近くのアイドルより遠くの自坦

ラジオの「失礼」発言にザワザワしているジャニスト界隈。
私はタイトル通りの人間なので「失礼なファン」の部類に属している。桐山君に失礼と思われることに対して怒ったり悲しんだりする感情はないが、まだまだ器の小さいアイドルだなというのが率直な感想だ。

 

そもそもJr.時代のファンとデビューしてからのファンを比べるような発言自体がまず軽率なのだが、Jr.時代にグループ愛なんて持ったらどうなるか、一番良くわかっているのは自分たちではないのか。Jr.が不安定な立場である以上、Jr.坦はいつ突然いなくなるかもわからない不安を持ちながら応援している。自坦を1秒も見逃したくない気持ちはJr.坦であれば自然な事だ。Jr.のユニットもあってないようなものだから愛着を持ち過ぎるといざデビューして別のメンバーだった時、自坦さえ素直に応援出来なくなる怖さをファンにも持てと言うのはなかなか酷な話だ。みんなを応援してほしいというのは、関西特有の生ぬるさを感じる。

 

そして今のファンのスタンスが好きなら、その面だけをピックアップしたらよかったのではないか。今があるのは過去の積み重ねだ。Jr.時代に「失礼なファン」にも応援してもらった結果今があるという事を認識していれば、過去のファンの行動をを非難するような発言はしないのではないだろうか。

 

ただ、彼の気持ちがわからないわけではない。私は松竹にも別のJr.現場にも足を運ぶが、あの独特な空気感は確かに居心地の悪さがある。それは仲間でありライバルであるJr.同士の関係よりも、ファンはもっともっと他人であるからなのだろう。ファンにも一体感を求めたいなら、デビューという“安心材料”を提供するほかない。そしてジャニストは見事にその“安心材料”を提供した。これから彼らの理想のコンサートを作るべく、ファンを育てていけばいいのだ。

 

全てを新鮮に受け止めてくれる新規のファンを育てるのは簡単だ。スタイルが出来上がっている古くからのファンを理想のファンに育てるのは難しい。切り捨ててしまった方が簡単かもしれない。けれど、ファンを増やさないといけない彼らが取るべき行動は、古くからのファンも残しつつ新規のファンを獲得することなのではないだろうか。

 

ラジオはTVなどに比べて個人の裁量で言葉を伝えられる貴重なツールだ。もっと上手にファンを育てられるよう、アイドル自身も成長する必要がありそうだ。

頑張りたいときに聴くNEWSの曲5選

2つ前のエントリーを読むとNEWSアンチのように思われたかもしれないが、そんなことはない。NEWSは結成会見からずっと見てきた。デビューの瞬間に立ち会ったグループはNEWSくらいだ。*1


バレーボールのデビュー組は寄せ集め感が強く、ゼロから手探りでグループを作り上げていく様子を頑張れ!と思いながら見守ってきた。それは推し*2がいなくなった今も変わらない。もちろん美恋も10thもWhiteも見に行ったし、今回のQUARTETTOも見に行く予定だ。

 

私はNEWSの楽曲が好きだ。楽曲提供が多いヒロイズムやzoppが作る曲が好きというのもあるが、やはり提供する側もそのグループをイメージして作るのだろう。NEWSはとにかく応援歌が多い。辛い時や悩んで立ち止まった時、何度も励まされた。

 

今回は中でもお気に入りの5曲をピックアップしてみた。

 

・FLY AGAIN (アルバム「color」に収録)
NEWSの曲で何が一番好きかと聞かれたらこの曲を挙げる。コンサートで歌われることはあまりないが、初めてを聴いた時綺麗なメロディーに思わず耳を奪われた。

“そうさ何が起こっても 君がまた飛び立つこと
信じ歌い続けるから
だから何が起こっても 涙にくれる日々があっても
両手広げ明日へ FLY AGAIN”

家庭環境に問題を抱え悩んでいた私は、この曲を聴いてはNEWSが応援してくれる…!と自分を奮い立たせていた。当時の私にとってアイドルの存在は大げさではなく心の支えだった。


・ワンダーランド (アルバム「LIVE」に収録)

“Let's get on ship 夢の船で 星を目指すんだ”
“Go! Sail away Go! Sail away!(出航するぞ!)”

