バックギャモンのiPhoneアプリレビューblog

ボードゲーム『バックギャモン』が遊べるiPhoneアプリのレビューを行ないます。

価格改訂について

本日blogを公開しましたが、記載した当時(2013年7月~9月)とは違い、Apple側でプライスバンド価格が改訂されています。最低単位($1、あるいは$0.99)が85円から100円に上がりました。それにともない、すべてのアプリ、およびApp内購入(アドオン他)の価格が上がっています。

そのため、現在は記載されている価格では購入できません。申し訳ありませんが、それぞれ各自で確認して頂きますよう、よろしくお願いします。

また、iPhoneのアプリの価格については開発者側で自由に変更できます。そのため、バックギャモンアプリでは滅多にありませんが、セールが行なわれたり、また値上げが行なわれる可能性があります。その点ご注意下さい。

後記

25種類のゲームアプリ、そして2種類のツールアプリを紹介しました。大体、これでおおまかなものはカバーできているはずです。ここで一段落をつけ、一旦筆を置きたいと思います。

★★★★★
XG Mobile Backgammon [GameSite 2000 Ltd.]  850円(アドオン、ダウンロード無料)
Pocket Backgammon [Zeed Software] 無料
Backgammon Gold PREMIUM [mobivention GmbH] 500円(無料版あり、無料版には有料版に標準搭載されている機能のアドオンがある)

★★★★☆
Backgammon NJ [Jimmy Hu] 450円(iPhone版)、700円(iPad版)
iGammon [Tom Keith] 350円
Backgammon Guru Pro [BPS Software] 250円

とりあえず、このあたりをオススメしておきます。紹介した2種類のツールは、余裕があれば購入すると良いでしょう。それぞれ450円するだけの価値はあります。

それでは、ここまで読んで頂き、どうもありがとうございました。

Backgammon Guru Pro [BPS Software]

価格: 250円(無料版あり) (2013.9.20)
評価: ★★★★☆ (ポイントをメリットであると認識できる人なら買ってもいい)
最高実力: 最強(gammonlab.com由来)(ダイス操作の疑いなし)
マルチプレー: あり(1台対戦)

コメント:
本格バックギャモンアプリ。ニューラルネットワーク(gammonlab.com由来)を採用している。そして、その強いAIによるマッチ解析(有料版のみ)や教授モードが搭載されている。無料版あり*1。若干オプションがわかりにくいのが弱点だろうか。また、IQ Backgammon 2と同じドラッグで動かすため、IQ BGよりはマシであるものの、若干うまく動かすことができない場合がある。その他の操作性は普通。若干画面の綺麗さには欠ける(戦況ゲージが……)。値段が若干安いので、操作性の悪さに目を瞑れば、良い訓練のパートナーになりうるはずだ。操作性を無料版で試してみて、気に入れば買うようにすればいいだろう。ちなみに、作者名がBPS Softwareとあるが、過去日本で有名だったゲーム企業であるBPSとは関係はない。
最強レベルのAI(Master)をGnuBGで検証した結果、World class(エラーベースFIBSレーティングは1944.9)となった。さすがにニューラルネットワークを利用しているだけのことはあり、高評価となっている。当然のことながら、このあたりのレベルになると世界チャンプでもなかなか勝てなくなってくるので、一般にはオススメできないが、『動きを盗む』という意味では戦ってもいいかもしれない。運も幸運・不幸なロールは少なく、いじっている様子はない。

*1:無料版と有料版の違いは、マッチ解析、戦況ゲージ表示(無料版では該当箇所に広告が表示される)、AIレベル追加(有料版は4段階、無料版は1段階だけで選択不可能)、棋譜表示・メール送信など。無料版は基本体験版と思ってしまって構わない。なお、戦況については無料版でも『%』アイコンをタップすれば詳細と共に表示される。

Backgammon Touch [Byterun]

価格: 170円(無料版あり) (2013.9.18)
評価: ★★☆☆☆ (ちょっとこいつは無理して買わないほうが……)
最高実力: 弱い(ダイス操作の疑いあり)
マルチプレー: あり(1台対戦)

