『社会疫学』第11章 心理社会的な介入

研修医同士で行なっている学習会でのレジメを掲載。学習会での疑問点やコメントなどは#をつけて書いてあります。前回学習会での「SDHへの有効な介入ってどんなのがあるの?」という疑問うけて読んできた部分です。

  • 心理社会的介入とは
  • 心理社会的介入のデザイン
  • 心理社会的介入は難しい
  • 失敗した心理社会的介入から得られた教訓

ここ十年の研究を要約すれば、「私たちは、経済的・社会的文脈を無視して個人に行動を変えることを要求することはとても難しい、ということを繰り返し学んだ」と言える。

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動画で学ぶ「健康の社会的決定要因」

私が医学生になってびっくりしたことの一つに、医師国家試験の予備校がしのぎを削ってネット講義を配信しており、ほぼ全ての医学生がそれらを視聴しているということがあります。教育の均てん化という点において案外と大きい効果を持っているんではないでしょうか。

Youtubeに目を転じてみますと、臨床医学についていえば肘内障の整復動画、PSVTに対する修正バルサルバ法の動画(Lancetが配信!)までありますし、医学を離れますと深海魚のさばき方から不完全性定理の証明の仕方まで、大概のことが動画でカジュアルに勉強できます。

というわけで、現代文明の恩恵にあずかり、本ブログの「健康の社会的決定要因」について勉強できそうな動画を集めてみました。気になるものがあれば、今夜布団で寝っ転がりながらスマホで観てみましょう!

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『人体実験の哲学』書評:誰がリスクを引き受け、誰が利益を得るのか?

人体実験の哲学――「卑しい体」がつくる医学、技術、権力の歴史

人体実験の哲学――「卑しい体」がつくる医学、技術、権力の歴史

 

医学の歴史はヒポクラテスに始まり、ガレノスの体液説、ヴェサリウスの解剖学、ジュンナーの種痘、コッホの結核菌の発見などが綴られます。中でも近代医学史、実験医学の萌芽期は熱気があり、輝かしく、ワクワクするものです。医学史は人類の敵である病気と闘う医者の歴史でした。

しかし、待ってください。医学である以上、「患者」がいたはずです。医学史はリスクのある治療の効果をその身体で証明してきた、多数の、無名の、声なき「患者」の歴史でもあったはずです。

彼らは誰で、なぜ医学実験を引き受けたのでしょうか。

本書は、語られてこなかった近代医学史の暗がりに光を当てます。近代医学がフロンティアを開拓していくとき実験材料とした人体には偏りがありました。利用されたのは「卑シイ体」、つまり、犯罪者、死刑囚、貧民、娼婦、孤児、労働者、奴隷など、社会から価値がないとされた人たちでした。彼らの身体は、インフォームドコンセントも何もなく、贖罪として、公益に資するものとして、治療の対価として、工場生産管理の一環として、簒奪の対象として、利用し尽くされたのです。

 

本書の読みどころは3つに分類できます。

  • 医学実験で使われる概念装置の歴史

「実験」というものが各時代でどのように捉えられていたか、現代のような二重盲検プラセボ対照比較試験やインフォームドコンセントといった概念が誕生する以前の歴史を知ることができます。

  • 人体実験を正当化する言説、「卑賤化の技術」の形態学

例えば、死刑囚は、「罪人であり尊厳を主張する資格がない」「どうせ死ぬなら有用性を引き出すべきである」「実験に参加することが罪の償いになる」「生きながら死んでいるようなものであり法的人格などない」などといった理由で、実験的な医学のためその身体に害を及ぼすことを正当化されてきました。現代でも変奏される話型をここに聴くことができます。ヴォルテールディドロといった啓蒙主義者でさえもこういった言説に加担していました。 他方、カントは、当時効果の真偽が議論の的であった種痘について「人類全体に有益な結果をもたらすとしても、一部の人間に確率的に害をもたらすことは、道徳原則上許されない」という理由で反対でした。現代的な視点からするとちょっと首をかしげるところがありますね。その後、種痘の効果が確認されたことで、「不作為の害」を見逃すことの倫理性、公衆衛生の倫理が問われるようになります。

