行政書士資格をとりました
実は去年の秋に行政書士試験というものを受験してました。
今週になって合格通知ハガキが届き、とても喜んでいます。
勉強をする前、またしている時も受験者の方々がブログなどで公開している
学習法や考え方はとても参考になりました。
少しでも恩返しがしたく、ここで私の学習方法を公開することにしました。
まず私のバックグラウンドも記しておきます。
外国語大学中国語学科卒業の30代の男です。
ITを生業としています。今は中国語を使って仕事をしています。
学習に費やせる時間はスキマ時間も含めて
平日は最大6時間ほど、休日は14時間ほどです。
これまで法学の学習歴は0です。
試験日は去年(2013年)の11月10日で、勉強をし始めたのは去年の7月末からでした。
期間は3ヶ月強ほどしかありませんでした。かつその間1ヶ月は、7年ほど住んでいた中国から日本への引っ越し作業や家人の病気などがあり、ほぼ学習ができませんでした。
ですから、学習期間は独学で実質3ヶ月ありませんでした。
今回は、後でどうやって勉強したのか自分で思い出すためにもまとめておこうと思います。
(あと学習のときに使った本のアフィリエイトブログでもありますw 興に乗じて思わずアフィリエイトリンクを張ってしまいました。)
まずは、指針
そもそも行政書士資格を受けようと決断したのが去年の7月末でした。試験日までもうその時点で3ヶ月しかありませんでした。もっと早く決断すべきだと思いますが、それまで海外におり、受験日にこちらにいれるかどうかもわからなかったので、遅い決断となったのです。
色々調べてみると、もうかなり時期を逸していることを知りました。たまたまお会いした行政書士講座の講師の方にも、もう遅いと言われましたが、まあ一応は受けてみようと思いました。ただ、短期決戦なので指針ははっきり決めておこうと思いました。以下のような学習指針でした。
-
資格試験と割り切る。無駄な事はしない。
これだけです。ただ、この指針から派生する方策がいくつかあります。
- 高得点である必要はない。ギリギリでよい。
- マニアックなところは捨てる。答えられて当たり前のところから学習する。
- 配点の高いところから優先的に学習する。
他にも色々ありますが、細かくなるのでやめておきます。
あと、気持ちの問題ですが、
- 短期だから落ちても仕方はない
- 落ちても仕方がないが、勝負に出るからには本気でやる
を合い言葉に集中することにしました。
基本書、問題集など
僕が今回使用した本は以下のとおりです。
- 入門テキスト
- 基本テキスト
- サブテキスト
- 基本問題集
- 過去問題集
- 模試問題集
あったらいいと思うものは以下の本になると思います。
- 筆記対策問題集
六法書は買いませんでした。必要ないと思います。
(受かってから買いました)
条文は、インターネットで確認しました。
基本書で購入したのは以下の本になります。
入門テキスト
もう本当に初めてなのでなにから手をつけていいのかすらも分からず、
とりあえず入門テキストを購入し、2日ぐらいで読破しました。
「はじめてでもよくわかる!行政書士入門テキスト」を選んだのはたまたま目についたからです。行政書士というもの概念すらあやふやであったので、大まかな流れをつかみました。
また、実はこういった法律系資格の学習が自分にあっているのかすらわからなかったので、この本で行政書士試験を受けるかどうかの判断をしました。幸いなことに(?)入門テキストは面白く読めました。
まずは、こういった「入門テキスト」を読んで適性があるかを確認することをオススメします。
基本テキスト
「入門テキスト」だけでは受からないので、基本テキストを購入する必要があります。
僕は、「合格革命 行政書士 基本テキスト」という本を買いました。
これを選んだ理由は、以下の理由からです。
- 効率よい学習法のヒントが多い。
- カラフルで取っ付きやすい
- 価格 あんまり高いのはだめでしょ。
基本テキスト選びは大事だと思います。前書きを読んで自分が一番納得できる学習方法を記している本を買えば間違いないと思います。
また、行政書士の範囲も広いので、どの会社のものでもちょっとした辞書なみに分厚いです。(一冊でおさまるだけラッキーだと思いますが。)
買った本は奇麗にしたい方なのでカバーに入れて大切に扱おうかと思いましたが、出先でも確認したいことも多く、カッターで背表紙を切ってバラバラにすることにしました。
こんな風にバラバラにしたあと、ダイソーなどの100円ショップで製本テープを買ってきて製本しました。
こうすることでかなり学習の機動力があがりました。こちらには時間がないのですから、機動力は非常に大切でした。
問題集
購入したのは以下の問題集です。
基本問題集
理解力チェックのためには必要でした。
基本テキストと合わせて購入すると、ページリンクがされているので、
問題に疑問があった場合、基本テキストの該当ページをすぐに見る事ができ
便利です。
過去問題集
僕は、ブックオフで去年のやつを見つけたのでそれを買いました(笑)。別に去年の問題がそのまま出るわけでもないですし、ホームページに掲載されていたり、解説もどこかのサイトにあったりするので、最新のものでなくてもいいような気がします。
記述式対策書
記述式部分は配点が高く、いくら時間がないとはいえどもまったく準備しないのはナンセンスだと思いました。もう本当に直前期、試験前々日くらいに購入し、必死に一巡だけしました。それでもやるとやらないでは大違いでした。
模擬試験集
行政書士試験は過去問だけやっても落ちるとの話でしたので、模擬試験も購入してやりました。本当は予備校が実施する模擬試験を受けに行けばよかったのかもしれませんが、人よりもスタートが遅れているため、模擬試験を受けるまでの学力がないと判断し受けませんでした。模擬試験はある程度出来るようになってから受けた方がいいと思いました。模擬試験で点数が低いとやる気をなくしかねないので。
サブテキスト
なにしろ法律知識ゼロでしたので、どうしても基本テキストだけではどうしても頭に入ってこないものがあります。そういったものはサブテキストを買って乗り切りました。今回の試験では民法でした。憲法、行政法、民法、商法、会社法と試験範囲は広いですが、憲法、行政法を学習して次に民法となったときに突然さっぱりわからなくなってしまいました。これは民法は抑えるべきポイントが多過ぎて、基本テキストにはポイントしか書いていないため、理解を深めるための手がかりがまったく掴めず、理解が進まなかったのです。そこで民法だけの入門書を購入しました。「伊藤真の民法入門」をKindleで購入し、通勤時間に読み終え、民法全体を俯瞰してから再び学習すると、今度はとても楽に頭に入ってきました。急げば回れですね。この伊藤真先生のシリーズは良さそうなので全部読んでみようと思っています。
学習方法
僕は試験勉強の時にいつもノートを作ります。よく資格試験ではインプット、アウトプットと分けて学習のプロセスを説明していますが、ノートを作るとインプットとアウトプットが同時に出来て効率がよいと思っています。また、ノートを作ると達成感があります。大事でしょ。達成感。