船に乗り颯爽と風を切る海賊ルフィのように、何でもできる気分になる。テンポに合わせて歩いていると憂鬱な朝も元気になってくるので通勤時によく聴く。目指しているのはワンダーランドではなく会社だが。

 

・なんとかなるさ(アルバム「pacific」に収録)
タイトル通りなんとも根拠のない気の抜けるような曲だが、これ以上の応援歌があるだろうか。

“風の吹くまま そう感じるがまま 
 進めば大丈夫 明日もいいお天気”

天気良くても問題解決しないだろ!!!とツッコミながらも、ひたすら「Na」を連呼するだけの間奏を聴いていると不思議となんとかなる気がしてくる。そしてこの曲を歌うひたすらかわいい増田くんを脳裏に思い浮かべて頑張れば意外となんとかなる(こともある)

 

・Depature(アルバム「Quartette」に収録)

“あの空に Take off "

という歌詞に思わず上を向いてしまう。NEWSは空を見上げる曲が多い。

“自分の扉 開けられるのは
この世に 自分(きみ)しかいない”

ベタな歌詞だが、まっすぐ、勢いよく歌い上げる様が今のNEWSにはピッタリだ。
作詞・作曲共に手がけたTAKA3は、最近のNEWS・テゴマスを何曲か手がけているようで好みの楽曲が多くて嬉しい。これからも沢山の良曲を生み出していってほしい。

蛇足だが今回のアルバムはなかなかの名盤だと思う。苺のないショートケーキと言われた彼らが、土台のスポンジ部分を極上に仕上げてきたなと個人的には感じている。

 

・Smile Maker (アルバム「color」に収録)

“笑え 苦しい時こそ 辛い数だけ笑顔見せてよ”

となんともドSな歌詞だが、私の中でアイドルは絶対的地位を確立しているので笑えと言われたら笑うしかない。むしろ「笑え」が命令形なのがたまらない。
けれどこの曲はただドSなだけではない。

“自分のためじゃなくても 誰かのために笑おう
喜んでくれた顔が 与えてくれる力を”

なるほど!と思わず納得してしまう説得力。誰かのためとはすなわち自分のためなのだ。私は感情が顔に出やすいので最低1日3回はこの曲を思い浮かべて下がった口角を引き上げている。

 


以上、次点はFighting manあたりか。フルスイングも応援歌ではあるが、勇気づけられるより色んな想いに泣けるので除外した。


アイドルは私たちに元気を与えてくれる。時には悲しみや辛さを噛みしめながらも夢に向かって頑張る姿は、平凡な毎日を送っている私にとって眩いほどの光だ。人の夢に乗っかる形だが、応援することは一緒に夢を目指しているような気分になれる。だからジャニオタは楽しい。

応援され、応援する。笑顔を見て、笑顔になる。アイドルとファンの関係は、まさにSmile Makerの歌詞のようだと思ったところでこの記事を締めることにする。

*1:SexyZoneの川崎で行われたイベントには行ったが、デビューの瞬間ではないのでカウントしない

*2:推しとはジャニーズでは言わないのだろうか

親子というもの

最初に、この記事はジャニーズに全く関係ないということを前置きしておきます。

「小6長男を絞殺容疑で39歳母親を逮捕」 

またこんな残酷な事件が起こったのか。

ニュース番組で流れたテロップを見て私は反射的にそう思った。わが子を自らの手で殺すだなんて、まったく理解出来ない。なんて非情で愛情のかけらもない母親なのだろう。人として大事なものが欠落しているに違いない。

たった20文字のテロップで私は心の底からその母親を軽蔑出来たし、事件の概要を読み上げるアナウンサーの声もほとんど聞き流していた。
けれど最後の一文にハッとした。

容疑者は「長男に発達障害があり、育児に悩んでいた。将来に不安があった」などと供述しているという。

発達障害。その重度がどの程度のものだったのかはわからない。けれど、障害があることで諦めなければならない事は沢山あるだろう。それは本人にとっても、周りの家族にとっても。


