(HJ文庫)次回作執筆完了されたみたいです。

今日、わかつきひかるさんの公式ホームページの冒頭部が変更になっていました。

(引用はじめ)
×月 HJ次作書き下ろし(執筆完了)。
×月 別名義の長編官能小説(執筆中)。
(引用おわり)

おお! もう執筆完了されたようです。
執筆を開始したのは、たしか4月6日だったはずなんですが・・・

なにか、とてつもないスピードなんですけど・・・
花粉症が治ったらしいので、調子がいいのでしょうし、GW進行でいろいろと編集者からインタラプト(割り込み、中断の意味)がなくって、のりのりだったことが伺われます。

なんにせよ。
お疲れ様でした。

次は、若月凛作品ですね。年末にでる幻冬舎アウトロー文庫だと思われます。毎年だいたいこの季節に書いているようですよね。

(応援Wiki更新)「My姫なごみ」感想を書きました。

わかつきひかるさんの美少女文庫新作「My姫なごみ」の感想を書きました。
わかつきひかるさんを応援するWiki「My姫なごみ」のページはこちらからどうぞ。


My姫 なごみ (美少女文庫)My姫 なごみ (美少女文庫)
著者:わかつき ひかる
販売元:フランス書院
発売日:2010-04-20
クチコミを見る


感想書きにもスランプってあるのかなあなんて感じています。
ちょっとうまく表現できないもどかしさみたいなものがあるので、もしかすると後日書き換えるかもしれませんが、よかったらご覧下さい。

4月15日にティアラ文庫の5月分先行試験販売が開始されています。

実は、4月15日から、ティアラ文庫の5月刊行分の先行試験販売が開始されています。本当はすぐに情報提供したかったところなんですけどね。
体調不良などありまして、情報提供が遅れました。申し訳ありません。

本当に、情報提供が今、後手後手になっていまして、ちょっと追いついていません。

それでは気をとりなおして、5月分の表紙絵と裏表紙説明文を掲載します。



シンデレラ・クルーズ
仁賀奈/著 周防佑未/画

シンデレラクルーズ


王宮のように煌びやかな船上で、愛された運命の人−−。継母から売られるように顔も知らぬ大富豪エドワルドと婚約させられたリリア。豪華客船で迎えにきた婚約者は気品に溢れた優しい紳士。けれどベッドでの彼は野蛮。まるでリリアを陵辱するように淫靡な責めを……。心から愛されているか判らないまま、彼の友人のサイラスからのアプローチが!? クラシックな船上の濃厚ラブロマンス!


身代わり花嫁アリス 王子様といきなり結婚!?
大槻はぢめ/著 龍胡伯/画

身代わり花嫁アリス


こんな素敵な人が私の旦那様!? 孤児だったアリスは、そっくりな王女の身代わりとして王子クロードの花嫁に。王子様は優しくて凛々しくて、理想の人! ただ迎えた初夜ではキスまで。身体まで愛してくれない。結婚に際して言い渡されたのは、王子様の「身も心も虜にする」ことだったのに−−どうして? 甘い夜を待ち望むなか、正体がばれそうになって……!? 王宮ラブコメ決定版!


薔薇は甘く淫らに誘惑する
斎王ことり/著 早瀬あきら/画

薔薇は甘く淫らに誘惑する


王子は砂漠よりも熱く激しく姫の身体を貫く−−。薔薇と性愛の女神に愛された姫オディールと、砂漠の王子イシュタルは、幼いころ結婚を約束した仲。時が経って再開した二人は、反発し合いながらも再び恋に落ちる。凍える砂漠で身体を寄せ合い交わす愛撫。淫靡に身体を合わせて知ったイシュタルの逞しさに、彼だけが自分を守ってくれると感じて−−。熱砂のErosファンタジー

黒猫通信に「わかつきひかる」さんの紹介がでてました。

美少女文庫の公式ホームページには、黒猫通信という名前の、美少女文庫編集者(Mさん=一人編集)のブログがあります。

2月から毎週月曜日に、美少女文庫の作家さんの紹介を書いていたのでいましたが、ついに4/19月曜日は、「わかつきひかる」さんの紹介でした。

黒猫通信のわかつきひかるさんの紹介のページ



さて、その投稿に、手書きPOPの画像がアップされていました。
こんな感じ・・・
1271376039250

ほしいなあ・・・と思いますけど、POPですからねえ。いたしかたなしなんですけど、昨日池袋に寄ったら、とらのあな池袋店でこのPOPが飾られておりました。
他の本屋さんにも置いていると思いますので、みなさんさがしてみてはいかがでしょう。