  • 実験用人体を獲得する装置・手段の歴史

例えば、ホスピタルは元来救貧施設でした。臨床医学の成立と同時に、ホスピタルは医療施設としての『病院』となりました。しかし、『病院』はまだ我々が想像するものとは少し違います。『病院』は、それまでのホスピタルを引き継いで、貧民に対して、治療を対価に、医学生職業訓練やリスクを伴う実験的な治療を行う場でした。そして、そこで得られた知識や技術は裕福な顧客に供給されました。医者は富裕層に対しては彼らの家宅で医療を提供しました。

 

個人的に、目から鱗だったのは、プラセボ対照試験が、当時の正統医学と、いまも巷を賑わす代替医療の代表格であるホメオパシーの対立関係の中で生じたという歴史でした。そして、当時の医学は瀉血を堂々とやっている時代だったので、「少なくとも害をなさない」ホメオパシー治療の方が優れている面も多かったのです(あくまで当時の話ですが)。そんなルーツがあったのか。なるほどなあ。

あと、もう一点。医学生をやっていると、ピロリ菌を自ら飲み込んで胃潰瘍の病態を証明したマーシャル先生の「英雄譚」を散々聞かされるのですが、こういった話型の歴史を知れたのも収穫でした。かつて自己実験は、「そんなに有効な治療なら自分に使って見たら?」という煽りに対するパフォーマンスとして行われたり、さらにこれが逆転して「自己実験をするくらいなら有効な治療なんだろう」という信憑を形成するための話術として採用されたり、「おれは自分で試したんだから他人で試してもいいだろう」というよくわからない正当化に使われたりしてきたのです。おもしろいですね。

 

本書はきらびやかな近代医学史に陰影をもたらします。標準的な医学史本を読んで嘘くささを嗅ぎ取った方にぜひおすすめしたいです。ここにその理由が書いてあります。

 

* ただし、ちょっと知識が必要な本なのでふつうの医学史の本を読んでから読まれることをおすすめします。 

まんが医学の歴史

まんが医学の歴史

 

とか。面白い本です。

(東)

健康格差 第9章(福井👓チーム)

8/7 (火) 13:00~

 

鈴木・加藤・蓑島(みのしま)

今回は岐阜の蓑島さんも加わり3人で行った。

 

公平な社会

【第1節】

ハイチ・チリ、アメリカ・イギリス、南アジア、東西欧州、中南米、日本等の国が例として取り上げられ、健康状態の明暗について紹介された。

比較された国々の歴史的な違いは健康格差に影響していないだろうか。

 

【第2節】社会ー右と左

イギリス政権の風刺、チリのピノチェト軍事政権等の例を挙げ、右や左に傾くと良好な健康を維持できないとしている。

『私たちに必要なのは、「〇〇主義」の旗を振ってバリケードに乗っかるよりも、個人の権利と公共分野の要請のバランスをどう取るかについて、根拠を検討することだ。』(p.260 l.5)

 

【第3節】学ぶ

うまくいっているものの例としてスウェーデン、うまくいってないものの例としてアメリカが挙げられ、良好な健康状態の理由を解説している。

・対象を絞る、資産調査付きの選別的政策ではなく、普遍的な社会政策(p.262 l.4)

最下層をターゲットにするのではなく、中間層も、最上層をも包摂した政策が必要だということだろう。

 

【第4節】お金と他の重要なこと

これまでお金以外の要素を解説してきたが、お金ももちろん重大な要素だ。

 

【第5節】世襲資本主義ーピケティ・スタイル

ピケティは「問題は、資産と所得の不平等の拡大と、将来、資産の多くは労働よりも相続によるだろうという事実。」(p.267 l.5)「所得の集中が米国経済を不安定化させた」(p.268 l.7)

「所得分配の最下層から最上層にお金が移動することで、消費が減退する。」(p.269 l.12)

その結果、総需要の減退は失業を生み、失業は不健康を引き起こす。そして更に不平等が増大すると思われる。

 

【第6節】社会の不平等は健康の不平等につながるーお金は重要だ

・・・なぜなら、お金は貧困層の貧しさを緩和するから

所得と資産の不平等は、健康の不平等につながる。

富裕層が所有しすぎれば、それ以外のすべての人は所有しにくくなる。

上位層1%は富の生産者であるから、取り分を増やしても問題ない。のか?否。

IMF「正味の不平等の削減は、より速くより永続的な成長と強く相関する。」(p.271 l.1)