「あんたが出来なければ私ももっと遊べたんだけどねぇ」

私を若くして生んだ母は、遊んでばかりいる私を見てそう言った事がある。私は別にショックを受けるでもなく、結婚適齢期を過ぎてもアイドルばかり追いかけている娘を戒めるための小言だろうくらいにしか思わなかった。けれど、それはあながちただの小言ではなかったのかもしれない。

 

子育て中の友人は皆口を揃えて「自分の時間なんて全然ない!大変!」と言う。会う約束をしていても、子供が急に体調を崩して来れなくなるなんてよくある話だ。子供を第一優先にするのは親の義務だ。生まれた瞬間から自分で泳ぎ、餌を探して食べる魚とは違って、人の子は一人では生きてゆけないのだから。

 

けれど、子供が出来たからといって人間がすべてを子供に捧げるメカニズムになっているわけではない。自分のやりたい事や行きたいところ、夢だってある。それらは子育てのためにある意味我慢しているのだ。「この子がいなければ…」と思ってしまうことそれ自体は、人間としてごく自然な感情だろう。ただでさえ壁が多い子育てに障害という課題まで背負っていた母親は、非情で何かが欠落している人間などではなかったのかもしれない。子育ての中で沢山のものを諦めて我慢していった結果、心が蝕ばまれていったのかもしれない。


「産んだのはお母さんじゃん?私が生んでくださいって言ったわけじゃないじゃん?」
子供の立場からすればごく当たり前の感情だろう。人間は生まれることを選べない。子供は親に愛される権利がある。けれど親となる年齢になった今、私は母の子ではあるが、もう子供ではない。母が私を育てるために我慢していたことをこれから思う存分やらせてあげたい。私にとって母は母でしかなかったが、母だって私と同じ人間なのだ。親孝行の本質が、やっと分かってきた気がする。

嵐のアリーナツアー当選を受けて

4年連続で落選し、もう更新するのはやめようと思っていた矢先に発表されたアリーナツアー。ドームで当たらないのにアリーナって()と鼻で笑った。

 

会ってくれるならいつでもどこでも飛んで行くね!なんて都合のい…否、強火盲目なファンは数年前に卒業した。何月何日にこの場所で会ってくれないなら別れる、と何度目かの最終通告を突きつけることにした。*1

 

写真を送れとのお達しに、慣れない自撮りを試みて絶望する。3回ほど撮りなおしたところで、自撮りの技術云々ではなく地顔の所為だと気付いて諦めた。どこからか「その顔でコンサートに来ようっての?ありえね~!」という笑い声が聞こえたような気がした*2 が、こちらは年会費を払っている。4年間一度もデートしてくれない彼氏*3にデートしてくださいとお願いするだけのために一万六千円も払ったんだ。一万六千円あったら叙々苑だっていけるのに、肉よりあなたに会いたいの!ってこの一途な乙女心!ねぇわかる!?!?

 

と半分ヤケで申し込んだアリーナツアー。一緒に申し込んだ友人からの「当たった!!」というLINEに「何が?」と問い返す程度には落選慣れしていた。もはや喜ぶよりも先に「何日の申し込んだっけ?」と慌てて休みを取る始末。そして次に思ったのは、向こう4年は当たらないんだろうな、という事だった。

 

結成10周年を過ぎたあたりからだろうか。チケットが取れなくなるとともに一人頭の所有名義数が増え、転売屋に目を付けられて嵐のコンサートがプレミア化した。ファンにも色々あると思うが、私は一に現場二に現場、三、四がなくて五に現場タイプだから行ける所は全て行っていたし、そのために出来る限り時間もお金も工面していた。が、ここ数年の嵐のチケット事情にはさすがに疲れてしまった。

 

①ツアーが発表される

②どうせとれないんだろうと憂鬱になりながらも反射的に宿と足を抑える

③重い腰を上げ、ややこしい申込み方法に頭を悩ませる

④当落の日は不安しかない

Twitterでは落選した人しか呟かない

24時間体制で息するようにチケットを探す

 

この流れに楽しさなど皆無だ。必死になればなるほど落ち込んだ。仮に当たったとして、周りの友人に当落を確認することも出来ない。昔は地方でしか会えない友人と会う約束するのも楽しみの一つだったが、今そんなことをすれば地雷を踏むかもしれない。元々同じファンが複数回入ることを前提にした動員数のツアーをしていたのに、ある時期から多ステ=罪という風潮になった。嵐を通じて友人を作る事はなくなった。