ちなみに、上の画像のとおり、字数が多いので、書くのは大変だったろうと思われます。
わかつきひかるさん、お疲れ様でした。


さて、黒猫通信の作家さん紹介の記事には、M編集・・・一人しかいないので、M編集長と呼ばれることもあります。今はなきプランタン文庫の編集者ブログ(サイトリニュアルでなくなっちゃいました。女性編集が井戸端会議しているようなブログで僕は好きだったんですけどね〜)には、M山さんと書いていたようなそうでなかったような・・・うろ覚え。
まあ、男の名前なんて、そんなに覚えてられないよ!と嘯いてみる。


それで、M編集長のベスト3はこうなっていました。

3位・・・「ガールズ☆レッスン」
2位・・・「Myメイド」
1位・・・「月下の巫女」

うお! わりと趣味似ているかも(笑)
まあ、1位が「月下の巫女」なのはちょっと営業のにおいもしますけどね。

それで、ファンとしては、やりたいようなやりたくないような、ちょっと微妙な感もあるのですが、でも便乗して、わかつきひかるさんの作品の美少女文庫めたぼdeぽん的ベスト3を発表したいと思います。


では・・・ 第3位

先生はボディガード!―Secret Teacher (美少女文庫)先生はボディガード!―Secret Teacher (美少女文庫)
著者:わかつき ひかる
販売元:フランス書院
発売日:2007-01
おすすめ度:3.5
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いやあ、勇ましい女の人が好きなんですよ〜
ちょっとこの作品は、エロ成分がやや薄かもしれないのですけど、ホークアイ中尉じゃなかった、アリサ・ホンダ・ハートネット中尉がかっこいいの。
そんなわけで、僕的にはこれが第3位


第2位

Myメイド (美少女文庫)Myメイド (美少女文庫)
著者:わかつき ひかる
販売元:フランス書院
発売日:2007-12
おすすめ度:4.5
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この作品は、名品だと思う。ホントに。
わかつきひかるツンデレ少女はかくありきというヒロイン、勅使河原亜由ちゃんが、かわいいったらありゃしない。
気位が高いけど、努力家で、気が強いけれど、人情味のある女の子に、ぼくは滅法弱いです。


第1位

ガールズ☆レッスン (美少女文庫)ガールズ☆レッスン (美少女文庫)
著者:わかつき ひかる
販売元:フランス書院
発売日:2009-11-20
おすすめ度:4.0
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幼馴染の男の子に、オ・シ・エ・テ・ア・ゲ・ル作品として、萌えます。
それと、最近の作品は、ますますエロ度があがっておりまして、し、縛るの大好き〜(とだんだん変態となっておりますが)、そんな僕の性癖を十二分に満足させていただき、とても感謝の念にたへませぬ。
そんなわけで、これが1位です〜

ぜひ、コメントに、みなさんのベスト3を書いてみてくださいね。
それでは、今日はこれにて、さようなら〜

春アニメ寸評

本当は、わかつきひかるさんの美少女文庫新作「My姫なごみ」が正式発売されたので、そちらの感想を書きたいところなんですが、体調が悪いせいか、ちょっとブログ書きがスランプ状態です。

どうも気力が続かないというか、ちょっと書いてはすぐとまるという状態なので、今日はとりとめのない話を書きます。


最近、家ではアニメばかり見ています。
今は文字を読むのがきつくって(汗)


この春のアニメですけど、次の6つほど見ています。

B型H系 1 (ヤングジャンプコミックス)B型H系 1 (ヤングジャンプコミックス)
著者:さんり ようこ
販売元:集英社
発売日:2005-02-18
おすすめ度:4.5
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アニメ公式ページ

