【ネタバレあらすじ感想】ザ・ドライバー ドライビングテクニック=度胸
2020.02.15 TSUTAYA発掘良品にて鑑賞
作品情報
- 公開日 1978年9月2日
- 上映時間 91分
- 監督 ジェームズ・マンゴールド
- 主要キャスト ライアン・オニール
- 予告編 古すぎて無し
- 公式サイト 古すぎて無し
あらすじ
強盗犯を逃すプロの主人公ドライバー。今までに逮捕されたこともなく、その道では名の知られた存在。
ある日も無事カジノ強盗犯を逃すことに成功。しかし、とあるベテラン刑事に犯人と睨まれてしまう。
刑事は別の事件で捕まえた強盗犯を泳がし、主人公にドライバーを依頼するように仕向ける。主人公は一度断るものの、結局は依頼を承諾し、その強盗犯を逃すことになるが…
登場人物
- 主人公 ドライバー ライアンオニール
今作は役名が職業名となっており、個人名がまったく出てこないプロフェッショナル映画。主人公も名前がなく、エンドロールでもドライバー役となってる。
ライアンオニールさんはなよなよっとした顔なのに、銃はぶっ放すはすぐ殴るわで、一番落ち着いてるのはハンドル握ってる時。喜怒哀楽出さないけど行動的なプロフェッショナルタイプ。 - 刑事 ブルースダーン
頭キレるベテラン刑事。しかも組織に歯向かう、犯人逮捕のためには手段を選ばない厄介なタイプ。今作では推理が当たっていたが…。後輩に疎まれている。人間味が少なく、あんまり魅力的には思えなかったなぁ。 - 謎の女 イザベル・アジャーニ
賭博師という職業が頭に浮かばなくて、この人はなんなんだと劇中ずっと疑問でした。立ち位置が分からず困惑してたけど、後から考えるとザプレイヤーって役名で、ただドライバーと刑事の関係性をかき混ぜて話を展開させる役。そんな魔性の女感がバッチリ出ていたイザベルアジャーニさん。
感想
ドライビングテクニックとは度胸のこと
主人公はドライビングテクニックだけで飯食ってる。
映画開幕してすぐお約束のカーチェイスなんだけど、今の映画と違ってゆったり感。結構な頻度で引きの画も入れて、実写だなぁって渋い。無駄なBGMなく、エンジン音のみ。しかし、カット割が単調に感じちゃってスピード感が微妙かなぁ。
チェイスをしながらパトカーを減らしていき、ラスト路地に追い込まれた主人公VSパトカー2台との勝負。どんなテクニックが飛び出すか楽しみに観進めると、パトカーに真っ直ぐ突っ込んでいき、ギリギリでパトカーが交わしてクラッシュ。それまで黙っていた同乗者も思わず声を上げるが、主人公は飄々と真っ直ぐ走って逃げるのであった。
そこそこのカーチェイスから、ラストは真っ直ぐGO。度胸勝負こそドライビングテクニック!と教えてくれる映画です。
時速10キロの車鬼ごっこは圧巻
度胸以外にも、ドライビングシーンに見どころあり。
クライマックスの倉庫で開催された「時速10キロのそろりそろり車鬼ごっこ」である。
物が高く積まれ視界が悪い中、各通路にいないか車の鼻を出して探したり、止まってエンジン音を聞いて場所を予想したり。
よくスーパーとかでお母さんとはぐれて、どこいったかなぁって探す感覚を、こんなドライビングプロ映画のクライマックスで味わうとは、、、
時速が低い分、カメラワークも主観映像を入れたり楽しめる作りになっていてとても良かったなぁ。
その後の決着はまたしても度胸なんですけどね…
キャラがよく分からん
90分でキャラ名も出さず、渋々プロフェッショナル感を押し出した結果、主人公と刑事以外のキャラがよくわからない。
立ち位置も人間性もよく分からないまま、なんやかんやで結末。
まぁ盛り上がらなかったなぁ。
まとめ
後のカーチェイスに影響を与えたという意味で傑作良品ということでしょうか。
雰囲気は伝わるものの面白くはない。時代的価値という意味でみよう。
これ観たらベイビードライバーじゃなくdrive 観たくなった
採点 45点
【ネタバレあらすじ感想】スウィング・キッズ 文句なし!傑作!!
2020/03/01 チネチッタ川崎にて鑑賞
またもや韓国映画
作品情報
- 公開日 2020年2月21日
- 監督 カン・ヒョンチョル
- 主要キャスト DO・パクヘス・ジャリッドグライムス・キムミンホウ・オジョンセ
- 予告編
- 公式サイト
あらすじ
時は朝鮮戦争後期。巨済島にあるアメリカ軍管理の捕虜収容所が舞台。新たに就任した所長のもと、イメージアップのため捕虜に自由を与え、ダンスチームを結成する計画を推し進める。
韓国軍の英雄の弟ロギス。四ヵ国語を話せるがその日暮らしをしているパンネ。妻を探して収容所に来てしまった一般人ビョンサム。ダンスに興味があるが栄養失調の中国兵士シャオパン。そしてダンスを教えるのは元ブロードウェイタップダンサーのアメリカ黒人兵士ジャクソン。
何もかも違う5人だが、クリスマスパーティーでの披露に向け特訓を進めるが…
登場人物
- 主人公ロ・ギス ー DO演
朝鮮軍の英雄の弟。役柄として踊りたい気持ちと、立場上アメリカ文化を嫌悪しなければならない狭間の演技がよかった。ただ演技がその2パターンだけで、めっちゃいいかというと、そこそこ。心底嬉しそうにダンスをするだけで十分しごとは果たした。
- 4ヶ国語をあやつる通訳者ヤン・パンネ ー パクヘス演
この人はとっても良かった。役にも恵まれているけど、最初は謎の役どころで、どんどん新たな面を見せてくれて引きこまれていった。今まで見た韓国映画の女性で最も好きかもしれない。それぐらい健気で芯も強く多様な顔もあり良いキャラだったなぁ。
- 元タップダンサーアメリカ兵ジャクソン ー ジャリッドグライムス演
この人はあまり感情の幅を出さず、淡々とした顔演技。でも踊らせたらナンバワン。そういう存在がこの手の映画には最も大事。今作でのタップダンスシーンの価値と興奮度を高める役割。争いを嫌う良い人加減が素晴らしかったなぁ。
- 妻を捜す一般人ビョンサム ー オジョンセ演
ふだんはへらへらしているのに、妻を探すシーンの迫真さ。今作はコメディ寄りだけど、戦争映画なんだと思い出させる。映画が軽薄な方向へ飛びきらないよう重りとなった大事なだいじな役どころ。
- 栄養失調ダコメデインサーシャオパン ー キムミンホウ演
一方、今作屈指、純度100%のコメデイな存在。もうね立ってるだけで面白いキャラ付けしているのに、動きがずるい。常に笑わせ続ける。途中の大雨のなかシャオパンとビョンサムの柵越しダンスバトルはずるすぎる。どこをどう取っても面白い。この存在はずるい。ただ、栄養失調はそこまで活かせてなかった印象。
ネタバレ感想
100点満点減点無しの構成
まず、五人チームであることに対して何の文句もない。この五人でないと生まれない感動。そのぐらい完璧なキャラ構成。朝鮮戦争の収容所って環境を生かした、多種多様な人選。
北朝鮮兵、中国兵、韓国一般人、通訳美女、師匠役のタップダンサーのアメリカ兵。
バックボーンも異なっているが、タップダンスの魅力に取り憑かれ突き進んでいく必然性。そりゃ推進力出てくる。
クライマックスへの推進力が右肩上がり
本番に向けて突き進む推進力だけじゃない。どんどん別要素が絡んできて、推進力が増幅されていく。
前半はタップダンスへの純粋な接近に絞ってるが、だんだんと戦時下のゴタゴタが絡まってくる。収容所という特殊な環境に、北朝鮮のキーマンが移送され反乱を計画する。主人公も加担するように強制され、渋々手を下すことに。
ここで大事なのは、統治するアメリカ軍が反乱に的確な対策を打って一度鎮圧する展開。ここがすーっと計画が進んで不穏な空気が漂ってくるだけではつまらない。しっかり策を打って解決を図る。
しかもその策のキーマンは、そこまで北朝鮮に傾倒していた実力者。祖母への愛から、右も左も投げ打ってアメリカに協力する。
そこに通訳美女とアメリカ兵の会話を差し込んで、「右や左なんてアメリカソ連が勝手に作った概念。ファッキンイデオロギー」とかぶせてくる。
これで戦時下のゴタゴタを取り払うと思いきや、今度は主人公の兄が収容され、兄への愛から北朝鮮に協力することを余儀なくされる。
かたや祖母への愛で北朝鮮を裏切りアメリカへ協力した内通者。かたや兄への愛からアメリカを裏切り北朝鮮のために反乱を起こすことになる主人公。
同じ愛を使った対比構造、、、なけるよなぁ
観客の心を掴む名言炸裂
こんな体制の綱引きに加担させられ、暗雲立ち込めるなか行う最終演技のタイトルが「ファッキンイデオロギー」
今作にずっと横たわる概念を、そのまんまの言葉で一番大事なところに持ってきた…満点!!