 

「ポジティブな言葉よりネガティブの言葉を発することが多くなったら、ファンをやめた方が幸せだよ。自分にとってもタレントにとっても。」

 

嵐のチケ事情を友人に愚痴った時、そう言われてなるほどと思った。すべての名義が全滅したことをきっかけに、私は嵐のファンでいることを諦めた。毎日録画していたWSや冠番組の予約をすべて消し、山のような雑誌の切り抜きは処分し、DVDCDブックオフに持ち込んだ。国民的アイドルの彼らを完全にシャットアウトすることは出来なかったが、意識的に避けるようにした。嫌いになったわけじゃない。だからこそ見ないようにした。複数名義を更新するためのお金で他のグループのFCに入った。でも自分名義だけはギリギリまで放置した末に更新した。結局のところ、完全に絶つことは出来なかった。

 

そんなこんなで4年経った今年、やっと彼氏が会ってくれるらしい。しかも私が指定した日時、私が指定した場所で。もちろんデート代*4は私持ちだが、そんなことはどうでもいい。4年ぶりにデート*5に誘われた。一万六千円(+振込手数料)払った甲斐、あったよ…!!

 

嵐とアリーナクラスで会うのはTime以来、実に9年ぶりだ。9年前とは嵐も私も変わってしまった。最近のCDは全く買っていないからわからない曲も沢山あるだろう。けれど、一度デートしてくれるからと言って昔のような熱量のファンにはもう戻れない。戻ればまたネガティブな言葉を発するマイナスなファンになってしまうし、何よりも自分がキツイ。

 

子供の成長に合わせて食事内容や教育方法が変わるように、グループも成長と共に必要なファン層が変わってくるのかもしれない。今の彼らに合うのは、私のようにツアーを一緒に回りたいファンではないのだろう。

 

嵐がオリンピック周期でしか会えないプレミアム彼氏なら、会えない間に遊んでくれるノーマル彼氏*6 が必要だ。日本は一夫一妻制ではあるが、一オタ一アイドル制ではない。アイドルがいないと生きていけない女なのかと自分でも呆れるが、私はこれらも楽しんでオタクをやっていきたい。とにかく、プレミアム彼氏との4年ぶりのデートが楽しみだ。

*1:デジタリアン、Japonismドームで2回突きつけてこっぴどくフラレている

*2:ただの被害妄想

*3:脳内花畑オタクなので自坦=彼氏として表現しているが、現実は理解している

*4:チケット代およびグッズ代

*5:コンサート

*6:嵐以外のグループ

脱退のカタチ

田口くんの脱退を知ってから、後から紙面でサラリと知らされるのと卒業の瞬間まで見られるのはどちらがいいんだろうと考えていた。メンバーの脱退は過去何度も経験したが、抜ける瞬間を見たことはなかった。

そして昨日のMステでその瞬間を見た。4人でデビュー曲を歌った後、新曲を歌うためにセットをくぐり抜けるとそこには3人の姿しかなかった。あぁこれがその瞬間なんだ…とものすごい脱力感を覚えた。10年間築き上げてきたグループからメンバーが抜ける瞬間は、驚くほど呆気なかった。紙面でサラリと脱退を伝えられるのと同じくらい、呆気なかった。
 
過去、脱退を紙面やメディアから知らされた時のショックはものすごかった。今まで応援してきたファンに対して、紙一枚で脱退しましたなんてそれはないんじゃないかという怒りもあった。最後に何らかの場を作って、最後を見届けさせて欲しかった。
 
けれど、脱退のカウントダウンをしながら見るのはなかなか拷問だった。脱退を発表してから昨日までずっと泣き続けなければいけないのは、脱退を事後報告されて泣き続けるのと変わらないくらい悲しくて悔しくて辛かった。
 
