潰れたトマトと喋るカラス

批評せずにはいられないな

もちぞうアニメアワード2018

作品賞ノミネート
ゆるキャン△
宇宙よりも遠い場所
ゴールデンカムイ
あそびあそばせ
『風が強く吹いている』

 

声優賞ノミネート
石川由依(ヴァイオレット・エヴァーガーデン)
下地紫野(ハクメイとミコチ)
赤尾ひかる(こみっくがーるず)
本渡楓(こみっくがーるず)
安済知佳(ぐらんぶる)
小原好美(あそびあそばせ)
宮本侑芽(SSSS.GRIDMAN)
上田麗奈(SSSS.GRIDMAN)

 

声優大賞
本渡楓
出演本数、実力ともに申し分なしの若手No.1声優。
上田麗奈
彼女にしかできない狂気じみた演技が『SSSS.GRIDMAN』でいかんなく披露された。

 

作品大賞
宇宙よりも遠い場所
たいていのオリジナルアニメはストーリーの力不足で失速するが、この作品はキャラの成長過程やリアリティ-フィクションのバランス、締め方などが絶妙で、右肩上がりに面白くなった。キャラで釣るような昨今のアニメとは格が違う。

2018春アニメ 作品レビュー

ウマ娘 プリティーダービー』評価⑥/結局このアニメはソシャゲの宣伝だし、アイドル要素まで入れるのはあまりにも商業的に見える。しかし、制作陣の競馬愛は本物だ。擬人化というアニメらしいやり方で競馬の歴史を描くという挑戦を称えたい。多くのアニメファンが競馬の面白さを知ったはずだ。

 

こみっくがーるず』評価⑧/序盤はありきたりな印象を受けるものの、非常にテンポがよく、笑いのセンスが高い。漫画風のカットやシーンの長回し、3回リピート、アングルの変化など、映像の工夫にも凝っている。

 

あまんちゅ!~あどばんす~』評価⑦/田舎のダイビング部を舞台として、女の子の「憧れ」や「好き」の微妙な心情を優しく綺麗に描いている。どうしても『ARIA』と比較したくなるが、こちらは百合作品の新機軸として評価したい。

 

ゴールデンカムイ』評価⑨/ギャグとシリアスのバランス、毎回ピンチを招きながらそれを乗り越える主人公、かつての敵が味方になる展開、山へ街への大冒険、ここぞという場面で繰り出す決め台詞…まさにアニメのお手本といえる作品。アイヌという題材も珍しくて面白い。

 

ヒナまつり』評価⑥/ヤクザ、超能力少女、中学生バーテンダー、ホームレスなど、独特で理不尽なキャラたちが笑いをつくる群像劇。どのキャラの話かによってテイストもだいぶ異なり、そこが面白いところでもあり好みが分かれるところでもある。

 

宇宙戦艦ティラミス』評価⑥/本格SFの世界観でいきなり低俗なことをやり始めるのが、ずるいくらい笑える。ただちょっと下品すぎる。

 

ダーリン・イン・ザ・フランキス』評価④/設定やストーリーに説得力がない。何か壮大なテーマを伝えようとしているのは分かるが、内容がめちゃくちゃ。どのキャラクターにも魅力がないし共感もできない。エンディングの入り方だけは秀逸。

 

声優賞① 赤尾ひかる(『こみっくがーるず』)/ありがちなドジっ子キャラとは一味違った、ユニークでコミカルな演技が見事にハマっていた。

 

声優賞② 本渡楓(『こみっくがーるず』『ヒナまつり』)/彼女の明るくて女の子らしい演技は、数多の若手声優の中でも抜きんでた才能を感じる。キャピキャピしたアニメっぽいキャラでも、全く嫌味な印象を与えない。

2018冬アニメ 作品レビュー

ラーメン大好き小泉さん』評価⑧/ラーメンの食レポをするだけのアニメだが、毎回シチュエーションに変化をつけていて飽きない。話が進むごとにストーカーぶりが増していく悠をはじめ、どのキャラも癖になる魅力がある。