いろんなものを積み上げ、絡ませて始まる"ファッキンイデオロギー"はそりゃあ素晴らしいんですよ。これはセッションにも似た、もはやただのタップダンスではない。これこそが反体制の舞ですよ。心底の反戦映画。
ファッキンイデオロギーだけじゃない
それでいて、完璧なフィナーレである本番をこれ以上なく決めたあとに、練習シーン持ってきて今作の最高到達地点叩き出すんだよなぁ。こんな丁寧な作品ありがとうございます!!
ファッキンイデオロギーとステージで言うクライマックスに泣くんではなく、その後の練習シーンに泣いちゃう。もうあっぱれ。胸熱すぎて泣きじゃくった。
無駄な登場人物無し
キャラ使いも完璧です。メイン5人についてはもちろん100点です。妻を探すビョンサムの話にちゃんと決着をつけて最終公演に臨む潔いけじめっぷりも好感がもてました。ただこれだけでなく、メインキャラ以外の登場人物への愛もすばらしかった。
のっけからアメリカ兵が薄っぺらいギャラの安そうな俳優だけだなぁと思っていた。その中で、主人公に因縁つけてくる白人半グレアメリカ人兵士が出てくる。
初登場時はただ主人公の悪ガキっぷりを映したいだけかと思った。しかしその後もたびたび出てくる。
主人公とは犬猿の仲だが、こいつもダンスが好きで途中主人公チームと『ウエストサイド物語』的なチームダンスバトルをやる。
クライマックス前なんて、家族写真を使った主人公との心のやり取りシーンもある。そしてクライマックスでは主人公たちのダンスに心打たれた表情まで映してくれる。
一見モブかと思われたキャラを丁寧に育て上げ、大きな興奮の1ファクターに持ってくる。この丁寧さにもあっぱれ。
まとめ
あと、ダンスシーンがこれだけ多いのに飽きさせないカメラワーク。これって見事だと思いますよ。それぞれの場面によってダンス意味は異なっても、やってることは同じ。それを映し方ひとつで飽きさせない。とってもすごい。
120分ずっと飽きさせない。ダレない。それでいて最高瞬間風速が勢いタイミングともに完璧。
今作は上半期ベスト級の一本です。年間ベストすらとるかもしれない。最低限ここまでの2か月では抜きんでてます。パラサイトよりも僕は好き。そのぐらいの熱量を持った傑作。ぜひ
採点 90点
【ネタバレあらすし感想】地獄の黙示録 道徳の教科書に載せたい
2020/02/29 109シネマズ川崎にて鑑賞
先日の大脱走に引き続き、観たかったけど3時間にビビって観てこなかった作品が劇場公開。このタイミングで意を決して鑑賞。
初めての109シネマズに行ってみたら、2年連続映画館顧客満足度1位とのこと。設備がキレイだけど、座席があと2度傾いてたらよかった。あと同じ列におじさん一人しかいないのに、隣同士の席に勝手にするのはやめてほしいなぁ。一席空けてほしいね。
作品情報
- 公開日 1980年2月23日
- 監督 フランシスフォードコッポラ
- 主要キャスト マーティンシーン・マーロンブランド・デニスホッパー
- 予告編
- 公式サイト
あらすじ
時はベトナム戦争。ウィラード大尉は軍部に呼び出され極秘任務を言い渡される。同じアメリカ軍所属のカーツ大佐を探し出し抹殺する内容であった。
カーツ大佐は超優秀で期待された結果を常に残してきたが、今回のベトナム戦争で前線に送られた際、暴走し軍部の命令を無視、そのままベトナム奥地に私設部隊を築いていた。
4人の海兵とともに戦場を突き進み、カーツ大佐の歩んだ道のりを追体験する。それは欺瞞と無意味さが充満した地獄の戦場であった。
登場人物
- ベンジャミン・L・ウィラード大尉-マーティン・シーン
今作の主人公。各サイトではカーツ大佐が主人公とされているのが謎。
- ウォルター・E・カーツ大佐-マーロン・ブランド
めちゃ有能やり手で将来を嘱望されていた天才。数々の戦場で功績を収めてきたが、ベトナム戦争では出陣しそのままベトナム奥地で消息を絶つ。以降アメリカ軍の命令を無視し、王国を築く。みんなに神と呼ばせるタイプ。 - ビル・キルゴア中佐-ロバート・デュヴァル
戦場であたおかになった空軍大佐。ナパーム弾のにおいとサーフィンが好き。戦場でも海があるとサーフィンしたくなり、弾が飛び交うなか部下に波のチェックをさせる。マイボードを戦場に持っていく。
感想
結局何のためか分からないことが分かった
今作もまた、何がなんだか。といった感想となります。でも先日のコクソンとは違って、それこそが真っ当な感想でしょう。
戦争の目的って、一兵士からするとめっちゃ不明瞭。何のためにやっているのか。何のために命懸けなのか。
ベトナム戦争って何が契機か特に分からない。対戦カードすらハッキリしてない。おそらく一般職の上官の中間管理職もよくわかっていないし、戦略を立てる軍司令部も何のためか分かっていない。不明瞭な動機で殺しあっている戦場。
そんな実態をとらえきれない戦場の掴みどころのなさ、「結局なんなんっ?この戦い」って疑問がずっと浮かぶ。秩序も倫理観も何にも固定されてない。何が正しいか誰にも分からない。まさしく「泥沼の戦い」の泥と沼の部分をIMAXで3時間味わう作品。
戦場=あたまおかしなる環境 という当たり前のはなし
こんなことは想像すると当たり前の話。目の前の人間を殺すことが正義。いつどこから攻撃されて人生が終わるか分からない。そんな非日常に何か月も何年も、いつ終わるかもわからずに居たらあたまおかしなる。
今作は金かけまくって表現した戦場のリアルとともに、戦場によって頭のネジを失ったあたおかな人々が多くでてくる。その合わせ技によってただただ「戦場って想像通り、あたまおかしなるわ。」としか言えなくなってくる。そんな環境行きたくない。そりゃ地獄ですわ。
至極当たり前の話。戦争=悪って教えられている現代の価値観では普通。
でもWW2のアメリカも日本も、対戦相手が悪く正義のための戦争といった論調で、価値観がぜんぜん違った。そう考えると、戦後すぐに戦場のリアルをそのままの方向性で映画にする意味があったんだろう。全部想像だけど。
べらぼうな大金と時間をかけて「戦場ってやばない?直近でやってたベトナム戦争なんだったん?」って言ってくる映画でした。
映画史に残る喫煙シーン
