、確認をサボってしまうこともある。信じるの名のもとに。
信じてしまったら、その時裏切られたと感じるでしょう。
信じてなければ、笑ってそれを受け入れて、次へ続く前向きな話を提案出来ます。
K村とそんな話をしている時、彼の大事にしていることについて話してくれました。
「僕が大事にしているのは、油断するな、というメッセージです。」
「信じるなというのも、かなり近いメッセージですね。」
「ああ、また松岡さんが言ってる、感がより出てていいですが。」
明日もポジティブに人を信じないで頑張ります!
webなCTO勉強会
社内LTなう
はじめてのエントリ
Chief T(suri)echnology Officer ってなんやねん、という話です。
この度、株式会社ミクシィの最高技術責任者に就任しました 松岡 剛志 です。
会社では研究開発や運用や基盤システム部門を担当しています。
変わり種としては、人事部長を兼務しております。
最初のエントリとして、ブログのタイトルについて書きます。
単純に趣味の話がしたいだけかもしれません。
僕は釣りを趣味としています。
おそらくITな経営陣の中では、かなり上位に入っている釣りキチです。
釣りを趣味としているというと決まってこんなことを言われます。
「釣り糸垂らしてボーッとしてるだけで楽しいの?食べるのは美味しいよね」
釣りは実は、仮説検証を高速に繰り返す遊びです。
様々な要素を考えて、魚にとって最も効率的と思われる場所の仮説を立てます。
要素はこんなかんじでしょうか?
風、水温、潮位、潮流、天気、水色、地形、塩分濃度、水面に浮いているもの、餌の食べられぐらい、etc
その仮説の検証のため、そこに効果的な、それでいてある程度の状況の変化に耐えることのできる釣具を使ってアプローチします。
アプローチ方法はある程度のパターンがあり、状況を考えてそのパターンを順番に試します。
そのパターンで適切な時間アプローチした後、自然からフィードバックがあります。
釣れれば何故釣れたのか、大きいか小さいか?狙った獲物か?etc
釣れなければ、餌はかじられたのか?あたりはあったのか?etc
フィードバックを学びとして、新しい仮説を構築し、パターンに修正を加えてアプローチを継続します。
あんまりノンビリもしてられません。
朝まずめ、夕まずめという最も魚の釣れる時間は決まっています。
日中釣れる魚は夜釣るのは難しい事が多いです。
可能な決断の数は決まっているので、毎回真剣に判断します。
この話は、ソフトウェア開発と近しいなと考えております。
そこでついついこんなタイトルにしてしまった次第でした。
今後様々な社内のことや技術のこと、人事のこと、釣りのことを書いて行きたいと思います。
よろしくお願いします。