コメント:
有料(170円)バックギャモンアプリ。画面が綺麗な上、ボードの種類も多彩に用意されている。また、駒の移動にスピード感があり、操作性も悪くないため、小気味良くプレーができる。デフォルトではスピード感維持のため、最後の出目で駒を動かすと手番が終了してしまうが、設定画面で"Confirm move"をonにすると、手番終了時に確定するかアンドゥするかを選べるようになる。オプションでインナーボードの配置*1、および回転方向を変えることができる。
最強レベルのAI(Hard)をGnuBGで検証した結果、Casual player(エラーベースFIBSレーティングは1387.2)となった。それなりには弱いが、どうやらそれを『運』操作でカバーしているらしく、GnuBG側は"Good dice, man!"だったが、Touchのほうは"Go to Las Vegas"だった。1ポイントマッチで各38~39回しか振っていないにも関わらず、『非常に幸運』が双方3回出るというラッキーな出目が続いていた。ダイス操作はされているものと考えてもいいかもしれない。

*1:本来は自分のインナーボードは手前になるのが基本であるが、自分のインナーボードが相手側になるように移動させるようにすることも一応可能。まあ私は使わないが……。

iGammon [Tom Keith]

価格: 350円 (2013.9.16)
評価: ★★★★☆ (ポイントをメリットであると認識できる人なら買ってもいい)
最高実力: 最強(ダイス操作の疑いなし)
マルチプレー: あり(1台対戦)

コメント:
有料(350円)バックギャモンアプリ。シングルゲーム(一回勝負)、マッチプレー(ポイントマッチ)、テーブルステーク(マネーゲーム)に対応している*1。ポイントマッチとマネーゲームの両方をプレーできるアプリは現時点でのレビューではこれだけとなっている。縦画面でもプレーできる上*2、縦画面の割には操作性も良い。アンドゥもできる*3し、プレーヤー対AIの場合、対戦相手AIの取った行動をリプレーで表示することも可能だ。また、これもiPhoneバックギャモンアプリでは少ないが、AI同士の対戦(観戦)も可能で、同様の観戦機能を持つBackgammon Classicsと異なり、こちらは任意に双方のAIのレベルを設定できる*4。教授モード*5も搭載している。個人的には買って損がないアプリだった。価格は他の本格的アプリよりも安いので、提示したポイントを総合的に判断して、購入の是非を考えるといいだろう。
最強レベルのAI(Computer 4: Expert)をGnuBGで検証した結果、Expert(エラーベースFIBSレーティングは1925.6)となった。ここまでくるとほぼ最強レベルなので、普通にニューラルネットワークを利用しているのだろう。運によるゆらぎはなきに等しく、ダイス操作の疑いはないと考えていい。

*1:ダブリングキューブの有無はもちろん、ポイントマッチではクロフォードルールの有無、マネーゲームではビーバールールの有無を選択できる。

*2:画面の向きのロックを外した上で、横画面に倒すことで、横画面でもプレー可能。

*3:ダイスをタップして確定するまでアンドゥができる。

*4:というか、双方の設定をComputerにして開始することで、勝手にプレーを開始する。また、プレー中に設定を(プレーヤー双方をAIに)切り替えても、その時点からオートモードでプレーが再開される。

*5:警告するレベルを選択することもできる。

バックギャモンポジションカード [hkitago]

価格: 450円 (2013.9.14)
評価: ★★★★☆(ツールとしての評価。ゲームではないためゲームとしての評価は不能)

コメント:
バックギャモンのプレー中、気になったポジションを記録するためのユーティリティアプリ。iPhoneアプリをプレーする際はスナップショットを撮ればいい*1だけなので、ボードでプレーする際に使うことが多いだろう。慣れれば価格に相応しい、とても使いやすいアプリであることがわかるのだが、使いこなせるまで(これといった説明なしで)試行錯誤をしなくてはならないのはネック。さらに現状XG Mobileで本アプリと同様の機能が実装されているためインパクトは薄い(故に★-1)。最終更新から既に2年が経過しているが、今からでも操作説明書の整備はして頂きたいところだ。

*1:スリープボタン+ホームボタンの同時押し。どちらかのボタンを押しながら、もう片方のボタンを押すのがコツ。マナーモードにしていたり、イヤホンが刺さっていてもカメラ音が鳴るので注意。

バックギャモンスコアボード [hkitago]

価格: 450円 (2013.9.14)
評価: ★★★★★(ツールとしての評価。ゲームではないためゲームとしての評価は不能)

コメント:
バックギャモンを実際にボードでプレーする際に使うスコアボード。操作も楽で、ポイントマッチのルールさえ知っていれば誰でも(大した説明もせずに)利用できるスグレモノ。実際に遊べるゲームアプリの平均価格よりも高いのがネックか。まあ価格は実際のスコアボードに比べれば安いため、実践派バックギャモンプレーヤーには問題ないだろう。現在、実際のスコアボードが入手困難であるため、これを購入してiPhone(あるいはiPad)で代用するというケースも増えるかもしれない。