猫Rails

ねこー🐈

Hotwireの良かった点、辛かった点、向いているケース、向いていないケース

(自分はRailsを書くことが多く、フロントエンドの経験は乏しいです。見方にだいぶ偏りがあると思いますので、そのあたり差し引いてお読みいただければと思います〜🙇‍♂️)

こんにちは〜。Hotwireを仕事で使う機会があったので、実際に使ってみて感じた、良かった点、辛かった点、向いているケース、向いていないケースを共有します〜。

Hotwireとは?

まずはHotwireの簡単な説明を少しだけ(こちらの本のまとめです)。

HotwireはRails7からRailsのフロントエンドのデフォルトとなった技術です。TurboとStimulusという2つのJSのフレームワークから構成されます。Hotwireはこの2つライブラリの総称です。TurboはTurbo Drive、Turbo Frames、Turbo Streamsという3つの技術から構成されるため、Hotwireの登場人物は以下のようになります。

  • Turbo
    • Turbo Drive
    • Turbo Frames
    • Turbo Streams
  • Stimulus

(実際にはモバイルアプリ開発のためのTurbo NativeとStradaという技術もあるのですが、この記事ではWeb開発のための技術に絞ります。)

Turbo Driveとは?

通常の画面遷移

Turbo Driveによる画面遷移

Turbo Driveは画面遷移を高速にしてくれる技術です。

Turbo DriveはTurbolinksの名前を変えたもので、基本的な機能はTurbolinksと同じです。リンク、フォームのリクエストをTurbo Driveがインターセプトして、fetchによる非同期リクエストにしてくれます。そしてレスポンスされたHTMLの<body>要素だけを抜き出して、現在のページの<body>要素を差し替えてくれます。

通常の画面遷移がHTMLを丸ごと変えるに対して、Turbo Driveでの画面遷移は<body>だけを置換してくれます(正確には<body>の置換に加えて、<head>の一部がマージされます)。これの何が嬉しいかと言うと、画面遷移しても今のページのCSS・JSをそのまま利用できるため、CSS・JSを初期化してページに適用する処理をスキップできます。これによって画面遷移が高速になります。

Turbo Framesとは?

Turbo FramesはTurbo Driveの部分置換版です。

Turbo Driveが<body>要素全体を差し替えるのに対して、Turbo Framesは<turbo-frame>...</turbo-frame>というカスタム要素で囲った箇所だけを差し替えます。画面の一部だけしか更新しないような場合には、Turbo Driveの代わりにTurbo Framesを使うことで高速化できます。

上のGIFで詳細(_cat.html.erb)に相当する箇所を編集(edit.html.erb)に差し替えています。

Turbo Streamsとは?

Turbo Streamsは複数箇所のDOMを同時に更新できます。

Turbo Framesで更新できるのは<turbo-frame>で囲った1箇所だけという制約があります。そのため複数箇所を同時に更新したい場合にはTurbo Streamsを使います。

上のGIFでは編集(edit.html.erb)部分を詳細(_cat.html.erb)に差し替えて、さらにFlash_flash.html.erb)を新しいものに差し替えています。

あとTurbo FramesがDOMの置換しかできないのに対して、Turbo StreamsではDOMの追加・更新・削除をすることが可能です。

他にもActionCable(WebSocket)と組み合わせて使うことで、チャットのようなリアルタイムなアプリケーションを作れたりします。

Stimulusとは?

StimulusはHotwireでJSを書く際のレールのようなものです。生DOM操作の方法を提供してくれます。

Turboを使うとJSを書かずにサーバーサイドレンダリング + fetchでDOMを更新できるようになります。その結果、ReactやVueを使うのに比べて、JSを書く量は劇的に減ります。それでもJSが必要なケースは出てきます。そんな時には、Stimulusが用意するレールの上にJSを書くことになります。

MutationObserverでDOMの変更を監視して、振る舞いを与えるべきHTMLが検出されると自動でアタッチされます。そのためDOMを差し替えるTurboと相性が良いフレームワークとなっています。

Hotwireのデモ

デモ1は素のRailsで作った管理画面です(この記事では、HotwireやReact等のモダンなフロントエンドの技術を使わない、昔ながらのRailsのことを「素のRails」と呼ぶようにします)。

デモ1

デモ1はこちらから触れます

デモ2はHotwireを使いSPA風にした管理画面です。

デモ2

デモ2はこちらから触れます

デモ2ではデモ1の機能(ページネーション・ソート・検索・編集・登録・削除)をHotwireを使い画面遷移せずに行えるようにしています。デモ1のコードを(見た目の変更を除くと)数行修正しただけで、SPA風にできました。JavaScriptは1行も書いていません。

良かった点

Hotwireを使ってみて良かったと感じた点は以下のとおりです。思いつくままに書いたのであんまり整理されていませんが、ご容赦ください〜🙇‍♂️

サーバーサイドに集中できる

Hotwireの特徴はサーバーがHTMLをレスポンスするところにあります。

Hotwireを使うと、フォーム・リンクからのリクエストは全てfetchによる非同期リクエストになります。このfetchに対して、サーバーはHTMLをレスポンスします。

React(やVue等のJSライブラリ)を利用してSPAを作る場合には、fetchに対してサーバーはJSONをレスポンスして、クライアント側でDOMを構築することが多いと思います。このやり方だとバックエンドとフロントエンドで2つのアプリケーションを作ることになってしまいます。同じようなロジックをバックエンドとフロントエンドの両方に書く必要が出てきます。

Hotwireではfetchに対してJSONではなくHTMLをレスポンスします。これによってレンダリングはサーバーサイドでのみ行うようにできます。状態管理するのはサーバーサイドだけでいいし、モデルやバリデーションはサーバーサイドにだけ用意すればよくなります。プログラマはサーバーサイドに集中できるようになり、JSはサポート的に少しだけ使うもの(あるいはほとんど使わないもの)、という立ち位置になります。

チームもサーバーサイドエンジニアだけで構成できるようになります。

Railsの資産をフルに活かせる

レンダリングを全てサーバーサイドで行うというやり方は、昔ながらのRailsのやり方と同じです。自分の中にも会社の中にもRailsだったらこう書けばいい、というRailsの資産が沢山溜まっています。Hotwireを使った開発だと、その資産をフルに活かすことができます。

データモデリングとURL設計さえ適切にしておけば、コントローラーやビューはほぼ機械的に構築できる、というのがRailsの魅力の1つだと感じていました。テーブルとモデルが直接紐付かない場合でも、ApplicationModelを使うなどしてモデルさえしっかり作っておけば、コントローラーやビューはscaffoldと同じように作ればいいという安心感があります。なのでHotwireでそこを取り戻した感があって、ありがたい〜となりました。しかもkaminariやransackのようなモデルからビューを構築するためのお馴染みのgemも使えて、それらもTurboで簡単にSPA風にできるので、そこもありがたい〜となりました。

(HotwireはRailsに依存しない技術なので、Railsの部分はお好きなサーバーサイドのフレームワークに置き換えられると思います。ただ自分はRailsでしかHotwireを使ったことがないので、この記事ではRailsに限定して話をします。)

後付けで段階的にSPA風の挙動を追加できる

Hotwireの素晴らしい点の1つとして、既存のRailsアプリに対して後付けで段階的にSPA風の挙動を追加できる点があります。既存のRailsアプリのコードを少し修正するだけで、SPAのメリットを享受できるようになります。初めからHotwireを使って開発することも可能ですが、最初は慣れ親しんだ素のRailsで開発して、重要な機能だけをHotwireを使い作り込んでいくことが簡単にできます。デモでは、まずは素のRailsで開発してから(デモ1)、後付けでHotwireを使ってSPA風の挙動を追加しています(デモ2)。

少しの労力でSPAのメリットを享受できるからといって、全てのページをHotwireで作り込む必要はありません。全てのページが同じだけの重要度ではありません。例えば請求を見るためのページであれば、月に1度しか使われないかもしれません。そんな機能を作り込む必要はありません。Hotwireを使えば、重要でない機能は今までのRailsと同じように作り、重要な機能だけを作り込んでいく、ということが簡単にできます。

Turbo FramesやTurbo Streamsの利用は、少しだけとはいえ、アプリケーションに複雑さをもたらします。なのでまずはTurbo Driveを使い、さらに必要であればTurbo Frames・Turbo Streamsを使い、さらに必要であればStimulusを使うのがいいと思います。

まずは素のRailsで作っておいて、重要な部分だけを段階的に作り込んでいけることもHotwireの強みです。

参考

zenn.dev

fullstackradio.com

学習コストが低い

Hotwireは学習コストが低いです。TurboもStimulusも公式ドキュメントを読むだけなら数時間で読めます。周辺技術についても新しく学ぶことはあまりありません。Hotwire自体がRailsのエコシステムの一部であって、Railsで使っていたビュー構築のためのライブラリをそのまま使えます。

開発コストが低い

既存のRailsアプリのコードを少し修正するだけでSPA風にできます。デモ1からデモ2にするのに、(見た目の修正を除くと)数行しか修正していません。

WebSocketは必須ではない

自分は誤解していたのですが、WebSocketは必須ではありません。Turbo StreamsをWebSocket(ActionCable)でも使えるというだけです。WebSocketを使わずに、fetchリクエストに対してTurbo Streamsをレスポンスすることも可能です。多くのアプリケーションはこれで十分でしょう。WebSocketはチャットのようにリアルタイム性が必要な時にだけ使います。

WebSocketが必須となると考えることが増えて大変そうだな〜と思っていたので、WebSocketなしで使えるのはありがたいです。

辛かった点・辛くなりそうな点

Hotwireを使ってみて辛かった・辛くなりそうだと感じた点は以下のとおりです。

DOM更新時にレスポンスを待たないといけない

Hotwireはサーバーサイドでレンダリングを行います。そのためDOMを更新する際には、必ずサーバーからのレスポンスを待つことになります。Reactであればstateを更新するだけで済むような場合にも、レスポンスを待ってからDOMを更新します。DBのデータを更新する場合も、レスポンスを待ってからDOMを更新します。楽観的な更新はできません(一応Stimulusを使えば実現できますが、コスパ的にできるだけTurboに任せるのが良さそうです)。

高い応答性が必要な場合には、Hotwireはやめたほうが良さそうです。

SPAのユーザー体験とはだいぶ違う

HotwireはSPA風と呼ばれたりしますが、NextのようなSPAを期待すると裏切られます。ReactやNextでできることの多くがHotwireではできません。

Hotwireを使ってみると、これはSPAというよりも「素のRails」に近いもので、素のRailsに機能を+αするようなものだと感じました。具体的には素のRailsに対して、JSなしで画面遷移せずにCRUDできるようにして(Turbo)、JSから生DOMを触るためのレールを用意した(Stimulus)もの、というイメージです。実際には他にも色々なことができますが、コアな部分はそこなのかなと理解しました。画面設計もRailsと同じくCRUDをベースにしたものになり、SPAのような「アプリケーション」という感じのものとはちょっと違うと感じました(実際には作り込み次第です。ただRailsのやり方を大きく変えるものではありません。Railsのやり方から離れるほど、Hotwireの良さが消えていきます)。

自分が関わる案件だとこれで十分なことがほとんどで、まさにこういうものが欲しかったので、自分にはピッタリでした。ただ、ReactやNextで実現できるようなユーザー体験とは差があります。

SPAの2割の労力で8割の利益を取りに行くのがHotwireだと思います(実際に8割も得られるかはわかりません)。Turboを使ってSPA風にするのはとても簡単です。社内向けの管理画面のようなものであれば、Hotwireで十分です。でも一定以上のユーザー体験を実現しようと思ったら、Hotwireでは足りなくなる可能性があります。

Hey.comはHotwireで作られています。これ以上のものが必要かどうか?がひとつの目安になりそうです。

Herokuを使いづらい

HotwireはDOM更新時にレスポンスを待つ必要があるため、レイテンシの影響をモロに受けます。デモアプリのホスティングにはHerokuを利用しています。Herokuは東京リージョンがないためUSリージョンを利用しているのですが、日本からのアクセスだと200ms程度のレイテンシが発生します。通常の画面遷移だと(自分が関わる案件では)許容範囲になることも多いんですが、Hotwireを使って画面の一部を更新する場合にはちょっと許容できない遅さだと感じます。

こちらはデモ2のアプリをHerokuで動かしたものと、ローカルで動かしたものとの比較です。

Heroku(USリージョン)の場合
ローカルの場合

デモ2を触ってもらうとわかりますが、許容できない遅さです。

Herokuはよく使っていたので、これは残念です。Hotwireを使うなら東京リージョンがあるホスティングサービスを使いたいところです。PaaSだったらRender.comというサービスが安くて、使いやすくて、東京リージョンに対応予定という噂を聞いたので、試してみようと思います。他にも色々良さそうなPaaSがあるみたいです↓

blog.unasuke.com

あとHotwireとは直接関係ないのですが、Rails7からimportmap-railsがデフォルトになって、webpack等のバンドラーを使わずにES6のJSファイルをそのまま配信するようになりました。この際に多くの小さなファイルを送信することになるのでHTTP/2を利用するのですが、HerokuはHTTP/2をサポートしていません。これもちょっとHerokuを使いづらい理由になるのかな〜と思います。ただこちらに関しては、importmap-railsの代わりにjsbundling-railsを使ってバンドルするとか、Herokuの前段にCDNを置くとかすれば解決しそうです。

TypeScriptを使いづらい

HotwireでもTypeScriptを使えますが、ちょっと使いづらいです。

まずStimulus + TSだとtargetやvalue等のプロパティの型を自分で宣言しないといけないので、あんまりTSの恩恵を受けられていない感があります。

さらにRails7からimportmap-railsがデフォルトになって、トランスパイル・バンドルのプロセスがなくなり、ES6をそのまま使うようになりました。別にimportmap-railsを使わなければいいだけなのですが、せっかくならDHHおすすめのやり方でやりたい気持ちです。

あとHotwireを使うとロジックがサーバーサイドに寄ってJSは極端に少なくなるので、そもそもTSを使う必要性が低いということもあります。

Rails側もTSを使うことをあんまり考えていないような雰囲気を感じるので、現実的にはHotwireを使う際にはTSは使わないことが多いのかなと思います。

Stimulusが難しい

Turboは使いやすいのですが、Stimulusは難しいと感じています。正直、今のところStimulusを上手く使えている感がありません。

Stimulusを使う際のコツは、Stimulusコントローラーをページ単位ではなく機能単位で作ることだそうです。ページに対応する大きなコントローラーが1つあるのではなく、機能に対応する再利用可能な小さなコントローラーを沢山用意します。そして、それらのコントローラーを組み合わせてコンポーネント(という概念はありませんが)を作っていくイメージです。これを意識するようになってから、少しコードがマシになりました。

www.betterstimulus.com

Stimulusはドキュメントを読んで使うだけなら簡単なのですが、↑のサイトを読むなどして良い書き方を押さえておかないと、容易につらいコードを生み出します。

あとHotwireを使う際にはStimulus(というかJS)をできるだけ書かずに、サーバーサイドにロジックを寄せてTurboで処理するというのもポイントかなと思います。JSを書く量が増えるほどHotwireの良さが消えていき、React + TSを使いたくなります。

日本語の情報が少ない

日本ではまだあんまり使われていないようで、日本語の情報が少なく日本語での学習が難しいです。Railsのデフォルトに採用されてからまだそんなに時間が経っていないので、これから増えてくるのかな?と思います。

入門書を書きました。無料です。Hotwireの最初の1冊として読んでいただけますと幸いです🙇‍♂️

zenn.dev

黒魔術感

メタプログラミングの話ではありません。)

Turbo Streamsを使いDOMを更新する場合、コントローラーとビューはこんな感じになります。

# app/controllers/cats_controller.rb

  def update
    if @cat.update(cat_params)
      render # update.turbo_stream.erbをrender
    else
      render :edit, status: :unprocessable_entity
    end
  end
<%# app/views/cats/update.turbo_stream.erb %>

<%= turbo_stream.replace @cat %>

catの更新成功時にはupdate.turbo_stream.erbをrenderしています。update.turbo_stream.erbは以下のよう解釈されます。

<%# 内部的にはパーシャルのrenderが行われる %>
<%= turbo_stream.replace @cat do %>
  <%= render partial: "cats/cat",
             locals: { cat: @cat } %>
<% end %>

そしてこれは以下のようなHTMLになります。

<turbo-stream action="replace" target="cat_1">
  <template>
    <!-- パーシャルのrender結果 -->
  </template>
</turbo-stream>

最終的に<turbo-stream>カスタム要素がブラウザ側で評価されて、<template>内の要素で#cat_1の要素を置換します。

ちょっと独特なやり方で、初見時は何が起きているのかわかりませんでした。SJR(Server-generated JavaScript Responses)という、update.js.erbのようなファイルを用意して、JSをERBで作ってレスポンスするという方法がありましたが、それに似た不思議感があります。慣れるとRailsのレールに乗りつつパーシャルを簡単に使い回せていい感じなのですが、最初はちょっと戸惑うかもしれません。

Turbo Streamsに限らず、Hotwireは問題解決のアプローチが独特な感じがあるので、ちょっと黒魔術さを感じることがあります。

富豪的

HotwireのTurbo Framesは富豪的(というのかな?)なアプローチでSPA風の挙動を実現します。

デモ2ではページネーションにTurbo Framesを利用しています。ページネート時に緑線で囲った検索結果(一覧)の部分だけを更新します。

この際にindex.html.erbテンプレートを再利用するのですが、index.html.erbレンダリングするのは検索結果の部分だけではありません。検索フォーム部分も含めてHTMLを丸ごとレンダリングします。しかし検索フォーム部分はレンダリングされレスポンスされますが、クライアント側で使われずに捨てられます。実用上は問題にはなりませんが、ちょっと無駄な処理をしてるような感じもします。

ただ、この無駄のおかげで、既存のRailsアプリに1行コードを加えるだけで、画面を部分更新できるようになります。多少のパフォーマンスやサーバーリソースを犠牲にしてでも、問題をシンプルに解決して、生産性と保守性を取りに行くのがHotwire的なアプローチなんだと理解しました。

partialだらけになる

基本的にはDOM更新にはpartialを使うので、多用するとpartialだらけになります。うまいこと整理する方法を知りたい......

サーバーのリソースを食う

毎回サーバーサイドでレンダリングするので、サーバーのリソースを食います。

分業は難しい

バックエンドとフロントエンドが密結合するので、分業するのは難しいです。

あとモバイルアプリは基本WebViewになります。こちらも分業するのは難しいです。

これは1人のRailsエンジニアが上から下まで全部をできる、ということの裏返しです。どっちが良いかは作るもの・規模・リソース等によると思います。

後からSPAにするのは辛そう

規模が大きくなったらバックエンドとフロントエンドを分けてがっつりSPAにしたい、ということがあります。その時にHotwireを剥がしてSPAにするというのはちょっと辛いかもです。

Hotwireを使ったRailsアプリは素のRailsアプリとそんなに大きく変わりません。なのでコスト的には素のRailsアプリをSPA化するのとあまり変わらないと思います。ただ、結局フロントエンドとバックエンドを分けるんだったら、なんでHotwire使ったんだ?最初からReactにしておけばよかったのでは?となりそうな気がします。

向いているケース

Hotwireに向いているのは以下のようなケースになるのかな〜と思います。

素朴なUI

CRUDをベースにした素朴なUIを作るのに向いています。

JSをがっつり使ったリッチなUIを作るのには向いていません。

Hey.com以上のものが必要かどうか?がひとつの目安になりそうです。

サーバーサイドエンジニアだけの小規模なチーム

Hotwireを使うとサーバーサイドだけに集中できるようになります。サーバーサイドとフロントエンドの分業はなくなり、JSはサーバーサイドエンジニアが書くものになります。そのため、フロントエンドエンジニアがいないような、サーバーサイドエンジニアだけで構成される小規模なチームに向いています。

小規模なアプリケーションだと、一人の開発者がフロントエンドとバックエンドの両方を触れたほうが都合が良いです。逆に大規模な場合は分業したほうが都合が良いことも多く、Hotwireは向いていないのかなと思います(大規模なチームを経験したことがないので推測ですが)。

Railsに慣れているチーム

Hotwireを使うとRailsの資産をフルに活かせます。Railsに慣れているチームがHotwireを使うと、素のRailsアプリを開発するのに比べても遜色ない速度でSPA風のアプリケーションを開発できます(実際は作り込み次第です。デモ程度のものであれば素のRailsで作るのとほとんど労力は変わりません)。

管理画面

ここからは具体的なケースを考えてみます。

作るものとしては、Hotwireが一番向いていると思うのが管理画面です。管理画面はそんなに開発リソースをさけないけれども、そこそこインタラクティブであって欲しく、機能的にはCRUD + α程度におさまります。Hotwireを使うには丁度よいです。

Railsの受託会社

組織としては、Railsをメインにしている受託開発の会社はとても向いていると思います。

Railsエンジニアが多くて既存のRailsの資産を活かせるし、分業しない小規模なチームになることが多いし、素朴なUIでOKなことも多いし、価値を届けることにフォーカスできるし、受託案件の多くはHotwire向きです。実際に使うかどうかは案件次第となりますが、多くの案件で「丁度よい」選択になるんじゃないかと思います。

スタートアップ

自分はスタートアップの経験はあんまりないんですが、Autifyの近澤さんのpodcastを聞いて、Hotwireはスタートアップにも向いていそうだなと思いました。

anchor.fm

AutifyはRailsバックエンド + ReactフロントエンドによるSPAの開発を始めたのですが、開発速度の面で問題が生じたため、Reactを捨ててRailsのみにしたそうです。そしてフロントエンドエンジニアの方が入社されてから、効果が高いページから徐々にSPA化を始めたそうです(詳しくはPodcastを聞いてください)。

スタートアップではできるだけ速く価値を届けることが最優先事項になります。時間をかけてリッチなUIを作り込んでも、使う人がいなかったら意味がありません。最終的にSPAにするからという理由で最初からSPAを作るのは、場合によっては仮説検証のサイクルを回す速度を落としてしまう可能性があります(作るものやメンバーのスキルセット次第だと思います)。Hotwireは最初は素のRailsと同じように開発して、後付けで段階的にSPA風に作り込んでいくということが得意です。初速を落とさずにSPAの恩恵を受けられるので、開発速度と(そこそこの)ユーザー体験の両方を取りたいスタートアップには良い選択になります。

ただ、アプリの規模が大きくなったらバックエンドとフロントエンドを分けてSPA化したいというケースも出てくると思います。その際にHotwireを剥がすのは辛そうなので、結果的に中途半端な選択となってしまう可能性はあります。

個人開発

Hotwireは個人開発にも向いています。一人でバックエンドとフロントエンドの両方を書くのはなかなか大変ですが、Hotwireであれば一人でも問題なく開発できます。

向いていないケース

Hotwireに向いていないのは以下のようなケースになると思います。

  • リッチなUIが必要
  • 高い応答性が必要
  • フロントエンドとバックエンドを分業するような大規模なチーム
  • ネイティブアプリが必要(Hotwireだと基本WebViewになる)

Hotwireと受託会社

自分は受託の経験が長めで、HotwireはRailsの受託会社にとてもハマる技術だと考えているので、ちょっと受託とHotwireの関係を深堀りしてみます。

Hotwireをやらないなら、Railsをやる理由は減っていく

HotwireはReact(等の現代のフロントエンドの技術)とは真逆の方向を向いた技術です。RailsはHotwireの方向へ進んでいきます。つまりRailsは現代のフロントエンドとは逆方向へ進んでいきます。RailsをやるならHotwireをやりたいし、逆にHotwireをやらないならバックエンドにRailsを選ぶ理由は(既に減ってきていますが、今後ますます)減っていきます。なのでHotwireをやっていくかどうかという問題は、実は、今後も会社としてRuby/Railsをやっていくかどうかという問題と大きく関わっているんだと思います。

Reactをやっていきたい人からすると、Hotwireは受け入れられない感じになるんだろうと思います。そのためReactを既にガッツリ使ってる組織では、Hotwireは採用しづらそうです。Hotwireを中途半端に採用すると、Turbolinks + Stimulusがそうだったように、組織内で負債として扱われるようになってしまう可能性があります。なので、Hotwireを採用するなら、組織としてHotwireをやっていくぞ!今後もRuby/Railsをやっていくぞ!となるのが理想なのかなと思います。Railsメインの受託開発の会社だとその意思決定をしやすそうなので、その点でも向いていそうです。

Rails + Reactのつらさ

受託では分業せずに1人のエンジニアがバックエンドからフロントエンドまで全部やるケースが多いと思います。その時にRails + React(典型的にはNextによるSPA)を採用することが多いと思いますが、この構成にはつらさを感じています。

今まで自分が見てきたRails + Reactの案件は、あまりうまくいっていないことが多かったです。バックエンドとフロントエンドの両方を作る必要があり、開発速度の面で問題が生じていました。さらに開発速度の問題に加えて、複雑さが増すことでデバッグが難しくなり、多くのバグを生み出し、パフォーマンス改善が難しくなっていました。ユーザー体験を良くするためにReactを採用しているはずなのに、ユーザー体験を悪くしていることさえありました。

これはReactの問題ではなく、チーム構成と技術選定の問題です。自分が関わってきた案件は、Railsエンジニアだけから構成される小規模なチームです。そういうチームだとバックエンドはRailsありきで、フロントエンドどうしよう?という流れになります。バックエンドがRailsであれば、MPAよりSPAの方が複雑になりコストが高くなるのは明らかです。

でも、バックエンドもフロントエンドと同じくTypeScriptを採用すれば、そんなでもないのかな?と思ったりもします。言語を統一すればコンテキストスイッチがなくなるし、型やロジックを共有できます。つまりReactがつらかったんじゃなく、Rails + Reactがつらかったんじゃないかという気がしています。実際に仕事でTypeScript + React + Next + API Routes + Prismaのような構成で小規模なSPAを作ったのですが、フロントエンドもバックエンドもさくさく作れて、これで良さそうという気持ちになりました。面倒な部分はNextがいい感じにやってくれますし、なによりVSCode + TypeScriptの組み合わせによる開発体験がとても良くて、フロントエンドとバックエンドだけと言わず、全部TSでやりたい、くらいに思いました(API Routesで破綻しないような小規模なアプリを作った感想なので、規模が大きくなると話が変わりそうではあります)。

あと自分が見てきたRails + Reactの案件があまりうまくいっていなかった理由の1つとして、単純にReactやSPAに慣れていないということも大きかったです(というかこれが一番大きな理由な気がします)。バックエンドとフロントエンドの両方を学びつづけるのはなかなか大変です。基礎は押さえられたとしても、エコシステムはどんどん進化していきます。新しい情報を追いかけるだけで精一杯になってしまい、その結果技術の深堀りができずに、バックエンドもフロントエンドもどっちも中途半端ということになりがちです(なりました)。フロントエンドを実務レベルでやっていくには相当な学習が必要です。Nodeを深く知らずに、Nodeの経験を積まずに、フロントエンドをやることにはだいぶ厳しさを感じています。バックエンドにNode(TS)を採用すると言語やエコシステムの学習効率を最大化できるため、スーパーマンでなくともバックエンドとフロントエンドの両方を深く学習していけるようになるのかなと思います。

バックエンドをTSにするというのはとても良さそうです。TSはバックエンド、フロントエンドだけでなく、サーバーレス、モバイルアプリ、デスクトップアプリ(というかGUI全般)などあらゆる分野で活躍してくれるので、リソース不足の組織にも優しそうです。Hotwireのようにサーバーサイドレンダリングのみという制約による、ユーザー体験の限界もありません。型もあります。フロントエンドの流れで今後ますます進化していくことは確実ですし、実はこっちの方向性のが良いんじゃないかという気もしています。

分業できる規模ならRails + Reactでも問題にならないのかなと思います。ただ、一人で全てを担当するような場合には、Rails + Reactだと、RailsとReactのどちらの良さも殺してしまっているように感じます。Rails + HotwireでもReact + Node(TS)でもいいのですが、どちらかに寄せたい気持ちです。サーバーサイド重視ならRails + Hotwireで、クライアントサイド重視ならReact + Node(TS)を使うと作りやすそうですが、まぁどちらを選んでもバランスよく対応できると思います。

Railsの受託会社はHotwireが良さそう

とはいえ、Railsの受託会社にはHotwireを推したいです。

自分が関わった受託案件に関しては、Hotwireで十分なものがほとんどでした。パフォーマンスはたいていSQLボトルネックであり、数百msとか、場合によっては1000ms以上かかる場合があるとかそういうレベルです。そこを改善しておいて、バグが出ないようにして、そこそこのユーザー体験を実現できれば、あとは価値提供の速度が重視されます。

組織にはRailsアプリが沢山あり、Railsが得意なエンジニアが沢山いて、Railsの資産が溜まっています。Railsの受託会社の場合は、Ruby/RailsをやめてバックエンドをNode(TS)にしていく方向性よりは、Hotwireを採用する方向性のほうが良いんじゃないかという気がします。

Railsは技術的な目新しさはそれほどないかもしれませんが、サーバーサイドが重要なアプリケーションで、価値提供にフォーカスしたいのであれば、今でも良い選択だと思います。そしてRailsを使うならHotwireは最高の相方になります。

まとめ

えらい長くなってしまった。

Hotwireは向き不向きがはっきりした技術だと思います。Hotwireが良い選択になるかどうかはケース次第です。React等の現代のフロントエンド技術を使っていて、開発速度の面などで課題を感じていないのであれば、あえてHotwireを使う必要はないのかなと思います(たぶん1人のRailsエンジニアが上から下まで全部やろうと思った時に、この課題を感じやすいんだろうと思います)。

個人的にはHotwireは多くのRails受託案件で「丁度よい」選択になりそうだと思うので、受託会社の方にはぜひHotwireで遊んでみてほしいなぁと思いました。

参考

HTML Over The Wire | Hotwire

Stimulus 3 + Turbo 7 = Hotwire 1.0

Hotwireとは何なのか?

Hotwire を 本番環境で使ってみた感想 - Speaker Deck

Modern web apps without JavaScript bundling or transpiling

HotwireからDHHが考えるこれからのRailsとJSの付き合い方を知る - Speaker Deck

Bearer | Why Hotwire in 2021

Hotwireの感想 - laiso

Rails7がもつフロントエンドへの「答え」

Devise入門 64のレシピ

これは「フィヨルドブートキャンプ Advent Calendar 2020」の1日目の記事です。
フィヨルドブートキャンプ Part 1 Advent Calendar 2020 - Adventar
フィヨルドブートキャンプ Part 2 Advent Calendar 2020 - Adventar

環境

Ruby: 2.7.1
Rails: 6.0.3
Devise: 4.7.3

第1章 Deviseをはじめよう

🐱 DeviseはRailsに認証機能を提供するgemだよ。Deviseを使うとユーザーはサインアップやログインができるようになるよ。

001 Deviseを使ってみよう

🐱 Deviseがどんな感じなのか実際に使ってみよう!

🐱 まずはDeviseをinstallするよ。

# Gemfile

gem "devise"
$ bundle install

🐱 次は$ rails g devise:installコマンドを実行してね。Deviseの設定ファイル(devise.rb)とロケールファイル(devise.en.yml)が作成されて、英語でセットアップの指示が表示されるよ。

$ rails g devise:install
      create  config/initializers/devise.rb
      create  config/locales/devise.en.yml
===============================================================================
Depending on your application's configuration some manual setup may be required:

  1. Ensure you have defined default url options in your environments files. Here
     is an example of default_url_options appropriate for a development environment
     in config/environments/development.rb:

       config.action_mailer.default_url_options = { host: 'localhost', port: 3000 }

     In production, :host should be set to the actual host of your application.

     * Required for all applications. *

  2. Ensure you have defined root_url to *something* in your config/routes.rb.
     For example:

       root to: "home#index"

     * Not required for API-only Applications *

  3. Ensure you have flash messages in app/views/layouts/application.html.erb.
     For example:

       <p class="notice"><%= notice %></p>
       <p class="alert"><%= alert %></p>

     * Not required for API-only Applications *

  4. You can copy Devise views (for customization) to your app by running:

       rails g devise:views

     * Not required *

===============================================================================

🐱 指示通りにセットアップを進めていくよ。まずはActionMailerにデフォルトURLを設定するよ。Deviseはパスワードリセットなどでユーザーにメールを送信するのだけど、これを設定しておくことでメール内のリンクを正しく表示できるようになるよ。開発環境と本番環境の設定ファイルにそれぞれ設定してね。

# config/environments/development.rb

# 開発環境はこのままコピペでいいよ
config.action_mailer.default_url_options = { host: 'localhost', port: 3000 }
# config/environments/production.rb

# 本番環境ではhost名を指定してね
config.action_mailer.default_url_options = { host: 'xxxx.com' }

🐱 次はrootのルーティングを設定するよ。ここではHomeControllerindexアクションを設定するよ。

# config/routes.rb

root to: "home#index"

🐱 HomeControllerを作成しておくね。

$ rails g controller home index

🐱 flashメッセージを表示できるようにするよ。これを設定しておくと、ユーザーがログインした時などに『ログインしました。』のようなメッセージを画面に表示できるようになるよ。レイアウトアウトテンプレートにnoticealertを表示するコードを追加してね。

# app/views/layouts/application.html.erb

<!DOCTYPE html>
<html>
  <head>
    <title>DemoApp</title>
    <%= csrf_meta_tags %>
    <%= csp_meta_tag %>

    <%= stylesheet_link_tag 'application', media: 'all', 'data-turbolinks-track': 'reload' %>
    <%= javascript_pack_tag 'application', 'data-turbolinks-track': 'reload' %>
  </head>

  <body>
    <!-- この2行を追加してね -->
    <p class="notice"><%= notice %></p>
    <p class="alert"><%= alert %></p>

    <%= yield %>
  </body>
</html>

🐱 次はDeviseのビューファイルを自分のプロジェクトにコピーするよ。このままでもDeviseは動くけど、コピーしておくことでビューファイルを自由にカスタマイズできるようになるよ。

$ rails g devise:views
      invoke  Devise::Generators::SharedViewsGenerator
      create    app/views/devise/shared
      create    app/views/devise/shared/_error_messages.html.erb
      create    app/views/devise/shared/_links.html.erb
      invoke  form_for
      create    app/views/devise/confirmations
      create    app/views/devise/confirmations/new.html.erb
      create    app/views/devise/passwords
      create    app/views/devise/passwords/edit.html.erb
      create    app/views/devise/passwords/new.html.erb
      create    app/views/devise/registrations
      create    app/views/devise/registrations/edit.html.erb
      create    app/views/devise/registrations/new.html.erb
      create    app/views/devise/sessions
      create    app/views/devise/sessions/new.html.erb
      create    app/views/devise/unlocks
      create    app/views/devise/unlocks/new.html.erb
      invoke  erb
      create    app/views/devise/mailer
      create    app/views/devise/mailer/confirmation_instructions.html.erb
      create    app/views/devise/mailer/email_changed.html.erb
      create    app/views/devise/mailer/password_change.html.erb
      create    app/views/devise/mailer/reset_password_instructions.html.erb
      create    app/views/devise/mailer/unlock_instructions.html.erb

🐱 Userモデルを作成するよ。$ rails g devise Userを実行すると、Userモデルとusersテーブルを作成するためのmigrationファイルが作成されるよ。

$ rails g devise User
      invoke  active_record
      create    db/migrate/20201103065100_devise_create_users.rb
      create    app/models/user.rb
      invoke    test_unit
      create      test/models/user_test.rb
      create      test/fixtures/users.yml
      insert    app/models/user.rb
       route  devise_for :users

🐱 db:migrateを実行してusersテーブルを作成してね。

$ rails db:migrate

🐱 これで完了だよ。サーバーを起動して、ブラウザから http://localhost:3000/users/sign_in にアクセスするとログイン画面が表示されるよ。

$ rails server

f:id:nekorails:20210318103647p:plain:w250

🐱 ログインだけでなく、サインアップなどの機能も使えるので遊んでみてね。

002 ヘルパーを使ってみよう

🐱 Deviseはコントローラーとビューで使えるヘルパーメソッドを提供してくれるよ。

🐱 HomeControllerに以下のコードを追加してね。

# app/controllers/home_controller.rb

class HomeController < ApplicationController
  # リクエストしてきたユーザーを認証する。
  # ユーザーがログイン済みの場合はアクセスを許可して、未ログインの場合はroot_pathにリダイレクトする。
  before_action :authenticate_user!

  def index
  end
end

🐱 before_action :authenticate_user!を利用することで、HomeControllerへのアクセスを認証できるようになるよ。もしユーザーが未ログインだったらこのコントローラーにはアクセスできずに、root_pathへリダイレクトされることになるよ。

🐱 指定のアクションだけ認証したい場合はonlyオプションを使えばOKだよ。

# app/controllers/home_controller.rb

class HomeController < ApplicationController
  before_filter :authenticate_user!, only: %i(index)

  def index
  end

  def new
  end
end

🐱 これでnewアクションは認証しないので、未ログイン状態でもアクセスできるよ。

🐱 他にもuser_signed_in?current_userなどのメソッドが追加されるよ。

# app/controllers/home_controller.rb

class HomeController < ApplicationController
  def index
    # user_signed_in?: ログイン済みの場合はtrueを返す。
    # current_user: ログイン済みの場合はログインユーザーを返す。
    # ログイン済みの場合、ログインユーザーのidをログに書き込む。
    if user_signed_in?
      logger.debug current_user.id
    end

    # ...省略...
  end
end

🐱 これらのヘルパーを使ってアプリケーションを開発していくことになるよ。他のヘルパーについては コントローラー・ビューのメソッド を参照してね。

第2章 モジュールを使う

003 モジュールとは?