脱退することに変わりはないのだからどちらがいいなんて、なかった。どんなカタチをとっても、結局は脱退することが悲しいんだから。
 
けれど、脱退をすると宣言した田口くんは最後までKAT-TUNとして、アイドルとしてメンバーやファンに向き合おうとしていたんじゃないだろうか。怒りや悲しみを向けられながらKAT-TUNであり続ける精神力は並大抵のものではないだろう。脱退を宣言した時は、なぜ彼だけ笑っているの?やっと辞められると喜んでいるの?とショックのあまりマイナスにしか捉えられなかったが、上田くんが1万字インタビューで、田口くんは発表の直前も発表後も普通の精神状態ではなかったと言っていた。へらへらといつもの笑顔を浮かべて最後まで「KAT-TUN田口淳之介」像を貫いたことは、せめてものファンへの誠意だったと受け止めている。
 
そして誰よりもショックを受けただろうKAT-TUNの他のメンバーが、最後をしっかり見送ってくれることがすごいと思った。納得などできないだろうし、10年を共にしたメンバーから捨てられた怒りや悲しみは計り知れない。そんな中で「卒業」として送り出してくれた3人の器の広さと優しさに感謝したい。田口くんのためでもあるだろうが、きっと彼らは自分たちの気持ちより、一番にファンの気持ちを考えて、このカタチを選択したんだろうと思う。
 
ずっと芸能人だった田口くんが一般人として生きていくのは大変だろう。けれどそれが沢山の大切な人を傷つけて彼が選んだ道だ。今までの人生に恥じないよう、これからも生きていって欲しい。
そして10周年のドームツアー後、充電期間に入るKAT-TUN。事務所がソロとして売り出すために決めたことかと思っていたが、亀梨くんの一万字には彼らから事務所に依頼したと書いてあった。もしかすると3人が3人とも同じ考えではないのかもしれないが、4人になった後グループの体制を整えられないまま活動を続けた結果がこれなのだとしたら、少し考えるための時間が必要なのかもしれない。
 
ファンのために田口くんの卒業を笑顔で見送り、ファンのために10周年のドーム公演を行った後、充電期間に入るKAT-TUN
こんなにファン想いで優しいメンバーが、また集まって笑いあう姿を少しでも早く見れるよう、声を届け続けたい。

泣かせたいジャニーズ5選

私がドSだとかイケメンを泣かせて楽しむ趣味があるとか、決してそういう話ではなく。

私が映画監督だったらこの人の泣き顔を撮りたい!と思うジャニーズを5人挙げてみた。

ちなみに順番は思いついた順。

 

 

1.二宮和也

私の中でジャニーズの演技派と言えばこの人。

何というか、息をするように演技をする彼の芝居のスタイルがとても好き。

ただそこに立っているだけで存在感を放つような不思議な空気感はなかなか出せるものじゃない。努力ももちろんあるだろうけど、天性のモノも大きい気がする。

 

そんな彼の泣きの演技は、とても自然。

感情の移ろいをミリ単位で表現した後、抑えきれなくなった感情がたまたま形を成したかのような涙は、本当に「流す」という表現がぴったり。

 

私の中で印象的なのは、ドラマ『流星の絆』の最終話で流した涙。

冷静に犯人を問い詰める表情から一転、怒りと悲しみで今にも爆発しそうな瞳で犯人を見つめながら流す涙は、このドラマのすべてが詰め込まれているようで、私の中で「二宮=演技」の方程式が成り立ったのはこの時だった。

もう一つは映画『プラチナデータ』で早樹の写真を見て「痣なんてなかったよ」と涙を浮かべるシーン。絞り出すように放ったその言葉と表情に映画館で息を飲んだ。なんて激情的で静かな涙なんだろうと、俳優二宮和也の表現力に脱帽した。

 

とここまで書いておきながら言うのもなんだけれど、彼の泣き顔が見たいと思うのは普段飄々としていてあまり感情を露わにしない人だから泣かせてみたくなるだけという説もある。

 

 

 

2.錦戸亮

ジャニーズイチ、泣きのオファーが多いんじゃないだろうか。出演して泣かなかったドラマや映画を数えた方が早いといっても過言でないくらい、よく泣かされているイメージ。

 

確かに彼は泣かせたい顔をしていると思う。タレ目で目が大きくていつも瞳が潤んでいて、まさに子犬。子犬が「くぅーん」と鳴くのを見て抱きしめたくなるように、タレ目の彼が困り顔になるとキュンとする。から更に困らせたくなる。泣き顔を見たいのはその延長かもしれない。最近不器用でどこか頼りない役が続いているのも、彼の困り顔が撮りたいというプロデューサーの意向だろうか。

