ミランブログ

2011年からのミラニスタです。アイドルはズラタン。ミランの試合や面白い試合の分析というか感じたことなどを書いていきたいと思います。

ACミラン20-21

お久しぶりです。書くか〜と思ったので、久々に書いてみました今シーズンのミランについてです。

それではどうぞ!!

 

GK

大正義ドンナルンマを残留が今年も健在。2nd GKにベテランのタタルシャナを加入させ、アントニオも控えなら信頼出来るので問題なし。ドンナルンマの契約延長をさせれば将来的にも不安はない。

 

CB

ケアーが絶好調でガッビアが徐々に計算できる選手になっているのは大きなプラス。

スタメン級の選手を獲りたかった様だが、1500万€の予算では足りず失敗。ロマニョーリとムサッキオが怪我がちなためケアーの負担が大きいのが懸念点。

スタメンのロマニョーリもケアーはスピードもアジリティも優れてるわけではなく、ここを補強出来なかったのは残念だが、セリエで戦う上では大きな弱点にならなそうなのは幸いなところか。

フォファナ、冨安、カバクなどフロントが狙っていた選手が良い選手だったのはポイントが高い。ムサッキオとドゥアルチの計算が難しいならば冬に期待したい。

 

SB

右サイドは放出の噂もあったカラブリアが絶好調。左サイドは相変わらず、ジェットエンジンを搭載したテオエルナンデスが爆走している。後半にも一才スピードが落ちないテオはまるで桜木花道

補強はダロットがレンタルで加入。右サイドを主戦場とするようだが、左SBも対応できるらしい。

欲を言えば守備的な左SBが欲しかったが、獲得せず。恐らく、カラブリアかダロットのコンバートで乗り切るつもりなのだろう。コンティが戻って来れば前半戦は乗り切れるはず。

 

ボランチ

昨シーズンと同じく、ケシエとベナセルがえぐい。この2人が居ないとゲーム内容が変わってくるレベル。

補強はトナーリの獲得で盛り上がったが、スタメン級の即戦力として計算するにはまだ早い上にクルニッチはどう見ても本職がボランチの選手とは言い難いので、依然としてケシエとベナセルの依存度が高いまま。

バカヨコのようにボールを刈り取れる選手を獲れなかったのは痛い。

 

トップ下

不動のスタメンチャルハノールが開幕から絶好調。

レアル・マドリードからレンタルで加入したブラヒムディアスも噛み合ってきているのは大きい。小刻みなドリブルはスソを彷彿させるシーンもあるが、プレーエリアは遥かにスソより広く、チャルハノールと違った良さを見せている。

ただ、ボナヴェントゥーラの様にチャルハノールに似たタスクが出来る選手が控えとして居なくなったのは痛いところ。クルニッチかハウゲが埋めてくれるとトップ下に不安はないが、はたして🤔

 

WG

ハウゲの加入とサーレマーカーズの完全獲得以外は特になし。ただ、サーレマーカーズが序盤は絶好調で怪我で離脱したレビッチと絶不調のカスティジェホの計算が出来ないミランでは大きな存在となっている。新加入ブラヒムディアスとレオンもWGとして計算できるので、層としては問題ない。

レビッチ、カスティジェホのコンディションが上がり、ハウゲがハマってくるとWGのスタメン争いは面白そう。

 

FW

帝王イブラヒモビッチが今年も健在。開幕戦ではドッピエッタの大活躍を見せ、未だトップクラスの選手ということを証明。

とはいえ、イブラだって心臓一つの人間一人。悪魔だの怪物だの言われようとも....という心配はある。

そんな中、レオンがドッピエッタの活躍。イブラの控えを獲って良かった気もするが、獲らなかったからにはCFレオンに期待したい。10G5Aくらいの数字は最低でも出して欲しい(この数字はCFとしてに限らない)

コロンボも頑張れ(雑だけど、めっちゃ好き)

 

総括

夏の補強に関しては個人的には75点をつけたいです。

余剰戦略を放出したことや少ない資金でやり繰りしたフロントの立ち回りは100点に近いですが、補強という点においては中盤の補強がトナーリで終わってしまったのがとても痛いと思います。