🐱 認証では『ログイン』以外にも、『サインアップ』や『パスワードリセット』など、いろんな機能が必要になるよね。Deviseは認証の各機能をモジュールとして提供しているよ。例えば『ログイン時に何度もパスワードを間違えた場合は、アカウントをロックしたい。』みたいな場合がある。そんな時はLockableモジュールを有効にしてあげれば、自分でコードを書かなくてもDeviseがアカウントロックの機能を追加してくれるんだ。アプリケーションによって要件は変わるけれども、Deviseは各機能がモジュール形式になっているので、必要なモジュールだけを選んで使うことができるよ。

モジュールの種類

🐱 モジュールは全部で10個あるよ。

モジュール名 機能 デフォルト
Registerable サインアップ機能 有効
Database Authenticatable Email/Password入力によるログイン機能 有効
Rememberable Remember Me機能(ブラウザを閉じてもログインが継続する機能) 有効
Recoverable パスワードリセット機能 有効
Validatable Email/Passwordのバリデーション機能 有効
Confirmable サインアップ時に本登録用のメールを送信して、メールアドレスを確認する機能 無効
Trackable ログイン時の情報(IPアドレスなど)をDBに保存する機能 無効
Timeoutable 一定期間アクセスがないと強制ログアウトさせる機能 無効
Lockable 指定回数ログイン失敗でアカウントをロックする機能 無効
Omniauthable Omniauthとの連携機能(TwitterGoogleアカウントなどでログインできる) 無効

🐱 モジュールはUserモデルのdeviseメソッドで指定すると有効にできるんだ。デフォルトではdatabase_authenticatableregisterablerecoverablerememberablevalidatableの5つのモジュールが有効になっているよ。

# app/models/user.rb

class User < ApplicationRecord
  # 以下の5つのモジュールはデフォルトでは無効だよ。
  # :confirmable, :lockable, :timeoutable, :trackable, :omniauthable

  # 以下の5つのモジュールがデフォルトで有効だよ。
  devise :database_authenticatable, :registerable,
         :recoverable, :rememberable, :validatable
end

🐱 デフォルトで有効になっている5つのモジュールは、特別な事情がない限りそのまま有効にしておけばいいと思うよ。デフォルトで無効になっている5つのモジュールは必要に応じて有効にしてね。

モジュールのカラム

🐱 モジュールによってはusersテーブルにカラムを追加する必要があるよ。

🐱 rails g devise:installコマンドで作成されたマイグレーションファイルを見てみるよ。

# db/migrate/20201103065100_devise_create_users.rb

# frozen_string_literal: true

class DeviseCreateUsers < ActiveRecord::Migration[6.0]
  def change
    create_table :users do |t|
      ## Database authenticatable
      t.string :email,              null: false, default: ""
      t.string :encrypted_password, null: false, default: ""

      ## Recoverable
      t.string   :reset_password_token
      t.datetime :reset_password_sent_at

      ## Rememberable
      t.datetime :remember_created_at

      ## Trackable
      # t.integer  :sign_in_count, default: 0, null: false
      # t.datetime :current_sign_in_at
      # t.datetime :last_sign_in_at
      # t.string   :current_sign_in_ip
      # t.string   :last_sign_in_ip

      ## Confirmable
      # t.string   :confirmation_token
      # t.datetime :confirmed_at
      # t.datetime :confirmation_sent_at
      # t.string   :unconfirmed_email # Only if using reconfirmable

      ## Lockable
      # t.integer  :failed_attempts, default: 0, null: false # Only if lock strategy is :failed_attempts
      # t.string   :unlock_token # Only if unlock strategy is :email or :both
      # t.datetime :locked_at


      t.timestamps null: false
    end

    add_index :users, :email,                unique: true
    add_index :users, :reset_password_token, unique: true
    # add_index :users, :confirmation_token,   unique: true
    # add_index :users, :unlock_token,         unique: true
  end
end

🐱 こんな感じでモジュール毎に必要なカラムが用意されているよ。例えばConfirmableモジュールを有効にしたい場合は、コメントアウトされているconfirmation_tokenなどをアンコメントする必要があるよ。

# db/migrate/20201103065100_devise_create_users.rb

# frozen_string_literal: true

class DeviseCreateUsers < ActiveRecord::Migration[6.0]
  def change
    create_table :users do |t|
      ## Database authenticatable
      t.string :email,              null: false, default: ""
      t.string :encrypted_password, null: false, default: ""

      ## Recoverable
      t.string   :reset_password_token
      t.datetime :reset_password_sent_at

      ## Rememberable
      t.datetime :remember_created_at

      ## Trackable
      # t.integer  :sign_in_count, default: 0, null: false
      # t.datetime :current_sign_in_at
      # t.datetime :last_sign_in_at
      # t.string   :current_sign_in_ip
      # t.string   :last_sign_in_ip

      ## Confirmable
      # これらのカラムが必要になるのでアンコメントしてね。
      t.string   :confirmation_token
      t.datetime :confirmed_at
      t.datetime :confirmation_sent_at
      t.string   :unconfirmed_email # Only if using reconfirmable

      ## Lockable
      # t.integer  :failed_attempts, default: 0, null: false # Only if lock strategy is :failed_attempts
      # t.string   :unlock_token # Only if unlock strategy is :email or :both
      # t.datetime :locked_at


      t.timestamps null: false
    end

    add_index :users, :email,                unique: true
    add_index :users, :reset_password_token, unique: true

    # カラムに対応するインデックスもアンコメントしてね。
    add_index :users, :confirmation_token,   unique: true
    # add_index :users, :unlock_token,         unique: true
  end
end

🐱 これでマイグレーションを実行すればモジュールに必要なカラムを追加できるよ。

$ rails db:migrate

🐱 後からモジュールを追加する場合は、カラムを追加するマイグレーションファイルを作成すればOKだよ。

$ rails g migration add_confirmable_columns_to_users
      invoke  active_record
      create    db/migrate/20201115225427_add_confirmable_columns_to_users.rb
# db/migrate/20201115225427_add_confirmable_columns_to_users.rb

class AddConfirmableColumnsToUsers < ActiveRecord::Migration[6.0]
  def change
    change_table :users do |t|
      # Confirmableに必要なカラム
      t.string   :confirmation_token
      t.datetime :confirmed_at
      t.datetime :confirmation_sent_at
      t.string   :unconfirmed_email
    end

    add_index :users, :confirmation_token, unique: true
  end
end

モジュールのルーティング

🐱 Deviseのルーティングはdevise_forメソッドが用意してくれるよ。

# config/routes.rb

Rails.application.routes.draw do
  devise_for :users
end

🐱 モジュールを有効にすると、devise_forメソッドによってモジュールに対応するルーティングが自動的に追加されるよ。デフォルトでは5つのモジュールが有効になっているので、それに対応するルーティングが追加されているよ。ただ、全てのモジュールにコントローラーがあるわけではなく、今回であればdatabase_authenticatableregisterablerecoverableの3つのモジュールにコントローラーが存在するんだ。そのためこの3つのコントローラーに対応するルーティングが追加されるよ。

$ rails routes
                  Prefix Verb   URI Pattern                    Controller#Action
        new_user_session GET    /users/sign_in(.:format)       devise/sessions#new
            user_session POST   /users/sign_in(.:format)       devise/sessions#create
    destroy_user_session DELETE /users/sign_out(.:format)      devise/sessions#destroy
       new_user_password GET    /users/password/new(.:format)  devise/passwords#new
      edit_user_password GET    /users/password/edit(.:format) devise/passwords#edit
           user_password PATCH  /users/password(.:format)      devise/passwords#update
                         PUT    /users/password(.:format)      devise/passwords#update
                         POST   /users/password(.:format)      devise/passwords#create
cancel_user_registration GET    /users/cancel(.:format)        devise/registrations#cancel
   new_user_registration GET    /users/sign_up(.:format)       devise/registrations#new
  edit_user_registration GET    /users/edit(.:format)          devise/registrations#edit
       user_registration PATCH  /users(.:format)               devise/registrations#update
                         PUT    /users(.:format)               devise/registrations#update
                         DELETE /users(.:format)               devise/registrations#destroy
                         POST   /users(.:format)               devise/registrations#create

🐱 Confirmableモジュールを有効にすると、Confirmableモジュール用のルーティングが追加されるよ。

# app/models/user.rb

class User < ApplicationRecord
  # Confirmableモジュールを追加する
  devise :database_authenticatable, :registerable,
         :recoverable, :rememberable, :validatable,
         :confirmable
end
$ rails routes
                  Prefix Verb   URI Pattern                       Controller#Action
        new_user_session GET    /users/sign_in(.:format)          devise/sessions#new
            user_session POST   /users/sign_in(.:format)          devise/sessions#create
    destroy_user_session DELETE /users/sign_out(.:format)         devise/sessions#destroy
       new_user_password GET    /users/password/new(.:format)     devise/passwords#new
      edit_user_password GET    /users/password/edit(.:format)    devise/passwords#edit
           user_password PATCH  /users/password(.:format)         devise/passwords#update
                         PUT    /users/password(.:format)         devise/passwords#update
                         POST   /users/password(.:format)         devise/passwords#create
cancel_user_registration GET    /users/cancel(.:format)           devise/registrations#cancel
   new_user_registration GET    /users/sign_up(.:format)          devise/registrations#new
  edit_user_registration GET    /users/edit(.:format)             devise/registrations#edit
       user_registration PATCH  /users(.:format)                  devise/registrations#update
                         PUT    /users(.:format)                  devise/registrations#update
                         DELETE /users(.:format)                  devise/registrations#destroy
                         POST   /users(.:format)                  devise/registrations#create
   # Confirmableモジュール用のルーティングが追加される
   new_user_confirmation GET    /users/confirmation/new(.:format) devise/confirmations#new
       user_confirmation GET    /users/confirmation(.:format)     devise/confirmations#show
                         POST   /users/confirmation(.:format)     devise/confirmations#create

🐱 ルーティングは有効なモジュールによって自動で決まるので、routes.rbの編集は不要だよ。

モジュールのコントローラーとビュー

🐱 モジュールによってはコントローラーとビューを提供するものもあるよ。例えばConfirmableモジュールはDevise::ConfirmationsControllerとそれに対応するビューを提供するよ。

HTTPメソッド path コントローラー#アクション 目的
GET /users/confirmation devise/confirmations#show confirm。メールのリンク先はここ。クエリパラメーターのconfirmation_tokenが一致しないとアクセスできない。
GET /users/confirmation/new devise/confirmations#new confirm指示メール再送信画面。
POST /users/confirmation devise/confirmations#create confirm指示メール送信。

モジュールのメソッド

🐱 モジュールを追加するとUserにメソッドが追加されるよ。例えばConfirmableモジュールを追加すると、確認メールを送信するためのUser#send_confirmation_instructionsメソッドなどが追加されるよ。通常であればユーザーに対する操作は用意されたDeviseのコントローラーから行うので、これらのメソッドを直接使うことは少ないよ。ただ手動で操作したい場合には、直接これらのメソッドを使うことになるよ。

# 手動でConfirmメールを送信
user.send_confirmation_instructions

# confirmする
# 具体的にはconfirmed_atに現在時刻を設定する
user.confirm

# confirm済みなら、true
user.confirmed?

モジュールのメール送信

🐱 メールを送信するためにActionMailerを利用するモジュールもあるよ。例えばConfirmableモジュールであれば確認メールであるDevise::Mailer#confirmation_instructionsを提供するよ。

モジュールの設定

🐱 各モジュールは専用の設定があり、設定を変更することでモジュールの挙動を変更できるよ。

# config/initializers/devise.rb

# Confirmableモジュールの設定
# 確認メールの有効期限
config.confirm_within = 3.days

004 Registerableモジュール

🐱 ここからは各モジュールの解説をしていくね。

🐱 Registerableモジュールはサインアップ機能を提供するよ。具体的にはUserレコードを作成/更新/削除する機能を提供するよ。

コントローラーとルーティング

🐱 RegisterableモジュールではDevise::RegistrationsControllerというコントローラーと以下の6つのアクションが用意されるよ。

HTTPメソッド path コントローラー#アクション 目的
GET /users/sign_up devise/registrations#new サインアップ画面
GET /users/edit devise/registrations#edit アカウント編集画面。emailやpasswordを編集できる。
POST /users devise/registrations#create アカウント登録
PATCH/PUT /users devise/registrations#update アカウント更新
DELETE /users devise/registrations#destroy アカウント削除
GET /users/cancel devise/registrations#cancel session削除。OAuthのsessionデータを削除したい場合に使う。

🐱 /users/sign_up を開くとサインアップ画面が表示されるよ。

f:id:nekorails:20210318103650p:plain:w250

🐱 Registration(登録)というリソースをnew(新規作成)するためDevise::RegistrationsController#newになっているよ。pathはRestfulに考えると/registration/newになるのだけど、サインアップ画面であることがわかりやすくなるように/users/sign_upとなっているよ。

🐱 サインアップするとUserレコードが作成されて、サインイン状態になり、アカウント編集画面(/users/edit)にリダイレクトされるよ。アカウント編集画面ではユーザーが自分のアカウント情報であるemailやpasswordを編集できるよ。

f:id:nekorails:20210318103653p:plain:w400

設定

🐱 Registerableモジュールで設定できる項目は以下の通りだよ。

# config/initializers/devise.rb

# パスワード変更後に自動的にサインインさせる。
config.sign_in_after_change_password = true

参考

005 Database Authenticatableモジュール

🐱 Database Authenticatableモジュールを使うと、emailとpasswordでログインできるようになるよ。

👦🏻 emailとpassword以外のログイン方法もあるってこと?

🐱 そうだよ。後ででてくるけど、例えばOmniauthableモジュールを使えば、TwitterGoogleのアカウントを使ってログインできるようになるよ。ここではDatabase Authenticatableモジュールを使ったemailとpasswordでのログインについて解説するね。

コントローラーとルーティング

🐱 Database AuthenticatableモジュールではDevise::SessionsControllerというコントローラーと以下の3つのアクションが用意されるよ。

HTTPメソッド path コントローラー#アクション 目的
GET /users/sign_in devise/sessions#new ログイン画面
POST /users/sign_in devise/sessions#create ログイン
DELETE /users/sign_out devise/sessions#destroy ログアウト

🐱 ブラウザから localhost:3000/users/sign_in を開くとログイン画面が表示されるよ。

f:id:nekorails:20210318103657p:plain:w250

🐱 Deviseではログイン時にSessionを作成するよ。Sessionをリソースだと考えて、それをnew(新規作成)するため、ログイン画面のアクションはDevise::SessionsController#newとなっているよ。pathはログイン画面だということがわかりやすいように、/session/newではなく/users/sign_inとなっているよ。

🐱 ログイン後にDevise::SessionsController#destroyを叩けばログアウトできるよ。こんな感じのリンクを用意してね。

<!-- destroy_user_session_pathは`/users/sign_out`を指すURLヘルパーだよ -->
<!-- HTTPメソッドにはDELETEメソッドを指定してね -->
<%= link_to "ログアウト", destroy_user_session_path, method: :delete %>

カラム

🐱 Database Authenticatableモジュールでは、usersテーブルに以下の2つのカラムが必要になるよ。

カラム 概要
email メールアドレス。
認証に利用。
DB的にはユニークキーになり、ユーザーは重複するメールアドレスを登録することができないよ。
encrypted_password ハッシュ化されたパスワード。
認証に利用。
パスワードを直接DBに保存するのはセキュリティー的に問題があるので、ハッシュ化したパスワードをDBに保存するよ。Deviseでは内部的にbcryptというハッシュ化関数を使っていて、DB保存前に自動的にハッシュ化してくれるよ。

設定

🐱 Database Authenticatableモジュールで設定できる項目は以下の通りだよ。

# config/initializers/devise.rb

# ハッシュ化のレベル。
# ハッシュ化には結構時間がかかる。
# bcrypt(デフォルトのアルゴリズム)の場合レベルに応じて指数関数的に遅くなり、例えばレベル20では60秒程度かかる。
# テストの時はレベル1にして速度を上げる。
# 本番ではレベル10以下は利用すべきでない。
config.stretches = Rails.env.test? ? 1 : 11

# ハッシュ化する際のペッパー。(saltみたいなやつ。)
# 詳細は https://stackoverflow.com/questions/6831796/whats-the-most-secure-possible-devise-configuration
config.pepper = 'e343ec013eac51040db52ee0cc22175d262f8bd87badc7ec87dcba597ccde6e4449b7890bba62d8598fd8f33b0ffbb7ad128ee5e39a18509691851cbfc81b80a'

# email変更時にemail変更完了メールを送信する。
config.send_email_changed_notification = false

# password変更時にpassword変更完了メールを送信する。
config.send_password_change_notification = false

メソッド

🐱 Database AuthenticatableモジュールではUserモデルに以下のメソッドを提供するよ。

# passwordをセットする。
# 内部で暗号化して`encrypted_password`にセットしてくれるよ。
user.password = "password"
user.encrypted_password #=> "$2a$12$V/xUMhmLEZApbyv2Y0jI4eyJ0gYE8JlVPL2/1Yr9jcFXChnQzC0Hi"

# パスワードが正しければtrue。
# 引数のパスワードをハッシュ化してencrypted_passwordの値と比較してくれる。
user.valid_password?('password') #=> true

# passwordとpassword_confirmationにnilをセット。
user.clean_up_passwords
user.password #=> nil
user.password_confirmation #=> nil

メール

🐱 Database Authenticatableモジュールでは以下の2つのメールを送信するよ。

メーラー#メソッド 概要
Devise::Mailer#email_changed Eメール変更完了メール。Eメール変更時に送信する。
Devise::Mailer#password_change パスワード変更完了メール。パスワード変更時に送信する。

🐱 この2つはデフォルトではメール送信しない設定になっているので、もしメール送信したい場合は設定を変更してね。

# config/initializers/devise.rb

# email変更時にemail変更完了メールを送信する。
config.send_email_changed_notification = true

# password変更時にpassword変更完了メールを送信する。
config.send_password_change_notification = true

参考

006 Rememberableモジュール

🐱 RememberableモジュールはRemember Me機能を提供するよ。Cookieにユーザーのトークンを保存することで、セッションが切れてもCookieからユーザーを取得して、ログイン状態を維持できるよ。

🐱 Rememberableモジュールが有効だと、ログイン画面にRemember meというチェックボックスが用意されるよ。ユーザーはここにチェックを入れてログインすることで、Remember Meを利用できるんだ。

f:id:nekorails:20210318103701p:plain:w250

カラム

カラム 概要
remember_created_at Remenber Meした時刻
remember_token remember_me用のtoken
remember_tokenカラムがなければ、encrypted_passwordの先頭30文字で代用するので、別になくてもOKだよ。マイグレーションファイルにも記載されないよ。

設定

# config/initializers/devise.rb

# Sessionが切れるまでの時間。
# デフォルトは2.weeks。
config.remember_for = 2.weeks

# ログアウト時にremember_tokenを期限切れにする。
config.expire_all_remember_me_on_sign_out = true

# cookie利用時に期間を伸ばす。
config.extend_remember_period = false

# cookieにセットするオプション。
config.rememberable_options = {secure: true}

メソッド

# remember_tokenを作成
user.remember_me!

# remember_tokenを削除
user.forget_me!

# user情報を使ってcookieを作成
User.serialize_into_cookie(user)

# cookie情報を使ってuserを取得
User.serialize_from_cookie(cookie_string)

参考

007 Recoverableモジュール

🐱 Recoverableモジュールはパスワードリセット機能を提供するよ。パスワードを忘れてログインできないユーザーのために、パスワードを再設定できるリンクをメールで送信できるよ。Recoverableモジュールはログイン前にパスワードを変更する機能なので、ログイン後にパスワードを変更したい場合はRegisterableモジュールのアカウント編集機能(/users/edit)を使ってね。

🐱 実際にどんな機能か使ってみるね。ログイン画面に行くと一番下に『Forgot your password?』というリンクがあるからここをクリックしてね。

f:id:nekorails:20210318103705p:plain:w250

🐱 パスワードリセットのメール送信画面(/users/password/new)に遷移するよ。ここでパスワードリセットしたいアカウントのメールアドレスを入力してsubmitしてね。

f:id:nekorails:20210318103709p:plain:w250

🐱 すると入力したメールアドレス宛に、こんなメールが送信されるよ。

f:id:nekorails:20210318103713p:plain:w600

🐱 メール内の『Change my password』というリンクをクリックしてね。パスワード再設定画面(/users/password/edit)に遷移するよ。

f:id:nekorails:20210318103716p:plain:w250

🐱 パスワードと確認用パスワードを入力してsubmitすると、パスワードが再設定されて、ログイン状態になるよ。

コントローラーとルーティング

🐱 RecoverableモジュールではDevise::PasswordsControllerというコントローラーと以下の4つのアクションが用意されるよ。

HTTPメソッド path コントローラー#アクション 目的
GET /users/password/new devise/passwords#new パスワードリセットのメール送信画面
GET /users/password/edit devise/passwords#edit パスワード再設定画面
POST /users/password devise/passwords#create パスワードリセットのメール送信
PATCH/PUT /users/password devise/passwords#update パスワード再設定

カラム

🐱 Recoverableモジュールでは、usersテーブルに以下の2つのカラムが必要になるよ。

カラム 概要
reset_password_token パスワードリセットで利用するトークン。
一意のランダムなトークンが生成される。
パスワードリセットメールからパスワード再設定画面(/users/password/edit)へアクセスする際に、ユーザーを判定するのに利用する。
reset_password_sent_at パスワードリセットメール送信時刻。
パスワードリセットメールの有効期限の判定に利用する。

設定

# config/initializers/devise.rb

# パスワードリセット時にキーになるカラム。
config.reset_password_keys = [:email]

# パスワードリセットの有効期限。
config.reset_password_within = 6.hours

# パスワードリセット後に自動ログイン。
config.sign_in_after_reset_password = true

メソッド

# パスワードリセットメール送信
user.send_reset_password_instructions

# パスワードリセット
# user.reset_password(new_password, new_password_confirmation)
user.reset_password('password123', 'password123')

# reset_password_tokenが有効期限内かどうかを、reset_password_sent_atを使い判定
user.reset_password_period_valid? #=> true

# tokenを使ってuserを取得
User.with_reset_password_token(token) #=> user

メール

メーラー#メソッド 概要
Devise::Mailer#reset_password_instructions パスワードリセットメール

参考

008 Validatableモジュール

🐱 Validatableモジュールはemailとpasswordのバリデーションを提供するよ。Validatableモジュールを利用すると、サインアップで不正なemailとpasswordを入力した際にバリデーションエラーを表示してくれるようになるよ。

f:id:nekorails:20210318103719p:plain:w500

バリデーション項目

🐱 emailに対しては以下の3つのバリデーションを設定するよ。

# emailが存在すること
validates_presence_of   :email, if: :email_required?

# emailがユニークであること
validates_uniqueness_of :email, allow_blank: true, if: :email_changed?

# emailが正規表現にマッチすること
# デフォルトのemail正規表現は`/\A[^@\s]+@[^@\s]+\z/`
validates_format_of     :email, with: email_regexp, allow_blank: true, if: :email_changed?

🐱 passwordに対しては以下の3つのバリデーションを設定するよ。

# passwordが存在すること
validates_presence_of     :password, if: :password_required?

# passwordとpassword_confirmationが合致すること
validates_confirmation_of :password, if: :password_required?

# passwordが指定文字数以内であること
# デフォルトは6文字から128文字
validates_length_of       :password, within: password_length, allow_blank: true

設定

# config/initializers/devise.rb

# passwordの長さ。
# Rangeで指定。この場合は6文字から128文字。
config.password_length = 6..128

# emailバリデーションで利用する正規表現
config.email_regexp = /\A[^@\s]+@[^@\s]+\z/

参考

009 Confirmableモジュール

🐱 Confirmableモジュールはサインアップ時に本登録用のメールを送信して、登録されたメールアドレスが実際にユーザーのものであるか確認する機能を提供するよ。サインアップ時に仮登録になって、メール内のリンクをクリックすると本登録になる、よくあるやつだね。Confirmableモジュールを使わない場合は、emailとpasswordでユーザー登録した時点で本登録になるよ。

導入

🐱 Confirmableモジュールはデフォルトで無効になっているので、有効にしていくよ。

🐱 UserモデルでConfirmableモジュールを有効にするよ。

# app/models/user.rb

class User < ApplicationRecord
  # :confirmableを追加
  devise :database_authenticatable, :registerable,
         :recoverable, :rememberable, :validatable,
         :confirmable
end

🐱 Confirmableモジュールで必要となるカラムを追加するよ。

$ rails g migration add_confirmable_columns_to_users
      invoke  active_record
      create    db/migrate/20201115225427_add_confirmable_columns_to_users.rb
# db/migrate/20201115225427_add_confirmable_columns_to_users.rb

class AddConfirmableColumnsToUsers < ActiveRecord::Migration[6.0]
  def change
    change_table :users do |t|
      # Confirmableに必要なカラム
      t.string   :confirmation_token
      t.datetime :confirmed_at
      t.datetime :confirmation_sent_at
      t.string   :unconfirmed_email
    end

    add_index :users, :confirmation_token, unique: true
  end
end
$ rails db:migrate

🐱 これで完了だよ。

🐱 実際に試してみるね。設定を反映させるためにサーバーを再起動してね。まずはサインアップするよ。

f:id:nekorails:20210318103723p:plain:w250

🐱 サインアップすると『メールを送ったので、リンクをクリックしてアカウントをアクティベートしてね』的なメッセージが表示され、同時にConfirm指示メールが送信されるよ。

メッセージ

f:id:nekorails:20210318103728p:plain:w800

メール

f:id:nekorails:20210318103731p:plain:w600

🐱 ちなみにこの時点ではまだユーザーは仮登録のような状態なのでログインすることはできないよ。ログインしようとするとこんなエラーメッセージが表示されるよ。

f:id:nekorails:20210318103735p:plain:w350

🐱 Confirm指示メールの『Confirm my account』リンクをクリックすると、アカウントがConfirmされてログインできるようになるよ。

f:id:nekorails:20210318103738p:plain:w400

コントローラーとルーティング

🐱 ConfirmableモジュールではDevise::ConfirmationsControllerというコントローラーと以下の3つのアクションが用意されるよ。

HTTPメソッド path コントローラー#アクション 目的
GET /users/confirmation devise/confirmations#show confirm。
メールのリンク先はここ。
クエリパラメーターのconfirmation_tokenが一致しないとアクセスできない。
GET /users/confirmation/new devise/confirmations#new confirm指示メール再送信画面。
POST /users/confirmation devise/confirmations#create confirm指示メール送信。

🐱 /users/confirmation/newはconfirm指示再送信画面で、ここからconfirm指示メールを再送信できるよ。

f:id:nekorails:20210318103742p:plain:w400

カラム

🐱 Confirmableモジュールでは、usersテーブルに以下の4つのカラムが必要になるよ。

カラム 概要
confirmation_token confirmする際に利用するトークン。
一意のランダムなトークンが生成される。
confirm指示メールからconfirmアクション(/users/confirmattion)へアクセスする際に、ユーザーを判定するのに利用する。
confirmed_at confirmされた時刻。
confirm済みかどうかはこのカラムがnilかどうかで判定する。
confirmation_sent_at confirmation_token作成時刻。
unconfirmed_email まだconfirmされていないメールアドレス。
email変更時のconfirmで利用する。
config.unconfirmed_email = trueの場合だけ必要。
confirmされるまでは新しいはemailはこのカラムに保存され、confirm時にemailのカラムにコピーされる。

設定

# config/initializers/devise.rb

# confirmなしでログインできる期間。
# これを設定すると一定期間はconfirm前でもログインできるようになる。
# nilに設定すると無期限にログインできるようになる。
# デフォルトは 0.days。(confirmなしにはログインできない。)
config.allow_unconfirmed_access_for = 2.days

# confirmation_tokenの有効期限。
# ユーザーはこの期限内にconfirm指示メールのリンクをクリックしないといけない。
# デフォルトは nil。(制限なし。)
config.confirm_within = 3.days

# サインアップ時だけでなく、email変更時にもConfirmメールを送信する。
# unconfirmed_emailカラムが必要。
config.reconfirmable = true

# confirmのキー。
config.confirmation_keys = [:email]

メソッド

# confirmする
# 具体的にはconfirmed_atに現在時刻を設定する
user.confirm

# confirm済みなら、true
user.confirmed?

# 手動でConfirmメールを送信
user.send_confirmation_instructions

メール

メーラー#メソッド 概要
Devise::Mailer#confirmation_instructions confirm指示メール

参考

010 Trackableモジュール

🐱 Trackableモジュールはログイン時にIPアドレス・ログイン時刻・ログイン回数をDBに保存する機能を提供するよ。データはただ保存するだけで、Devise内部で使うわけではないよ。

導入

🐱 Trackableモジュールはデフォルトで無効になっているので、有効にしていくよ。

🐱 まずはUserモデルでTrackableモジュールを有効にするよ。

# app/models/user.rb

class User < ApplicationRecord
  # :trackableを追加
  devise :database_authenticatable, :registerable,
         :recoverable, :rememberable, :validatable,
         :trackable
end

🐱 Trackableモジュールで必要となるカラムを追加するよ。

$ rails g migration add_trackable_columns_to_users
      invoke  active_record
      create    db/migrate/20201115004935_add_trackable_columns_to_users.rb
# db/migrate/20201115004935_add_trackable_columns_to_users.rb

class AddTrackableColumnsToUsers < ActiveRecord::Migration[6.0]
  def change
    change_table :users do |t|
      # Trackableに必要なカラム
      t.integer  :sign_in_count, default: 0, null: false
      t.datetime :current_sign_in_at
      t.datetime :last_sign_in_at
      t.string   :current_sign_in_ip
      t.string   :last_sign_in_ip
    end
  end
end
$ rails db:migrate

🐱 これで完了だよ。サーバーを再起動してユーザーがログインすると、追加したカラムに自動的にログイン情報が保存されるよ。

user.sign_in_count #=> 1
user.current_sign_in_at #=> Sun, 15 Nov 2020 00:55:35 UTC +00:00

カラム

🐱 Trackableモジュールでは、usersテーブルに以下の5つのカラムが必要になるよ。ログイン時にこれらのカラムにデータが保存されるよ。

カラム 概要
sign_in_count ログイン回数
current_sign_in_at 最新のログイン時刻
last_sign_in_at 1つ前のログイン時刻
current_sign_in_ip 最新のログイン時IPアドレス
last_sign_in_ip 1つ前のログイン時IPアドレス

011 Timeoutableモジュール

🐱 Timeoutableモジュールは一定期間アクセスがないと強制ログアウトさせる機能を提供するよ。

導入

🐱 Timeoutableモジュールはデフォルトで無効になっているので、有効にしていくよ。

🐱 UserモデルでTimeoutableモジュールを有効にするよ。

# app/models/user.rb

class User < ApplicationRecord
  # :timeoutableを追加
  devise :database_authenticatable, :registerable,
         :recoverable, :rememberable, :validatable,
         :timeoutable
end

🐱 次にタイムアウト時間の設定を行うよ。今回は動作確認のために10秒でタイムアウトになるように設定するね。

# config/initializers/devise.rb

- #config.timeout_in = 30.minutes
+ config.timeout_in = 10.seconds

🐱 これで完了だよ。

🐱 実際に試してみるね。設定を反映させるためにサーバーを再起動してね。ユーザーがログインしてから10秒間何もせずに放置してからアクセスすると、強制ログアウトになりログイン画面にリダイレクトされるよ。

f:id:nekorails:20210318103745p:plain:w400

🐱 Timeoutableモジュールは、ログイン後にユーザーがアクセスする度に、sessionにアクセス時刻を保存しているんだ。そして前回のリクエスト時刻と今回のリクエスト時刻を比較して、config.timeout_inタイムアウト時間)を超えている場合にログアウトさせているよ。

設定

# config/initializers/devise.rb

# タイムアウト時間
config.timeout_in = 30.minutes

メソッド

# タイムアウトならtrue
user.timedout?(Time.current)

参考

012 Lockableモジュール

🐱 Lockableモジュールはログイン時に指定回数パスワードを間違えるとアカウントをロックする機能を提供するよ。

導入

🐱 Lockableモジュールはデフォルトで無効になっているので、有効にしていくよ。

🐱 UserモデルでLockableモジュールを有効にするよ。

# app/models/user.rb

class User < ApplicationRecord
  # :lockableを追加
  devise :database_authenticatable, :registerable,
         :recoverable, :rememberable, :validatable,
         :lockable
end

🐱 Lockableモジュールで必要となるカラムを追加するよ。

$ rails g migration add_lockable_columns_to_users
      invoke  active_record
      create    db/migrate/20201115111752_add_lockable_columns_to_users.rb
# db/migrate/20201115111752_add_lockable_columns_to_users.rb

class AddTrackableColumnsToUsers < ActiveRecord::Migration[6.0]
  def change
    change_table :users do |t|
      # Lockableに必要なカラム
      t.integer  :failed_attempts, default: 0, null: false
      t.string   :unlock_token
      t.datetime :locked_at
    end

    add_index :users, :unlock_token, unique: true
  end
end
$ rails db:migrate

🐱 次にログインの上限試行回数の設定を行うよ。今回は動作確認のために2回ログインに失敗したらロックするように設定するよ。

# config/initializers/devise.rb

- # config.maximum_attempts = 20
+ config.maximum_attempts = 2

🐱 これで完了だよ。

🐱 実際に試してみるね。設定を反映させるためにサーバーを再起動してね。ログインで2回パスワードを間違えると『アカウントがロックされました。』的なエラーメッセージが表示されて、これ以降は正しいパスワードを入力してもログインできなくなるよ。

f:id:nekorails:20210318103749p:plain:w250

🐱 アカウントロック時には、ユーザーに以下のようなアンロック指示メールが送信されるよ。

f:id:nekorails:20210318103752p:plain:w600

🐱 ユーザーはこのメールの『Unlock my account』リンクをクリックすると、アカウントがアンロックされて、再びログインできるようになるよ。

f:id:nekorails:20210318103756p:plain:w400

メールではなく一定時間経過でアンロックさせる

🐱 Lockableモジュールではメールでアンロックする方法以外に、一定時間経過でアンロックする方法も提供しているよ。以下の設定を行うとメールではなく時間経過でアンロックできるよ。

# config/initializers/devise.rb

- # config.unlock_strategy = :email
+ config.lock_strategy = :time

🐱 次にアンロックまでの時間の設定を行うよ。今回は動作確認のために10秒でアンロックするように設定するよ。

# config/initializers/devise.rb

- # config.unlock_in = 1.hour
+ config.unlock_in = 10.seconds

🐱 これで完了だよ。

🐱 実際に試してみるね。設定を反映させるためにサーバーを再起動してね。ログインで2回パスワードを間違えるとアカウントがロックされるよ。その後10秒待つと、アカウントが自動でアンロックされて、再びログインできるようになるよ。

f:id:nekorails:20210318103756p:plain:w400

コントローラーとルーティング

🐱 LockableモジュールではDevise::UnlocksControllerというコントローラーと以下の3つのアクションが用意されるよ。

HTTPメソッド path コントローラー#アクション 目的
GET /users/unlock devise/unlocks#show アンロック。
メールのリンク先はここ。
クエリパラメーターのunlock_tokenが一致しないとアクセスできない。
GET /users/unlock/new devise/unlocks#new アンロック指示メール再送信画面。
POST /users/unlock devise/unlocks#create アンロック指示メール送信。

🐱 /users/unlock/newはアンロック指示メール再送信画面で、ここからアンロック指示メールを再送信できるよ。

f:id:nekorails:20210318103759p:plain:w250

カラム

🐱 Lockableモジュールでは、usersテーブルに以下の3つのカラムが必要になるよ。

カラム 概要
failed_attempts 失敗回数。
config.lock_strategy:failed_attemptsの場合にだけ必要。
unlock_token メールからアンロックする際に利用するtoken。
一意のランダムなトークンが生成される。
アンロック指示メールからアンロックアクション(/users/unlock)へアクセスする際に、ユーザーを判定するのに利用する。
config.unlock_strategy:email:bothの場合にだけ必要。
locked_at ロック時刻。
これがnullでない場合にロック状態とみなされる。

設定

# config/initializers/devise.rb

# ロック方法
#   - failed_attempts: 指定回数間違えたらロック
#   - none: 自動ロックはなしで、サーバ管理者が手動でロック
config.lock_strategy = :failed_attempts

# アンロックのキー
config.unlock_keys = [:email]

# アンロック方法
#   - email: メールでアンロックのリンクを送信(config.maximum_attemptsと一緒に使う)
#   - time: 数時間後にアンロック(config.unlock_inと一緒に使う)
#   - both: emailとtimeの両方
#   - none: 自動アンロックはなしで、サーバ管理者が手動でアンロック
config.unlock_strategy = :both

# ロックまでの回数
config.maximum_attempts = 20

# アンロックまでの時間(`config.unlock_strategy = :time`の場合)
config.unlock_in = 1.hour

# ロック前に警告する
config.last_attempt_warning = true

メソッド

# ロック(メール送信もする)
user.lock_access!

# ロック(メール送信しない)
user.lock_access!(send_instructions: false)

# アンロック
user.unlock_access!

# アンロックのメール送信
user.resend_unlock_instructions

メール

メーラー#メソッド 概要
Devise::Mailer#unlock_instructions アカウントアンロック指示メール

参考

013 Omniauthableモジュール

🐱 OmniauthableモジュールはDeviseとOmniAuth gemとの連携機能を提供するよ。Omniauthableモジュールを使うことで、ユーザーはTwitterアカウントやGoogleアカウントなどでログインできるようになるよ。

OmniAuthとは?

👦🏻 OmniAuthってなに?

🐱 すごくざっくりいうと、OAuthを利用して、TwitterGoogleのアカウントでアプリケーションにログインできるようにするgemだよ。もう少しちゃんと説明すると、OmniAuthは複数プロバイダーを介した認証を標準化するgemだよ。OmniAuthはStrategyという仕組みを提供することで、別個の認証を共通のインターフェースで認証できるようになるんだ。例えばTwitterアカウントとGoogleアカウントでログインできるようなアプリケーションを考えてみてね。このときTwitterGoogleでプロバイダーが異なるんだけど、Twitterに対応するStrategyとGoogleに対応するStrategyを用意すれば、OmniAuthを介して同じインターフェースで認証ができるようになるよ。

🐱 Strategyは自分で用意することもできるけど、主要なプロバイダーに対応するStrategyは既にgemとして用意されているから、それを使えばOKだよ( List of Strategies · omniauth/omniauth Wiki · GitHub )。これらのStrategyのgemはブラックボックスとして利用することができて、OAuthのような複雑なフローを自分で実装することなく、簡単にOAuthを実現できるようになっているよ。StrategyはRackミドルウェアとして実装されて、omniauth-<プロバイダー名>のような名称のgemとして提供されるよ。

🐱 OmniAuthをOmniauthableモジュール経由で使う場合は、omniauth-twitteromniauth-google-oauth2などのOAuthを利用したログインを実装することがほとんどだよ。ただOmniAuth自体はOAuthだけでなくemail/passwordによる認証やBasic認証なんかもStrategyとして利用できるようになっているよ。

🐱 Twitterであれ、Googleであれ、OmniAuthの使い方はだいたい同じだよ。ただプロバイダーから取得できるデータ(emailを取得できたりできなかったり)やAPI keyの取得方法など、細かい点は変わってくるよ。

参考

OmniAuth Twitter - Twitterアカウントによるログイン

🐱 omniauth-twitter gemを使えばTwitterアカウントでログインできるようになるよ。詳しくは以下の記事を参考にしてね。

OmniAuth Google OAuth2 - Googleアカウントによるログイン

🐱 omniauth-google-oauth2 gemを使えばGoogleアカウントでログインできるようになるよ。詳しくは以下の記事を参考にしてね。

OmniAuth Facebook - Facebookアカウントによるログイン

🐱 omniauth-facebook gemを使えばFacebookアカウントでログインできるようになるよ。詳しくは以下の記事を参考にしてね。

第3章 ビューをカスタマイズする

014 ビューをカスタマイズする

🐱 Deviseで利用されるビューファイルの優先順位は以下のようになってるよ。

  1. アプリ内のdeviseビュー(devise/sessions/new.html.erb
  2. gem内のdeviseビュー(devise/sessions/new.html.erb

🐱 デフォルトではビューファイルはgemの中にあって、それを使うようになっているんだ。なのでビューをカスタマイズしたい場合は、gemの中のビューファイルを自分のアプリにコピーしてから、それを自分で修正していけばOKだよ。

🐱 まずは自分のアプリにビューファイルをコピーしてね。以下のコマンド打てばビューファイルがコピーされるよ。

$ rails g devise:views
      invoke  Devise::Generators::SharedViewsGenerator
       exist    app/views/devise/shared
      create    app/views/devise/shared/_error_messages.html.erb
      create    app/views/devise/shared/_links.html.erb
      invoke  form_for
       exist    app/views/devise/confirmations
      create    app/views/devise/confirmations/new.html.erb
       exist    app/views/devise/passwords
      create    app/views/devise/passwords/edit.html.erb
      create    app/views/devise/passwords/new.html.erb
       exist    app/views/devise/registrations
      create    app/views/devise/registrations/edit.html.erb
      create    app/views/devise/registrations/new.html.erb
       exist    app/views/devise/sessions
      create    app/views/devise/sessions/new.html.erb
       exist    app/views/devise/unlocks
      create    app/views/devise/unlocks/new.html.erb
      invoke  erb
       exist    app/views/devise/mailer
      create    app/views/devise/mailer/confirmation_instructions.html.erb
      create    app/views/devise/mailer/email_changed.html.erb
      create    app/views/devise/mailer/password_change.html.erb
      create    app/views/devise/mailer/reset_password_instructions.html.erb
      create    app/views/devise/mailer/unlock_instructions.html.erb

🐱 あとは作成されたビューを自分で修正していけばOKだよ。

🐱 ちなみに、UserとAdminのように複数モデルを利用するのでなければ、わざわざScope指定する必要はないよ。

# こんな感じでusers Scopeを指定して作成することも可能
# ただconfig.scoped_viewsを設定したりカスタムコントローラーが必須だったり色々面倒。
# 複数モデルを利用するのでなければ、わざわざScope指定する必要はないよ。
$ rails g devise:views users
      invoke  Devise::Generators::SharedViewsGenerator
      create    app/views/users/shared
      create    app/views/users/shared/_error_messages.html.erb
      create    app/views/users/shared/_links.html.erb
      invoke  form_for
      create    app/views/users/confirmations
      create    app/views/users/confirmations/new.html.erb
      create    app/views/users/passwords
      create    app/views/users/passwords/edit.html.erb
      create    app/views/users/passwords/new.html.erb
      create    app/views/users/registrations
      create    app/views/users/registrations/edit.html.erb
      create    app/views/users/registrations/new.html.erb
      create    app/views/users/sessions
      create    app/views/users/sessions/new.html.erb
      create    app/views/users/unlocks
      create    app/views/users/unlocks/new.html.erb
      invoke  erb
      create    app/views/users/mailer
      create    app/views/users/mailer/confirmation_instructions.html.erb
      create    app/views/users/mailer/email_changed.html.erb
      create    app/views/users/mailer/password_change.html.erb
      create    app/views/users/mailer/reset_password_instructions.html.erb
      create    app/views/users/mailer/unlock_instructions.html.erb

015 レイアウトテンプレートをカスタマイズする

Devise全体のレイアウトテンプレートを用意する場合

🐱 Deviseはデフォルトでは通常のビューと同じくレイアウトテンプレートにapplication.html.erbを利用するよ。Deviseのレイアウトテンプレートを変更したい場合はapp/views/layouts/devise.html.erbを用意すれば自動でそっちを使ってくれるので、app/views/layouts/devise.html.erbを用意すればOKだよ。

コントローラー毎・アクション毎にレイアウトテンプレートを用意する場合

🐱 コントローラー毎・アクション毎にレイアウトテンプレートを用意したい場合は、各コントローラーでlayoutメソッドを利用するよ。

🐱 まずジェネレーターを利用してカスタムコントローラーを作成してね。

$ rails g devise:controllers users
      create  app/controllers/users/confirmations_controller.rb
      create  app/controllers/users/passwords_controller.rb
      create  app/controllers/users/registrations_controller.rb
      create  app/controllers/users/sessions_controller.rb
      create  app/controllers/users/unlocks_controller.rb
      create  app/controllers/users/omniauth_callbacks_controller.rb

🐱 コントローラーでlayoutメソッドを使ってレイアウトテンプレートを指定してね。

# app/controllers/users/registerations_controller.rb

class User::RegistrationsController < Devise::RegistrationsController
  # RegistrationsControllerのeditアクションではyour_layoutファイルを使うようにする
  layout "your_layout", only: [:edit]
end

🐱 別の方法として、カスタムコントローラーを作成せずに設定ファイルで指定することも可能だよ。

# config/application.rb

config.to_prepare do
  # コントローラー毎にレイアウトファイルを指定できる
  Devise::SessionsController.layout "your_layout"
  Devise::RegistrationsController.layout "your_layout"
  Devise::ConfirmationsController.layout "your_layout"
  Devise::UnlocksController.layout "your_layout"
  Devise::PasswordsController.layout "your_layout"
end

016 バリデーションエラーの表示をカスタマイズする

🐱 Deviseではバリデーションエラーの表示もパーシャルとしてデフォルトで用意されているよ。

🐱 例えばサインアップ画面ではこんな感じでバリデーションエラー表示のパーシャルをrenderしているよ。

# app/views/devise/registrations/new.html.erb

<h2>Sign up</h2>

<%= form_for(resource, as: resource_name, url: registration_path(resource_name)) do |f| %>
  <!-- ここ -->
  <%= render "devise/shared/error_messages", resource: resource %>

  <div class="field">
    <%= f.label :email %><br />
    <%= f.email_field :email, autofocus: true, autocomplete: "email" %>
  </div>

  <div class="field">
    <%= f.label :password %>
    <% if @minimum_password_length %>
    <em>(<%= @minimum_password_length %> characters minimum)</em>
    <% end %><br />
    <%= f.password_field :password, autocomplete: "new-password" %>
  </div>

  <div class="field">
    <%= f.label :password_confirmation %><br />
    <%= f.password_field :password_confirmation, autocomplete: "new-password" %>
  </div>