憲法に関しては、行政手続き上の細かいところよりもその立法趣旨や関連判例の趣旨などを理解すべきと思い、自分に口で説明しながら、ノートで基本テキストの内容をまとめていきました。
こんな感じのノートで、覚えたいところは赤い色にして暗記シートで隠して覚えられるようにしました。
細かい、覚えるところが多いところ(行政法や民法など)は、こういったアナあきノートにしました。自分で問題集を作るやり方です。ノートに線を大きく引いて、まず左側の問題を書き終わってから右側の解答を書いていきます。これにより作る時に、どういったところが問われるかを意識できること、また、解答を書き入れる際にもう一度自然に復習できていることから効率のいい勉強方法だと思っています。大学受験の時もこういったノートを十何冊も作りました。今でもたまに見返します。こういう目に見える努力は自信に繋がるいいツールだと思います。
ただ、今回の場合は時間もなかったので、新しくIT(笑)を導入することにしました。途中からMicrosoft Wordで作るようにしたのです。
こんな感じで基本テキストで自分が大事だと思うところを再構成していきました。
このやり方は僕に取っては大当たりでした。というのも、ずっとキーボードを打つ仕事をしている僕からすれば、タイピングは字を書くより疲れないですし、(夏休みの時にはノートを書きすぎてペンだこが酷い状態になっていました。)速いからです。また、あとで言いますが、再利用もしやすいのです。これも口でポイントを説明しながら再構成していきます。ブツブツいいながら。時間がないので五感フル回転でやるしかないと思いました。
で、この「Wordでノート作り」のいいところは、すぐにオリジナル問題集に変換できることです。さっき言っていた「再利用」です。
Wordでノートを取る時に、大切なところを「太字」にするなり、「色」をつけるなりしておきます。(自分でやってみてわかったのですが、「色」がオススメです。太字はあまり見分けがつかないです。)そして、ワードの変換機能で「太字」やら「色」などの文字属性を持つものを「_」(アンダーライン)に変換すると、あっという間に自分のノートがオリジナル問題集に変換されます。ノートと問題集を印刷してバインダーに挟んで常に携帯しておきスキマ時間にずっと見ていました。
実は時間が足りなく、こういったノートは憲法、行政法、民法しか作れませんでした。商法、会社法については、テキストを見て、問題集を解くというオーソドックスなやり方で臨みました。やはりそれでは理解が足りず実際の試験でも商法、会社法についてはあまり点数をとれませんでした。ただ、配点の高いところから優先的に学習するという方針に合致しているので特に問題だとは思いませんでした。
また、やっていないですが、こういった学習方法の先にはブログでまとめる、Facebookでまとめるという方法もあるのかな、と思います。ソーシャル学習法となるのでしょうが、ソーシャルにかまけてしまってやらなければならない勉強が疎かになりそうでやらなかったのですが、今度はなにかのツールを使ってやってみようかなと思います。もうすでにやっておられる方はたくさんいらっしゃいますね。
その他学習リソース
基本テキストだけではわからないときには、予備校に行っていれば講師に質問することとなりますが、独学者の僕ははそういうわけにはいきませんでした。なにか疑問があったときですが、もうこれは当たり前すぎて言うのもなんなのですが、99%の答えはグーグル先生が知っていました。行政書士の学習者が抱く質問なんて、もう誰かがすでに抱いた質問なのだと思い知らされました。たまに、まとはずれな回答もありますが、総じて大変親切な先生が教えてくれます。残りの1%になってしまった時、つまり質問の答えが見つからない時は諦めました。あまり知っても意味がないものなのだなと考えました。
また、基本テキストだけでは理解のよすががなく、覚えられないというときは、藤井行政書士予備校(http://gyousei-school.net)さんなどの無料ウェブ講座を受講しました。本当に役に立ちました。Youtubeなどで自分のわからない範囲のキーワードを入力すると、たいていの場合は無料講座動画が出てきます。出てこない場合は大事なところではないのだと判断して諦めることにしました。
あとはインターネット上の問題ドリルをよく使いました。岡野の合格無料ゼミ(http://www.gogosyoshi.com)さんには大変お世話になりました。これを何度も繰り返すことによって記憶が定着したと思っています。
おおまかな学習プロセス
今回の試験勉強でのおおまかな学習プロセスはこんな感じでした。
基礎固め編
- 基本テキストを理解する。
- 口で理解した場所を説明しながら、ノートにまとめる。オリジナル問題集を作る。
- スキマ時間でノートやオリジナル問題集を見直す。
- 基本問題集やインターネット上の問題ドリルを使い記憶を定着させる。
- 以上を一巡するまで基本テキストの章節単位で繰り返す。(ノートを作ったのは、憲法、行政法、民法のみ)
応用編
- 過去問をする。大体基本問題集やインターネットの問題ドリルも過去問から作られているので、見た事のある問題ばかりで点数高くなることは念頭にいれる。
- 模試をする。模試の難易度と実際の試験の難易度はリンクしないこともあるので、結果はあくまで参考とする。単純にまだ出題されていない問題の数をこなすために模試を受けるイメージ。
- 過去問、模試でだめだった分野を基本テキスト、ノートで再確認する。
- ダメだった分野を基本問題集やインターネット上の問題ドリルを使い徹底的に復習。
- 以上を時間がくるまで繰り返す。
あと以上に加えて、記述対策問題集で記述対策をしました。点数配点が高いので、自信をつけておこうと思いました。ただ、時間があまりにもなく、そんなに高い点数はとれませんでした。
試験本番
行政書士試験本番は3時間でした。僕にとってはあっという間の時間でした。
集中していると時間がわからなくなるので、ペース配分に気をつけました。
解く順番も考えました。
難しく長考が求められる問題は、後回しにしました。それで簡単な問題をアセって解いてケアレスミスするのがあまりにももったいないと思ったからです。
また、記述も後回しにしました。こういう問題は時間をいくらでもかけれるからです。
一般教養では、まず文章題を先にやりました。文章題はロジックを使って考えれば必ず全問正解できる問題なので、アセって答えを出したくなかったからです。
2択に絞り込んでまだ迷いがある問題に関しては、こういった試験ではとりあえずマークをし、問題用紙に△をうって後で見直すのですが、今回は見直す時間がありませんでした。ただ、これはこれでよかったと思っています。せっかく合っていたのに、わざわざ書き直すということも多々あるので。これに関してはいつも、軽く見直して、確実にマークをした方が間違いという証左がない限りは変えないようにしています。
試験後
この試験は2ヶ月半後にやっと結果が出る試験です。それまで宙ぶらりんになります。
