BINTA

BOOTSFIGHT IN THE AIR

うつつ雑感 245月の2

暇となれば絵描きに明け暮れ、四月二十七日以来一度もゲームをやっていない。Steam を起動してもストアの各種ランキングとセール品をちらっと眺めて終わり。連休中は朝6時頃に起き夜中3時頃まで液タブと向かい合った。日中はストグラのアーカイブや切り抜きを流しながら、夜はストグラの生配信を複数窓流しながら、見入って手が止まる時間も多かったが、結構描けて充実していたと言える。

一応ペーパーライクフィルムを貼った甲斐はあったと言えそう。
何が違うかと言えば、ペン先がフィルム地を無駄滑りしないので意図した線が描きやすい。のだろうと推察。手ぶれ補正の設定値を下げても問題なく、ペーパーライクフィルム無しの時よりも描きたいものに辿り着くのが早い。まあ或いはたまたまどうかして描きたいものが描けたってだけかもしれない。

そんなに描いてどうしたいのかといえば。
老後に印税的なもので食えるようになりたい。いやそれは馬鹿げた高望みで無理だとは思うが、なんかこう、どうにか金が取れるように、副収入程度にでもできるようにしたい。

このブログに書いたことは実現しない。
誰かに話した夢は実現しない。
それでもいいさ。儚い望み。描いている妄想の絵がそのものありえない未来図ってことだ。




アイチューンズライブラリ再生回数トップ10 アルバム編
(集計期間:2011 ~ 2024 春)

前回出した楽曲トップ10に続き。「アルバムの再生回数」という項目はないので、『そのアルバムの中で一番聴いていない楽曲』=『アルバム全曲再生時にしか聴かない曲』=『アルバムの再生回数』と考えて、楽曲評価レートの低い楽曲一覧を再生回数でソートかけて、なんとなくの上位10作分を調べた。


1. LINKIN PARK / One More Light (2017)
60 回。リリース後にボーカルのチェスター・ベニントンが亡くなり、その報を知った後に聴いた。タイトル曲がチェスターの死と絡めて強烈に胸を打ち、全体かつての激しいロック感はなくなってしまっていたけど、それが故に沁みるものがあった。10曲36分という短さもリピートに拍車をかけた。


2. METAFIVE / METAATEM (2021)
39 回。リリース後にバンド発起人の高橋幸宏が亡くなり、以来軽々しく聴けなくなった。すごく好きな作品で、まだまだ何度も聴きたい曲も多いが、聴いたら泣くわけでもないが、物悲しい曲などほとんど無いが、一部死を予見したようなところも感じられ、リリース直前に『ラストアルバム』と銘打たれていたこともあり、終末感というか、人の命の終わりを感じるような、うまく言えないがとにかく今もまだ再生しづらい。


3. LOUDNESS / LOUDNESS (2009 REMASTER)
34 回。1992 年作。ボーカル山田雅樹、ベース沢田泰司が参加した編成による唯一のアルバム。エックスファンだったので TAIJI を追いかけて買った。が、いまいち良さがわからずその後手放した。後年なにかのきっかけで聴きたくなった時に折よく再発盤が出ていたので買い直した。で、やっと気に入った。
スポティファイ等には「2022 REMIX」という新バージョンがあるが、そちらは中域~低域の音質が強調されて特にドラムの音など別物に聴こえて全然良くない。故人たちはそれで喜ぶのだろうか。


4. PERSONZ / PRECIOUS? (1990)
29 回。人生で三番目くらいに聴いたアルバム。CD やカセットなどで聴いた回数はこの10倍くらい行っていると思う。語れば長くなるので以上。


5. スピッツ / 醒めない (2016)
27 回。楽曲トップ10に2曲を送り込んだことで自分におなじみの作品。スピッツのアルバムはいずれもトータルバランスが優れていると思うが、これは各曲のメロディーも他作以上に粒が立っていて飽きない。タイトルに偽りなし。