  <div class="actions">
    <%= f.submit "Sign up" %>
  </div>
<% end %>

<%= render "devise/shared/links" %>

🐱 バリデーションエラー表示のパーシャルではresourceのエラーを表示しているよ。resourceはUserインスタンスだよ。

# app/views/devise/shared/_error_messages.html.erb

<!-- resource(Userインスタンス)にバリデーションエラーがあれば、エラー内容を表示 -->
<% if resource.errors.any? %>
  <div id="error_explanation">
    <h2>
      <%= I18n.t("errors.messages.not_saved",
                 count: resource.errors.count,
                 resource: resource.class.model_name.human.downcase)
       %>
    </h2>
    <ul>
      <% resource.errors.full_messages.each do |message| %>
        <li><%= message %></li>
      <% end %>
    </ul>
  </div>
<% end %>

🐱 バリデーションエラーの表示をカスタマイズしたい場合は、この_error_messages.html.erbをカスタマイズすればOKだよ。

🐱 ちなみに古いバージョンだと_error_messages.html.erbを利用せずに、devise_error_messages!というメソッドを利用している場合があるよ。その場合は_error_messages.html.erbを自分で用意するか、devise_error_messages!をオーバーライドすることでカスタマイズできるよ。詳しくはこちらを参考にしてね -> Override devise_error_messages! for views · heartcombo/devise Wiki · GitHub

参考

017 ビューをHamlにする

🐱 まずは自分のアプリにビューファイルをコピーしてね。

$ rails g devise:views
      invoke  Devise::Generators::SharedViewsGenerator
       exist    app/views/devise/shared
      create    app/views/devise/shared/_error_messages.html.erb
      create    app/views/devise/shared/_links.html.erb
      invoke  form_for
       exist    app/views/devise/confirmations
      create    app/views/devise/confirmations/new.html.erb
       exist    app/views/devise/passwords
      create    app/views/devise/passwords/edit.html.erb
      create    app/views/devise/passwords/new.html.erb
       exist    app/views/devise/registrations
      create    app/views/devise/registrations/edit.html.erb
      create    app/views/devise/registrations/new.html.erb
       exist    app/views/devise/sessions
      create    app/views/devise/sessions/new.html.erb
       exist    app/views/devise/unlocks
      create    app/views/devise/unlocks/new.html.erb
      invoke  erb
       exist    app/views/devise/mailer
      create    app/views/devise/mailer/confirmation_instructions.html.erb
      create    app/views/devise/mailer/email_changed.html.erb
      create    app/views/devise/mailer/password_change.html.erb
      create    app/views/devise/mailer/reset_password_instructions.html.erb
      create    app/views/devise/mailer/unlock_instructions.html.erb

🐱 ErbファイルをHamlファイルに変換するために、html2hamlというツールを利用するよ。html2hamlをインストールしてね。一度しか使わないのでgemコマンドでインストールしちゃってOKだよ。

$ gem install html2haml

🐱 全てのErbファイルをHamlに変換するよ。

# 全ErbファイルをHamlファイルに変換
$ find ./app/views/devise -name \*.erb -print | sed 'p;s/.erb$/.haml/' | xargs -n2 html2haml

# 全Erbファイルを削除
$ rm app/views/devise/**/*.erb

参考

018 ビューをSlimにする

🐱 まずは自分のアプリにビューファイルをコピーしてね。

$ rails g devise:views
      invoke  Devise::Generators::SharedViewsGenerator
       exist    app/views/devise/shared
      create    app/views/devise/shared/_error_messages.html.erb
      create    app/views/devise/shared/_links.html.erb
      invoke  form_for
       exist    app/views/devise/confirmations
      create    app/views/devise/confirmations/new.html.erb
       exist    app/views/devise/passwords
      create    app/views/devise/passwords/edit.html.erb
      create    app/views/devise/passwords/new.html.erb
       exist    app/views/devise/registrations
      create    app/views/devise/registrations/edit.html.erb
      create    app/views/devise/registrations/new.html.erb
       exist    app/views/devise/sessions
      create    app/views/devise/sessions/new.html.erb
       exist    app/views/devise/unlocks
      create    app/views/devise/unlocks/new.html.erb
      invoke  erb
       exist    app/views/devise/mailer
      create    app/views/devise/mailer/confirmation_instructions.html.erb
      create    app/views/devise/mailer/email_changed.html.erb
      create    app/views/devise/mailer/password_change.html.erb
      create    app/views/devise/mailer/reset_password_instructions.html.erb
      create    app/views/devise/mailer/unlock_instructions.html.erb

🐱 ErbファイルをSlimファイルに変換するために、html2slimというツールを利用するよ。html2slimをインストールしてね。一度しか使わないのでgemコマンドでインストールしちゃってOKだよ。

$ gem install html2slim

🐱 全てのErbファイルをSlimに変換するよ。

# 全ErbファイルをSlimファイルに変換
$ find ./app/views/devise -name \*.erb -print | sed 'p;s/.erb$/.slim/' | xargs -n2 html2slim

# 全Erbファイルを削除
$ rm app/views/devise/**/*.erb

019 Bootstrap4用のビューを利用する

🐱 devise-bootstrap-viewsというgemを使うとBootstrap用のビューをgenerateできるようになるよ。

🐱 日本語を使いたい場合は、devise-i18nというI18n対応のDeviseビューを作成するgemも一緒に入れるといいよ。

# Gemfile

gem 'devise-i18n'
gem 'devise-bootstrap-views'
$ bundle install

🐱 ビューのジェネレーターでBootstrapテンプレートを指定してね。

$ rails g devise:views:bootstrap_templates
      create  app/views/devise
      create  app/views/devise/confirmations/new.html.erb
      create  app/views/devise/passwords/edit.html.erb
      create  app/views/devise/passwords/new.html.erb
      create  app/views/devise/registrations/edit.html.erb
      create  app/views/devise/registrations/new.html.erb
      create  app/views/devise/sessions/new.html.erb
      create  app/views/devise/shared/_links.html.erb
      create  app/views/devise/unlocks/new.html.erb

🐱 こんな感じでBootstrapのクラスを利用したビューファイルが作成されるよ。

# app/views/devise/sessions/new.html.erb
<h1><%= t('.sign_in') %></h1>

<%= form_for(resource, as: resource_name, url: session_path(resource_name)) do |f| %>
  <!-- form-groupとかのBootstrap用のclassが付与されている。-->
  <div class="form-group">
    <%= f.label :email %>
    <%= f.email_field :email, autofocus: true, autocomplete: 'email', class: 'form-control' %>
  </div>

  <div class="form-group">
    <%= f.label :password %>
    <%= f.password_field :password, autocomplete: 'current-password', class: 'form-control' %>
  </div>

  <% if devise_mapping.rememberable? %>
    <div class="form-group form-check">
      <%= f.check_box :remember_me, class: 'form-check-input' %>
      <%= f.label :remember_me, class: 'form-check-label' do %>
        <%= resource.class.human_attribute_name('remember_me') %>
      <% end %>
    </div>
  <% end %>

  <div class="form-group">
    <%= f.submit  t('.sign_in'), class: 'btn btn-primary' %>
  </div>
<% end %>

<%= render 'devise/shared/links' %>

🐱 ログイン画面の見た目がBootstrapになってるよ。

f:id:nekorails:20210318103802p:plain:w400

🐱 devise-bootstrap-viewsはあくまでBootstrap4用のビューを用意してくれるだけだよ。Bootstrap4自体は自分でセットアップする必要があるので注意してね。

参考

第4章 コントローラーをカスタマイズする

020 コントローラーをカスタマイズする

🐱 コントローラーをカスタマイズするためには、ジェネレーターを利用してコントローラーを生成する必要があるよ。

$ rails g devise:controllers users
      create  app/controllers/users/confirmations_controller.rb
      create  app/controllers/users/passwords_controller.rb
      create  app/controllers/users/registrations_controller.rb
      create  app/controllers/users/sessions_controller.rb
      create  app/controllers/users/unlocks_controller.rb
      create  app/controllers/users/omniauth_callbacks_controller.rb
===============================================================================

Some setup you must do manually if you haven't yet:

  Ensure you have overridden routes for generated controllers in your routes.rb.
  For example:

    Rails.application.routes.draw do
      devise_for :users, controllers: {
        sessions: 'users/sessions'
      }
    end

===============================================================================

🐱 生成されたコントローラーはこんな感じだよ。Deviseのコントローラーのサブクラスになっているよ。ビューの生成ではgem内のビューをそのままコピーするのに対して、コントローラーの生成ではgem内のコントローラーを継承したクラスを生成するよ。ビューの生成とはちょっと違うので注意してね。

# app/controllers/users/sessions_controller.rb

# frozen_string_literal: true

class Users::SessionsController < Devise::SessionsController
  # before_action :configure_sign_in_params, only: [:create]

  # GET /resource/sign_in
  # def new
  #   super
  # end

  # POST /resource/sign_in
  # def create
  #   super
  # end

  # DELETE /resource/sign_out
  # def destroy
  #   super
  # end

  # protected

  # If you have extra params to permit, append them to the sanitizer.
  # def configure_sign_in_params
  #   devise_parameter_sanitizer.permit(:sign_in, keys: [:attribute])
  # end
end

🐱 ルーティングも変更する必要があるよ。デフォルトだとこんな感じでDevise gem内のdevise名前空間のコントローラーを利用するようになっているよ。

# config/routes.rb

devise_for :users
$ rails routes
                   Prefix Verb   URI Pattern                    Controller#Action
         new_user_session GET    /users/sign_in(.:format)       devise/sessions#new
             user_session POST   /users/sign_in(.:format)       devise/sessions#create
     destroy_user_session DELETE /users/sign_out(.:format)      devise/sessions#destroy
        new_user_password GET    /users/password/new(.:format)  devise/passwords#new
       edit_user_password GET    /users/password/edit(.:format) devise/passwords#edit
            user_password PATCH  /users/password(.:format)      devise/passwords#update
                          PUT    /users/password(.:format)      devise/passwords#update
                          POST   /users/password(.:format)      devise/passwords#create
 cancel_user_registration GET    /users/cancel(.:format)        devise/registrations#cancel
    new_user_registration GET    /users/sign_up(.:format)       devise/registrations#new
   edit_user_registration GET    /users/edit(.:format)          devise/registrations#edit
        user_registration PATCH  /users(.:format)               devise/registrations#update
                          PUT    /users(.:format)               devise/registrations#update
                          DELETE /users(.:format)               devise/registrations#destroy
                          POST   /users(.:format)               devise/registrations#create

🐱 さっき生成したアプリ内のusers名前空間のコントローラーを利用するように変更するよ。コントローラー毎に指定する必要があるので、カスタマイズしたいコントローラーだけ指定してね。

# config/routes.rb

# 利用するモジュールのコントローラーを指定する
# 今回はデフォルトで有効なpasswords、registrations、sessionsの3つを指定
devise_for :users, controllers: {
  passwords: 'users/passwords',
  registrations: 'users/registrations',
  sessions: 'users/sessions',
  # confirmations: 'users/confirmations',
  # unlocks: 'users/unlocks',
  # omniauth_callbacks: 'users/omniauth_callbacks',
}
$ rails routes
                   Prefix Verb   URI Pattern                    Controller#Action
         new_user_session GET    /users/sign_in(.:format)       users/sessions#new
             user_session POST   /users/sign_in(.:format)       users/sessions#create
     destroy_user_session DELETE /users/sign_out(.:format)      users/sessions#destroy
        new_user_password GET    /users/password/new(.:format)  users/passwords#new
       edit_user_password GET    /users/password/edit(.:format) users/passwords#edit
            user_password PATCH  /users/password(.:format)      users/passwords#update
                          PUT    /users/password(.:format)      users/passwords#update
                          POST   /users/password(.:format)      users/passwords#create
 cancel_user_registration GET    /users/cancel(.:format)        users/registrations#cancel
    new_user_registration GET    /users/sign_up(.:format)       users/registrations#new
   edit_user_registration GET    /users/edit(.:format)          users/registrations#edit
        user_registration PATCH  /users(.:format)               users/registrations#update
                          PUT    /users(.:format)               users/registrations#update
                          DELETE /users(.:format)               users/registrations#destroy
                          POST   /users(.:format)               users/registrations#create

🐱 あとは生成したコントローラーを好きなようにカスタマイズすればOKだよ。

# app/controllers/users/sessions_controller.rb

# frozen_string_literal: true

class Users::SessionsController < Devise::SessionsController
  # before_action :configure_sign_in_params, only: [:create]

  # GET /resource/sign_in
  def new
    # 自由にカスタマイズする
    # コメントアウトされたアクションについては、Devise::SessionsControllerのアクションがそのまま使われるので挙動は変わらないよ
    logger.debug params

    super
  end

  # POST /resource/sign_in
  # def create
  #   super
  # end

  # DELETE /resource/sign_out
  # def destroy
  #   super
  # end

  # protected

  # If you have extra params to permit, append them to the sanitizer.
  # def configure_sign_in_params
  #   devise_parameter_sanitizer.permit(:sign_in, keys: [:attribute])
  # end
end

🐱 superは親クラスであるDevise::SessionsControllerのメソッド呼び出しだよ。super部分の挙動を変えたい場合はDevise::SessionsControllerのコードを見ながら変更してね。Devise::SessionsControllerのコードを見るにはDevise本体のコードを見る必要があるよ。gem内のapp/controllers/devise/配下に置かれているから探してみてね。

# https://github.com/heartcombo/devise/blob/master/app/controllers/devise/sessions_controller.rb

# frozen_string_literal: true

class Devise::SessionsController < DeviseController
  prepend_before_action :require_no_authentication, only: [:new, :create]
  prepend_before_action :allow_params_authentication!, only: :create
  prepend_before_action :verify_signed_out_user, only: :destroy
  prepend_before_action(only: [:create, :destroy]) { request.env["devise.skip_timeout"] = true }

  # GET /resource/sign_in
  def new
    self.resource = resource_class.new(sign_in_params)
    clean_up_passwords(resource)
    yield resource if block_given?
    respond_with(resource, serialize_options(resource))
  end

  # POST /resource/sign_in
  def create
    self.resource = warden.authenticate!(auth_options)
    set_flash_message!(:notice, :signed_in)
    sign_in(resource_name, resource)
    yield resource if block_given?
    respond_with resource, location: after_sign_in_path_for(resource)
  end

  # DELETE /resource/sign_out
  def destroy
    signed_out = (Devise.sign_out_all_scopes ? sign_out : sign_out(resource_name))
    set_flash_message! :notice, :signed_out if signed_out
    yield if block_given?
    respond_to_on_destroy
  end

  protected

  def sign_in_params
    devise_parameter_sanitizer.sanitize(:sign_in)
  end

  def serialize_options(resource)
    methods = resource_class.authentication_keys.dup
    methods = methods.keys if methods.is_a?(Hash)
    methods << :password if resource.respond_to?(:password)
    { methods: methods, only: [:password] }
  end

  def auth_options
    { scope: resource_name, recall: "#{controller_path}#new" }
  end

  def translation_scope
    'devise.sessions'
  end

  private

  # Check if there is no signed in user before doing the sign out.
  #
  # If there is no signed in user, it will set the flash message and redirect
  # to the after_sign_out path.
  def verify_signed_out_user
    if all_signed_out?
      set_flash_message! :notice, :already_signed_out

      respond_to_on_destroy
    end
  end

  def all_signed_out?
    users = Devise.mappings.keys.map { |s| warden.user(scope: s, run_callbacks: false) }

    users.all?(&:blank?)
  end

  def respond_to_on_destroy
    # We actually need to hardcode this as Rails default responder doesn't
    # support returning empty response on GET request
    respond_to do |format|
      format.all { head :no_content }
      format.any(*navigational_formats) { redirect_to after_sign_out_path_for(resource_name) }
    end
  end
end

🐱 Devise::SessionsControllerのコードをコピペすればそのまま動くので、好きなようにカスタマイズしてね。

# app/controllers/users/sessions_controller.rb

# frozen_string_literal: true

class Users::SessionsController < Devise::SessionsController
  # before_action :configure_sign_in_params, only: [:create]

  # GET /resource/sign_in
  def new
    self.resource = resource_class.new(sign_in_params)
    clean_up_passwords(resource)

    # 自由にカスタマイズする
    logger.debug resource.attributes

    yield resource if block_given?
    respond_with(resource, serialize_options(resource))
  end


  # POST /resource/sign_in
  # def create
  #   super
  # end

  # DELETE /resource/sign_out
  # def destroy
  #   super
  # end

  # protected

  # If you have extra params to permit, append them to the sanitizer.
  # def configure_sign_in_params
  #   devise_parameter_sanitizer.permit(:sign_in, keys: [:attribute])
  # end
end

参考

021 Strong Parameterをカスタマイズする

🐱 ログインフォームやサインアップフォームにテキストフィールドを追加したい場合があるよね。でもDeviseではStrong Parameterで許可される属性がデフォルトで決まっているため、ビューだけでなくStrong Parameterも変更する必要があるんだ。

🐱 デフォルトで許可されている属性は以下の通りだよ。

コントローラー#アクション 識別子 概要 許可されている属性
devise/sessions#create :sign_in ログイン email
devise/registrations#create :sign_up サインアップ email, password, pasword_confirmation
devise/registrations#update :account_update ユーザー更新 email, password_confirmation, current_password

🐱 例えばサインアップ画面でemailpasswordpasword_confirmationに加えて、usernameも入力させたいとする。そんな場合はStrong Parameterでusernameも追加で許可する必要がある。以下のようにdevise_parameter_sanitizer.permitを利用すればOKだよ。

# app/controllers/application_controller.rb

class ApplicationController < ActionController::Base
  # devise_controller?はDeviseコントローラーの場合だけtrueを返す
  # つまりconfigure_permitted_parametersはDeviseコントローラーの場合だけ実行される
  before_action :configure_permitted_parameters, if: :devise_controller?

  protected

  def configure_permitted_parameters
    # サインアップ時にusernameも追加で許可する
    devise_parameter_sanitizer.permit(:sign_up, keys: [:username])
  end
end

🐱 devise_parameter_sanitizerの使い方は以下の通りだよ。

# keysオプションを使うと、permitする属性を追加できる
# デフォルトでpermitされているpassword/password_confirmationに加えて、usernameもpermitする
devise_parameter_sanitizer.permit(:sign_up, keys: [:username])

# exceptオプションを使うと、permitしない属性を指定できる
# passwordだけpermitする
devise_parameter_sanitizer.permit(:sign_up, except: [:password_confirmation])

# ブロックを使うと完全にオーバーライドできる
# email, password, password_confirmationをpermitする
devise_parameter_sanitizer.permit(:sign_up) do |user|
  user.permit(:email, :password, :password_confirmation)
end

# accepts_nested_attributes_forを利用している場合は、xxxx_attributesを使うと関連先の属性もpermitできる
devise_parameter_sanitizer.permit(:sign_up, keys: [:first_name, :last_name, address_attributes: [:country, :state, :city, :area, :postal_code]])

🐱 サインアップとユーザー更新の2つの挙動を変更したい場合は、2回devise_parameter_sanitizer.permitを使ってね。

# app/controllers/application_controller.rb

class ApplicationController < ActionController::Base
  before_action :configure_permitted_parameters, if: :devise_controller?

  protected

  def configure_permitted_parameters
    # サインアップとユーザー更新の2つの挙動を変更
    devise_parameter_sanitizer.permit(:sign_up, keys: [:username]
    devise_parameter_sanitizer.permit(:account_update, keys: [:first_name, :last_name, :phone, :email, bank_attributes: [:bank_name, :bank_account]])
  end
end

参考

022 リダイレクト先を変更する

🐱 デフォルトではログアウト時はroot_pathにリダイレクトされるようになっている。ApplicationControllerafter_sign_out_path_forメソッドを定義してpathを返すようにすれば、リダイレクト先を変更できるよ。

# app/controllers/application_controller.rb

class ApplicationController < ActionController::Base
  private

  def after_sign_out_path_for(resource_or_scope)
    # デフォルトはroot_path
    new_user_session_path
  end
end

🐱 リダイレクト先の変更には以下のメソッドを利用できるよ。使い方はafter_sign_out_path_forと同じだよ。

メソッド名 概要
after_sign_out_path_for ログアウト時のリダイレクト先
after_sign_in_path_for サインイン時のリダイレクト先
after_sign_up_path_for サインアップ時のリダイレクト先
after_inactive_sign_up_path_for サインアップ時のリダイレクト先(Confirmableモジュール利用時)
after_update_path_for ユーザー更新時のリダイレクト先
after_confirmation_path_for メール確認時のリダイレクト先
after_resending_confirmation_instructions_path_for 確認メール再送信時のリダイレクト先
after_omniauth_failure_path_for Omniauth失敗時のリダイレクト先
after_sending_reset_password_instructions_path_for パスワードリセット時のリダイレクト先

🐱 複数モデル利用している場合は、引数のresource_or_scopeを使うとリダイレクト先を分岐させられるよ。

# app/controllers/application_controller.rb

class ApplicationController < ActionController::Base
  private

  def after_sign_out_path_for(resource_or_scope)
    if resource_or_scope == :user
      new_user_session_path
    elsif resource_or_scope == :admin
      new_admin_session_path
    else
      root_path
    end
  end
end

参考

第5章 モデルをカスタマイズする

023 複数モデルを利用する

🐱 DeviseではUser以外の別のモデルも認証対象のモデルとして扱えるよ。今回はUserとAdminという2つのモデルを使ってみるね。この2つのモデルはコントローラー・ビュー・ルーティングも全て別物として扱われるよ。

🐱 設定ファイルを作成するところからやるよ。

$ rails g devise:install

🐱 設定ファイルを変更するよ。

# config/initializers/devise.rb

- # config.scoped_views = false
+ config.scoped_views = true

🐱 DeviseではScopeという機能を使ってUserとAdminという2つのモデルを使えるようにしているよ。(ActiveRecordのScopeとは別の機能。Scopeについて詳しく知りたい場合は 057 Warden を参照。)scoped_viewstrueに設定すると、Scope用のビューを優先的に使うようになって、User用のビューとAdmin用のビューを別個に使えるようになるよ。

scoped_viewsがfalseの場合のビューの優先順位(デフォルト)

  1. アプリ内のdeviseビュー(devise/sessions/new.html.erb
  2. gem内のdeviseビュー(devise/sessions/new.html.erb

scoped_viewsがtrueの場合のビューの優先順位

  1. Scope用のビュー(users/sessions/new.html.erb) # これを優先的に使うようにする
  2. アプリ内のdeviseビュー(devise/sessions/new.html.erb
  3. gem内のdeviseビュー(devise/sessions/new.html.erb

🐱 デフォルトでは高速化のためscoped_viewsfalseに設定されてるよ。

🐱 次はUserモデルとAdminモデルを作成するよ。

$ rails g devise User
$ rails g devise Admin

🐱 UserとAdminのコントローラーを作成してね。

$ rails g devise:controllers users
$ rails g devise:controllers admins

🐱 UserとAdminのビューを作成してね。

$ rails g devise:views users
$ rails g devise:views admins

🐱 $ rails g devise:viewsではないので注意してね。Scope指定なしだとdeviseという名前空間でビューを作ってしまうよ。今回はconfig.scoped_views = trueに設定していて、UserとAdminにそれぞれ別のビューを用意するので、scopeまで指定してね。

🐱 ルーティングを設定するよ。まずは今のルーティングを確認してね。

# config/routes.rb

devise_for :users
devise_for :admins
$ rails routes
       new_admin_session GET    /admins/sign_in(.:format)       devise/sessions#new
           admin_session POST   /admins/sign_in(.:format)       devise/sessions#create
   destroy_admin_session DELETE /admins/sign_out(.:format)      devise/sessions#destroy
      new_admin_password GET    /admins/password/new(.:format)  devise/passwords#new
     edit_admin_password GET    /admins/password/edit(.:format) devise/passwords#edit
          admin_password PATCH  /admins/password(.:format)      devise/passwords#update
                         PUT    /admins/password(.:format)      devise/passwords#update
                         POST   /admins/password(.:format)      devise/passwords#create
ancel_admin_registration GET    /admins/cancel(.:format)        devise/registrations#cancel
  new_admin_registration GET    /admins/sign_up(.:format)       devise/registrations#new
 edit_admin_registration GET    /admins/edit(.:format)          devise/registrations#edit
      admin_registration PATCH  /admins(.:format)               devise/registrations#update
                         PUT    /admins(.:format)               devise/registrations#update
                         DELETE /admins(.:format)               devise/registrations#destroy
                         POST   /admins(.:format)               devise/registrations#create
        new_user_session GET    /users/sign_in(.:format)        devise/sessions#new
            user_session POST   /users/sign_in(.:format)        devise/sessions#create
    destroy_user_session DELETE /users/sign_out(.:format)       devise/sessions#destroy
       new_user_password GET    /users/password/new(.:format)   devise/passwords#new
      edit_user_password GET    /users/password/edit(.:format)  devise/passwords#edit
           user_password PATCH  /users/password(.:format)       devise/passwords#update
                         PUT    /users/password(.:format)       devise/passwords#update
                         POST   /users/password(.:format)       devise/passwords#create
cancel_user_registration GET    /users/cancel(.:format)         devise/registrations#cancel
   new_user_registration GET    /users/sign_up(.:format)        devise/registrations#new
  edit_user_registration GET    /users/edit(.:format)           devise/registrations#edit
       user_registration PATCH  /users(.:format)                devise/registrations#update
                         PUT    /users(.:format)                devise/registrations#update
                         DELETE /users(.:format)                devise/registrations#destroy
                         POST   /users(.:format)                devise/registrations#create

🐱 UserとAdminがどちらもdeviseという名前空間のコントローラーを使ってしまっているよ。コントローラーもそれぞれ用意したいので、UserとAdminがそれぞれのコントローラーを利用するように修正するよ。

# config/routes.rb

devise_for :users, controllers: {
  # UserのSessionsControllerには、Users::SessionsControllerを利用する。他のコントローラーも同じように修正する。
  sessions:      'users/sessions',
  passwords:     'users/passwords',
  registrations: 'users/registrations'
}
devise_for :admins, controllers: {
  # AdminのSessionsControllerには、Admins::SessionsControllerを利用する。他のコントローラーも同じように修正する。
  sessions:      'admins/sessions',
  passwords:     'admins/passwords',
  registrations: 'admins/registrations'
}

🐱 これでUserとAdminで別個のコントローラーを使えるよ。

$ rails routes
                  Prefix Verb   URI Pattern                     Controller#Action
        new_user_session GET    /users/sign_in(.:format)        users/sessions#new
            user_session POST   /users/sign_in(.:format)        users/sessions#create
    destroy_user_session DELETE /users/sign_out(.:format)       users/sessions#destroy
       new_user_password GET    /users/password/new(.:format)   users/passwords#new
      edit_user_password GET    /users/password/edit(.:format)  users/passwords#edit
           user_password PATCH  /users/password(.:format)       users/passwords#update
                         PUT    /users/password(.:format)       users/passwords#update
                         POST   /users/password(.:format)       users/passwords#create
cancel_user_registration GET    /users/cancel(.:format)         users/registrations#cancel
   new_user_registration GET    /users/sign_up(.:format)        users/registrations#new
  edit_user_registration GET    /users/edit(.:format)           users/registrations#edit
       user_registration PATCH  /users(.:format)                users/registrations#update
                         PUT    /users(.:format)                users/registrations#update
                         DELETE /users(.:format)                users/registrations#destroy
                         POST   /users(.:format)                users/registrations#create
       new_admin_session GET    /admins/sign_in(.:format)       admins/sessions#new
           admin_session POST   /admins/sign_in(.:format)       admins/sessions#create
   destroy_admin_session DELETE /admins/sign_out(.:format)      admins/sessions#destroy
      new_admin_password GET    /admins/password/new(.:format)  admins/passwords#new
     edit_admin_password GET    /admins/password/edit(.:format) admins/passwords#edit
          admin_password PATCH  /admins/password(.:format)      admins/passwords#update
                         PUT    /admins/password(.:format)      admins/passwords#update
                         POST   /admins/password(.:format)      admins/passwords#create
ancel_admin_registration GET    /admins/cancel(.:format)        admins/registrations#cancel
  new_admin_registration GET    /admins/sign_up(.:format)       admins/registrations#new
 edit_admin_registration GET    /admins/edit(.:format)          admins/registrations#edit
      admin_registration PATCH  /admins(.:format)               admins/registrations#update
                         PUT    /admins(.:format)               admins/registrations#update
                         DELETE /admins(.:format)               admins/registrations#destroy
                         POST   /admins(.:format)               admins/registrations#create

🐱 これで完了だよ。User用のサインアップページである /users/sign_up とは別に、Admin用の /admins/sign_up にアクセスできるようになるよ。

🐱 あと補足として、UserとAdminのsessionは別々に管理されるため、current_userとは別にAdmin用のcurrent_adminなどのメソッドが用意されるよ。

## User用
# ログイン中のuserを取得
current_user
# userを認証
authenticate_user!
# userがログイン済みならtrue
user_signed_in?
# userに紐づくsession
user_session

## Admin用
# ログイン中のadminを取得
current_admin
# adminを認証
authenticate_admin!
# adminがログイン済みならtrue
admin_signed_in?
# adminに紐づくsession
admin_session

🐱 またUserでのログイン状態とAdminでのログイン状態は別々に管理されるため、モデル毎にログイン/ログアウトが可能だよ。ただし以下の設定をすることでログアウト時に全モデルでログアウトさせるようにすることも可能だよ。

# config/initializers/devise.rb

# ログアウト時に全てのScopeでのログアウトとする。
# falseの場合は/users/sign_outでログアウトした場合、user Scopeだけでのログアウトになる。
config.sign_out_all_scopes = true

🐱 メッセージもモデル毎に指定可能だよ。

# config/locales/devise.en.yml

# 参照: https://github.com/heartcombo/devise/wiki/How-to-Setup-Multiple-Devise-User-Models#8-setting-custom-flash-messages-per-resource

en:
  devise:
    confirmations:
      # User用の文言
      confirmed: "Your email address has been successfully confirmed."
      # Admin用の文言
      admin_user:
        confirmed: "Your admin email address has been successfully confirmed."

参考

024 emailの代わりにusernameでログインさせる

👦🏻 デフォルトではログインする際にはemailpasswordを入力するよね。

f:id:nekorails:20210318103806p:plain:w250

👦🏻 emailの代わりにusernameを使ってログインしてもらうにはどうすればいいかな?

🐱 まずはusersテーブルにusernameカラムを追加してね。usernameカラムはemailの代わりに認証のキーになるので、uniqueインデックスを用意して一意になるようにしてね。(emailがそうだったように)

$ rails g migration add_username_to_users username:string:uniq
      invoke  active_record
      create    db/migrate/20201114030246_add_username_to_users.rb

🐱 マイグレーションファイルはこんな感じだよ。

# db/migrate/20201114030246_add_username_to_users.rb

class AddUsernameToUsers < ActiveRecord::Migration[6.0]
  def change
    add_column :users, :username, :string
    add_index :users, :username, unique: true
  end
end
$ rails db:migrate

🐱 usernameのバリデーションを設定してね。

# app/models/user.rb

validates :username, uniqueness: true, presence: true

🐱 設定ファイルで認証キーをemailからusernameに変更するよ。

# config/initializers/devise.rb

- # config.authentication_keys = [:email]
+ config.authentication_keys = [:username]

🐱 サインアップ画面でusernameも入力できるように修正するよ。

# app/views/devise/registrations/new.html.erb

<h2>Sign up</h2>

<%= form_for(resource, as: resource_name, url: registration_path(resource_name)) do |f| %>
  <%= render "devise/shared/error_messages", resource: resource %>

  <div class="field">
    <%= f.label :email %><br />
    <%= f.email_field :email, autofocus: true, autocomplete: "email" %>
  </div>

   <!-- usernameの入力欄を追加 -->
+  <div class="field">
+    <%= f.label :username %><br />
+    <%= f.text_field :username, autocomplete: "username" %>
+  </div>

  <div class="field">
    <%= f.label :password %>
    <% if @minimum_password_length %>
    <em>(<%= @minimum_password_length %> characters minimum)</em>
    <% end %><br />
    <%= f.password_field :password, autocomplete: "new-password" %>
  </div>

  <div class="field">
    <%= f.label :password_confirmation %><br />
    <%= f.password_field :password_confirmation, autocomplete: "new-password" %>
  </div>

  <div class="actions">
    <%= f.submit "Sign up" %>
  </div>
<% end %>

<%= render "devise/shared/links" %>

🐱 画面はこんな感じになるよ。

f:id:nekorails:20210318103809p:plain:w250

🐱 Strong Parameterを設定するよ。このままだと認証キーでないemail属性は許可されないので、許可するように修正するよ。Strong Parameterカスタマイズについて詳しく知りたい場合は 021 Strong Parameterをカスタマイズする を確認してね。

# app/controllers/application_controller.rb

class ApplicationController < ActionController::Base
  before_action :configure_permitted_parameters, if: :devise_controller?

  protected

  def configure_permitted_parameters
    # サインアップ時にemail属性を許可する
    devise_parameter_sanitizer.permit(:sign_up, keys: [:email])
  end
end

🐱 ここまででサインアップができるようになったよ。次はusernameでログインできるようにするために、ログイン画面でemailの代わりにusernameを使うように修正するよ。

# app/views/devise/sessions/new.html.erb

<h2>Log in</h2>

<%= form_for(resource, as: resource_name, url: session_path(resource_name)) do |f| %>
   <!-- emailの代わりにusernameを使う -->
-  <div class="field">
-    <%= f.label :email %><br />
-    <%= f.email_field :email, autofocus: true, autocomplete: "email" %>
-  </div>
+  <div class="field">
+    <%= f.label :username %><br />
+    <%= f.text_field :username, autofocus: true, autocomplete: "username" %>
+  </div>

  <div class="field">
    <%= f.label :password %><br />
    <%= f.password_field :password, autocomplete: "current-password" %>
  </div>

  <% if devise_mapping.rememberable? %>
    <div class="field">
      <%= f.check_box :remember_me %>
      <%= f.label :remember_me %>
    </div>
  <% end %>

  <div class="actions">
    <%= f.submit "Log in" %>
  </div>
<% end %>

<%= render "users/shared/links" %>

🐱 これでusernameでログインできるようになったよ。

f:id:nekorails:20210318103813p:plain:w400

参考

第6章 ルーティングをカスタマイズする

025 deivse_forでルーティングを定義する

🐱 routes.rbでdevise_forメソッドを利用すると、モジュールに対応するルーティングが自動で定義されるよ。例えばDatabase Authenticatableモジュールだけを有効にした場合、Database Authenticatableモジュールのルーティングだけがdevise_forによって定義されるよ。

# app/models/user.rb

class User < ApplicationRecord
  devise :database_authenticatable
end
# config/routes.rb

Rails.application.routes.draw do
  devise_for :users
end
$ rails routes
              Prefix Verb   URI Pattern               Controller#Action
    new_user_session GET    /users/sign_in(.:format)  devise/sessions#new
        user_session POST   /users/sign_in(.:format)  devise/sessions#create
destroy_user_session DELETE /users/sign_out(.:format) devise/sessions#destroy

🐱 デフォルトで有効になっている5つのモジュールを使う場合は、コントローラーが存在するDatabase Authenticatableモジュール・Recoverableモジュール・Registerableモジュールに対応するルーティングがdevise_forによって定義されるよ。

# config/routes.rb

Rails.application.routes.draw do
  devise_for :users
end
# app/models/user.rb

class User < ApplicationRecord
  devise :database_authenticatable, :registerable,
         :recoverable, :rememberable, :validatable
end
$ rails routes
                  Prefix Verb   URI Pattern                     Controller#Action
        new_user_session GET    /users/sign_in(.:format)        devise/sessions#new
            user_session POST   /users/sign_in(.:format)        devise/sessions#create
    destroy_user_session DELETE /users/sign_out(.:format)       devise/sessions#destroy
       new_user_password GET    /users/password/new(.:format)   devise/passwords#new
      edit_user_password GET    /users/password/edit(.:format)  devise/passwords#edit
           user_password PATCH  /users/password(.:format)       devise/passwords#update
                         PUT    /users/password(.:format)       devise/passwords#update
                         POST   /users/password(.:format)       devise/passwords#create
cancel_user_registration GET    /users/cancel(.:format)         devise/registrations#cancel
   new_user_registration GET    /users/sign_up(.:format)        devise/registrations#new
  edit_user_registration GET    /users/edit(.:format)           devise/registrations#edit
       user_registration PATCH  /users(.:format)                devise/registrations#update
                         PUT    /users(.:format)                devise/registrations#update
                         DELETE /users(.:format)                devise/registrations#destroy
                         POST   /users(.:format)                devise/registrations#create

🐱 有効なモジュールによって自動でルーティングが変わるので注意してね。

026 devise_forをカスタマイズする

🐱 devise_forにはいろんなオプションが用意されてるよ。これらのオプションを指定することでルーティングをカスタマイズできるよ。

🐱 devise_forのオプションは以下の通りだよ。

オプション 概要 利用例
controllers コントローラー変更
カスタムコントローラーを利用する際に指定する
# devise/sessions -> users/sessions
devise_for :users, controllers: { sessions: "users/sessions" }
path /users/sign_inusers部分のpath変更 # /users/sign_in -> /accounts/sing_in
devise_for :users, path: 'accounts'
path_names /users/sign_insign_in部分のpath変更 # /users/sign_in -> /users/login
# /users/sign_out -> /users/logout
devise_for :users, path_names: { sign_in: "login", sign_out: "logout" }
sign_out_via sign_out時のHTTPメソッド # [:post, :delete]のみに変更
# デフォルト: :delete
devise_for :users, sign_out_via: [:post, :delete]
only 指定コントローラーだけ有効 devise_for :users, only: :sessions
skip 指定コントローラーは無効 devise_for :users, skip: :sessions
class_name モデル指定 devise_for :users, class_name: 'Account'
singular Userの単数形(ヘルパーに影響) # この場合、current_admincurrent_managerになる
devise_for :admins, singular: :manager
skip_helpers URLヘルパーを作らない
既存コードとのコンフリクトを避けたい場合に使う
# デフォルト: false
devise_for :users, skip: [:registrations, :confirmations], skip_helpers: true
devise_for :users, skip_helpers: [:registrations, :confirmations]
format (.:format)をつける # デフォルト: true
devise_for :users, format: false
module コントローラーの名前空間変更 # デフォルト: "devise"
# Devise::SessionsController -> Users::SessionsController
devise_for :users, module: "users"
failure_app 認証失敗時のRackアプリ(wardenのレシピ参照)
constraints ルーティング成約
defaults パラメーターのデフォルト値

参考

027 名前空間を指定する

🐱 devise_forメソッドはnamespaceメソッドなどのRailsの既存のメソッドと組み合わせて使えるよ。namespaceを使うと名前空間を指定できるよ。

# config/routes.rb

namespace :hoge do
  devise_for :users
end
$ rails routes
                       Prefix Verb   URI Pattern                          Controller#Action
        new_hoge_user_session GET    /hoge/users/sign_in(.:format)        hoge/sessions#new
            hoge_user_session POST   /hoge/users/sign_in(.:format)        hoge/sessions#create
    destroy_hoge_user_session DELETE /hoge/users/sign_out(.:format)       hoge/sessions#destroy
       new_hoge_user_password GET    /hoge/users/password/new(.:format)   hoge/passwords#new
      edit_hoge_user_password GET    /hoge/users/password/edit(.:format)  hoge/passwords#edit
           hoge_user_password PATCH  /hoge/users/password(.:format)       hoge/passwords#update
                              PUT    /hoge/users/password(.:format)       hoge/passwords#update
                              POST   /hoge/users/password(.:format)       hoge/passwords#create
cancel_hoge_user_registration GET    /hoge/users/cancel(.:format)         hoge/registrations#cancel
   new_hoge_user_registration GET    /hoge/users/sign_up(.:format)        hoge/registrations#new
  edit_hoge_user_registration GET    /hoge/users/edit(.:format)           hoge/registrations#edit
       hoge_user_registration PATCH  /hoge/users(.:format)                hoge/registrations#update
                              PUT    /hoge/users(.:format)                hoge/registrations#update
                              DELETE /hoge/users(.:format)                hoge/registrations#destroy
                              POST   /hoge/users(.:format)                hoge/registrations#create

028 独自のルーティングを定義する

👦🏻 サインイン画面に/sign_inでアクセスしたくてこんなルーティングを定義したけどエラーになるよ。なんで?

# config/routes.rb

get "sign_in", to: "devise/sessions#new"

f:id:nekorails:20210318103816p:plain:w400

🐱 Deviseのコントローラーに対して素朴にルーティングを定義するとエラーになっちゃうよ。独自のルーティングを定義するには、devise_scopeというメソッドを使ってScopeを明示する必要があるんだ。

# config/routes.rb

# devise_scopeを使いuser Scopeに対するルーティングであることを明示する
# `users`ではなく`user`と単数形になるので注意
devise_scope :user do
  get "sign_in", to: "devise/sessions#new"
end

f:id:nekorails:20210318103821p:plain:w500

🐱 devise_forpathオプションやpath_namesオプションがDeviseのルーティングを変更するのに対して、devise_scopeは新しくルーティングを追加する感じだよ。

🐱 ちなみにdevise_scopeにはasというaliasが存在するからそっちを使ってもOKだよ。

# config/routes.rb
as :user do
  get "sign_in", to: "devise/sessions#new"
end

参考

029 Deviseのルーティングを0から定義する

👦🏻 Deviseコントローラーに対してデフォルトのルーティングを全部なしにして、0から自分でルーティングを定義するにはどうすればいい?