高校に入ったらH友(セフレ)100人つくると意気込んで入学した超絶美少女ヒロイン山田(名前不明)が、本屋で出会った存在感の薄い男子・小須田が初エッチの理想の相手だと半分勘違いして声をかけるところからスタートします。
考えることといったらHのことだけという山田が引き起こすチン騒動がずっと続くわけですけどね。いざとなると処女の恥じらいがでて、いつも寸止めとなる話なんですね。エロというより、笑い中心の話です。
アニメは、山田役の田村ゆかりさんの一人芝居みたいな感じです。
オープニングもエンディングも田村ゆかりさんですし、本編も山田の心の中から実際のせりふまで、そりゃしゃべる量多いです。
田村さんの声は、僕は山田のイメージ通りだったのでとてもいいと思います。この作品は田村さん次第で、いいも悪いも決まるだけに、かなり迫真の演技で、エロ女子高校生を演じています(笑)
僕は原作が好きで、その雰囲気をちゃんと壊さず作っています。
このアニメ、僕は好きだぁ〜。


いちばんうしろの大魔王 (HJ文庫)いちばんうしろの大魔王 (HJ文庫)
著者:水城 正太郎
販売元:ホビージャパン
発売日:2008-02-01
おすすめ度:4.5
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アニメ公式ページ

HJ文庫の同名のライトノベルのアニメ化作品です。
原作未読なので、原作の雰囲気がどうかはちょっとわかりません。
主人公は、紗伊阿九斗、魔術学院に入学して「魔王」になると予言されたマジメな少年です。そして紗伊阿九斗をとりまく美少女たちとのいろんな絡みが面白さなんだと思います。
ツンデレ剣術美少女、天然ボケ美少女、無口な人造美少女、腹黒い学園のマドンナと、典型的といえばそうなんですけど、それぞれ異なる女の子たちが紗伊阿九斗くんといろんなことをします。(うふっ)
正統派の魔法系ハーレムライトノベルといえるんじゃないかな。
評価?
僕はツンデレ剣術美少女の服部洵子ちゃんが好きなので、その出番が多いかどうか次第(笑)


けいおん! (1) (まんがタイムKRコミックス)けいおん! (1) (まんがタイムKRコミックス)
著者:かきふらい
販売元:芳文社
発売日:2008-04-26
おすすめ度:3.0
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アニメ公式ページ

あのけいおんの2期です。
これはあれやこれやいいません。
アニメが好きな人も、この業界の人も、オタク文化研究家も、必見でしょう。


WORKING!! 1 (ヤングガンガンコミックス)WORKING!! 1 (ヤングガンガンコミックス)
著者:高津 カリノ
販売元:スクウェア・エニックス
発売日:2005-11-25
おすすめ度:4.5
クチコミを見る

アニメ公式ページ

ファミレスのバイトを描いたアニメなんですよね。
原作未読です。
魔法も超常現象もなにもありません。舞台は札幌らしいですけど、特に関係ありません。
なんの変哲も無い設定で面白いのかなあ?なんて思っていたのですが、これがどうしてどうして、意外に面白い。
でてくる登場人物に普通の人がいません(笑)
仕事しない店長とか、日本刀を下げたチーフさんとか、男を見ると見境無く殴る女の子とか。
だいたい主人公にしてから、ロリコンを明言し、小学生じゃないと萌えないというヤツでして(あ、東京都の条例ができたらこのマンガアウトかもw)、でもその主人公が一番普通に思えるというなんとも不思議なバイト物語です。
個人的には、伊波まひるちゃんがかわいい。


迷い猫オーバーラン!―拾ってなんていってないんだからね!! (集英社スーパーダッシュ文庫)迷い猫オーバーラン!―拾ってなんていってないんだからね!! (集英社スーパーダッシュ文庫)
著者:松 智洋
販売元:集英社
発売日:2008-10-29
おすすめ度:3.0
クチコミを見る

今、ToLOVEる矢吹健太朗さんが、マンガ化連載をしていますけど、原作は松智洋さんのライトノベルです。原作読んでいます。
これはストーリーがあるアニメですから、これから佳境になるところですね。まだ2話なのでやっと導入部が終わったところという感じでしょうか。
個人的には、梅ノ森千世のお世話メイドの佐藤と鈴木のコンビが、とある科学の超電磁砲御坂美琴佐藤利奈さん)と白井黒子新井里美さん)のコンビなのがうれしい。
それにしても、新井さんの声は独特だなあ。すっかりファンになりました。