6. PERSONZ / MOVE (1991)
23 回。人生で六番目くらいに聴いたアルバム 。CD やカセットなどで聴いた回数はこの10倍くらい行っていると思う。言い過ぎだと思う。8倍くらいだと思う。これまた長くなるので以上。


7. FAIRCHILD / せかいのうた (1990)
21 回。人生で三枚目に買ったアルバム。CD ほかで聴いた回数はこの10倍くらい行っていると思う。長くなることもないが以上。


8. TESTSET / 1STST (2023)
21 回。METAFIVE の影を追って買ったがいまいち気に入っていない作品。影を追って、きっと良いに違いないと何度も聴き直したが、どうにも。悪くないし嫌いではないが、求めたものは入っていなかった、という感じ。


9 . PAMELAH / Truth (1995)
20 回。人生で最も聴いたかもしれないアルバム。このボーカル、このメロディー、打ち込みアレンジ、ドラム、ドラム、好みど真ん中が全編に漲っていて以下略。


10. 電気グルーヴ / 人間と動物 (2013)
20 回。電気はオールナイト2部時代から知って「トロピカルラブ」までは聴いたが、二人組になって以降は好みから遠ざかり、買っても大して聴かなかったものがほとんど。その中でこのアルバムは結構ハマった方。聴きやすい方というか。


楽曲トップ10同様、やっぱり音楽を聴く頻度が減ったので回数が全然振るわず集計してもおもしろくない。CD などで聴いた回数を含めれば全く違うラインナップになるが、それでもまあこれらが自分の昨今の好みとかけ離れているわけでもなく、結局十代で刺激を受けた作品が深く轍を残し、同じ音がそこを同じようになぞると気持ちいいっていうか、そんな感じっていうか。
音楽を聴かなくなった最近の作品が入っているのに、恐らく最も多種多様な音楽を聴いていた 2000 年代の作品が一作もないというのも、なんというか、なんか、なんだろ。

うつつ雑感 245月

カード暮らしが調子に乗ってきたところ、かと思いきや半年ぶりにお絵描き熱が戻ってきた。かきたくなった。
ペーパーライクフィルムを新たに買った。以前の某アイパッドの頃と同じぐらいの絵が描けないのはなぜだろうと考え、そういえばそんなフィルムを貼っていたなと思い出し、ものは試しに買った貼った。
描いてみたが、手応えはいまいち。効果のほどはまだわからない。画力の問題ではなく、単に描きたい絵柄が無意識のうちに変わっただけかもしれない、という結論に達しそうな気もする。


ということでゲームは一週間ほどやっていない。
カード暮らしに飽きたわけではないのであの物語はまだ続く予定だが再開は未定。次の挑戦者の名前が思いつかないから始められない。ということにしておこう。
他のゲームも、ここのところいまいちハマれなかったのは絵描きのシーズンが来ていたからだろう。



最近の目。
引き続きストグラばかり。
だが、時期的に何かと忙しい配信者が多いらしく、自分の観測範囲では人が少なくて盛り上がる場面が減り気味。絵描きしながら聴く雑談ラジオみたいになりつつある。プレイ期間が長期に渡りストグラってゲームに飽きている人も少なくないだろうし、それが物語の中心的存在になりうる方々にもそこそこいるようで、下手したらこのまま街全体の熱が冷めていって過疎ってサービス終了なルートもありうる。
何ヶ月後に、半年後に、いつか、きっと戻ってくる、などと言い残して去る人もちょくちょく出てきているが、彼らが戻る時に街は今と同じようにあるのか、彼らが戻れる場所はあるのか。っていうか観測者的にもこのままずっとハマって観続けていられるわけもなく、どこかで飽きるに決まっている。先月4月1日のシャッフルパージデーという企画は凄まじく衝撃的なほど面白かったけど、あんな盛り上がりはもう無いんじゃないか。あれが最高潮だったんじゃないか。
そんなのんびり思いながら観ている裏で、街の別の場所では全く感知不能なおもしろが起こっていたりすることもあるから、当面この先一ヶ月、か、一週間、いや三日は飽きないだろう。