🐱 devise_forでデフォルトのルーティングを全部skipして、devise_scopeで好きなようにルーティングを定義していけばOKだよ

# config/routes.rb

# デフォルトで定義されるルーティングは全部無効にする
# `:all`は全てのコントローラーを指す
devise_for :users, skip: :all

# あとはこの中に好きなようにルーティングを定義していけばOK
devise_scope :user do
  get "sign_in", to: "devise/sessions#new"
end

🐱 デフォルトのルーティングはなくなり、自分で定義したルーティングだけになるよ。

$ rails routes
   Prefix Verb   URI Pattern              Controller#Action
  sign_in GET    /sign_in(.:format)       devise/sessions#new

🐱 pathだけでなくuser_session_pathなどのURLヘルパーも変わるので注意してね。

参考

030 ログイン後とログイン前でrootのルーティングを分ける

🐱 ログイン後とログイン前でrootのルーティングを分けたい場合は、routes.rbでauthenticatedを使えばOKだよ。

# config/routes.rb

# ログイン後のroot。
# `authenticated`ブロック内はログイン後のユーザーに対してだけマッチする。
# どちらもURLヘルパーが`root_path`になるので、`as`オプションを使って変更してあげてね。じゃないとエラーになるよ。
# ルーティングは上から順に評価されるので、こちらを上にしてね。
authenticated do
  root to: 'dashboard#show', as: :authenticated_root
end

# ログイン前のroot。
root to: 'landing#show'

🐱 内部的にはRailsconstraintsを利用しているので、コントローラーで分岐させるよりスマートになるよ。

🐱 Scopeを指定することも可能だよ。

# config/routes.rb

authenticated :admin do
  root to: 'admin/dashboard#show', as: :admin_root
end

root to: 'landing#show'

🐱 user.roleを指定することも可能だよ。

# config/routes.rb

authenticated :user, lambda {|user| user.role == "admin"} do
  root to: "admin/dashboard#show", as: :user_root
end

root to: 'landing#show'

031 ログイン後のみアクセスできるルーティングを定義する

🐱 ログイン後のみアクセスできるルーティングを定義するにはauthenticateメソッドを使ってね。

# config/routes.rb

# catsリソースにはログイン後でないとアクセスできない。
# ログイン前にアクセスするとroot_pathにリダイレクトされる。
authenticate do
  resources :cats
end

🐱 コントローラーでauthenticate_user!を使うのと同じ感じだよ。

# app/controllers/cats_controller.rb

class CatsController < ApplicationController
  before_action :authenticate_user!
end

🐱 authenticatedはログイン前だとルーティングにmatchしないのに対して、authenticateはログイン前だとmatchした上でroot_pathにリダイレクトするよ。少し違うので注意してね。

032 /users/sign_inを/users/loginに変更する

👦🏻 ログイン画面のpathを/users/sign_inから/users/loginに変えたいのだけど

🐱 そんな場合はdevise_forで自動で作成されるルーティングをスキップして、代わりに自分でルーティングを定義するといいよ。

# devise_forで自動作成される以下の3つのルーティングをスキップ
#   GET    /users/sign_in  devise/sessions#new
#   POST   /users/sign_in  devise/sessions#create
#   DELETE /users/sign_out devise/sessions#destroy
devise_for :users, skip: [:sessions]

# 代わりに以下の3つのルーティングを自分で定義する
#   GET    /users/login    devise/sessions#new
#   POST   /users/login    devise/sessions#create
#   DELETE /users/logout   devise/sessions#destroy
devise_scope :user do
  get 'login' => 'devise/sessions#new', as: :new_user_session
  post 'login' => 'devise/sessions#create', as: :user_session
  get 'logout' => 'devise/sessions#destroy', as: :destroy_user_session
end

🐱 別のやり方としては、devise_forpath_namesオプションを使う方法もあるよ。

devise_for :users, path: '', path_names: { sign_in: 'login', sign_out: 'logout'}

参考

第7章 メーラーをカスタマイズする

033 メール内容を変更する

🐱 メール内容をカスタマイズするにはメーラーのビューを変更すればOKだよ。 014 ビューをカスタマイズする とやり方は同じだよ。

🐱 まずは自分のアプリにビューファイルをコピーしてね。

$ rails g devise:views
      invoke  Devise::Generators::SharedViewsGenerator
       exist    app/views/devise/shared
      create    app/views/devise/shared/_error_messages.html.erb
      create    app/views/devise/shared/_links.html.erb
      invoke  form_for
       exist    app/views/devise/confirmations
      create    app/views/devise/confirmations/new.html.erb
       exist    app/views/devise/passwords
      create    app/views/devise/passwords/edit.html.erb
      create    app/views/devise/passwords/new.html.erb
       exist    app/views/devise/registrations
      create    app/views/devise/registrations/edit.html.erb
      create    app/views/devise/registrations/new.html.erb
       exist    app/views/devise/sessions
      create    app/views/devise/sessions/new.html.erb
       exist    app/views/devise/unlocks
      create    app/views/devise/unlocks/new.html.erb
      invoke  erb
       exist    app/views/devise/mailer
      create    app/views/devise/mailer/confirmation_instructions.html.erb
      create    app/views/devise/mailer/email_changed.html.erb
      create    app/views/devise/mailer/password_change.html.erb
      create    app/views/devise/mailer/reset_password_instructions.html.erb
      create    app/views/devise/mailer/unlock_instructions.html.erb

🐱 あとは作成されたメーラーのビューファイルを自分で修正していけばOKだよ。

🐱 メーラーのビューファイルは以下の5つだよ。

ビューファイル 概要 モジュール
app/views/devise/mailer/confirmation_instructions.html.erb confirmationの指示メール Confirmable
app/views/devise/mailer/email_changed.html.erb メールアドレス変更メール Database Authenticatable
app/views/devise/mailer/password_change.html.erb パスワード変更メール Database Authenticatable
app/views/devise/mailer/reset_password_instructions.html.erb パスワードリセットの指示メール Recoverable
app/views/devise/mailer/unlock_instructions.html.erb アンロックの指示メール Lockable

034 メールのfrom欄を変更する

🐱 Deviseで送信するメールのfrom欄を変更するにはconfig.mailer_senderを設定してね。

# config/initializers/devise.rb

- config.mailer_sender = 'please-change-me-at-config-initializers-devise@example.com'
+ config.mailer_sender = 'your-address@example.com'

035 メーラーをカスタマイズする

🐱 メーラー自体をカスタマイズしたい場合はDevise::Mailerを継承したメーラークラスを作成するよ。

# app/mailers/my_mailer.rb

class MyMailer < Devise::Mailer
  # application_helperのヘルパーを使えるようにする
  helper :application
  # URLヘルパーを使えるようにする
  include Devise::Controllers::UrlHelpers
  # my_mailerではなくdevise/mailerのビューを使うようにする
  default template_path: 'devise/mailer'
end

🐱 作成したメーラークラスをDeviseのメーラーとして設定するよ。全てのモジュールでこのメーラーが使われようになるよ。

# config/initializers/devise.rb

config.mailer = "MyMailer"

🐱 あとはこんな感じでカスタマイズしたいメールをオーバーライドしてね。

# app/mailers/my_mailer.rb

class MyMailer < Devise::Mailer
  # ...省略...

  # Confirmableモジュールのconfirmation指示のメール
  #
  # 引数
  #   record: user
  #   token: トークン
  #   opts: 追加オプション付きのhash
  def confirmation_instructions(record, token, opts={})
    # ヘッダー追加
    headers["Custom-header"] = "Bar"

    # 引数のoptsを利用するとfromなどのヘッダーをオーバーライドできる
    opts[:from] = 'my_custom_from@domain.com'
    opts[:reply_to] = 'my_custom_from@domain.com'

    # 元の処理をそのまま実行
    super
  end
end

🐱 Devise::Mailer自体は https://github.com/heartcombo/devise/blob/master/app/mailers/devise/mailer.rb に定義されてるよ。



# frozen_string_literal: true

if defined?(ActionMailer)
  class Devise::Mailer < Devise.parent_mailer.constantize
    include Devise::Mailers::Helpers

    def confirmation_instructions(record, token, opts = {})
      @token = token
      devise_mail(record, :confirmation_instructions, opts)
    end

    def reset_password_instructions(record, token, opts = {})
      @token = token
      devise_mail(record, :reset_password_instructions, opts)
    end

    def unlock_instructions(record, token, opts = {})
      @token = token
      devise_mail(record, :unlock_instructions, opts)
    end

    def email_changed(record, opts = {})
      devise_mail(record, :email_changed, opts)
    end

    def password_change(record, opts = {})
      devise_mail(record, :password_change, opts)
    end
  end
end

🐱 メーラーのメソッドは以下の通りだよ。

Database Authenticatable

メーラー#メソッド 概要
Devise::Mailer#email_changed Eメール変更完了メール。Eメール変更時に送信する。
Devise::Mailer#password_change パスワード変更完了メール。パスワード変更時に送信する。

Recoverable

メーラー#メソッド 概要
Devise::Mailer#reset_password_instructions パスワードリセットメール

Confirmable

メーラー#メソッド 概要
Devise::Mailer#confirmation_instructions confirm指示メール

Lockable

メーラー#メソッド 概要
Devise::Mailer#unlock_instructions アカウントアンロック指示メール

参考

036 メール送信を非同期にする

🐱 ActiveJobを使っている場合、Deviseのメール送信もActiveJobを介して行うよ。デフォルトではDeviseのメール送信は同期送信になってるよ。

# https://github.com/heartcombo/devise/blob/45b831c4ea5a35914037bd27fe88b76d7b3683a4/lib/devise/models/authenticatable.rb#L200

def send_devise_notification(notification, *args)
  # mailを用意
  message = devise_mailer.send(notification, self, *args)

  # mailを同期送信
  # Remove once we move to Rails 4.2+ only.
  if message.respond_to?(:deliver_now)
    message.deliver_now
  else
    message.deliver
  end
end

🐱 メール送信を非同期にするには、Userモデルでsend_devise_notificationをオーバーライドしてあげればOKだよ。

# app/models/user.rb

def send_devise_notification(notification, *args)
  # deliver_laterを使って非同期送信するように修正
  devise_mailer.send(notification, self, *args).deliver_later
end

参考

第8章 I18nをカスタマイズする

037 メッセージを変更する

🐱 Deviseではflashメッセージ、バリデーションエラー、メールの件名にI18nを利用しているよ。devise.en.ymlの値を変更することで、対応するメッセージを変更できるよ。

🐱 devise.en.ymlはこんな感じだよ。

# config/locales/devise.en.yml

# Additional translations at https://github.com/heartcombo/devise/wiki/I18n

en:
  devise:
    confirmations:
      confirmed: "Your email address has been successfully confirmed."
      send_instructions: "You will receive an email with instructions for how to confirm your email address in a few minutes."
      send_paranoid_instructions: "If your email address exists in our database, you will receive an email with instructions for how to confirm your email address in a few minutes."
    failure:
      already_authenticated: "You are already signed in."
      inactive: "Your account is not activated yet."
      invalid: "Invalid %{authentication_keys} or password."
      locked: "Your account is locked."
      last_attempt: "You have one more attempt before your account is locked."
      not_found_in_database: "Invalid %{authentication_keys} or password."
      timeout: "Your session expired. Please sign in again to continue."
      unauthenticated: "You need to sign in or sign up before continuing."
      unconfirmed: "You have to confirm your email address before continuing."
    mailer:
      confirmation_instructions:
        subject: "Confirmation instructions"
      reset_password_instructions:
        subject: "Reset password instructions"
      unlock_instructions:
        subject: "Unlock instructions"
      email_changed:
        subject: "Email Changed"
      password_change:
        subject: "Password Changed"
    omniauth_callbacks:
      failure: "Could not authenticate you from %{kind} because \"%{reason}\"."
      success: "Successfully authenticated from %{kind} account."
    passwords:
      no_token: "You can't access this page without coming from a password reset email. If you do come from a password reset email, please make sure you used the full URL provided."
      send_instructions: "You will receive an email with instructions on how to reset your password in a few minutes."
      send_paranoid_instructions: "If your email address exists in our database, you will receive a password recovery link at your email address in a few minutes."
      updated: "Your password has been changed successfully. You are now signed in."
      updated_not_active: "Your password has been changed successfully."
    registrations:
      destroyed: "Bye! Your account has been successfully cancelled. We hope to see you again soon."
      signed_up: "Welcome! You have signed up successfully."
      signed_up_but_inactive: "You have signed up successfully. However, we could not sign you in because your account is not yet activated."
      signed_up_but_locked: "You have signed up successfully. However, we could not sign you in because your account is locked."
      signed_up_but_unconfirmed: "A message with a confirmation link has been sent to your email address. Please follow the link to activate your account."
      update_needs_confirmation: "You updated your account successfully, but we need to verify your new email address. Please check your email and follow the confirmation link to confirm your new email address."
      updated: "Your account has been updated successfully."
      updated_but_not_signed_in: "Your account has been updated successfully, but since your password was changed, you need to sign in again"
    sessions:
      signed_in: "Signed in successfully."
      signed_out: "Signed out successfully."
      already_signed_out: "Signed out successfully."
    unlocks:
      send_instructions: "You will receive an email with instructions for how to unlock your account in a few minutes."
      send_paranoid_instructions: "If your account exists, you will receive an email with instructions for how to unlock it in a few minutes."
      unlocked: "Your account has been unlocked successfully. Please sign in to continue."
  errors:
    messages:
      already_confirmed: "was already confirmed, please try signing in"
      confirmation_period_expired: "needs to be confirmed within %{period}, please request a new one"
      expired: "has expired, please request a new one"
      not_found: "not found"
      not_locked: "was not locked"
      not_saved:
        one: "1 error prohibited this %{resource} from being saved:"
        other: "%{count} errors prohibited this %{resource} from being saved:"

🐱 この値を変更することでDeviseのメッセージを変更できるよ。

038 メッセージを日本語化する

🐱 メッセージを日本語化するには、Railsのデフォルトロケール:jaに変更して、jaロケールファイルを設置すればOKだよ。

🐱 まずデフォルトロケールを日本語に設定してね。

# config/application.rb

config.i18n.default_locale = :ja

🐱 次にjaロケールファイルを設置するよ。 https://github.com/heartcombo/devise/wiki/I18n#japanese-devisejayml に日本語化されたロケールファイルがあるので利用してね。

# config/locales/devise.ja.yml

# Additional translations at https://github.com/plataformatec/devise/wiki/I18n

ja:
  devise:
    confirmations:
      confirmed: "アカウントの確認が成功しました。"
      send_instructions: "アカウントの確認方法をメールでご連絡します。"
      send_paranoid_instructions: "あなたのメールアドレスが登録済みの場合、アカウントの確認方法をメールでご連絡します。"
    failure:
      already_authenticated: "既にログイン済みです。"
      inactive: 'アカウントが有効になっていません。'
      invalid: 'メールアドレスかパスワードが違います。'
      locked: "アカウントがロックされています。"
      last_attempt: "もう一回ログインに失敗したらアカウントがロックされます。"
      not_found_in_database: "メールアドレスまたはパスワードが無効です。"
      timeout: "一定時間が経過したため、再度ログインが必要です"
      unauthenticated: "続けるには、ログインまたは登録(サインアップ)が必要です。"
      unconfirmed: "続ける前に、アカウントの確認をお願いします。"
    mailer:
      confirmation_instructions:
        subject: "アカウントの登録方法"
      reset_password_instructions:
        subject: "パスワードの再設定"
      unlock_instructions:
        subject: "アカウントのロック解除"
    omniauth_callbacks:
      failure: "%{kind} から承認されませんでした。理由:%{reason}"
      success: "%{kind} から承認されました。"
    passwords:
      no_token: "パスワードリセットのメール以外からは、このページにアクセスする事ができません。もしパスワードリセットのメールから来ている場合は、正しいURLでアクセスしていることを確認して下さい。"
      send_instructions: "パスワードのリセット方法をメールでご連絡します。"
      send_paranoid_instructions: "メールアドレスが登録済みの場合、パスワード復旧用ページヘのリンクをメールでご連絡します。"
      updated: "パスワードを変更しました。ログイン済みです"
      updated_not_active: "パスワードを変更しました。"
    registrations:
      destroyed: "アカウントを削除しました。ぜひまたのご利用をお待ちしております!"
      signed_up: "ようこそ!アカウント登録を受け付けました。"
      signed_up_but_inactive: "アカウントは登録されていますが、有効になっていないため利用できません。"
      signed_up_but_locked: "アカウントは登録されていますが、ロックされているため利用できません。"
      signed_up_but_unconfirmed: "確認メールを、登録したメールアドレス宛に送信しました。メールに記載されたリンクを開いてアカウントを有効にして下さい。"
      update_needs_confirmation: "アカウント情報が更新されました。新しいメールアドレスの確認が必要です。更新確認のメールを新しいメールアドレス宛に送信しましたので、メールを確認し記載されたリンクを開き、新しいメールアドレスの確認をお願いします。"
      updated: "アカウントが更新されました。"
    sessions:
      signed_in: "ログインしました。"
      signed_out: "ログアウトしました。"
    unlocks:
      send_instructions: "アカウントのロックを解除する方法をメールでご連絡します。"
      send_paranoid_instructions: "アカウントが存在する場合、ロックを解除する方法をメールでご連絡します。"
      unlocked: "アカウントのロックが解除されました。続けるにはログインして下さい。"
  errors:
    messages:
      already_confirmed: "は既に登録済みです。ログインしてください"
      confirmation_period_expired: "%{period}以内に確認する必要がありますので、新しくリクエストしてください。"
      expired: "有効期限切れです。新しくリクエストしてください。"
      not_found: "は見つかりませんでした。"
      not_locked: "ロックされていません。"
      not_saved:
        one: "1つのエラーにより、%{resource} を保存できませんでした:"
        other: "%{count} 個のエラーに  せんでした:"

🐱 これでログイン時などに表示されるメッセージが日本語化されるよ。

f:id:nekorails:20210318103825p:plain:w250

🐱 ビューの文言はI18nを使わずに直接英語で書かれているため、日本語化されないよ。ビューも日本語化したい場合は 039 ビューを日本語化する を参照してね。

039 ビューを日本語化する

🐱 Deviseではflashメッセージ、バリデーションエラー、メールの件名にI18nを利用しているよ。ビューの文言はI18nを使わずに直接英語で書かれているため、 038 メッセージを日本語化する のやり方では日本語化されないんだ。

🐱 devise-i18nというgemを利用すれば、I18nに対応したビューを作成できるためビューの文言も日本語化できるよ。devise-i18nではメッセージも一緒に日本語化されるため、 038 メッセージを日本語化する の手順は不要だよ。それじゃあ日本語化していくね。

🐱 まずはdevise-i18nをインストールしてね。

# Gemfile
gem 'devise-i18n'
$ bundle install

🐱 デフォルトロケールを日本語に設定するよ。

# config/application.rb
config.i18n.default_locale = :ja

🐱 devise-i18nのジェネレーターを使って、I18n対応のビューを作成するよ。既に$ rails g devise:viewsでビューを作成している場合はコンフリクトするから事前に削除しておいてね。

$ rails g devise:i18n:views
      invoke  Devise::I18n::SharedViewsGenerator
      create    app/views/devise/shared
      create    app/views/devise/shared/_error_messages.html.erb
      create    app/views/devise/shared/_links.html.erb
      invoke  Devise::I18n::MailerViewsGenerator
      create    app/views/devise/mailer
      create    app/views/devise/mailer/confirmation_instructions.html.erb
      create    app/views/devise/mailer/email_changed.html.erb
      create    app/views/devise/mailer/password_change.html.erb
      create    app/views/devise/mailer/reset_password_instructions.html.erb
      create    app/views/devise/mailer/unlock_instructions.html.erb
      invoke  i18n:form_for
      create    app/views/devise/confirmations
      create    app/views/devise/confirmations/new.html.erb
      create    app/views/devise/passwords
      create    app/views/devise/passwords/edit.html.erb
      create    app/views/devise/passwords/new.html.erb
      create    app/views/devise/registrations
      create    app/views/devise/registrations/edit.html.erb
      create    app/views/devise/registrations/new.html.erb
      create    app/views/devise/sessions
      create    app/views/devise/sessions/new.html.erb
      create    app/views/devise/unlocks
      create    app/views/devise/unlocks/new.html.erb

🐱 Deviseのジェネレーターで作成したサインイン画面と、devise-i18nのジェネレーターで作成したサインイン画面のコードを比べてみよう。

🐱 こちらはDeviseのジェネレーターで作成したサインイン画面。

# app/views/devise/sessions/new.html.erb

<!-- 『Log in』などの文言が英語で直接書かれている -->
<h2>Log in</h2>

<%= form_for(resource, as: resource_name, url: session_path(resource_name)) do |f| %>
  <div class="field">
    <%= f.label :email %><br />
    <%= f.email_field :email, autofocus: true, autocomplete: "email" %>
  </div>

  <div class="field">
    <%= f.label :password %><br />
    <%= f.password_field :password, autocomplete: "current-password" %>
  </div>

  <% if devise_mapping.rememberable? %>
    <div class="field">
      <%= f.check_box :remember_me %>
      <%= f.label :remember_me %>
    </div>
  <% end %>

  <div class="actions">
    <%= f.submit "Log in" %>
  </div>
<% end %>

<%= render "devise/shared/links" %>

🐱 こちらはdevise-i18nのジェネレーターで作成したサインイン画面。『Log in』などの文言がtメソッドを利用して書かれているよ。

# app/views/devise/sessions/new.html.erb

<!-- 『Log in』などの文言が`t`メソッドを利用して書かれている -->
<h2><%= t('.sign_in') %></h2>

<%= form_for(resource, as: resource_name, url: session_path(resource_name)) do |f| %>
  <div class="field">
    <%= f.label :email %><br />
    <%= f.email_field :email, autofocus: true, autocomplete: "email" %>
  </div>

  <div class="field">
    <%= f.label :password %><br />
    <%= f.password_field :password, autocomplete: "current-password" %>
  </div>

  <% if devise_mapping.rememberable? %>
    <div class="field">
      <%= f.check_box :remember_me %>
      <%= f.label :remember_me %>
    </div>
  <% end %>

  <div class="actions">
    <%= f.submit t('.sign_in') %>
  </div>
<% end %>

<%= render "devise/shared/links" %>

🐱 最後にjaロケールファイルを作成するよ。

$ rails g devise:i18n:locale ja
      create  config/locales/devise.views.ja.yml

🐱 このロケールファイルはビューのI18nだけでなくメッセージのI18nにも対応しているよ。なのでDeviseのjaロケールファイルはこれだけあればOKだよ。

ja:
  activerecord:
    attributes:
      user:
        confirmation_sent_at: パスワード確認送信時刻
        confirmation_token: パスワード確認用トークン
        confirmed_at: パスワード確認時刻
        created_at: 作成日
        current_password: 現在のパスワード
        current_sign_in_at: 現在のログイン時刻
        current_sign_in_ip: 現在のログインIPアドレス
        email: Eメール
        encrypted_password: 暗号化パスワード
        failed_attempts: 失敗したログイン試行回数
        last_sign_in_at: 最終ログイン時刻
        last_sign_in_ip: 最終ログインIPアドレス
        locked_at: ロック時刻
        password: パスワード
        password_confirmation: パスワード(確認用)
        remember_created_at: ログイン記憶時刻
        remember_me: ログインを記憶する
        reset_password_sent_at: パスワードリセット送信時刻
        reset_password_token: パスワードリセット用トークン
        sign_in_count: ログイン回数
        unconfirmed_email: 未確認Eメール
        unlock_token: ロック解除用トークン
        updated_at: 更新日
    models:
      user: ユーザ
  devise:
    confirmations:
      confirmed: メールアドレスが確認できました。
      new:
        resend_confirmation_instructions: アカウント確認メール再送
      send_instructions: アカウントの有効化について数分以内にメールでご連絡します。
      send_paranoid_instructions: メールアドレスが登録済みの場合、本人確認用のメールが数分以内に送信されます。
    failure:
      already_authenticated: すでにログインしています。
      inactive: アカウントが有効化されていません。メールに記載された手順にしたがって、アカウントを有効化してください。
      invalid: "%{authentication_keys}またはパスワードが違います。"
      last_attempt: もう一回誤るとアカウントがロックされます。
      locked: アカウントは凍結されています。
      not_found_in_database: "%{authentication_keys}またはパスワードが違います。"
      timeout: セッションがタイムアウトしました。もう一度ログインしてください。
      unauthenticated: アカウント登録もしくはログインしてください。
      unconfirmed: メールアドレスの本人確認が必要です。
    mailer:
      confirmation_instructions:
        action: メールアドレスの確認
        greeting: "%{recipient}様"
        instruction: 以下のリンクをクリックし、メールアドレスの確認手続を完了させてください。
        subject: メールアドレス確認メール
      email_changed:
        greeting: こんにちは、%{recipient}様。
        message: あなたのメール変更(%{email})のお知らせいたします。
        subject: メール変更完了。
      password_change:
        greeting: "%{recipient}様"
        message: パスワードが再設定されたことを通知します。
        subject: パスワードの変更について
      reset_password_instructions:
        action: パスワード変更
        greeting: "%{recipient}様"
        instruction: パスワード再設定の依頼を受けたため、メールを送信しています。下のリンクからパスワードの再設定ができます。
        instruction_2: パスワード再設定の依頼をしていない場合、このメールを無視してください。
        instruction_3: パスワードの再設定は、上のリンクから新しいパスワードを登録するまで完了しません。
        subject: パスワードの再設定について
      unlock_instructions:
        action: アカウントのロック解除
        greeting: "%{recipient}様"
        instruction: アカウントのロックを解除するには下のリンクをクリックしてください。
        message: ログイン失敗が繰り返されたため、アカウントはロックされています。
        subject: アカウントの凍結解除について
    omniauth_callbacks:
      failure: "%{kind} アカウントによる認証に失敗しました。理由:(%{reason})"
      success: "%{kind} アカウントによる認証に成功しました。"
    passwords:
      edit:
        change_my_password: パスワードを変更する
        change_your_password: パスワードを変更
        confirm_new_password: 確認用新しいパスワード
        new_password: 新しいパスワード
      new:
        forgot_your_password: パスワードを忘れましたか?
        send_me_reset_password_instructions: パスワードの再設定方法を送信する
      no_token: このページにはアクセスできません。パスワード再設定メールのリンクからアクセスされた場合には、URL をご確認ください。
      send_instructions: パスワードの再設定について数分以内にメールでご連絡いたします。
      send_paranoid_instructions: メールアドレスが登録済みの場合、パスワード再設定用のメールが数分以内に送信されます。
      updated: パスワードが正しく変更されました。
      updated_not_active: パスワードが正しく変更されました。
    registrations:
      destroyed: アカウントを削除しました。またのご利用をお待ちしております。
      edit:
        are_you_sure: 本当によろしいですか?
        cancel_my_account: アカウント削除
        currently_waiting_confirmation_for_email: "%{email} の確認待ち"
        leave_blank_if_you_don_t_want_to_change_it: 空欄のままなら変更しません
        title: "%{resource}編集"
        unhappy: 気に入りません
        update: 更新
        we_need_your_current_password_to_confirm_your_changes: 変更を反映するには現在のパスワードを入力してください
      new:
        sign_up: アカウント登録
      signed_up: アカウント登録が完了しました。
      signed_up_but_inactive: ログインするためには、アカウントを有効化してください。
      signed_up_but_locked: アカウントが凍結されているためログインできません。
      signed_up_but_unconfirmed: 本人確認用のメールを送信しました。メール内のリンクからアカウントを有効化させてください。
      update_needs_confirmation: アカウント情報を変更しました。変更されたメールアドレスの本人確認のため、本人確認用メールより確認処理をおこなってください。
      updated: アカウント情報を変更しました。
      updated_but_not_signed_in: あなたのアカウントは正常に更新されましたが、パスワードが変更されたため、再度ログインしてください。
    sessions:
      already_signed_out: 既にログアウト済みです。
      new:
        sign_in: ログイン
      signed_in: ログインしました。
      signed_out: ログアウトしました。
    shared:
      links:
        back: 戻る
        didn_t_receive_confirmation_instructions: アカウント確認のメールを受け取っていませんか?
        didn_t_receive_unlock_instructions: アカウントの凍結解除方法のメールを受け取っていませんか?
        forgot_your_password: パスワードを忘れましたか?
        sign_in: ログイン
        sign_in_with_provider: "%{provider}でログイン"
        sign_up: アカウント登録
      minimum_password_length: "(%{count}字以上)"
    unlocks:
      new:
        resend_unlock_instructions: アカウントの凍結解除方法を再送する
      send_instructions: アカウントの凍結解除方法を数分以内にメールでご連絡します。
      send_paranoid_instructions: アカウントが見つかった場合、アカウントの凍結解除方法を数分以内にメールでご連絡します。
      unlocked: アカウントを凍結解除しました。
  errors:
    messages:
      already_confirmed: は既に登録済みです。ログインしてください。
      confirmation_period_expired: の期限が切れました。%{period} までに確認する必要があります。 新しくリクエストしてください。
      expired: の有効期限が切れました。新しくリクエストしてください。
      not_found: は見つかりませんでした。
      not_locked: は凍結されていません。
      not_saved:
        one: エラーが発生したため %{resource} は保存されませんでした。
        other: "%{count} 件のエラーが発生したため %{resource} は保存されませんでした。"

🐱 これでビューとメッセージを日本語化できたよ。

f:id:nekorails:20210318103828p:plain:w250

🐱 ちなみに複数モデルを利用していてScope対応のビュー(usersとかadminとかのやつ)が必要な場合は、Scopeを指定すればOKだよ。

$ rails g devise:i18n:views users
$ rails g devise:i18n:views admins

第9章 設定をカスタマイズする

040 設定を変更する

🐱 Deviseの設定はconfig/initializers/devise.rbで変更可能だよ。

🐱 各設定項目は日本語で説明すると以下のような感じだよ。ちなみにコメントアウトされている値が(基本的には)デフォルト値になるよ。

# config/initializers/devise.rb

# frozen_string_literal: true

Devise.setup do |config|
  # Deviseが使用する秘密鍵。
  # Deviseはこのキーを利用してtokenを作成する(confirmation_token、reset_password_token、unlock_token)。
  # このキーを変更すると全てのtokenが無効になる。
  # デフォルトではsecret_key_baseをsecret_keyとして利用する。
  # config.secret_key = '48bf747d05636bd17b63751533ac6879106a058e94253754a0bfe552d60ab822ad52c25b322c93b90d7479a91fe28da84ac038f8b295d523a4c2a18c08ed9c42'

  # ==> Controllerの設定
  # Devise::SessionsControllerなどのDeviseの各コントローラーの親クラス。
  # config.parent_controller = 'DeviseController'

  # ==> Mailerの設定
  # Mailerのfrom。
  config.mailer_sender = 'please-change-me-at-config-initializers-devise@example.com'

  # Mailerクラス
  # カスタムMailerを利用する場合はここを変更する。
  # 詳細は『035 メーラーをカスタマイズする』を参照。
  # config.mailer = 'Devise::Mailer'

  # Devise::Mailerの親クラス。
  # config.parent_mailer = 'ActionMailer::Base'

  # ==> ORMの設定
  # ORMをロードする。
  # ActiveRcordとMongoidをサポートしている。
  require 'devise/orm/active_record'

  # ==> 認証全般の設定
  # 認証キー(ユーザーを認証する際に利用するキー)。
  # email以外のキーを利用したい場合に変更する。
  # 詳細は『024 emailの代わりにusernameでログインさせる』を参照。
  # config.authentication_keys = [:email]

  # 認証に使用するリクエストオブジェクトのパラメータ。
  # config.request_keys = []

  # 大文字小文字を区別しない認証キー。
  # Userの作成/修正/認証/検索時に大文字小文字を区別しない 。
  config.case_insensitive_keys = [:email]

  # 空白を削除する認証キー。
  # Userの作成/修正/認証/検索時に空白を削除する。
  config.strip_whitespace_keys = [:email]

  # request.paramsによる認証を有効にする。
  # `config.params_authenticatable = [:database]`とすればDB認証(メール + パスワード)認証のみを有効にする。
  # config.params_authenticatable = true

  # HTTP Authによる認証を有効にする。
  # `config.http_authenticatable = [:database]` とすればDB認証のみを有効にする。
  # config.http_authenticatable = false

  # Ajaxリクエストに対して401を返す。
  # config.http_authenticatable_on_xhr = true

  # Basic認証で利用されるrealm。
  # config.http_authentication_realm = 'Application'

  # paranoidモード。
  # メールアドレスが登録されているかどうかを確認するのを防ぐ。
  # 詳細は https://github.com/heartcombo/devise/wiki/How-To:-Using-paranoid-mode,-avoid-user-enumeration-on-registerable
  # config.paranoid = true

  # userをsessionに保存する処理をスキップする箇所。
  config.skip_session_storage = [:http_auth]

  # セキュリティーのため認証時にCSRFトークンをsessionから削除する。
  # trueだとサインインやサインアップでAjaxを使用する場合、サーバーから新しいCSRFトークンを取得する必要がある。
  # config.clean_up_csrf_token_on_authentication = true

  # eager load時にルーティングをリロードする。
  # before_eager_loadフックを利用。
  # falseにするとアプリ起動が高速になるが、Deviseのマッピングをロードする必要がある場合は正常に起動できない。
  # config.reload_routes = true

  # ==> Database Authenticatableモジュールの設定
  # ハッシュ化のレベル。
  # ハッシュ化には結構時間がかかる。
  # bcrypt(デフォルトのアルゴリズム)の場合、レベルに応じて指数関数的に遅くなり、例えばレベル20では60秒程度かかる。
  # テストの時はレベル1にして速度を上げる。
  # 本番ではレベル10以下は利用すべきでない。
  config.stretches = Rails.env.test? ? 1 : 12

  # ハッシュ化する際のpepper。
  # pepperはsaltみたいなやつ。
  # 詳細は https://stackoverflow.com/questions/6831796/whats-the-most-secure-possible-devise-configuration
  # config.pepper = '9a11b4eaf0250fec05630de0b518c3f63086fa403a8309d74408b3223d57a2312cef3ef746152f43c508da74b11cf21f982d9573ef552a186e36d83818129029'

  # email変更時にemail変更完了メールを送信する。
  # config.send_email_changed_notification = false

  # password変更時にpassword変更完了メールを送信する。
  # config.send_password_change_notification = false

  # ==> Confirmableモジュールの設定
  # confirmなしでログインできる期間。
  # これを設定すると一定期間はconfirm前でもログインできるようになる。
  # nilに設定すると無期限にログインできるようになる。
  # デフォルトは 0.days。(confirmなしにはログインできない。)
  # config.allow_unconfirmed_access_for = 2.days

  # confirmation_tokenの有効期限。
  # ユーザーはこの期限内にconfirm指示メールのリンクをクリックしないといけない。
  # デフォルトは nil。(制限なし。)
  # config.confirm_within = 3.days

  # サインアップ時だけでなく、email変更時にもConfirmメールを送信する。
  # unconfirmed_emailカラムが必要。
  config.reconfirmable = true

  # confirmのキー。
  # config.confirmation_keys = [:email]

  # ==> Rememberableモジュールの設定
  # Sessionが切れるまでの時間。
  # デフォルトは2.weeks。
  # config.remember_for = 2.weeks

  # ログアウト時にremember_tokenを期限切れにする。
  config.expire_all_remember_me_on_sign_out = true

  # cookie利用時に期間を伸ばす。
  # config.extend_remember_period = false

  # cookieにセットするオプション。
  # config.rememberable_options = {}

  # ==> Validatableモジュールの設定
  # passwordの長さ。
  # Rangeで指定。この場合は6文字から128文字。
  config.password_length = 6..128

  # emailバリデーションで利用する正規表現
  config.email_regexp = /\A[^@\s]+@[^@\s]+\z/

  # ==> Timeoutableモジュールの設定
  # タイムアウト時間
  # config.timeout_in = 30.minutes

  # ==> lockableモジュールの設定
  # ロック方法
  #   - failed_attempts: 指定回数間違えたらロック
  #   - none: 自動ロックはなしで、サーバ管理者が手動でロック
  # config.lock_strategy = :failed_attempts

  # アンロックのキー
  # config.unlock_keys = [:email]

  # アンロック方法
  #   - email: メールでアンロックのリンクを送信
  #   - time: 数時間後にアンロック(config.unlock_inと一緒に使う)
  #   - both: emailとtimeの両方
  #   - none: 自動アンロックはなしで、サーバ管理者が手動でアンロック
  # config.unlock_strategy = :both

  # ロックまでの回数
  # config.maximum_attempts = 20

  # アンロックまでの時間(`config.unlock_strategy = :time`の場合)
  # config.unlock_in = 1.hour

  # ロック前に警告する
  # config.last_attempt_warning = true

  # ==> Recoverableモジュールの設定
  #
  # パスワードリセット時にキーになるカラム。
  # config.reset_password_keys = [:email]

  # パスワードリセットの有効期限。
  config.reset_password_within = 6.hours

  # パスワードリセット後に自動ログイン。
  # config.sign_in_after_reset_password = true

  # ==> devise-encryptable gemの設定
  # bcrypt以外のハッシュ化アルゴリズム。
  # devise-encryptable gemのインストールが必要。
  # bcrypt以外のアルゴリズムは:sha1、:sha512、:clearance_sha1、:authlogic_sha512、:sha1など。
  # config.encryptor = :sha512

  # ==> Scopeの設定
  # Scope用のビューを優先的に使うようになる。
  # trueにすると`devise`名前空間のビューではなく、`users`などのScope対応のビューを利用する。
  # デフォルトは高速化のため`false`に設定されている。
  # 詳細は『023 複数モデルを利用する』を参照。
  # config.scoped_views = false

  # デフォルトのScope。
  # 通常であればuserになる。
  # config.default_scope = :user

  # ログアウト時に全てのScopeでのログアウトとする。
  # falseの場合は/users/sign_outでログアウトした場合、user Scopeだけログアウトになる。
  # config.sign_out_all_scopes = true

  # ==> Navigationの設定
  # ナビゲーションとして扱われるフォーマットのリスト。
  # config.navigational_formats = ['*/*', :html]

  # ログアウト時のHTTPメソッド
  config.sign_out_via = :delete

  # ==> OmniAuthの設定
  # OmniAuthの設定。
  # config.omniauth :github, 'APP_ID', 'APP_SECRET', scope: 'user,public_repo'

  # ==> Wardenの設定
  # Wardenの設定。
  # strategy追加したりfailure_app変更したり。
  #
  # config.warden do |manager|
  #   manager.intercept_401 = false
  #   manager.default_strategies(scope: :user).unshift :some_external_strategy
  # end

  # ==> Mountable Engineの設定
  # Mountable Engineで使う際のrouter名。
  # config.router_name = :my_engine
  #
  # OmniAuthのpath。
  # OmniAuthを利用する場合に設定する。
  # config.omniauth_path_prefix = '/my_engine/users/auth'

  # ==> Turbolinksの設定
  # Turbolinksを利用している場合、リダイレクトを正しく動作させるためにTurbolinks::Controllerをincludeする。
  #
  # ActiveSupport.on_load(:devise_failure_app) do
  #   include Turbolinks::Controller
  # end

  # ==> Registerableモジュールの設定
  # パスワード変更後に自動的にサインインさせる。
  # config.sign_in_after_change_password = true
end

参考

第10章 その他のカスタマイズ(Wikiまとめ)

🐱 DeviseのWikihttps://github.com/heartcombo/devise/wiki )にはいろんなカスタマイズのやり方が書かれているよ。Wikiの中から、知っておくと役立ちそうなカスタマイズをまとめておくね。

041 パスワード変更時にログアウトさせない

🐱 Deviseの仕様で、ログイン中にユーザーがパスワードを変更すると自動的にログアウト状態になってしまうよ。ログイン状態を維持するためにはbypass_sign_in(user)を利用すればOKだよ。sign_in(user, :bypass => true)を使う方法はdeprecatedなので注意してね。詳しくは以下の記事を参考にしてね。

042 Deviseに独自の認証方法(Strategy)を追加する

🐱 DeviseはWardenを利用しているため、独自のStrategyクラスを定義することで、独自の認証方法を追加できるよ。詳しくは以下の記事を参考にしてね。あと057 Wardenも参考になるよ。

043 ゲストユーザー機能を実装する

🐱 ゲストユーザー機能はサインアップ無しでアプリケーションを利用できるようになる機能だよ。ユーザーは個人情報を提供せずにアプリケーションを試せるようになるよ。詳しくは以下の記事を参考にしてね。

044 アカウント削除を論理削除にする

🐱 アカウント削除をすると、デフォルトではusersレコードを物理削除するよ。これを論理削除に変更して、usersレコードは残したままログインできないようにするよ。詳しくは以下の記事を参考にしてね。

045 管理者権限を用意する

🐱 Deviseで管理者を用意するには、Userモデル以外にAdminモデルを用意する方法があるよね(023 複数モデルを利用する)。別のやり方として、モデルはUser1つだけにして、roleのようなカラムで管理者権限を利用する方法があるよ。Deviseが認証のgemであるのに対して、この権限の管理には認可のgemを利用するんだ。認可のgemとしてはCanCanCanPunditの2つが有名だよ。この2つはできることはほとんど同じなので、どちらか好きな方を利用すればOKだよ。CanCanCanがロール起点で権限を定義するのに対して、Punditはリソース起点で権限を定義するよ。詳しくは以下の記事を参考にしてね。

CanCanCan

Pundit

046 emailとusernameどちらでもログインできるようにする

🐱 通常だとemailでログインするけど、これがemailとusernameどちらでもログインできるようになったら嬉しいよね。Userモデルにemail属性とusername属性の2役をこなすloginという仮想属性を用意すれば実現できるよ。詳しくは以下の記事を参考にしてね。

047 パスワード入力なしでアカウント情報を変更する

🐱 アカウント編集画面(/users/edit)で自分のアカウント情報を変更するためには、現在のパスワードの入力が必須だよ。これをパスワードなしで変更できるようにするよ。詳しくは以下の記事を参考にしてね。

048 パスワードをbcrypt以外の方法でハッシュ化する

🐱 Deviseではデフォルトでbcryptを使いパスワードをハッシュ化するよ。devise-encryptablegemを使うことで別の方法でハッシュ化できるようになるよ。詳しくは以下の記事を参考にしてね。

049 メールアドレス変更時にもConfirm指示メールを送信する

🐱 Confirmableモジュールはデフォルトではメールアドレス変更時にはConfirm指示メールを送信しないよ。これを修正するにはconfig.reconfirmable = true という設定をする必要があるよ。詳しくは以下の記事を参考にしてね。

第11章 Tips

050 userをserializeする

👦🏻 RailsコンソールでUserインスタンスを見るとencrypted_passwordなどの属性が表示されないよ?なんで?

irb(main):009:0> User.first
=> #<User id: 2, email: "shita@example.com", created_at: "2020-11-06 06:06:36", updated_at: "2020-11-06 06:06:36">

🐱 Deviseではセキュリティー上の都合で、必要なカラムだけをシリアライズするようになってるんだ。usersテーブルにencrypted_password(ハッシュ化されたパスワード)やcurrent_sign_in_ip(サインイン時のIPアドレス)カラムなどのセンシティブな情報を持たせることになるでしょ?Userインスタンスを丸ごとシリアライズしてしまうと、場合によってはそれらの情報が漏れてしまう可能性があるんだ。だからDeviseではserializable_hashをオーバーライドしてセンシティブな情報はシリアライズされないようにしているんだよ。RailsコンソールではUserインスタンスの状態がinspectを使って表示されるけど、inspectserializable_hashを利用するようにオーバーライドされているため、Railsコンソールではencrypted_passwordなどのカラム情報が表示されないようになっているよ。

irb(main):016:0> User.first.serializable_hash
=> {"id"=>2, "email"=>"shita@example.com", "created_at"=>Fri, 06 Nov 2020 06:06:36 UTC +00:00, "updated_at"=>Fri, 06 Nov 2020 06:06:36 UTC +00:00}

🐱 具体的には以下の属性はシリアライズされないよ。

encrypted_password
reset_password_token
reset_password_sent_at
remember_created_at
sign_in_count
current_sign_in_at
last_sign_in_at
current_sign_in_ip
last_sign_in_ip
password_salt
confirmation_token
confirmed_at
confirmation_sent_at
remember_token
unconfirmed_email
failed_attempts
unlock_token
locked_at

🐱 serializable_hash(force_except: true)を使ったりattributesを使えばencrypted_passwordfなどの情報にもアクセスできるよ。

irb(main):017:0> User.first.serializable_hash(force_except: true)
=> {"id"=>2, "email"=>"shita@example.com", "encrypted_password"=>"$2a$12$9Fiz99wL33TIw8JeDP2Vb..y99m5i0JrMY8pjeekmumXNOwM1ncbS", "reset_password_token"=>nil, "reset_password_sent_at"=>nil, "remember_created_at"=>nil, "created_at"=>Fri, 06 Nov 2020 06:06:36 UTC +00:00, "updated_at"=>Fri, 06 Nov 2020 06:06:36 UTC +00:00}
irb(main):018:0> User.first.attributes
=> {"id"=>2, "email"=>"shita@example.com", "encrypted_password"=>"$2a$12$9Fiz99wL33TIw8JeDP2Vb..y99m5i0JrMY8pjeekmumXNOwM1ncbS", "reset_password_token"=>nil, "reset_password_sent_at"=>nil, "remember_created_at"=>nil, "created_at"=>Fri, 06 Nov 2020 06:06:36 UTC +00:00, "updated_at"=>Fri, 06 Nov 2020 06:06:36 UTC +00:00}

参考

051 モデルからcurrent_userにアクセスする

👦🏻 モデルからcurrent_userにアクセスしたいのだけど、どうすればいい?

