雨とダリア

NO MUSIC,NO LIFE!

紫に輝くイチバンボシ

 

Introduction

2019年8月4日、浦島坂田船のライブに行った。全てはそこから始まった。それまでも浦島坂田船のアルバムは娘がレンタルしていて車でよく流してはいたけれど、私自身は「出会って」はいなかったのだと思う。

ライブに行って浦島坂田船と「出会った」。4人をもっと知りたいと思った。そして、志麻くんに「出会った」。

 

志麻くんの歌

私は志麻くんの歌が好き。何が好きなのかな?

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<声・歌い方>

かっこいい曲でのがなりとか巻き舌とか、バラードでの囁くような歌い方とか、声量や声質を巧みに使い分けたりアクセントをつけて歌を表現するのが好き。

低音イケボの志麻くんだけど優しいファルセットがとても好き。

「さよならだけが人生だ」のサビのファルセットは本当にすごいなと思っている。「どうかお願いだ」という部分。「どうかお」の低音から「ねがいだ」の高音に上がるのだけれどここの音の幅はかなり大きくて高音に上がることに意識がいってしまっている人もいた。「どうか」で一度切ってその勢いで上がっていたり。地声とファルセットで声質も変わってしまうため、どうしても一つのフレーズとして耳に入りにくく高音部分が別物に聞こえてしまう。

けれど志麻くんのこの部分は「どうかお」の低音部分をとても丁寧にしっかりと歌うことと途中でブレスを挟まないことで「ねがいだ」のファルセット部分がやわらかくつながっている。高音の「音を当てにいく」感じがなく一つのフレーズとして聴ける。ここの歌い方によってこの歌の印象が変わると言ってもいい、くらいに私は思っている。高い音が出せるということよりもファルセット含め高音を効果的に使える方がずっとすごいと思う。


【オリジナルMV】さよならだけが人生だを歌ってみた ver志麻

かすれない高音とこもらない低音を持っている志麻くんの音域はとてもバランスがいい。ボカロを歌う歌い手さんの世界ではとかく「高い・速い・滑舌がいい」ことがもてはやされていると感じるけれど、ファルセット・高音・中音・低音を同じくらいクリアで芯のある声で歌える志麻くんはすごい歌い手さんなんだよ!と声を大にして言いたい。

志麻くんの声は芯があるけれど鋭くはない。芯の周りに厚みがあるからどんな歌も耳に優しい。その声の厚みというか幅は聴く者がそれぞれの感情や状況に沿って聴く余地をくれる。それはhalyosyさんが雑誌で語られた「情報量の多い声」という言葉にもつながると思っている。

もちろん滑舌もいい。いつか本気の「外郎売」お願いします。

<スキル>

ある時の歌枠でアルペジオの発声練習を耳にした。ものすごくなめらかで1音1音がクリアだった。私は声楽の専門家ではないけど学生時代は音楽に明け暮れていたから、志麻くんの発声、声量はずっとトレーニングを重ねてきたんだとわかる。

あと倍速で歌うことがあるけれど、ブレスの時にほとんどテンポが乱れないのは循環呼吸なのですか?私はそれが知りたい。

<選曲>

投稿の数は多くないのかもしれないけどその1曲に想いを込めているのがとてもわかる。近年の曲は特に「志麻」として何を歌いたいのかが明確だ。幅広い歌を歌える志麻くんだから、いつも次の歌ってみた動画が楽しみ。(でも昔のシニカルで煽情的な選曲もその頃の志麻くんを垣間見るようで実は好きだったりする)

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どれにも好きなポイントがあるんだけど、一番はそれらをひっくるめて感じる志麻くんの歌に対する想い、なのかなぁと思う。「歌に想いを乗せる」「届ける相手を心に描く」志麻くんの歌を聴いているとそんな言葉が思い浮かぶ。歌には「作り手」と「歌い手」がいてそれぞれの想いがある。志麻くんの歌は楽曲そのものを大切にしながら自分の歌い手としての想いも乗せていて、そのバランスがとてもいい。だからこそ聴く人の心に届くんだろうな。