主人公のベンジャミン・L・ウィラード大尉がマジでかっこいい。個人的には映画史に残るキャラクターだと思う。演じてるマーティン・シーンを検索しちゃった。
基本無言で心の声ばかり。で、何をやってるかというと喫煙。その喫煙がかっこいーんだ。すっと火をつけて、すっと吐く。しかも劇中で20本ぐらい吸う。会話シーンと同じぐらい喫煙シーンが出てきて、何回みてもかっこよすぎて画が持つ。
かっけーからぜひ映像でみてください。IMAXで喫煙シーン見に行く気持ちで。
年は取ってるけどかっこいいね
まとめ
「世界よ、これが戦争だ」ということですね。道徳で観せたほうがいい。戦争ってやらんほうがいいよ。なぜなら戦場ってこんなに地獄なんだよって。
作る価値がある超大作です。別におもしろくはないよ。心のノートにかいてある教材みたいなもん。
採点 60点
フランシスフォードコッポラ著
【感想】要塞警察 バディ×バディ×ゾンビ映画
2020/02/15 TSUTAYA発掘良品コーナーから観賞
なんでか昔から『アサルト13要塞警察』を気にいっていて、
後からリメイク作品だと知ったので、リメイク元をとうとう鑑賞。
作品情報
- 公開日 1976年11月5日
- 上映時間 90分
- 監督 ジョン・カーペンター
- 主要キャスト オースティン・ストーカー/ダーウィン・ジョストン
- 予告編
- 公式サイト 古すぎて無し
あらすじ
少年犯罪の激化に歯止めをかけようとストリートギャング6人を射殺。その復讐のためギャングたちは総力を結集し、町はずれの警察署を襲撃する。
襲撃された9分署は明日別の場所にお引越しする予定だったため、銃や防衛設備がほぼ何もなく無防備警察。
そんな日に限って、大犯罪者ナポレオンウィルソンを長距離移送中の護送車が
休憩のため9分署を訪れていた。
正体不明のストリートギャング多数に襲われ、警察は護送中のナポレオンにも銃を渡し共闘することに。
死ぬ事を厭わない山ほどの武装ギャング VS 武器ちょびっとの警察・囚人タッグのバトルが開幕っ!
登場人物
【主人公】イーサン・ビショップ警部補 - オースティン・ストーカー演
本日より警部補昇進の黒人警察官。初日から引っ越し前日の9分署署長という汚れ仕事をやらされた挙句、なぞのギャングに包囲される運の悪い良い人。
心優しく頭も切れ、随所に他のすぐ死んじゃうモブ警官との違いを見せる。大犯罪者のナポレオンに対しても、初対面から敬意を持って接し、危機には死ぬ気で銃を渡してあげるなど見た目とは裏腹なかっこよさを見せる 。変な髪型。
【大犯罪者】ナポレオンウィルソン - ダーウィンジョストン
何の犯罪を犯したのか分からないが、めっちゃ著名な大犯罪者ナポレオンさん。
初登場シーンからただならぬ色気を発揮しており、一人だけ圧倒的なイケメン。時代の古さを感じさせない立ち振る舞い で、現代でも通用するかっこよさ。
顔面だけでなく役所もめっちゃずるい。冷静で顔色を変えず、常に 一歩引いて状況を見ており、決め台詞の「煙草をくれないか」すら痺れる。
正義感たっぷりで、主人公と多くの会話を交わしたわけでないのに信頼し合っている様子が、さらにかっこよさを引き立てるなぁ。
リー「時間がないわね」
ナポレオン「時間など、元からない」
かっけぇぇ
【強い女】リー - ローリー・ジマー
9分書駐在の女性警官リーさん。今作の登場人物で最も漢らしい。
感想
良質なバディが2組でてくるゾンビ映画
『アサルト13』のリメイク元として見始めたので、「主人公ビショップと囚人ナポレオンが危機的状況下でどう信頼関係を結んでいくか」が焦点だろうなぁと思っていた。でも良い意味で裏切られた〜。その二人もさることながら、強い女リーとナポレオンの組み合わせがめっちゃカッコ良く描写されてて感動。
ナポレオンとリーが最初に出会うシーンは、収容されたナポレオンの前をリーが無言で通り過ぎるんだけど、その時は女たらしのモテ男目線で女性として見ていた。
しかし初襲撃でリーが片腕をやられ ながらナポレオンを出し、そのまま体を張ってリーを守るナポレオン。このスピード感と、上部の男女関係でなく人として信頼し合う芽生えが見られて良いシーン。
その後度重なる危機を気転と呼吸で乗り越える二人は、動かなけれ ば殺される状況下でお互い一緒にどう生き残るか、どんどん信頼を積み重ねていく。
そして今作のベストシーン。繰り返されるナポレオンの「煙草をくれないか」に、唯一煙草を持っていたリーは渡し、ついでに火をつけてあげる。この火の妖艶なことおしゃれなこと。めちゃかっこいい。昔の映画の煙草って何であんなにかっこいいんだろう。映像が荒いから?
このシーンでナポレオンとリーは信頼の上で惹かれ合っているなと 、煙草1本で分からせてくれる。
出会う事のない出会っても手を組むことのない二人が、この状況下だから共闘した結果、信頼関係を積み重ね男女を超えたバディとして乗り越えていく。めっちゃかっこいい映画でした。
敵がゾンビに見えてくる
今作の敵は全く語らない。警察に対し何か声明文を出す訳でなく、 何を考えている分からない。
あんなに大きい組織なのかと驚くほどの人数で、文字通り命知らず に同じ窓から何十人も入ってくる。突入しようとして目の前で撃たれているのに、何人も同じ形で入ってくる。
そこに狙いを定め撃ち続ける主人公たち。これは知能の持っていないゾンビ映画なのか。
今作ではギャング=ゾンビ。人間と戦っているのではないと感じさせる怖さが、今作の大きなポイント。
しかも包囲されゾンビに突撃されまくるシーンがなげぇんだ。ずっっと警察署が撃たれる。撃たれ続け、窓ガラスが割られる。「ぱしゅっ、ぱしゅっ、バリーン」ってサイレンサー銃声と割れる音だけに 主人公たちが囲まれ、、、耐える。ただ耐える。
あの長さがとっても大事。絶望感と敵 の強大さの伝わりっぷり考えると、90分映画でもここまで長くとって正解だなぁ。
始まるまでの緊迫感
警察署への暴動が始まるまでのゆっくりじっくり丁寧な盛り上がり描写が渋かった。血の決起集会、不吉な黒点話、道に迷った親子、アイスクリーム屋、獲物を狙うスコープ。
いろんな観点でじわりじわりと盛り上がって、とうとう爆発する!