 

ゆるキャン△』評価⑨/観れば観るほどキャンプがやりたくなる、これぞアニメの力。単に仲良しグループの日常を垂れ流すのではなく、女の子たちの距離感が少しずつ変化したり、装備を整えて新たなキャンプ場をめざす過程があって面白い。

 

citrus』評価⑤/主人公は見た目に反して人格者であり、そのギャップに魅力がある。ギャルと生徒会長、しかも義理の姉妹同士で百合をやるという発想も大胆で面白い。しかしストーリーはあまりに無理やりで、見るに堪えない部分も多い。

 

宇宙よりも遠い場所』評価⑨/女子高生4人が南極観測を通して成長する姿を描いた、青春アニメの傑作。そのスケールの大きさからどう終わらせるか心配だったが、素直に事実と向き合ってそれを乗り越えていくという結末がとても良かった。ちょっとキャラの掘り下げやオチのつけ方にやりすぎ感はある。

 

魔法使いの嫁』評価⑧/異形の魔法使いに買い取られるという特異な境遇をもち、儚げながら強い芯も感じさせる主人公がとても魅力的。少女と魔法使いの関係性をテーマとした完成度の高い作品だが、いつも主人公が危険な目に合うだけで、それほど大きなドラマはない。ラスボスも小物感がして残念。

 

ハクメイとミコチ』評価⑦/こんな世界があったらいいなぁと思わせる、ほのぼの日常系ファンタジー。設定はそれほど作り込まれているわけではなく、雰囲気重視。ユニークな料理も多く登場し、グルメ系アニメとしても楽しめる。そしてなんといってもミコチがものすごく可愛い。

 

恋は雨上がりのように』評価⑥/視聴者は歳の差恋愛の行方を見守っていたのに、終わってみれば怪我からの復帰を誓う陸上部員と小説家になるのを諦められない中年がいるだけ。誰も彼もロマンチストで観ている側が一歩引いてしまう。唯一の見所は主人公の可愛さとエロさ。

 

たくのみ。』評価④/20代の女子4人でシェアハウスという設定は新しいし、キャラもみんな可愛い。しかし中身が非常に薄い。それほどマニアックでもないし、あるあるネタというわけでもない。アニメ作品というよりも、ただの宣伝番組だ。

 

ヴァイオレット・エヴァーガーデン』評価⑥/ヒステリックなキャラばかりで疲れるし、感動の押しつけみたいな話にも辟易する。戦争が絡むと余計つまらない。しかし我慢の末の第10話はまさに神回。それまで蓄積された主人公の経験、成長、感情が最大限に引き出され、予想の一歩先を行く結末は圧巻。

 

声優賞 石川由依(ヴァイオレット・エヴァーガーデン)/道具と呼ばれた主人公が人との交流を通して感情を知っていく過程、その感情が溢れ出す瞬間を見事に演じきった。淡々とした口調のなかで可憐さ、幼さ、強さ、そして苦しみ、喜びといった色を絶妙に表現していた。


声優賞 下地紫野(ハクメイとミコチ)/デフォルメされたキャラの可愛さを引き出すだけでなく、母性や色気まで感じさせる演技だった。今後これが彼女の新たな強みになるのは間違いない。

もちぞうアニメアワード2017

作品賞 ノミネート5作品
亜人ちゃんは語りたい
正解するカド
サクラダリセット
ボールルームへようこそ
宝石の国

 

声優賞 ノミネート8名
茅野愛衣(『ハンドシェイカー』『宝石の国』)
桑原由気(『小林さんちのメイドラゴン』)
藤田茜(『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』『エロマンガ先生』)
日笠陽子(『リトルウィッチアカデミア』『フレームアームズ・ガール』)
早見沙織(『覆面系ノイズ』『賭ケグルイ』)
花澤香菜(『サクラダリセット』『恋と嘘』)
種﨑敦美(『魔法使いの嫁』)
黒沢ともよ(『宝石の国』)