記述式問題の結果は、自己採点がし難い部分でもあるので、結構悶々としてしまいます。
賢いやり方は、頭を完全に切り替え新しいことをするというのは分かっているのですが、なかなか僕の場合はできなかったので、結構神社仏閣へ神頼みに行ってしまいました。(笑)
運を味方につけるというのは大切なことだとは思います、が、ちょっとやり過ぎました。
ご利益はともかく、神社やお寺に行き、お参りをしながら、自分自身とゆっくり向き合うのはとても大切な時間ではありました。いろいろ語りかけてくれますよ。神様も自分自身も。
これから
ということを経て、一番上に載せている合格通知を手に入れることができました。
実は今回の試験は簡単でした。合格率も2012年度の9.19%から10.1%にあがっています。参考になるかと思い、色々学習方法を書きましたが、一番の原因は、運がよかったのだと思っています。記述式問題にしても、採点者の裁量というものもいくばくかはあるでしょうし。(僕は、時間がなく、直接解答用紙に答えを書き、今ではなんて書いたかわからないほどでした。)
ですから、もう一度、同じ事をして三ヶ月以内で勉強して合格できるかと言われれば別の話で、多分五分五分だったのではないかと思います。正直、受かってなくても納得していました。あと一ヶ月あれば、もう少し安心して受験できたかなと実感として思いました。
今回、行政書士の資格を取ったのは僕自身が華僑であるため、入国管理局の業務には結構親しみがあり、自分自身や家族の手続きをしたり、人の手続きのアドバイスをしてあげたりしていたので、これを仕事にしている行政書士とはどういう仕事なのだろうかという興味からでした。中国語とこの資格を組み合わせればなにかに化けるのかも知れませんが。ただ、ITも面白いんですよね。まずは、知り合いの司法書士さんに話を聞いてみようとは思っています。
質問があれば、出来るだけお答えしようと思いますので、メールをください。 hongkongtram(アットマーク)gmail.com
です。
(少し記事を修正しました:2019/1/31)
ITストラテジスト試験に合格しました。
はじめに
去年の秋に受験していたITストラテジスト試験の合格証書が本日届きました。取りたかった資格なので非常に喜んでいます。前回、プロジェクトマネージメント試験についてこのブログで勉強法や試験の攻略法を書かせていただいたところ、たくさんの方のアクセスを頂きました。たくさんの人に読んでもらうということは本当にやりがいを感じるものですね。そこで今回もその勉強法を公開させていただくことにしました。
参考書
このようなブログからでも情報は得ることができるのですが、やはりまとまった有意義な情報を効率良く得ようと思えば本を買うことをお勧めします。
少し大きな本屋に行けばIPA資格関係の本はたくさん並んでいて、だいたいの大きさ、値段が同じなので中身も同じに思えるのですが、実は中身は大きく違っていたりします。
私が本屋で比較して購入したのは以下の本でした。
なぜこの本にしたかというと、著者の当試験に対する攻略法が非常にロジカルで明確だったからです。過去問の多さや見やすさを考えれば他の本の方がよかったのかもしれませんが、解答に至るまでのロジック(結構独特のもの)がきちんと説明されており、首尾一貫してそのロジックを使って回答しようとするこの本から学ぶべきことは多かったと思います。そういった意味でこの本をお勧めします。
実際に行った試験対策
はじめに
ITストラテジスト試験は4つの試験区分からなる1日がかりの試験です。それぞれの試験区分ごとに対策方法を記述していくこととします。
午前1
午前2
過去問対策だけでよい
午前1が免除であったので実際の試験は午前2からとなるのですが、この午前2試験は過去問さえやっておけば大丈夫です。
私もインターネットの過去問サイトで午前2の予習をしていたのですが、本番でも過去問がそのままというのが多く出て少し拍子抜けしたぐらいです。
逆に言えば、過去問をしてなければ、文字面だけでは判断できない、結構難しい問題が出てきます。ぜひ過去問をやっておきましょう。
過去問はサイトであれば、ここを、本であれば、以下がよいと思います。
午後1
問題選択について
ITストラテジスト試験の本番は午後1からと言っても過言ではありません。それくらい午前と午後の難易度には差があります。
午後1は4問から2問を選んで回答します。問題なのはそれぞれの問題の難易度に差があることです。
問題選択を誤ってしまうと致命的とも言えます。
私が受験したH28年度は問1が各予備校が公開した模範回答がそれぞれ異なっていたほどの難問(悪問)でした。
合格したからよいものの、私がなぜこの問題を選んでしまったのかというと題材が大学のシステムという、イメージがつきやすいシステムだったからです。
過去問もいくつか見てみたのですが、総じて、イメージがつきやすそうなシステムに関する問題ほど、問題としては難しいという傾向がありそうです。(ごめんなさい、全部がそうかはわかりませんし、そういう気がしただけです)
また4問のうち1問はエンベデッド技術者向けに組み込みをテーマとした問題があるのですが、エンベデッド技術者以外も食わず嫌いにならずに選択の対象として問題をきちんと一読することをお勧めします。もうITストラテジストというレベルになってくると、エンベデッド技術者ではないとわからない技術的問題などは出題されないので、案外簡単な問題かもしれません。H28年度は午後1の4問のうち一番簡単だったと言われているのはエンベデッド技術者向け問題でした。
午後1は国語の問題
午後1は完全に国語の問題です。問われていることを文章中の記述を根拠にして答える、まるで大学入試の現代文です。
文章がとても長いのが特徴です。段落ごとに何を書いてあるのかを頭のなかでまとめながら読んでいきました。
プロジェクトマネージャー試験の午後1も国語の問題なのですが、あちらはこれほど文章も長くなく、問題もわかりやすいです。
プロジェクトマネージャー試験よりもこちらの方が難易度が高いです。読解力が試されます。
読解力をつけたいのならば
読解力などと言ってしまえば、それを養うにはかなり時間がかかるように思えるのですが、長い文章を早く読むコツはあります。
少し具体的に言えば、要点を掴み、全体をすばやく正確に理解するためには、文章のどの部分に注目すべきか、どのように補助となる記号を使うか、などのノウハウです。
逆に言えば午後1の試験問題くらい長い文章に対応する場合、そんなノウハウを持っていないと難しいと言えるかもしれません。
世の中には色々な種類の読解ノウハウがあるのでしょうが、私が大学受験時代から使っているのは出口先生のメソッドです。
文章をまるでプログラムのように構造化して全体をすばやく理解する方法はソフトウェアエンジニアにとって理解しやすいメソッドだと思います。
プロジェクトマネージャ試験の合格法のところでも書きましたが、参考書を読んでもコツがつかめないのであれば、大学受験参考書と敬遠せずに、こんな本を手にとってみるのはどうでしょうか?
