「第3回新井素子さんオンラインお茶会」開催のお知らせ

お知らせです。
さる3月24日に「定年物語」出版記念のトーク芳林堂書店高田馬場店で開催されました。ただ、その際の素子さんのお話では、この先のサイン会/トークは予定がないとの事でした。3/24来られなかった方や地方の方にも機会をとのことで、ご了承を得て、zoomによるオンラインお茶会を久し振りに行うことになりました。
新井素子さん作家生活40周年記念パーティ」(2017年)の発起人である平井博英さんと、もとけんが協力して開催予定です。
参加方法など詳しいことは下に書いてありますので、ぜひお読みください。
みなさまのご参加をお待ちしております。

★概要

  • 日時:2024年6月23日(日)15:00-17:00 (入場14:30から)
  • 料金:無料
  • 方式:zoomによるオンライン
  • 締切:6月13日(木)24時 (以降でも余力があれば受け付けます)
  • 人数:先着順90名まで

★申込方法

  • メール先:jrh@email.plala.or.jp
  • 申込方法:メールの題名を「新井素子さんオンラインお茶会参加希望」とし、本文にお名前を記載して下さい。お名前は、本名でお願いします。当日にニックネームを使用(Zoom Meeting時に表示)したい方はその名前も併記して下さい。)

★質問募集

素子さんにお聞きしたいことを事前に募集します。

  • メールの題名を、「新井素子さんへの質問」として上記メールアドレスにお送りください。(整理の都合上、申込とは別メールでお願いします)
  • 質問者のお名前(こちらはニックネームだけでも可)と質問内容(手短に)を本文に記載ください。素子さんにお送りした上で、ピックアップして可能な範囲でお答え頂けるように手配します。

締切は、同じく6月13日(木)24時です。

★参加方法

  • 6月16日(日)中に、ZoomのURL、ミーティング番号とパスコードをお送りする予定です。(届かない場合は、上記メールアドレスまでお問合せ下さい。)
  • 14:30から開場しておりますので、お送りしたURL より Zoom の会議室にアクセス(入室)してください。
  • 14:30~15:00の間に、申込時にお伝え頂いたお名前の入力、画像と音声の確認をお願いいたします。カメラ・マイクは、どちらもONにしてお待ちください。(オンライン講座等では音声・画像OFFが多いですが、本会はお茶会ですので、原則は顔出しでお願いします。)

★Zoomについて

両名とも詳しくはありませんので説明は出来ませんが、「参加者の操作体験」兼「主催側の操作おさらい」、兼、素子さん抜きでおしゃべりする時間を設定したいと考えています。日時は未定ですが、少なくとも1回は設定いたします。
先ずは、こちらに参加されたい方は、メール題名を「Zoom操作練習for新井素子さんお茶会申込」として、記述のメールアドレスへご連絡下さい。日時を決めて、ZoomのURL/ID/パスコードをお送りします。(ご都合が良い時間帯に設定出来ない可能性がありますが、NGの日付等お教え頂ければ回避努力いたします。)

過去記事

motoken.hatenablog.jp

『定年物語』(中央公論新社/結婚物語シリーズ)が3月8日に発売

結婚物語シリーズの最新刊『定年物語』が、中央公論新社より3月8日に刊行されました。
つながる文芸webサイト BOC」(中央公論新社)に2022年7月~2023年10月まで発表された作品の単行本化です。
表紙イラストは、おなじみのさべあのま氏ではなく、新たに南波タケ氏が描いています。
www.chuko.co.jp
fujinkoron.jp
結婚物語』から40年、と帯の惹句にありました。なんとも感慨深いものがありますね。

『定年物語』刊行を記念し、3月24日(日)に芳林堂書店高田馬場店にてトーク&サイン会が開催されます。
ゲストは、なんと手嶋政明氏。新井素子さんの旦那さんです。
下記のサイトよりお申し込みください。
www.horindo.co.jp

凪良ゆう氏『滅びの前のシャングリラ』の中公文庫版が1月23日に発売、巻末に新井素子さんとの対談を収録

凪良ゆう氏の傑作長編小説『滅びの前のシャングリラ』の文庫版が、1月23日に中公文庫より刊行されました。

www.chuko.co.jp

裏表紙の紹介文より。

「一ヶ月後、小惑星が衝突し、地球は滅びる」。学校でいじめを受ける友樹、人を殺したヤクザの信士、恋人から逃げ出した静香。そして――荒廃していく世界の中で、人生をうまくいきられなかった人びとは、最期の時までをどう過ごすのか。滅びゆく運命の中で、幸せについて問う傑作。

小惑星の衝突で地球が滅びるまでをどう過ごすのかを描いた小説、と来れば『ひとめあなたに…』を思い起こす新井素子ファンも多かろうと思います。それで巻末に凪良ゆう氏と新井素子さんの対談が収録されるとは、なんという好企画なのでしょうか。
中央公論新社さんと中公文庫さんは新井素子作品の連載、出版、復刊、再刊に精力的に取り組んでいるイメージがありますが、またもうれしい企画を組んでくださいました。本当にありがとうございます。
新井素子ファンの皆様にもぜひ読んでいただきたい小説です。よろしければぜひぜひ。