ピオーリミランはチャルハノールケシエベナセルの過負荷によって成り立っていると言っても過言ではありません。

この3人の内2人で良いので、同じ様な働きが出来てスタメン争い出来る選手が居たら良かったかなと。昨シーズンのチャルハノールとボナヴェントゥーラの様な。

昨シーズンの段階ではボナヴェントゥーラ放出賛成だったのですが、居なくなると痛い。イブラが在籍している間は残留してもらっても良かったかななんて。

ブラヒムディアスもトナーリもスタメン争い出来るポテンシャルはあると思いますが、上記のスタメンの選手とは毛色が違う選手なので、この2人をどう扱うかはピオーリの手腕の見せ所なのではないでしょうか。

 

 

CBは冨安が欲しかったです。即戦力としてはフォファナの方が良かったと思いますが、10年スパンの補強として考えると冨安メチャメチャ来てほしかったです。恐らく、冨安はもう手の届かない選手になっちゃうんじゃないですかね。

 

 

左SBもちょっと心配なんですけど、一回だけで良いからダニマル君の左SB見てみたいです笑

 

 

それにしてもイブラは凄いですね。39歳なのに未だ最強という。39歳だとGKでももう無理やろってなる年齢ですもん。実際ピエモンテの42歳さんもシマウマでヤバくなってましたし。

今年はイブラに得点王とセリエ取ってもらいたいです。

 

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無敗記録が継続中らしいですが、記録を継続するより恐らく記録が途切れてから建て直せるかがヤングミランにとっては鍵になると思います。強いチームは負けても強いですからね。

 

 

さて、今回はこの辺でお終いします。

今シーズンのミランCL圏内ブチ抜けてセリエ取れんじゃね?くらい期待してるんですけど、読み返したら全然ポジティブな感じじゃないのは何とも言えませんが、そこはご愛嬌ということで笑

今シーズンもブチ上げていきましょう!!!

Forza Milan!🔴⚫️

 

拙い文章でしたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

ズラタン・イブラヒモビッチという王の帰還

今年のバロンドール賞はメッシになったらしい。特に異論はない。ただ、世間は皆納得しているわけでは無いようでファンダイクでないのはおかしいという論調が見られる。確かにタイトルの数を見ればそうなのかもしれない。しかし、選んでいるのは現場の人間だし、画面越しでは伝わらないメッシの凄さというものもあるのだろう。そもそも、バロンドール賞というのは物議を醸すくらいが丁度良いのではないだろうか。

 

 

ここ10年バロンドールはメッシとロナウドの2人のためにあった賞と言っても過言ではない。昨年はモドリッチが獲った。他にもスナイデルリベリーが獲ってもおかしくない年もあった。しかし、いつも論争の中心に居たのは別の惑星から来た彼らだった。そもそも、何万人、何億人とサッカーをプレーする人々の中から1人を選ぶのに今年はメッシ、今年はロナウドで文句ないなんて年が何度かあった以前の彼らが異次元過ぎただけであってこれくらいが丁度良いのではないだろうか。

 

 

それでも納得出来ない人も多いかもしれない。それならそれで良い。しかし、自分の好きな選手を称賛するために他の選手を貶めるというのは止めていただきたい。自分の中でその選手がNo.1ならそれで良いじゃないですか。

 

 

とは言ってみたものの私がロナウドやファンダイクの熱狂的なファンだったら顔を真っ赤にして怒っていたかもしれない。こうしてバロンドール論争を遠くから眺めていられるのは私にとってズラタン・イブラヒモビッチが常にNo.1だからである。誰に何と言われようとも。


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そして、そのイブラヒモビッチミランに帰ってくるかもしれない。余計なことを考えなければこれほど嬉しいことはない。ただ、過去の英雄が現代でも英雄になれるかと言ったら絶対なれるとは言い切れないだろう。ナポレオンが現代のフランスで英雄になれるだろうかと言われたらそんなことは誰にも分からない。時代が変われば色々なことが変わる。ミランも変わった。

 

 

ブッフォンユヴェントスの復帰。それが正しいのかどうかはわからない。確かに、セリエAの出場記録を塗り替えたいという彼の望みは理解出来るし、2ndGKでも良いから復帰したいという彼の意志は尊重されても良い。しかし、サッスオーロ戦の失点シーンは彼の復帰が正しい選択ではないことを感じさせてしまったのではないだろうか。サポーターは今の彼の姿を見続けたいとは思わないだろう。私がイブラヒモビッチの復帰に関して危惧していることはそういうことなのだ。

 

 