最近の耳。
ダミアンハマダズクリーチャーズの新譜が出たが未チェック。
新曲ミュージックビデオは観た。


アイチューンズ内で "嵐が丘" の再生回数が全ライブラリ中1位になっていた。
今のライブラリは 2010 年だか 2011 年頃に前のマシンがどうだかなった時に新しく全部入れ替えてからのもので、その十数年で一番聴いたのが昨年末にハマった "嵐が丘" 。十数年どんだけ音楽聴かなくなったんだ、というのと、どんだけ "嵐が丘" 好きなんだ,、と我ながら。


アイチューンズライブラリ再生回数トップ10
(集計期間 2011 ~ 2024 春)

1. 嵐が丘 / Damian Hamada's Creatures
162 回。2021 年の楽曲。アルバム「魔界美術館」収録。わかりやすい曲構成と歌が良い。ギターソロも歌えるメロディアス歌謡。

2. 夜行列車~nothing to lose~ / Aimer
161 回。2013 年の楽曲。アルバム「Sleepless Nights」収録。
ガンダム UC の "RE: I AM" で知って他の曲を試聴した中で気に入った曲。たしかその時その夜になんかしながらリピート再生していてその頃だけで百回くらい聴いたんじゃなかったか。

3. ひとりにしないで / FAIRCHILD
154 回。1989 年の楽曲。アルバム「FLOWER BURGER」収録。
3年前くらいにこのバンドの全楽曲が配信リリースされていることを知り、試聴して気に入った曲。他もそれなりに悪くないアルバムだが、この曲だけが突出して強力に好み。今尚。

4. Silent Jealousy / X
154 回。1991 年の楽曲。アルバム「Jealousy」収録。
このバンドとこの手のジャンルを初めて知った曲であり、このジャンルにおける究極至上楽曲。CD 購入時からの集計期間であればこの数倍の回数聴いているはず。

5. みなと / スピッツ
152 回。2016 年の楽曲。どこがサビとかややはっきりしない曲だけど、このパッとしない感じが好き。それゆえいつまでも飽きない。

6. 細氷 (M@STER VERSION) / 如月千早今井麻美
146 回。2015 年の楽曲。このジャンルにおける究極至上楽曲。一般 J-POP でもこんなに強烈に耳を奪われるバラードは滅多にない。

7. Sacred world / RAISE A SUILEN
143 回。 2020 年の楽曲。アニメ主題歌。なんでこんなに聴いたのか。どうかしていた。だが聴くとこれは好みで違いないと思わざるを得ない。

8. ヒビスクス / スピッツ
132 回。2016 年の楽曲。アルバム「醒めない」収録。「みなと」と同じアルバム。「醒めない」が丸ごと好きで、中でもこの曲がとても好みでよく聴いた。ハイビスカス。

9. LOVE A RIDDLE / KOTOKO
129 回。2002 年の楽曲。この一派にハマっていた時代の名残。鍵盤でメロディーを追うと転調が何度もあって弾くのが楽しくて、リピート再生して延々弾いていたことがある。

10. 負けるな わっしょい / ベキマス
124 回。2011 年の楽曲。ベ:ベイシティローラーズ、キ:欽ちゃんバンド、マ:マリスミゼル、ス:スマイレージの全メンバー合同による企画ユニット。だったはず。この一派にハマっていた時代の名残。サビ中でリズムのバグる変則ループフレーズがあり歌いにくいが、これを彼女たちが実演で歌い踊っていたライブ映像は今尚衝撃的。


以前にも同じようなことを何度か書いては消したことがあり、その都度時々、この1位以外は変わっていないのよね。で、一曲ずつもだいたい同じようなことを書いており今回も消したいと思いながら書き終える。

カードサバイバル 七人目 (6)