そんな緊迫感描写に半分の45分を使う丁寧さが、今作が今まで残っている理由かなぁ。
まとめ
設定・構図が面白い。でももっと観たい。もっと署内での工夫とか 、意見の対立とか観たい。
そういう意味では『アサルト13』も面白かったなと再確認。今作の方が撮影とか、戦闘時のカット割りとか好き。
採点 66点
【ネタバレ感想】哭声/コクソン 2時間半の暗中模索
2020/02/24 DVDにて鑑賞
作品情報
- 公開日 2017年3月11日
- 上映時間 156分
- 監督 ナ・ホンジン
- 主要キャスト クァクドウォンファン/ジョンミン/國村隼
- 予告編
登場人物
- 主人公ジョングークァクドウォン
やる気はあまりないが娘想いの警察官。悪霊や呪術を最初は信じていないが、話が進むにつれて信じざるを得ない状況となる。一般人的な反応を起こし続けてくれ、われわれ霊感無し人間がこの世界に入った場合のこんな感じだなぁと思わせる。 - 謎の日本人ー國村隼
ただひたすら謎の人。ジョングに犬を殺され、家をめちゃめちゃにされても静観を続ける。呪術?祈祷?では、数多くの死体の写真やカラスを使って行うプレーを好む。 - 祈祷師イルグァンーファンジョンミン
娘の除霊のため呼び寄せた祈祷師。実力は本物で、途中必殺技で國村隼を倒しかける。プレースタイルは動きが激しめのダンサータイプ。 - 謎の女ーチョンウヒ
突然現れる謎の女。初登場はありがたいことに全裸。ただ、まったくありがたくないシチュエーションでめっさ怖い。以降もたびたび登場し、最終盤ではこいつも能力者ということになるが、プレーシーンはなくタイプは不明。 - 娘ヒョジンーキムファニ
フードファイトシーンの演技が怖さのK点越え。
感想
2時間半の暗中模索
2時間半ずっと迷子。真っ暗闇を地図無しで歩かされている感覚。
しかも地元じゃなく韓国の谷城とかいう知らん都市。地球の歩き方かトラベルWIFIもってくればよかったなぁ。って気分でびびり続ける。怖がりながらも、怖いもの見たさで歩を進めます。
めっちゃ明るいシーンで日も射してるのに、暗闇のような怖さ。建物も事件現場も登場人物もすべて怖い。不気味で理解不能。ずっとすがるものがない恐怖。
どこか異世界に来てしまったかのよう。誰の言っていることも分からない。
でも頑張って進んでみよう。
進んだ結果、真相はもっと闇の中。歩き続けた先に、何が正しいのか、グラグラ揺らされ続ける2時間半。つらいなぁ。
意地悪なほど気が抜けない
この映画は全く気を抜かせてくれない。何も起きなさそうなシーンでも「奇妙なBGM」か「奇妙な國村隼」か「奇妙な別シーン」が入って終わるから、安心安全サンクチュアリ無し。ずっと心拍数上げてくる。
凄腕お化け屋敷コーディネーターでももっと柔らかい恐怖くれるよ。
本編で唯一にこやかなのは、カー性行為を娘に見られ、口封じのためのだんらんを行うシーンぐらい。あの時はまだ元気だったなぁ。
あとはずっと怖い。感受性がやられてくる。あーぐったりしちゃった。
何にも信じられません。
何がなんだか。
見た人の9割は、エンドロール終わりにこう思うだろうなぁ。
結局すがれるのは客観的事実の毒キノコ混入問題だけ。毒キノコ事件は実際に起きているとしたら、直接原因はこれで、他は集団催眠とか?
でもこれって、自分の世界観から抜け出せてない。3者のアスリートが出てきて、呪術バトルをおこなっていそうなんだけど、これを認めるべきか否か。
3人ともそれぞれ強くて、いろんな方向でパワーをぶつけた結果みんな不幸になってしまいました。
知らないお家を荒らしたり、奇妙な外国人を迫害するのはやめよう。
解説読むと、キリスト教的な価値観が全編に横たわっているらしいんだけど、僕には学がないので、解説を本格的に読む前に気持ちをそのまま出してみました。
まとめ
こんな何もわからない男の感想を出していいのでしょうか。こんな1byteの使いかた贅沢だなぁ。インターネットが庶民のものになったんだなぁ。ありがとうございます。
EXIT・パラサイトとたまたま連続で良質韓国映画を見たので、有名未鑑賞韓国映画を見ようと意気込んだ矢先にこれです。いいもの見させてもらったなぁ。続けよう。
採点 65点
【感想】マイ・インターン 未知の満点おじさんとの遭遇
2020/02/23 ネットフリックスで鑑賞
作品情報
- 公開日 2015年10月10日
- 監督 ナンシー・マイヤーズ
- キャスト アンハサウェイ・ロバートデニーロ
- 予告編
- 公式サイト
あらすじ
やり手ファッションECサイト社長ジュールズは、2年で会社を大きく成長させ成功を収めている。しかし一人で会社を運営していくことにがキャパオーバーとなっており、毎日分刻みのぎりぎりの生活をおくっていた。
会社の人事部は社会アピールのため、高齢者をインターン生として受け入れることを計画する。そこに応募してきたのはザ紳士の70歳ベンであった。ベンは40年間電話帳の印刷業で働き、奥さんと仲良く暮らしていたが、定年後死別し打ち込めるものを探していた。
ばりばりベンチャー企業では、70歳ベンは浮いた存在。当初は爪弾きにされていたが、持ち前の紳士っぷりを発揮し、細かいところに手が届く気配りと仕事ぶりで社内に影響を与えていく。
登場人物
- 女社長ジュールズーアンハサウェイ
めっちゃやり手の女社長。2年で人気ECサイトに育て上げる。秘訣は社長が直接各工程に足を運び、実際に求めるレベルになるまで指導する。そんな熱意と行動力があるせいで、一人で経営をおこなうには時間が足りず、愛する家族との関係にまで亀裂が走るようになる。人に頼るのも苦手。
- 完璧超人ベンーロバートデニーロ
100点の男。文句のつけようがない。誰に対しても優しく、どんな仕事もこなせる。洞察力も優れ、相手に必要なメッセージを読み取り、やさしい言い方で伝える。スマートフォンすら持っていないため、IT最前線に適応するまで時間がかかると思われたが、秒でPCを使いこなせるようになった。なんだこいつは
感想
異星人との交流ものだった
今作は大人ロバートデニーロが全編にわたって良すぎる。歳をとって出た余裕とかいうレベルじゃない。ただの聖人。マイナス点無し。ずるいわー。
常に満点の仕事ぶり、満点の返答、満点の私生活への介入ぶり。本当にずるい。
今作は「満点おじさんって異星人が、イケイケファッションECベンチャー(ZOZOTOWN)に突然入社した場合、ベンチャー社長の前澤友作役アンハサウェイにどんな影響与えるか?」って思考実験映画です。
カテゴリとしてはシンゴジラと一緒。
そのぐらい 実在感が無い。実在感が無いぐらい主人公ロバートデニーロが完璧超人すぎる。非の打ちどころがない。
こんな人間になりたいよ。
カバンはスーパーおしゃビンテージ革製アタッシュケースにしたいけど、メルカリに売ってる?