同じ著者の本ですが、こちらもお勧めします。
午後2
問題選択方法
午後2は論文です。3つのお題目の中から1つを選んでそれについて論述をしていく形になります。
どれを選ぶか、なのですが、実際に自分の業務に近いものがたまたま出ればそれを選べばよいのでしょうが、そんな幸運に恵まれることは滅多にないでしょう。
ただ、3つのお題目のうち1つは毎年かなり汎用的なお題目となっていることに過去問を見ると気づきます。
それは「あなたはこれまでどんな業務を実現/改善するのに、どんな分析手法を使い問題分析を行い、どんなIT手法を使って解決したか」を書けというお題目です。
このお題目が必ずそのまま毎年出題されているかと言えばそうではありません。
ただ、このお題目に十分に答えられるように準備していくと、本番で調整ができるほどのバリエーションが出題されているのです。
毎年尋ねられているのは、このお題目が、ITストラテジストの仕事そのものだからなのでしょう。
私も必ず尋ねられるであろうこのタイプの問題を選ぶことを念頭に準備をすることにしました。
構造メモを準備する
前節で述べたお題目をドリルダウンし箇条書きすると以下の4つの要素になります。
・業務課題の定義
どんな業界のどんな事業目的におけるどんな業務におけるどんなプロセスにおいて、どういった課題があったか?
・課題の分析方法
それを解決するために、どんな手法を使って問題分析を行い、どんな結論を得たのか?(定量的な評価があればもっとよい)
・課題の解決方法
その課題を解決するために、どんな手法(ITだけでないことに注意。人事や制度、業務ルールやプロセスといったものも目を向ける)を使ったのか、そのうちのIT的手法はなんだったのか?
・解決方法の実施、評価、改善点
解決方法の実施にあたって社内でどうコンセンサスをとったか(経営層/事業部門に対する説明、話をどう通したか?)
実施後の評価、見えてきた改善点についての整理
私はこのテンプレートに沿ってこれまでに経験した/参考にする業務事例を整理しました。
これを構造メモと呼びました。
このテンプレートに沿って整理した業務事例はかなり応用の効く論文の骨子になってくれると考えました。
過去問もやって見る
準備時間がない人は仕方がないですが、実際に手で構造メモを基に論文を書いてみることも大事だと思いました。
実際に手で書いた場合どのぐらいの時間がかかるのかを知ることができるのは本当に大事なことです。
私の場合は構造メモを基に過去問が解けることを確認していました。
事例集も読んでおく
いったいどういった論文が合格するのか、その具体例も読んでおきました。
試験本番で構造メモから論文骨子に変換しメモ用紙に記載する
試験本番では案の定出題された準備してきた構造メモに一番合った形の問題を選択しました。
その後、その問題で尋ねられていることを下線を引き明確にしました。
そしてその尋ねられていることへの回答がきちんと含まれていることを確認しながら、
解答用紙に付属しているメモ用紙を使って論文の骨子を書いていきました。
論文は問題イから論述する
論文は問題イから論述するのがよいです。イの次はウ、そして最後はアです。理由は、問題アはだいたい業務の説明で書くべきことは決まっていて、かつ最低文字数の制限がないからです。一番簡単だからです。一番簡単なものを最後に残しておいた方が時間に余裕ができます。またイの書きっぷりによりアで書く業務の内容を少し調整できたりします。ぜひ問題イから記述してみてください。
今回合格した論文骨子
以上のような工夫をして今回の試験に合格することができました。効率よく一発合格できたと考えています。
では今回、実際に合格した論文骨子をここに公開します。
システム自体についてはほとんど言及していないことに注目してください。
この構造メモは平成28年度秋期試験 午後2 問題2に対応したものになります。
問題PDFは以下のリンクからどうぞ。
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_04hanni_sukiru/mondai_kaitou_2016h28_2/2016h28a_st_pm2_qs.pdf
Ⅰ 事業目標の概要と業務分析が必要となった背景、事業の特性
Ⅰ-Ⅰ 事業目標の概要と業務分析が必要となった背景
A社 後発製薬会社 中国市場へ進出 事業目標:中国市場での売上拡大
中国市場での売り上げが全体の3割を占めるまでに 人件費が高騰 利益率が低下
人材流出が多く、そのたびに売り上げが下がる事態となり問題化
本社のガバナンスを効かせるべく本社IT担当として業務分析を実施
Ⅰ-Ⅱ 業務分析が必要となった背景と事業の特性
製薬会社の営業活動は薬品情報提供者としてのMRが主力 決裁者(医師、薬剤師)との人間関係が大切
中国においては政府高官との関係も大切
それが属人化されている → 共同化が必要
Ⅱ 業務分析の手段と工夫
Ⅱ-Ⅰ 真の問題を発見した手段と工夫 そしてその原因
(一)手段と工夫
業務フロー図、職能関連図の整備
中国の業務を俯瞰し、業務フロー上でのボトルネックを洗い出した
現場ヒアリング
職場でのヒアリングだけでなく、中国で大事なのはお酒の上でのおつきあい。これも積極的に行った。
(二)原因の究明
業務プロセス整備、部署による職能分配はまったく機能しておらず、スタープレイヤーに一匹オオカミ的な動きにより売り上げが成り立っていたことがわかった → ガバナンスの欠如
社内での顧客の取り合いが発生していた → 顧客情報 営業ノウハウの属人化
インセンティブ基準が売り上げの何%というKGIでしか設定されていなかった。
プロジェクトマネージャ試験に合格しました。
はじめに
プロジェクトマネージャ試験、合格しました。今回は効率よく勉強できたと思いましたので、このブログでやり方を残しておくこととします。