🐱 ActiveSupport::CurrentAttributesを利用すれば可能だよ。ActiveSupport::CurrentAttributesを継承したクラスはリクエスト毎に属性がリセットされるため、リクエスト毎に独立した状態を持てるようになるんだ。

🐱 まずActiveSupport::CurrentAttributesを継承したCurrentクラスを定義するよ。

class Current < ActiveSupport::CurrentAttributes
  # この属性がcurrent_userになる
  # この属性はリクエスト毎にリセットされる
  attribute :user
end

🐱 application_controller.rbのbefore_actionCurrent.usercurrent_userをセットするよ。

# app/controllers/application_controller.rb
class ApplicationController < ActionController::Base
  before_action :set_current_user

  def set_current_user
    Current.user = current_user
  end
end

🐱 これでモデルからcurrent_uesrにアクセスできるようになるよ。

# モデル
class Article < ApplicationRecord
  scope :current, -> { where(user: Current.user) }
end
Article.current #=> current_userのarticles

🐱 ただしActiveSupport::CurrentAttributesの利用は基本的にはアンチパターンだと思うので、できれば避けるべきかな〜と思うよ。ActiveSupport::CurrentAttributesグローバル変数のようなものでどこからでもアクセスできてしまうから、MVCが壊れてコードがカオスになっちゃうんだ。あとRailsコンソールでの利用とか、リクエストがない状態だとエラーになっちゃうしね。モデルでcurrent_userが必要になる場合は、current_userを引数として渡すか、current_user.articlesのように関連を使うかしたほうがいいよ。

参考

052 テスト

🐱 Deviseの機能をテストで使うにはヘルパーモジュールをincludeすればOKだよ。

# コントローラーテストの場合
class PostsControllerTest < ActionController::TestCase
  include Devise::Test::ControllerHelpers
end

# Integrationテストの場合
class PostsTests < ActionDispatch::IntegrationTest
  include Devise::Test::IntegrationHelpers
end

🐱 RSpecの場合は設定ファイルでincludeしてね。

RSpec.configure do |config|
  # コントローラーテストの場合
  config.include Devise::Test::ControllerHelpers, type: :controller

  # Integrationテストの場合
  config.include Devise::Test::IntegrationHelpers, type: :request
end

🐱 これでテストでヘルパーメソッドとしてsign_insign_outが使えるようになるよ。

# テスト

# ログイン
sign_in user

# ログイン(スコープ指定)
sign_in user, scope: :admin

# ログアウト
sign_out user

# ログアウト(Scope指定)
sign_out :admin

第12章 Deviseのエコシステム

🐱 DeviseはRailsの認証gemの中では一番人気があるので、Devise関係の便利なgemがたくさん存在するよ。ここではそんなgemの中でもとりわけ便利なgemを紹介していくよ。

053 AnyLogin - ログインユーザーを切り替える

🐱 開発環境でログインユーザーを切り替えるのって面倒だよね?いちいちログインし直さなきゃいけなかったり、ユーザーのパスワードを覚えておかなきゃいけなかったり。AnyLoginを使うとログインユーザーをドロップダウンから選択できるようになるよ。

AnyLoginを使ってみよう

🐱 まずはAnyLoginをインストールしてね。

# Gemfile

gem 'any_login'
$ bundle install

🐱 application.html.erbに以下のコードを追加してね。

# app/views/layouts/application.html.erb

<!DOCTYPE html>
<html>
  <head>
    <title>DemoApp</title>
    <%= csrf_meta_tags %>
    <%= csp_meta_tag %>

    <%= stylesheet_link_tag 'application', media: 'all', 'data-turbolinks-track': 'reload' %>
    <%= javascript_pack_tag 'application', 'data-turbolinks-track': 'reload' %>
  </head>

  <body>
    <%= yield %>
    <!-- この行を追加 -->
    <%= any_login_here if defined?(AnyLogin) %>
  </body>
</html>

🐱 これで画面の左下からログインユーザーを選択できるようになるよ。

f:id:nekorails:20210318103831p:plain:w600

設定を変更する

🐱 ジェネレータを使って設定ファイルを作成してね。

$ rails g any_login initializer
      create  config/initializers/any_login.rb

🐱 設定ファイルの設定項目はこんな感じだよ。

AnyLogin.setup do |config|
  # provider (:devise, :authlogic, sorcery, clearance)を指定する。Gemfileから自動的に判定されるのでnilのままでOKだよ。
  config.provider = nil

  # 有効にするかどうか。基本的には'development'だけ有効にすればOKだよ。
  config.enabled = Rails.env.to_s == 'development'

  # 認証対象のモデルクラス名。たいていはUserでOK
  config.klass_name = 'User'

  # Userのコレクションを返すメソッドを指定。デフォはUser.all
  config.collection_method = :all

  # セレクトボックスのフォーマット
  config.name_method = proc { |e| [e.email, e.id] }

  # ログインユーザー選択後のリダイレクト先
  config.redirect_path_after_login = :root_path

  # ログイン発火イベント(change, click, both)
  config.login_on = :both

  # 表示位置(top_left, top_right, bottom_left, bottom_right)
  config.position = :bottom_left

  # ログインボタンのラベル
  config.login_button_label = 'Login'

  # セレクトボックスのプロンプト
  config.select_prompt = "Select #{AnyLogin.klass_name}"

  # デフォルトでログインユーザー選択formを展開する
  config.auto_show = false

  # limit(数値 or :none)
  config.limit = 10

  # ベーシック認証ON
  config.http_basic_authentication_enabled = false

  # ベーシック認証(ユーザー名)
  config.http_basic_authentication_user_name = 'any_login'

  # ベーシック認証(パスワード)
  config.http_basic_authentication_password = 'password'

  # controllerを使った表示ON/OFF条件
  config.verify_access_proc = proc { |controller| true }
end

参考

054 devise-i18n - ビューを日本語化する

🐱 devise-i18nというgemを使うとビューを日本語化できるよ。詳しくは039 ビューを日本語化するを参照してね。

055 DeviseInvitable - 招待機能を追加する

DeviseInvitableを使ってみよう

🐱 DeviseInvitableは招待機能をDeviseに追加するgemだよ。Invitableモジュールを利用することで、指定されたメールアドレスに招待状を送信できるようになるよ。

🐱 まずはDeviseInvitableをインストールするよ。

# Gemfile

gem 'devise_invitable'
$ bundle install

🐱 ジェネレーターを実行して、必要なファイルを作成してね。

$ rails g devise_invitable:install
      insert  config/initializers/devise.rb
      create  config/locales/devise_invitable.en.yml

🐱 config/initializers/devise.rb にDeviseInvitable用の設定が追加されるよ。

# config/initializers/devise.rb

  # 追加部分のみ

  # ==> Configuration for :invitable
  # The period the generated invitation token is valid.
  # After this period, the invited resource won't be able to accept the invitation.
  # When invite_for is 0 (the default), the invitation won't expire.
  # config.invite_for = 2.weeks

  # Number of invitations users can send.
  # - If invitation_limit is nil, there is no limit for invitations, users can
  # send unlimited invitations, invitation_limit column is not used.
  # - If invitation_limit is 0, users can't send invitations by default.
  # - If invitation_limit n > 0, users can send n invitations.
  # You can change invitation_limit column for some users so they can send more
  # or less invitations, even with global invitation_limit = 0
  # Default: nil
  # config.invitation_limit = 5

  # The key to be used to check existing users when sending an invitation
  # and the regexp used to test it when validate_on_invite is not set.
  # config.invite_key = { email: /\A[^@]+@[^@]+\z/ }
  # config.invite_key = { email: /\A[^@]+@[^@]+\z/, username: nil }

  # Ensure that invited record is valid.
  # The invitation won't be sent if this check fails.
  # Default: false
  # config.validate_on_invite = true

  # Resend invitation if user with invited status is invited again
  # Default: true
  # config.resend_invitation = false

  # The class name of the inviting model. If this is nil,
  # the #invited_by association is declared to be polymorphic.
  # Default: nil
  # config.invited_by_class_name = 'User'

  # The foreign key to the inviting model (if invited_by_class_name is set)
  # Default: :invited_by_id
  # config.invited_by_foreign_key = :invited_by_id

  # The column name used for counter_cache column. If this is nil,
  # the #invited_by association is declared without counter_cache.
  # Default: nil
  # config.invited_by_counter_cache = :invitations_count

  # Auto-login after the user accepts the invite. If this is false,
  # the user will need to manually log in after accepting the invite.
  # Default: true
  # config.allow_insecure_sign_in_after_accept = false

🐱 devise_invitable.en.ymlというDeviseInvitable用のロケールファイルが作成されるよ。

en:
  devise:
    failure:
      invited: "You have a pending invitation, accept it to finish creating your account."
    invitations:
      send_instructions: "An invitation email has been sent to %{email}."
      invitation_token_invalid: "The invitation token provided is not valid!"
      updated: "Your password was set successfully. You are now signed in."
      updated_not_active: "Your password was set successfully."
      no_invitations_remaining: "No invitations remaining"
      invitation_removed: "Your invitation was removed."
      new:
        header: "Send invitation"
        submit_button: "Send an invitation"
      edit:
        header: "Set your password"
        submit_button: "Set my password"
    mailer:
      invitation_instructions:
        subject: "Invitation instructions"
        hello: "Hello %{email}"
        someone_invited_you: "Someone has invited you to %{url}, you can accept it through the link below."
        accept: "Accept invitation"
        accept_until: "This invitation will be due in %{due_date}."
        ignore: "If you don't want to accept the invitation, please ignore this email. Your account won't be created until you access the link above and set your password."
  time:
    formats:
      devise:
        mailer:
          invitation_instructions:
            accept_until_format: "%B %d, %Y %I:%M %p"

🐱 ジェネレーターを使ってInvitableモジュールで必要となるコードを追加するよ。Userモデルに:invitableが追加されて、Invitableモジュール用のマイグレーションファイルが作成されるよ。

$ rails g devise_invitable User
      insert  app/models/user.rb
      invoke  active_record
      create    db/migrate/20201110133651_devise_invitable_add_to_users.rb
# app/models/user.rb

class User < ApplicationRecord
  # invitableモジュールが追加されてるよ
  devise :invitable, :database_authenticatable, :registerable,
         :recoverable, :rememberable, :validatable
end
# db/migrate/20201110133651_devise_invitable_add_to_users.rb

class DeviseInvitableAddToUsers < ActiveRecord::Migration[6.0]
  def up
    change_table :users do |t|
      t.string     :invitation_token
      t.datetime   :invitation_created_at
      t.datetime   :invitation_sent_at
      t.datetime   :invitation_accepted_at
      t.integer    :invitation_limit
      t.references :invited_by, polymorphic: true
      t.integer    :invitations_count, default: 0

      t.index      :invitations_count
      t.index      :invitation_token, unique: true # for invitable
      t.index      :invited_by_id
    end
  end

  def down
    change_table :users do |t|
      t.remove_references :invited_by, polymorphic: true
      t.remove :invitations_count, :invitation_limit, :invitation_sent_at, :invitation_accepted_at, :invitation_token, :invitation_created_at
    end
  end
end

🐱 マイグレーションを実行してね。

$ rails db:migrate

🐱 ビューに招待メール送信画面(/users/invitation/new)へのリンクを置いてね。

<%= link_to "招待メール送信画面", new_user_invitation_path %>

🐱 これで招待機能が使えるようになったよ。

🐱 試しにリンクを踏んでみてね。リンクを踏むと招待メール送信画面(/users/invitation/new)に遷移するよ。

f:id:nekorails:20210318103836p:plain:w250

🐱 ここでメールアドレスを入力してsubmitすると、入力されたメールアドレスに招待メールが送信されるよ。

f:id:nekorails:20210318103840p:plain:w600

🐱 ちなみにこの時点で招待されたユーザーのusersレコードは作成されているよ。まだ正式なユーザー登録はされていないのでログインはできないけどね。

🐱 メールを受け取った人(招待された人)はメール内の『Accept invitation』リンクを踏むと、accept画面(/users/invitation/accept)に遷移するよ。

f:id:nekorails:20210318103843p:plain:w250

🐱 パスワードを入力してsubmitすると、正式なユーザー登録になるよ。

Invitableモジュールのコントローラーとルーティング

🐱 InvitableモジュールではDevise::InvitationsControllerというコントローラーが用意されるよ。

HTTPメソッド path コントローラー#アクション 目的
GET /users/invitation/accept devise/invitations#edit accept画面(パスワード設定画面)
GET /users/invitation/new devise/invitations#new 招待メール送信画面
PATCH/PUT /users/invitation devise/invitations#update accept
POST /users/invitation devise/invitations#create 招待メール送信
GET /users/invitation/remove devise/invitations#destroy 招待取り消し

Invitableモジュールのメソッド

🐱 Invitableモジュールを使うと、いくつか便利なメソッドがUserに追加されるよ。招待状の送信は通常であれば用意されたコントローラーから行うので、これらのメソッドを直接使うことは少ないけど、手動で操作したい場合にはこれらのメソッドを使うことになるよ。




# 招待状を送る
# ユーザーを作成し、招待メールを送信する
# この場合はnew_user@example.comにメールを送信する
User.invite!(email: 'new_user@example.com', name: 'John Doe')

# ユーザーを作成し、招待メールは送信しない(ブロックで指定)
User.invite!(email: 'new_user@example.com', name: 'John Doe') do |u|
  u.skip_invitation = true
end

# ユーザーを作成し、招待メールは送信しない(オプションで指定)
User.invite!(email: 'new_user@example.com', name: 'John Doe', skip_invitation: true)

# ユーザー作成後に招待メールを送信する
# current_userはinvited_by
User.find(42).invite!(current_user)

# invitation_tokenで検索する
User.find_by_invitation_token(params[:invitation_token], true)

# invitation_tokenを使い、招待を受け入れる
User.accept_invitation!(invitation_token: params[:invitation_token], password: 'ad97nwj3o2', name: 'John Doe')

# invitation_accepted_atがnilのUser
User.invitation_not_accepted

# invitation_accepted_atがnilでないUser
User.invitation_accepted

# 招待で作られたユーザー
User.created_by_invite

Invitableモジュールの設定

🐱 設定を変更したい場合は設定ファイルで変更してね。

# config/initializers/devise.rb

config.invite_for = 2.weeks

🐱 あるいはUserモデルのオプションとして指定することもできるよ。

# app/models/user.rb

devise :database_authenticatable, :confirmable, :invitable, invite_for: 2.weeks

🐱 設定項目はこんな感じだよ。

# config/initializers/devise.rb

  # invitation_tokenの有効期限
  # 有効期限を過ぎた場合は招待が無効になる
  # 0に設定すると有効期限なしになる
  # デフォルト: 0
  # config.invite_for = 2.weeks

  # ユーザーが送信できる招待メールの上限数
  # nilの場合は無制限になり、invitation_limitは利用されない
  # 0の場合は送信できなくなるが、手動でカラムの値を変更すれば送信可能
  # デフォルト: nil
  # config.invitation_limit = 5

  # 招待メールを送信する際に既存ユーザーをチェックするためのキー
  # デフォルト: emailに対してDevise.email_regexpでチェックする
  # config.invite_key = { email: /\A[^@]+@[^@]+\z/ }
  # config.invite_key = { email: /\A[^@]+@[^@]+\z/, username: nil }

  # 招待ユーザーを強制的にvalidにする
  # デフォルト: false
  # config.validate_on_invite = true

  # 招待済みのユーザーが再びinvited状態になった場合に、招待メールを再送信する
  # デフォルト: true
  # config.resend_invitation = false

  # 招待するモデルのクラス名
  # nilの場合はポリモーフィック関連が使われる
  # デフォルト: nil
  # config.invited_by_class_name = 'User'

  # 招待するモデルへの外部キー
  # デフォルト: :invited_by_id
  # config.invited_by_foreign_key = :invited_by_id

  # カウンターキャッシュのカラム名
  # デフォルト: nil
  # config.invited_by_counter_cache = :invitations_count

  # 招待後自動的にログイン状態になる
  # デフォルト: true
  # config.allow_insecure_sign_in_after_accept = false

ビューをカスタマイズする

🐱 全てのビューはDeviseInvitable gem内にパッケージ化されているよ。ビューをカスタマイズする場合は、ジェネレーターを利用してgem内のビューをアプリ内にコピーしてね。

$ rails g devise_invitable:views
      invoke  DeviseInvitable::Generators::MailerViewsGenerator
       exist    app/views/devise/mailer
      create    app/views/devise/mailer/invitation_instructions.html.erb
      create    app/views/devise/mailer/invitation_instructions.text.erb
      invoke  form_for
      create    app/views/devise/invitations
      create    app/views/devise/invitations/edit.html.erb
      create    app/views/devise/invitations/new.html.erb

🐱 ちなみに複数モデルを利用する場合はScopeを指定することも可能だよ。

$ rails g devise_invitable:views users
      create    app/views/users/mailer
      create    app/views/users/mailer/invitation_instructions.html.erb
      create    app/views/users/mailer/invitation_instructions.text.erb
      invoke  form_for
      create    app/views/users/invitations
      create    app/views/users/invitations/edit.html.erb
      create    app/views/users/invitations/new.html.erb

コントローラーをカスタマイズする

🐱 コントローラーはDeviseInvitable gem内にパッケージ化されているよ。Devise::InvitationsControllerというコントローラーだよ。



# https://github.com/scambra/devise_invitable/blob/master/app/controllers/devise/invitations_controller.rb

class Devise::InvitationsController < DeviseController
  prepend_before_action :authenticate_inviter!, only: [:new, :create]
  prepend_before_action :has_invitations_left?, only: [:create]
  prepend_before_action :require_no_authentication, only: [:edit, :update, :destroy]
  prepend_before_action :resource_from_invitation_token, only: [:edit, :destroy]

  if respond_to? :helper_method
    helper_method :after_sign_in_path_for
  end

  # GET /resource/invitation/new
  def new
    self.resource = resource_class.new
    render :new
  end

  # POST /resource/invitation
  def create
    self.resource = invite_resource
    resource_invited = resource.errors.empty?

    yield resource if block_given?

    if resource_invited
      if is_flashing_format? && self.resource.invitation_sent_at
        set_flash_message :notice, :send_instructions, email: self.resource.email
      end
      if self.method(:after_invite_path_for).arity == 1
        respond_with resource, location: after_invite_path_for(current_inviter)
      else
        respond_with resource, location: after_invite_path_for(current_inviter, resource)
      end
    else
      respond_with_navigational(resource) { render :new }
    end
  end

  # GET /resource/invitation/accept?invitation_token=abcdef
  def edit
    set_minimum_password_length
    resource.invitation_token = params[:invitation_token]
    render :edit
  end

  # PUT /resource/invitation
  def update
    raw_invitation_token = update_resource_params[:invitation_token]
    self.resource = accept_resource
    invitation_accepted = resource.errors.empty?

    yield resource if block_given?

    if invitation_accepted
      if resource.class.allow_insecure_sign_in_after_accept
        flash_message = resource.active_for_authentication? ? :updated : :updated_not_active
        set_flash_message :notice, flash_message if is_flashing_format?
        resource.after_database_authentication
        sign_in(resource_name, resource)
        respond_with resource, location: after_accept_path_for(resource)
      else
        set_flash_message :notice, :updated_not_active if is_flashing_format?
        respond_with resource, location: new_session_path(resource_name)
      end
    else
      resource.invitation_token = raw_invitation_token
      respond_with_navigational(resource) { render :edit }
    end
  end

  # GET /resource/invitation/remove?invitation_token=abcdef
  def destroy
    resource.destroy
    set_flash_message :notice, :invitation_removed if is_flashing_format?
    redirect_to after_sign_out_path_for(resource_name)
  end

  protected

    def invite_resource(&block)
      resource_class.invite!(invite_params, current_inviter, &block)
    end

    def accept_resource
      resource_class.accept_invitation!(update_resource_params)
    end

    def current_inviter
      authenticate_inviter!
    end

    def has_invitations_left?
      unless current_inviter.nil? || current_inviter.has_invitations_left?
        self.resource = resource_class.new
        set_flash_message :alert, :no_invitations_remaining if is_flashing_format?
        respond_with_navigational(resource) { render :new }
      end
    end

    def resource_from_invitation_token
      unless params[:invitation_token] && self.resource = resource_class.find_by_invitation_token(params[:invitation_token], true)
        set_flash_message(:alert, :invitation_token_invalid) if is_flashing_format?
        redirect_to after_sign_out_path_for(resource_name)
      end
    end

    def invite_params
      devise_parameter_sanitizer.sanitize(:invite)
    end

    def update_resource_params
      devise_parameter_sanitizer.sanitize(:accept_invitation)
    end

    def translation_scope
      'devise.invitations'
    end
end

🐱 Deviseと違いコントローラーのgeneratorは存在しないので、カスタマイズする際は自分でDevise::InvitationsControllerを継承するコントローラーを作成してね。

class Users::InvitationsController < Devise::InvitationsController
  def update
    # カスタマイズ
  end
end

🐱 自前のコントローラーを利用する場合は、ルーティングも変更する必要があるよ。

# config/routes.rb

# invitationsコントローラーにはusers/invitationsを使う
devise_for :users, controllers: { invitations: 'users/invitations' }

🐱 あとはDeviseと同じように、Devise::InvitationsControllerのコードを見ながら自由にカスタマイズしてね。

Strong Parameterをカスタマイズする

🐱 ビューをカスタマイズする際にフォームにinput要素を追加したい場合があるよね。でもDeviseInvitableではStrong Parameterで許可される属性がデフォルトで決まっているため、ビューだけでなくStrong Parameterも変更する必要があるんだ。

🐱 デフォルトで許可されている属性は以下の通りだよ。

コントローラー#アクション 識別子 概要 許可されている属性
devise/invitations#create :invite 招待メール送信 email
devise/invitations#update :accept_invitation accept invitation_token, password, password_confirmation

🐱 許可する属性を追加したい場合はdevise_parameter_sanitizer.permitを使ってね。

before_action :configure_permitted_parameters, if: :devise_controller?

protected

def configure_permitted_parameters
  devise_parameter_sanitizer.permit(:accept_invitation, keys: [:first_name, :last_name, :phone])
end

🐱 より詳しく知りたい場合はDeviseの 021 Strong Parameterをカスタマイズする を参照してね。

I18nをカスタマイズする

🐱 InvitableモジュールはflashメッセージでI18nを利用しているよ。そのため日本語のロケールファイルを用意することでflashメッセージを日本語化できるよ。

🐱 日本語のロケールファイルは Japanese locale file for DeviseInvitable · GitHub にあるよ。このファイルをダウンロードしてlocales/locales/devise_invitable.ja.ymlにおいてね。

# locales/locales/devise_invitable.ja.yml

ja:
  devise:
    failure:
      invited: 'アカウントを作成するには、保留中の招待を承認してください。'
    invitations:
      send_instructions: '招待メールが%{email}に送信されました。'
      invitation_token_invalid: '招待コードが不正です。'
      updated: 'パスワードが設定されました。お使いのアカウントでログインできます。'
      updated_not_active: 'パスワードが設定されました。'
      no_invitations_remaining: 'これ以上招待できません。'
      invitation_removed: '招待を取り消しました。'
      new:
        header: '招待する'
        submit_button: '招待メールを送る'
      edit:
        header: 'パスワードを設定する'
        submit_button: 'パスワードを設定する'
    mailer:
      invitation_instructions:
        subject: '招待を承認するには'
        hello: 'こんにちは、%{email}さん'
        someone_invited_you: '%{url}に招待されました。以下のリンクから承認できます。'
        accept: 'Accept invitation'
        accept: '招待を承認する'
        accept_until: 'この招待は%{due_date}まで有効です。'
        ignore: '招待を承認しない場合は、このメールを無視してください。<br />あなたのアカウントは上記のリンク先にアクセスしパスワードを設定するまでは作成されません。'
  time:
    formats:
      devise:
        mailer:
          invitation_instructions:
            accept_until_format: '%Y年%m月%d日%H時%M分'

参考

056 Devise Security - エンタープライズなセキュリティー機能を追加する

🐱 Devise SecurityはDeviseにエンタープライズなセキュリティー機能を追加するよ。秘密の質問だったり、パスワードに有効期限を設けたり、標準のDeviseではまかなえないセキュリティー要件にも対応できるようになるよ。

🐱 ちなみにこのgemの元になったDevise Security Extension(devise_security_extension)というgemはもうメンテナンスされていないので、こちらのDevise Securityを利用してね。

7つのモジュール

🐱 Devise Securityは追加のセキュリティー機能を以下の7つのモジュールとして提供するよ。

モジュール 概要
:password_expirable 一定期間経過するとパスワードが期限切れになり、ユーザーは再度パスワードを設定しないとログインできなくなる。
:password_archivable パスワード履歴を保存して、同じパスワードを使うようにする。
パスワード履歴はold_passwordsテーブルに保存する。
:password_expirableとの併用が推奨されている。
:security_questionable 秘密の質問機能。
:secure_validatable email/passwordに対して、Validatableモジュールより強力なバリデーションを提供する。
:expirable 指定期間非アクティブ状態が続くと、ユーザーアカウントを期限切れにする。
:session_limitable 多重ログイン禁止。
1アカウントで1セッションしか利用できなくなる。
:paranoid_verification 識別コードの発行機能。

Devise Securityを使ってみよう

🐱 実際に使ってみよう。今回はPassword Expirableモジュールを利用して、一定期間経過するとパスワードが期限切れになるようにするよ。

🐱 まずはgemをinstallするよ。

# Gemfile

gem 'devise-security'
$ bundle install

🐱 ジェネレーターを実行して、設定ファイルとロケールファイルを作成するよ。

$ rails g devise_security:install
      create  config/initializers/devise-security.rb
      create  config/locales/devise.security_extension.en.yml
      create  config/locales/devise.security_extension.es.yml
      create  config/locales/devise.security_extension.de.yml
      create  config/locales/devise.security_extension.fr.yml
      create  config/locales/devise.security_extension.it.yml
      create  config/locales/devise.security_extension.ja.yml
      create  config/locales/devise.security_extension.tr.yml

🐱 設定ファイルはこんな感じだよ。

# config/initializers/devise-security.rb

# frozen_string_literal: true

Devise.setup do |config|
  # ==> Security Extension
  # Configure security extension for devise

  # Should the password expire (e.g 3.months)
  # config.expire_password_after = false

  # Need 1 char of A-Z, a-z and 0-9
  # config.password_complexity = { digit: 1, lower: 1, symbol: 1, upper: 1 }

  # How many passwords to keep in archive
  # config.password_archiving_count = 5

  # Deny old passwords (true, false, number_of_old_passwords_to_check)
  # Examples:
  # config.deny_old_passwords = false # allow old passwords
  # config.deny_old_passwords = true # will deny all the old passwords
  # config.deny_old_passwords = 3 # will deny new passwords that matches with the last 3 passwords
  # config.deny_old_passwords = true

  # enable email validation for :secure_validatable. (true, false, validation_options)
  # dependency: see https://github.com/devise-security/devise-security/blob/master/README.md#e-mail-validation
  # config.email_validation = true

  # captcha integration for recover form
  # config.captcha_for_recover = true

  # captcha integration for sign up form
  # config.captcha_for_sign_up = true

  # captcha integration for sign in form
  # config.captcha_for_sign_in = true

  # captcha integration for unlock form
  # config.captcha_for_unlock = true

  # captcha integration for confirmation form
  # config.captcha_for_confirmation = true

  # Time period for account expiry from last_activity_at
  # config.expire_after = 90.days
end

🐱 有効にしたいモジュールをdeviseメソッドで指定するよ。今回はPassword Expirableモジュールを有効にするよ。

# app/models/user.rb

class User < ApplicationRecord
  # :password_expirableを追加
  devise :database_authenticatable, :registerable,
         :recoverable, :rememberable, :validatable,
         :password_expirable
end

🐱 Password Expirableモジュールで必要になるカラムを追加するよ。

# マイグレーションファイル

class AddPasswordExpirableColumnsToUsers < ActiveRecord::Migration[6.0]
  def change
    change_table :users do |t|
      t.datetime :password_changed_at
    end

    add_index :users, :password_changed_at
  end
end
$ rails db:migrate

🐱 パスワードの有効期限を設定するよ。今回は動作確認のために10秒に設定するね。

# config/initializers/devise-security.rb

- # config.expire_password_after = false
+ config.expire_password_after = 10.seconds

🐱 これで完了だよ。設定を反映させるためにサーバーを再起動してね。

🐱 10秒待ってからログインしてみてね。するとログインエラーになって、こんな感じの『パスワードが期限切れになりました。パスワードを更新してください。』的なメッセージが表示されるよ。

f:id:nekorails:20210318103846p:plain:w400

🐱 ユーザーはこの画面で新しいパスワードを設定するまでログインできなくなるよ。

🐱 これで一定期間経過でパスワードが無効になることを確認できたね。

参考

第13章 Devise内部を知る

057 Warden

🐱 WardenはRackミドルウェアを介して認証を行う仕組みを提供するgemだよ。Wardenを使うとMountable Engineみたいな他のRackアプリから認証にアクセスできたり、コントローラー層だけでなくルーティング層からも認証できたりするんだ。

🐱 Deviseは内部的にWardenを利用しているよ。例えばDeviseにはUserとかAdminとか複数のモデルを使うためのScopeという機能があるでしょ?実はこれ、Wardenが提供する機能なんだよね。なのでWardenを理解することで、Deviseに対する理解がさらに深まるよ。

Wardenを使ってみよう

🐱 まずはDeviseを使わずにWardenを使い認証機能を実装することで、Wardenがどんなふうに使われるかを見ていこう。

🐱 まずはWardenをインストールするよ。

gem 'warden'
$ bundle install

🐱 Strategyクラスを定義するよ。Strategyは認証のロジックを置く場所で、ここに実際の認証を行うためのコードを書くよ。今回はemailとpasswordでの認証を実装するよ。(WardenのStrategyはOmniauthのStrategyとは別物なので注意)

# lib/strategies/password_strategy.rb

class PasswordStrategy < ::Warden::Strategies::Base
  # 実際の認証を行うロジックはここに定義する
  # 認証成功時はsuccess!を、認証失敗時はfail!を呼び出す
  def authenticate!
    # Strategyではparamsにアクセスできる
    user = User.find_by_email(params['email'])

    if user && user.authenticate(params['password'])
      # 認証成功
      # 引数のuserにはコントローラーからenv['warden'].userでアクセスできる(これがDeviseでいうcurrent_userになる)
      success! user
    else
      # 認証失敗
      # 引数のメッセージにはコントローラーからenv['warden'].messageでアクセスできる
      fail! "Invalid email or password"
    end
  end
end


# PasswordStrategyクラスをwardenのstrategyに追加する
Warden::Strategies.add(:password, PasswordStrategy)

🐱 WardenをRackミドルウェアに追加するよ。

# config/application.rb

config.middleware.insert_after ActionDispatch::Flash, Warden::Manager do |manager|
  # 先程定義したStrategyをデフォルトのStrategyとする
  manager.default_strategies :password
end

🐱 これでコントローラーからwardenにアクセスできるようになるよ。

# request.envを介してwardenを取得できる
warden = request.env['warden']

# Strategyを実行して認証する
warden.authenticate!

# 認証済みならtrue
warden.authenticated? #=> true

# current_userを取得
warden.user #=> user

# ログアウトする
warden.logout

🐱 Wardenは一度認証が成功すると、sessionにユーザー情報を保存してくれるよ。そのため再度認証する際には、Strategyを呼び出す前にsessionに既にユーザーが保存されているかどうかを確認して、ユーザーがあればそちらを利用してくれるよ。

🐱 コントローラーに限らずRack環境ならどこでもenv['warden']でwardenにアクセスできるというのがポイントだよ。

参考

Strategyとは?

🐱 Strategyは実際の認証ロジックを置く場所だよ。こんな感じで定義するよ。

# lib/strategies/password_strategy.rb

class PasswordStrategy < ::Warden::Strategies::Base
  # 具体的な認証ロジックを定義する
  # 認証成功時はsuccess!を、認証失敗時はfail!を呼び出す
  def authenticate!
    # Strategyではparamsにアクセスできる
    user = User.find_by_email(params['email'])

    if user && user.authenticate(params['password'])
      # 認証成功
      # 引数のuserにはコントローラーからenv['warden'].userでアクセスできる(これがcurrent_userになる)
      success! user
    else
      # 認証失敗
      # 引数のメッセージにはコントローラーからenv['warden'].messageでアクセスできる
      fail! "Invalid email or password"
    end
  end
end

🐱 Strategyでは以下のメソッドが利用できるよ。

メソッド 概要
success! 認証成功。引数にはuserを渡す
fail! 認証失敗。引数にはエラーメッセージを渡す
halt! 後続のStrategyを実行せずに、ここで認証処理を停止する
redirect! 別のURLにリダイレクトして、認証処理を停止する

🐱 authenticate!以外にvalid?というメソッドを定義することもできるよ。valid?はガードとしての役割を持っていて、trueを返す場合だけauthenticate!が実行されるよ。

# lib/strategies/password_strategy.rb

class PasswordStrategy < ::Warden::Strategies::Base

  # ガードとしての役割
  # trueを返す場合だけ`authenticate!`が実行される
  # 何も定義しないとtrueになり、常に実行される
  def valid?
    params['email'] || params['password']
  end

  def authenticate!
    user = User.find_by_email(params['email'])

    if user && user.authenticate(params['password'])
      success! user
    else
      fail "Invalid email or password"
    end
  end
end

🐱 Strategyは複数定義することができて、順番に実行していくことが可能だよ。その中の1つでも成功するか、全ての戦略を通るか、戦略がfail!するまで呼ばれるよ。


# PasswordStorategyとBasicStrategyを順に実行する
env['warden'].authenticate(:password, :basic)

🐱 以上がStrategyの説明になるよ。それじゃあDeviseにどんなStrategyが存在するか見ていくね。

🐱 Deviseには2つのStrategyが存在するよ。

クラス名 概要
Devise::Strategies::DatabaseAuthenticatable emailとpasswordで認証。
Database Authenticatableモジュールで利用。
Devise::Strategies::Rememberable cookieに保存したtokenで認証。
Rememberableモジュールで利用。

🐱 Devise::Strategies::DatabaseAuthenticatableはこんな感じだよ。コードを読むとemailpasswordで認証してることがわかるよ。

# lib/devise/strategies/database_authenticatable.rb

# frozen_string_literal: true

require 'devise/strategies/authenticatable'

module Devise
  module Strategies
    # Default strategy for signing in a user, based on their email and password in the database.
    class DatabaseAuthenticatable < Authenticatable
      def authenticate!
        resource  = password.present? && mapping.to.find_for_database_authentication(authentication_hash)
        hashed = false

        if validate(resource){ hashed = true; resource.valid_password?(password) }
          remember_me(resource)
          resource.after_database_authentication
          success!(resource)
        end

        # In paranoid mode, hash the password even when a resource doesn't exist for the given authentication key.
        # This is necessary to prevent enumeration attacks - e.g. the request is faster when a resource doesn't
        # exist in the database if the password hashing algorithm is not called.
        mapping.to.new.password = password if !hashed && Devise.paranoid
        unless resource
          Devise.paranoid ? fail(:invalid) : fail(:not_found_in_database)
        end
      end
    end
  end
end

Warden::Strategies.add(:database_authenticatable, Devise::Strategies::DatabaseAuthenticatable)

🐱 Devise::Strategies::Rememberableはこんな感じだよ。Cookieremember_tokenからuserをデシリアライズして認証してるね。Cookieremember_tokenが存在する場合だけ認証が実行されるよ。

# lib/devise/strategies/rememberable.rb

# frozen_string_literal: true

require 'devise/strategies/authenticatable'

module Devise
  module Strategies
    # Remember the user through the remember token. This strategy is responsible
    # to verify whether there is a cookie with the remember token, and to
    # recreate the user from this cookie if it exists. Must be called *before*
    # authenticatable.
    class Rememberable < Authenticatable
      # A valid strategy for rememberable needs a remember token in the cookies.
      def valid?
        @remember_cookie = nil
        remember_cookie.present?
      end

      # To authenticate a user we deserialize the cookie and attempt finding
      # the record in the database. If the attempt fails, we pass to another
      # strategy handle the authentication.
      def authenticate!
        resource = mapping.to.serialize_from_cookie(*remember_cookie)

        unless resource
          cookies.delete(remember_key)
          return pass
        end

        if validate(resource)
          remember_me(resource) if extend_remember_me?(resource)
          resource.after_remembered
          success!(resource)
        end
      end

      # No need to clean up the CSRF when using rememberable.
      # In fact, cleaning it up here would be a bug because
      # rememberable is triggered on GET requests which means
      # we would render a page on first access with all csrf
      # tokens expired.
      def clean_up_csrf?
        false
      end

    private

      def extend_remember_me?(resource)
        resource.respond_to?(:extend_remember_period) && resource.extend_remember_period
      end

      def remember_me?
        true
      end

      def remember_key
        mapping.to.rememberable_options.fetch(:key, "remember_#{scope}_token")
      end

      def remember_cookie
        @remember_cookie ||= cookies.signed[remember_key]
      end

    end
  end
end

Warden::Strategies.add(:rememberable, Devise::Strategies::Rememberable)

🐱 この2つのStrategyは同時に使うことができるよ。RememberableモジュールとDatabase Authenticatableモジュールが有効な場合、まずDevise::Strategies::Rememberableの認証が実行されて、次にDevise::Strategies::DatabaseAuthenticatableの認証が実行されるよ。

参考

Scopeとは?

🐱 Scopeを使うとUserやAdminなど、複数の認証ユーザーを利用できるようになるよ。Scope毎にSessionを分けて管理でき、適用するStrategyも分けることができるんだ。(認証ユーザーという語がちょっと紛らわしいけど、DeviseでいうとUserやAdminのような認証対象のモデルのイメージだよ。)

🐱 デフォルトのScopeは:defaultで、Scopeが指定されていない場合は常に:defaultになるよ。

🐱 Scopeはこんな感じで利用できるよ。

認証

# default Scope
env['warden'].authenticated?

# user Scope
env['warden'].authenticated?(:user)

# user Scope + password strategy
env['warden'].authenticate(:password, scope: :user)

ユーザー取得

# defaultユーザー
env['warden'].user

# userユーザー
env['warden'].user(:user)

# adminユーザー
env['warden'].user(:admin)

ログアウト

# 全ユーザーのsessionを削除
env['warden'].logout

# defaultユーザーのsessionを削除
env['warden'].logout(:default)

# userユーザーのsessionを削除
env['warden'].logout(:user)

🐱 Scopeの設定はこんな感じだよ。

use Warden::Manager do |manater|
  # userをデフォルトScopeにする
  manater.default_scope = :user

  # 各Scopeにstrategyを指定する
  manater.scope_defaults :user, :strategies => [:password]
  manater.scope_defaults :api,  :store => false,  :strategies => [:api_token], :action => "unauthenticated_api"
end

🐱 DeviseではScopeは複数モデルを利用する際なんかに利用されるよ。詳しくは 023 複数モデルを利用する を参照してね。

参考

参考

058 Rails Engine

👦🏻 Deviseってコントローラーやビューを作成してない状態でもログイン機能とか使えるよね?これってなんで?