賃貸だけど、スイッチ一つでネクタイ棚回転する仕組みつけれる?
どんなときもハンカチは持ち歩きたいよ。
全て憧れるわ。
推進力も主人公の人間性だけ
結局思考実験の域を出ませんでした。そこを転がしただけ。前澤友作役アンハサウェイの人間性には魅力を感じませんでした。
その他の登場人物もキャラは立ってたけど、今作での人物描写では神満点おじさんがいるので霞んで見えちゃう。
そのせいで、スーパーおじさんが会社組織にどう馴染むかの前半はとても引きがあって良かったけど、後半は前半の余力で走っているぐらい勢いがない。神おじさんの余韻だけをエンジンにしてやっとこさ終わらせた感じ。
後半はおじさんに焦点ではなく、おじさんから化学反応を受けて、女社長がどう変わるかに焦点が置かれてます。
ただ、その大役をこなせるほど前半で女社長が育っていない。今作の弱点です。なので後半つまらない。後半だらだらする。
すべて満点野郎ことロバートデニーロが喰っちゃうから悪い。
まとめ
今作はロバートデニーロに丸ごと食べられちゃいました。それを良しとするか、前半しかおもんねぇよとするか。
僕は前半満点、後半15点をつけて終わりにします。
採点 65点
【感想】大脱走 3時間かける価値あるのか?!
途中休憩すらある
見たかったけど3時間にびびって避けてきました。今回劇場で見られると知って土曜日朝から鑑賞
2020/02/22 シアタス調布鑑賞
作品情報
- 公開日 1963年8月10日
- 監督 ジョン・スタージェス
- 主要キャスト スティーブマックイーン/ジェームズガーナー/ジェームズドナルド
- 予告編
- 公式サイト 無し
あらすじ
連合軍の捕虜を多数抱えるドイツ軍は、脱獄エキスパートたちによる度重なる脱獄未遂に手こずっていた。
そこで最新鋭の収容所を設立し、脱獄エキスパートを集め、一気に抑え込むことに。最新鋭のため厳重な設備と監視の目が光るが、脱獄王たちは総勢250人という壮大な脱獄計画を企てる。
登場人物
- 主人公ヒルツ・・・スティーブマックイーン アメリカ軍パイロットの脱出王。野球とバイクが好き。何でもできるし、かっこいい。
- ヘンドリー・・・ジェームズガーナー アメリカ軍パイロットの調達屋。軽口をたたくイケメンで、言うとなんでも手に入れてくる凄腕。人間味も見せていて、今作では影の主人公。
- バートレット ・・・チャードアッテンボロー 集団脱走計画を計画する最強軍師。初登場時は背も小さくて威圧感なかったが、話が進むにつれて存在感抜群のカリスマっぷりを発揮している。今作はキャラ立ちがえぐい。
感想
パズルが組み合わさる快感
登場人物たちはみなそれぞれ研ぎ澄まされた技能を持ち、その道のエキスパート。新収容所に集められ、ちょっとした同窓会気分で打ち合わせするも、どことないぎこちなさ。
そこにゲシュタポから特別警戒されたバートレットが後からやってきて一気に話が進んでいく。このバートレットこそが数々の脱獄をプロジェクトリーダーとして成功に導いてきた、脱獄総指揮のカリスマ。晩年自分のキャリアを振り返ってこう語る。「おれはトンネル掘りと組織作りに熱意を注いだ。でもこれは幸せだったなぁ。」
バートレットは到着後、それぞれの技能に応じた仕事を再配分し、三本のトンネル掘りを計画する。
メンバーたちは自分の特性にあった、できる仕事を任される。
掘削作業、道具作り、脱獄後の衣服作り、偽造文書作りなどといった実務部隊。掘削土処理問題、各種部品調達問題といった問題解決を思案する部隊。隠蔽工作のための造園や、音を誤魔化すための合唱団などのサポート部隊。
3時間かけた分、キャラ演出をしっかりやっていて、主要キャラで薄かったひと一人もいない。素晴らしい。
それぞれ250人が自分の仕事を一生懸命やる。全ては脱獄という希望のため。
一つの目的のため集まった国籍も人種も違うメンバーが、完璧な計画に基づき、自分の強みを発揮して、強大な対抗勢力に立ち向かう。
この構図の面白さは、今作以降にできた古今東西チームもので分かりきってる。今作はその礎として、10割10分あますとこなく、チームものの面白さに溢れてます。
軍人コミュニティと捕虜制度がよくわからん
捕虜って生活楽すぎひん?今作を観てると、捕虜は囚人と全然違うんだなぁと分かる。
今作の収容所では就寝時間以外ずっと自由。何してもOK。敷地内のどこに誰がいようが、内密な打ち合わせしてようが、ドイツ軍人と立ち話してようが注意無し。
現代の囚人の独房だと、少し伸びをするだけで「運動規律違反!」みたいに怒られるって聞くけど、捕虜収容所って違うみたい。
もちろん、脱獄計画のトンネルとか見つかったらアウトだけど、緊迫感が足りないなぁ。そりゃ計画進められるよって感じのゆるさを感じた。
その大きな一因が、収容所のドイツ空軍所長の寛容さ。脱獄どんとこい的な収容所所長と捕虜代表と話とか、よくわからない。
軍人のプライドというか、軍人コミュニティの正々堂々なのか。「やれるもんなら脱獄やってみーや止めないから」的な。
それを感じちゃうと、せっかくの脱獄計画を進めてるシーンの重みと緊迫感削がれるでしょ。
脱獄を推し進める舞台は、ドイツ側が作っているのかと思えてしまった。残念だなぁ
スティーブマックイーンは確かにかっこいい
今作のジャケットのバイク爆走に期待してたら、しっかり応えてくれた。引きでカット割りも少なく、スピード感は少ない。
その分、めちゃかっこいいスティーブマックイーンが実際に爆走してるんだなと伝わるリアル感。かっこいい役のかっこいい金髪が、かっこいい重低音で草原を爆走する。そりゃあね。
それ以外の逃走劇は微妙でしたが、さすがポスターになるバイク姿。クライマックスはここだけ良かった。
今作は長い時間をかけて、各キャラクターが立っていて、それぞれ存在感がある。誰がどんな性格で何ができるのか、観客ははっきり覚えている。
しかも、主人公ヒルツはめっちゃ活躍するかというと、ぎり1位タイぐらい。
でも結局一番かっこいいのはスティーブマックイーン演じるヒルツのバイクなんだよなぁ。凄いなぁ。
まとめ
やはり長い。今作は3時間近くあって、途中休憩も挟まれる長さ。今回映画館でやるならって思い腰をあげて初めて観たけど、家DVDなら辛く険しい長旅だったかも。
一度観ておきたい名作かもしれないけど、一度で良いです。
感想 65点
【ネタバレ感想】プロメア 熱さしかない120分
2020.02.11 下北沢トリウッド
グレンラガンは私のバイブルです。中学生のとき爆ハマりして、毎週追って劇場版2作も追って、ムック本も買って、プロスピでグレンラガンキャラの選手で1チーム作ってペナント回したぐらいには好きです。
キルラキルはおすすめされて見ましたが、うんまぁねって感じ。
基本的にアニメをほぼ観ていないので、感度が良くない。人生でハマったアニメはグレンラガンとパトレイバーの2作だけ。
そんな人間が一年近く遅ればせながら劇場で初プロメアした感想です。
作品情報
- 公開日 2019年5月24日
- 上映時間 111分
- 監督 今石洋之
- 主要キャスト 松山ケンイチ/早乙女太一/堺雅人/ケンドーコバヤシ
- 予告編
映画『プロメア』本予告 制作:TRIGGER 5月24日〈金〉全国公開
- 公式サイト
あらすじ
地球では突然変異して火を操るようになった人間「バーニッシュ」が現れ、混沌を極めた。誕生から30年経った今も、危険な残党がマッドバーニッシュとして生き残り、火災を引き起こしていた。
バーニッシュ火災に特化した組織バーニングレスキューは、新任担任ガロを連れ高層ビル火災現場に向かうが、今回の犯人はマッドバーニッシュのトップであるリオであった。
主人公ガロの無鉄砲な戦いによって無事リオを逮捕し、マッドバーニッシュの脅威は過ぎ去ったに思えた…
感想
最上で極上のあちあちを体験できる。
解決策は勢いと意地だけで、ストーリーを見事に描き切った。これだけ宣伝通りの内容なら文句はなかなか出ないでしょう。
テンポの良い編集、アガりまくる音楽チョイス、勢いを武器にしてストーリーを進んでいくには最適な舞台で、求めてるものと見事に合致。
グレンラガンの熱量をバーニッシュの炎に完全に置き換えて、ストーリー的にも視覚的にも熱さ満点で、あぁこれは最適解だなぁと感心。
キャラもカミナに激似な主人公と、ヨーコみたいな勝ち気サポート女性と、ブータみたいなネズミと、ロージェノムみたいな解説と、ロシュウみたいな敵で、ドリルも出てきて、いろんな角度から大興奮!