心構え
6割でよい
僕は資格試験を受けるときは全てそう思っているのですが、受かれば全てよしです。100点を狙うのではなく合格点を狙え。これです。我々はそれぞれが業務に忙しい社畜エンジニアなのですから、資格試験ごときのために割ける時間は限られています。効率化が重要です。なのでまずはハードルを下げるのです。合格点さえ取れればよい。そう考えると60点でよいのです。(午後Ⅱを除く)、入学試験は相対評価なのでとことんまでやる必要があります。だけど合格基準が明確な資格試験はそうではない。なので苦手な系統の問題はやる必要がないのです。そこを忘れると大変疲れる資格試験準備になってしまいます。僕らは試験というと入学試験を思い出してしまい、必要以上の準備をしてしまうことがありますが、そこは落ち着いてよくよく合格基準を読みましょう。6割できればよいのです。
合格率について
平成28年度のプロジェクトマネージャ試験の合格率は14.5%でした。約7人に1人しか受からない資格です。またこの合格率も出席した受験者数から割り出したもので、欠席者も含めた応募者数も含めると合格率は約9%になります。数字だけ見るとありゃ、難関資格じゃないの、と思ってしまうのですが、実はそんなことはありません。というのは、実は、ほとんどの人が準備してきてないからです。もっと正確に言うと、ほとんどの人が受かるように準備してきていないのです。別に受かる気もそもそも受ける気もないのだけども、会社に言われて、仕事の一部として試験を毎年受ける、そんな人が多いのです。だけども準備はしてこない。世の中に、一切準備しないで受かる資格試験はありません。だから討ち死にする。当たり前です。こういう人たちを外すとこの試験の合格率はもっと高くなります。そのぐらい、この試験は討ち死に目的で受ける人が多い試験なのです。そういった人たちがこの試験の見た目の難易度、つまり価値を押し上げてくれているので、合格者にとってはありがたいのです(笑)が、これから述べるやり方で効率的に少し準備するだけでその群れから脱出できます。
論文について
この試験の最大難関と言われているのが「論文」です。確かに2000文字以上の「論文」を2時間でその場で与えられたお題で書く、と聞けば至難の技だとも思います。ですが、これも、後で詳しく述べますが、立派な「論文」など書く必要はこれっぽっちもありません。ありきたりの当たり前のことを書けば受かるのです。これについても気負う必要はまったくありません。ただ、少し準備をしていけばよいのです。
具体的準備法
パートごとに準備する
この試験は午前午後ともに2つずつ、合計4つの試験区分からなります。それぞれの試験区分が特徴を持っていますので、その特徴に合わせた準備をすると効果的です。
午前Ⅰ試験の準備方法
午前Ⅰ試験は四肢択一の高度試験共通問題です。簡単に言ってしまうと応用情報技術者試験の内容を四択にしたものです。
一番楽なのは応用情報技術者に受かっておくこと
もうこれ言っちゃうと元も子もないこと重々承知なのですが、あえて言います。応用情報技術者試験に合格しておきましょう。すると2年間は午前Ⅰは免除です。(他の高度試験区分の試験に合格、または午前Ⅰ合格でも2年間は免除です。)朝9:30スタートの試験を10:50スタートにすることができる。これは本当に楽です。プロジェクトマネージャ試験で大変なのはやっぱり「記述系」の午後の試験。午後Ⅱなんて文字書くだけで大変です。なので、先にやっておきましょう。応用情報技術者試験の試験対策サイトは山ほどありますが、問題をひたすら解いていくのが近道です。 http://www.ap-siken.com/apkakomon.php とかはとても便利です。また、本であれば、テキスト+問題集でやるのがベスト。
とかいいながら、私もそうだったのですが、応用なんか受けたのははるか昔、とっくの昔に免除期間なんか終わってるわい、という方も多いのではないでしょうか。そんな方に私がやった方法を紹介します。
午前Ⅰはとにかく反復復習
すでに応用を持っているけどえらく昔の話だ、持っていないけど業界歴が長い、という人は問題をひたすら解いていきましょう。先述したサイト http://www.ap-siken.com/apkakomon.php もよいですが、本だと書き込めるので僕は好きです。なんども繰り返して問題を解いてみて、解けた問題に「シャーペン」か「鉛筆」でチェックをつけて、自信をつけましょう。こんな本がよかったです。
この本だけで、プロジェクトマネージャ業務に特化した午後Ⅱまで準備できるかはちょっと不安なので、あとでご紹介するプロジェクトマネージャ試験に特化した本と過去問サイトとの合わせ技で乗り切ります。
また心構えでも書きましたが、6割でいいんです。6割ですよ!なのでやたらと計算が要求されたり、自分の業務からかけ離れた問題は初めから相手をする必要はなし!です。答えを暗記したら点数が取れる問題ならば丸暗記すればよいかもしれませんが、理論を理解して計算までやらないといけない、という試験現場で「手のかかる」問題は放っておきましょう。業務で必要となったときに勉強し直そう、くらいの気持ちでよいのではないでしょうか。
午前Ⅱ試験の準備方法
実は午前Ⅰとほぼ同じです。ただこちらは免除なしですが。
午前Ⅱもとにかく反復演習
午前Ⅱは午前Ⅰが浅く広くだったのに比べプロジェクトマネジメント分野で深く狭くという出題傾向になります。とはいえ、四択から選ぶということは同じです。で、午前Ⅰもそうですし、他の高度区分試験もそうなのですが、午前Ⅱは過去問をやれば必ず合格します。なぜなら、足切りの60点以上を過去問との重複問題で稼ぐことができるからです。午前Ⅱは40分間で25問を回答する試験です。25問、本気でやれば30分ぐらいで回答することができます。過去問を5年間分ほど実施し、間違えたところをもう一度まとめてやり直す。これをやるのには大体3時間から5時間くらいあれば十分ではないでしょうか。これで午前Ⅱ対策は終わらせてしまいましょう。ここでもう一度言いますが、6割でいいんですよ!一応保険をかけるためにも演習では8割以上の正解率が欲しいところですが、手のかかる問題は放っておいてかまいません。