角倉志三夫のサバイバル生活、終章。



135日以降。



木工スキルが上がり、弓矢を作り、

黒曜石のナイフを作り、

なんか彫り、

などしたが、如何せんメンタルは全く復調せず時間を浪費し、嵐も頻繁で外作業や外出をしては風に遮られ、食糧の賄い作業に終止する日も多く、明るい未来は描けないまま生活に疲弊していくばかり。

とにかく解決の糸口を、何か新しいものを求めて幾度か火山の周辺をうろついていた。



そんなある日の昼下がりだった。





それは不慮の事故。
久々に訪れた晴れの日、太陽の暑さに神経が鈍ったか、いや精神の限界か、不注意と油断が招いたことだった。彼自身が最後に思い浮かべたことはただ「疲れ果てた」というそれだけだった。


調査団が遺体を発見したのは火山の火口から離れた場所であり、四肢の一部は付近に生息する大トカゲによって死後に食いちぎられたらしき欠損が見られた。死に顔には目から流れた涙らしき跡が熱によって焼き付き、悔しみとも微笑みともとれるような表情で固まっていたという。

遺体発見現場の火山付近から数キロ離れた海岸、彼が住処としたらしき場所には、幾度もの修復の跡が見られるボロボロの小屋、大量の石や枝木や用途不明の瓦礫が並べられた小規模の囲いが二ヵ所あり、調査団には一見してゴミ置き場だと判断されかけたが、一方には「作業場」もう一方には「物置き」という文字がそれぞれ入口の木に彫られ、それなりに生活上必要な場所であっただろうことが窺え、亡くなる直前までほうきで掃除していたらしき跡も確認できた。

小屋の前の大きな石のひとつには、別の小石で付けたと思しき夥しい数の刻印のような傷のようなものが見られ、その数は 150 あった。調査の結果、それは桜花舞上三夫が失踪した日から彼の死亡推定日までの日数とほぼ一致する数であった。
傷の多くは◯をかたどっていたが、97 番目からは「✓」のようにただチェックしただけのものに変わり、120 番目に当たるであろう部分に大きく✕印を打った後は適当に殴っただけのものとなり、最後の 150 辺りでは意図的に付けたものかどうかすら確認しづらいかすり傷となっていた。

小屋の中にも少量の物があり、多くは作業用資材と判断されたが一つだけ、ヤシの実の殻が枕元に転がっていたのが不審がられた。特徴的にナイフで削った跡があり、それは見ようによってはヒトの顔のようであり、「長引く無人島暮らしの孤独をコレで紛らわせていたのでは」と調査団の一部学者は推察した。が、これがマスコミ報道されるや、テレビのワイドショーで「馬鹿げている」と有名タレントが発言したのをきっかけに世間ではその説は一蹴され、数日もすると話題は桜花舞上家のスキャンダルネタに移行し、真相は謎のまま忘れられた。


角倉志家は子息三兄弟全員を謎の無人島で失くした悲劇の一家として一時注目を浴びたが、不運に同情される一方、自業自得の馬鹿兄弟などと罵られる向きもあり、三夫の死後、遺族はマスコミ取材等々を一切拒否。
調査団が去った後の無人島も、ほとんどは三夫が遺したまま打ち捨てられ、一年もするとその名が世に語られることはなくなった。




カードサバイバル 七人目 (5)

四度引き続き、三夫のサバイバル生活。

孤独のストレスから精神を病み、日々をただひたすら無意味に生き抜くだけの男に、もはやかつての家族や姓についても考える余裕はなく、また必要もなかった。



111日目。

ジャングル入口付近に仕掛けた丸太の罠に、初めてまともな獲物が掛かった。
自分の手でも、過去歴代のサバイバーたちも倒すことができず、それどころか一部の者には致命傷を与えてきた、兄弟の仇でもあるイノシシを、罠が仕留めてくれた。

