王様の耳はパンのミミ

伊藤なむあひの小説とか創作に関するあれです

気がつけばも

う3月になってるんですけど…怖すぎる…小学生の時の5分はあんなに長かったのに、いまやあの頃の5分と現在の2ヶ月が同じくらいの時間の長さに感じる…どうなってるの…?

 

じゃあ、するね…?告知…じゃなくて、なんだ、振り返り…?と告知も。よろしくお願いします。好きなパンはしっとりしたパンです。

 

2024年2月14日発売の『零合 第二号』(零合舎)に、発表作としては初の長編小説(の前編)となる「Axe to Fall」を掲載していただきました。

さっそく全作読んだんですが、本当にバラエティ豊かです。誤解を恐れずに言えば、かつてヴィジュアル系がそうだったように、かつてギャルゲーがそうだったように、"百合"という枠のなかで各人が自分の得意技を披露している場だと感じました。

 

僕個人としては波木銅「国境沿いのピンボールリザード」が一番やられました。ドライかつポップな文体、定型からずらしなおかつ絶望的な世界を笑い飛ばすかのような魅力的な登場人物たち。好きですね。他の著作も読んでみます。

 

僕の書いたやつはというと、自分がかつて書いた「伊達町サーガ」という僕の地元の記憶が膨らんで破れたような町を舞台にした連作の流れにある作品です。とはいってももちろん独立した小説として読めるのでご安心を。以前に書いた数作はいまは絶版にしてあり、いつかリライトして書きたいなと思っています。

 

何回の連載になるのかまだ分かっていないのですが、どうか最後までお付き合いいただけたらと思います(今回の分だけで既に5万字ほどあります。多いね!?!?)ので、よろしくお願いします。

 

さてもうひとつのお知らせは告知です。フラッシュフィクション専門ペーパー『CALL magazine』vol.52(アンコール号)に、書き下ろしの掌編「窓狐」を掲載していただきました。本日より1週間ほど各コンビニエンスストアより配信しています。

 

CALL magazineさんには昨年にも一度載せていただいたのですが、新年号のお年玉企画としてあった『過去の執筆者のアンコール権』として小説家の相川英輔さんが僕を指名してくれ再度お声が掛かりました。めちゃくちゃ嬉しい!!!!!

 

ネットプリント、やったことないよという人も多いと思うので説明すると、以下の画像の番号(コンビニごとに違うよ)を、各コンビニのマルチコピー機ネットプリント機能から進んでいって入力し、20円入れたら印刷できます。楽しいよね。

 

f:id:namuahi07:20240304125540p:image

(テレビ画面のような枠の内側に目を細めた狐の写真、 外側にNamuahi Itohの文字。)

f:id:namuahi07:20240304125548p:image

(伊藤なむあひ「窓狐」
アンコール指名:相川英輔
セブンイレブン印刷用番号:04558460
ファミリーマート/ローソン/ポプラ/ ミニストップ用ユーザー番号:239TY8FFCR

1回20円(白黒/A4) 3月10日23:59まで)

 

やったことない人も、やったことある人も、ぜひお近くのコンビニでプリントしてみてくださいね。2024年3月10日23:59まで印刷できます(そのあとはCALL magazine on Instagram: "vol.52 伊藤なむあひ「窓狐」 アンコール指名:相川英輔 ----- セブンイレブン印刷用番号:04558460 ファミリーマート/ローソン/ポプラ/ミニストップ用ユーザー番号:239TY8FFCR 1回20円(白黒/A4) 3月10日23:59まで -----"からテキストとして読むこともできます、ができれば印刷してほしいです!なぜなら組版が良いから)

 

では次は4月が空いて、5月にひとつ、6月にひとつ、秋くらいにひとつ告知できるかと思いますので、そのときに、また、、、、

 

 

伊藤なむあひ

 

書いたものから振り返る2023

もうすぐ2023年も終わっちゃいますね。なんかTwitterでみんなが今年を振り返っているのを見て僕も振り返りたくなったので、書いたものから振り返ってみるね。よかったらお付き合いください。

 

2023年書いたものリスト(以下、長いです)