どっかで観たことあって、そうそうこれこれ!!ってなる展開の連続。求めていた元は取ったなぁ。
120分にまとめる取捨選択は難しい
完全オリジナル映画で120分一本にまとめる場合、取捨選択は難しいし、今作は最大限の回答を出してる。観賞後の満足感は高い。欲しいもの頂いてるから。
でも、欲を言うと、グレンラガンのクライマックスの熱さを超えてない。超えられなかった高い壁。
その理由として考えられるのは、120分内に幅がないところ。
主人公ガロがずっと同じ。なにか学んだり、考えを変えたり、乗り越えたりしない。
もちろん、今まで敵と思っていたマッドバーニッシュは黒幕でなく、ガロにとって意外な人物が敵だったという変化はあるよ。
でもいろんな出来事への主人公の価値観の変化がないわ。ずっと同じ反応。物語の最初と最後で成長が見られない。これは大きな残念ポイント。
あとはもうちょっと他の人の人間味を見たかったなぁ。チームメンバーは現場での役割が違うだけで、ほぼどんな人間か分からない。ちゃんとした会話シーンも少ない。ここまで主人公ガロに絞ったのに、幅が少ないならハズレの人には辛いね。
まとめ
120分完全オリジナル映画として頑張ってる。しかし、劇場版グレンラガン螺旋編の方が好き。さらに時間がある人はグレンラガン全話観よう。損しないよ。
採点 69点
【映画館漂流記】下北沢トリウッド 下北沢駅
2020.02.11 訪問
今回は生まれて初めて下北沢のトリウッドへ。前から行きたかったが、なかなかアニメを見ないので今回ようやく訪問。
まず、下北沢自体初めて来ました。京王線ユーザーなのに。
下北沢トリウッド
〒155-0032
東京都世田谷区代沢5丁目32-5
シェルポ下北沢2階
最寄り駅 下北沢
外観 ビルの二階に映画館は初めて
中はフロアというより廊下ぐらいのスペース。でも有効活用されてて、雰囲気良し。
今回はこれを見に来ました。
完全自由席。取ろうと思えば指定席予約も出来るのは行き届いたサービス。
こじんまりとしてますが、十分な大きさ、設備。ザ・ミニシアターって感じで良かったです。
また下北沢来たら、ここで映画観たい。
トイレの天井が男女繋がってましたので、恒例の化粧室写真は撮れませんでした。
【ネタバレ感想】1917命をかけた伝令 あなたも併走し続ける
2020.02.16 川崎チネチッタ LIVE ZOUNDにて鑑賞
アカデミー賞撮影賞、録音賞、視覚効果賞受賞の鑑賞必見作品を、初めてのLIVEZOUND +RGB4Kレーザーにて鑑賞。
作品情報
- 公開日 2020年2月14日
- 上映時間 114分
- 監督 サムメンデス
- 主要キャスト ジョージマッケイ
- 予告編
- 公式サイト
あらすじ
時は1917年の第一次世界大戦真っ只中。塹壕戦の長く険しい戦いが続いていた。
主人公スコフィールドとブレイクは、とある特殊任務を命じられる。それはドイツ軍への突撃作戦を行う予定の1600人に、作戦中止を伝えること。
突撃作戦は明日の朝行われる。もし中止できなければ、ドイツ軍の罠にかかり1600人は命を落とすことになる。
その1600人の中には、ブレイクの兄も含まれており、何がなんでも中止命令を己の足で届けなければならない。
二人の長く過酷な1日が始まる。
登場人物
スコフィールド上等兵 -ジョージマッケイ ブレイクと共に作戦中止のため走る。奥さんがいる。有刺鉄線に弱い。心優しい。
ブレイク上等兵 -ディーンチャールズチャップマン 兄が参加している作戦の中止のために走る。地図に強い。心優しい。
感想
任務の過酷さと、長く短い24時間を追体験
戦場は怖い。怖すぎる。塹壕から飛び出す恐怖。いきなり打たれる恐怖。こういうゲームは山ほどあるのに、映画って他の表現を超えてくる。
開けた土地の怖さ。死体が転がってくる戦場という特異さ。爆発やトラップ、もう一歩も動けない。そんな臨場感で、僕は座席で微動だにできません。
そんななか進め!走れ!とやらされる過酷さ。主人公たち二人はもちろんだけど、他の名もない兵士もお国のためあの戦場に飛び出さざるを得ないって、戦争はやはり無理です。
1カットのせいで、観客もずっと戦場に居させられる。スクリーンのこっち側に戻ってこられない。休憩ゼロ。
そりゃあ自分の兄が生きるか死ぬか、自分の24時間完走に懸かってるとしたら、休みなしなんだけども。そんな状況に椅子に座りながら追い込まれます。これが映画か…映画の力か… という感じで感服しました。
裏切られてもただ信じ走る姿こそ胸打たれる。
今作何度も裏切られる。裏切られるというか、人々の上に立つ戦争の倫理観に、個人のモラルが勝てない。その結果、悲しい犠牲が生まれてしまう。
それでもなお、何としてでも主人公は走り続けないといけないし、この伝令で目の前の犠牲を止められると信じ続ける。
そんな主人公の執念が120%の形で現れる、後半ノンストップのダッシュには涙溢れました。ただひたすらに走る。俳優の全力ダッシュこそが感動しちゃう。そんな110分でした。
そしてクライマックス。ベネディクトカンバーバッチずるいわ役が。カッコよろしいやん!!伝令受け取って読んでからのあの間がね。
エンディングまでも素晴らしかった。最後の最後で報われる。戦場のリアルと倫理を肌で感じて、我々もヘトヘトになってるなかで初めて触れる人間性。これは刺さる〜〜。素晴らしい着地点。傑作を言わざるを得ないよね。
まとめ
9割9分の苦しさと、その先。戦場のリアルと戦争の倫理観。観客は110分巻き込まれて体力を消耗し、夕食は軽めでいいかも。でもこんな体験ほかの媒体じゃ無理。映画ってすごいなぁ。
採点 82点
【ネタバレ感想】フォードvsフェラーリ 全部入り池井戸潤映画
2020.02.09 チネチッタ川崎
作品情報
- 公開日 2020年1月10日
- 上映時間 153分
- 監督 ジェームズ・マンゴールド
- 主要キャスト マット・デイモン/クリスチャン・ベール
- 予告編
- 公式サイト
あらすじ
24時間難コースを走り続ける鬼畜レース『ルマン24耐』過去5回のうち4回はイタリアのフェラーリが優勝。しかし一度だけアメリカ勢が勝ったことがある。 優勝ドライバーの名はシェルビー。しかしシェルビーは心臓の病でレーサーから退く。
アメリカ自動車メーカーの覇王フォードは慢性赤字の窮地に立たされていた。起死回生の一手としてルマンへの参戦を決め、打倒フェラーリのために全ての資産を投入し、優勝を目指すことに。 まずシェルビーをアドバイザーとして招聘。
シェルビーは、一人の男をドライバーとしてスカウトしに行く。街で車の修理工場を営むイギリス人レーサーのマイルズであった。
マイルズは仲睦まじい家庭を築いていたが、癖のある性格から仕事が回ってこず、生活に困窮。 しかし腕は一流であることを見抜いていたシェルビーは、説得の末無事マイルズをチームに引き入れ、フェラーリに勝つための車製作を進める。
感想
欲しい要素全部入り映画
娯楽映画として欲しい要素全部入り!
