小児がんと向き合う親の日記

小児脳腫瘍 退形成性上衣腫 #Ependymoma の子を持つ親が運用

再発、治療方針の検討

長女リナの、脳腫瘍が再発しました。

 

昨年末、再発が疑われ月に1回MRIを撮っていましたが、残念ながら腫瘍は少しずつ大きくなっています。

 

手術、放射線治療を行いましたが寛解の状態にする事はできませんでした。



この数週間、大学病院のドクターと治療方針の話し合いを進めておりました。



今回、提示された治療は以下の2つ。




       1.エトポシドまたはテモゾロミドによる単剤での化学療法。

 

        2.白金製剤(シスプラチンやカルボプラチン)による多剤併用化学療法。





単剤のほうは内服なので、学校へ行きつつ定期的に通院。

 

多剤の場合は、3ヶ月の入院です。



 

どちらの治療からはじめるべきか?

 

 

この問いは、上衣腫はそもそも症例が少なく、また化学療法が効きにくい腫瘍のため、ドクターも「どちらが先というのはない」と、おっしゃられました。

 

そして「やってみないと分からない。」という状況です。



また、今回はコロナウィルスの影響も考慮しなくてなりません。



化学療法を始めると抵抗力が落ちるので感染リスクが高くなるからです。




入院の場合、仮に感染して重篤な状態に陥っても、すぐ対応頂けるメリットはあります。

 

しかし、入院による二次感染のリスクが高い事も事実です(付添の家族も含め)。

 

 

 

今回、家庭内の事情も考慮せねばならず、なかなか難しい場面に直面しました。



 

最終的にドクターとの話し合いで出した結論は、MRIを見ながら治療開始をギリギリまで待ち、単剤による治療を開始する、です。



 

コロナの状況も逐一変わっている事から、方針が変わる可能性もありますが、ひとまずこの方針で進めてまいります。

 

次回MRIは、2020/4/28です。

現時点で、治療に対する有効な手は限られていますが、5年後、10年後を見据え、今回の治療が功を奏する事を期待したいです。

放射線治療について(1)

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がんの治療は、大きく分けて、手術、抗がん剤による治療、放射線治療となります。

 

抗がん剤放射線治療については、言葉では知っているものの、治療の段階にはいり、始めてそれが何であるかを知る事になります。

 

今回は、その中でも「放射線治療」についてまとめました。初めて放射線治療を受けられる方の参考になれば幸いです。

 

放射線については、福島の原発事故、被爆など怖いイメージがありますが、何故、放射線が治療に使われるのでしょう?

 

wikipediaによると、放射線の事はこう書かれています。

 

放射線とは、高い運動エネルギーをもって流れる物質粒子(アルファ線ベータ線中性子線、陽子線、重イオン線、中間子線などの粒子放射線)と高エネルギーの電磁波(ガンマ線X線のような電磁放射線)の総称をいう」

 

大雑把には、物質粒子と電磁波に分ける事ができます。

 

(参考)Wikipedia放射線

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%94%BE%E5%B0%84%E7%B7%9A



この、物質粒子と電磁波を治療に使うわけですが、では、がんの治療に使われる放射線は、どのような種類になるのでしょうか?

 

国立がん研究センター がん情報サービス によると大まかに、次の6つが使われるとあります。

 

・電子線

・陽子線

重粒子

・α(アルファ)線

・β(ベータ)線

・γ(ガンマ)線

 

物質粒子と電磁波、どちらも治療には使われている事が分かりますね。

 

(参考)立がん研究センター がん情報サービス

https://ganjoho.jp/public/dia_tre/treatment/radiotherapy/rt_01.html




物質粒子と電磁波を使う事は分かりましたが、この放射線で治療するとは、いったい、どういう事なのでしょうか?

 

端的にいうと、”放射線により生物の細胞が死滅する効果を利用し、がん細胞を死滅させる”ために放射線を使うのです。

 

手術は、がん細胞を物理的に取り除く治療ですが、放射線治療は、がん細胞を死滅させ、がん細胞の数を大幅に減らす治療となります。残留したがん細胞については、免疫細胞にやっつけてもらう事を期待します。

 

放射線の種類も様々ですが、それぞれ特徴があり、症状や状態によって使い分け治療が行われます。



使い方を誤ると、放射線は人を死に至らしめるものではありますが、治療では、がんの死滅を目的としつつも、人体に及ぼす影響を最低限に抑え、安全に治療が行われます。

 

但し、副作用を「0」にする事はできません。副作用に関するデメリットは、放射線を照射する線量や治療を受ける方の状態により様々だと思います。治療を受ける前に、ドクターからの説明をよく聞いて、疑問があれば質問しましょう。



次回は、放射線にも色々な種類がありますが、小児の脳腫瘍の医療現場では、それぞれがどのように使い分けられているかを調べて、まとめてみようと思います。



貴重な時間を使い、最後までお読み頂きありがとうございました。

光と共にあらんことを。

 

退院しました。

長女の莉愛(りな)、ノバリスによる放射線治療が終了。

 

昨日(2019/7/4)、無事退院し、元気に自宅に帰ってきました。

 

後遺症もみられず、明日からまた学校に通えそうです。

 

写真は、入院中に作ったレストランのショーケースと、模造紙で作ったお部屋です。

 

放射線治療で入院していたはずですが、箱庭療法に変わったのでしょうか笑

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レストランのショーケース

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模造紙で作ったお部屋

 

ノバリスによる治療開始

長女、莉愛(リナ)、2019/06/19 より、ノバリスによる治療開始しました。

 

1日10分程の照射で、総線量は50Gy(グレイ)を予定しています。

ノバリス

ノバリス治療初日



初日の照射後も特に問題なく、普通に過ごす事ができました。



しばらく学校をお休みしないといけないので、ベネッセのコラショタブレットを使い、お勉強中。

 

コラショでお勉強

 

再発後の治療方針を決定

しばらく放置してしまいましたが、Blogを再開しようと思います。
長女、莉愛(りな)は再発を繰り返しています。
 
2年ほど前、再発が発覚し、サイバーナイフによる放射線治療を実施。
 
一時は、腫瘍が縮小したものの再発。
 
再発により、2018/12  4度目の手術。
 
その後、安定したように思われましたが、2019/05 再発が疑われました。
 
再発後の治療方針を、ここ一ヶ月程検討していましたが、ノバリスによる、放射線照射に決定しました。
 
当初、陽子線を予定していましたが、陽子線は強いので後遺症を心配したため見送りました。
 
ノバリスに関する詳細はwikipediaに詳しく掲載されていますが、簡単にいいますと、腫瘍に対してピンポイントに放射線を照射するための機能を有した装置です。
 
 
 
治療は、となりの石川県で行います。
 
病院は浅ノ川総合病院
 
2019/6/19(水)から入院。
照射回数は12回になります。
 
写真は浅ノ川総合病院で事前検査を頑張ったご褒美として、所望したピーチパフェを食べている姿です。幸せそうな顔をしてました笑

ピーチパフェ

検査頑張ったご褒美のピーチパフェ

2015/2/2/25 MRI検査

数ヶ月ぶりのMRI検査。検査前はいつもナーバスになりますが気をしっかりもって挑みました。
検査の結果は異常なし。
よかった。
次の検査は8月。半年後です。このままの状態がずっと続いてくれる事を祈りたいです。