そしてそれらの好きなポイントがひとつの歌になったとき心に生まれるのが、ぎゅっと締めつけられるような切なさと、めまぐるしい日々の生活で強ばった感情が優しく揺すられて呼び起こされる感覚。母、妻、社会人、普段の生活で自分が担っている役割を全て肩から下ろして私自身にしてもらえる感覚。仕事や家庭で大変な局面になった時はいつも「志麻くんの歌が聴きたい」「聴かなくちゃ」って思う。その時間は私にとって自分を取り戻す時間であり心のバランサーになっているのかもしれない。心が共鳴する音楽にはそれほどの力があると信じている。だからいつも思っている。こんなに数多くのアーティストさんがいる中でこれほどまでに自分の心が求める歌を歌う人に巡り会えたことは本当に幸せだと。

「ボカロは苦手だからback numberさんの曲なら聴きやすいかも」と初めて聴いた曲「ヒロイン」。「この人の歌が好きだ」と思って繰り返し繰り返し聴いた「アイネクライネ」。当時家庭に問題を抱えていて頑張っても頑張っても未来に明るさが見えなくて「頑張るの疲れたな。楽になりたい」といつも思っていた孤独な時に出会った「命に嫌われている」。残業していたオフィスの片隅で隠れて聴いて泣いた初めての誕生日歌動画「愛してもいいかい」。一年の締めくくりに年末に上がった「さよならだけが人生だ」は投稿を知らせるツイートで曲名を見た時に涙がこぼれた。歌枠で初めて聴いて歌詞のメッセージや志麻くんの力強くも優しい歌がとても印象に残っていて歌枠が終わってからもこの曲のことを繰り返し思い返していた。いろんな人のバージョンも聴いた。でもやっぱり志麻くんの「さよならだけが人生だ」に帰っていく。

どの曲も初聴きの場面とセットで鮮明に覚えている。志麻くんの歌はそんな風に聴く者の心でずっと息づく「生きた歌」だなぁと思う。

そして2枚のアルバム「First Order」「noise」。どちらのアルバムもかっこいい曲はどこまでもかっこよく、心に沁みるバラードは涙を連れてくる。いつも真っ直ぐに志麻リスへの想いを歌う志麻くんがとても愛おしくなる。

First Order収録の「ニバンボシ」のことは何度でも書く。好きな彼女には彼がいる。自分は友達としておどけて楽しませてあげることしかできない。でも胸が痛くて彼女が好きだと思い知る。恋は実らないけど彼女を好きになれたことに感謝している片思いの男の子の歌。

志麻くんは以前歌枠でこの主人公の男の子を自分になぞらえて歌っていた。数にこだわる志麻くん。イチバンにこだわる志麻くん。それを聴く志麻リスはいつも「志麻くんがイチバンボシだよ」って言う。イチバンボシとニバンボシの違いって何なのかな?恋は実らなければ価値がないのかな?私はそうは思わない。大好きな人を想ってドキドキしたり優しい気持ちになったり、そこに切なさもあるけれど、きっとその時間は幸せだから。出会わなければよかったとは思わないから。イチバンボシにはイチバンボシの、ニバンボシにはニバンボシの輝きがある。その差は埋まらないのかもしれないけど、比べることじゃないよね。それが数の差だとして、イチバンボシが持っている100人のLikeとニバンボシが持っている50人のLove、どっちが価値があるのかなんて誰にも決められない。私は志麻くん自身の輝きを一番大切に思っているし、他に代えられる人はいない。例えそれが人の言うところの「イチバンボシ」であったとしても。

 

-高価な宝石にしか美しさを見出せない人よりも、道ばたの小石にも心をひかれる人は幸せであり、毛皮の美しさとともに、すりきれ、色褪せた仕事着の美しさを解することのできる人は幸せである。(渡辺和子ー元ノートルダム清心学園理事長)

 