更にイブラヒモビッチの復帰に関してはブッフォンより複雑で難しい状況にある。ミランが求めているのは救世主であって2ndGKではない(ユヴェントスが2ndGKを求めていたかどうかは知らない)。ピョンテクやパケタですら押し潰されそうになっているほどの負のエネルギーが溢れる今のミランで38歳の選手に救世主としての役割を期待するのは酷だろう。その上、1度出ていった選手がミランに復帰しても活躍出来ないというジンクスがある。カカーは悪くは無かったが、シェフチェンコを筆頭に数々のビッグネームがそのジンクスを打ち破れなかった。イブラヒモビッチミラン復帰が失敗する条件は文句のつけようが無いほど揃っている。

 

 

イブラヒモビッチが批判されている姿を見たくはない。しかし、彼なら今のミランを変えてくれるのではないかという期待もある。絶対的エースと前線でボールを収めてくれる役割はピッチ上で今のミランに欠けているものだ。強烈なパーソナリティーでチームを牽引できるロッカールームのボスも今のミランには必要だ。ボナヴェントゥーラという上質なスパイスを活かす最高のシェフも今のミランにはいない。彼なら全て出来るかもしれない。そんな期待もある。

 

 

MLSでゴール前でのしなやかさやアクロバティックなプレーはまだまだ健在だということを彼は証明してくれた。かつてルカトーニが40歳でも結果を残したようにパワーさえトップレベルのままならセリエAの舞台でもう一度輝けるかもしれない。もしくは、イブラヒモビッチだけは結果を出してミランの状況は好転しない可能性もあるかもしれない。あるいは、以前の彼とは別人に感じるほど、実は衰えてしまっているのかもしれない。結局のところ今のミランではこれから加入する選手がどのようなパフォーマンスを見せてくれるかは見当もつかないのだ。

 

 

イブラヒモビッチミランに復帰してくれたら嬉しい。しかし、それと同じくらい彼が批判されている姿は見たくない。そもそも、今のままでも彼は素晴らしい選手だ。これ以上何かを証明する必要があるのだろうか。仮に何かを証明するのに今のミランを選ぶ必要があるのだろうかと考えてしまう。バロンドールもCLも獲っていない彼は世間ではメッシとロナウドには及ばなかった選手と捉えられてしまっているのかもしれない。しかし、歯に衣着せぬ物言いやアクロバティックなプレーやその他の色々な要素によってイブラヒモビッチというキャラクターは誰にも比較されない存在になった。その点で言えば彼はサッカー界のTHE ONLY ONEだろう。私の感覚では彼のアンチは少ない。それはメッシとロナウドと違い、彼は比較対象が存在しないTHE ONLY ONEだからなのではないだろうかと推測する。

 

 

何れにせよイブラヒモビッチが38歳という事実は変わらない。サッカー選手として残された時間は長くはないだろう。その時間をミランのために費やしてくれるなら嬉しい。しかし、そうでなくとも問題はない。仮に引退という道を選んでしまったら悲しいが、彼がどんな決断をしようが尊重したい。ただ、もし本当にミランに復帰してくれるならば今まで通りゴールネットを揺らし続け、勝利を渇望するピッチ上の怪物として相手を震え上がらせるイブラヒモビッチの姿が見たい。彼ならきっと見せてくれる。そう信じている。

 

 

拙い文章でしたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

結果と内容、情熱と戦術。先の見えない混沌の中に希望はあるのだろうか

石の上にも3年ということわざがありますが、人の意志というものは弱いもので大抵は3日坊主になってしまうのがオチというものです。石の上にも3年、3日坊主、3日天下などなど、そういえば、ことわざには3という数字を使ったものが多い気がします。3という数字は何かの節目として区切りが良いのでしょうか?

