おみかん☆

生物系の博士課程2年生です。

先生の立場から学んだ3つのこと

修士を卒業する少し前に他大学で非常勤講師をやってみないか、と他分野の先生から声をかけてもらった。内容は情報教育である。

 教職免許も持っておらず不安であったが、教育には興味はあった。

せっかくの機会なので社会経験として、1年間やってみることにした。

 

非常勤で学んだ3点を以下にまとめておく。 

時間の使い方を見直し、仕事の効率を上げることができた

  • 制限時間を設け、集中して行うことで、仕事効率を上げることができた。
授業では、カリキュラムは一応あったものの、授業内容の8割は自分で考えなくてはならなかった。授業準備(プリントの作成)、毎週の課題の採点(~80人)にもどうしても時間を割かなくてはいけなかった。

授業関連の仕事は、前日の3時間、当日の授業前45分を目標に採点・授業準備すべての仕事を終わらせるよう頑張った。

制限時間を設け集中して行うことで、だらだら作業することをやめた。

他には、学生へのメールは鋳型を作っておくなど、お決まりの作業に対しては考えなくても消化できるようにした。

  • 授業前後に5~10分以内で出来る学生の対応はその場で解決するようにした。

「あとで」の作業を減らすことで、作業前の「もやもや」や「記憶を呼び起こす作業」をなくした。

 

プレゼンの練習になった

「自分(発表者)の常識は相手(聞き手)の常識ではない」ということを再認識した。

話す際に、自分の理解が不十分である場合に、相手を理解させることは不可であることを実感した。

以前に読んだ話し方の本に、「アナウンサーは話す内容を理解してから話さないと、聴衆者に意味を伝えることが出来ない」と書いてあったことを思い出した。

 

指導の練習の場になった

  • 指示が曖昧であったときは、必ず学生から質問があった。

聞き手のレベルに合わせ、できるだけ具体的に指示することが大事であると思った。

  • 先生を演じることで、学生から先生としての信頼を得た。

学生から質問が出たときは、やさしく、一生懸命に教えてる感を出した。

そうすると学生も「先生が自分のために頑張ってくれている。自分も頑張ろう」となってくれている気がした。

自信がなくても胸を張り、質問に自信を持って答える。

先生らしく演ずることで先生になれるのだと思った。

 

PCを使った授業なので、席を見回り、学生に直接指導する機会が多かった。

学生は正直に質問してくれるので、自分の改善点が分かった。

「人に教えることは自分の勉強になる」と実感した1年だった。

卒研発表会前に気を付けて欲しい3つのこと

卒研発表が終わって一週間が過ぎた。

うちの研究室では卒研発表が卒研生にとって、はじめての発表であることがほとんどである。そんな卒研生の要旨・スライド作成の指導から感じた3点について、以下にまとめる。

 

あいまいなところを具体化させる

  • 実験の目的をはっきりさせる。

なんのために実験をしたのか(目的)が曖昧であると、結果の見せ方も曖昧になってしまう。

  • 必要な情報を盛り込む。

特に実験条件に必要な情報がかかれていないことが多い。

自分が常識だと思っていることは意外と常識ではない。

 

思い込みをなくす

はじめに立てた仮説から抜け出せず、考察がよくわからなくなっている場合がある。

先入観というか、変なこだわりを捨てる。結果から説得力のある考察を導く。

 

ストーリーの核となるデータを取捨選択する

得られたデータを全て見せてくれる人がいる。研究室のゼミでは良いのだが、ストーリーを優先して結果を並べて欲しい。

実験した順番でデータを見せる必要はない(発表会は日記ではない)

 

以上である。プライドの高い人や勉強の成績が良かった人ほど、思い込みからなかなか抜けられない印象である(偏見)。

わたしも見習いなので、後輩と一緒に上記の項目を勉強していきたい。

修論発表会で学んだ3つのこと

1つ下の学年の修論発表会が終わった。自分の修論発表会・修論提出からもう1年経ったのだ、と改めて実感する。自分が修論で何を学んだのかを今一度考えてみる。

 

私は修論を通して大きく3つのことを学んだ。

 1.研究全体のまとめ方:説得力のある一貫したストーリーを立てる

研究で何を明らかにしたのか(既存の研究にはない新しい発見はどこか)を明確にする。

「枝葉の情報」と「核となる情報」を見極め、結論に至った根拠をシンプルに示す。

 

2.結果の見せ方:第三者の視点で、簡潔にわかりやすく

図を出すときは自己満にならないよう、図から言えること、示したいことを明確にする

 

3.実験計画を立てることの重要性:無駄な努力を避ける

ストーリーの核となる実験を明確にし、全体のストーリーの中での立ち位置を確認する。目的ありきで最適な手段を選択する。

 

以上3点である。

 

うちのラボはとても放任主義である。

自分で研究のテーマを設定し、筋道を立てなければならない。

わたしは修士論文をまとめる段階で、自分の実験能率の悪さを思い知った。

研究の結論をいうのに必要のないデータが多すぎたのだ。

当時は自分の計画性のなさに落ち込んだが、修論発表前の後輩も自分と感じであった。思えば先輩方もそういう感じだった。

 