演習するために過去問が必要です。過去問題集はこんな本もありますが、
午前Ⅱだけならば、ネットで過去問演習をするのがよいと思いますし、私もそうしました。http://kanauka.com/kakomon/pm/h27h/index.htmlkanauka.com
このサイトは解答解説もあるので役にたつと思います。(なぜかH28年度版のものはありませんね…)
とにかく午前Ⅱは過去問命です。一日、二日でよいので、過去問で準備しておいてから試験を受けると、準備してた問題ばかり出てきて、出題者は手を抜いているのかと思うほど、拍子抜けするのが午前Ⅱ試験です。その代わり準備をしていなければ、実際にPM業務をしていても知らないような知識を問われ苦戦します。というのも、実際のPM業務と国や偉い人が「PM」に求めている像が微妙にずれている、というか、現場を知らないというか、まあ、そういうもんなんです。とにかく、お客さんや上司じゃなく、国や偉い人が「PM」に知っておいて欲しいことを試験で問うてくるので、その準備はしておきましょうねということであります。ハイ。
午後Ⅰ試験の準備方法
午後Ⅰが難関なのは文系試験だから
プロジェクトマネージャ試験の試験区分で一番難しいと言われるのが午後Ⅰです。ところであなたは文系出身ですか?それとも理系?文系で現代文が得意だったらおめでとう!午後Ⅰはもうほとんど現代文の入試問題です。問題の答えはほとんど問題文の中にあり、「それ」「あれ」といった指示語を元に探し、必要があれば要約するという試験なのです。もちろん全部の問題がそうではなく、ややこしい問題もたまにはありますが、それらは捨てても、必ず合格するように出題されます。午後Ⅰが難しいと言われる理由は理系が多い職種なのに、がっつりとした文系の現代文の試験を受けさせられるからです。なので文系でこの手の試験が得意だった人はおめでとう、で、以下に挙げるような本でいくつか問題を解いて解説を読むだけで合格します。そうでない人ももちろん買っておいた方がいいですね。いくつか種類が出ていますが、僕はこの本がよいと思います。試験に受かる戦略を全面に打ち出している本なので。
現代文が苦手なら
理系の人に現代文が苦手な理由を聞くと、採点基準があいまいだから、といったような答えをいう人がいます。たしかに綺麗に答えが出る数学に比べるとそうかもしれません。だけど、試験なのですから国語科目もロジックで解答が抽出できるようになっているのです。上述の本などで、午後Ⅰ問題をやってみて「苦手だなー」と思われた方、騙されたと思って以下の本を読んで見てください。大学受験のための現代文対策のための本で、「何を今更」と思われるかも知れませんが、どうやって現代文の解答をあぶり出すかに至る過程を非常にロジカルな解説で追っています。理系の頭にスッと入ってくる読解力の身に着け方の本なのです。試験を離れても、年を取れば取るほどに現場でも必要とされるのが文章の読解力。だからこの試験でもこういった読解試験が重視されているのでしょうが、苦手だと思う人はぜひこの本で読解力をつけてください。試験だけでなく、多分人生にプラスになると思います。
合格できる分の答えは問題文のどこかにある
もう一度繰り返しますが、合格できる分だけの正答は問題文のどこかにあります。合格できる分だけの、という意味はすべての問題の正答が問題文のどこかにあるとは限らないということです。問題文のどこかに答えのない問題を悪問と呼びます。実は、この試験を主催するIPAは100点満点の答案用紙をあまり見たくないのです。合格率が上がってしまうと、今年の試験は簡単だったのではないかという話になってしまうからです。なので、そういった悪問をわざと散りばめているのです。そういった問題は上述した本を使って過去問を解いて解説を読むという演習を何回かやってみると、悪問を分別できるようになってきます。解説を読んでもちょっと考えても問題を抽出するプロセスがスッと頭に入ってこないのが悪問なのです。そして、そんな悪問を見分けることができるようになってきたら、おめでとう!もう午後Ⅰを突破できる力をつけたということになります。悪問まで正答できるようにしようとすると、試験準備にもえらく時間がかかり疲れます。悪問を見分ける力をつけよう、と考えるのが効率のよい午後Ⅰの勉強方法です。
午後Ⅱ試験の準備方法
「論文を書く試験」ではなくあくまで「論述式試験」
午後Ⅱは論述式試験、いわゆる論文を書く試験になりますが、実はIPAが公開している試験要項には「論文」なんて言葉は一つも出てきません。実は「論文」を書く試験ではなく、「論述型解答」を行う試験が午後Ⅱなのです。論文と言えば、何やら難しく、これまでになかった新しい視点から物を述べないといけないのかと勘違いしそうになりますが、一切そんなことはありません。そうではなく、「質問に対応するプロジェクト事例を記述する」のがこの午後Ⅱで求められていることなのです。「論文」なんていう言葉を使うから非常に難易度が高いように思えますが、そうではなく、平凡なよくある事例でもいいので、聞かれてることへの回答を含んだプロジェクト事例を書けばよいのです。
試験前から問題は公開されているに等しい