不平等の削減は経済成長に欠かせない。

 

・・・なぜなら、お金は生活の改善に使えるからだ

「富裕層は課税に対して不寛容だ。」(p.277 l.11)

自分にプラスにならないと感じているからか。

 

比較的普遍主義

格差の削減といっても最貧困層だけに焦点を当てるのは危険である。

万人に普遍的な社会政策が求められる。

 

・・・なぜなら不平等は社会の結束を傷つけるからだ

格差はどの段階でも存在するが、初等教育しか受けていない人々より大学教育を受けた人々の方が格差の程度がはるかに小さい。

不平等は、富裕層の健康よりも貧困層の健康をより害する。

社会的、経済的な不平等が大きいと、貧困層・中間層・富裕層が違う世界に住むようになる。

学校、世帯構成、移動手段、スポーツジム、休暇、態度etc…を分離していく。

 

【第7節】社会階層と健康の関係は所得をはるかに超える問題だ

ヒヒと公務員という霊長類において社会的ステータスによるストレスマーカーの値を比較した。それはいずれも社会的勾配を示した。

意外であったのは、歴史的な事由により、オスの50%が殺されたヒヒの集団が社会階層に関連した攻撃的な行動が抑えられ、身づくろいのような親和的な行動が多く出現した、「思いやる」集団になったことだった。その集団はストレスマーカーも高くなかった。

「おもいやり」文化を自称する日本と比較すると、ヒヒの集団におけるオスの50%が殺されたのと同じような歴史的事象として、戦争が挙げらるが、戦前の日本が想像でしか語れないため、参考程度とした。

 

【第8節】社会の健康度も所得を超える問題だ

「何を持っているかは健康にとってそれほど重要ではないが、持っているもので何ができるかは重要だ」(p.284 l.2)(⇒第1章 ジミーとギータ)

国民所得が比較的低いにもかかわらず、良好な健康状態を達成している、キューバコスタリカ、チリを紹介している。

1955年にキューバの平均寿命は米国より10年短かったが、2011年に両国の平均寿命は同じになった。

同じような劇的な健康の改善がコスタリカ、チリでも起きている。

貧困対策、就学前教育や教育への高い投資、医療の提供を含む普遍主義的なアプローチが良好な健康状態を達成している要因なのではと筆者は推測している。実際にはわからない。

「なぜ1%の人の所得の暴騰を許容するのか」(p.287 l.12)

 

【まとめ】

・社会的結束(ソーシャルキャピタル)は大切なのだと思った。(簑島)

・普遍的な社会政策が必要である。

・お金は重要だが、使い方がより重要である。うまく使えないならば、やはり行政の介入が必要なのではないか。

・資産の集中の問題に関しては、私たちではどうすることもできないかもしれないが、資産の集中が健康の不平等を作り出すことは知っておかなければならない。

・(p.268 l.3)1928年にトップ1%は総世帯収入の23%を稼ぎ出していた。その後1929年世界恐慌

2007年には再びトップ1%が総世帯収入の23%を占めていた。その後2008年リーマンショック

何か因果関係があるのでは。

日本に置き換えると、バブル崩壊前はどうだったのだろうか。

・「公共政策と個人の自由の間で論争が続いており、後者こそ経済的成功への道だとみなされている。」(p.258 l.8)

「今、世界のこの地域のほとんどの国が自国民を制圧するために軍隊を持っていますが、私たちは教育や医療にお金を投資しました。」(p.286 l.6)

以上の”個人の自由”と”自国民の制圧”の2つはどこか関連しているように感じる。

 

【次回】8/14(火)13:00~

健康格差 第7章(福井👓チーム)

5/26 (火) 20:00~

 

鈴木・加藤

 

長らくお休みしていた読書会を再開する。

 

おとなしく流されてはいけない 

 【第1節】

「老年期は恐ろしい時期だ。貧しく、惨めで、社会から孤立し、知力と体力が低下し、社会での役割を失う。」(p.199 l.5)

このような描写は、間違ってはいないが、不適切で誤解を招くとしている。

(p.200 l.7)ブラジル・マリアの証言

3つのエンパワメントは、6章の仕事が健康を害する3つの経路(物質的・心理社会的・財政的)に類似する。

健康をつくるのも、害するのも、同じような要因だということなのだろう。

 

【第2節】北半球の高齢者、南半球の高齢者?