 

さて、ミランがCLの舞台から去って5年という月日が経ちます。5%だった消費税は8%、そして10%になってしまいました。時が経つのは早い。消費税は上がったが依然としてミランがCLの舞台に舞い戻る確率は上がりません。

とはいえ、14-15、15-16、16-17シーズンは末期のベルルスコーニ政権。流石にあの時期のミランに飛躍を期待するのは酷でしょう。あれはノーカウントにしましょう。ベルルスコーニ政権が終わり、中華ミラン。そして今はエリオットミラン?いや、誰のミランなのでしょうか。分かりません。すみません。

 

17-18、18-19、19-20と今シーズンはベルルスコーニ政権が終わってから3年目。上記した通り3という数字が節目を表す数字ならば、今年は節目の年なのです。節目である今シーズンは果たしてCL出場に値するチームになっているでしょうか?残念ながらCLにはほど遠いというのが現状であります。順位表を見れば16位。勝ち点は6試合で6。得点は4。そして何より6試合で4敗という数字は多くのミラニスタを落胆させるには充分過ぎる数字であり、今シーズンのCL出場争いが終戦に近いということを悟らせます。少なくともベルルスコーニ政権が終わって中華ミランに変わったときは3年以内には少なくともCL出場できるチームになっているだろうとミラニスタは信じていたはずです。確かに昨シーズンはCLまで後1歩のところまで来ました。昨シーズンのミランは正しい道を歩んでいたのでしょう。しかし、今シーズンは何だか17-18シーズンをもう一度見ているような気分になります。1歩進んで1歩下がってしまったのが今シーズンという私の認識です。

 

3年後のミランが何も進歩していないと想像した人があのとき居たでしょうか。居たとは全く思えません。とはいえ、進歩したものが無いと言えば嘘になります。負債額や切った監督の首の数は増えましたが、どれもネガティブなものばかりで、ポジティブな進歩はほぼ皆無と言って間違い無いでしょう。話になりません。

 

さて、Twitterの方では散々ジャンパオロについてネガティブなことを言い続けている私でありますが、ここでジャンパオロに抱いている不信感というものを言語化しておこうと思います。

 


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最近ガットゥーゾとジャンパオロの比較論がTwitter上でよく見られます。ジャンパオロには明確な戦術があって、ガットゥーゾには情熱しかないというような意見も見られます。確かにガットゥーゾはジャンパオロほど監督としての引き出しは少ないかもしれませんし、時間をかけたからといって面白いチームが作れるとは思いません。実際私もそんなサッカーに嫌気がさして昨シーズンCL権を取ってガットゥーゾには勇退してもらうべきだと言いました。

 

しかし、ガットゥーゾとジャンパオロを比較するのはナンセンスだと思います。確かにガットゥーゾの引き出しは少ない。ただ、少ないながらもそれらを全て使い、戦えるチームへとミランを導いてくれました。イブラヒモビッチチアゴ・シウバの移籍と多くのレジェンドが引退した11-12シーズン以降ミランには以前あったビッグクラブらしい決定的な何かが失われてしまっていました。決定的な何かというものが勝者のメンタルなのかそれとも他の何かなのかは私には分かりませんが、それでも何か決定的なものが失われてしまった気がするのです。しかし、ガットゥーゾミランではその失われてしまった決定的な何かがチームに戻ってき始めた気がしていました。

 

ただ、それでもCLという舞台に返り咲くにはガットゥーゾでは足りなかった。この世は結果が全てです。あのタイミングでの監督交代に異論はありません。ガットゥーゾが成し得なかったことを成すためにミランが選んだのがジャンパオロでした。あと一歩、小さいようで大きいあと一歩を踏み出すために....しかし、現実というものは残酷で今シーズンは早くも絶望のシーズンとなってしまいそうです。

 

確かにガットゥーゾよりジャンパオロの方が持っている引き出しは多いのかもしれません。しかし、ジャンパオロはその多くを使いきれていない。持っている引き出しを使いきれてない時点でガットゥーゾとジャンパオロを比較するのはナンセンスだと思うのです。ジャンパオロは時間がかかる監督だから引き出しを使いきれていないのは仕方ないのかもしれません。しかし、我々は腐ってもACミランなのです。時間がかかるから仕方ないで済まされるクラブではありません。ジャンパオロ解任というワードが出るのも不思議ではありません。

 

そもそもジャンパオロは監督として優秀なのでしょうか?結果を出したことが無いという事実はミラニスタを不安にさせるには充分過ぎます。確かにジャンパオロの率いるサンプドリアは魅力的なチームだったのかもしれません。とはいえ、EL争いにもまともに食い込んで来なかったという事実は完成されたジャンパオロのチームの戦術にもある程度の欠陥があるということを表しているのではないでしょうか。そもそもジャンパオロはガットゥーゾに負け越しています。しかも、2回も同じようなハメられ方で。ジャンパオロは自分の哲学を過信するあまり、相手が対策してくるところまで想定に入れて動くようなタイプの監督で無いのではと思います。自分たちが志向するサッカーが出来れば必ず勝利に繋がると信じているのではないでしょうか。流石にセリエAのチームを率いる監督がその様なチープな視点でサッカーを理解しているとは思いませんが、過去3試合のサンプドリアとの試合と今シーズンのジャンパオロを見ているとそんな気がしてなりません。ジャンパオロを見ているとモンテッラを思い出します。今のモンテッラフィオレンティーナで素晴らしいサッカーをしていますし、ジャンパオロもビッグクラブの水が合っていないのかもしれません。