 

OP賞1『チェインクロニクル ヘクセイタスの閃』(MY LIBERATION/ナノ) 楽曲と映像の疾走感が視聴者を高揚させる。両者の中身も作品の世界観を見事に表現している。
OP賞2『ACCA13区監察課』(Shadow and Truth/ONE III NOTES) 今期最もおしゃれなOP。カットも色彩もシンプルだが、見せ方の工夫が凝っている。楽曲も含めて、この作品だからこそ似合うOP。
OP賞3『NEW GAME!!』(STEP by STEP UP↑↑↑↑fourfolium) 動画工房の最高傑作にふさわしい、最高にかわいいOP。Bメロで動画工房の本気を見た。

 

ED賞『けものフレンズ』(ぼくのフレンド/みゆはん) この作品の世界観を構成するのに欠かせない要素となっているED。EDに大切なのは手の込んだ映像ではなく、発想力である。

 

くそアニメ賞1『BanG Dream!』 スマホゲームと声優ライブという利益の出るコンテンツのためだけにつくられた作品。面白いアニメをつくろうという意志も感じられないし、センスも感じない。何一つ良いところはなく、特に主人公の異常な言動が理解不能
くそアニメ賞2『バトルガール ハイスクール』 言いたいことはすべて夏アニメのレビューで言い切った。「この作品の一番の罪は…数多くの人気声優を無駄遣いしたことである。」

 

声優賞1 茅野愛衣(『ハンドシェイカー』『宝石の国』) ここ数年に比べれば出演数はやや減ったものの、今や脇役として欠かせない存在。お節介なお姉さんキャラや、愛情の重いキャラのキャスティングといえば、真っ先に彼女が思い浮かぶ。
声優賞2 黒沢ともよ(『宝石の国』) 昨年に引き続き、今年も主演作がノミネートされた。自然体でどこか憎めない演技は彼女にしか出せない独特な雰囲気がある。出演数は多くないにしても、その唯一無二の演技で今後の活躍にも期待したい。

 

もちぞう特別賞 『賭ケグルイ』 声優陣の迫真の演技、特にメインの早見沙織、そして酷使に耐えた田中美海にこの賞を送りたい。

 

作品賞 大賞『宝石の国』 CGアニメが躍進した2017年を代表する傑作。CGの利点を最大限に活かしつつ、緊張感のあるストーリーと軽快なテンポを両立した。声優陣も実力派を揃え、一切妥協のない作品に仕上がった。

2017秋アニメ 作品レビュー

ボールルームへようこそ
1話期待度B マイナー競技に青春を捧げる系アニメはたいてい面白い。作画力もあるし、キャラも個性的で良い。
最終評価⑨ マイナー競技の魅力に憑りつかれ、才能を開花させていく主人公の姿に熱くなる。リアルとフィクションのバランスがとれているところ、登場人物の関係性が変わっていくところが面白い。女性キャラの性格はちょっとブレすぎ。作画はよく工夫して安定させていた。

 

宝石の国』 評価⑩ 宝石の質感や戦闘シーンのカメラワークなど、CGの利点が最大限に活かされた作品。基本的には外敵を追い払うだけの話だが、独特な世界観やキャラクターが新鮮で、展開が予想できない。終盤になってもシリアス一辺倒にならず、ギャグとの切り替えが鋭い。欲を言えばもう少しちゃんと区切りをつけてほしかったが…それでもCGアニメの傑作として今後も歴史に名を残していくのは間違いないだろう。

 

ネト充のススメ』 評価⑤ ヒロインが30歳ニートという設定は斬新だし、ネトゲあるあるネタも共感できた。一方で展開があまりにご都合主義で安っぽく、話としてはネットゲーマーの妄想レベルである。