プロジェクトマネージャ午後Ⅱは2つの問題から解きやすい問題を選ぶ選択式科目ですが、過去問をみるとそのどちらかが持つ構造はほとんど同じものを踏襲している事に気がつきます。それは、設問アで、プロジェクトの概要と課題を書き、イで課題の解決策を書き、ウでその評価と改善策を示すという構造です。(たまにアで概要だけ書かせ、イで課題と解決策という変則パターンもありますが、これもこの構造のバリエーションと言えるでしょう。) そして毎年違うのはその課題の種別なのです。過去問をずらっと並べてみると、この課題の種別も傾向があることがわかります。よく問われるのは組織要員管理上の問題(組織内の情報共有方法やパートナー管理の話)、品質管理(テストやテスト完了報告の話)、進捗管理の話(工程の完了基準における工夫など)です。実際PMの仕事はカネ、ヒト、モノ、シゴトの管理ですが、カネ、つまり費用管理は出題するのが難しいからか問題数は少ないようです。つまりは、人、品質、進捗の管理において発生した課題とその解決策、そしてさらなる改善策を用意しておけばよいということになります。
構造をメモする
要員、品質、進捗上の「課題」ごとにその「解決策」、そして「解決策の評価」と「今後の改善点」を箇条書きにして書き出しておきましょう。それが解答文の骨子になります。そして、それを頭に入れ、試験当日、午後Ⅱの試験開始時にその構造を適用できる問題を選択し、問題用紙に構造を書き出しておきましょう。あとは構造に従ってペンを自動的に動かすだけです。
骨格の例は以下のようになります。
要員上の課題:
人材不足(パートナー企業の経営上の理由での突然の撤退)
解決策:
スケジュール調整(機能にプライオリティをつけて順次に段階リリース)
評価:
重要な機能は先行リリースできたので新業務自体は期日通り開始できた
経営陣からの評価良好
改善策:
ステークホルダー間の利害調整方法の改善(プライオリティ評価方法の協議不足により後から不満が吹き出したなど)
自らの経験がなくてもOK
ある程度実際にプロジェクトに参加しそこで発生する「問題」と「解決策」を見聞きしていると上のようなメモは3つくらいすぐ書けるのですが、経験がそれほどない、立場的に知りえなかった人もこの試験を受けると思います。そんな人は下で紹介するような合格論文集を読んでみましょう。そして、要員、品質、進捗についての問題を解決した事例について、上記のような構造に抜き出し事例を身体化しましょう。
必ず受かりたいのであれば前もって解答文を書いておく
やはりやっておいた方がよいのは実際の解答文記述練習です。時間の感覚を掴むためにも有用です。書いてみると、あっという間に時間が過ぎてしまうことがよくわかります。やり方は、本番と同じで、構造のメモを基に解答文を膨らませていくこととなります。準備期にこれをしておくと、当日は本当に自動筆記状態となります。
また、こういう本もあります。プロジェクトマネージメント試験しか受けないのであれば少し勿体無い気がしますが、システムアーキテクト、システムストラテジスト試験など論述式問題がある試験をさらに受けるのであれば購入しておいてよいと思います。中身を立ち読みしましたが、論述式問題に取り組む際の有用なアドバイスが多く掲載されていました。
設問イ→ウ→アの順に答える
最後に解答時のテクニック的なことを述べます。午後Ⅱの解答は設問イ→ウ→アの順に答えましょう。この順番にすると一番重要な設問イから解答できます。イに時間がかけられるのです。設問ウは設問イに対する評価、改善策なので続きで記述できます。ア、プロジェクトの概要と課題は、記述するのにそれほど頭を使わなくてもよいところです。またイ、ウを書いているうちに筆が滑って少し考えていた課題と合わなくなった時も、後でアを書くことで課題の調整ができます。やった施策に課題を合わせることができるのです。そして一番大事なことはアは文字数の最低制限がないのです。イは800文字以上、ウは600文字以上という制限があり、これを下回ることはかなりのダメージとなります。多分、受からないでしょう。しかし、アはそういう制限はありません。あるのは800文字以内という上限だけです。なので、アを最後に残すことで、内容も簡単で最低文字数制限のないタスクを最後に仕上げることができるようになります。これは非常に有益なテクニックだと思っています。
おわりに
駆け足で見て来ましたが、いかがでしたでしょうか。プロジェクトマネージャ試験の攻略法。僕は上記の方法を使って、本試験に一発合格することができました。これから受験される方々の合格をお祈りし、このあたりとさせていただきたく思います。
宮崎-鹿児島-沖縄 バス、列車、船で向かう沖縄の旅
9/18(金)
神戸三宮から夜行バス「おひさま号」で宮崎へ。車中泊。
9/19(土)
朝宮崎着。晴れ。バスで青島と堀切峠を観光後、宮崎市内で昼食。名物「チキン南蛮」を頂く。宮崎駅から特急「きりしま」で鹿児島中央へ。鹿児島は観光する時間なくそのまま鹿児島新港。フェリー「クイーンコーラル8」で一路与論島を目指す。船内泊。
9/20(日)
奄美大島、徳之島、沖永良部島を経由して14:00頃与論島着。曇り時々晴れ。民宿のオーナーの送迎で民宿「明星荘」へ。さっそく大金久海岸に行きヨロンブルーを満喫。シュノーケリング。与論泊。
9/21(月)
曇り。朝から再び大金久海岸へ。グラスボードで百合が浜。百合が浜で晴れ間が出てよかった。その後アタリをつけていた赤崎海岸でまたシュノーケリング。その後、ヨロン一の繁華街、茶花で夕食。トンコツ定食うまし。与論泊。
9/22(火)
晴れ。朝ランニング。ヨロン一の高台にある地主神社へ。その後気に入った赤崎海岸で昼過ぎのフェリー出航までシュノーケリング。天気が良すぎて背中が真っ黒けになった。また最後に大金久海岸を見て港へ。沖縄本島北部本部港へ「クイーンコーラルプラス」で出航。夕方到着。今夜の宿「流遊」のオーナーに車で迎えに来てもらう。荷物を部屋に置いた後はバスで国営沖縄記念公園へ。夕日に感激。その後、美ら海水族館へ。見学後、本部の居酒屋で夕飯。本部泊。
9/23(水)