荒川アンダーザブリッジ (1) (ヤングガンガンコミックス)荒川アンダーザブリッジ (1) (ヤングガンガンコミックス)
著者:中村 光
販売元:スクウェア・エニックス
発売日:2005-07-25
おすすめ度:4.0
クチコミを見る

アニメ公式ページ

ごめんなさい。このアニメはなんと評価していいかわかりません。
原作未読です。
かっぱ(の着ぐるみを着た人)がでてきたり、星(の被り物をした人)がでてきたり。
そもそもヒロインのニノも荒川河川敷で野宿生活ですし、自称金星人だし。
なにか不思議な雰囲気を持ったアニメなんですけど、でもなにか目を離せないというか、何度も言いますがとても不思議なアニメですねえ。
というか、そうとしか言えない・・・
あ、でも、わりと面白いんですよ。ホントに。



さて、上記は今みている春アニメの寸評ですが、そのほかにもまとめてアニメ見ました。

スターシップ・オペレーターズ〈1〉 (電撃文庫)スターシップ・オペレーターズ〈1〉 (電撃文庫)
著者:水野 良
販売元:メディアワークス
発売日:2001-03
おすすめ度:3.5
クチコミを見る

アニメ公式ページ

わりと設定が現実的というか・・・
まあ、ワープがないと星間戦争の物語をかけないから、それはそうとしても、宇宙戦艦がとても高価で、普通の惑星国家は1隻ぐらいしか保有できないとか、こんなあたりがとてもいいです。
そして、艦長補の香月シノン(女性)の知略で圧倒的な力を持つ王国軍を退けていくというなんとも手に汗にぎる展開です。
ミニミニ版「銀河英雄伝説」といいますか、そんな雰囲気が漂いつつ、戦艦のクルーは妙齢の美少女率高しという、とても利にかなった(笑)作品です。
個人的には香月シノンちゃん好き(笑)
2005年の作品ですけど、僕は久々に一押しできる作品を見たなあという感覚です。


あと、ほかに「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」を見ました。
アニメ公式ページ
これは丁寧な作品ですね。
反戦が隠しテーマになっているのですけどね。女性だけの小隊(5名・・・5名だったら小隊というより分隊ぐらいの規模なんですけどw)の日常が描かれていました。最後は戦争に巻き込まれていくのですけどね。
アメイジンググレースという曲がとても印象的でした。





東京都青少年健全育成条例改正「非実在青少年の表現規制」に反対します。

先週もまた飲み会が続き、体調も戻らず、投稿をさぼってしまいました。4/14にわかつきひかるさんもご自身のホームページで東京都条例について反対の意見を書いていましたが、それをうけた記事を書いていてなかなか書き終わらず、時間だけが流れてしまいました。

僕もブログでこの都条例に反対の記事を書いたことがあります。
雑感・・・その8
ただ、タイトルがなにかわからないものでしたので、今回はタイトルに明確に反対と書きました。

さて、今日はわかつきひかるさんの投稿にもありましたが、朝日新聞に書かれたアグネス・チャン氏の記事について、その文を引用しつつ、反対意見を書きます。
なお、引用文は、全部繋げると全文になるようにしていますし、引用の際、順番を入れ替えるようなことはしていません。つまりここに引用した順番に読んでもらえれば、アグネス・チャン氏の意見文全文になります。
これは、著作権法での引用の範囲を逸脱する可能性もありますが、僕が自分の都合のよい部分だけをピックアップしていないことを証明するためにそうしています。


(アグネス氏の意見文の引用・・・その1)
東京都は既に1964年から「不健全図書」の規制を始めている。今回の改正案は18歳未満の子どもたちの手に渡らないようにしているだけ。私も表現者ですから、表現の自由の大切さは身にしみている。条文を読めば、子どもに有害なものだけを問題にしていることは分かるはず。明らかに子供と思われるキャラクターが性的な虐待を受け、うれしがるマンガがコンビニなどに並んでいる現状を放置していいのか。
(引用おわり)