 

もう1つジャンパオロに難色を示している理由が私にはあります。それは引き継ぎの難しさについてです。これは私の偏見なのですが、ペップやサッリなど、自分の確固たる哲学を持つ監督の後任監督は中々苦労するという偏見を持っています。ペップ→アンチェロッティそして、ジャンパオロ→ディフランチェスコなど結果を出すのに苦労する監督が一定数いるというイメージがあります。(サッリ→アンチェロッティなどの例もあり、一概に言いきれるわけではない)というわけもあって、仮にジャンパオロのスタイルが浸透してきても素直に喜べるか分からないというのが本音であります。ただ、これが暴論だというのは重々理解しております。

 

さて、ミランが一切進歩していないのは誰のせいなのでしょか。恐らく誰か1人の責任ではないのでしょう。誰か1人の責任ならばそいつをどうにかすれば話は終わりですが、残念ながら話はそう簡単ではありません。ただ、ジャンパオロは猛烈な批判をされ、マルディーニ任命責任があるなど、ちらほら批判が聞こえてきます。しかし、ガジディスの批判が聞こえてこないのは不思議なことです。

 

確かにガジディスの若手路線は今のミランには合うと思います。ミランには完成された選手を買う金はありません。しかし、チームに貢献できるベテランの選手をチームに入れないというガジディスの施策は果たして正しいのでしょうか。適切なベテランが居てこそ若手選手は伸びるのではないでしょうか。特にミランのように難しいチームなら尚更。30歳を越えた選手を獲らないというガジディスの施策は理解出来ません。その上、若手路線は万能の解決策ではなく、実際にはいくつかの落とし穴があると思っています。現在が辛いミランにとって未来に希望が持てる若手路線は確かに合っています。しかし、若手選手という存在はゲームの世界のように期待通り成長するとは限りません。その上、仮に若手が期待通り成長したとしてもガジディスの施策の先にあるのはその選手の売却です。果たして別れに慣れていないミラニスタが期待通りに育った選手の売却を受け入れられるでしょうか?私には受け入れられるとは思いません。必ず揉めると思います。このように若手路線には落とし穴も多いというのが私の考えです。

そして、ミランがレオナルドと決別してしまったのも納得出来ません。レオナルドの施策だと経営的に危ないというのは理解出来ます。中華ミランが残した負債はこれからミランが正しい道を歩んでいくには大き過ぎました。しかし、レオナルドは優秀です。今期のPSGのスカッドはレオナルドが帰還したことにより、より一層強く、バランスの良いものになっています。サッカーは経営だけでは語れません。ピッチでの結果が何より重要です。そう考えるとレオナルドという魚を今のミランが逃したのは大きすぎたのではないでしょうか。本当に悔やまれます。 

 

ミランには若い選手が多い上に、経験豊富とは言えない監督が指揮するチームだから時間がかかる。これは理解出来ます。目先の結果を追い求めてすぐに以前と同じようなレベルのチームには戻れない。そんなことは重々理解している。しかし、これは3年前から言っていたことであってそこから全く進歩していない。次の3年もその次の3年も同じセリフを吐いている気がしてなりません。そんな未来は絶対に嫌です。しかし、不安なのです。

 

それでも、ミランという組織なりに勝つための努力はしているのでしょう。しかし、否が応にも結果というものは残酷にその努力が正しいものなのかどうかを我々に突き付けてきます。努力は裏切らないという言葉がありますが、あれはある意味本当でもあり、そして嘘でもあります。結果の出ない努力を残念ながら人々は努力と呼んではくれません。頑張っただけでは評価してもらえません。結果があってこそそこまでの努力が努力だと評価されるわけです。だから、努力は裏切らないのは当たり前なのです。結果を見てから過程を評価するから。サッカーを観ていると内容は良いけど、結果が出ないということを聞くことが多いですが、それも同様でしょう。結果が出ないのに内容が良いなんてことは絶対にありません。何かしら欠陥があるから結果がついてこないわけです。全てにおいてこの世界では結果が重要なのです。

 

ミランには時間が残されていません。結果こそが復権には必要です。観ていて面白い魅力的なサッカーをするチームは好きです。しかし、ミランに関して言えばそんなチームより、例え、泥水をすすっでも勝利を勝ち取るような狡猾なチームになって欲しいというのが願いであります。ミランならば出来ると信じています。信じるしかありません。赤い悪魔を信じようではありませんか。同じ赤い悪魔に魅力された者同士として....

