4月というのは、嫌な月である。ぼんやりしているといろんなことが変わっており、あたふたすることになる。電車のダイヤしかり、いろいろな料金の変更(=値上げ)しかり、仕事先の人事異動やら、席替えやら、異常発生する新人サラリーマンの群れやら、山のように渡される子供の学校に提出する書類やら。僕自身が4月に何かが変化するような生活を随分前から送っていないので、突然降って湧いてくる出来事の数々に驚き、振り回されるのである。「毎年のことなんだから、いい加減慣れたらどうか」という意見もあると思うが、残念ながら僕はその辺の才能がないらしく(単に興味がないだけかもしれないが)、気がつくと毎年同じことを繰り返している。
4月に皆と同じようにいろんなことが変わっていたのは、大学を卒業するまでのことだ。マトモな社会人にならなかったせいで、それ以降4月に定期的に自分の何かが変わるという体験はなくなった。それ以降の僕の生活の変化は、不定期かつ突然にやってくることが多かった。再びある程度4月を意識するようになったのは、子供が学校に通うようになってからだ。しかし、僕自身には大きな変化がないので、ついついぼーっとしてしまうのだ。どうか大目に見ていただきたい。
今年は花見に行くことはなく終わりそうだ。子供は塾で忙しそうだし、妻も仕事に追われていて休日に出掛けることに億劫になっている。そしてまたしてもぼんやりしてるとあっという間にゴールデンウィークがやってくる。僕のリズムと世の中の動きは全く合っていないみたいでうんざりする。うんざりするがしかし、無視するわけにもいかない。いまさら言うことでもないが、一人で気ままに生きているわけではないのだ。
そんな諸々の面倒臭いことを抱えながら、それでも自分の人生を楽しみながら生きていくには、体力と気力と諦めが必要である。くよくよしていても始まらない。
何を諦めようかな。新しいギターかな・・・。