 

ブレンドS』 評価④ このイタリア人イケメンとのぐだぐだなラブコメが、いったいどの層を狙っているのかさっぱり分からない。せっかくのドSキャラも全然活かされていない。脇役のキャラづけは陳腐だし、オチもつまらない。

 

このはな綺譚』 評価⑤ キャラのかわいさに頼り切るのではなく、ほっこり系エピソード集として意外にちゃんとつくられていると感じた。力を抜いて好きな時に観れる作品であり、こういうアニメが1クールに1つはあっていい。

 

つうかあ』 評価⑤ 基本的にはくだらない話なのだが、キャラや展開に意外性があり、テンプレで終わらないところがちょっと面白い。レーシングニーラーを(一応)真面目にやっているのも評価できる。宮田ゆりは2017年で最も性格の悪い主人公。

 

十二大戦』 評価⑦ 良くも悪くも西尾維新らしさに溢れる作品。最終回まで観てこそ面白さの分かる作品なのだが、このご時世に最終回まで粘り強く観てくれる視聴者は多くない。ダサい前口上や西尾哲学を受け入れられない人にとっては厳しいだろう。

2017夏アニメ 1話期待度&最終評価

サクラダリセット』評価⑩ 複雑に絡み合う能力が予想もつかない展開を生み出す、タイムリープ系の新たなる傑作。淡々と進む哲学的な会話と、自らの完璧さをもって世界を救おうとする主人公の強烈な個性が、この作品に唯一無二のオリジナリティを与えている。

 

はじめてのギャル
1話期待度B 一昔前の懐かしさを感じる。女キャラも良いが、何より男たちのノリが楽しい。男性声優陣が見事。
最終評価⑥ 00年代後半のラブコメのような懐かしさを感じた。なんといってもメインヒロインの可愛さが魅力なのだが、それと同じくらい浅沼晋太郎豊永利行の力が大きい。

 

バトルガール ハイスクール
1話期待度C ソシャゲ原作の典型的な失敗例。この数のキャラを一気に捌くのは無理があるし、物語の方向性もはっきりしない。
最終評価② ソシャゲ原作アニメの典型的かつ究極的な失敗例。ヘンテコな設定で目立たせただけの有象無象が、退屈な茶番劇と外敵駆除を繰り返すだけ。しかしこの作品の一番の罪はその内容ではなく、数多くの人気声優を無駄遣いしたことである。

 

恋と嘘
1話期待度B 1話からクライマックスでびっくりした。ちょっとリアリティに欠けるのが不安。ヒロインがすごいかわいい。
最終評価⑥ 多少ストーリーに無理があっても目をつむれるくらい、2人のヒロインがとびきり可愛い。視聴者はどちらが選ばれても納得できたはずだが、終始グズグズした主人公は最後に男として最低の選択をした。アニメは漫画の宣伝ではない。ひとつの作品としてきっちり完結させるべきだ。

 

サクラクエスト』評価⑥ 正直言ってご都合主義な展開が多いし、前半は未熟な主人公や意地悪な老人たちにかなり苛立つ。しかし、そのすべては最終回のためにある。地域の絆、活気を取り戻していく町、そして主人公の成長した姿をラストシーンで見届けたとき、このアニメの本当の良さに気づく。

 

賭ケグルイ
1話期待度B 真剣にギャンブルで戦うというより、今のところイカサマ野郎を成敗する水戸黄門スタイル。ツッコミどころは多いが、敵を完膚なきまでに叩きのめすカタルシスが楽しい。あとエロい。
最終評価⑦  緻密な駆け引きを楽しむというよりは、顔芸と勢いでぶち抜いていくパワースタイルのアニメ。話にはやや無理があるが、アニメならではの面白さがある作品だと思う。ぶっ飛んだキャラたちもどこか憎めない。

 