昔は南半球には若者が多く、北半球には高齢者が多かったが、今は急速に変化している。

フランスの65歳以上・・・1865年7%⇒1980年14% 115年で2倍に。

フランスで115年かけて起きたことがブラジルでは21年で起きると予測されている。

「北半球は歳をとる前に豊かになったが、南半球は豊かになる前に歳をとっている。」(p.202 l.9)

人口の高齢化は喜ぶべきことだ。高齢者は社会貢献も多分に出来る。

 

【第3節】寿命の著しい不公平・・・国家間の

60歳まで健康であれば、その後も健康である。

60歳まで生きた日本人女性は平均して29年生きる。対してイギリスは25年、アメリカは24年である。

対して差は無いように思われるが、著者らの計算では、「ある集団から虚血性心疾患を根絶したとしても、統計学的には余命を4年延ばすだけだ。」とある。

驚異的な数字なのだと感じた。

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【第4節】・・・そして国内では

それぞれの国内でも寿命の格差は存在する。

主に教育の差によって。

 

【第5節】人生の質の不公平

「最高学歴集団の75歳の人は、健康状態が良好な確率が最低集団の60歳の人と同じだった。」(p.209 l.20~p.210 l.1)

地位の高い人の出発点は、より高い水準にある。

老年期に入ると何も変わらないわけではないが、失うばかりでなく、得るものもある。

失うもの・得るものを考え、衰える速度を緩やかにしたら、老年期の健康の不公平を減らせるということだろうか。

「鍵となるのは、高齢者に権限を持たせて、社会のなかで居場所を持ち続ける権利を認めることだ。」(p.210 l.16)

 

【第6節】老年期の健康の公平を達成する

加齢は全員に起こる。それを受け入れて、多くの国で高齢者のかなりの割合が活躍していることを認めよう。しかし、不公平は存在する。

その不公平は最も恵まれた人々が享受している健康と機能の水準に全ての人を到達させること、すなわち底上げによって社会的勾配を縮小させよう。

老年期には出来ることは確かに限られてくるが、出来ることはたくさんある。とのこと。

多くの高齢者が活躍していることは理解しているが、その世界・業界に居座り続けるのは、若手やその業界の発展の芽を摘むことにならないのか、と思う。

 

【第7節】エンパワーメントー物質的、心理社会的、政治的

・物質的エンパワーメント・・・財産を通じて

世界人口のほんのわずかな割合に入る人は資産からの収益で暮らせるが、富裕国でも大部分は住居と年金しか持っていないし、それすら無い人も多い。

高所得国においてさえ、資産収入は老年期の貧困から抜け出す道ではない。

 

・・・仕事

「正規の引退年齢を過ぎても働き続けるか、社会が引退年齢を変えるべきである。」(p.214 l.14)

「一般に、高齢者の労働市場参加率が高いほど、若い人の就業率も高い。」(p.215 l.20)

健康寿命や平均余命が大幅に改善された昨今、定年退職年齢を引き上げてもいいのかもしれないと感じた。

 

・・・年金

現在100を超える国に社会的年金制度がある。

国が貧しければ、高齢者の貧困率は高いが、低所得国でも、高齢者が健康に暮らす前例がある。

 

・心理社会的ーコントロールとしてのエンパワーメントと尊厳ある参加

2つのアプローチがある。健康行動や生活習慣に影響を与える事と、社会参加である。

 

・政治的エンパワーメント

老い」は国によって、地域によって、人によって、定義が違う。

社会的には60ないし65歳と定義されているが、仕事のブロックの通り、現代は健康寿命が延びているので、社会的な引退を延ばしてもよいのではないかと思った。

 

【まとめ】

高齢者でも出来ることは多い。社会と関わることで、認知機能を維持できる。

また、子供と関わることによって相互に良い影響が生じる。

高齢者の在り方、働き方を変えることで高齢者の健康格差を縮めることができる。

これまでの章では「幼少期の生き方が大切」という内容だったが、老年期にできることが無いわけではない。

適切なアプローチがあれば、高齢者も社会において活躍できるので、物理的・心理社会的・財政的に介入していくべきである。

健康格差 第6章(福井👓チーム)

【日にち】5/7(月)19:00~22:30

 

 

【参加者】鈴木和先輩、加藤

 

 

【内容】

第1節

 ・p172、3行目 彼を制御し、彼の良心と・・・

   Q1)「良心」とはどんな意味でつかわれているのか?

