霧縛りの職工

大したことないことを大したことないように書きたい

ロールバック方式から言える格闘ゲームにおける状況確認について

ゲーム開発において広く耳目を集める技術革新はグラフィック面が多いように思うが、リアルタイム性に寄与する要素として昨今ではネットコードの改善が取り沙汰された。

この新しいネットコードの発見によって言える2D対戦格闘ゲームというジャンルの1つの特徴についてある着想を得ていたが、先日見た動画を良いきっかけとしてその特徴と、それを前提としたプレイ体験の向上の可能性について言語化してみる。

私はゲーム開発者ではなく、2D対戦格闘ゲームに関してももっぱら観るのが専門なのでその点についてはご了承の上、お読みいただきたい。



TL; DR

だいたい言いたいこと。

2D対戦格闘ゲームの昨今に関して大なり小なり知識がある方は後半まで読み飛ばすのを推奨する。

見出しはアウトラインとして記載しているので、そこまでだけでもどうぞ。

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昨今のDeepLearning事情とゲームデザインについて思う所

近年AIと呼ばれる技術の革新が目覚ましく、一昔前は将棋や囲碁のような限定的な問題や、動画/画像処理判定など特定の領域で活躍していた要素がクリエイティブ領域に向けて広がりを見せている。

自分自身はゲーム開発に関わった事はなく、まったく現場の事は知らないのだけれど、DeepLearning(以下、DL)に関しては基本的なCNNのふるまいについて学んだことがある。

これらを踏まえて個人的にゲーム製作/デザインに対して興味深く思う所があったので、簡単に纏めてみようと思う。

なお、個人的にDL系統の技術をAIと呼ぶことに抵抗があるので単にDLあるいは、DL系技術/サービスなどと呼ぶ事にする。というのも、DLが注目を集めた当初まで、DL自体はAI技術ではないただの関数というのが主流の考えだったからだ。TensorFlowの入門書など関連書籍にもそう書いてあった。

DL系技術が革新を遂げ有効性を認められるにつれ、ただの関数として売り出すよりも、区別のつかない人に対してAIという文言の方が効率的に遡及できる事が分かり始めて広まったのでいつの間にやら弱いAIに含まれることになってしまったという経緯があって、これをAIと呼ぶのはまだ違和感が残っているので。



見出しはアウトラインとして記載しているので、TL; DR代わりにどうぞ。

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プラチナエンドについての備忘録

2月上旬。Kindle

掲載紙は追っておらず、コミックを2回に分けた形。

履歴を見ると、2017-12-05 に7巻までを購入している。そこから最終巻発売に合わせて 2021-02-05 に14巻まで購入し、読了。

区切りとしては8巻がそれまでの展開に対する一区切りであり次の流れへと向かっていくため、この読み方としてはタイミングが良かった。

  • TL;DR
  • 作品概要
  • ネタバレ度
  • 自死から始める神様選抜
    • 神様候補に与えられる天使と権能と生き残りの使命
    • 死を厭う者、齎す者
  • 誰の幸せが実るのか
    • 候補者それぞれの幸せと神の定義
    • 二つの結末と神の正体
  • 総評
    • 幸せの正体に対する問いかけの物語
    • 小畑絵によって綴られる大場節の効いた "幸せ"

TL;DR

DEATH NOTE」、「バクマン。」コンビが送り出す "幸せ" の物語。

エピローグに至るまでのほぼ全てのエピソードが、どんな幸せを肯定するのかという主人公への問いかけになっている。

前作は読んだけれどこちらはまだ、という人は是非どうぞ。

作品概要

DEATH NOTE」、「バクマン。」 コンビによる。

原作、大場つぐみ。作画、小畑健

ジャンプSQ掲載。2015-11-04 ~ 2021-01-04、全14巻完結済みで、ジャンプ+ に Web 掲載がある。

shonenjumpplus.com

2021年秋、アニメ化予定の注目作。

anime-platinumend.com

ネタバレ度

物語後半に現れる登場人物やその心理描写、物語全体の構成について触れる。

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サマータイムレンダ についての備忘録

2月上旬。ジャンプ+。

アニメ化、実写化が公表され、2021年2月1日の最終話掲載と同時にジャンプ+で1週間ほど全話無料公開になっていたので一気読み。

購入はしておらず見返す事ができないので、記述の細部に相違があるかもしれない点だけお断り。

  • TL;DR
  • 作品概要
  • ネタバレ度
  • 迫りくる "影" とループの終わり
    • 島民と入れ替わる "影" の暗躍
    • 真実の決定権を巡るループの戦い
    • 未来を決めるのは "影" か彼女か
  • 総評
    • 絵、シナリオ、舞台設計が安定して高水準
    • 成功作の裏には強力な担当編集のバックアップの影が?

