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30代サラリーマン応援ブログ。テーマ「仕事」「海外赴任・異文化」「英語学習」「家族」など

抗生物質は絶対に最後まで飲み切ろう!

熱が出た。

「ひと晩寝れば良くなるだろう」と楽観していたが、気づけば38.7℃まで体温が上がった。長引かせるわけにもいかないので病院へ駆けつけたところ、すでに熱は39度まで上昇。血圧も上は140を超えていた。喉に痛みはあるが、その他の症状はない。吐き気も腹痛も頭痛もない。

インフルエンザ検査を受けた。口を大きく開けてベロを出して、と医師に言われその通りにやると、細い棒を口の奥に突っ込まれて「オエ」となった。涙が出た。

結果まで40分ほどかかると言われ、その間中「もしインフルエンザだったら…」と想像して上司に報告しなければとか、明日以降の仕事のスケジュールはどうだっただろうとか、ぐるぐる考えていた。

結果は陰性、つまりインフルエンザではなかった。とりあえず安心したが、高熱の原因はわからない。ぼくは、喉につかえそうなほど大きな抗生物質が処方された。

医師の指示を無視した男の悲劇

「抗生物質は最後まで飲み切るように」と医師は言った。

抗生物質と解熱剤の効果か、熱は翌日には微熱レベルまで下がった。熱が下がると、からだが楽だ。だるく重く感じられたからだが、完全回復ではなににしろ軽快になった。あとは自己治癒力で何とかなるだろうと、ぼくは素人の判断で、処方された抗生物質を飲むのをやめた。

ぼくのように、自己判断で抗生物質を最後まで飲み切らない人たちは意外に多い。

周囲に聞いても、「症状が良くなったら止めていいでしょ」とか、そもそも「え?抗生物質って最後まで飲まなきゃいけないの?」とか、医師の指示さえも認識していないケースもある。なかには「薬を飲むとからだが弱くなる」という理由で、投薬をできるだけ最小限に抑えたいという人もいる。

体調がいつまでも戻らない!

順調に回復基調にあると実感した体調だが、数日経っても本調子まで戻らない。食欲が回復しない。おまけに、今まで症状がでなかった鼻水やせきがひどくなり、若干お腹も痛い。寝れば明日には良くなると祈りながら、そんな日が何日も続いた。

どうもスッキリしない。何かがからだのなかでくすぶっているようにも思えた。

キッチンの棚に、少し飲んだだけで中断してしまった抗生物質がある。「最後まで飲み切るように」との医師の忠告が今更ながら気になる。

抗生物質を飲み切らないといけない理由を、ぼくは調べることにした。

抗生物質を最後まで飲み切らないといけない理由

抗生物質は、体内に侵入した細菌を退治するためのものだ。注意しなければならないのは、抗生物質を数回飲んで症状が良くなっても、それは体内の細菌が減ったというだけで完全に細菌が消滅したわけではないということだ。

厄介なのは、この「生き残り」の細菌だ。もしこの細菌が再び繁殖した場合、それらは抗生物質に対する「耐性」を備える。つまり、抗生物質が効かない強力な細菌が体内に増殖してしまう。

細菌は、必ず一掃しなければならない。これが、抗生物質を決められた容量だけ最後まで飲み切らなければいけない理由だ。細菌と戦うときは、中途半端な勝利をしてはいけないのだ。

 

まだ間に合うだろうか…。

再びぼくは抗生物質を飲み始めた。素人判断は常に危ない。からだのなかにいる細菌が「耐性」を備えていないことを祈りながら、ぼくは新たな決意とともに、飲み込みづらいほど大きな抗生物質を飲み下した。