まず最初にひとつ疑問が生じてきます。
なぜ1964年から「不健全図書」の規制を続けているのに係わらず、今になって規制を強化する動きがでてきたのかという点です。例えば、青少年の健全な育成になにか不都合が生じはじめたのでしょうか。それは統計的に有意な数値になっているのでしょうか。そしてそれは「不健全図書」の規制が不十分なことが原因であると、十分な検討が行われたのでしょうか。これは文の後半の反対に繋がりますので、一旦ここでは疑問の提示でおえます。

次の問題はこの部分です。
明らかに子供と思われるキャラクターが性的な虐待を受け」
まさしくこの部分が僕にはこの問題の根幹だと思っています。
これを条文では、非実在青少年と呼んでいるのですが、これをどのように東京都条例が定義しているかが問題なのです。

改定案第七条第二項
年齢又は服装、所持品、学年、背景その他の人の年齢を想起させる事項の表示又は音声による描写から十八歳未満として表現されていると認識されるもの(以下「非実在青少年」という。)を相手方とする又は非実在青少年による性交又は性交類似行為に係る非実在青少年の姿態を視覚により認識することができる方法でみだりに性的対象として肯定的に描写することにより、青少年の性に関する健全な判断能力の形成を阻害し、青少年の健全な成長を阻害するおそれがあるもの

「視覚により認識」するとの文がありますから、対象はマンガ、ゲーム、アニメと小説の挿絵などと考えられます。
そして、服装や背景などによって年齢を想起させるものが18歳以下と認識されるキャラクターが問題になるわけですから、普通に解釈すると、例えばセーラー服を着ているキャラとか、教室が背景に書かれているシーンで、セックスまたはそれに類似した行為、例えばフェラとかペッティングとかをしていると、規制の対象になる可能性があるわけです。

キスはOK?とか、乳房を露出したらどうなの?とか、疑問がつきません。
運用や判断ひとつでどうにでもなる、つまり判断の恣意性が一番の問題なのです。
また、規制の対象は、性的虐待とは限っていません。
「青少年の性に関する健全な判断能力の形成を阻害し、青少年の健全な成長を阻害するおそれ」というとてもあいまいな表現になっているため、ここでも恣意性が入ることが懸念されます。

つまり、アグネス氏が、「条文を読めば、子どもに有害なものだけを問題にしていることは分かるはず。明らかに子供と思われるキャラクターが性的な虐待を受け」と書いていますが、それこそ逆に、アグネスさんは、本当に条文を逐一読みましたか?とお聞きしたいぐらいです。
条文はそのように書かれていません。

一般に、法律や条令は、さらに細則を定め、実際の運用を行うのですが、今回のこの条例の改定にあたって、まだ細則は案すら公開されていません。
つまり、どのように運用するかということは、全て都の担当部署の胸先三寸にかかっているといえます。

さらにアグネス氏は、こういった表現のものがコンビニに並んでいると書いていますが、本当にそうでしょうか?
あまりそういった際どい表現物はコンビニには置いていないという認識が僕にはあります。ちなみに実在する女性の裸を掲載した写真雑誌は多数コンビニに置いていますが、それは今回の規制強化とは関係がありません。
今回の規制の対象はマンガなどなのです。
僕の認識が誤っているのかもしれませんが、逆にアグネス氏が問題としている表現物は、僕の基準からするとたいしたものでないというレベルのものかもしれません。
ええ、そこが問題なのです。
基準があいまいで恣意性があれば、表現の自由はすぐに死んでしまいます。だってそうですよね。描きたいものを描いてもいいかどうかわからない場合には、リスクを恐れて描けなくなってしまいますよ。
それを、表現の自由を侵すという表現以外になんと言えばいいのでしょうか。


(アグネス氏の意見文の引用・・・その2)
マンガやアニメは現代日本が誇る文化であることに 異論はないが、そのなかにひどい「ロリコン」マンガが混じっており、現在の条例では成人指定が出来ない。
インターネットで世界中に広がり、日本が「ロリコン」大国の汚名を着せられてはたまらない。
(引用おわり)