晴れ。朝からバスでフクギ並木の集落である備瀬へ。美しい。備瀬の浅瀬で泳ぐ熱帯魚を観察した後は徒歩で聖地「備瀬のワルメ」へ。その後バスで今帰仁城址。昼食に沖縄そば。今帰仁城址からさらにバスで名護。オリオンビール工場見学。見学後、名護のフルーツパークへ。これはいかなくてもよかった。その後、名護の居酒屋で食事。食事後、本日の宿泊地瀬底島へバス&タクシー乗り継ぎで向かう。瀬底島はたまたま豊年祭の真っ最中。6年に一度の踊りを鑑賞させて頂き大感激。宿泊は一軒貸しの宿「一休」
9/24(木)
曇り。朝ランニング。瀬底島も美しい島。「一休」はとてもいい宿。とても清潔。オーナーとも意気投合。瀬底島をいろいろ回ってるといきなりスコール。すぐに晴れ渡ったがびっくりするような大雨。その後、オーナーさんに本部まで車で送って頂きやんばる急行バスで一気に那覇。明日の渡嘉敷島に備え泊港近くのゲストハウスに宿泊。ただ歓楽街桜坂へは飲みに行く。にんにくまるごと入り餃子の新茶家でクダをまく。台風が来ているらしい。明日船が出るか心配。那覇泊。
9/25(金)
晴れ。朝ランニング。波之上宮や海岸線を走る。9:00の高速艇で渡嘉敷島へ。渡嘉敷島ではマリンハウスの方に送迎をお願いしていた。ウミガメと泳げるというトカシクビーチへ。シュノーリング。与論もよかったがここもよい。魚も多く、ウミガメとも泳ぎ大感激。あっという間に帰りの時間となり16:00のフェリーで那覇泊港へ。那覇に宿泊するつもりだったが、ふと思いつきバスでコザへ。ゲート通りや、中の町のバーやスナック、カラオケバーをはしご。行った店:アメリカ軍人向けカラオケバー、ライブハウス、カラオケスナック、カラオケスナック、バー。ウェスタンホテル泊。
9/26 (土)
曇り時々雨。朝、コザの街を散策。基地などを見る。昼バスで那覇に戻り、おもろまちメインプレースでお土産を購入。その後、行きたかった対馬丸記念館へ。タクシーで空港。18:15のスカイマーク便で神戸空港。帰宅。
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りんごちゃんが亡くなりました
昨晩、飼っていた犬の「りんご」が亡くなりました。享年16歳でした。うちに来たことがある方なら深い印象を持っておられる方も多いかも知れません。誰にでも尻尾と愛想を振りまき飛び掛かって遊んで欲しいとねだる愛すべき「バカ犬」でした。我が家に泊まったことがある人ならば、夜中に急に寝込みを襲われたことがあるかも。とにかく構って欲しい一心で添い寝をしたがるのです。本当に寂しがり屋で人が大好きな犬でした。
彼女は乳がんでした。一昨年からおっぱいにしこりがあり、医者に連れて行ったところ、手術は全身麻酔を施す必要があり、そのためには動脈注射が必要、だが、それに耐えうる体力がもう高齢のためなく危険とのことで、抗生物質による治療を勧められました。そのとおりにしていたのですが、やはりしこりはますます大きくなる一方で、今月に入ってからは痛みのためか声をあげるようになってしまいました。用を足すにも手を貸さなければならない状態で、本当につらそうで、かわいそうだと医者に相談したところ、最近出来たガスによる麻酔であれば、この年齢でもこの腫瘍を取ることができるかもしれないと言われました。ただ、やはり危険だとも。
本当に迷いましたが、手術を受けさせることとしました。そして、腫瘍は綺麗に取れましたが、彼女の意識は麻酔から戻ることはありませんでした。
覚悟はしていましたが、別れとはもう本当に悲しくて、辛いものですね。
ただ救いなのは、彼女の息をひきとった後の安らかな顔でした。
晩年は腫瘍のためかずっとションボリしたような顔をしていたのですが、
本当に安らかで、なにか楽しい夢を見ているような、そんな顔で静かに眠りについてくれていて、
飼い主としては本当に救われる思いでした。
久しぶりに元気だった時の寝顔が見れて、よかった。
本当に人が大好きな犬でした。人が来たら本当に喜ぶ。そして疑いを知らない。
番犬としてはかなり失格な部類だと思いますが、とてもわかりやすく愛情を示してくれる。
もちろん餌が欲しいというのもあるのですが、お腹が一杯になっても、
これで遊ぼうとオモチャを持ってきたりやら、
添い寝しようとしてきたりやら、本当に色々と話掛けてくれる犬でした。
そしていつも実家に行く時、必ず玄関に来て迎えてくれ、そして帰りに送ってくれるのはりんごでした。
これも本当にうれしかった。
寂しがり屋の犬だから、
向こうで寂しくしてないかだけが心配です。
お気に入りのオモチャやお菓子はもたせてやりましたが、元気でやってくれていればいいんですけど。
りんご、本当にうちに来てくれてありがとうね。またね。
買いたい車
車を買おうと思っている。
昔から夜の高速サービスエリアが好きで、学生時代は、サービスエリアに行くためだけに高速に乗るなんていう酔狂な事をよくしていた。
サービスエリアの楽しみは夜食のカップ麺。こういう場所にあるカップ麺の自販機が大好きだ。自動販売機に熱湯注ぎ口が付いてると良い。
割り箸をパチンと口で割るのが好きだった。バカな話だが、旅慣れた男の感じがしたから。
そうやってひとしきり雰囲気に浸って帰る。夜中に出発し、夜明けの美しい日差しと共に下宿に帰る。そしてカーテンを引き昼くらいまで寝る。とても幸せな日々だった。
今日のように雨が降っていると、もっと良い。雨の中のドライブほど昂揚するものはないからだ。
どこかに停めて、どうでもいいラジオや音楽を、雨が車の屋根を叩く音と共に聞くのもまた一興だ。
もちろん誰かがいてくれたほうがいいけど、一人でもいい。
カーナビは要らない。車の頼りないライトでマップルで自分の位置を確認するのが楽しい。
多分、何をしても楽しかったのだろうね。
こんなことを今、再びするためにはどんな車を買えばいいのだろうか。
どうも、どんな車を買ってこんなことをしても、もはやあんな気持ちにはなれないのではないかという事にうすうす気づいているのだけれどもね。