🐱 それはDeviseがRails Engine(以下Engine)という仕組みを使ってるからだよ。Engineを使うとホストとなるRailsアプリケーションに対して、gem形式で別のRailsアプリケーションを丸ごと提供できるんだ。Deviseではコントローラー・ビュー・ヘルパー・メーラーをEngineを使って提供しているよ。

🐱 ホストアプリケーション(自前のRailsアプリケーション)ではRails::Applicationを継承したクラスを定義しているよね。config/application.rbに定義されていて、そこで定義されているクラスがホストアプリケーション本体になるよ。

# conig/application.rb

module DemoApp
  class Application < Rails::Application
    # ...省略...
  end
end

🐱 コレに対してEngineではRails::Engineを継承したクラスを定義するよ。以下はDeviseの例だよ。

# lib/devise/rails.rb

module Devise
  class Engine < ::Rails::Engine
    # ...省略...
  end
end

🐱 この2つの構造は似ているよね。実際ApplicationとEngineは小さな違いを除けばほとんど同じものだよ。つまりDevise gemの中に、別のRailsアプリケーションがあって、それをホストアプリケーションから利用する感じになるんだね。

2つのEngine

🐱 Engineは2つのタイプが存在するよ。isolate_namespaceメソッドを使っているものと、使っていないもの。前者はmountMountable Engine、後者はFull Engineと呼ばれることもあるよ。

isolate_namespaceありのEngine

🐱 isolate_namespaceを使うとEngineの名前空間をホストから切り分けることができ、ホストと疎なEngineにする事ができるよ。コントローラー名・モデル名・テーブル名に名前空間があるため、ホストアプリケーションと名前が衝突することがなくなるんだ。例えばEngine1というアプリケーションのArticleモデルはEngine1::Articleとなるよ。

🐱 isolate_namespaceを使って作られたEngineはRackアプリとしてmount可能だよ。こんな感じでホスト側からmountメソッドを使うことで、Engineにアクセスできるようになるよ。

# config/routes.rb

# http://localhost:3000/engine1 でEngineにアクセス可能になる
mount Engine1::Engine, at: "/engine1"

🐱 ホスト側のアプリケーションと分けて管理したい場合、例えば管理画面を作成する場合なんかに利用されるよ。

🐱 isolate_namespaceありのEngineを作るには以下のコマンドを実行すればOKだよ。

$ rails plugin new engine1 --mountable
      create
      create  README.md
      create  Rakefile
      create  engine1.gemspec
      create  MIT-LICENSE
      create  .gitignore
      create  Gemfile
      create  app
      create  app/controllers/engine1/application_controller.rb
      create  app/helpers/engine1/application_helper.rb
      create  app/jobs/engine1/application_job.rb
      create  app/mailers/engine1/application_mailer.rb
      create  app/models/engine1/application_record.rb
      create  app/views/layouts/engine1/application.html.erb
      create  app/assets/images/engine1
      create  app/assets/images/engine1/.keep
      create  config/routes.rb
      create  lib/engine1.rb
      create  lib/tasks/engine1_tasks.rake
      create  lib/engine1/version.rb
      create  lib/engine1/engine.rb
      create  app/assets/config/engine1_manifest.js
      create  app/assets/stylesheets/engine1/application.css
      create  bin/rails
      create  test/test_helper.rb
      create  test/engine1_test.rb
      append  Rakefile
      create  test/integration/navigation_test.rb
  vendor_app  test/dummy

🐱 こんな感じでisolate_namespaceを利用したEngineが作成されるよ。

# engine1/lib/engine1/engine.rb

module Engine1
  class Engine < ::Rails::Engine
    isolate_namespace Engine1
  end
end

🐱 代表的なgemとしては、rails_adminがisolate_namespaceありのEngineを使っているよ。

# ...省略...

module RailsAdmin
  class Engine < Rails::Engine
    isolate_namespace RailsAdmin

    # ...省略...
  end
end

参考

isolate_namespaceなしのEngine

🐱 isolate_namespaceを使わない場合は名前空間なしになるよ。そのためホスト側と名前が衝突する可能性があるので命名には注意してね。

🐱 ルーティングに関してもわざわざホスト側でmountする必要はなくて、gemをinstallすればそのままホストアプリケーションからEngineにアクセスできるよ。

🐱 isolate_namespaceありのEngineを作るには以下のコマンドを実行すればOKだよ。

$ rails plugin new engine2 --full
      create
      create  README.md
      create  Rakefile
      create  engine2.gemspec
      create  MIT-LICENSE
      create  .gitignore
      create  Gemfile
      create  app/models
      create  app/models/.keep
      create  app/controllers
      create  app/controllers/.keep
      create  app/mailers
      create  app/mailers/.keep
      create  app/assets/images/engine2
      create  app/assets/images/engine2/.keep
      create  app/helpers
      create  app/helpers/.keep
      create  app/views
      create  app/views/.keep
      create  config/routes.rb
      create  lib/engine2.rb
      create  lib/tasks/engine2_tasks.rake
      create  lib/engine2/version.rb
      create  lib/engine2/engine.rb
      create  app/assets/config/engine2_manifest.js
      create  app/assets/stylesheets/engine2
      create  app/assets/stylesheets/engine2/.keep
      create  bin/rails
      create  test/test_helper.rb
      create  test/engine2_test.rb
      append  Rakefile
      create  test/integration/navigation_test.rb
  vendor_app  test/dummy

🐱 isolate_namespaceなしのEngineが用意されるよ。

# engine2/lib/engine2/engine.rb

module Engine2
  class Engine < ::Rails::Engine
  end
end

🐱 Deviseはisolate_namespaceなしのEngineだよ。(ただしコントローラーに名前空間が用意されていたり、ルーティングをdevise_forメソッドで制御したりと、Mountable Engine的な動作をする)

DeviseのEngine

🐱 Deviseでどんな感じでEngineが利用されているか、実際のDeviseのコードを見ながら解説していくね。Deviseのコードは https://github.com/heartcombo/devise から見ることができるよ。

🐱 Devise gemのプロジェクトルートはこんな感じになっているよ。

app/
bin/
config/
gemfiles/
guides/
lib/
test/
Gemfile.lock
ISSUE_TEMPLATE.md
MIT-LICENSE
README.md
Rakefile
devise.png
devise.gemspec
CODE_OF_CONDUCT.md
CONTRIBUTING.md
Gemfile
CHANGELOG.md
.git/
.gitignore
.travis.yml
.yardopts

🐱 一般的なgemのディレクトリ構成とそんなに変わらないね。でも1点だけ大きな違いがあるよ。gemの中にappディレクトリが存在するんだ。appディレクトリの中を見ていくよ。

appディレクト

🐱 Railsアプリケーションのappディレクトリと同じように、Deviseのappディレクトリの中にはコントローラーやビューが置かれているよ。

controllers/
helpers/
mailers/
views/

🐱 controllersディレクトリを見るよ。

devise/
devise_controller.rb

🐱 devise_controller.rbdeivseディレクトリがあるね。devise_controller.rbDeviseControllerはDeviseの全コントローラーの親になるクラスだよ。

# app/controllers/devise_controller.rb

class DeviseController < Devise.parent_controller.constantize
  # ...省略...
end

🐱 deviseディレクトリの中には、僕たちがホストアプリから実際に利用するコントローラー6つが置かれているよ。

confirmations_controller.rb
omniauth_callbacks_controller.rb
passwords_controller.rb
registrations_controller.rb
sessions_controller.rb
unlocks_controller.rb

🐱 confirmations_controller.rb を見てみるよ。

# app/controllers/devise/confirmations_controller.rb

class Devise::ConfirmationsController < DeviseController
  # GET /resource/confirmation/new
  def new
    self.resource = resource_class.new
  end

  # POST /resource/confirmation
  def create
    self.resource = resource_class.send_confirmation_instructions(resource_params)
    yield resource if block_given?

    if successfully_sent?(resource)
      respond_with({}, location: after_resending_confirmation_instructions_path_for(resource_name))
    else
      respond_with(resource)
    end
  end

  # GET /resource/confirmation?confirmation_token=abcdef
  def show
    self.resource = resource_class.confirm_by_token(params[:confirmation_token])
    yield resource if block_given?

    if resource.errors.empty?
      set_flash_message!(:notice, :confirmed)
      respond_with_navigational(resource){ redirect_to after_confirmation_path_for(resource_name, resource) }
    else
      respond_with_navigational(resource.errors, status: :unprocessable_entity){ render :new }
    end
  end

  protected

    # The path used after resending confirmation instructions.
    def after_resending_confirmation_instructions_path_for(resource_name)
      is_navigational_format? ? new_session_path(resource_name) : '/'
    end

    # The path used after confirmation.
    def after_confirmation_path_for(resource_name, resource)
      if signed_in?(resource_name)
        signed_in_root_path(resource)
      else
        new_session_path(resource_name)
      end
    end

    def translation_scope
      'devise.confirmations'
    end
end

🐱 DeviseControllerを継承したDevise::ConfirmationsControllerが定義されているね。このDevise::ConfirmationsControllerはConfirmableモジュールで利用するコントローラーで、各アクションはこんな感じだよ。

HTTPメソッド path コントローラー#アクション 目的
GET /users/confirmation devise/confirmations#show confirm。メールのリンク先はここ。クエリパラメーターのconfirmation_tokenが一致しないとアクセスできない。
GET /users/confirmation/new devise/confirmations#new confirm指示メール再送信画面。
POST /users/confirmation devise/confirmations#create confirm指示メール送信。

🐱 controllersディレクトリと同じように、viewsディレクトリ、helpersディレクトリ、mailersディレクトリにもこのEngineで利用するコードが置かれているよ。Engineの仕組みを使って、ホストアプリケーションからこのappディレクトリを利用することになるんだね。

Engineクラス

🐱 Engineを用いたgemは、appディレクトリ以外にもう1つ、一般的なgemと違う点があるよ。Rails::Engineクラスを継承したEngineクラスが定義されているんだ。Rails::Engineを継承したクラスでは、ホストアプリケーションにアクセスしたり、Engineの初期化を行ったりできるよ。

🐱 Deviseではlib/devise/rails.rbで定義されているよ。ここではcurrent_userなどのヘルパーメソッドの追加も行っているよ。

# lib/devise/rails.rb

# frozen_string_literal: true

require 'devise/rails/routes'
require 'devise/rails/warden_compat'

module Devise
  # Rails::Engineを継承した、Devise::Engineを定義
  # Rails::Engineを継承すると、EngineがあることがgemからApplicationに通知される
  # ここではホストアプリケーションにアクセスしたり、Engineの初期化を行ったりできる
  class Engine < ::Rails::Engine
    config.devise = Devise

    # Warden::Managerをミドルウェアに追加
    config.app_middleware.use Warden::Manager do |config|
      Devise.warden_config = config
    end

    # eager_load前にホストアプリケーションのルーティングをリロード
    config.before_eager_load do |app|
      app.reload_routes! if Devise.reload_routes
    end

    # current_userなどのヘルパーメソッドを追加
    initializer "devise.url_helpers" do
      Devise.include_helpers(Devise::Controllers)
    end

    # Omniauthの設定
    initializer "devise.omniauth", after: :load_config_initializers, before: :build_middleware_stack do |app|
      Devise.omniauth_configs.each do |provider, config|
        app.middleware.use config.strategy_class, *config.args do |strategy|
          config.strategy = strategy
        end
      end

      if Devise.omniauth_configs.any?
        Devise.include_helpers(Devise::OmniAuth)
      end
    end

    # secret_keyの設定
    initializer "devise.secret_key" do |app|
      Devise.secret_key ||= Devise::SecretKeyFinder.new(app).find

      Devise.token_generator ||=
        if secret_key = Devise.secret_key
          Devise::TokenGenerator.new(
            ActiveSupport::CachingKeyGenerator.new(ActiveSupport::KeyGenerator.new(secret_key))
          )
        end
    end
  end
end

参考

059 Deviseコードリーディング

🐱 Deviseはレールに乗っている場合は結構簡単にカスタマイズできるよ。でもレールから外れる場合、例えばコントローラーをカスタマイズしたい場合などには、Deviseのソースコードを読む必要がでてくるんだ。なのでDeviseがどんなディレクトリ構成になっていて、どんなコードが置かれているかを簡単にでも理解しておくと、カスタマイズの助けになるよ。

🐱 Deviseのプロジェクトルートはこんな感じだよ。

app/
bin/
config/
gemfiles/
guides/
lib/
test/
Gemfile.lock
ISSUE_TEMPLATE.md
MIT-LICENSE
README.md
Rakefile
devise.png
devise.gemspec
CODE_OF_CONDUCT.md
CONTRIBUTING.md
Gemfile
CHANGELOG.md
.git/
.gitignore
.travis.yml
.yardopts

🐱 この中でもとりわけ大事なのがapp/lib/だよ。順に説明していくね。

app/

🐱 appディレクトリにはコントローラーやビューが置かれていて、これらはRails Engineとして独立したアプリケーションであるかのように機能するよ。

controllers/
helpers/
mailers/
views/

app/controllers/

🐱 controllersディレクトリ配下はこんな感じだよ。

$ tree app/controllers
app/controllers
├── devise
│   ├── confirmations_controller.rb      # Confirmableモジュール用のコントローラー
│   ├── omniauth_callbacks_controller.rb # Omniauthableモジュール用のコントローラー
│   ├── passwords_controller.rb          # Recoverableモジュール用のコントローラー
│   ├── registrations_controller.rb      # Registerableモジュール用のコントローラー
│   ├── sessions_controller.rb           # Database Authenticatableモジュール用のコントローラー
│   └── unlocks_controller.rb            # Lockableモジュール用のコントローラー
└── devise_controller.rb                 # 親コントローラー

1 directory, 7 files

🐱 devise_controller.rbDeviseControllerはDeviseの各コントローラーの親となるクラスで、コントローラーに共通の処理はここに置かれているよ。

# app/controllers/

# frozen_string_literal: true

# All Devise controllers are inherited from here.
class DeviseController < Devise.parent_controller.constantize
  include Devise::Controllers::ScopedViews

  if respond_to?(:helper)
    helper DeviseHelper
  end

  if respond_to?(:helper_method)
    helpers = %w(resource scope_name resource_name signed_in_resource
                 resource_class resource_params devise_mapping)
    helper_method(*helpers)
  end

  prepend_before_action :assert_is_devise_resource!
  respond_to :html if mimes_for_respond_to.empty?

  # Override prefixes to consider the scoped view.
  # Notice we need to check for the request due to a bug in
  # Action Controller tests that forces _prefixes to be
  # loaded before even having a request object.
  #
  # This method should be public as it is in ActionPack
  # itself. Changing its visibility may break other gems.
  def _prefixes #:nodoc:
    @_prefixes ||= if self.class.scoped_views? && request && devise_mapping
      ["#{devise_mapping.scoped_path}/#{controller_name}"] + super
    else
      super
    end
  end

  protected

  # Gets the actual resource stored in the instance variable
  def resource
    instance_variable_get(:"@#{resource_name}")
  end

  # Proxy to devise map name
  def resource_name
    devise_mapping.name
  end
  alias :scope_name :resource_name

  # Proxy to devise map class
  def resource_class
    devise_mapping.to
  end

  # Returns a signed in resource from session (if one exists)
  def signed_in_resource
    warden.authenticate(scope: resource_name)
  end

  # Attempt to find the mapped route for devise based on request path
  def devise_mapping
    @devise_mapping ||= request.env["devise.mapping"]
  end

  # Checks whether it's a devise mapped resource or not.
  def assert_is_devise_resource! #:nodoc:
    unknown_action! <<-MESSAGE unless devise_mapping
Could not find devise mapping for path #{request.fullpath.inspect}.
This may happen for two reasons:

1) You forgot to wrap your route inside the scope block. For example:

  devise_scope :user do
    get "/some/route" => "some_devise_controller"
  end

2) You are testing a Devise controller bypassing the router.
   If so, you can explicitly tell Devise which mapping to use:

   @request.env["devise.mapping"] = Devise.mappings[:user]

MESSAGE
  end

  # Returns real navigational formats which are supported by Rails
  def navigational_formats
    @navigational_formats ||= Devise.navigational_formats.select { |format| Mime::EXTENSION_LOOKUP[format.to_s] }
  end

  def unknown_action!(msg)
    logger.debug "[Devise] #{msg}" if logger
    raise AbstractController::ActionNotFound, msg
  end

  # Sets the resource creating an instance variable
  def resource=(new_resource)
    instance_variable_set(:"@#{resource_name}", new_resource)
  end

  # Helper for use in before_actions where no authentication is required.
  #
  # Example:
  #   before_action :require_no_authentication, only: :new
  def require_no_authentication
    assert_is_devise_resource!
    return unless is_navigational_format?
    no_input = devise_mapping.no_input_strategies

    authenticated = if no_input.present?
      args = no_input.dup.push scope: resource_name
      warden.authenticate?(*args)
    else
      warden.authenticated?(resource_name)
    end

    if authenticated && resource = warden.user(resource_name)
      set_flash_message(:alert, 'already_authenticated', scope: 'devise.failure')
      redirect_to after_sign_in_path_for(resource)
    end
  end

  # Helper for use after calling send_*_instructions methods on a resource.
  # If we are in paranoid mode, we always act as if the resource was valid
  # and instructions were sent.
  def successfully_sent?(resource)
    notice = if Devise.paranoid
      resource.errors.clear
      :send_paranoid_instructions
    elsif resource.errors.empty?
      :send_instructions
    end

    if notice
      set_flash_message! :notice, notice
      true
    end
  end

  # Sets the flash message with :key, using I18n. By default you are able
  # to set up your messages using specific resource scope, and if no message is
  # found we look to the default scope. Set the "now" options key to a true
  # value to populate the flash.now hash in lieu of the default flash hash (so
  # the flash message will be available to the current action instead of the
  # next action).
  # Example (i18n locale file):
  #
  #   en:
  #     devise:
  #       passwords:
  #         #default_scope_messages - only if resource_scope is not found
  #         user:
  #           #resource_scope_messages
  #
  # Please refer to README or en.yml locale file to check what messages are
  # available.
  def set_flash_message(key, kind, options = {})
    message = find_message(kind, options)
    if options[:now]
      flash.now[key] = message if message.present?
    else
      flash[key] = message if message.present?
    end
  end

  # Sets flash message if is_flashing_format? equals true
  def set_flash_message!(key, kind, options = {})
    if is_flashing_format?
      set_flash_message(key, kind, options)
    end
  end

  # Sets minimum password length to show to user
  def set_minimum_password_length
    if devise_mapping.validatable?
      @minimum_password_length = resource_class.password_length.min
    end
  end

  def devise_i18n_options(options)
    options
  end

  # Get message for given
  def find_message(kind, options = {})
    options[:scope] ||= translation_scope
    options[:default] = Array(options[:default]).unshift(kind.to_sym)
    options[:resource_name] = resource_name
    options = devise_i18n_options(options)
    I18n.t("#{options[:resource_name]}.#{kind}", **options)
  end

  # Controllers inheriting DeviseController are advised to override this
  # method so that other controllers inheriting from them would use
  # existing translations.
  def translation_scope
    "devise.#{controller_name}"
  end

  def clean_up_passwords(object)
    object.clean_up_passwords if object.respond_to?(:clean_up_passwords)
  end

  def respond_with_navigational(*args, &block)
    respond_with(*args) do |format|
      format.any(*navigational_formats, &block)
    end
  end

  def resource_params
    params.fetch(resource_name, {})
  end

  ActiveSupport.run_load_hooks(:devise_controller, self)
end

🐱 deviseディレクトリ配下に実際に利用するコントローラーが置かれているよ。例えばsessions_controller.rbDevise::SessionsControllerはDatabase Authenticableモジュールで利用するコントローラーで、ログイン/ログアウトのアクションが定義されているよ。ログイン/ログアウトのアクションをカスタマイズしたい場合なんかはこのコントローラーを参考にしながら、カスタムコントローラーを修正していくことになるよ。詳しくは 020 コントローラーをカスタマイズする を参照してね。

# app/controllers/sessions_controller.rb

# frozen_string_literal: true

class Devise::SessionsController < DeviseController
  prepend_before_action :require_no_authentication, only: [:new, :create]
  prepend_before_action :allow_params_authentication!, only: :create
  prepend_before_action :verify_signed_out_user, only: :destroy
  prepend_before_action(only: [:create, :destroy]) { request.env["devise.skip_timeout"] = true }

  # GET /resource/sign_in
  def new
    self.resource = resource_class.new(sign_in_params)
    clean_up_passwords(resource)
    yield resource if block_given?
    respond_with(resource, serialize_options(resource))
  end

  # POST /resource/sign_in
  def create
    self.resource = warden.authenticate!(auth_options)
    set_flash_message!(:notice, :signed_in)
    sign_in(resource_name, resource)
    yield resource if block_given?
    respond_with resource, location: after_sign_in_path_for(resource)
  end

  # DELETE /resource/sign_out
  def destroy
    signed_out = (Devise.sign_out_all_scopes ? sign_out : sign_out(resource_name))
    set_flash_message! :notice, :signed_out if signed_out
    yield if block_given?
    respond_to_on_destroy
  end

  protected

  def sign_in_params
    devise_parameter_sanitizer.sanitize(:sign_in)
  end

  def serialize_options(resource)
    methods = resource_class.authentication_keys.dup
    methods = methods.keys if methods.is_a?(Hash)
    methods << :password if resource.respond_to?(:password)
    { methods: methods, only: [:password] }
  end

  def auth_options
    { scope: resource_name, recall: "#{controller_path}#new" }
  end

  def translation_scope
    'devise.sessions'
  end

  private

  # Check if there is no signed in user before doing the sign out.
  #
  # If there is no signed in user, it will set the flash message and redirect
  # to the after_sign_out path.
  def verify_signed_out_user
    if all_signed_out?
      set_flash_message! :notice, :already_signed_out

      respond_to_on_destroy
    end
  end

  def all_signed_out?
    users = Devise.mappings.keys.map { |s| warden.user(scope: s, run_callbacks: false) }

    users.all?(&:blank?)
  end

  def respond_to_on_destroy
    # We actually need to hardcode this as Rails default responder doesn't
    # support returning empty response on GET request
    respond_to do |format|
      format.all { head :no_content }
      format.any(*navigational_formats) { redirect_to after_sign_out_path_for(resource_name) }
    end
  end
end

app/mailers/

🐱 mailersディレクトリにはmailer.rbがあるだけだよ。

$ tree app/mailers
app/mailers
└── devise
    └── mailer.rb

1 directory, 1 file

🐱 ここではDeivseのメーラーであるDevise::Mailerクラスが定義されているよ。こちらはコントローラーとは違い、モジュール毎に分かれているわけではなく、5つのメールが全てこのクラスに定義されているよ。各メールはtokenを用意するかどうかが違うくらいで、あとは共通の処理になっているね。

# app/mailers/devise/mailer.rb

# frozen_string_literal: true

if defined?(ActionMailer)
  class Devise::Mailer < Devise.parent_mailer.constantize
    include Devise::Mailers::Helpers

    def confirmation_instructions(record, token, opts = {})
      @token = token
      devise_mail(record, :confirmation_instructions, opts)
    end

    def reset_password_instructions(record, token, opts = {})
      @token = token
      devise_mail(record, :reset_password_instructions, opts)
    end

    def unlock_instructions(record, token, opts = {})
      @token = token
      devise_mail(record, :unlock_instructions, opts)
    end

    def email_changed(record, opts = {})
      devise_mail(record, :email_changed, opts)
    end

    def password_change(record, opts = {})
      devise_mail(record, :password_change, opts)
    end
  end
end

app/views/

🐱 viewsディレクトリはこんな感じだよ。コントローラーとメーラーのビューが置かれているよ。

$ tree app/views
app/views
└── devise
    ├── confirmations
    │   └── new.html.erb
    ├── mailer
    │   ├── confirmation_instructions.html.erb
    │   ├── email_changed.html.erb
    │   ├── password_change.html.erb
    │   ├── reset_password_instructions.html.erb
    │   └── unlock_instructions.html.erb
    ├── passwords
    │   ├── edit.html.erb
    │   └── new.html.erb
    ├── registrations
    │   ├── edit.html.erb
    │   └── new.html.erb
    ├── sessions
    │   └── new.html.erb
    ├── shared
    │   ├── _error_messages.html.erb
    │   └── _links.html.erb
    └── unlocks
        └── new.html.erb

8 directories, 14 files

🐱 このビューは$ rails g devise:viewsコマンドでコピーするビューと同じものだよ。ビューをアプリ内にコピーした場合はアプリ内のビューを使い、コピーしない場合はこちらのgem内のビューを利用することになるよ。

🐱 sharedディレクトリにはパーシャルが置かれているよ。_error_messages.html.erbはバリデーションエラーの表示だよ。

# devise/app/views/devise/shared/_error_messages.html.erb

<% if resource.errors.any? %>
  <div id="error_explanation">
    <h2>
      <%= I18n.t("errors.messages.not_saved",
                 count: resource.errors.count,
                 resource: resource.class.model_name.human.downcase)
       %>
    </h2>
    <ul>
      <% resource.errors.full_messages.each do |message| %>
        <li><%= message %></li>
      <% end %>
    </ul>
  </div>
<% end %>

🐱 _links.html.erbはサインアップやログインなどのリンクを集めたものだよ。現在のpathや有効なモジュールによって表示するリンク変えているよ。

# devise/app/views/devise/shared/_links.html.erb

<%- if controller_name != 'sessions' %>
  <%= link_to "Log in", new_session_path(resource_name) %><br />
<% end %>

<%- if devise_mapping.registerable? && controller_name != 'registrations' %>
  <%= link_to "Sign up", new_registration_path(resource_name) %><br />
<% end %>

<%- if devise_mapping.recoverable? && controller_name != 'passwords' && controller_name != 'registrations' %>
  <%= link_to "Forgot your password?", new_password_path(resource_name) %><br />
<% end %>

<%- if devise_mapping.confirmable? && controller_name != 'confirmations' %>
  <%= link_to "Didn't receive confirmation instructions?", new_confirmation_path(resource_name) %><br />
<% end %>

<%- if devise_mapping.lockable? && resource_class.unlock_strategy_enabled?(:email) && controller_name != 'unlocks' %>
  <%= link_to "Didn't receive unlock instructions?", new_unlock_path(resource_name) %><br />
<% end %>

<%- if devise_mapping.omniauthable? %>
  <%- resource_class.omniauth_providers.each do |provider| %>
    <%= link_to "Sign in with #{OmniAuth::Utils.camelize(provider)}", omniauth_authorize_path(resource_name, provider) %><br />
  <% end %>
<% end %>

app/helpers/

🐱 helpersディレクトリにはdevise_helper.rbがあり、ここにはビューヘルパーが置かれているよ。devise_error_messages!はバリデーションエラーを表示するヘルパーなのだけど、現在はバリデーションエラー表示のパーシャルを直接レンダリングするように変更されていて、後方互換性を維持するために残されているよ。

# app/helpers/devise_helper.rb

module DeviseHelper
  # Retain this method for backwards compatibility, deprecated in favor of modifying the
  # devise/shared/error_messages partial.
  def devise_error_messages!
    ActiveSupport::Deprecation.warn <<-DEPRECATION.strip_heredoc
      [Devise] `DeviseHelper#devise_error_messages!` is deprecated and will be
      removed in the next major version.

      Devise now uses a partial under "devise/shared/error_messages" to display
      error messages by default, and make them easier to customize. Update your
      views changing calls from:

          <%= devise_error_messages! %>

      to:

          <%= render "devise/shared/error_messages", resource: resource %>

      To start customizing how errors are displayed, you can copy the partial
      from devise to your `app/views` folder. Alternatively, you can run
      `rails g devise:views` which will copy all of them again to your app.
    DEPRECATION

    return "" if resource.errors.empty?

    render "devise/shared/error_messages", resource: resource
  end
end

🐱 appディレクトリはこんな感じだね。

lib/

🐱 lib配下はとても大きくて全部は説明できないので、知っておくと役に立ちそうな箇所をピックアップしていくね。

lib/devise/

🐱 基本的にコアとなるコードはlib/devise/配下に置かれているよ。

lib/devise/controllers/

🐱 コントローラーで利用するヘルパーが定義されているよ。

rememberable.rb
scoped_views.rb
sign_in_out.rb
store_location.rb
url_helpers.rb
helpers.rb

🐱 例としてsign_in_out.rbを見てみるよ。sign_insign_outなどの、ログイン/ログアウトに関するコントローラーヘルパーが定義されているよ。

# lib/devise/controllers/sign_in_out.rb

# frozen_string_literal: true

module Devise
  module Controllers
    # Provide sign in and sign out functionality.
    # Included by default in all controllers.
    module SignInOut
      # Return true if the given scope is signed in session. If no scope given, return
      # true if any scope is signed in. This will run authentication hooks, which may
      # cause exceptions to be thrown from this method; if you simply want to check
      # if a scope has already previously been authenticated without running
      # authentication hooks, you can directly call `warden.authenticated?(scope: scope)`
      def signed_in?(scope = nil)
        [scope || Devise.mappings.keys].flatten.any? do |_scope|
          warden.authenticate?(scope: _scope)
        end
      end

      # Sign in a user that already was authenticated. This helper is useful for logging
      # users in after sign up. All options given to sign_in is passed forward
      # to the set_user method in warden.
      # If you are using a custom warden strategy and the timeoutable module, you have to
      # set `env["devise.skip_timeout"] = true` in the request to use this method, like we do
      # in the sessions controller: https://github.com/heartcombo/devise/blob/master/app/controllers/devise/sessions_controller.rb#L7
      #
      # Examples:
      #
      #   sign_in :user, @user                      # sign_in(scope, resource)
      #   sign_in @user                             # sign_in(resource)
      #   sign_in @user, event: :authentication     # sign_in(resource, options)
      #   sign_in @user, store: false               # sign_in(resource, options)
      #
      def sign_in(resource_or_scope, *args)
        options  = args.extract_options!
        scope    = Devise::Mapping.find_scope!(resource_or_scope)
        resource = args.last || resource_or_scope

        expire_data_after_sign_in!

        if options[:bypass]
          ActiveSupport::Deprecation.warn(<<-DEPRECATION.strip_heredoc, caller)
          [Devise] bypass option is deprecated and it will be removed in future version of Devise.
          Please use bypass_sign_in method instead.
          Example:

            bypass_sign_in(user)
          DEPRECATION
          warden.session_serializer.store(resource, scope)
        elsif warden.user(scope) == resource && !options.delete(:force)
          # Do nothing. User already signed in and we are not forcing it.
          true
        else
          warden.set_user(resource, options.merge!(scope: scope))
        end
      end

      # Sign in a user bypassing the warden callbacks and stores the user straight in session. This option is useful in cases the user is already signed in, but we want to refresh the credentials in session.
      #
      # Examples:
      #
      #   bypass_sign_in @user, scope: :user
      #   bypass_sign_in @user
      def bypass_sign_in(resource, scope: nil)
        scope ||= Devise::Mapping.find_scope!(resource)
        expire_data_after_sign_in!
        warden.session_serializer.store(resource, scope)
      end

      # Sign out a given user or scope. This helper is useful for signing out a user
      # after deleting accounts. Returns true if there was a logout and false if there
      # is no user logged in on the referred scope
      #
      # Examples:
      #
      #   sign_out :user     # sign_out(scope)
      #   sign_out @user     # sign_out(resource)
      #
      def sign_out(resource_or_scope = nil)
        return sign_out_all_scopes unless resource_or_scope
        scope = Devise::Mapping.find_scope!(resource_or_scope)
        user = warden.user(scope: scope, run_callbacks: false) # If there is no user

        warden.logout(scope)
        warden.clear_strategies_cache!(scope: scope)
        instance_variable_set(:"@current_#{scope}", nil)

        !!user
      end

      # Sign out all active users or scopes. This helper is useful for signing out all roles
      # in one click. This signs out ALL scopes in warden. Returns true if there was at least one logout
      # and false if there was no user logged in on all scopes.
      def sign_out_all_scopes(lock = true)
        users = Devise.mappings.keys.map { |s| warden.user(scope: s, run_callbacks: false) }

        warden.logout
        expire_data_after_sign_out!
        warden.clear_strategies_cache!
        warden.lock! if lock

        users.any?
      end

      private

      def expire_data_after_sign_in!
        # session.keys will return an empty array if the session is not yet loaded.
        # This is a bug in both Rack and Rails.
        # A call to #empty? forces the session to be loaded.
        session.empty?
        session.keys.grep(/^devise\./).each { |k| session.delete(k) }
      end

      alias :expire_data_after_sign_out! :expire_data_after_sign_in!
    end
  end
end
lib/devise/models/

🐱 Userモデルに追加されるメソッドがモジュール毎に定義されているよ。

confirmable.rb
database_authenticatable.rb
lockable.rb
omniauthable.rb
recoverable.rb
registerable.rb
rememberable.rb
timeoutable.rb
trackable.rb
validatable.rb
authenticatable.rb

🐱 例としてtrackable.rbを見てみるよ。IPアドレス・ログイン時刻・ログイン回数を更新するメソッドが定義されているよ。ここで定義されているメソッドはuser.update_tracked_fields!(request)のようにして利用できるよ。

# lib/devise/models/trackable.rb

# frozen_string_literal: true

require 'devise/hooks/trackable'

module Devise
  module Models
    # Track information about your user sign in. It tracks the following columns:
    #
    # * sign_in_count      - Increased every time a sign in is made (by form, openid, oauth)
    # * current_sign_in_at - A timestamp updated when the user signs in
    # * last_sign_in_at    - Holds the timestamp of the previous sign in
    # * current_sign_in_ip - The remote ip updated when the user sign in
    # * last_sign_in_ip    - Holds the remote ip of the previous sign in
    #
    module Trackable
      def self.required_fields(klass)
        [:current_sign_in_at, :current_sign_in_ip, :last_sign_in_at, :last_sign_in_ip, :sign_in_count]
      end

      def update_tracked_fields(request)
        old_current, new_current = self.current_sign_in_at, Time.now.utc
        self.last_sign_in_at     = old_current || new_current
        self.current_sign_in_at  = new_current

        old_current, new_current = self.current_sign_in_ip, extract_ip_from(request)
        self.last_sign_in_ip     = old_current || new_current
        self.current_sign_in_ip  = new_current

        self.sign_in_count ||= 0
        self.sign_in_count += 1
      end

      def update_tracked_fields!(request)
        # We have to check if the user is already persisted before running
        # `save` here because invalid users can be saved if we don't.
        # See https://github.com/heartcombo/devise/issues/4673 for more details.
        return if new_record?

        update_tracked_fields(request)
        save(validate: false)
      end

      protected

      def extract_ip_from(request)
        request.remote_ip
      end

    end
  end
end
lib/devise/strategies/

🐱 WardenのStrategyを利用した認証が定義されているよ。

authenticatable.rb
base.rb
database_authenticatable.rb
rememberable.rb

🐱 例としてdatabase_authenticatable.rbを見てみるね。ここではDatabase Authenticatableモジュール用のStrategyが定義されているよ。authenticate!メソッドを見ると、emailとpasswordを利用して認証していることがわかるよ。

# lib/devise/strategies/database_authenticatable.rb

# frozen_string_literal: true

require 'devise/strategies/authenticatable'

module Devise
  module Strategies
    # Default strategy for signing in a user, based on their email and password in the database.
    class DatabaseAuthenticatable < Authenticatable
      def authenticate!
        resource  = password.present? && mapping.to.find_for_database_authentication(authentication_hash)
        hashed = false

        if validate(resource){ hashed = true; resource.valid_password?(password) }
          remember_me(resource)
          resource.after_database_authentication
          success!(resource)
        end

        # In paranoid mode, hash the password even when a resource doesn't exist for the given authentication key.
        # This is necessary to prevent enumeration attacks - e.g. the request is faster when a resource doesn't
        # exist in the database if the password hashing algorithm is not called.
        mapping.to.new.password = password if !hashed && Devise.paranoid
        unless resource
          Devise.paranoid ? fail(:invalid) : fail(:not_found_in_database)
        end
      end
    end
  end
end

Warden::Strategies.add(:database_authenticatable, Devise::Strategies::DatabaseAuthenticatable)
lib/devise/hooks/

🐱 WardenのCallback機能を利用したhook処理が定義されているよ。WardenのCallback機能については Callbacks · wardencommunity/warden Wiki · GitHub を参照してね。

csrf_cleaner.rb
forgetable.rb
lockable.rb
proxy.rb
rememberable.rb
timeoutable.rb
trackable.rb
activatable.rb

🐱 例としてtrackable.rbを見てみるよ。Trackableモジュールが有効な場合、ログイン時(after_set_user時)にIPアドレス・ログイン時刻・ログイン回数を更新していることがわかるね。

# lib/devise/hooks/trackable.rb

# frozen_string_literal: true

# After each sign in, update sign in time, sign in count and sign in IP.
# This is only triggered when the user is explicitly set (with set_user)
# and on authentication. Retrieving the user from session (:fetch) does
# not trigger it.
Warden::Manager.after_set_user except: :fetch do |record, warden, options|
  if record.respond_to?(:update_tracked_fields!) && warden.authenticated?(options[:scope]) && !warden.request.env['devise.skip_trackable']
    record.update_tracked_fields!(warden.request)
  end
end
lib/devise/test/

🐱 テストで利用するヘルパーが定義されているよ。

controller_helpers.rb
integration_helpers.rb

🐱 例としてintegration_helpers.rbを見てみるね。ここにはIntegrationテストに対してヘルパーを提供するDevise::Test::IntegrationHelpersモジュールが定義されているよ。このモジュールをincludeすることでテストでsign_insign_outが利用できるようになるよ。

# lib/devise/test/integration_helpers.rb

# frozen_string_literal: true

module Devise
  # Devise::Test::IntegrationHelpers is a helper module for facilitating
  # authentication on Rails integration tests to bypass the required steps for
  # signin in or signin out a record.
  #
  # Examples
  #
  #  class PostsTest < ActionDispatch::IntegrationTest
  #    include Devise::Test::IntegrationHelpers
  #
  #    test 'authenticated users can see posts' do
  #      sign_in users(:bob)
  #
  #      get '/posts'
  #      assert_response :success
  #    end
  #  end
  module Test
    module IntegrationHelpers
      def self.included(base)
        base.class_eval do
          include Warden::Test::Helpers

          setup :setup_integration_for_devise
          teardown :teardown_integration_for_devise
        end
      end

      # Signs in a specific resource, mimicking a successful sign in
      # operation through +Devise::SessionsController#create+.
      #
      # * +resource+ - The resource that should be authenticated
      # * +scope+    - An optional +Symbol+ with the scope where the resource
      #                should be signed in with.
      def sign_in(resource, scope: nil)
        scope ||= Devise::Mapping.find_scope!(resource)

        login_as(resource, scope: scope)
      end

      # Signs out a specific scope from the session.
      #
      # * +resource_or_scope+ - The resource or scope that should be signed out.
      def sign_out(resource_or_scope)
        scope = Devise::Mapping.find_scope!(resource_or_scope)

        logout scope
      end

      protected

      def setup_integration_for_devise
        Warden.test_mode!
      end

      def teardown_integration_for_devise
        Warden.test_reset!
      end
    end
  end
end
lib/devise/rails.rb

🐱 DeviseのRails Engineが定義されているよ。

# lib/devise/rails.rb

# frozen_string_literal: true

require 'devise/rails/routes'
require 'devise/rails/warden_compat'

module Devise
  class Engine < ::Rails::Engine
    config.devise = Devise

    # Initialize Warden and copy its configurations.
    config.app_middleware.use Warden::Manager do |config|
      Devise.warden_config = config
    end

    # Force routes to be loaded if we are doing any eager load.
    config.before_eager_load do |app|
      app.reload_routes! if Devise.reload_routes
    end

    initializer "devise.url_helpers" do
      Devise.include_helpers(Devise::Controllers)
    end

    initializer "devise.omniauth", after: :load_config_initializers, before: :build_middleware_stack do |app|
      Devise.omniauth_configs.each do |provider, config|
        app.middleware.use config.strategy_class, *config.args do |strategy|
          config.strategy = strategy
        end
      end

      if Devise.omniauth_configs.any?
        Devise.include_helpers(Devise::OmniAuth)
      end
    end

    initializer "devise.secret_key" do |app|
      Devise.secret_key ||= Devise::SecretKeyFinder.new(app).find

      Devise.token_generator ||=
        if secret_key = Devise.secret_key
          Devise::TokenGenerator.new(
            ActiveSupport::CachingKeyGenerator.new(ActiveSupport::KeyGenerator.new(secret_key))
          )
        end
    end
  end
end
lib/devise/rails/routes.rb

🐱 devise_fordevise_scopeなどのルーティングで利用するメソッドが定義されているよ。

# lib/devise/rails/routes.rb

    # ...省略...

    def devise_for(*resources)
      @devise_finalized = false
      raise_no_secret_key unless Devise.secret_key
      options = resources.extract_options!