志麻くんの配信

志麻くんの個人配信はなかなかハードルが高い。「いつやるよ~」ってオフィシャルな事前告知があまりない。しかも時間は不定期。さらにこれまでは録画が残らなかったのでこちらもついていくのに頑張りが必要だったりする。だから行けた時は本当に嬉しくて。でも寝落ちしてがっかりしたり、全然内容思い出せなかったり、とにかく感情が忙しい。でもそうやって頑張って配信に行くリスナーを志麻くんはとても大切に思っている気がするな。だからこそ録画を残していなかったんだと思う。

<雑談配信>

配信の内容は楽しく聴けることがほとんど。でもどんどん話題が脱線していくことも多く普段から様々な話題をキャッチしているんだろうなと感じる。

最近は録画を残してくれるようになって普段配信に行けない人も聴けるようになったからきっと志麻くんのことをもっと好きになる人が増えるだろうなと思ってる!浦島坂田船の配信やライブとは違う志麻くんの魅力が個人配信の中にはたくさんある。むしろそこにこそ一番素に近い志麻くんがいるのだと思う。

<歌枠>

歌枠はさながらワンマンライブ。1回で20曲以上、2時間は歌ってくれる。基本はたくさん流れるリスナーからのリクエスト曲から選んで歌う。ボカロからJ-POP、ロック、アニソン、バラードとその幅は広い。それぞれのジャンルに合った歌い方でどれも志麻くんのものになっている歌たちは2時間聴いていても「もっと聴きたい」と思ってしまう(鬼畜!)。私はまだ志麻くんのワンマンライブに行ったことがないから本人presentsのセトリを知らない。だからまるっと志麻くんセレクトの歌枠をいつか聴きたいなと思っている。歌枠は録画が残らない。それは少し残念な気もするけれど志麻くんと歌枠に行った人の特別な時間なのだと思っている。特にバラードは歌枠でしか聴けない歌があってそれを聴けた時はいつまでもその余韻が心に残る。志麻くんの「心に届く歌」は同じ時間を共有してこそ最大限に活きるのだと思う。

 

志麻くんの人間性

志麻くんは様々な価値観や考え方に対して理解があるように思う。いろんなファンのあり方に理解を示してくれるし、様々なジャンルの人にもフラットな見方をしていると思う。そういう包容力が好きだなぁ。

他のリスナーさんを見ていて、自分はみんなと同じようではないのかもしれないことが少し気になっている。リスナー同士の繋がりを積極的に増やすでもなく、イラストを描くでもなく、リプ返もらえるような気の利いたリプができるわけでもない。志麻くんのことを思ってただただ言葉を届けているだけ。そんな自分はこの界隈に馴染んでいないのではないかという引け目があるけれど、それも志麻くんは受け入れてくれるだろうか。日々をより楽しくすごすためではなく、息を詰めるように走り続ける毎日を癒してもらうような、救ってもらうような、そんな風に志麻くんを求める私を.....

 

サービス精神が旺盛。1回に20曲以上歌ってくれる歌枠ではネタ歌とか時には下ネタも入れて盛り上げてくれる。雑談配信では10代から20代のリスナーさんが多いので学生時代の話とかたくさんしてくれるけど、たまにママリスもいじってくれる。幅広いリスナーがいることをいつも意識してくれてるんだなって、そんな優しさが嬉しくなる。

いつもリスナーを「楽しませたい」「笑顔にしたい」と思っている。それが歌枠の曲数であり、声まねであり、下ネタであり、配信をするときに画質や音質に徹底的にこだわる姿勢であり。それは志麻くんの根本にある優しさでありあたたかさ。

 

ときどき垣間見る繊細さや感受性の豊かさ。浦島坂田船の配信を聴いているとわかる細やかな心配り。ライブで感極まって泣いてしまうところ。ゲーム配信でストーリーに入り込んで無言になっちゃうところ。雑談配信を聴いていると何となく声のトーンが違う時があって「何かあったのかな?」って思う。感受性が豊かなのは歌を聴けばわかる。人の心に届く歌を歌うには歌い手も心で感じていなければ伝わらないと思う。歌はテクニックだけでは完成されない。

 