1月上旬

「鹵」…これは、ひさしぶりにとにかくお話の方からじゃなくて言葉の方から小説を作りたいという気持ちで書いた4000字ほどの小説。某えち小賞に出してみたけどそれはもう落ちるよね。気になったらTokyo Morijio Land on Tumblrを見てみてね(はてなのリンクの挿入の仕方、いまだによく分からん)。

 

1月中旬

首チョンパ」…これは実話怪談的なものにチャレンジしようと思って書いたけど、自分のなかからでてくるのは当たり前だけど創作怪談でしかないから断念したやつ。とくにどこにも公開してないです。

 

2月中旬

「ひとっこどうぶつ」…これはねえ、元々は持ち込み用に書いたら指定された字数を大幅に超えてしまいいったんお蔵入りになったんだけど、個人的に自分のなかの新機軸かつお気に入りの作品だったんだよね。それが、縁あって伊藤なむあひ「ひとっこどうぶつ」 | VG+ (バゴプラ)さんに載せてもらえることになってすごく嬉しかったやつ。さらに大幅に字数を削ったんだけど、削った場所や書いてなかった他のエピソードとかまたいつか機会があったら書きたい。

 

2月下旬

「夢街奇譚」…くらなさんのアンソロジー『夢でしかいけない街』に寄稿させてもらった作品で、お題的にみんなかっこよくてちょっと暗い感じのやつを書くかなと思って少し外して書こうと思って作ったやつ。という作者の思惑に反し、読んでくれた人からは「怖かった」的な感想をもらうことが多くて、なかなか面白い。

 

4月下旬

「偽天使偽獄録」を完成…これは創元の長編ホラーの賞に送ったやつ。元々は2年前くらいに書いて中断していたものを、それを包む形で倍以上の分量で仕上げた作品。これについては自分の納得する形にしたいすごく大事な小説で、長く書いてきたなかでも一番くらいに読んでほしい作品でもある。いつかどうにかなるといいな。どうにかします。

 

5月上旬

「予言獣」…紅坂紫さんが主催する『CALL MAGAZINE』から声を掛けていただいたフラッシュフィクション。1000字くらいでどれだけ世界観をぶつけられるか、みたいな気持ちで書いたもので、ネットプリントしてくれた方からの評判も良かった気がする。予言に興味があるのでいずれ長いものも書くと思う。

 

5月中旬

「天国への地図」…小声書房さんで行われた伊藤なむあひ本棚展(!!!)で、対象商品を購入してくれた方にお渡しするためにだけ書いた掌編で、自分の意識表明みたいなつもりで作ったもの。これもかなりお気に入りで、あとからそっと「あれ良かったです」的に言ってもらえることがありとても嬉しい。

 

6月上旬

「おおきなかみさま」…アンソロジーにお声がけいただいて書いたものなんだけど、年末〆切くらいのはずか大幅に先走って書き終えた作品。いずれ披露できるかと思うけど、ポップな感じの小説です。

 

6月下旬

「人魚の短編ふたつ(書きかけ)」を完成…これもいずれ披露できるかと思う系の小説で、ポップで少し怖い感じ。

 

7月中旬

「椿桃、永遠に」…なんと、『文芸ムックあたらよ創刊号』に併せて企画されたあたらよ文学賞にて優秀賞をいただいた作品!書き終えたときに、「いいの書けた!」という手応えがあり、まあ受賞しないかもだけど気に入ったのが書けたからええわ、がはは!と思っていたら受賞しました。ありがとうございます。懐が広い。腸にまつわる不思議な小説です。

 

7月下旬

「黄金の川のほとりで」…これは逆に、書き終えたときは「うーん、なんかピンとこない…」と思っていたんだけど、時間をおいてから読み直して中身も書き直したらかなりのお気に入りになった作品。これはどうしてもかっこいい組版で読みたくて黄金の川のほとりで | 人格OverDriveさんにお願いして載せてもらいました。かっこいいから読んで。寂しくて、少しだけ優しい小説。

 

8月中旬

「ミルルの生き地獄」…これも書き終えたときに手応えがあった小説。少し時間を置いてから書き直してパワーアップさせたらどこかに出します。バシッと決まってる。はず。

 