一人の男としてのプライド、同じビジョンを持つ信じ合えるバディ、奥さんとの関係、成し遂げたい父親像。いろんな関係性をちゃんと、丁寧に、好意的に描いてくれるから、そりゃルマンの走りに色々乗っかって来ますよ。
ここまで多数の要素を入れたのに、散漫にならず一つの終着点へ聚斂させたのは完成度高いでしょ!
奥さん綺麗すぎるっ!
とことん綺麗。全シーン素晴らしかった。ルマンの裏で工場にくるシーンと、運転中キレるシーンが両極端で両方美しかったなぁ。度量の大きさと、夫への深い理解を感じられてマジこの人と結婚してぇぇと終始思う。 これ観た男はみんな恋したでしょ!えちえちだなぁ。
一番の要素は池井戸潤的なサラリーマン映画
この映画は池井戸潤原作作品です。終始描かれるのはvsライバル(フェラーリ)ではなくて、vs内部組織。徹底的に大企業病と闘います。
サラリーマンの小汚いやりとりと、対比的に描かれる職人チームが一丸となって最速を目指す描写。 だからこそ主人公二人を筆頭に職人がカッコ良すぎる!!
あーサラリーマン辞めたい。手に職をつけたいと心底思っちゃった。昨日見たパラサイトもそうだけど、結局おれには何にも出来んやんって勝手に萎えてます。 そのぐらい組織ってくそ。
序盤、ルマン計画をプレゼンしたマーケ担当が二人と会社の調整役かと思いきやなーーんもしない。そしてしゃしゃり出てくるあいつ。 元レーサーなのに、一番上手に調整を図るシェルビーに感服です。サラリーマンとしても100点、ルマンスペシャリストとしても100点。
さらに、そんなシェルビーの意図を汲んだ走りをするマイルズも100点。 悪役をタイトル通りのフェラーリではなく、別に持ってくる形があっぱれだなぁと思いました。
想像を絶する純愛
ネタバレになっちゃうけど、最後の最後まで曲げなかった純粋レーサーマイルズが、大人な対応を取って試合に負ける展開に唖然。
しかし、そんなことはどうでも良く、さらに早くするために頭を巡らせるマイルズに、我々の想像を超えるスピードへの純愛を感じて泣いちゃいますよ〜
マイルズ・シェルビー共に表情からも愛がビンビン伝わるのも今作の特徴。車の話をしているときだけ真剣で、かつキラキラ目をしている二人。
喧嘩してようが意見が合わなかろうが、スーパーカーを見たらはよ乗せてって興奮!今作では車の前では皆平等。
シェルビーは、社長を車に乗せて泣かせたときの顔が絶品だった。社長に対して「ようやく分かったんかよっ。車が素晴らしいことなんて当たり前やん」みたいなトホホ顔。
監督はあの!
今作の監督はジェームズマンゴールド。この人は何を隠そうあの稀代の名作、『3時10分、決断のとき』の大監督なのです。私の歴代映画トップ10に入る名作を作ったこの方の作品なら、もう、言わんとしてることが分かりますよね。
3時10分決断のときの素晴らしさはこちらで語っています。
【感想】3時10分、決断のとき 男は人生で何をするべきか - メエメエ博士の映画レビューブログ
まとめ
映画館で見るべし!との情報が飛び交ってたので、遅くなりましたがようやく見れました。これはDVDダメパターン映画なのでぜひ見に行きましょう。
採点 84点
(最近高得点ばかり出てます)
【ネタバレ感想】パラサイト半地下の家族 2500円でも観たほうがいい
ほんとこれ
2020.02.08 池袋HUMAX
作品情報
- 公開日 2020年1月10日
- 上映時間 132分
- 監督 ポン・ジュノ
- 主要キャスト ソンガンホイ/ソンギュンチョ/ヨジョンチェ/ウシクパク
- 予告編
- 公式サイト
あらすじ
韓国のスラム街の半地下で暮らす四人家族。その日暮らしで、世間一般の生活レベルよりも少し下、文字通り半地下な生活をしていた。
ある日、息子が友達に金持ち家の家庭教師を代わってもらうように頼まれる。得意の外国語力を生かし、正式に家庭教師となると、今度は妹にも同じ仕事をさせようとある形で金持ち家に売り込む。
ネタバレ感想
2時間の構成が見事
始まってから、どんどん侵略して制圧するまでのスピード感。そしてあの存在の登場と収束。改めて格差を感じさせ、最後の爆発。観客引力最大、タコメーター限界までふかし続けて、一気に終劇。ぶっ飛んでましたわ。
やばいす。
今どのぐらいたったとか、このあと何食べようとか、感想どう書こうとかまったく考えられない。次に何が起こるかと、観劇前に気になっていた前の座席とのスペースの狭さもわすれて前傾姿勢の2時間でした。
体臭ってマジ急所
この題材だと当たり前なんだけど大事な、二つのステージの対比も恐れ入った。視覚的に分かる居住地域の格差。そして、視覚的には分からない、日々の生き方から醸し出される体臭の格差。これを今作のトリガーに持ってくるとは大拍手はんぱない。
今までふらふらとプライドなさそうに生きてきたお父さんにスイッチを入れた体臭問題。
こういう自己には見えない他者には見えるゾーンを突かれるのは、一番リアルな急所。辛いんだよ。
関係ないけど僕も過去にそこまで関わったことない女子に「鼻が鋭利だよね」って急に言われた時は悲しかったです。今まで自分の鼻に注目したことなくて。「えっ?人と鼻若干違うの?」って。しかも授業中にわざわざ言われて。すごーーくショックを受けました。そんな感じ。
家族の差描写もすばっ
家族の格差描写もめちゃうま。やっぱり小さい家育ちはあんなに広いリビングいらんねん!結局テーブル周りにキュッと集まっちゃう。家の余白を楽しみません。
4人が酒飲んでほろ酔い会話している場面は個人的に今作一番。あのくだらない夢想話、からの夫婦コントで子供を笑わせる。
その前にお母さんの特技ハンマー投げをちゃんと見せて、お母さんのありのままを家族で楽しんでるのもポイント。あぁ、心底の家族だと思わせてくれる。
みんな違ってみんな良い!はずなのに
大事な点で、今作は別に金持ち家族が仲悪いわけじゃない。4人でキャンプも行くし、ちゃんと家族で会話する。息子思いで、ボーイスカウトごっこもしっかりやる。
だからこそ、ふたつともまともで良い家族なのに、一方が雨に降られ家に帰ってきたら、一方がどんどん押し流されて下流にくだらされて、最後は家すら水没しそう。この社会階層の残酷さを1800円払ってダイレクトに受け取れます。すごい映画だ。