 

泣きの錦戸として名を挙げたのは、おそらくドラマ『1リットルの涙』の麻生役。

ドラマが悲しいストーリーだったからとにかく泣くシーンが多くて、当時20歳そこそこでここまで泣けるなんてジャニーズもやるなぁと驚いた。そしてこんなに顔を歪めてボロボロ涙を流しているのに、鼻水はたれないのかと不思議になるくらい泣き顔が美しかった。

 

その後出演した『ラストフレンズ』や前述の『流星の絆』『オルトロスの犬』でも欠かさず涙を流した。24時間テレビの『にぃにのことを忘れないで』に関してははこちらが泣きすぎて彼の泣き顔をまともに見ていないが。

今まで声を押し殺して静かに泣くシーンが多かったけれど、映画『抱きしめたい』で声を上げて泣き崩れるシーンを見て、是非これからも泣きの演技を極めてほしいと心から思った。

 

 

 

 

3.山田涼介

実は今回この記事を書こうと思ったきっかけが山田君だった。

先日テレビで放送された映画『暗殺教室』での泣き顔があまりにも綺麗で、いや~ジャニーズの泣き顔って綺麗だよな~と。

 

最近グイグイ伸びてきているHey!Say!JUMP。次世代を押し出したい事務所の意向だろうけれど、山田君を筆頭にテレビで見る機会が急に増えた。私の周りでも山田株が急上昇したあたり、TV離れが激しいと言われる現在でもTVで見る機会がなければ興味もわかないんだなとつくづく思う。

 

が、よく見るとはいえ彼の事はほとんど知らない。演技も『探偵学園Q』と『金田一少年の事件簿』、24時間ドラマで大野くんが主演した『今日の日はさようなら』くらいしか見たことがない。探偵学園や金田一はキャストというよりストーリーや謎解きが気になって見ていたから、彼の演技についてはほとんど記憶にない。

 

初めて役者として山田君を認識したのは24時間テレビの『今日の日はさようなら』

主演の大野君の諦めたような儚げな演技も良かったけれど、それと張るくらい透明感があって、この世に実在するのか疑いたくなる山田君の演技はとても印象に残った。

どこか人間離れしている空気感は、綺麗な顔立ちと彼の性格から醸し出されているのだろうか。

ほとんど顔を歪めることなくスーッと流した涙は同じ人間であることを疑う程に美しく、殺センセー可愛い…とボンヤリ見ていた私に、頭を強打するレベルの衝撃を与えた。

私の中で「ちっちゃくて丸顔の子」枠を脱した山田くんの今後の活躍がとても楽しみだ。

 

 

 

 

4.安田章大

急な登場だってことは自分でもわかってる。安田坦か?と疑われそうだが断じて違う。

 

彼は上で挙げた3人のように泣き顔が綺麗、という理由での選抜ではない。失礼を承知で言うが、彼の泣き顔には「綺麗」とか「美しい」いう表現は似合わない。なぜなら顔をくしゃくしゃにして子供のように泣くからだ。

でもその飾らない、真直ぐな泣き顔はストレートに心に響く。

 

何年か前、彼が主演した舞台を見に行った。題名も内容も忘れてしまったが、ラストで安田君が子供のように泣くシーンがあった。父親役の俳優にポンポンとなだめられながら泣く姿は小さい子供そのもので、おそらく当時20代後半だった安田君が5歳くらいに見えた。彼は舞台上で時空を操っていた。

そして先日のドラマ『フラジャイル』で演じた余命幾許もない青年の役。生きることを諦めていた青年が、自分の本当の想いに気づいてボロボロ涙を流すシーンで、笑って泣いてを同時に表現しているのを見て感嘆した。何度も言うけれど安田坦じゃない。とりわけ彼の演技が好きなわけでもない。でも、すごく人間らしい涙を流せるジャニーズだと思う。

 

 

 

5.岸優太

ラストはどうしようかな~と迷った挙句、未来への期待を込めてJr.から。

8J時代Jr.ドラマと言えば棒読み上等!若さと顔面で乗り切れゴーゴー!という印象だったけれど、最近はJr.といえどみんなそこそここなす。その中で頭角を現してきたのがドラマ『お兄ちゃんガチャ』や『近キョリ恋愛』に出演していた岸くんだ。