若干ネタバレ気味に。
で、その対談の中で、凪良ゆう氏がこのように仰っていました。P.307より。

私は新井さんと対談ができると聞いた後、もう一度新井さんの作品を読み直して、改めて感動の嵐に飲まれていました。

さて、1月12発売の『本の雑誌』2024年2月号に掲載の「本屋大賞で買った本」は凪良ゆう氏のエッセイでした。タイトルは「怒涛の日々と巡り会えた本」。2023年に『汝、星のごとく』で二度目の本屋大賞を受賞し、その副賞である図書カード10万円を使って買った本のリストが掲載されております。
その中に『ひとめあなたに…』(創元SF文庫)と『グリーン・レクイエム』(講談社文庫)*1がありまして。想像ですが、この対談の前に「ひとめあなたに…」とその対になる中編「宇宙魚顛末記」を読み返そうと、本を購入し直したのではないでしょうか。なんと律儀な、と感動したことでございます。
この機会に、併せて読み返してみると面白いかも知れませんよ。*2

関連インタビュー

――終末の話を選んだということは、今度のご担当者のカラーというのは...。

凪良:「僕、『ディストラクション・ベイビーズ』が好きなんですよ」とおっしゃられたので、「この人、暴力もの書いても大丈夫だな」って思ったんです。どれだけ殺伐としていても許してもらえるわ、って(笑)。
でもその話はずっと書きたくて、じつは『流浪の月』の時もどちらを書くか迷ったんです。面白かったのが、東京創元社の担当さんも中公の担当さんも、「終末ものを書くなら、これだけは読んでおいて」というのが一緒だったんです。「その作品とは被らないようにしてほしい」って。伊坂幸太郎さんの『終末のフール』でした。東京創元社の担当さんはもう1冊、新井素子さんの『ひとめあなたに...』も挙げてくださいましたね。

――なるほど。どちらももうすぐ地球に隕石が衝突します、という世界の話ですね。

凪良:まあ、新井さんはもうすでに読んでいたのですが、伊坂さんの本は先に読んだら絶対に影響を受けてしまいそうで、読まずに先にプロットを書いて出して、それから読みました。「大丈夫、被ってない」と思っていたら、担当さんも「被ってないのでOKです」って言ってくれました。それで安心しましたが、でも、ああいう素晴らしい作品と被るところがなかったというのもちょっと悲しかったです(笑)。

作家の読書道 第214回:凪良ゆうさん

小説は小学6年か中学の頃に氷室冴子さんのファンになり、シンデレラシリーズを愛読しました。新井素子さんの『ひとめあなたに…』からも影響を受けたと思います

「有鄰」571号:人と作品 – 凪良ゆうと『滅びの前のシャングリラ』 滅亡を前に「幸せ」について問う4人の人生が交錯する物語

*1:現在発売中の新装版

*2:僕は『滅びの前のシャングリラ』単行本版を読んだ後に『ひとめあなたに…』と『グリーン・レクイエム』を読み返したんですよ。初めて気づいたことや懐かしい描写が楽しかったです。そしてまた『滅びの前のシャングリラ』を読んでいてふと思い出したことなども再確認できました。

1月13日に『南海ちゃんの新しいお仕事 階段落ち人生』の文庫版が刊行

1月13日に『南海ちゃんの新しいお仕事 階段落ち人生』の文庫版がハルキ文庫より刊行されました。
単行本版の刊行が2022年12月でしたので文庫化としてはずいぶん早いですが、せっかくですからまだ読んでいない方はこの機会にぜひお手にとってご覧ください。
単行本を買った方もよろしくお願いいたします。(単行本版あとがきと文庫版あとがきの二つのあとがきが収録されております)

文庫の表紙と背表紙を見ていましたら、「南海ちゃんの新しいお仕事」に比して「階段落ち人生」の文字が少し小さめになっているのですね。なんかこう、シリーズ名みたいだなあ、なんて思いまして。「階段落ち人生シリーズ」とか、いかがでしょうか。

11月5日の読売新聞朝刊「本よみうり堂/私を作った書物たち」に新井素子さんが登場&日本経済新聞朝刊・文化面に新井素子さんのエッセイ掲載

11月5日付の2つの全国紙に新井素子さんの記事が掲載されました。
一つは読売新聞。
読書面「本よみうり堂」の「私を作った書物たち」に新井素子さんが登場しました。思い出の本を作家に語ってもらうインタビューコーナーです。幼少期からの読書環境や、C・S・ルイスの『ナルニア国物語』について語っておられます。
ナルニア国物語』については、今までも作中やエッセイなどでたびたび言及されてきましたね。記事ではその物語に対して今感じることなど、興味深い内容が語られていました。
motoken.na.coocan.jp
ちなみに、紙面で紹介されていたのは岩波書店版でなく角川文庫の新訳版でした。

このコーナー、今まで川上弘美氏と市川沙央氏が登場し、4冊の本を紹介しています。ですので、新井素子さんも4週連続の登場になると思われます。また、公式サイトには週遅れで記事がアップされる筈です。
www.yomiuri.co.jp
二つ目は日本経済新聞
文化面にエッセイが掲載されました。タイトルは「秋はどこへいった」。庭の草取りの苦労を、ここ最近の季節の変わり目の怪しさと絡めてお書きになっています。(個人的に頷くこと頻りでした。)
このエッセイは公式サイトで読むことができます。(ただし会員限定)
www.nikkei.com
そして11月5日と言えば、その夜にプロ野球日本シリーズ阪神タイガースオリックス・バファローズを破り、1985年以来38年ぶりの日本一に輝いたのでした。

ネットでも話題になっていた新井素子さんの短編SF「阪神が、勝ってしまった。」(1985年発表)はこちらの本に収録されています。