もう1組の家族の形も驚かされる。そこにある確実な愛。愛があるよ。老夫婦のコンドームの数。ただ、半地下のもっと下にある愛。
そんな確実だけど、別の愛がぶつかった時、こんなことになってしもうた。大爆発。今作を映画館で見られて良かった。
まとめ
これは1800円以上の価値ありです。どんどん王様のブランチの映画売り上げランキング上がってるのは理解できます。面白いものはちゃんと人が入るんだね。
採点 86点
【感想】ブラック・ミラー: バンダースナッチ 遅れながらも見てよかった
2020.02.07 Netflixにて鑑賞
新時代の映画体験!!早く体験すればよかった〜
作品情報
- 公開日 2018年12月28日
- 上映時間 90分
- 監督 フィオン・ホワイトヘッド
- 主要キャスト フィオン・ホワイトヘッド
- 予告編
- 公式サイト
あらすじ
1980年代初頭。主人公は引きこもりのゲームプログラマー。亡き母の遺品である小説バンダースナッチをゲーム化する計画を立てる。デモ版を完成させ大ゲーム会社に持っていくと絶賛され、クリスマス商戦までに商品版を完成させることを求められる。その誘いに乗ってチームで制作するのか、1人黙々と推し進めるのか、その選択は"鑑賞しているあなた"に委ねられる。
感想
この映画はテレビ画面から飛び出す
Netflix限定映画。とうとう映画とゲームの境目がわからなくなってきました。昨年大流行りした『デトロイドビカムヒューマン』を思い出させます。そっちやりたくなってきたなぁ。
この映画はテレビ画面を飛び越えてくる。見ている僕たちにまで侵食してくるのか、映画の世界に吸い込まれるのか分からない。けれども、劇中と僕たちは完全に繋がっている。こんな感覚初めて〜。これは映画か?月1000円で良いのか?やば
この形式を100%楽しめる環境が整っている現代のすごさを再認識。スマホやゲーム機、パソコンで見ているから映画に没入しながらスマートに選択できる。
Netflix側も素晴らしい。ゲームオーバーになったときに左右するところまですぐ戻らせてくれる。分岐はすごいが、多数のエンディングをストレスなく楽しめる。
普段見ている映画に介入できる感覚を味わっておくべき。
実験作品だから良いけども、内容は薄め
内容は薄めで、短め尻切れトンボです。
すげー楽しんでたらストンと終わります。マルチエンディングとは言え、どれも熱中してたらアッっという間にすぐ終わる悲しみ。
普段の40分ブラックミラーを新しい方法で楽しむ100分前後という感じ。
エンディング全パターンを掘っても初めてこのシステムに触れた序盤の興奮を超えられません。ただその興奮は何事にも変えがたいものなので、一応見とくべき。
まとめ
すごい時代になった!の一言。これが月額1000円で見放題って、、、
劇場の来客数が増えてるってニュース見たけど、納得だわ。映像体験が豊かすぎて、全国民の楽しむ受け入れ態勢が整ってくるね。
夜ふわって映画でも見るかってテレビつけてストレスフリーでこの体験でしょ?
すごいなぁ。双方向映像増えてほしいなぁ!
採点 75点
【感想】世界侵略ロサンゼルス決戦 薄味戦争映画
2020.02.05 アマプラ観賞
作品情報
- 公開日 2011年9月17日
- 上映時間 116分
- 監督 ジョナサン・リーベスマン
- 主要キャスト アーロンエッカート
- 予告編
- 公式サイト 無し
あらすじ
突如地球に飛来した謎の流星群。それは地球侵略のエイリアンだった。瞬く間に世界各都市で戦闘が勃発。
主人公たちアメリカ海兵隊員はロサンゼルスを防衛出来るのか。
感想
前半散漫、後半凡作
全体的にどっかで見たことあるような雰囲気。それぞれのキャラ設定とか展開とか、一昔前のベタドラマみたいな。ベタな小隊が逆境頑張るぞモノで、それ以上の上積みが少なかったなぁ。
前半は小隊に人が多すぎて、焦点が絞り切れてなかった印象。画面上の小隊の人数が多くても、まぁどんどん死んでいっちゃうからオーケー。それだけ謎の侵略者が強いってのは分かる。でもキャラ名や役職を出してくる人数が多すぎて、登場人物が喰いあっちゃって埋没していた印象。
助けた一般人パートは入るわ、途中から話を動かす別軍隊の女性隊員はしゃしゃり出るわで、観賞後に残るものが少ない作品。散漫で残念。
後半は急に攻勢を仕掛けてうまく行っちゃう感動の少なさ。ヘリ降りてからみんな射撃上手くなった?急にサクサクやりたいことできた感が強くて、見所ないなぁ。
『インデペンデンスデイ』的な意外な攻撃ポイント見つけて勝ちみたいなことだけど、弱点を見つけるまでの過程にフォーカスして欲しかったなぁ。
主人公がアーロンエッカート
考えてみれば主役がアーロンエッカート。顔が薄いキャラが薄いなぁ。あの名作『エンドオブキングダム』だって、主人公ジェラルドバトラーが居てこその大統領じゃん。その役所だからアーロンエッカートでピタリ賞なわけじゃん。
そして、その他に濃いキャラ無しって考えたら、今作の薄味加減がお分かりいただけるだろうか。
まとめ
やりたいことは分かるけども、まぁいろいろ中途半端でどこにも振り切れてない。観賞後に思い出してもぼやっとしちゃう。そんなつかみどころ=面白味の少ない凡作でした。
採点 45点
【映画館漂流記】フォーラム福島 福島駅
2020/02/01 訪問
今回は東北限定のフォーラムへ訪問。昔仙台でもフォーラムに行って、地元感が良かったので期待。
フォーラム福島
所在地 福島県福島市曽根田町7-8
最寄駅 福島駅
外観
入ってすぐの受付
ナチュラルテイストで綺麗
館内は映画ポスターだらけで、とってもいい雰囲気。大事な待合スペースも広くて素晴らしい。
コンセッションは市販品を安値で売っててありがたい。自販機もあり。ポップコーンもあり。
いろんな企画を精力的に開催。こんな映画館が地元にあったら盛り上がるね。
トイレもナチュラルで綺麗。めっちゃいい映画館だね。
ドルビー表示もかっこいい。
待合スペースには昔ながらのストーブが、学校の教室みたいに囲ってありました。あたたかい。
僕が行ったところ以外に別館があるらしく、次回はそちらに行きたい。
地元にあったら映画熱を高めてくれそうな、ありがたい映画館でした。
月曜日メンズデーってのもいいなぁ。また来ます。