配信でいろんな話を聞くたびに思う。「きちんとした人だなぁ」

「Ghost of Tsushima」の毎日投稿で見せてくれるストイックさ。スケジュールに合わせて作業を調整して毎日投稿を続ける姿勢。自粛生活でもちゃんと朝身支度して着替えるようにして寝るときの服装と同じではいない。「それをすると人間がだめになると思っている」との言葉。あと身の回りはきちんと整理している様子をたびたび見聞きする。あつ森の所持品(バックっていうのかな?)の並び順をいつもきれいに整理するところ。昔のCDもさっと出てくるところ。

 

志麻くんはわかりやすい言葉を使うわけではないけど、志麻リスをとても大切に思ってくれている。志麻くんという人は一見近づきにくい印象があるかもしれない。言いにくいこともズバッと時にキツイ口調で言ったりするし、ATフィールドが厚いのは間違いないと思う。けれど一度懐に飛び込んでしまえば全然違う見え方があるんじゃないかなと思う。初見さんや途中参加の人を暖かく迎える配信の雰囲気や、歌枠の一体感は志麻くんの配信のとても素敵なところだと思う。

私はまだまだ志麻くんのことを「知っている」とは言えないけれどこれから新しく出会う志麻くんの一面がどんなものだったとしても嫌いになったりはしないだろうなと思う。それくらい志麻くんの歌から受ける印象に確信に近い思いを持っているし、志麻くんを好きになったこの1年は本当に素敵な時間だったから。

志麻くんの魅力は刺さる人には心の深いところまで、まるで抜けない棘のように刺さる。一度貫かれたらそう簡単には抜けない。志麻リスさんが志麻くんに熱い思いを持っていると感じるのはそういう志麻くんの魅力によるところが大きいと思う。

 

志麻くんとゲーム

ゲームについては本当に申し訳ないけれど語れることが少ない。もう十数年前、まだ自分の時間がたくさんあった時はRPGをしていた時もあったけど今はその時間もない。でも志麻くんのゲーム配信を見ているとわかることがある。

志麻くんはゲームを作品として大切にしている。そしてそれをお仕事につなげているのは本当にすごいことだと思う!好きなだけでは仕事にはならないから。経験や知識やスキルが必要。それを長年積み上げてこそオファーがかかるというもの。

それから志麻くんの実況はとにかくわかりやすい。聴きとりやすい話し方と丁寧なゲーム解説はそのゲームを全然知らなくても興味がわいてくる。プレイしながらしっかり実況を盛り上げるためのリアクションもとる。

正直ゲームは誰だってできる。練習したらそれなりにできるだろうし、ゲーム配信もできるんだろう。今はプラットフォームも増えて芸能人の方もSTAY HOMEを期に配信を始めたりしている。ゲーム動画はそれこそ数えきれないくらいある。

志麻くんを見ていると、ゲーム実況とゲーム配信は同じようで違うといつも思う。

 

Conclusion(志麻くんへ)

私たちは日々いろいろなエンターテイメントコンテンツを目にし、好きなものを選び取っている。そして自分の心の赴くままに手に取って手放していく。それはエンターテイメントの特性でもあるし選ぶ側の自由だから何も間違いではない。私もそのようにしてたくさんのコンテンツを楽しんでいる。

志麻くんと出会って志麻くんの歌に光を見てそれが宝物になって1年が過ぎた。中の人のことは全部はわからないけれど少なくとも「志麻」として見せてくれている姿を見てきて、貴方が「志麻」として存在してくれる限りずっと応援していきたいなと思った。嬉しい時もしんどい時も「志麻」として差し出してくれる手を離さない、離したくないと思った。

この気持ちを何と呼ぶのかはわからない。「好き?」って聞かれたら「好き」って応える。今この瞬間の気持ちは確かなもの。でもそれだけじゃない。今の貴方を作っている過去も、同じ空を見上げている現在も、これから貴方が選び取っていく未来も、全てを受け止めていきたいという想いもある。それを「愛」と呼べはきっと貴方は「その言葉は軽々しく使ってはだめだ」と言うでしょう。自分の「好き」に貴方を当てはめて取捨するのではなく、今とこれからの貴方を大切にしていきたい。ありのままの貴方も、よりよく変わっていこうとする貴方も。「好き」は感情。「愛」は意思。