 

拙い文章でしたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

 

18-19シーズン選手批評 FW編


ピョンテク


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パケタ同様冬に加入してすぐにフィットし、チームに欠かせない選手になった。とくにデビューのナポリ戦での2ゴールの活躍は圧巻で、クリバリですら止められないパフォーマンスを見せ、クトローネとの格の差を見せつけた。その後もゴールを獲り続けチームを助けた。終盤は疲労もあり、失速気味だったが、守備貢献など最低限の仕事はしてくれた。今シーズンはインザーギ以降パッとしない背番号9を選択した。9番の呪いを払いのけて今シーズンもネットを揺らし続けてほしい。

 

 

イグアイン


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レアルマドリードナポリユヴェントスと多くのビッグクラブを渡り歩いた経歴を持つビッグネームが久々の加入。イブラヒモビッチ以来のビッグネームと加入当初は騒がれていたが、結論から言うとイブラヒモビッチイグアインを同格として語らないでほしいという気持ちが一層強くなっただけだった。個人的にイグアインの加入には懐疑的だったので、期待はしていなかったのだが、序盤の数試合は良い意味で予想を裏切ってくれた。スソと良い関係を築き、素晴らしいパフォーマンスを見せた。しかし、徐々にうまくいかない試合が増えてくると目に見えてパフォーマンスが悪化。不貞腐れているような仕草を見せるシーンも増えていった。そして、決定的だったのが、ユヴェントス戦。相手選手と口論し、退場。今思えば、あのシーンでイグアインミランでのキャリアは終了していたのかもしれない。その後は守備もしなければ、ゴールも奪えず、ボールも収められないとベンチに座らせられているクトローネが可哀想になるパフォーマンスを見せつけてくれた。そして、そのままチェルシーへと旅立ってしまった。

後味の悪さまで加味するとカリニッチと同等もしくはそれ以上の最悪の取引だったと思う。

 

 

クトローネ


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前半戦はイグアインの控え、後半戦はピョンテクの控えと不遇のシーズンを過ごした。特に、前半戦は10月くらいからイグアインが酷いパフォーマンスを見せたにも関わらず、ベンチ生活が続いたのはフロントの思惑など、ピッチ上以外の大人の事情が絡んでいたのが見え見えで非常に可哀想だった。後半戦は完全に上位互換のピョンテクが加入。ピョンテクのパフォーマンスを見ていると、クトローネがベンチなのも納得だった。不運だったのはピョンテクとの2トップがあまり機能しなかったことだろう。また、焦りからなのかどうかはわからないが、17-18シーズンのように点を獲ってほしいときに獲ってくれるという選手でもなくなってしまったため、ジョーカーとしてもあまり機能しなかったのも出場機会を減らす要因となってしまったのだろう。今シーズンはウルブス(ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズフットボール・ クラブ)に移籍。合理的に見れば悪くない取引だと思うが、感情的に見れば話は別。ピッチ上でチームメイトとサポーターを盛り上げるクトローネの姿を今シーズンは見れないというのは非常に残念。強くなって帰還し、またロッソネロのユニフォームに袖を通して戦うクトローネの姿が見たい。forza cutrone!