なんとなく、初めて演技を見た時に堂本剛っぽい印象を受けたのだが、私の周りで数人が同じような感想を持っていたので何か共通する点があるのかもしれない。

ちょっとおちゃらけた役をとても自然に演じつつ、報われない恋の切なさも表現できる彼には、これからいろんな役を演じてもらいたい。子供のようにしゃくりあげて泣くのか、静かに泣くのか、彼がどうアプローチしていくか楽しみ、という期待を込めての選抜。

 

 

 

本当はどういうシーンでどんな泣き顔が撮りたいまで書きたかったけれど、妄想力不足により名前を挙げ連ねたのみで終わります。

 

最後に言いたい事は、これからもどんどんジャニーズを泣かせてほしい!!

以上です。

 

『Welcome to Sexy Zone』~ここからSexy Zone

Sexy Zone4作目のアルバムとなる『Welcome to Sexy Zone

このタイトルはメンバーたちの想いからつけられたのかな。

Easy come! Easy go! Easy love!」の曲中でズバリ歌ってるし。

 

ここからSexy Zone 飛び出そう Safty Zone

 

え、ここから?今まではなんだったの?って言う人はいないだろうね。なんてったって前作の『SexyPower3』は5人名義の曲がたったの2曲。…2曲!?!?!!?!改めて調べてビビったわ!!!謎のファミリーとか、ほんとどっからどこまでセクシーゾーン!?状態だったもんなぁ。

 

今作もソロやユニット曲があるとはいえ、16曲中9曲がSexyZone名義。

ようやくほぼほぼSexyZoneになってきた5年目。

5年目から始まるって何事…でも大丈夫、嵐もエイトも5年目はまだもがいてた。

 

本人たちにとっては新たなスタートを切るターニングポイントにしたいアルバムだと思うんだけど、やっぱり5人で歌ってこなかった年月はすぐには埋められないかな、っていうのが正直な感想。

3人で活動していた時間は確かに積み重なっていて、文句を言いながらもそれを享受していた私はすっかり3人の歌声やバランスが染みついてしまったらしい。聡マリちゃんの声が聞こえると一瞬あれ?ってなる。ちゃんと5人で歌っていた頃の聡マリちゃんの歌声が、この12年で少年から青年に変わったというのもある。特に聡ちゃん。高音が得意な元気な少年の声から大人びた優しい声になった。相変わらず綺麗な声だから馴染まないとかそんなんじゃないんだけど、とにかくあれ??ってなる。そんな違和感を感じるほどに、3人の歌声に慣れてしまっていたらしい。これからずっと5人で歌ってくれればまた慣れていくんだろうけど、慣れって怖いよなって改めて思った。

 

でも3人で活動していた期間が何の意味もなさなかったとは思わない。やっぱり勝利君にとっては大きかったと思う。今回はユニゾンでも、ちゃんと勝利君の歌声が聞こえてくる。以前は、ふまけんメイン!聡ちゃん高音パート!マリ英語パート!勝利は俳句かキメ台詞!ってイメージで正直歌声はほぼ記憶になかった(ごめん)

それが3人での活動やソロでの活動を経て、ちゃんと佐藤勝利の歌声を確立してきたなぁって感じた。上手いと言える域じゃないけれど、歌わされてるんじゃなくて自ら歌を奏でられるようになったなぁと。特に「無邪気な時間は過ぎやすく」を聴いてそう思った。これはしぶとく入れてきた3人曲だから最初はフンッ!!て思いながら聴いてたんだけど、メロとハモを3人で回しながら歌うこの曲で、勝利君がふまけんと互角に歌っていることに気づいておぉ!?ってなった。しかもふまけんのユニゾンに勝利君がハモっている所があるような…(気のせいか?)2vs1でも戦えるようになったのか~って思わぬところで成長を感じて嬉しかった。勝利君、頑張ったなぁ。

 