だって志麻くんという存在は私の中でとても鮮やかに輝く紫のイチバンボシだから。私の光だから。

 

 

 

 

星が導いてくれるもの

志麻くんが語ってくれたnoise裏話。配信は行けなかったけど内容を知って、スターサインの解釈についてずっと考えてる。志麻くんの考察、自分の解釈。
正解は聴く人の数だけある。
 
けれど私は「光のない朝」が永遠の別れだとは思いたくない。
死ぬ瞬間まで一緒にいたいと願うほど大切な人。でもこの世に確かなものなんて何もないから、これまで繋げてきた美しい轍がこの先離れていってしまうかもしれないという不安と恐怖を感じているんだと思う。大切だからこそ強くもなれるし弱くもなる。
瞬いている星がかすかで小さいのは、そんな不確かな存在だからじゃないかな、人間が。
 
確かに人は昔から自然の動きに生命の誕生と別れを感じ取ってきた。
潮の満ち干き、虫の知らせ、流れ星……
 
でも2人の星はまだ流れ星になっていない。
空に輝いている。
 
”死ぬまで愛し続ける”、”ずっと一緒にいよう”そんな美しい言葉が愛し合う2人の心に星のように輝いている。そしてその言葉を頼りに2人は進んでいく。
でも離れていたらすれ違いもあるかもしれない。思うように会えないことが2人の星に影を落とすかもしれない。
でも、忘れてはいけない。星は「微かで小さ」く見えるかもしれないけど、それは星の輝きが小さくなったからではない。2人の目が不安や恐怖でかすんで見えなくさせているだけ。星の輝きは変わらない。朝になって星の光が見えなくなってもそれは星がなくなったからではない。見えないように思えても空には星がちゃんとある。
 
だからどんなに小さくて微かで不確かな光であっても、その星が消えない限り2人の轍は続いていくはず。
私はそう信じたい。
 
「光のない朝」があっても「守りたい君」がいるから平気だと、乗り越えていけると主人公は言っている。この「光のない朝」はこれから立ちはだかる困難のことを言っているのだと思う。”大変なことがあっても二人なら乗り越えられる”と言っているんじゃないかな。
「君と僕のストーリーを歩こう」「同じ星を見続けよう」と主人公は大切な女性に呼びかけている。
このパートを読んだ時、この言葉が思い浮かんだ。あの有名な宣誓。
 
健やかなるときも 病めるときも
喜びのときも 悲しみのときも
富めるときも 貧しいときも
これを愛し、敬い、慰め、遣え、
共に助け合い その命の限り
真心を尽くすことを 誓いますか
 
私はこの2人の未来を見たい。

noiseなんか蹴散らして

志麻くんの2ndアルバム「noise」が届いた。

行くはずだった浦島坂田船の春ツアー、志麻くんのワンマンライブが自粛になってしまって、ただでさえ仕事繁忙期でストレス抱えている私はメンタルめった打ちにされてしまっていた。そんな中で「志麻くんのアルバムがある」ってことが光だった。

発売本当におめでとうございます。そして、ありがとうございます。

 

■全体的な感想

今回のアルバムを聴いて思うのは、志麻くんは自分の強みを明確に意識した歌を出してきたってこと。イケボを武器にしたボイスやparadox liveで本格的に始めたラップが随所に使われている。

それらが実現したのは、全曲オリジナル曲であることと、製作陣の方々が志麻くんの人となりや歌について深く理解してくださってるからに他ならない。感謝しかない。

志麻くん本人が言うようにどの曲も神曲で、志麻くんのよさが存分に味わえ、かっこいいだけじゃなくて、涙もろかったり真っ直ぐな想いを持っていたり性癖やオタク性まで「志麻くん」という人の様々な面を感じられる曲たちになっている。

また曲によって声質を変えているのが印象的。声質の幅広さは志麻くんの歌の特徴の一つだと思ってる。それを使い分けて多様な楽曲を表現できるのは志麻くんの強み。

 

 