ここには、明らかに事実認識が異なると主張します。
かなり際どい(アグネス的にはひどい)「ロリコン」マンガはありますが、出版社の自主規制によって、ほとんどは18禁指定されています。
ここでも僕の基準と、アグネス氏の基準が異なるから、見解の相違となる可能性は否定できませんけども。
なお、日本の強姦などの重大な性犯罪の発生率は、世界的に見ても低い水準にあります。「ロリコン」大国の汚名といいますが、それはどういった水準の話なんでしょうか。




(アグネス氏の意見文の引用・・・その3)
子どもの性虐待を描くポルノを子どもが見てしまうことの問題は2つ。
ひとつは子供という存在自体をおとしめる。これは広い意味での人権侵害。もうひとつは虐待や暴力を受け入れ喜ばなくてはいけないと思い込む誤ったしつけ効果を招く恐れがある。教育に悪影響を与える根拠はあるのかと言う主張には無いとは言い切れない。少なくとも教育上いい効果が期待できるからと進んで子供に見せたいと思う親はいない。
表現の自由」という美しい言葉で守られるべきものでしょうか。
(引用おわり)

そろそろこのアグネス氏の論の核心にはいってきます。
2つの問題が提起されています。
1つめは、「広い意味での人権侵害」
そもそもここがよくわかりません。今回の改正は、実在する子どもを利用したポルノを規制する条例改正ではないのです。それはすでに児童ポルノ防止法で禁止されています。
18歳以下と思われるキャラクターがセックスをすることで、人権侵害があると主張されていると解釈しますが、僕には、誰が被害者なのか?ということがわかりません。被害者なき人権侵害というものは、どこの法律や条例に規定されていますか? ありもしない架空な権利を作るのは、おやめになっていただきたい。
たしかに、見たくない人に性行為を描写したマンガを見ることを強要するとかだと問題があるでしょう。でも表現するだけで、人権侵害になるのでしょうか。
つまり、見たくない人の目にふれないよう、売り場の制限を行うという規制強化ならば、まだ理解できるのです。しかし、今回は、表現そのものを規制しようとしています。

2つめは、「もうひとつは虐待や暴力を受け入れ喜ばなくてはいけないと思い込む誤ったしつけ効果を招く恐れがある」と書いていますが、虐待、暴力以外の性行為であっても制限できる条文である以上、こういった問題点の挙げ方は適当でないでしょう。
もし、虐待、暴力を含む、合意のないセックス描写が問題なのであれば、そう条文に書くべきです。
今の条文は、真剣な愛情の結果としてのセックスであったとしても、担当者の見解によっては規制対象になるかもしれません。


(アグネス氏の意見文の引用・・・その4)
子どもを性的な道具として見たいという少数の特別な人の「趣味」のために、一部の出版社や作家の商売のために保護されるべき多くの子供たちの健全な発達が脅かされている。東京都という権力が線引きをするのが心配と言うが、ペンを持っている人たちは大きな権力を持って子どもをどんな風にも扱える。現行条例をすり抜けてペンの暴力やペンによる搾取が子どもたちを脅かしている。
決して芸術や文学作品を窒息させるわけではない。子供の性虐待を描いたポルノが子どもたちが容易に手に取れる場所に置かれている現状を考えてみよう。今回の都条例はきっかけを与えてくれるチャンスだと思う。
(引用おわり)

僕は、子どもを性的な道具として見たい欲望のために反対しているのではありません。そもそもこう決め付けられては、論議がかみ合わないだけです。
ペンの暴力というものがないとはいいませんが、子どもの育成に適当でない表現物があれば、それを子どもに売らない方策を考えればいいのです。牛刀をもって鶏を割く必要は全くありません。効果的で、穏当な方策をとるべきだと申し上げます。逆に、小事を処理するのに、大掛かりな手段を用いようとしているのにかかわらず、そういった小事をなす人を暴力とか搾取とかのセンセーショナルな言葉を使って非難することの方が、「ペンの暴力」なのではありませんか?