      options[:as]          ||= @scope[:as]     if @scope[:as].present?
      options[:module]      ||= @scope[:module] if @scope[:module].present?
      options[:path_prefix] ||= @scope[:path]   if @scope[:path].present?
      options[:path_names]    = (@scope[:path_names] || {}).merge(options[:path_names] || {})
      options[:constraints]   = (@scope[:constraints] || {}).merge(options[:constraints] || {})
      options[:defaults]      = (@scope[:defaults] || {}).merge(options[:defaults] || {})
      options[:options]       = @scope[:options] || {}
      options[:options][:format] = false if options[:format] == false

      resources.map!(&:to_sym)

      resources.each do |resource|
        mapping = Devise.add_mapping(resource, options)

        begin
          raise_no_devise_method_error!(mapping.class_name) unless mapping.to.respond_to?(:devise)
        rescue NameError => e
          raise unless mapping.class_name == resource.to_s.classify
          warn "[WARNING] You provided devise_for #{resource.inspect} but there is " \
            "no model #{mapping.class_name} defined in your application"
          next
        rescue NoMethodError => e
          raise unless e.message.include?("undefined method `devise'")
          raise_no_devise_method_error!(mapping.class_name)
        end

        if options[:controllers] && options[:controllers][:omniauth_callbacks]
          unless mapping.omniauthable?
            raise ArgumentError, "Mapping omniauth_callbacks on a resource that is not omniauthable\n" \
              "Please add `devise :omniauthable` to the `#{mapping.class_name}` model"
          end
        end

        routes = mapping.used_routes

        devise_scope mapping.name do
          with_devise_exclusive_scope mapping.fullpath, mapping.name, options do
            routes.each { |mod| send("devise_#{mod}", mapping, mapping.controllers) }
          end
        end
      end
    end

    # Allow you to add authentication request from the router.
    # Takes an optional scope and block to provide constraints
    # on the model instance itself.
    #
    #   authenticate do
    #     resources :post
    #   end
    #
    #   authenticate(:admin) do
    #     resources :users
    #   end
    #
    #   authenticate :user, lambda {|u| u.role == "admin"} do
    #     root to: "admin/dashboard#show", as: :user_root
    #   end
    #
    def authenticate(scope = nil, block = nil)
      constraints_for(:authenticate!, scope, block) do
        yield
      end
    end

    # Allow you to route based on whether a scope is authenticated. You
    # can optionally specify which scope and a block. The block accepts
    # a model and allows extra constraints to be done on the instance.
    #
    #   authenticated :admin do
    #     root to: 'admin/dashboard#show', as: :admin_root
    #   end
    #
    #   authenticated do
    #     root to: 'dashboard#show', as: :authenticated_root
    #   end
    #
    #   authenticated :user, lambda {|u| u.role == "admin"} do
    #     root to: "admin/dashboard#show", as: :user_root
    #   end
    #
    #   root to: 'landing#show'
    #
    def authenticated(scope = nil, block = nil)
      constraints_for(:authenticate?, scope, block) do
        yield
      end
    end

    # Allow you to route based on whether a scope is *not* authenticated.
    # You can optionally specify which scope.
    #
    #   unauthenticated do
    #     as :user do
    #       root to: 'devise/registrations#new'
    #     end
    #   end
    #
    #   root to: 'dashboard#show'
    #
    def unauthenticated(scope = nil)
      constraint = lambda do |request|
        not request.env["warden"].authenticate? scope: scope
      end

      constraints(constraint) do
        yield
      end
    end

    # Sets the devise scope to be used in the controller. If you have custom routes,
    # you are required to call this method (also aliased as :as) in order to specify
    # to which controller it is targeted.
    #
    #   as :user do
    #     get "sign_in", to: "devise/sessions#new"
    #   end
    #
    # Notice you cannot have two scopes mapping to the same URL. And remember, if
    # you try to access a devise controller without specifying a scope, it will
    # raise ActionNotFound error.
    #
    # Also be aware of that 'devise_scope' and 'as' use the singular form of the
    # noun where other devise route commands expect the plural form. This would be a
    # good and working example.
    #
    #  devise_scope :user do
    #    get "/some/route" => "some_devise_controller"
    #  end
    #  devise_for :users
    #
    # Notice and be aware of the differences above between :user and :users
    def devise_scope(scope)
      constraint = lambda do |request|
        request.env["devise.mapping"] = Devise.mappings[scope]
        true
      end

      constraints(constraint) do
        yield
      end
    end

    # ...省略...

lib/generators/

🐱 コントローラーやビューなどを作成するためのジェネレーターが置かれているよ。

lib/devies.rb

🐱 Deviseモジュールが定義されていて、モジュールのautoloadを行っているよ。

# lib/devies.rb

# frozen_string_literal: true

require 'rails'
require 'active_support/core_ext/numeric/time'
require 'active_support/dependencies'
require 'orm_adapter'
require 'set'
require 'securerandom'
require 'responders'

module Devise
  autoload :Delegator,          'devise/delegator'
  autoload :Encryptor,          'devise/encryptor'
  autoload :FailureApp,         'devise/failure_app'
  autoload :OmniAuth,           'devise/omniauth'
  autoload :ParameterFilter,    'devise/parameter_filter'
  autoload :ParameterSanitizer, 'devise/parameter_sanitizer'
  autoload :TestHelpers,        'devise/test_helpers'
  autoload :TimeInflector,      'devise/time_inflector'
  autoload :TokenGenerator,     'devise/token_generator'
  autoload :SecretKeyFinder,    'devise/secret_key_finder'

  module Controllers
    autoload :Helpers,        'devise/controllers/helpers'
    autoload :Rememberable,   'devise/controllers/rememberable'
    autoload :ScopedViews,    'devise/controllers/scoped_views'
    autoload :SignInOut,      'devise/controllers/sign_in_out'
    autoload :StoreLocation,  'devise/controllers/store_location'
    autoload :UrlHelpers,     'devise/controllers/url_helpers'
  end

  module Hooks
    autoload :Proxy, 'devise/hooks/proxy'
  end

  module Mailers
    autoload :Helpers, 'devise/mailers/helpers'
  end

  module Strategies
    autoload :Base,            'devise/strategies/base'
    autoload :Authenticatable, 'devise/strategies/authenticatable'
  end

  module Test
    autoload :ControllerHelpers,  'devise/test/controller_helpers'
    autoload :IntegrationHelpers, 'devise/test/integration_helpers'
  end

  # ...省略...
end

🐱 あと各設定のデフォルト値もここでセットされているよ。

# lib/devies.rb

  # ...省略...

  # Secret key used by the key generator
  mattr_accessor :secret_key
  @@secret_key = nil

  # Custom domain or key for cookies. Not set by default
  mattr_accessor :rememberable_options
  @@rememberable_options = {}

  # The number of times to hash the password.
  mattr_accessor :stretches
  @@stretches = 12

  # The default key used when authenticating over http auth.
  mattr_accessor :http_authentication_key
  @@http_authentication_key = nil

  # Keys used when authenticating a user.
  mattr_accessor :authentication_keys
  @@authentication_keys = [:email]

  # Request keys used when authenticating a user.
  mattr_accessor :request_keys
  @@request_keys = []

  # Keys that should be case-insensitive.
  mattr_accessor :case_insensitive_keys
  @@case_insensitive_keys = [:email]

  # Keys that should have whitespace stripped.
  mattr_accessor :strip_whitespace_keys
  @@strip_whitespace_keys = [:email]

  # If http authentication is enabled by default.
  mattr_accessor :http_authenticatable
  @@http_authenticatable = false

  # If http headers should be returned for ajax requests. True by default.
  mattr_accessor :http_authenticatable_on_xhr
  @@http_authenticatable_on_xhr = true

  # If params authenticatable is enabled by default.
  mattr_accessor :params_authenticatable
  @@params_authenticatable = true

  # The realm used in Http Basic Authentication.
  mattr_accessor :http_authentication_realm
  @@http_authentication_realm = "Application"

  # Email regex used to validate email formats. It asserts that there are no
  # @ symbols or whitespaces in either the localpart or the domain, and that
  # there is a single @ symbol separating the localpart and the domain.
  mattr_accessor :email_regexp
  @@email_regexp = /\A[^@\s]+@[^@\s]+\z/

  # Range validation for password length
  mattr_accessor :password_length
  @@password_length = 6..128

  # The time the user will be remembered without asking for credentials again.
  mattr_accessor :remember_for
  @@remember_for = 2.weeks

  # If true, extends the user's remember period when remembered via cookie.
  mattr_accessor :extend_remember_period
  @@extend_remember_period = false

  # If true, all the remember me tokens are going to be invalidated when the user signs out.
  mattr_accessor :expire_all_remember_me_on_sign_out
  @@expire_all_remember_me_on_sign_out = true

  # Time interval you can access your account before confirming your account.
  # nil - allows unconfirmed access for unlimited time
  mattr_accessor :allow_unconfirmed_access_for
  @@allow_unconfirmed_access_for = 0.days

  # Time interval the confirmation token is valid. nil = unlimited
  mattr_accessor :confirm_within
  @@confirm_within = nil

  # Defines which key will be used when confirming an account.
  mattr_accessor :confirmation_keys
  @@confirmation_keys = [:email]

  # Defines if email should be reconfirmable.
  mattr_accessor :reconfirmable
  @@reconfirmable = true

  # Time interval to timeout the user session without activity.
  mattr_accessor :timeout_in
  @@timeout_in = 30.minutes

  # Used to hash the password. Please generate one with rails secret.
  mattr_accessor :pepper
  @@pepper = nil

  # Used to send notification to the original user email when their email is changed.
  mattr_accessor :send_email_changed_notification
  @@send_email_changed_notification = false

  # Used to enable sending notification to user when their password is changed.
  mattr_accessor :send_password_change_notification
  @@send_password_change_notification = false

  # Scoped views. Since it relies on fallbacks to render default views, it's
  # turned off by default.
  mattr_accessor :scoped_views
  @@scoped_views = false

  # Defines which strategy can be used to lock an account.
  # Values: :failed_attempts, :none
  mattr_accessor :lock_strategy
  @@lock_strategy = :failed_attempts

  # Defines which key will be used when locking and unlocking an account
  mattr_accessor :unlock_keys
  @@unlock_keys = [:email]

  # Defines which strategy can be used to unlock an account.
  # Values: :email, :time, :both
  mattr_accessor :unlock_strategy
  @@unlock_strategy = :both

  # Number of authentication tries before locking an account
  mattr_accessor :maximum_attempts
  @@maximum_attempts = 20

  # Time interval to unlock the account if :time is defined as unlock_strategy.
  mattr_accessor :unlock_in
  @@unlock_in = 1.hour

  # Defines which key will be used when recovering the password for an account
  mattr_accessor :reset_password_keys
  @@reset_password_keys = [:email]

  # Time interval you can reset your password with a reset password key
  mattr_accessor :reset_password_within
  @@reset_password_within = 6.hours

  # When set to false, resetting a password does not automatically sign in a user
  mattr_accessor :sign_in_after_reset_password
  @@sign_in_after_reset_password = true

  # The default scope which is used by warden.
  mattr_accessor :default_scope
  @@default_scope = nil

  # Address which sends Devise e-mails.
  mattr_accessor :mailer_sender
  @@mailer_sender = nil

  # Skip session storage for the following strategies
  mattr_accessor :skip_session_storage
  @@skip_session_storage = [:http_auth]

  # Which formats should be treated as navigational.
  mattr_accessor :navigational_formats
  @@navigational_formats = ["*/*", :html]

  # When set to true, signing out a user signs out all other scopes.
  mattr_accessor :sign_out_all_scopes
  @@sign_out_all_scopes = true

  # The default method used while signing out
  mattr_accessor :sign_out_via
  @@sign_out_via = :delete

  # The parent controller all Devise controllers inherits from.
  # Defaults to ApplicationController. This should be set early
  # in the initialization process and should be set to a string.
  mattr_accessor :parent_controller
  @@parent_controller = "ApplicationController"

  # The parent mailer all Devise mailers inherit from.
  # Defaults to ActionMailer::Base. This should be set early
  # in the initialization process and should be set to a string.
  mattr_accessor :parent_mailer
  @@parent_mailer = "ActionMailer::Base"

  # The router Devise should use to generate routes. Defaults
  # to :main_app. Should be overridden by engines in order
  # to provide custom routes.
  mattr_accessor :router_name
  @@router_name = nil

  # Set the OmniAuth path prefix so it can be overridden when
  # Devise is used in a mountable engine
  mattr_accessor :omniauth_path_prefix
  @@omniauth_path_prefix = nil

  # Set if we should clean up the CSRF Token on authentication
  mattr_accessor :clean_up_csrf_token_on_authentication
  @@clean_up_csrf_token_on_authentication = true

  # When false, Devise will not attempt to reload routes on eager load.
  # This can reduce the time taken to boot the app but if your application
  # requires the Devise mappings to be loaded during boot time the application
  # won't boot properly.
  mattr_accessor :reload_routes
  @@reload_routes = true

  # PRIVATE CONFIGURATION

  # Store scopes mappings.
  mattr_reader :mappings
  @@mappings = {}

  # OmniAuth configurations.
  mattr_reader :omniauth_configs
  @@omniauth_configs = {}

  # Define a set of modules that are called when a mapping is added.
  mattr_reader :helpers
  @@helpers = Set.new
  @@helpers << Devise::Controllers::Helpers

  # Private methods to interface with Warden.
  mattr_accessor :warden_config
  @@warden_config = nil
  @@warden_config_blocks = []

  # When true, enter in paranoid mode to avoid user enumeration.
  mattr_accessor :paranoid
  @@paranoid = false

  # When true, warn user if they just used next-to-last attempt of authentication
  mattr_accessor :last_attempt_warning
  @@last_attempt_warning = true

  # Stores the token generator
  mattr_accessor :token_generator
  @@token_generator = nil

  # When set to false, changing a password does not automatically sign in a user
  mattr_accessor :sign_in_after_change_password
  @@sign_in_after_change_password = true

  # ...省略...

第14章 認証gemの比較

時間切れでした。気が向いたら書きます🙇‍♂️

*以下追記

ちょっと気が向かなそうなので、簡単にですがDeviseに対する感想まとめておきます🙇‍♂️

Deviseの良いところ

  • モジュールを追加するだけで一通りの認証機能が使えるので、コードを書く量を抑えられる
  • だいたい皆使ったことがあるので、新規の学習コストを抑えられる
  • エコシステムが発達しているので、モジュールを追加するだけでコードを書かずに便利機能を追加できる(Devise Securityを使ってエンタープライズなセキュリティー機能を追加したり)

Deviseの悪いところ

  • テーブル設計がつらい(usersテーブルに全てのカラムを詰め込んでいるのでUserがfatになりやすい and nullableなカラムがたくさんできてしまう)
  • カスタマイズがつらい(レールから外れたカスタマイズをする際にDevise gemのコードを読む必要がある and コードベースが大きい上にWardenで抽象化されていてコード読むのがつらい)

Deviseは結構なつらみがあります。開発の最初の頃はモジュールを追加するだけでいろんな機能が使えてほくほくなのですが、開発が進みサービスが大きくなるにつれてどんどんつらみが増してきます。良いところもたくさんあるのですが、ほとんどの場合においてつらみが勝るんじゃないかなと思ってます。なので個人的にはDeviseは使わずにSorceryとかを使うことをおすすめします。

Deviseが向いているサービスは、カスタマイズはビューだけであとは全部Deviseの機能でまかなえるような小規模なサービスです。個人開発とか。ただ、その場合でもあえてDeviseを使う必要があるかと言われると......うーん。

ということでDeviseの記事を書いておいてDeviseはできれば使わないほうがいいという悲しい結論になってしまいました。

あ、あとnoteの件でセキュリティ的に危険なんじゃないかという話が出たりしましたが、デフォルトではIPアドレス等のカラムはシリアライズしないように対策されているので、それはちょっと別の話かなと思ったりします。Deviseは危険なので認証を自作しようみたいな話をネットで見ましたが、自作の認証よりDeviseのがよっぽど安全なので自作するくらいならDeviseをおすすめします。

060 Devise

061 Sorcery

062 Clearance

063 Authlogic

064 認証gemの比較まとめ

Deviseの情報源

日本語の情報源

🐱 DeviseのReadMeの翻訳だよ。

DeviseのREADMEを翻訳してみた - Qiita
Railsの第4世代認証エンジンDeviseのREADMEを翻訳してみた - babie, you're my home

🐱 Deviseの基本的な使い方が詳しく書かれているよ。

[Rails] deviseの使い方(rails6版) - Qiita

#209 Introducing Devise - RailsCasts
#210 Customizing Devise - RailsCasts

🐱 TechRachoさんのDeviseのWikiのまとめだよ。DeviseのWikiはページ数が多いので、目当てのページを探す際に役立つよ。

[Rails] Devise Wiki日本語もくじ1「ワークフローのカスタマイズ」(概要・用途付き)|TechRacho(テックラッチョ)〜エンジニアの「?」を「!」に〜|BPS株式会社
[Rails] Devise Wiki日本語もくじ2「認証方法のカスタマイズ」「OmniAuth」(概要・用途付き)|TechRacho(テックラッチョ)〜エンジニアの「?」を「!」に〜|BPS株式会社
[Rails] Devise Wiki日本語もくじ3「ビュー/コンテンツのカスタマイズ」「特権/認証」|TechRacho(テックラッチョ)〜エンジニアの「?」を「!」に〜|BPS株式会社
[Rails] Devise Wiki日本語もくじ4「テスト」「特殊な設定」|TechRacho(テックラッチョ)〜エンジニアの「?」を「!」に〜|BPS株式会社
[Rails] Devise Wiki日本語もくじ5「アプリでのその他の設定」「JavaScript」|TechRacho(テックラッチョ)〜エンジニアの「?」を「!」に〜|BPS株式会社
[Rails] Devise Wiki日本語もくじ6「他の認証プラグインからの移行」「アップグレード」|TechRacho(テックラッチョ)〜エンジニアの「?」を「!」に〜|BPS株式会社

英語の情報源

🐱 本家リポジトリだよ。

GitHub - heartcombo/devise: Flexible authentication solution for Rails with Warden.

🐱 本家Wikiだよ。カスタマイズ方法が充実してるけど、ページ数が多いので全部読むのはなかなか大変だよ。TechRachoさんのまとめから、目当てのページを探すのがおすすめだよ。

Home · heartcombo/devise Wiki · GitHub

チートシート

後から見返す用のまとめ

コントローラー・ビューのメソッド

# リクエストしてきたユーザーを認証する。
# ユーザーがログイン済みの場合はアクセスを許可して、未ログインの場合はroot_pathにリダイレクトする。
# コントローラーで`before_action :authenticate_user!`の形で利用する。
authenticate_user!

# ログイン済みの場合はログインユーザーを返す。
current_user

# ログイン済みの場合はtrueを返す。
user_signed_in?

# ユーザーに紐づくsessionを返す。
user_session

# Deviseのコントローラーだったらtrueを返す。
devise_controller?

# ログインさせる。
sign_in(user)

# Wardenのコールバックをバイパスしてログインさせる。
# ユーザーが認証情報を変更した際にログアウトしてしまうので、それを防ぐために利用する。
bypass_sign_in(user)

# ログアウトさせる。
sign_out(user)

ルーティングのメソッド

# 有効なモジュールに対応するルーティングを定義する。
devise_for :users

# 独自のルーティングを定義する。
devise_scope :user do
  get "sign_in", to: "devise/sessions#new"
end

# ログイン後のルーティングを定義する。
authenticated do
  root to: 'dashboard#show', as: :authenticated_root
end

# ログイン前のルーティングを定義する。
unauthenticated do
  root to: 'dashboard2#show', as: :unauthenticated_root
end

# 認証付きルーティングを定義する。
authenticate do
  resources :cats
end

モデルのメソッド

# ==> Database Authenticatableモジュール
# passwordをセットする。
# 内部で暗号化して`encrypted_password`にセットしてくれるよ。
user.password = "password"

# パスワードが正しければtrue。
# 引数のパスワードをハッシュ化してencrypted_passwordの値と比較してくれる。
user.valid_password?('password') #=> true

# passwordとpassword_confirmationにnilをセット。
user.clean_up_passwords

# ==> Rememberableモジュール
# remember_tokenを作成
user.remember_me!

# remember_tokenを削除
user.forget_me!

# user情報を使ってcookieを作成
User.serialize_into_cookie(user)

# cookie情報を使ってuserを取得
User.serialize_from_cookie(cookie_string)

# ==> Recoverableモジュール
# パスワードリセットメール送信
user.send_reset_password_instructions

# パスワードリセット
# user.reset_password(new_password, new_password_confirmation)
user.reset_password('password123', 'password123')

# reset_password_tokenが有効期限内かどうかを、reset_password_sent_atを使い判定
user.reset_password_period_valid? #=> true

# tokenを使ってuserを取得
User.with_reset_password_token(token) #=> user

# ==> Timeoutableモジュール
# タイムアウトならtrue
user.timedout?(Time.current)

# ==> Lockableモジュール
# ロック(メール送信もする)
user.lock_access!

# ロック(メール送信しない)
user.lock_access!(send_instructions: false)

# アンロック
user.unlock_access!

# アンロックのメール送信
user.resend_unlock_instructions

# ==> Confirmableモジュール
# confirmする
# 具体的にはconfirmed_atに現在時刻を設定する
user.confirm

# confirm済みなら、true
user.confirmed?

# 手動でConfirmメールを送信
user.send_confirmation_instructions

リンク(path)

<!-- ログイン前 -->
<%= link_to("サインアップ", new_user_registration_path) %>
<%= link_to("ログイン", new_user_session_path) %>
<%= link_to("パスワードをお忘れですか?", new_user_password_path) %>
<%= link_to("アカウント確認のメールを受け取っていませんか?", new_user_confirmation_path) %>
<%= link_to("アンロック指示のメールを受け取っていませんか?", new_user_unlock_path) %>

<!-- ログイン後 -->
<%= link_to("ログアウト", destroy_user_session_path, method: :delete) %>
<%= link_to("アカウント編集", edit_user_registration_path) %>
<%= link_to("アカウント削除", user_registration_path, method: :delete) %>

モジュール

モジュール名 機能 デフォルト
Registerable サインアップ機能 有効
Database Authenticatable Email/Password入力によるログイン機能 有効
Rememberable Remember Me機能(ブラウザを閉じてもログインが継続する機能) 有効
Recoverable パスワードリセット機能 有効
Validatable Email/Passwordのバリデーション機能 有効
Confirmable サインアップ時に本登録用のメールを送信して、メールアドレスを確認する機能 無効
Trackable ログイン時の情報(IPアドレスなど)をDBに保存する機能 無効
Timeoutable 一定期間アクセスがないと強制ログアウトさせる機能 無効
Lockable 指定回数ログイン失敗でアカウントをロックする機能 無効
Omniauthable Omniauthとの連携機能(TwitterGoogleアカウントなどでログインできる) 無効

コントローラーとルーティング

Registerableモジュール

HTTPメソッド path コントローラーアクション 目的
GET /users/sign_up devise/registrations#new サインアップ画面
GET /users/edit devise/registrations#edit アカウント編集画面。emailやpasswordを編集できる。
POST /users devise/registrations#create アカウント登録
PATCH/PUT /users devise/registrations#update アカウント更新
DELETE /users devise/registrations#destroy アカウント削除
GET /users/cancel devise/registrations#cancel session削除。OAuthのsessionデータを削除したい場合に使う。

Database Authenticatableモジュール

HTTPメソッド path コントローラー#アクション 目的
GET /users/sign_in devise/sessions#new ログイン画面
POST /users/sign_in devise/sessions#create ログイン
DELETE /users/sign_out devise/sessions#destroy ログアウト

Recoverableモジュール

HTTPメソッド path コントローラー#アクション 目的
GET /users/password/new devise/passwords#new パスワードリセットのメール送信画面
GET /users/password/edit devise/passwords#edit パスワード再設定画面
POST /users/password devise/passwords#create パスワードリセットのメール送信
PATCH/PUT /users/password devise/passwords#update パスワード再設定

Confirmableモジュール

HTTPメソッド path コントローラー#アクション 目的
GET /users/confirmation devise/confirmations#show confirm。
メールのリンク先はここ。
クエリパラメーターのconfirmation_tokenが一致しないとアクセスできない。
GET /users/confirmation/new devise/confirmations#new confirm指示メール再送信画面。
POST /users/confirmation devise/confirmations#create confirm指示メール送信。

Lockableモジュール

HTTPメソッド path コントローラー#アクション 目的
GET /users/unlock devise/unlocks#show アンロック。
メールのリンク先はここ。
クエリパラメーターのunlock_tokenが一致しないとアクセスできない。
GET /users/unlock/new devise/unlocks#new アンロック指示メール再送信画面。
POST /users/unlock devise/unlocks#create アンロック指示メール送信。

カラム

Database Authenticatableモジュール

カラム 概要
email メールアドレス。
認証に利用。
DB的にはユニークキーになり、ユーザーは重複するメールアドレスを登録することができないよ。
encrypted_password ハッシュ化されたパスワード。
認証に利用。
パスワードを直接DBに保存するのはセキュリティー的に問題があるので、ハッシュ化したパスワードをDBに保存するよ。Deviseでは内部的にbcryptというハッシュ化関数を使っていて、DB保存前に自動的にハッシュ化してくれるよ。

Rememberableモジュール

カラム 概要
remember_created_at Remenber Meした時刻
remember_token remember_me用のtoken
remember_tokenカラムがなければ、encrypted_passwordの先頭30文字で代用するので、別になくてもOKだよ。マイグレーションファイルにも記載されないよ。

Recoverableモジュール

カラム 概要
reset_password_token パスワードリセットで利用するトークン。
一意のランダムなトークンが生成される。
パスワードリセットメールからパスワード再設定画面(/users/password/edit)へアクセスする際に、ユーザーを判定するのに利用する。
reset_password_sent_at パスワードリセットメール送信時刻。
パスワードリセットメールの有効期限の判定に利用する。

Confirmableモジュール

カラム 概要
confirmation_token confirmする際に利用するトークン。
一意のランダムなトークンが生成される。
confirm指示メールからconfirmアクション(/users/confirmattion)へアクセスする際に、ユーザーを判定するのに利用する。
confirmed_at confirmされた時刻。
confirm済みかどうかはこのカラムがnilかどうかで判定する。
confirmation_sent_at confirmation_token作成時刻。
unconfirmed_email まだconfirmされていないメールアドレス。
email変更時のconfirmで利用する。
config.unconfirmed_email = trueの場合だけ必要。
confirmされるまでは新しいはemailはこのカラムに保存され、confirm時にemailのカラムにコピーされる。

Trackableモジュール

カラム 概要
sign_in_count ログイン回数
current_sign_in_at 最新のログイン時刻
last_sign_in_at 1つ前のログイン時刻
current_sign_in_ip 最新のログイン時IPアドレス
last_sign_in_ip 1つ前のログイン時IPアドレス

Lockableモジュール

カラム 概要
failed_attempts 失敗回数。
config.lock_strategy = :failed_attemptsの場合にだけ必要。
unlock_token メールからアンロックする際に利用するtoken。
一意のランダムなトークンが生成される。
アンロック指示メールからアンロックアクション(/users/unlock)へアクセスする際に、ユーザーを判定するのに利用する。
config.unlock_strategy:email:bothの場合にだけ必要。
locked_at ロック時刻。
これがnullでない場合にロック状態とみなされる。

メール

Database Authenticatable

メーラー#メソッド 概要
Devise::Mailer#email_changed Eメール変更完了メール。Eメール変更時に送信する。
Devise::Mailer#password_change パスワード変更完了メール。パスワード変更時に送信する。

Recoverable

メーラー#メソッド 概要
Devise::Mailer#reset_password_instructions パスワードリセットメール

Confirmable

メーラー#メソッド 概要
Devise::Mailer#confirmation_instructions confirm指示メール

Lockable

メーラー#メソッド 概要
Devise::Mailer#unlock_instructions アカウントアンロック指示メール

ジェネレーター

# 設定ファイルとロケールファイルを作成する。
$ rails g devise:install

# モデルを作成する。
# User以外も指定可能。
$ rails g devise User
$ rails g devise Admin

# ビューをコピーする。
# Scopeを指定可能。Scopeを指定しない場合は`devise`名前空間のビューが作成される。
# `-v`オプションで指定ビューだけをコピーできる。
$ rails g devise:views
$ rails g devise:views user
$ rails g devise:views -v registrations confirmations

# コントローラーを作成する。
# ビューと違いScope指定は必須。
# `-c`オプションで指定コントローラーだけ作成。
$ rails g devise:controllers users
$ rails g devise:controllers users -c=sessions

設定

# config/initializers/devise.rb

# frozen_string_literal: true

Devise.setup do |config|
  # Deviseが使用する秘密鍵。
  # Deviseはこのキーを利用してtokenを作成する(confirmation_token、reset_password_token、unlock_token)。
  # このキーを変更すると全てのtokenが無効になる。
  # デフォルトではsecret_key_baseをsecret_keyとして利用する。
  # config.secret_key = '48bf747d05636bd17b63751533ac6879106a058e94253754a0bfe552d60ab822ad52c25b322c93b90d7479a91fe28da84ac038f8b295d523a4c2a18c08ed9c42'

  # ==> Controllerの設定
  # Devise::SessionsControllerなどのDeviseの各コントローラーの親クラス。
  # config.parent_controller = 'DeviseController'

  # ==> Mailerの設定
  # Mailerのfrom。
  config.mailer_sender = 'please-change-me-at-config-initializers-devise@example.com'

  # Mailerクラス
  # カスタムMailerを利用する場合はここを変更する。
  # 詳細は『035 メーラーをカスタマイズする』を参照。
  # config.mailer = 'Devise::Mailer'

  # Devise::Mailerの親クラス。
  # config.parent_mailer = 'ActionMailer::Base'

  # ==> ORMの設定
  # ORMをロードする。
  # ActiveRcordとMongoidをサポートしている。
  require 'devise/orm/active_record'

  # ==> 認証全般の設定
  # 認証キー(ユーザーを認証する際に利用するキー)。
  # email以外のキーを利用したい場合に変更する。
  # 詳細は『024 emailの代わりにusernameでログインさせる』を参照。
  # config.authentication_keys = [:email]

  # 認証に使用するリクエストオブジェクトのパラメータ。
  # config.request_keys = []

  # 大文字小文字を区別しない認証キー。
  # Userの作成/修正/認証/検索時に大文字小文字を区別しない 。
  config.case_insensitive_keys = [:email]

  # 空白を削除する認証キー。
  # Userの作成/修正/認証/検索時に空白を削除する。
  config.strip_whitespace_keys = [:email]

  # request.paramsによる認証を有効にする。
  # `config.params_authenticatable = [:database]`とすればDB認証(メール + パスワード)認証のみを有効にする。
  # config.params_authenticatable = true

  # HTTP Authによる認証を有効にする。
  # `config.http_authenticatable = [:database]` とすればDB認証のみを有効にする。
  # config.http_authenticatable = false

  # Ajaxリクエストに対して401を返す。
  # config.http_authenticatable_on_xhr = true

  # Basic認証で利用されるrealm。
  # config.http_authentication_realm = 'Application'

  # paranoidモード。
  # メールアドレスが登録されているかどうかを確認するのを防ぐ。
  # 詳細は https://github.com/heartcombo/devise/wiki/How-To:-Using-paranoid-mode,-avoid-user-enumeration-on-registerable
  # config.paranoid = true

  # userをsessionに保存する処理をスキップする箇所。
  config.skip_session_storage = [:http_auth]

  # セキュリティーのため認証時にCSRFトークンをsessionから削除する。
  # trueだとサインインやサインアップでAjaxを使用する場合、サーバーから新しいCSRFトークンを取得する必要がある。
  # config.clean_up_csrf_token_on_authentication = true

  # eager load時にルーティングをリロードする。
  # before_eager_loadフックを利用。
  # falseにするとアプリ起動が高速になるが、Deviseのマッピングをロードする必要がある場合は正常に起動できない。
  # config.reload_routes = true

  # ==> Database Authenticatableモジュールの設定
  # ハッシュ化のレベル。
  # ハッシュ化には結構時間がかかる。
  # bcrypt(デフォルトのアルゴリズム)の場合、レベルに応じて指数関数的に遅くなり、例えばレベル20では60秒程度かかる。
  # テストの時はレベル1にして速度を上げる。
  # 本番ではレベル10以下は利用すべきでない。
  config.stretches = Rails.env.test? ? 1 : 12

  # ハッシュ化する際のpepper。
  # pepperはsaltみたいなやつ。
  # 詳細は https://stackoverflow.com/questions/6831796/whats-the-most-secure-possible-devise-configuration
  # config.pepper = '9a11b4eaf0250fec05630de0b518c3f63086fa403a8309d74408b3223d57a2312cef3ef746152f43c508da74b11cf21f982d9573ef552a186e36d83818129029'

  # email変更時にemail変更完了メールを送信する。
  # config.send_email_changed_notification = false

  # password変更時にpassword変更完了メールを送信する。
  # config.send_password_change_notification = false

  # ==> Confirmableモジュールの設定
  # confirmなしでログインできる期間。
  # これを設定すると一定期間はconfirm前でもログインできるようになる。
  # nilに設定すると無期限にログインできるようになる。
  # デフォルトは 0.days。(confirmなしにはログインできない。)
  # config.allow_unconfirmed_access_for = 2.days

  # confirmation_tokenの有効期限。
  # ユーザーはこの期限内にconfirm指示メールのリンクをクリックしないといけない。
  # デフォルトは nil。(制限なし。)
  # config.confirm_within = 3.days

  # サインアップ時だけでなく、email変更時にもConfirmメールを送信する。
  # unconfirmed_emailカラムが必要。
  config.reconfirmable = true

  # confirmのキー。
  # config.confirmation_keys = [:email]

  # ==> Rememberableモジュールの設定
  # Sessionが切れるまでの時間。
  # デフォルトは2.weeks。
  # config.remember_for = 2.weeks

  # ログアウト時にremember_tokenを期限切れにする。
  config.expire_all_remember_me_on_sign_out = true

  # cookie利用時に期間を伸ばす。
  # config.extend_remember_period = false

  # cookieにセットするオプション。
  # config.rememberable_options = {}

  # ==> Validatableモジュールの設定
  # passwordの長さ。
  # Rangeで指定。この場合は6文字から128文字。
  config.password_length = 6..128

  # emailバリデーションで利用する正規表現
  config.email_regexp = /\A[^@\s]+@[^@\s]+\z/

  # ==> Timeoutableモジュールの設定
  # タイムアウト時間
  # config.timeout_in = 30.minutes

  # ==> lockableモジュールの設定
  # ロック方法
  #   - failed_attempts: 指定回数間違えたらロック
  #   - none: 自動ロックはなしで、サーバ管理者が手動でロック
  # config.lock_strategy = :failed_attempts

  # アンロックのキー
  # config.unlock_keys = [:email]

  # アンロック方法
  #   - email: メールでアンロックのリンクを送信
  #   - time: 数時間後にアンロック(config.unlock_inと一緒に使う)
  #   - both: emailとtimeの両方
  #   - none: 自動アンロックはなしで、サーバ管理者が手動でアンロック
  # config.unlock_strategy = :both

  # ロックまでの回数
  # config.maximum_attempts = 20

  # アンロックまでの時間(`config.unlock_strategy = :time`の場合)
  # config.unlock_in = 1.hour

  # ロック前に警告する
  # config.last_attempt_warning = true

  # ==> Recoverableモジュールの設定
  #
  # パスワードリセット時にキーになるカラム。
  # config.reset_password_keys = [:email]

  # パスワードリセットの有効期限。
  config.reset_password_within = 6.hours

  # パスワードリセット後に自動ログイン。
  # config.sign_in_after_reset_password = true

  # ==> devise-encryptable gemの設定
  # bcrypt以外のハッシュ化アルゴリズム。
  # devise-encryptable gemのインストールが必要。
  # bcrypt以外のアルゴリズムは:sha1、:sha512、:clearance_sha1、:authlogic_sha512、:sha1など。
  # config.encryptor = :sha512

  # ==> Scopeの設定
  # Scope用のビューを優先的に使うようになる。
  # trueにすると`devise`名前空間のビューではなく、`users`などのScope対応のビューを利用する。
  # デフォルトは高速化のため`false`に設定されている。
  # 詳細は『023 複数モデルを利用する』を参照。
  # config.scoped_views = false

  # デフォルトのScope。
  # 通常であればuserになる。
  # config.default_scope = :user

  # ログアウト時に全てのScopeでのログアウトとする。
  # falseの場合は/users/sign_outでログアウトした場合、user scopeだけログアウトになる。
  # config.sign_out_all_scopes = true

  # ==> Navigationの設定
  # ナビゲーションとして扱われるフォーマットのリスト。
  # config.navigational_formats = ['*/*', :html]

  # ログアウト時のHTTPメソッド
  config.sign_out_via = :delete

  # ==> OmniAuthの設定
  # OmniAuthの設定。
  # config.omniauth :github, 'APP_ID', 'APP_SECRET', scope: 'user,public_repo'

  # ==> Wardenの設定
  # Wardenの設定。
  # strategy追加したりfailure_app変更したり。
  #
  # config.warden do |manager|
  #   manager.intercept_401 = false
  #   manager.default_strategies(scope: :user).unshift :some_external_strategy
  # end

  # ==> Mountable Engineの設定
  # Mountable Engineで使う際のrouter名。
  # config.router_name = :my_engine
  #
  # OmniAuthのpath。
  # OmniAuthを利用する場合に設定する。
  # config.omniauth_path_prefix = '/my_engine/users/auth'

  # ==> Turbolinksの設定
  # Turbolinksを利用している場合、リダイレクトを正しく動作させるためにTurbolinks::Controllerをincludeする。
  #
  # ActiveSupport.on_load(:devise_failure_app) do
  #   include Turbolinks::Controller
  # end

  # ==> Registerableモジュールの設定
  # パスワード変更後に自動的にサインインさせる。
  # config.sign_in_after_change_password = true
end

リーンでアジャイルでモフモフなTwitterBot開発

はじめに

先月からお世話になっているmofmofさんの研修で、顔を変えて遊ぶTwitterBotを開発しました。

この記事は開発したTwitterBotの紹介と、mofmofさんで学んだ研修内容のまとめです。

顔変えるBotの紹介

「顔変えるBot」は、AIが生み出した実在しない人物の顔を、AIによる顔合成技術でユーザーの顔に合成して、顔を変えて遊ぶTwitterBotです。

こんな感じで顔変えるBot@kaokaeru_bot)に人物画像をメンションすると、顔を変えた画像をリプライしてくれます。

「アイドルにして!」、「髭面にして!」のように、なりたい顔を指定することもできます。

昔こんな感じの「リアルバーチャルYoutuber」 という顔を匿名化するWebサービスを個人開発したのですが、こちらがアイデアのベースになっています。

mofmofさんの研修

自分はフリーランスとしてmofmofさんにお世話になっているのですが、まだまだ経験が浅いこともあってmofmofさんの研修を受けさせていただくことができました!

mofmofさんではリーン/アジャイルに関する10程度の研修を、社長のはらぱんさんによる講義/ワークショップの形式で受けることができます。そして研修で学んだことの実践の場として、メンターさんの指導を受けながら一人でプロダクト開発を行います。顔変えるBotはそこで開発したプロダクトです。(通常は1ヶ月かけてRailsアプリの開発を行うそうですが、自分の場合はRailsアプリ開発の経験があったのと他の仕事であまり時間が取れなそうだったので、TwitterBotの開発をさせていただきました。)

ここからは研修で学んだことを自分なりにまとめていきます。

リーン開発の概要

リーン開発には「全ては仮説である」という前提があります。

プロダクト開発を始める際にリーンキャンバス(後述)などのツールを使って、ターゲットとする顧客や解決したい課題を明確にしていきます。しかしそこで想定している顧客や課題はただの仮説です。自分がどれだけ良いプロダクトだと思っても、実際にはそんなものを欲しがっている人はどこにも存在しないかもしれません。そのため実際に使ってもらえるプロダクトを開発するためには、この仮説が正しいかどうかをまず検証する必要があります。

リーン開発では仮説を検証するためにMVP(Minimum Viable Product)を開発します。MVPとは最小限の機能だけを備えた、仮説を検証するためのプロダクトです。MVPを作って、実際にユーザーに使ってもらってフィードバックを受け取り、そこから学んだことをチームで学習し、MVPを修正します。このBuild(構築) -> Measure(測定) -> Learn(学習)のループを繰り返すことで、仮説検証を行っていきます。常にユーザーから学び修正していくので、MVPが最終的にどういう形になるかは予想がつきません。

MVPを作る際には以下のことに気をつけます。

  • 機能を最小限にする。機能を作りすぎてしまうと無駄なコストをかけてしまうし、コア機能がぼやけてしまう。仮説検証を行うためには機能は最小限でよい。Must-haveだけ作るようにしてNice-to-haveはスケール時に必要になってから作ればよい。
  • 仮説検証に注力する。そのため顧客との対話を重視する。リーンではマーケティングも含めて、全ては検証による学びを得るために行う行為になる。顧客と課題の検証は最優先事項。
  • 最小限のコストで作る。リソースは有限なのでリソースが尽きる前に仮説検証する必要がある。そのためには仮説検証ループは素早く回す。
  • アーリーアダプタに向けて作る。全員に向けて作ると誰も欲しくないものができてしまう。全員に好まれるものではなく、一部に熱狂的に愛されるものを作る。
  • まずは課題の質を上げる。ソリューションの質を上げるのはその後でないと無意味。課題が間違っていたら作り直しになる。

MVPはプロダクトではなくハリボテを作る場合もあります。有名なところではDropboxのデモ動画等がありますが、mofmofさんの場合は実際に触れるプロダクトを作ります。

参考: リーン・スタートアップとMVP/lean-startup-mvp - Speaker Deck

本だとリーン・スタートアップの青本が有名ですが、実践方法について詳しく書いてなくて自分には難しかったです。企業の科学が読みやすくてよかったです。 あと正確にはリーンと違うかもしれませんが、BasecampのGetting Real小さなチーム、大きな仕事Railsエンジニアには馴染みがあっておすすめです。

イデア出し

イデア出しの基本

一番初めは、どんなプロダクトを作るのかアイデア出しを行います。

イデア出しでは連想が基本になります。人はなにもないところからアイデアを出すことはできません。必ず何かしらの手がかりを元にして発想を行います。

うまくアイデア出しをするためにはこの手がかりを何らかの形で自分に与える必要があります。例えば「タウンウォッチング法」という発想法があります。街中に出て人やものを観察して、観察したものをメモしておきます。そして街中を歩いた際の記憶やメモを元に新しいアイデアを発想します。ここでとるメモはテキストに限定されません。手がかりになればよいのでイラストでもOKです。

具体的なアイデア出しの方法についてはこちらの「発想する技術」をおすすめされました。30の発想法が網羅的に書いてあります。

欠点列挙法でアイデア出し

自分の場合は以前作った「リアルバーチャルYoutuber」を改善したいという思いがあったので、プロダクトの改善案を発想する「欠点列挙法」という方法を参考にしました。まずプロダクトの欠点を列挙していき、そこから改善案を発想していく発想法です。

「リアルバーチャルYoutuber」は動画をアップロードすると架空の人物の顔に変換してくれるWebサービスです。こちらの欠点を列挙していきます。

欠点としては

  • 動画にサイズ制限/時間制限があるため使いにくい
  • 動画の顔変換に時間がかかる
  • サインアップ、動画作成で離脱してしまう人が多い
  • 変換した動画を共有する手段がない

改善案としては

  • 動画ではなく画像にすれば、サイズ/時間制限はなくなる
  • 動画ではなく画像にすれば、短時間で学習できる
  • WebサービスではなくTwitterBotにすれば、離脱ポイントが減る
  • WebサービスではなくTwitterBotにすれば、そのまま共有できる

こんな感じで「リアルバーチャルYoutuber」のTwitterBot版を作って、動画の代わりに画像を変換すればもっと使ってもらえるようになるのでは?と発想していきました。

良いアイデアのポイント

リーン開発において良いアイデアには以下のようなポイントがあります。できるだけこれらもおさえておきます。

  • 一言で表せるアイデアが良いアイデアインパクトを与えるためには、一言で表せないといけない。
  • 現実の課題を解決するアイデアが良いアイデア。架空の課題を解決しても誰も使ってくれない。
  • 自分の課題を解決するアイデアが良いアイデア。顧客 = 自分になるので、課題を深く理解できる。
  • 技術ドリブンではなく課題ドリブンなアイデアが良いアイデア(場合による?)