サウンドとしてはバンドサウンドが中心でライブ映えする曲たちになっている。

この神曲たちをライブで聴けることが楽しみで仕方ない。

 

■各曲の感想

「xxxHacker?」

少し静かめに入るイントロが何かの始まりと不穏さを感じさせててライブの始まりにぴったりだなぁと思った。

疾走感のあるロック。「飛べ!羽の色など意味ない」って歌詞が刺さる。

羽の色って何だろう?自分で自分を縛っている価値観、自分という人間につけられたラベル。生まれ持った色、誰かに塗り付けられた色、そんなもの関係なく飛べばいいんだって言ってもらった気がした。

けど歌詞を読むと「Black」「White」と出てくるので、この曲の本当の意味はライブで知ることになるのかなと思う。

 

「ダスティピンク」

みんなの言う「えちえち曲」。歌詞としてはそれほど刺激的だと思わなかったのは私がマヒしてしまっているのかな。

それよりも腰でリズムをとるようなミディアムテンポと、中毒性のあるメロディと、少し気だるげな志麻くんの歌い方がゾクゾクする。

ふとした時に歌が耳に返ってきてイケナイ気分になる、甘~い媚薬。 

 

「ネッ閉じ即抱きREAL LOVE」

ボイス多めでみんな好きだろうな~と思って聴いてる。ネットの世界は非日常でありながら今や日常と切り離せない。ネットって怖いし難しいね。でもそこに確かなつながりを感じてもいる。

 

「スターサイン」

まさかこの曲にラップが入っているとは思わなかった。思ったよりもバラードじゃなかったけど、疾走感が逸る想いを感じさせる。

buzzGさん作曲のこの曲のタイトルを聞いて星つながりの「ニバンボシ」を思い浮かべた。スターサインはニバンボシのアンサーソングになってたらいいなと思ってた。ニバンボシの男の子もスターサインの男の子も好きな女の子と距離があって切ない思いをしている。ニバンボシでは叶わぬ恋、スターサインでは遠距離恋愛かな。ニバンボシの男の子はライバルである「強い光」に霞んでしまう自分や恋の終わりを思っているのに対して、スターサインの男の子は離れていてもそれを強い思いで乗り越えようとしている。ニバンボシでは視点は自分なのに対し、スターサインでは恋の終わりを想像して不安になりながらも「大切な人を守りたい」という相手を強く想う男の子になっている。もしかしたらニバンボシでかなわぬ淡い恋をしていた男の子は、自分のすべてをかけて守りたい大切な人に出会って強くなれたのかな。

志麻くんは「ニバンボシ」に自分を重ねて歌っていた。とすれば2年後の今この曲を歌う志麻くんに心境の変化はあるのだろうか。志麻リスやcrewからの応援が少しでもその背中を押すことができているなら嬉しい。

この曲で一番印象的だった言葉は「美しい轍」。志麻くんと志麻リスで美しい轍を作っていけたらいいね。心にずっと残り続ける美しい轍。

 

「believe」

この曲はクロスフェードを聴いた時から一番聴きたいと思っていた曲。やっぱり志麻くんのバラードは伝わる感情が大きくて大好きだから。

姿を変えて何度も命を繰り返して、それでもそばにいたいという一途な思いがあたたかくて真っ直ぐな声で伝えられる。

アコギでシンプルに歌う1コーラス目。オケが重なって更にドラマティックに高まっていく2コーラス目。思いがあふれて涙になってこぼれ落ちる。

最後の一行。リスナーのことを想って歌ったって言ってくれましたね。

貴方の言葉、貴方のメロディ、ちゃんと届いています。

貴方と繋がっていることを「信じて」これからも応援していきます。

   

「FEATURE COLORS」

この曲はわりとポップスに近い感じでクロスフェードを聴いた時はあまり印象に残らなかったけどフルで聴いたらライブの光景が目に浮かんで。たぶんクロスフェードのこの曲に添えられた言葉も影響しているのかも。