兄弟・・・、はて、彼らの名前は何だったか。



113日目。

イノシシからはヤギ以上の量の肉が取れ、牙も取れた。
二、三日食うには困らない。



115日目。

囲い内の資材保存量がもう入り切らないぐらいになってきたので二つ目の囲いを作った。一つ目を「作業場」、二つ目を「物置き」として、主に作業場の方に近々でクラフトや料理に必要なものを置いておき、物置きにはあまり使わないものや量が多くなった物の予備分を放り込んでおくことにした。




118日目。

いつものように悪夢にうなされ寝付けないまま夜が明けた頃、それは現れた。

しばしの戦闘。
得体の知れない攻撃を受けながら、槍で必死に反撃。
やがて気づくとそれは姿を消していた。

闇の中から見つめていた者はあいつだったか。
ただの闇ではなかったのか。


このまま同じようなサイクルを繰り返していてもどうにもなりそうにない。飢えが先か狂うが先か。いずれにせよとにかく何か新しいものを見つけなければ。そう考えたかどうだったか、以前見つけた火山の方に行ってみた。
火口の熱と、呼吸には良くなさそうな空気に足取りが重くなる。

ともあれ、わずかばかりではあるが収穫はあった。



120日目。

丸四ヶ月になろうか。
雨が降る。雨に救われている。いや、天に生かされている。


その夜

奴が再び現れた。
そうか、来たか。いいだろう、殺せ、殺してくれ。
頭ではそう思っても、無意識に槍を突き出し攻撃してしまう。

怖い。
回りの物を漁るでもなく、一点俺に向かって襲ってくるこいつが怖い。なんなんだ。この無人島で食べ物や物資の目的でなく、俺に何がある。
怖い。
死にたい。死なせてほしい。だがこいつには殺されたくない!

幾度か槍を突き刺すと奴は倒れ、闇に霞むようにその体は消えた。
息を整え落ち着いた直後、まだ生きている、と落胆し力が抜ける。
再び静かな闇の恐怖だけが周囲を支配する。


◎いやいや、違うやん。
メンタル病んで出てくる「ハンター」ってのは幻覚であってさ、こういう場合、わけもわからず攻撃して前回できた負傷はつまり自傷の跡であって、それでいくとここで「ハンター」を倒したら狂気の果てに自害しました、ってバッドエンドになるんじゃねえの。
「勝利!」じゃねえし。
勝利したところでメンタル系全回復みたいなこともなく。なんなの。



123日目。

かなり時間が掛かったがやっとまともなベッドができた。
寝付きが悪いのは、悪夢にうなされるのは、寝床がよくないせいだ。と思っていたが、ベッドであろうとも何も変わらない苦しい夜が来るだけだった。



125日目。

新しい料理を作った。
カレー。味は良い。腹ペコが一気に満たされる。さらに一度の調理で2食分ができる。それなりに素材は必要だが、手間暇掛けた分のリターンは大きい。

喜び、嬉しいのに、心は一向に晴れない。



130日目。

また頻繁に大雨、嵐が来る季節になった。
小屋もメンタルももうグズグズのボロボロだ。



134日目。

布シャツがしばらく前に着られなくなっていたので新しい服を作った。
これで何が変わるってわけでもなし。



135日目。

先行き、目的を見失い、適当にほっつき歩いた。
荒れ果てたビーチの先に洞窟を見つけたが、ほとんど手ぶらで来て日没も近づいたので入らず帰った。



メンタル面がもう最大級に悪化しており回復の兆しなし。
何をするにも行動時間が長引くデバフが掛かっており、相対的に一日の行動には若干制限がかかり、夜は寝付きが悪く何度か「寝る」をやらないと満足に睡眠も取れない。
研究はそれなりに進んでおり、クラフトも素材さえ集めれば問題ないが、如何せん時間がかかる。

正直プレイ感覚も楽しいものではない。
こんなのいつまで続くんだろう。と思っている日々。



つづく。

カードサバイバル 七人目 (4)