8月下旬

「蠕動する町」…夢野久作にまつわる公募に出した掌編。内容は気に入ってるけど字数等の制限で100%にできなかったからいつか直したい作品。

 

10月下旬

「エンジェル・メーカー」…bfcに応募したけど落選した掌編。これもかなり気に入っている(賞やコンテスト等の結果と自分の気に入り度は本当に関係ないよね)。タイトルに引っ張られちゃったのか、読み直すと設定が若干揺れてる(?)ところがあるので大幅に書き直して何かに出したい。

 

*追加①:11月12月は、7年前に物理ノートに書いてそのままになっていた長編を、データに清書してるよ。2月に写し終えて、そこから加筆して、たぶん250-300枚くらいの長編に仕立てる予定。

 

*追記②:もうひとつ忘れてた!書いたのは今年ではないけど来年2月に刊行予定の『零合』の第二号に掲載される長編(のうちの第一回)の大幅な改稿を、夏にめちゃくちゃ字数を減らして、冬に細かいお直しをしたよ。伊藤なむあひ史上最高にエンタメしてるはずなのでこれも楽しみにしててね!

 

以上です!

2023は、とにかく数を書いてストックしようと思っていた年なのでかなり達成できたんじゃないだろうか。

 

2024はこれまで書きかけの長編を仕上げて、ハヤカワSFコンテストと日本ファンタジーノベル大賞に出すこと、零合の連載が始まること、書いたものを本の形にして届けること、あと読むことに重点を置く予定。

 

公募はなるべく自重して、そっちにエネルギーを割かないようにしたいけど、たぶんいくつか出しちゃうんだろうな…。

 

そんな感じで、長々とお付き合いいただきありがとうございました。2023は書いたものを読んでくれてありがとうございました。読んでなくても興味を持ってくれた人もありがとうございます。2024も伊藤なむあひとその作品ををよろしくお願いします!

f:id:namuahi07:20231229132113j:image

さめとかっ

ぱの小説を書いたんですよ…

 

いや、正確にはヒトでない者たち小説?でしょうか。こんなよくわからない小説を載せてくれKaguya Planetさんには感謝しかねぇ…

 

というわけで、カグプラさんに掲載していただいた伊藤なむあひ「ひとっこどうぶつ」が本日より一般公開(無料)となりました!

 

2022年の秋くらいにぼんやりと「かっぱ寿司って地下でかっぱたちが働かされてそうだな……」というぼんやりとしたイメージから膨らませていった小説です。

 

17000字ほどの、すこしふんわりとしたSFに仕上がっていると思います。とても思い入れのある小説なので良かったら読んでみてね。伊藤なむあひ「ひとっこどうぶつ」 | VG+ (バゴプラ)

 

*画像はイメージです

f:id:namuahi07:20231104202641j:image

優秀賞をもらっ

たよ!

 

2023年は前半にたくさん書いたおかげか、後半は嬉しいお知らせができて嬉しいです。

 

新たに生まれる文芸ムックあたらよ、その創刊号に小説を載せていただくことになりました。創刊にあたり夜がテーマの公募があり、応募した「椿桃、永遠に」という短編小説が優秀賞を受賞したんですよ!

 

人間が腸になるという、最近書いたなかでもなかなかにトリッキーな小説でとてもお気に入りだったんですが、まさかそんな小説が受賞するとは思っておらず選考委員の方々の懐の深さには感謝しかありません。

 

ゆくゆくは多くの書店や通販で手に入るようになるようですが、まずは11月11日の文学フリマ東京で初売りとなるようです。僕もちらっと遊びに行く予定だけど、参加する人はぜひ【う-4】のブースで『文芸ムックあたらよ』を手に取ってみてね。

 

今年はこれから書く長編の執筆に向けて準備を進めています。また嬉しい報告があれば告知しますね。

 

ではでは、また😇🙏

最近のなむあひさん②

忘れずに書けたね!えらい!ちゃんと前回の記事に①を付けておくことで今回の②を書くことができました。お拍手…。

 

というわけで、またふたつ告知させていただきます。告知することがある喜び。

 