 

※一応バッカもいましたが、PSMしか居なかったので、省きます。

 

拙い文章でしたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

 

18-19シーズン選手批評 WG編


スソ


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序盤はイグアインと良い関係を築き、素晴らしいパフォーマンスを見せた。しかし、イグアインのパフォーマンスが落ちるにつれてスソのパフォーマンスも落ちていった。その後は良いときと悪いときのプレーがはっきりするという例年通り計算しにくい選手に逆戻り。守備免除されているのに不安定なパフォーマンスを見せた試合も少なくなかったことからミラニスタの印象を悪くしてしまったのは非常に残念。とはいえ、シーズンを終えてみれば二桁アシストと使いにくい選手でありながもクオリティーは確かだということを証明してくれた。今シーズンは放出候補になってはいるが、残留したらパケタとのスタメン争いになりそうなので、頑張ってほしい。

 

 

カスティジェホ


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右WGと左WGに加えFWまでこなすユーティリティ性を見せたが、結局スタメンを奪うことは出来なかった。フロントとしてはスソとスタメン争い、もしくはスソのバックアッパーとして期待していたようだが、ガットゥーゾの信頼を得られず例年通りスソの稼働率が高いままとなってしまった。技術やキック精度に関してはスソに劣り、献身性に関してはボリーニに劣るという中途半端さが序列を上げる枷となってしまったのだろう。今シーズンはFWとして計算されているようだが、これまであまり良いプレーを見せてはいない。仮に残留するならカスティジェホは中々厳しいだろうというのが個人的な予想。

 

 

ハリロビッチ


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メッシ2世!バルサ在籍歴あり!クロアチアの神童!など色々とヤバそうな看板を背負って満を持しての加入だったが、パッとしないどころの話ではなかった。まぁ、あの中華ミランが見込んだ逸材とあれば外れない方がおかしいというものである。とはいえ、加入当初は縦の速さがあるとか色々ポジティブな意見も出ていたが、よくよく考えればスソより速いだけで別に速い選手ではなかったなぁと。今どこで何をしているのかは知らないけど、今シーズンは頑張ってほしいなぁと思う。

 

 

ボリーニ


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昨年もMr.ユーティリティとして存分に色々なポジションをこなした。パッとしない選手ではあるが、居てくれると助かる選手。勝ち試合で試合を終わらせるために出てくるときはよいが、1点ほしいときに出てくると地獄。とはいえ、パケタの不可解な退場によってスタメン復帰し、最後のラストスパートをかけるのには大きく貢献してくれた。今シーズンは4312を使うジャンパオロが就任。サイドを主戦場とするボリーニの居場所はないだろうと思っていたが、まさかの中盤起用が可能になりそうというユーティリティ性を発揮。何だかんだで今年も見る機会が多そうなので頑張ってほしい。

 

拙い文章でしたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

 

18-19シーズン選手批評 攻撃的MF編


チャルハノール


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昨シーズンのチャルハノールの評価は可もなく不可もないというのが正直なところだろう。継続的にスタメン出場はしていたが、17-18シーズンのようにスソがダメでもチャルハノールがいるから大丈夫という安心感をファンに与えるほどのパフォーマンスは見せられなかった。とはいえ、冬に加入したパケタとは息の合ったコンビネーションを見せたので、パスサッカーを志向するジャンパオロの元では良いパフォーマンスを見せてくれるかもしれない。

 

 

パケタ


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昨シーズンのサプライズの1つ。冬の移籍市場で加入したにも関わらず、すぐにチームに溶け込みチームにとって不可欠な存在となった。また、ボナベントゥーラが離脱し、中盤のクオリティー不足が顕著となったが、パケタが加入したことによりボナベントゥーラの穴は完璧に埋まった。いや、穴埋め以上のパフォーマンスを見せてくれた。しかし、良いパフォーマンスを見せたシーズンだったものの不本意な形でシーズンを終えてしまったのは非常に残念だった。今シーズンこそは気持ち良くシーズンを終えてもらいたい。

 

 

ボナベントゥーラ


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下がって受けたがるイグアインと飛び出しで良さを出すボナベントゥーラにイブラヒモビッチノチェリーノのような関係性を築けるのではないかと期待したが、これが大当たり。序盤のミランを引っ張ってくれた。しかし、徐々にイグアインのパフォーマンスが怪しくなってきたと同時にボナベントゥーラが離脱。その後はパケタが加入するまでボナベントゥーラの穴が埋められず、大失速の大きな原因となってしまった。ボナベントゥーラが最後まで戦えてたらCL出場も叶っていた可能性が大きかったと考えると残念でならない。16-17シーズンもそうだが、今年こそは勝負の年なのでは?というシーズン(毎年言ってるのは置いておく)に限ってボナベントゥーラが長期離脱してしまうのは本当に悲しい。そこまで、フィジカル的に負荷のかかるプレースタイルではなさそうなのに大きい怪我が多いのは個人的に謎。今年こそは怪我なくシーズンを終えてほしい。