続続続、桜花舞上三夫改め角倉志三夫のサバイバル生活。

尚、本人は旧姓に戻されたことも妻との断絶も知らないまま。



91日目。

満三ヶ月も問題なく過ぎ、
寝袋が作れるようになったものの、作っても使う予定はなく。



94日目。

雨来た。またひと月ぶりくらいの。

やったー安心、のその晩。

・・・。
満足に眠れなかった。



95日目。

降り出した小雨は大雨に、そして久々の嵐になった。
海辺に仕掛けっぱなしの魚の罠は強風に失われてしまうのだった。


その夜

また眠れない。
気分が優れない。



96日目。

どんどん沈んでいく。
そういえば、いつか見た洞窟の、意味不明な書き残しの・・・
あそこに確か「96」という数字があった気が。
いや、だからって、それがなんだというんだ。


怖い。
夜が怖い。暗闇が怖い。
何も掴めない。誰もいない。この島に一人。
だけど、闇が確かにそこにいる。得体の知れない恐怖がこっちを見ている。


◎ 左サイドバー下方のステータス表示
赤くて頭を抱えているアイコンは熱中症か酷く暑いのかと思って水を飲んだり体を洗ったりするくらいの対策をしてあまり気にしていなかったが、よくよく確認したところ過度なストレスを示すものだった。



97日目。

新しい朝が来た。昨日の朝か? わからない。
気分転換に木の彫刻をやったが、単純な削り作業を繰り返していると余計なことばかり考え始め、だんだんと苛立ち、やがて木もナイフも壁に投げつけ、ゴミだけが残った。


滅入って塞いでいてもしょうがない。
遠出してくだもの採集などしたが、さして浮くことはない。


眠れない。
こんな生活が何になるというのか。
さりとてあの会社、あの家に居て、あのままでどうなったものだろうか。
くだらない。
この生活も、この島も、こんな世界、消えてなくなれ。
くそぁーっ!!!



98日目

いつの間にか寝入って、目が覚めたら日が高く昇っていた。
少し前に見た海の向こうの島に向かって泳ぎ出てみたが、とても辿り着けそうにない。すぐに住処に帰る。

仮に辿り着けたとしてそこに救いがあるのか。どんな救いがあるというのか。何があれば、どうなれば俺は救われる。救われたところでどうなる。
くだらない。


無人島生活の孤独、日々を乗り越える繰り返し作業の疲弊、世界と将来への失望に、三夫は心を失いつつあった。それでも手癖のように染み付いた生活ルーチンで生き延び、望まざるとも死を免れ、ただ生きるだけの日々は続いた。
夜は言い知れぬ恐怖にうなされ、ろくろく眠れる夜は来なかった。


◎これ以降、精神ステータスに回復兆候がなく、画面が若干色褪せた状態が続く。



100日目。

日にちを数えることに何の意味もない。



103日目。

その日、無人島調査団のヘリがその上空を巡視した時、野人のような髭面の男が雨に打たれながら海辺に無表情で佇んでいるのを確認したとか。
「死んでいるのではない。確かに生きていた。」との報告だったとか。



104日目。

珍しいものを収拾したが、特に喜びなどなかった。


また嵐か。特に動揺はなかった。



107日目。

また珍しいものを拾った。が、ただの石だった。
ただの石もそこにあるだけ。俺もただここに生きるだけ。
何の意味もなく、その状態がただ続くだけ。誰がそうしたでもない。誰が止めることもない。
何もないことと何が違うだろう。


考え事をしながら手を動かしていて、適当に何かできていた。



109日目。

落ち込んでいる時は、普段食べない美味しいものを食べよう。
妻がいつか言っていたのだったか。違ったか。どうしてだかそんな言葉が頭の中に浮かび、ひとつ料理を作ったが、腹は減っておらず、特に食べる気はしなかった。



110日目。

気晴らしの、しかし大して気の晴れない木彫り細工作業を何度か繰り返すうち、木工スキルが上がった。
それがなんだと言うんだ。
それがなんだと言うんだ。


世界は終わらない。



(この話はフィクションであり、適当に書いています。)



つづく。