そんな勝利君のソロ「Last winter's night」は、本当にこの子いい子なんだなぁっていう素直な歌詞に泣いた。昔のお人形さんみたいな勝利君からは想像できないくらい自分の気持ちを表現できるようになって、悔しいとか嬉しいとか、あらゆる感情をストレートにファンに見せられるようになった勝利君はとっても可愛い。外に出ると借りてきた猫みたいになっちゃう勝利君の素が世間にバレたら、きっと爆発的に支持を集めるんだろうなと思う。だって可愛いしかないもん。

 

健人君のソロは、えっこんなのも歌えるの!?っていう曲。まさかこんなB系(っていうの?音楽のジャンルよくわからない)で攻めてくるとは。今までいろんなアプローチでソロを魅せてくれたけれど、今回はついにアイドルというジャンルから飛び出したなってビックリした。常に革新的な彼を体現している選曲だなって思う。

5人での活動がない期間、3人の活動もピンの仕事もそつなくこなす健人君を見て、あぁ彼はソロでやっていけるんじゃないかと寂しくなる事があった。でも一人だと際限なく飛ばし過ぎてしまう健人君にはやっぱりグループという存在は必要なんだろうな。精神的な面で、帰る場所が必要な気がする。って楽曲とは全然関係ないけど。

 

風麿君のソロは、すきだねーっていう。好きだよねーこういうの!っていう。いろんなアプローチをする健人君に対して、俺はこれが好きだ!!って揺るぎないのが対極的で面白い。本当にふまけんって今いるジャニーズの中で一番熱いシンメだと思う。こんなに対極にいるのに並ぶとしっくりくる、反発しながらもなぜか惹かれあう、私的シンメの条件満たしすぎてる。じんかめも熱かったけれど、結局あぁなってしまったから是非ふまけんには最後まで添い遂げてもらいたいと願ってる。

 

そんなふまけん曲「Electric Shock

ずばりカッコいいでしょう。間違いない。

私にとってファーストコンサートでの「欲望のレイン」を超えるふまけんは今までなかったんだけど、是非この機会に更新していただきたい!

 

そして成長した聡マリちゃんの「Sweety Girl

私の中では小っちゃい可愛い聡マリちゃんだったのに声がもう大人でショック…いつのまにそんな大きくなったの…

爽やかでキュートなラブソングなんだけど、次はイメージを一新するようなクールでかっこいい曲も見てみたいかな。一昨年の夏、ガムシャラ夏祭りで見た殺陣のような洗練された美しさを、2人はもう出せると思う。聡ちゃんはもう社会人だしね。

 

5人曲で印象に残ったのは、冒頭で挙げた「Easy come! Easy go! Easy love!」これはこのアルバムの核だろうなぁ。可愛いとカッコイイの中に彼らの決意も込めた曲。これをコンサートでどう見せてくるかが一番楽しみ。まさかお手振り曲にはしないよね?

 

「誰にも解けないミステリー」もいい。Kinkiみたいな歌謡曲っぽい曲調がこのグループにはよく似合うなと思う。リアクションが昭和な健人君と俳句や和菓子を好む勝利君がいるからか?この曲で学園ミステリーやってほしい。聡ちゃん主演で。卒業したといっても制服なんて後10年はいける。

 

「フレンド」はコンサートのラストで歌うのかな。勝利→そうマリ→ふまけん→全員っていう歌割が、あぁこれが今の無理のないSexyZoneだなぁって、今はこれで十分だよって思った。

5人で活動できなかった時間は確かに存在していて、それを埋めるにはやっぱり時間が必要だと思うから。無理に55人とすることなく、まさに「ここから」自分たちのなりたいグループを作り上げていってほしい。

 

ちなみに「Make my day」も好きなんだけど、もはや黒崎君~~~~~って言う感想しかないから黙っとく。

 

 

セクゾのアルバムは1作目のデビューのキラキラ感と2作目の1作目より少し洗練されたアイドル感がとても素晴らしかったから、それを超える出来だった!とは正直言いがたい。

でも、勝利君の言う真冬の夜のような暗くて寒い時期を乗り越えて、"ここから"新しい季節を作っていくぞ!!っていう決意と気合を感じるアルバムだった。

一生懸命でまじめで頑張り屋さんな5人が集まったグループだから、本当にまるっと可愛いし、でっかくなって欲しいなぁ。