とても美しい紫色の波。その輝きで志麻くんの今とこれからを照らせたら。そんな幸せな景色を早く見たい。

そして日常生活の中で一番多く耳に返ってくるのがこの曲のサビ。日々の生活は楽しいことばかりじゃないけど、未来に目を向ける明るい歌詞とメロディに励まされている。フルで聴いて大好きになった曲。志麻くんへのエール、みんなへのエール、そんな1曲になってるんじゃないかな。

 

「快刀乱麻!!」

イントロのベースが重いハードロック。ライブでこの曲を聴くのが楽しみなリスナーは多いと思う。とにかく体でビートを感じて頭を振りたい。日々の嫌なことを全て発散させてくれる1曲。感想は一言「ライブ行きたい」。

それにしてもこの曲はベースがよく鳴っている。重いリフも刺さるし時々フレーズが浮かび上がってきてギターとの絡みがかっこいい。ベースが活かされてる曲が大好き。

あと途中のスクリームが印象的。志麻くんの声はとてもクリアな声だと思っている。どの音域も雑味がない声というか。この曲では加工もあるけどざらっとした声で歌ってるなと思っていたらスクリームがきたので、思わず「おっ!」と驚いた。ぜひライブではお腹の底から響くようなスクリームを聴かせてほしい。

  

「ターゲットは君だった」

こういうネタっぽい曲が入っているとは思わなくて動画が上がった時にめちゃくちゃ驚いた。でも聴くうちに「これもリスナーがよく知ってる志麻くんだわ」と納得。Sumさんだから書ける志麻くん曲。

 

「エレクトリック・シープ」

今回のアルバムではこの曲が二番目に好き。164さんの曲は「最適解」も大好きで今作もロックサウンドに流れるようなメロディがメッセージ性やドラマ性のある曲にぴったり。

歌詞はたぶんライブで明かされるはずの天才ハッカー志麻くんのストーリーと連動しているのかな、と想像している。「数の羅列をただ眺める 終わりを求めて」って歌詞がハッカー志麻くんのことだとしたら結末は?この「エレクトリック・シープ」はハッカー志麻くんのことなのかな。電脳世界をさまよう羊。

歌詞カード見てて思ったのは、この曲、決して短い曲ではないのに歌詞が少ない。その分一つ一つの言葉がメッセージ性を持って重く刺さる。印象的なのは「声にならない声が響いて」「絶望を振りかざして進む」

私はもともとネガティブ思考で人生の大部分は思い通りにいかなかったり傷つけられたり生きてくためのルーティンに埋没したり、だと思ってる。でもそんな自分が好きなわけでは決してない。だからこそ自分にとっての光を探して、その光を見失なわないように大切に掌に握りしめてそれを支えに生きていく。光と闇の両面を持つこの曲ではあるけれど、最後の言葉は「光る手を握って」「僕らの未来へ」とほのかに見える希望で締めくくられているのが救い。

歌詞もメロディもとても心に刺さる1曲だった。

 

 ■曲以外の感想

 

歌詞カードの最後のページのイラスト。イラスト志麻くんが来ているこのパーカー、バックデザインめちゃくちゃカッコいいんですけど、ツアーグッズにありますか?金額いくらでもいいんで絶対ほしい。

 

■終わりに

 

新型コロナウイルスの感染拡大による危機的状況はまだまだ続いていて、エンターテイメントは「不要不急」、まるでその存在価値が低いかのような現状の中、志麻くんがアルバムを発売してくれたり配信を頻繁にしてくれたりして、自粛生活を明るく照らしてくれているのが本当に感謝しかない。たくさん支えてもらっている。

だから、「志麻くんが大好きでこんなに必要としているよ」っていろいろな形で伝えたい。アルバム買ったり、配信聴いたり、コメントしたり、リプしたり、これまでの歌動画聴き直したり。本当はライブで「大好きだよ!」って伝えられるのが一番いいけれど、それはまだもう少し我慢・・・

ライブのことを「愛に行く」って言うけれど、言いえて妙だなと思う。お互いがお互いを想い合って愛を交感しあうライブは他に代えがたい場所、時間。

本当は今を楽しめるのが一番いいけど、また必ず来る「愛に行ける」未来のために、今を生きる。