      →ここはやはり、前回も出たように、原著と照らしてみるのはどうだろうか?

 ・p173、3行目 あの小さな機器が意地悪くビー!!と鳴る音だった。

   Q2)「選別係」の健康的な働き方とは何だろうか?

     →労働組合とかがある環境とかがそうなのではないか?

 ・p173 デスクワークでなくてよかった

     →よくない仕事の代名詞としてデスクワークが使われているのが意外だった。

   Q3)私たちが注文するからアランは苦しいのか?会社が悪いのか?

     →たとえ私たちがネットで注文しないとしても、他の面でのしわ寄せが彼に行くのではないだろうか?これは、日本でいうところのブラック企業のアメリカ版ではないか?

 

第2節

 ・疑問は特になし

 ・ダリットが1/6もいるというのは多いのではないか?

  →今インドが13.24億人としたら、2.2億人もの人々がダリットということになる・・・

   日本人よりもはるかに多いことに驚いてしまった。

 ・美容師さんになれてよかったと思う。

 ・意味がないと思われていた人生から尊厳のある人生になれてよかった。そう思うと同時に、他にもこういう可能性があるのではないかと感じた。

 

第3節

 ・紹介をしているという印象を抱いた。

 

第4節

 1ブロック 物理的

  ・p180 Q4)「不満の冬」とは?

       :以前あった労働闘争のこと。労働組合ストライキを起こした。

  ・p178 Q5)「3つ目」とは?

       :物理・心理社会・財政の3つ目という結論に達した。

  ・p181 Q6)「インフォーマル」とは?

       :非正規雇用のことではないか?正規雇用だと、事業主も大変だからではないか?

 2ブロック 心理社会的

  ・p181 Q7)未決書類入れは友達ではない、とは?

       :山がどんどん高くなることから未決書類入れは「嫌い=友達ではない」という意味ではないか?

  ・p182 コントロールできないことは相当ストレスがたまることだと思う。

  ・p184 家族だけでは社会的接触の不足を補えない

    cf)2万語以下の例:つまり、疲れすぎて家族とさえ話せていないということを表しているのではないか?

 3ブロック 財政的

  ・p186 図表6ー2

   :下位の男性所得が”-”なのは、減っているということ。一方、女性はすべてで”+”なのはなぜ?

  ・p185 意欲の欠如がどうこうではなく、低賃金、それこそが問題の根本である!

  ・p186 全体をUPさせることが大切なのではないか?

    cf)世界がもし100人の村だったら

     →6人が59%の富を持ち、その6人はみんなアメリカの人である・・・

 

第5節

 第1ブロック

  ・失業は精神衛生に悪い

   cf)p132 子どもにとってもっともよいのは共働きである・・・ということにも関与しているのではないか?

  ・ラルタの例

   →働く質は大切である!

  ・社会的保護って大切である!

 第2ブロック

  ・ニワトリが先か、卵が先か?

  ・圧倒的な根拠とは?

   →p30 Siegrist J, Rosskam E,…他

 

第6節

 ・労働組合が嘲笑の用語とは?

   →しるしをつけておくことにする。

 

第7節

 第1ブロック

  Q8)緊縮とは?

   :支出規模を減らす

    緊縮によって、失業が悪化してしまう・・・

  9)緊縮主義者・・・知的では窮地、政治と広報では勝利なのはなぜか?

  →利権のため?それで得をする人がいるのではないか?

 ・p194 最後

  Q10)それは抑えるべき、のそれとは何か?

   :緊縮財政のことではないか?