ひとつめ。2023年6月2日から7月31日まで、埼玉県は北本市にある個人書店、小声書房さんにて『伊藤なむあひ本棚展』が開催されます。小声書房|新刊注文&古本買取|1冊からでも大歓迎 on Twitter: "【お知らせ】6/2~7/31 「伊藤なむあひ本棚展」開催 伊藤なむあひさんが「異《ストレンジ》⇄移《トランスファー》」をテーマにオススメ本を紹介。選書本(新刊)のほかに蔵書(古本)の販売も行います。購入特典として書き下ろし作品『天国への地図』をお渡しします。是非、ご来店ください。(続) https://t.co/qRwtuAzjvy" / Twitter

 

伊藤なむあひ本棚展!?と思われた方、分かります。たぶん一番おどろいているのはこの僕です。ありがたいことに小声書房さんからこの企画で声を掛けていただき、一瞬、自分のような木端《こっぱ》がいいのか…?とも思ったんですが、やらないとやらないで「あのときなぜ俺は…」となることは明白なので喜んでお受けしました。

 

で、内容はというと、『異《ストレンジ》⇄移《トランスファー》』をテーマに僕が選んだ9冊の本(新刊)+自著『天使についての試論』および友人であり歌人・野村日魚子さんとの共著『aneimo』の計11冊と、僕の蔵書(古書)で小声書房さんの本棚を使わせてもらうというものです。

 

で、それらの本を購入してくださった方に、この本棚展用に書き下ろした小説『天国への地図』を印刷した折本をプレゼントいたします。頑張って書いて、頑張って印刷して、頑張って折ったので、ぜひ受け取ってね。

 

そしてもうひとつ。創作家であり翻訳家であり編集者でもある紅坂紫さんの主催する、紙とInstagramでの日本語フラッシュフィクション専門誌CALL magazineの6月の執筆者に名前を連ねることになりました。Login • Instagram

 

2023年6月5日(月)より1週間の間、主要コンビニエンスストアネットプリント機能で配信されます。紙として印刷されて読めるのっていいんですよね…。

 

2023年1月からはじまった同誌ですがこれまでもかなり好みの執筆陣で、いつか声が掛かったら嬉しいなと思っていたのでとてもありがたいです。この時代にこんな書き手がいたよ、というところに名前を連ねられた喜びありますね。

 

このブログは基本的にこういう告知がメインなので、また良いご報告ができたらと思います。またそのときにお会いしましょう。

 

あとなんかかっこいい感じで終わろうと思ったのにプレビュー見たらリンクが2つとも全然うまくいってない感じがすごいよね。

 

伊藤なむあひ

最近のなむあひさん①

そうなんですよ。いや、Twitterの方ではわーわー言わせてもらってたんですが、たぶん3年くらいかけて(たまに中断して)書いてた長編小説がついに完成して、東京創元社さんが主催する一回きりの公募、創元ホラー長編賞に応募しました!

 

文字数22万字強、原稿用紙換算で約620枚の、未知の長さの小説になりました。お疲れ様でした。応募した後半日くらいは多幸感、達成感、無敵感がすごかった。これは記念写真。

f:id:namuahi07:20230502205004j:image

ほんと最後の方はさ、あたまが完全にそっちにもってかれててヤバかったですね。そしたらいま短編とか掌編が書けない状態になってます…脳が、ね…。

 

そういうわけでね、結果はまたここかTwitterあたりでご報告しますね。

 

で、今日はその報告をしたかったのと、もうひとつ、気が付いたらもうすぐになってた文学フリマ東京が近くて驚いたのでその告知も。

 

くらなさん(瀬戸千歳さん)にお声がけいただいてアンソロジーに参加することになりました。ブース番号【う-59】秘密結社きつね福さんで、『アンソロジー 夢でしかいけない街』。夢の街を舞台した作品集で、僕は「夢街奇譚」という、どちらかというと白なむあひ寄りの短編小説を寄稿しています。

 

f:id:namuahi07:20230502205404j:image
f:id:namuahi07:20230502205400j:image

 

当日、会場に行ける方は是非ブースに寄って本を手に取ってみてね!

 

あっそうそう、タイトルの①は、月末くらいに②も書くよ、という伏線です。忘れないように①を書いておいたよ。ではまたね!