TL;DR

基本軸は現代的には十分枯れたループものだが、一工夫が入っている。

絵がきちんとしていることと、シナリオ構成がしっかりしていて過不足なく纏まっていることが評価点。

目立った美点があるというよりはとにかく読みやすく、全13巻相当 (既刊12巻) という量でよくできた作品という印象。

作品概要

2017年10月23日から2021年2月1日まで、少年ジャンプ+にて連載。

shonenjumpplus.com

全139話。田中靖規、作。和歌山県友ヶ島をモデルにした架空の離島を舞台に、東京から帰郷した主人公がタイムリープを繰り返しながら島の異変に立ち向かう。

作品に対する作者のこだわりなどは下記のインタビューがよく纏まっている。

media.comicspace.jp

ネタバレ度

作品の軸になっているループ構造とそれに関連する要素について触れる

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ミッドナイト・スカイについての備忘録

1/30 Netflix

久しぶりに映画の感想。

昨年は年始に筆を取る気を重くさせるような事があったりでちょっとした備忘録を全然書けなかった。これを書こうかなというネタはぽつぽつあったのだけれど、変に気合を入れてしまってむしろボツになったり。

本年は相も変わらず、気軽に、思うところをぽつぽつと投下していければというところ。

  • TL;DR
  • 作品概要
  • ネタバレ度
  • 大気圏を隔てた人と人の接近を描く
    • ベースは SF チックな終末系
    • 北極圏に残った研究者と木星から帰還するクルーのたった一度の接触
  • 総評

TL;DR

SF としての期待はほどほどに。

映像や音楽に価値を見出せるか、物語の結末に納得できるかが問題。

個人的にはあんまり。

作品概要

Netflix オリジナル映画。

https://www.netflix.com/title/80244645www.netflix.com

監督・製作・主演、ジョージ・クルーニー

原作、「世界の終わりの天文台」。こちらについては未読。

トレーラーは印象的で、視聴のきっかけになった。

www.youtube.com

ネタバレ度

物語の結末に関わる重要な要素に触れる。

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シリーズDで100億円を調達したベンチャー企業、株式会社データX (当時、株式会社 フロムスクラッチ) に対する賃金未払訴訟について

公開にあたって

本記事は、以下の記事で公にした問題について2020年3月第二週時点での経過や主張を記載するものです。

mistbind3u88.hatenablog.com

内容としては2020年2月に予定していた第一審が始まる前、もしくは係争中に公開を予定していた訴訟にあたっての私としての主張点をまとめて公開する意図で執筆しました。しかしながら、2020年2月14日の第二回公判にて、相手方の裁判非対応のため判決としてはこちら方の主張が全て通る形で結審し、いくつかの都合により公開を見合わせておりました。

2020年12月現在、訴訟については相手方が控訴を希望していたため代理人に交渉をお任せし、11月25日に裁判上和解致しました。この際、会社側からは訴訟事由に関しての謝罪文を受領できる事を和解条項の中で決め、責任者として代表取締役及び CTO 両名の署名・捺印の上受領しました。私としては名実共にこちらの主張点を認めた上での謝罪と認識しています。

以下、2020年3月以降の出来事や解決については別途記事にする事とし、一部構成を前後させる以外執筆当時のままの公開します。

  • 本記事に記載する内容とその意図
    • 裁判に際しての当方の主張を示す事
    • 知る必要がある人に伝わるように
    • おことわり
  • 本記事以前に公開している事
  • 主張として
    • F 社の開発部における労働形態は裁量労働制とは言えなかった
      • 実際の出社時刻が 9:00 に定められているのは裁量労働制かどうか
      • 労働時間管理施策ワークポイントシステムの抜け穴としての「非業務アカウント」の存在
    • CTO I氏には裁量労働制に対する理解が欠如していた
      • 都合による翌日の早退申告の拒否
      • 不当な評価を基にした有給の使用や欠勤扱いの指導
    • 平日の残業代と休日の稼働に対して支払を求めている
  • 提訴から現在まで
    • 未払請求の催告が期限を迎える昨年11月8日に提訴
    • 一審は相手方の裁判非対応のため第二回で結審
    • 口外禁止事項を設けない事を前提に控訴審前に和解案を交渉中
  • 方針として
    • 口外禁止条項については原則拒否
    • 控訴審までに和解するかどうか
      • 控訴審までの妥結は必ずしも重要ではない
      • 経営層への不信感と CMO M氏からの怪文
  • おわりに
    • 残りは決着後の公開を予定
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美術展の入場記録 2019年12月 / ゴッホ

今月の入場記録

今月はゴッホ展に行く事が出来たので、印象などを簡単に留めておく。

美術そのものに詳しい訳ではないので、的外れな事を言っているかもしれないけれど悪しからず。

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今月の入場チケット

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