プリンセス・プリンシパル
1話期待度A 余計な説明を省き、スピーディな展開を披露した。1話ラストのクライマックスは思わずため息がでるほど。1話でこれだけ高い理解度を要求したのだから、単なる子供だましでは終わってほしくない。問題は、このクオリティを最後まで維持できるかどうか。
最終評価⑧  萌えと本格派を両立したオリジナルアニメ、という高いハードルがなかなか越えられなかった。キャラ重視の回が多く、設定や話の本筋は最後までうやむやだった。しかし、時には視聴者をあっと驚かせる回もあり、作画のクオリティも高く維持していた。

 

天使の3P!
1話期待度B 一生懸命がんばる小学生の女の子たちが微笑ましい。演奏はすでに相当上手いわけだが(まず指が届いてるのがすごいが)、これから何をするんだろうか。
最終評価③ たしかにキャラは可愛いが、小学生の性的描写はさすがに受け入れられない。バンド活動に関しても説得力に欠ける。なにより離島編が最悪だった。発想が陳腐で古臭いし、展開が雑。

 

NEW GAME!!
1話期待度A 1期は2016年の作品賞にノミネートさせてもらった。2期も大いに楽しみである。
最終評価⑩ キャラがみんな可愛いというだけでなく(それだけでもすごいが)、それぞれのキャラに悩みや欠点があり、それを乗り越える成長物語がある。他のきらら系日常アニメとは違い、社会人だからこその苦労や挫折、そして達成感を味わえる。OPには動画工房の本気を感じる。

 

RWBY Volume 1-3』
1話期待度B 内容云々というより、思いっきりアメリカンな仕草や翻訳口調が面白い。日本語吹き替え版を観た後にyoutubeで本家を観れば、語学学習にもなる。
最終評価⑧ メイン4人がみんな可愛いうえに、個々の成長や関係の変化といった深みもある。序盤にギャグで攻めるアニメは後半のシリアスでグダることが多いが、テンポがよく緊張感もあって盛り上がる。バトルシーンは日本アニメでは味わえない迫力がある。

 

声優賞(1) 早見沙織 『賭ケグルイ』でみせた鬼気迫る演技は見事。『RWBY』のような天真爛漫なキャラでも、彼女なら馬鹿っぽくならずに品が出る。

声優賞(2) 花澤香菜 ウィスパーボイスにここまで感情を乗せられる声優が他にいるだろうか(『サクラダリセット』)。『恋と嘘』で演じた可憐で儚げなヒロインはまさにイメージ通り。最近は幅広く活躍しているが、改めて声優界のトップランナーの実力をみた。

 

完走できなかった作品

Fate/Apocrypha』1話期待度B 1話を観ただけでは内容はよくわからない。相当力を入れているとは思うが、かなりの数いるキャラクターを捌ききれるのか、そして本家と比較される運命に打ち勝てるのか心配。

 

ナイツ&マジック』1話期待度C ずっとあらすじを見せられているような1話だった。主人公のことを全く掘り下げられておらず、ただ好きなことをして生きているようにしか見えない。なろう系のなかで比べてもだいぶお粗末なスタートだったと思うが…。

 

時間の支配者』1話期待度C いかにも中国系厨二アニメって感じ。

 

捏造トラップ−NTR−』1話期待度B 百合モノなのに男が出てくるから、どういう目線で見ればいいかわからない。

 

アホガール』1話期待度C 好きな人にとっては癖になるノリなんだろうが、自分は毎週観る気にはならない。ただギャグアニメに悠木碧はなかなか面白い起用だと思う。

 

徒然チルドレン』1話期待度C 薄い恋愛話をたくさん見せられても、「だから何?」って感じ。

 

セントールの悩み』1話期待度C まさに日常系アニメ。見た目のインパクトは強烈なのに、中身は普通でつまらないというのがなんとも皮肉である。時よりみせるディストピア感が少しだけ気になる。

 

アクションヒロイン チアフルーツ』1話期待度B 画期的な感じもするし、どこかで見たような感じもする。単なる声優ユニットもので終わらないことを祈る。

 