図書類の発行、販売又は貸付けを業とする者に、制約を課すから、表現の自由を奪うと批判されているのです。業界団体も自主規制をしていますから、現行条例でもレーティングを徹底し、売り場を制限することで、十分に所期の目的を達成すると主張します。
そういった現行条例の運用、あるいは業界団体との話し合いなどを省いて、一方的に条例を変更しようとしている点に大きな問題があります。
この条例改正のための議論については、議事録も公開されています。
理論的な話もありますが、とても感情的な答弁も目立ちます。
本当に、この条例を改正することで、青少年が健全に育成できますか?
施策には目標が必要だと思いますが、どうやって効果を検証しようとされていますか?
科学的で統計に基づく根拠を示すなど、感情論ではなくこの条例改正の有為性をきちんと説明してもらわないと、理知的な話などできないではありませんか。


最後に、僕は性犯罪を嫌悪しておりますし、その助長をしたいなど全く思いません。
逆に、重大な性犯罪、強姦であるとか性的行為を目的とした監禁であるとかについては、量刑が足りないと主張しますし、性犯罪者の監視制度を導入すべきだと思います。
また、性犯罪の被害者へのケアをもっと丁寧に予算をかけて行うべきと感じていますし、司法の場で被害者のプライバシーが守られるような方策がもっととられねばならないと思います。

実際の性犯罪を防止するための規制には喜んで賛成しますが、表現を規制することは、それらを防止する方策としては大きな効果があると思えませんし、極めて社会的コストが高いものになると思います。
慎重であるべきです。


追記
改正案第八条は、都知事が不健全な図書類等の指定ができる範囲を定めています。ここでは、非実在青少年に対し「強姦等著しく社会規範に反する行為を肯定的に描写したもの」と制約がついています。
これでも表現の自由の抑制がありますが、かなり制約の範囲はせまくなります。
もしこの条例改正案が、本当に「強姦等著しく社会規範に反する行為を肯定的に描写したもの」を規制する目的であれば、第七条(努力義務)も同様であるべきです。
そして、第八条の改正案に書いている「東京都規則で定める基準」の案を早く公開することです。
それがなくては、全く議論ができる環境ではありません。

(ティアラ文庫)「世界さえ滅ぼせる大魔法使いに嫁いだ姫の物語」感想

金の籠 世界さえ滅ぼせる大魔法使いに嫁いだ姫の物語(ティアラ文庫)金の籠 世界さえ滅ぼせる大魔法使いに嫁いだ姫の物語(ティアラ文庫)
著者:青龍 つかさ
販売元:フランス書院
発売日:2010-04-02
クチコミを見る

かわいらしい小説だと思います。
ティアラ文庫の売りである例のシーン、えへへ、アレですよアレ(うひひ)、そのシーンも最後にちょろっとあるぐらいで、ぜんぜんエッチくないです。
あと物語の中間ぐらいに未遂が1回ありますけど、これもあっという間に終わります。

あま〜い、あま〜いストーリーに仕上がっていまして、エッチシーンも、エロでなくてラブです。そんなわけで、物足らない人にはとことん物足らなく(あんたも好きねえという人)、エロよりラブだわという人にはとてもほんわかした感覚をもたらすでしょう。


じゃあ、エロ中年である僕みたいなおっちゃんが物足らないかというと、そんなわけじゃなくって、これがまたいろいろと悶えたりしました。
乙女乙女していいんじゃないですか?
ヒロインとお相手役の男が、一緒に料理したり、一緒にクッキー焼いたり、男がお風呂に入っているのを覗き見したり(半分うそ)、うーん、魔法使いと王女というとても雲の上の人たちの物語でありながら、やっていることはとても庶民的(笑)
そんなストーリーがずっと続くんですよ。

ちょっと話の抑揚が足りないかもしれない。
結末が途中でわかるかもしれない。


でもね。
この小説は、そんなヤボなこと言わず、昔純粋な頃持っていた「恋に憧れる心」を思い出して、読むべきなんだと思います。
エロ中年も最初からエロ中年ではなくってね(僕のこと)。昔は純朴な少年だったのですよ。それでね。ちょっとそんなときの気持ちを思い出したもんだから、悶えちゃったんでしょうね。
面白く読ませてもらいました。


追記
わかつきひかる」さんの「王子が恋する女神姫〜薔薇と陰謀の舞踏会〜」の記事(感想など)を書いています。ページはこちらです。
また、そちらには、これまで書いた既刊のティアラ文庫の感想へのリンクもはっています。
ぜひご覧ください。