 

 

ベルトラッチ


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技術の高さを見込まれ、ガットゥーゾがクラブに残留を要請したにも関わらず、出番がほとんど無かった。ただ、中盤に強さを求めるガットゥーゾミランで輝けなかったのは必然という感じもする。2500万€の移籍金を回収できるほどのプレーを見せてくれなかったのは非常に残念だったが、単にベルトラッチの実力不足だけではなく、活かしきれなかったクラブにも責任があると思う。是非とも素晴らしい移籍先を見つけてミランを見返してくれるようなプレーを見せてほしい。ちなみにボナベントゥーラ同様に個人的に期待していた選手だったが、大ハズレだった。https://milanlover.hatenablog.com/entry/2018/08/19/171435

 

 

拙い文章でしたが、最後までお読みいただきありがとうございました

 

18-19シーズン選手批評 守備的MF編

※7月を過ぎたので18-19シーズンを昨シーズン19-20シーズンを今シーズンと表記します。

それではACミラン18-19シーズン選手批評守備的MF編いってみよう!

ビリア


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昨シーズンはバカヨコをアンカーのバックアッパーと考えていたようだが、これが大間違い。バカヨコがフィットするのに苦しみ序盤戦はフル稼働することになってしまった。更に序盤戦はイグアインの加入によりポゼッションを主体とした戦術のせいで1試合あたりの負担が増大。バカヨコはフィットしてないし、ビリアが怪我したらどうなっちゃうの~?次回!ミラン死す!みたいな展開になりそうだなぁと思ってたら案の定長期離脱。しかし、不幸中の幸いなのかどうなのかビリアが離脱したすぐ後にバカヨコがフィットして最悪の事態は回避。だが、長期離脱から復帰したあとは不安定なパフォーマンスを見せた。とはいえ、今シーズンは期待のベナセルも加入したし、上手くローテーションすればギリギリ今シーズンは誤魔化せるかなぁなんて思う。

 

バカヨコ


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開幕のナポリ戦でいきなりビリアと交代して出場したが、バカヨコが出場した途端に逆転されるという悪夢のデビューを飾った。そこから2ヶ月くらいはボコボコに叩かれまくったが、フィットしてからのプレーは圧巻。競らせて良し、潰させて良し、運ばせて良しとフィジカルを存分に活かしたプレーでミラニスタの心を掴んだ。これは買い取り確定だろうと思っていたが、4月にチーム状況が悪化した途端に遅刻癖など素行の悪さが露呈。その上狂犬ガットゥーゾにF○CKなんてセリフを吐く神ならぬ狂犬をも恐れぬ蛮行を働いた。しかし、そんなセリフを吐いたバカヨコですらその後もスタメンで起用され続けた。ガットゥーゾとの関係悪化後のバカヨコの扱いに関してはミランのチーム状況の苦しさを物語っていたと思う。

 

マウリ


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結局昨シーズンもほぼ出番は無し、このまま永遠に期待の若手となってしまいそう。稼働域も広いし、足元の技術も悪くないし、ポテンシャルは感じさせるのだが、出場機会の少なさゆえかやる気が空回りしている印象を受けた。

 

 

ケシエ


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昨シーズンも見事なまでの稼働率の高さでガットゥーゾミランのブラック労働に耐え抜く社畜と化した。しかし、自陣でも相手陣内でも兎に角雑という致命的な欠点がミラニスタの印象を悪くしてしまったのは残念なところ。よく走るし、居てほしいところにはいるのだが、仕上げが雑なのだ。例えるなら料理でレシピ通り上手くいったからあとは盛りつけさえ上手くいけばって言ってたら全部ぶちまけてしまうみたいなそういう残念さがあった。あとは、ブラック労働のせいなのか気持ちが切れるシーンがちらほら見られたのが気がかりなところ。ここまでケシエに関してネガティブなことしか書いてないので、18-19シーズンはケシエにとって良くないシーズンだったのか?と思う人も多いかもしれないが、そんなことはない。ガットゥーゾミランにとって間違い無くケシエは不可欠な存在だったのだが、まだまだやれるんじゃないかという期待値の方が上回るそんなシーズンだったのというところが正直なところ。ジャンパオロミランでも頑張ってほしい。

 

拙い文章でしたが、最後までお読みいただきありがとうございました。