ようこそ実力至上主義の教室へ』1話期待度C なんというか、面白さを勘違いしているんじゃないか。ストーリーには無理があるし、どのキャラクターにも共感できない。

 

異世界はスマートフォンとともに。』1話期待度C 主人公は、ただ異世界に転生したというだけで、何の努力もせずに成功を掴む。こんな物語を子どもたちが夢中になって読んでいるのかと思うと頭を抱えたくなる。ある意味、これがなろう系の究極の姿なのかもしれない。

 

ゲーマーズ!』1話期待度C 話も寒ければ演出も寒い。キャラクターに魅力もないし共感もできない。なのに宣伝だけは立派。今年のくそアニメ大賞の最有力候補。

2017春アニメ 作品レビュー

ロクでなし魔術講師と禁忌教典』評価④ まずタイトルがおかしい。主人公がロクでなしだったのは最初だけであり、禁忌教典にいたってはほとんど出てこない。1つの作品として話をまとめきれていないお粗末な内容で、特に最終回は目も当てられなかった。ただ、メインヒロイン2人は驚異的に可愛い。

 

冴えない彼女の育てかた♭』評価④ ここまで無能で人任せで成長しない主人公を見たことがない。主人公がクズすぎるせいで、彼のことが好きなヒロインたちのことも理解できなくなる。こんなものは物語ではなくただの妄想だ。褒められる点はエロいところだけ。

 

覆面系ノイズ』評価⑥ 主人公の強烈な個性、そしてシリアスとギャグの軽快なスイッチが観る側を飽きさせない。少女漫画的な恋愛にプロのロックバンドとしてのストーリーが絡んでくるのも面白い。感情を爆発させる演技は早見沙織の真骨頂。

 

サクラクエスト(第1クール)』評価④ 「お仕事シリーズ」というわりに、ただ遊んでるようにしか見えない。主人公たちはもちろん、町の住人にも「それでいいのか?」と突っ込みたくなるところばかりで、リアリティをそれほど感じない。主人公の性格、思考、仕事、(演技、)どれもが軽い。

 

サクラダリセット(第1クール)』評価⑧ ローテンションで淡々と進む独特な空気感を持ちながら、キャラクターの魅力と予想外の展開で視聴者を引き込む。あの冷静沈着な主人公が4話のようなことを平然とやってのけるから、観る側は目が離せない。

 

エロマンガ先生』評価④ 基本的に女の子を恥ずかしがらせて楽しむだけの作品であり、しかもそれを妹でやるんだから、まったく悪趣味だ。その他のキャラも短絡的で、ストーリーが成立していない。結局、可愛ければなんでもいいんだろう。

 

正解するカド』評価⑨ 人間のあり方を問うような哲学的ストーリーを期待していた視聴者に対して、9話はまさに裏切りだった。しかし、最終回でこの作品は「アニメの王道」を貫いた。クライマックスで待っていたのは驚きと感動だ。キャラの魅力と予想もつかない展開が卓越した、素晴らしい作品。

 

月がきれい』評価⑤ 恋人が他の異性と一緒にいるところを見て嫉妬したり、引っ越しで遠距離になってしまったり、ありきたりな試練しかやってこない。彼らにとって大変なのは高校に行ってからであり、なぜその後もうまくいったのかいまいち説得力がない。あえて中学を舞台にした意欲は認めるが…。

 

声優賞(1) 藤田茜 初々しくも熱のこもった演技と、独特の声質が印象的。『エロマンガ先生』での恥ずかしくて叫び出す演技や、『ロクでなし』でのちょっと色っぽい声が良かった。

 

声優賞(2) 日笠陽子 2017年もその勢いは止まらない。今期は自身の得意とするクールで高圧的なキャラだけでなく、明るい天然キャラや謎を秘めた敵役など、幅広い演技をみせた。