モロッコとマシュリク

ラバトは(他のモロッコの古い町と同じく)旧市街と新市街に分かれています。新市街はフランス人が植民地化して以降に建設された地区で、旧市街はそれ以前の地区です。これは、モロッコの文化財を保存しようとしたわけではなく、植民地支配下にあったときにフランス人のモロッコ人への隔離政策のために、このように2区画に分かれることになったようなのですが、結果としてラバトには古い城壁の跡があちらこちらに残っていて、その中にはスークがあったり、古い庭園が残っていたりします

f:id:morocconikki:20161003214049j:plain(たとえばこんな城壁です。これはウダイヤのカスパとして、世界遺産にもなっています)

こんな感じの城壁に半ば囲まれる形で、旧市街とスークがあります。スークは休日には(休日でなくても)いつも人で賑わっています

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ちなみに、スークの門の前にはトラム(路面電車)の駅があるので、遠くに住んでいたとしても手軽に訪れることができます。

 

スークの雰囲気も城壁もいかにも「アラブ」な感じなのですが、それでもモロッコはマシュリクとはかなり違う…とよく言われています。僕が行ったことがあるマシュリクの国はヨルダンだけなのですが、確かにヨルダンと比べて違うところもかなりあります。

服装の点では、女性でヒジャーブをかぶっている人の割合が半分くらいで、二カーブを被っている人の姿はほとんど見かけなかったりします。また、ヨルダンでは外国人を見たらフスハーで話しかけてくれますが、モロッコではまずフランス語で話しかけてきます。(こちらがフスハーで話し出すと、たいていの場合フスハーに切り替えてくれます。ただ、フスハーで話していても、数字に関してはフランス語の数字を使う場合があるので、モロッコではフランス語の数字を覚えていると便利と感じます。)

ただ、いくつか同じ部分もあります。一つは、お菓子屋さんにおじさんが列をなして並んでいるところです。

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(6DH 65円くらい)

また、一人で歩いているとよく「チャイナ!」と声をかけられることです。ただ、モロッコではその中でたまに「こんにちは!」などと声をかけられることがあります。恐らくモロッコに日本人観光客が(映画「カサブランカ」の影響などで、エキゾチックなイメージがあることや、サハラ砂漠を安全に観光できる唯一の国であることから)ぽつりぽつり来ていることもあるので、ある程度日本人を見慣れているのではないかと思います

ただ、一度メルズーガ(というサハラ砂漠近くの大きな町)近くの、バスの休憩で立ち寄った小さな町でいきなりおじさんに「ナツメヤシ 安いよ 500グラム 30DH」と流暢な日本語で言われたときは少しびっくりしました。(それくらい日本人がたくさん来てるんだな…)

 

アブダビでトランジット

みなさん。

ぼくはモロッコのラバトで約一週間前から留学を始めた大学生です。先輩方に倣って、留学ブログをつけてみることにしました。

今後モロッコに留学したい…というひとに役立つ情報を載せようと思うので、よろしくお願いします。

 

さて、初回の記事ということで、モロッコ到着までのことを書こうと思います。僕はモロッコに行くのに、アブダビエティハド航空を使いました。4:35分アブダビ着、2:45分アブダビ発の便に乗ったので、22時間のトランジットとなりました。

 

さすがに22時間空港の中でじっとしていると退屈なので、エティハド航空が出している無料のドバイ行きバスに乗ることにしました。これは24時間前までに予約していれば無料で乗れるので、エティハドを使う…という人はぜひためしてみるとよいと思います。(ドバイ行きバスは、ドバイメトロの駅近くに降ります)

 

バイで見た衝撃的なものの一つに、めちゃくちゃ豪華なショッピングモールがあります。世界最大のショッピングモールとして知られるドバイモールの他にも、数多くのショッピングモールがあります

これはイブン・バットゥータモールというショッピングモールなのですが、このモールは「中国」「インド」「ペルシア」とさまざまな地域をイメージしたブースに分かれていて、それぞれのブースはどれも凝った内装です。とくに「ペルシア」はそれぞれイランのモスクを模した中にスタバと英米系おしゃれカフェ二店舗があるという、なかなかすさまじい場所です。イラン政府に喧嘩を売っているのでしょうか。

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また、中国ブースもなかなか凝っていまして、鄭和の船(イメージ)が置いてあります。この巨大な船を置くスペースで店を出せばよいのでは…と心から思いますが、この店の名前が「イブン・バットゥータ・モール」である以上、旅人で(ついでに回族でもある)鄭和は外せないものがあるのかもしれません。

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これは10時間ほどしか滞在していない人間の意見なのですが、ドバイは「アラブ」色はかなり薄いと感じました。外を出るとアラビア語だけしか書かれていない古い看板もあるにはあったものの、英語がとても通じますし、駅で売っているのはビリヤニ弁当(のようなもの)です。

僕はビリヤニ弁当を食べ損ねてしまったので、次回訪れた際にはぜひビリヤニ弁当を食べたいです。