修論発表会は「枝葉の情報」と「核となる情報」を見極め、説得力のあるストーリーを作っていくトレーニングに最適の場である。

修論をまとめながら、「何がしたかったのか分からない」と迷子状態になっていた後輩たちも、修論発表のときにはストーリーをきれいにし、すっきりした顔になっていた。

修論発表は、社会や博士課程で要求される論理的な考え方を学ぶ最初の登竜門であるのかもしれない。

 

研究のまとめ方で参考になった本

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2016年の目標

1月も下旬に差し掛かりました。去年を振り返りながら、今年の目標を「研究面・生活面」に分けて考えました。

 

研究面:D2中に論文を2報出す

D3までに3報出したいと考えている。そのためにD2中に論文を2報出す。また、3報目となる実験内容に着手する(実験が季節性のものであり、夏にしか生の試料を扱えないということがあるので、3報目の内容の予備実験をしたい)。

正直うまくいかなかった。卒研から修士までの研究テーマは結構チャレンジングなものであった。対象生物の培養方法や定量法をやっとのこと確立し、「この条件下であれば、狙っていた新しい相互作用が見えてきそうだ」ということが、修士論文をまとめる段階でやっと見えてきた。今から振り返れば、もっと効率的に結果を出すことが出来たのではとも思うが、当時は目前のことにひたむきで、一生懸命に(無駄な)努力をし、かといって成果は出ないので自信を喪失していった。「このままでは負のスパイラルを繰り返してしまう」という思いで、博士課程からは、一度修士までのテーマから離れ、新しいテーマを始めることにした。

 

  • 博士で研究テーマを変えて

テーマを変えたことはわたしにとって正解だった。後輩が卒研で似た分野を始めることになったので、結局完全に離れた訳でもなかった。後輩と実験方法を一緒に考えることで、効率的に培養系を評価する方法を新しく考えることができたし、一歩分野を離れたことで自分のテーマに関して客観的に考えられるようになった。また、研究を順調に進めるためにはどうすればよいか、考えながら次の研究をスタートさせたので、博士からの研究は今のところ順調である。修士までの研究も頃合いをみて後輩や短期留学で来る学生に振ったりして進めていきたい。

 

生活面:達成可能な目標を設定すること

わたしは勉強に関して、常に意識が高い感じではなく、テスト前に一夜漬けするタイプだった。研究室では、うちが自由だということもあるかもしれないが、勉強も研究も期限があるわけではない。また、先生からこれをしなさいと言われることもほぼない。博士課程で崩れるタイプは似たような私みたいなタイプなんじゃないかと思う。博士課程では「3年以内にジャーナルに論文を一報載せる」ことが卒業に必要な条件であり、3年後にしか決定的な締め切りがない。そのため、なんとなく漠然とだらだら過ごしてしまうのである。自分で細かく目標を設定し、着実に達成してくことが大事であると強く思う。

 昨年度までの自分の目標設定を振り返ってみると、うまく目標を達成できないことが多かった。目標の設定も高く、気づいたら目標すら忘れてしまうのだ。達成可能な目標を設定することを大きな目標とし、①スケジュール管理をきちんと行うこと、②TOEIC 800点 (就活に向けて)の勉強に取り組んでいきたい。

  •  スケジュール管理をきちんと行う

一週間の目標を持ち、スケジュールを一日単位で考える。スケジュールは「やること」を「集中したらできる時間」と合わせて計算する。

やらなければいけないこと、しなくてはいけない勉強は無限にある。そこで大切なのは取捨選択である。忙しいときほど目の前のことに囚われてしまいがちである。一歩下がって「今これは本当に必要なのか」という優先順位を見直しながら予定を立てていきたい。

 

今まで、研究に必要な文献は読むし、必要な事項はもちろん勉強してきた。しかし、それ以外の勉強をつい怠ってしまった。今すぐ必要ではないけど必要な勉強をしっかりとしていきたい。まずは、もともと自信のあった英語で勉強の習慣をつけていきたい。

ブログを始める目的

ブログをはじめる目的は以下3点である。月3回以上を目標に定期的に更新していきたい。

  1. 自己啓発
  2. 思考のアウトプット
  3. 文章を書く練習

 

1. 自己啓発

その時々で「自分が何を考えていたのか」を残すことで自己の成長を記録していき、過去の自分を振り返られるようにする。

目標をブログに宣言することで自分にプレッシャーをかける。 

 

2. 思考のアウトプット

頭の中にもやもや浮かんでいる考えを文章にまとめる。

ブログで読み手に伝わる文章を書くには、頭の中を整理し、考えを成熟するステップを要する。定期的に頭の中を整理おくことで、日常生活でもうまく考えをアウトプットできるようにしていきたい。

 

3. 文章を書く練習 

人に伝わる、分かりやすい文章を書く練習をしていきたい。

 

ブログをはじめた理由は以上である。これらを意識し、自分の成長に繋げていきたい。