 第2ブロック

  ・p197 気になる傾向は

   →二極化していくということ

    今まさに問題になっている

    多国籍企業が安い労働力を求めているということ

  ・高所得から低所得へと、望ましくない仕事が輸出されてしまう現象も問題ではないだろうか?

 

【まとめ】

・1日の多くを仕事をして過ごすわけだから、裁量があり、適正な報いがあり、社会的にもつながりのある仕事であるべきである。

・失業の大きさから、社会的保護がいかに大切かということが改めて分かった

・医療:提供する側の健康もとっても大切なことである!!!!!

・どこかでくみ上げて、上につなげていけば、よりよいアプローチができることにつながるのではないだろうか?

 cf)ラマツィーニDrの話

 

 

【提案】話合いの時間を、疑問5分+感想5分にしよう!

 

 

【次回】5/26(土)20:00~

健康格差 第5章(福井チーム)

【日にち】4/24(火)20:00~23:40

 

【参加者】鈴木和先輩、加藤

 

【内容】

第1節

 ・p146 最後の行 これは「過激な考え方だ」とは?

   →他の人に相談する!または原著を読んでみる!

 ・女の人にも教育の機会はあるべき!

   →社会を変えるには教育が最良なのだから。

 

第2節

 ・教育が乳児死亡率に直結するのがここまでとは思わなかった。

  →まだ不平等があるのだと感じた。

 ・こんなデータがあるのに、女の人には教育は不要だと考えるのだろうか?

  →教育よりも、目の前のごはんや薬にかかるお金に消えていってしまう・・・

    :貧困が視野を狭くする!

   強制的に教育を受けさせるのが良いのではないか?

 

第3節

 ・出生率

  →子どもを6~7人無計画に生むというのは、子どもを老後の保険とみなしているのではないか?果たしてそれは良いことなのだろうか?

 ・出生率が高いことは、そもそも悪いことなのか?

  →日本ではむしろ低いことが問題とされている。

   不健康な国は初等教育を受けていないことが多く、出生率は高い傾向にある。

  →計画的に子どもが授かればよいのだが・・・。

   幸せ家族計画!

 

第4節

 ・アメリカの男性の差

  :なぜ教育を受けるほど差が広がるのか?

   →データとしては、白人男性の67年が外れ値なのではないだろうか?

 ・p154 最高の教育を受けられる人は存在する

  :どの国に住むかはさほど問題ではない!

   →どの国に住むにせよ、教育の上下による差は縮めるべきなのである!

 

第5節

 ・教育がないと、女性はさらに傷つきやすくなる。そんなのはおかしいではないか。

 

第6節

 ・HDIとは?

  :所得、教育、平均寿命

 ・所得の不平等はHDIに大きな影響を与えない

 

第7節

 ・フィンランドの土壌はどうやって作られたのか?

 

第8節

 ・p163 後ろから9行目の意味は?

  →学校の優先順位が高くないこともあるのか?

 

第9節

 ・意外な結果だと感じた。環境が整えば、女性はより能力が発揮されるのかもしれないと感じ、嬉しく思った。

 

第10節

 1ブロック

  ・乳幼児期の言葉かけ、学童期前の働きかけなど、親の占める責任は大きいと感じるとともに、親へ改めて、感謝の気持ちがわいてきた。

 2ブロック

  ・条件が核心をついていない?

  ・教育の質の向上が大切であり、その大切さを理解できるかどうかで効果が異なってくるのではないか?

 3ブロック

  ・教師の地位を向上し、教育の質をUPさせることが大切ではないだろうか?

  ・p169 後ろから3行目

   :その通りだと感じた。

 

 

【まとめ】

・以前から話していたことでもあるが、とにかく教育は大切である。

・性差別・人種差別・カースト制度など、社会的弱者にエンパワーメントを与えるために、教育はとても重要である。教育がなされることで、全体を引き上げるポピュレーション戦略にもつながると思う。

・日本の教師の地位があまり高くないのは、教育が軽視されている結果なのではないだろうか?

・教育が生死にまでかかわってくるのは驚きである。

・質の良い教育を、ちゃんとした手順ですることが大切である。

・教育が健康を生み出し、健康が教育を生み出すのである。

 

【次回】5/7(月)19:00~