顔変えるbotはどちらかというと課題ありきではなく技術ありきの技術ドリブンなのですが、個人開発とか場合によってはこういうやり方もアリなようです。

リーンキャンバス作成

リーンキャンバスの基本

イデア出しが終わったら、そのアイデアをリーンキャンバスにまとめます。アイデア出しが発散で、リーンキャンバス作成が収束です。発散と収束は分けて行います。

リーンキャンバスではこんな感じでキャンバスが用意されるので、9つの項目を埋めていきます。

f:id:nekorails:20200103105828p:plain

項目を埋めていくことでビジネスモデルを整理できて、実際に開発する価値があるかどうかを分析できます。

リーンキャンバスの良い点は以下のとおりです。

  • ビジネスモデルを整理できる。ビジネスアイデアをピッチできるようになる
  • ビジネスモデルを分析できる。どこに弱点があるかわかる。
  • 簡単に作れる。事業計画書は作るの大変だけど、リーンキャンバスなら10分で作れる。

参考: リーンキャンバスの作り方/how-to-make-lean-canvas - Speaker Deck

リーンキャンバス作成

顔変えるbotのリーンキャンバスはこんな感じになりました。

f:id:nekorails:20200103105918p:plain

見にくい場合はこちら -> https://www.mof-canvas.com/canvases/41

この中でも特に重要な項目が課題と顧客セグメントです。しかし今回の顔変えるbotは課題と顧客セグメントがなかなか固まりませんでした。というのも顔変えるbotは、自分の顔を変えてそれをシェアして楽しんでもらうことを想定しています。「楽しむ」とか「遊ぶ」というのをどうやって課題にすればいいのわかりませんでした。メンターさんに相談したところ、例えば女子高生をターゲットにするなら暇を潰したいのかもしれないし、インフルエンサーをターゲットとするならその人達はフォロワーを増やしたいかもしれない。きちんと深堀りすれば出てくることもあるよーとアドバイス頂きました。

これ以外にもハイレベルコンセプトは1つに絞ったほうが良さそうとか、チャネルとしてインフルエンサーさんに使ってもらうのもいいかもねとか、フィードバックをもらいつつさらにブラッシュアップしていきました。

リーンキャンバス作成にはmof-canvasというサービスを使いました。こちらはmofmofの社員さんが研修で作成したサービスになります。使いやすいし、作成から公開まで簡単にできるのでおすすめです。

インセプションデッキ作成

インセプションデッキの基本

インセプションデッキは、10の質問に答えることでプロジェクトの全体像を明確にして、プロジェクトの目的をチームメンバー間で合意するためのドキュメントです。

プロダクト開発をする際、顧客自身が必要なものを的確に表現できるわけではありません。顧客に言われたものをただ作るだけだと、だれも欲しくないものを作ってしまうかもしれません。あるいは全く見当違いなものを作ってしまうかもしれません。顧客に言われたものをなんとなく想像で作るのではなく、顧客が望む価値を実現することが大切です。価値を実現するためには、開発を始める前にそもそもプロジェクトの目的が何なのかを明確にして、それを合意しておく必要があります。インセプションデッキはそのためのドキュメントです。

インセプションデッキ作成時のポイント

  • 合意のプロセスが大切。なんとなく合意するのではなく、ちゃんとメンバー間で議論をして合意する。
  • 最終的には自分でプロダクトの価値を説明できるようにする。
  • 本来はプロダクトオーナーが作るもの。実際には開発者も作って主体となって進めるほうが上手くいく。
  • 一度作って終わりではなく、ことある毎に見返して更新していく。

参考: インセプションデッキの作り方/how-to-make-inception-deck - Speaker Deck

インセプションデッキ作成

本来は11枚のスライドを埋めますが、今回は特に大切な4枚を埋めました。

f:id:nekorails:20200103110019p:plain

f:id:nekorails:20200103110104p:plain

f:id:nekorails:20200103110116p:plain

f:id:nekorails:20200103110138p:plain

トレードオフ・スライダーでは通常はスコープ/予算/時間/品質の4つのスライダーを使います。ただ「品質」は定義が曖昧になりがちです。保守性の高さを指すのか?見た目の綺麗さを指すのか?バグの少なさを指すのか?、「品質」が何を指すかは自明ではありません。そこで今回は品質の項目は外しました。

研修期間は決まっているので時間はMAXにして、予算に大きな縛りがないのでほぼMINにしています。

インセプションデッキでは合意のプロセスが大切になります。今回は変則的になりますがメンターさんにPOとしてインセプションデッキを作ってもらい、それを議論しながら合意してこの形にしていきました。例えば最初は「たくさんの顔モデルを用意する」というのがやるリストに入っていたのですが、これはMVPには必須ではないのでは?ということでやらないことリストに移したりしました。

ストーリー出し

ストーリー出し

インセプションデッキの作成が終わったら、ユーザーストーリー出しを行います。

ユーザーストーリーとはユーザーが実現したいことを簡潔にまとめた文章です。ユーザーストーリーを作る際は以下のポイントに気をつけます。

  • ユーザーにとっての価値に重きを置くために、ユーザー目線で書く
  • INVESTを満たしている
    • Independent: 各ストーリーが他のストーリーに依存せず単体で機能する
    • Negotiable: かっちり仕様をきめずに、実装方式について交渉可能である
    • Valuable: 価値を提供できる
    • Estimable: 見積もり可能である
    • Sized appropriately: 適切なサイズである
    • Testable: テスト可能である(受け入れ条件がある)

参考: ユーザーストーリーとは?

実際のストーリー出しではメンターさんと一緒に付箋にストーリーを書き出していきました。一通りストーリーを出し切ったら、ストーリーに抜けがないか確認した後にPivotal Trackerにバックログアイテムとして登録していきます。

f:id:nekorails:20200103110237p:plain
今は全てDoneになっていますが、こんな感じのストーリーを出しました。

見積もり

次に登録したストーリーを見積もります。

見積もりとしてストーリーにストーリーポイントを付けていきます。mofmofさんでは「Railsでテーブルに1つカラムを追加して、ビュー等も合わせて変更する」を基準サイズの1としているので、それと比べた相対的なポイントを各ストーリーに付けていきます。理想日のような絶対サイズを使うケースもあるそうですが、ストーリーポイントのような相対サイズを使うほうが主流のようです。

注意すべき点として見積もりはあくまでも見積もりでしかありません。確実な予測ではありませんし、コミットメントでもありません。

参考: 見積もり/agile-estimation - Speaker Deck

実際の見積もりではメンターさんとフィボナッチ数列を用いてプランニングポーカーを行い見積もりました。

参考: プランニングポーカーのやりかた – Ryuzee.com

スコープ削り

見積もりが終わると開発にどれくらいの期間かかりそうかが見えてきます。ベロシティはプロジェクトが進めば計算できるようになるのですが、プロジェクト開始時点だとわからないので今回は経験則的に適当な数字を利用しています。小さなプロダクトなのでストーリーは5つ程度とかなり少なめだったのですが、それでもリリース日(研修の最終日)には間に合わない感じでした。

ここからリリース日に間に合うようにスコープを削っていきます。このプロジェクトは研修期間が決まっているため、トレードオフスライダーの時間はMAXに設定されています。リリース日はずらせません。予算を増やして開発速度を上げられるプロジェクトでもないのでスコープを削るしかありません。

最初は自分には全ての機能が必須に思えたので、削るのは無理なんじゃないかと思いました。しかしメンターさんのアドバイスを元に精査していくと「ユーザーは顔を変換できる」というストーリーはもっと細かく分解できることがわかってきます。ストーリーを細かく分解していくうちに、分解されてできた「ユーザーはなりたい顔を指定できる」というストーリーが実はMVPに必須ではないことが判明します。MPVは実用最小限のプロダクトです。このプロダクトが提供する価値は「顔が変わって、それをみんなと楽しむ」なので、「なりたい顔を指定できる」というストーリーは必ずしも必須ではありません。ただなにかに顔が変わるだけでも目的は達成できます。

こんな感じで必須に見えるけど実際には必須ではないストーリーをスコープ外にしていって、ぎりぎりリリース日に間に合うようにスコープを削れました。(結局最後時間が余ったので、その時にスコープ外にしたストーリーのいくつかは実装したのですが。それはそれでよいのかなーと思います。)

MVP開発

ここまでで開発の準備は整ったので、ここから実際にMVPとなるプロダクトを開発していきます。

今回作成するプログラムはざっくり2つに分けられます。1つはTwitterAPIを利用してメンションから画像を取得してリプライを返すBot側のプログラム。もう1つは画像の顔を変換するAI側のプログラムです。

Bot側のプログラム作成

TwitterAPIを使うためにAPI申請をします。最近申請が厳しくなったと聞いていたので、実はここが一番不安でした。でもこの記事を参考に申請してみると、すんなり審査は通りました。

申請したTwitterAPIを使ってBot側のプログラムを書いていきます。顔変えるBotではメンションされた画像を加工するため、メンションを監視する必要があります。Account Activity APIというのを使えばWebhookで通知を受け取れるらしいのですが、別途申請が必要だったり結構面倒なことが多いそうです。なので単純にRubyプロセスを常駐させて、メンションが来ていないか確認するためにREST APIをポーリングする形にしました。

Bot側のプログラムは特に難しいこともなく順調に進みました。

AI側のプログラム作成

顔画像を変換するのにディープラーニングを利用するのでGPUサーバーが必要です。クラウドを使うと数万円/月かかってしまうので自前のGPUサーバーを利用します。(ただのゲーミングPCに電源やGPUを追加しただけですが。)久しぶりにPCを触ったら画面が付かなくて焦りました。結局はマザボに電源を供給するケーブルが劣化していただけだったのですが、これを解決するのに1~2日もってかれてなかなか辛い感じでした...💦

AI側のプログラムは「リアルバーチャルYoutuber」で作ったプログラムを流用しています。AIで顔変換する部分とWebサービスが密結合になっていたので、そこだけ修正して独立した形で使えるようにしました。学習モデルはそのまま流用できる感じだったので流用しています。

GPUサーバーのセットアップ(物理)にかなりてこずりましたが、なんとかリリースまでに完成できました。

完成したプロダクトで社員さんの顔を変えて遊んでいたら、結構喜んでもらえました。よかったよかった🐈

KPTでふりかえり

KPTの基本

最後に研修全体をKPTでふりかえります。

KPT(Keep/Problem/Try)とはシンプルで強力なふりかえりの手法です。

3つの要素に分けて現状分析を行います。

  • Keep: 良かったこと(今後も続けること)
  • Problem: 悪かったこと(今後はやめること)
  • Try: 次に挑戦すること(Problemの改善策、Keepでさらに改善すること)

ふりかえりを円滑にすすめるために、以下のグラウンドルールが用意されています。

  • 積極的に話し、参加する
    • 当事者意識を持つ
  • 1人で話しすぎない
    • 発言をさえぎらない
    • 話してない人にも思いあり
  • 原因追求をする。個人の責任追求をしない
    • 罪を憎んで人を憎まず
    • 「人 vs 人」ではなく、「チーム vs 問題」の構図を意識する
    • だから自己弁護も不要

参考: 振り返り/agile-looking-back - Speaker Deck

KPTでふりかえり

まず自分とメンターさんと社長でそれぞれKeepとProblemを付箋に書き出して、その後Problemに対するTryを出し合っていきました。

こんな感じです。

f:id:nekorails:20200103110421j:plain
左がKeep、右がProblem/Try

  • Keep
    • 期日通りリリースできた
    • 研修で学んだことをプロダクト開発を通じて一通り実践できた
    • スコープ削りができた
  • Problem -> Try
    • GPUサーバーのセットアップに苦戦して期限危うかった -> 必須でリスクが高いストーリーは先に見通しをたてておく
    • コードレビューできなかった -> 詳細設計とか話し合っておけばその時にできた
    • 研修で学んだことをもう忘れそう -> 研修で学んだことをブログにまとめれば思い出す

まず期日通りリリースできたのが何よりでした。あとは講義で学んだことを実際のプロダクト開発を通じて一通りできたのは良い経験になりました。こういうのは実際にやってみないとわからないことも多いし、身につかないものだと思うので。正直これだけだとまだ基礎を抑えただけなので今後実務で経験を積んでいかなければならないのですが、フリーランスの研修としては十分すぎるほど時間を使わせてもらえて良い経験を積むことができました。

さいごに

メンターとして開発に付き合ってくださった @sssgggiiiさん、@harada4atsushi さん、お二人のおかげでなんとか完成させることができました。本当にありがとうござました🙇

自分の中ではこの記事の公開がプロダクトの正式リリースのつもりなのですが、なんとか形になってほっとした気持ちです。

リーン開発としてはBuild -> Measure -> Learnループの最初のBuildが終わっただけで、ここからが本番な感じです。今後は実際に使ってもらってフィードバックループを回していけたらなーと思います。(ただしすでにやる気が消えかけてます 。個人開発で一度リリースするとやる気が消える問題、いい加減どうにかしたいです・・・😇)

よわよわRailsエンジニアのジレンマ

こんにちは。よわよわRailsエンジニア愛知代表のshitaです。

最近フィヨルドさんやmofmofさんのミートアップで、駆け出しエンジニアの方達に就職の相談をいただくことがありました。

自分は未だによわよわなのですが、駆け出しエンジニアの頃は今よりもっとよわよわでした。その時にRails友達と話していた悩みを思い出したのでここで共有させてください。

よわよわRailsエンジニアのジレンマ

よわよわRailsエンジニアはよわよわな現場にしか入れず技術力が上がらないので、ずっとよわよわな現場から脱出できない。

  1. つよつよな現場はつよつよRailsエンジニアを求めるため、よわよわRailsエンジニアはよわよわな現場に入るしかない
  2. しかしよわよわな現場では技術力を上げるのが難しい
  3. 技術力が上がらないので、よわよわエンジニアはつよつよな現場に入ることができず、ずっとよわよわな現場から脱出できない

そしてよわよわな現場はお賃金が低くブラックなことが多いため、徐々に精神的に追い込まれていきます。

『よわよわな現場では技術力を上げるのが難しい』というのがポイントです。

(ここで言うつよつよな現場は、いわゆる『ふつうの』Railsアプリケーション開発 をやっている現場を指します。Rails開発で当たり前とされていることができている現場です。テストが書かれているかどうかが1つ分かれ目かと思います。まともなテストを書くにはまともな設計が必要なので、よわよわな現場はテストを書けません。)

よわよわな現場では技術力を上げるのが難しい

よわよわな現場でも技術力を上げることは不可能ではないですが、実際にはなかなか難しいのが現実です。理由は以下のとおりです。

つよつよなコードに触れられない

つよつよな現場にはつよつよなコードがあります。ちゃんとDB設計/クラス設計/URL設計等が行われていて、Ruby/Railsの流儀に則っていて、Fatコントローラー/Fatモデルではない、メンテナブルでリーダブルなコードがあります。毎日つよつよなコードに触れるのは、毎日Railsのベストプラクティスを学んでいるようなものです。ただコードに触れているだけで、自然と良い書き方が身についていきます。

一方よわよわな現場にはよわよわなコードがあります。テストコードはなく、Restfulではなく、ドメインロジックはモデルに書かれず、コントローラーは1000行を超えます。駆け出しエンジニアの場合は経験が浅いので、Railsはこんな感じなのかと思ってしまいます。毎日よわよわなコードに触れるのは、毎日Railsのバッドプラクティスを正しい書き方として学んでいるようなものです。ただコードに触れているだけで、自然と悪い書き方が身についていきます。

コードレビューを受けられない

つよつよな現場ではコードレビューが受けられます。コードレビューはスキルアップの場でもあります。良くないコードを書いてしまった場合でもコードレビューで指摘してもらえるので、コードレビューのたびに新しい学びを得られます。

一方よわよわな現場にはコードレビューはありません。良くないコードを書いても、それが良くないコードだと気づくことはありません。

モダンな技術に触れられない

つよつよな現場はモダンな技術を採用しています。つよつよな現場には技術好きな人達が集まるため、新しい技術についての知見も共有され、プロジェクトにマッチするようなら自然と採用されていきます。

一方よわよわな現場はレガシーな技術が使われ続けます。選択の結果あえてレガシーな技術を採用したのなら良いのですが、よわよわな現場はそもそもモダンな技術を知らないし関心がありません。CoffeeScriptjQueryを使い続けます。その結果、つよつよな現場で求められるスキルセットと自分のスキルセットの間でズレが生じてきてます。

勉強時間を確保できない

つよつよな現場はホワイトです。つよつよな現場はつよつよなRailsエンジニアを採用するために働きやすい環境づくりに力を入れています。今までお世話になったつよつよな現場では当たり前のように残業はありませんでした。仕事は早々に終わるので、業務後に自己研鑽に時間を使えます。というか、つよつよな現場では業務時間中にも勉強できます。昔お世話になった会社では業務時間中に普通に勉強会が開かれてて、目ん玉飛び出るくらいびっくりしたのを覚えています。当時の自分は勉強は業務時間外にやるものだと思っていたのですが、どうもつよつよな現場ではあたりまえのことのようです。

一方よわよわな現場はブラックです。当たり前のように残業があるため、新しい技術の勉強にはなかなか時間が割けません。結果、更新されないままの手持ちの知識でなんとかしようとするため無理のある設計/実装になっていきます。メンテナンス性は考慮されず、コードはさらに地獄と化していき、プロジェクトは炎上し、さらに勉強時間を確保するのが難しくなっていきます。あとこちらがより深刻なのですが、ブラックなので精神的に摩耗してしまい、家に帰っても勉強する気力が残っていません。

よわよわな現場を脱出するには?

よわよわな現場を脱出するにはつよつよな現場で経験を積むのが一番です。すでに述べたとおり普通にはつよつよな現場には入れませんが、こんな感じで一工夫すれば可能性が出てくるのかなーと思います。

つよつよな現場にアルバイトで入る

これは自分がとった方法です。

会社としては正社員を採用するよりアルバイトを採用するほうが敷居が低いです。そのため、とりあえずアルバイトとしてつよつよな現場に入って経験を積むのはありだと思います。開発経験としては正社員と遜色のない経験を積めますし、そのまま正社員に誘われることもあります。

フィヨルドブートキャンプに参加する

これも自分がとった方法です。

フィヨルドブートキャンプはプログラミングスクールです。ただ、他のプログラミングスクールとはだいぶ違っていて、単純なRailsの知識を教えるのではなく実際につよつよな現場で働けるだけの現場力を身につけてもらうことにフォーカスしています。

昔記事を書いたので、詳しくはこちらをどうぞ。

nekorails.hatenablog.com

メンターの@komagataさん@machidaさん達と一緒にOSSRailsアプリケーションを開発をするのですが、これはつよつよな現場そのものです。がっつりつよつよな現場の経験を積めます。

駆け出しエンジニアを募集しているつよつよな会社を探す

つよつよな会社は、新卒を除いてあんまり未経験者を募集していません。

しかし、つよつよな会社でも駆け出しエンジニアを積極的に募集している場合があります。そういう会社は研修もしっかりしていて、まだまだよわよわな駆け出しエンジニアを受け入れる体制ができているのかなーと想像します。

例えば自分がフリーランスとしてお世話になっているmofmofさんは、実務未経験/実務経験が浅いRailsエンジニアの方達に向けて定期的にミートアップを開いています。

www.wantedly.com

その会社がつよつよかどうかは、実際に現場で働いているエンジニアさん達に聞くのが良いと思います。知り合いのエンジニアに聞くか、勉強会の懇親会などで聞けば教えてもらえるかなーと思います。

他の方法

あとはOSS活動も良いと思うのですが、OSS活動できる時点で既によわよわではないかなーと。

勉強会に行くのはつよつよな現場のつよつよな知見を得られて良いと思います。ただよわよわな現場だと基本炎上しているので、その時間と体力を捻出するのがけっこう難しかったりします。

まとめ

最近はプログラミングスクールが増えて駆け出しエンジニアが大量に増えたため、パイの奪い合いが激しくなって、駆け出しエンジニアの就活がより厳しくなったと聞きます。そのため仕方なくよわよわな現場に入る方達が増えて、その方達がこのジレンマから抜け出せなくなってしまうのではないかと心配です。

優秀な人であればよわよわな現場に行ったとしても勝手に成長しますし、むしろ現場を改善していけるんだろうと思います。しかし、自分も含めて多くの駆け出しエンジニアはまだまだよわよわです。それはとても難しいことです。

駆け出しにエンジニアとってよわよわな現場を避けることはとても大切なことだと思います。よわよわな現場に入ってしまい、心をやられてしまったという話をいくつか聞いたことがあります。せっかく勉強してきた結果がそれでは悲しすぎます。

駆け出しエンジニアのみなさんの就職が上手くいくことを心より願います🐈

Sendagaya.rbさんに初参加させていただきました!

先日お仕事のために東京に引っ越したのですが、未だにベッドが届かず床に寝ています。引っ越し作業大変すぎて、仕事開始までに終わるか心配になってきました・・・。

昨日Sendagaya.rb #295に参加させていただきました!

ずっと田舎に引きこもっていて勉強会に参加させていただくのは久しぶりだったので緊張しましたー。

流れとしてはこんな感じでした。

  1. @s4naさんの技術的な相談をみんなで考える
  2. 自己紹介
  3. 軽い懇親会(のはずでしたがお店がギリギリ閉まってしまった)

@s4naさんの技術的な相談をみんなで考える

RubyにはWebMockというHTTPリクエストをモックするgemがあるのですが、それがうまく機能しないという相談でした。モックしているはずなのにリクエストが飛んでしまう。

提示されたコードはこんな感じでしたー

WebMock.enable!
WebMock.stub_request(:get, url).to_return(response)

いろんな意見が出しましたが、以下覚えている部分だけ箇条書きでー。

  • モックするコードの直後にブレークポイント仕掛けて試行錯誤してみると良いかも
  • HTTPメソッドやURLがマッチしていない可能性がありそう
    • 問題を切り分けるために、:any*を使ってそもそもリクエストがモックできるのか調べてみよう -> モックできなかった。モックするコードではなく、他の部分に問題がありそう
  • 特定の条件でモックがdisabledになってしまう可能性がありそう
  • 何か見落としがありそう。そもそも論として処理のフローはどんな感じ?
    • 検索ボタンを押す -> ブラウザからサーバーに/tweets.json(クエリパラメータ) -> サーバーがtwitter gemを使って、ツイートを取得 -> サーバーがJSONでブラウザに情報を返す
    • テストコードではCapybaraのvisitメソッドを使ってAPIにアクセスしている。ここをモックしたい。 -> あれ?visitってモックできるんだっけ?
  • Webmockはどの部分をモックする?
    • おそらくNet::HTTP等のRubyの主要なHTTPライブラリのリクエスト部分をモックしているはず
    • visitはブラウザアクセスなのでモックできないのでは? -> これが原因だった

ということで、Web APIvisitでブラウザアクセスしていたのでモックできないということでしたー。

この後もここから派生して色々な学びがありました。

  • ブラウザアクセスをWebmockでモックできるgemがあるよ -> puffing-billy
  • リクエスト情報をダンプするgemがあるよ。めっちゃ便利そう -> http-dump
  • コントローラーにTwitterAPIへのアクセス処理をベタ書きしてしまっている。これだとFatコントローラーなので、Twitterへのアクセス部分だけPOROに切り出すと良さそう
    • 外部APIへのアクセスは結構変更があったりするので、切り出しておくと修正しやすくなる
    • モックが簡単になる。リクエストをモックするというより、リクエストの処理をインスタンスメソッドに閉じ込めて、そこを丸ごとモックするのが良さそう
    • この場合、POROはmodels配下に置く。libに置いたりgemにしたりする人もいる(けどちょっとやり過ぎかも)
  • 上記のインスタンスメソッドは、どうやって単体テストをすればよい?
    • 外部APIをテストすることになってしまうので、テストは結構難しい
    • 毎回リクエストするのはまずいし、VCRを使ってキャッシュしておくと実質的にはテストにならない
    • リクエストの形式はテストできそう。ちゃんとした引数が渡っているか程度のテストでいいかなー
    • あとテストとは別で外部APIの動作をチェックするCIを用意する、っていうのは可能。例えば外部サイトの画面をスクレイピングして情報をとってくるような場合は、画面は変わりやすいのでチェックは必須になりそう。

感想

WebMockでモックできない件はあらためて考えてみると簡単なことなのですが、自分でPCを操作できない等の制約がある中で解決にまで至るのはなかなか大変でした。自分は見当違いなことを言ったり、そもそも問題を正しく理解できていなかったり、結構迷惑かけてしまいました。でも皆さんは1つずつ問題を切り分けたり、そもそもフレーム外の所に問題があるのでは?と気づいたりしていて、すごいなーと感心しっぱなしでした。どういう流れで解決まで至るか、@tkawaさん、@fukajunさん、@sanfrecce_osakaさん達、強い人達の思考の過程を生で見れたのはめちゃ勉強になりました!

あと今回は主催者の@tkawaさんと@fukajunさん以外、参加者の4人全員フィヨルドブートキャンプ生(卒業生含む)という奇跡が起きました✨自分はフルリモートでフィヨルドブートキャンプを卒業して、他の生徒さんと会うのは初めてだったので、なかなか緊張しました。でも3人とも優しい方だったので安心しました。よかったー。特に@NMPさんとはお互い上京したばかりで、初勉強会参加ということで意気投合しました。

そして主催者の@tkawaさんと@fukajunさんおふたりともとても優しい方で、本当リスペクトでした。Rubyコミュニティの方たちは、皆さん本当に優しいですよね。感動です✨

あと会場のランチェスターさんが凄くきれいでした。

久しぶりの勉強会で緊張しましたが、楽しいし勉強になるし最高の勉強会でした!主催者の皆さん、参加者の皆さん、会場提供してくださったランチェスターさん、ありがとうございましたー!  

プログラミングスクールの理想と現実。あとフィヨルドブートキャンプについて

Railsのプログラミングスクールについての話です。あと自分はフィヨルドブートキャンプの卒業生で、バイアスかかってるかもなので差し引いてお読みください。)

プログラミングスクールについてあまりいい話を聞きません。

炎上系のプログラミングスクールだけでなく、その他のプログラミングスクールについてもネガティブな話を結構聞きます。

正直自分もプログラミングスクール業界には良いイメージはないのですが、とはいえちゃんと探せば良いプログラミングスクールも(少しだけ)存在します。この記事はそんなお話です。

プログラミングスクールの理想と現実

プログラミングスクールの問題点は明確で、プログラミングスクールを卒業しても現場で働けるだけの実力がつかないということです。

こんなイメージです。

プログラミングスクールの理想と現実(字が下手すぎてすみません🙇)

プログラミングスクールではRails周りの基礎を一通り勉強して、Webサービスを個人開発して卒業のところが多いかなーと思います。でもこれだと現場で働けるレベルまで届かないです。図の現場力に相当する能力が不足しています。具体的には

これらの能力を身につけるには技術書を読むだけだと足りません。実際に優秀なRailsプログラマと一緒に開発したり、コードをレビューしてもらったり、ペアプロしたりしながら、実践とフィードバックを繰り返すことで日々少しずつ成長していきます。

フィヨルドブートキャンプのメンターの @komagata さんが、詳しく書いているのでこちらおすすめですー。 -> Railsエンジニアとして就職できるレベルとは - komagataのブログ

現場で働けるだけの実力がつかないので、就職もなかなか難しいです。フィヨルド以外のプログラミングスクールの方とお話させてもらう機会がありましたが、みなさん就職に苦戦されてるようでした。

プログラミングスクールは良いメンターを雇えない問題

現場力を鍛えるためにはプログラミングスクールは優秀なメンターを雇う必要があるのですが、それはとても難しいです。優秀なメンターは優秀なプログラマなので、高すぎるし引く手あまたなのです。優秀なメンターを雇えないので、プログラミングスクールを卒業したばかりの現場未経験の方をメンターとして雇うような事態が起きてしまいます。(そのレベルでも基礎であれば教えられるので必ずしも悪いことではないと思います。ただし現場レベルのフィードバックは得られませんし、現場力を鍛えるにはそれがとても大切です。)

フィヨルドブートキャンプなら、現場力を身に付けられるよ

フィヨルドブートキャンプは上記の問題を解決しています。

実際に現役のエンジニア/デザイナーである @komagata さんと @machida さんの二人が直接メンターになってくれます。Rubyコミュニティで有名な二人なので知っている方も多いと思います。お二人は他の仕事もしながら、フィヨルドの会社経営もしながら、メンターもしてくれます。どう時間を作っているの?スーパーマンです。

フィヨルドブートキャンプではBootcampという学習状況や日報を管理する独自のRails製サービスを利用しています。基礎の学習が一通り終わると、このサービスを二人と一緒に開発していくことになります。実際に今まで自分が使っていたサービスを開発する形になるので、スムーズに開発に入れます。この開発の中でスクラムを組んだり、ペアプロしたり、Github上でレビューしてもらったりすることで、現場力を鍛えて行くことが出来ます。

レビューしてもらえるのはコードだけではないです。Webサービスの個人開発のプラクティスでは、エレベーターピッチやペーパープロトタイプ、Webサービスのデザインなんかもレビューして貰えます。こちらはデザイナーの @machida さんが主にレビューしてくれます。この記事を読んでもらえればどんな感じでレビューしてもらえるか、雰囲気がわかると思います。 -> プログラミングスクールで、「リアルバーチャルYoutuber」というWebサービスを作りました - 猫Rails

あと、例えばフィヨルドブートキャンプには「lsコマンドをRubyで作ってください」という課題があります。これはただ動くだけでは駄目で、Rubyのコードとしてリーダブルでメンテナンスしやすいコードを書く必要があります。この問題に答えはありません。そこで生徒さん達は、参考図書のオブジェクト指向設計実践ガイドを読んだり、@komagataさんに何度もレビューしてもらったり、(課題クリア後に)他の生徒さんのコードを読んだりしながら、少しづつRubyオブジェクト指向について学んでいきます。こういった答えがない問題を自分で調査したり考えたりしながら解決していくことでも現場力が鍛えられていきます。

フィヨルドブートキャンプの良いところ

上記の「強いメンターにより、現場力が鍛えられる」というのが一番の魅力です。他にも色々良い所があるので列挙しておきます。

  • 3万円/月で良心的
  • 卒業生は皆さん有名な会社に就職されてる(それくらい鍛えられる、というのと二人の人脈が広いというのもあるかも)
  • リモートでできる(自分は田舎に住んでいるので、完全にリモートのみで卒業しました)
  • ローカルでもできる(可能ならフィヨルドさんのオフィスに行ったほうが良いと思います。Slackで質問するより直で聞くほうが便利だし、他の生徒さんもいてやる気も出ます)
  • 特に強制がなく、自分のペースで進められる(人によってはデメリットかも)
  • 日報や学習時間の草など、学習を継続するよう促す仕組みがある

この草を絶やさないようにしてたら、3ヶ月休みなく継続できた🐈

フィヨルドブートキャンプの悪いところ

正直ほとんどないのですが、公平性のために悪いところもあげておきます。

「基礎を手取り足取り教えてもらえない」、というところは人によっては辛いかもです。

たぶんこれは「現場力が鍛えられる」の裏返しです。現場力を鍛えるためには、未知の問題に出会った時に自分で解決する能力を鍛えていく必要があります。そのためフィヨルドブートキャンプの課題は、自分で調査して考えることを要求する、答えのない課題が多いです。なのでWebを調べたり、他の生徒さんの日報を調べたりしながら、自分の頭で考えて解決していきます。この調査・思考自体が大事な訓練なのですが、未経験者の場合は手取り足取り教えて欲しいという方もいると思います。そういう方にはあんまり向いていないかもーと思います。

かなりハードなカリキュラムになりますし、実際フィヨルドブートキャンプを卒業できる人は少ないです。(だからこそ卒業生は皆さん優秀だし、有名な会社さんに就職できるのですが。)

個人的には基礎は独学で済ませて、プログラミングスクールでは現場力を鍛えるべきだと思うので、このやり方は正しいと思います。プログラマとしての適正を早めに判断できるという利点もあります。とはいえ早めに脱落してしまう人が結構多いので、未経験者にはもうちょっとサポートがあってもいいのかなーとも思います。

これは悪いところというより思想の問題かもしれないです。

プログラミング未経験でフィヨルドブートキャンプに参加される方は、Progateやドットインストール等で先に基礎を勉強しておくか、並行して勉強していくのをおすすめします。ただカリキュラム的には未経験でも進められるように必要なプラクティスを網羅しているので、やる気がある方ならフィヨルドブートキャンプだけでも問題ないです。

フィヨルドブートキャンプに向いている人

「最低限のプログラミングの基礎知識があって、現場力を鍛えたい方」です。具体的には

  • Progateやドットインストール等で基礎を独学済みの方
  • 他のプログラミングスクールを卒業したけど就職できなかった方
  • SIerからWeb系に転職したい方
  • 現役プログラマで、Ruby/Railsをがっつり勉強したい方

意外かもですが、現役のプログラマが参加するのはめっちゃ有りだと思っています。自分はRailsの実務経験3~4年で参加しましたが、それでも学ぶことが大量にありました。(自分のRails力が低いというのもありそうです 😹)。経験者の場合は不要なプラクティスは飛ばしつつ、自分が強化したい分野を重点的にやります。自分の場合は苦手意識があったテストとモダンフロントエンドを重点的にやりました。

たしか3日間以内だったら無料で辞められたはずなので、一度入ってみて合わなそうなら辞めてみるのもいいと思いますー。

その他の良いプログラミングスクールの探し方

実際現場で働いている現役プログラマさんに聞くのが一番です。知り合いのプログラマに聞いたり、勉強会に参加して懇親会などで聞いてみるのがいいのかなーと思います。採用に関わっている方も多いですし、ネットには出てこないリアルな話が聞けると思います。

検索で評判調べるのはイマイチかもです。SEOがハックされているので、有益な情報を拾うのが難しいです。例えば「プログラミングスクール 評判」で検索すると、現役プログラマからの悪評が多いプログラミングスクールが書いた記事が出てきて、自分で自分をおすすめしてます。検索を使う場合は、個人ブログのリアルな声を参考にするとよさそうです。

大学院もいいよ

あと、プログラミングスクール以外の選択肢として専門職大学院に行くのもオススメですー。

自分は文系大学からプログラミング未経験で産業技術大学院大学(AIIT)という専門職大学院に行きました。公立なので安いですし、社会人が通えるように平日夜と土曜日に開講しているし、未経験でも(ギリギリ)ついていけるようにカリキュラが作られています。

入試は応用情報技術者試験の午前相当の問題で、対策も立てやすくそれほど難しくありません。ただし入試に比べて生徒や教員のレベルは高いので、入学後はなかなか大変です。

カリキュラムとしてはCSの基礎から、デザイン、マネジメント、経営まで広く学べます。自分はCS関係の講義をとるだけで手一杯でしたが。あと2年目はPBLという形で実務相当の経験をつめますし、かなり実務に即した学びが可能です。

2年かけてじっくり学べますし、こちらもかなりおすすめです。

aiit.ac.jp

ただRailsスペシャリストが教えてくれるわけではないので、Railsをやると決めているならやはりフィヨルドブートキャンプが一番おすすめですー。Ruby/Railsの教育に関しては、それくらいフィヨルドさんは良いです 🐈

bootcamp.fjord.jp

mofmof inc.さんについて調べましたー🐈

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以前会社体験会に参加させていただいたmofmofさんに面談していただけることになりましたー。

自分は新卒時は大学院の友人の会社に就職して、フリーランス時代も繋がりでお仕事をもらってきたので、こういうまともな面談みたいなのはしたことがありません。なのでだいぶ緊張します。

面談の前準備として、その会社を知るために企業研究をやっておくといいそうです。mofmofさんは有名な会社なのでだいたいどんな会社かは知っていましたが、今回はより詳しく調べてみました。

お世話になっているフィヨルドブートキャンプさんに企業研究というプラクティスがあり、そちらを参考にしています。

(あくまで自分用にまとめたメモです。おそらく自分の勘違いなども結構混じっていると思いますので、正確な情報についてはmofmofさんのHPや企業ブログを御覧ください。)

代表

ミッション・ビジョン・バリュー

ミッション

  • 新しいテクノロジーを使って新しい価値を創造し、より一般的なものに変えること
  • 「技術が目的、ビジネスは手段」という価値観。技術好きが伝わってきます。すてき。

ビジョン

  • つくって人をしあわせにする

バリュー

  • 根性に頼らず、思考して工夫する
  • うまくいかないときは「人」ではなく「仕組み」に着目すること
  • 感情的にならないこと
  • 自己研鑽すること
  • 会社のためではなく自分のために働くこと

参考

メンバー構成

  • 20名程度
  • 社員さんとフリーランスさん半々くらい
  • 20代と30代が半々くらい
  • 8割がエンジニア
  • 強いエンジニアが多い
  • デザイナさんはいない

働く環境

  • 正社員/業務委託
  • 副業や時短をサポート
  • 火曜日はリモートワーク
  • ガチで残業0
  • ベンチャー企業にありがちなピリピリした雰囲気はなく、エンジニアにとって居心地が良い環境。イヤホン着用可で作業に没頭しやすい
  • メンバーはReact.js勉強会や、初心者向け機械学習勉強会、Vue.js勉強会など、社内外向けに勉強会を積極的に開催
  • 1人で2案件持つことも。その場合は20時間/週を2つ持つ感じになる。午前/午後で分けてもいいし、日にちで分けても良いし、その辺は自由。
  • クライアント(プロダクトオーナー)を含めて2〜6名くらいの小規模チームで開発
  • フリーランスさんでも社員さんでも2.5日/週から入れる。フリーランスの場合は基本的には2.5日/週からスタートらしい
  • 受託でも客先常駐はなく、社内で開発
  • お昼休みはみんなゲームしてる

参考

プログラミング

  • コードレビューは必須
  • テストコードは可能な限り書く
  • TDD推奨

利用している技術

サーバサイド

インフラ

  • Heroku or AWS(基本、これ以外は受注していない)

フロントエント

  • Vue.jsがメイン。Nuxt.jsも使ってるっぽい。
  • React.jsも。
  • jQueryはもう使ってないらしい

ツールなど

  • GitHub
  • Pivotal Tracker
  • Slack
  • Circle CI
  • Wercker
  • Google Hangouts
  • Firebase
  • Docker

原則常に最新バージョンにアップグレードする

事業内容

受託開発

月額制受託開発「開発チームレンタル」

  • (おそらく)メインとなる受託サービス
  • 昔ながらのウォーターフォール型の作って終わりの受託ではなく、月額制アジャイル型の受託
    • 請負契約ではなく、準委任契約
    • 客先常駐ではなく、社内で開発
    • 成果物の実現ではなく、価値の実現
    • クライアントとは受注者・発注者の対立の関係ではなく、1つのチームとしての関係
    • まずはMVPを作り、3ヶ月以内にサービスイン
  • 新規事業に特化
  • 流れは、開発相談 -> 契約 -> 開発 -> リリース -> 保守
  • アプリ開発もするがWeb開発がメイン
  • 営業はしてなくてpullのみ(と聞いた気がするが勘違いかも)。それでもエンジニアが足りなくなるほど多数の依頼が来ている。
  • 現在は20程度の案件が走っている
  • 価格
    • 60万/月から(古い資料なので変わってそう)
    • 保守・運用フェーズは3万/月からの別プランがある。脆弱性対応やチャット対応等。
  • 過去の事例

参考

いきなりMVP

  • 3日の開発合宿でMVPを作りきる
  • 軽井沢とか行くらしい。ブログで皆さん楽しそう
  • このあと開発チームレンタルに繋がるのかな
  • 250万円から

参考

いきなりシェアリングエコノミー

My-ope office

  • 社内問い合わせ対応専用のAIチャットボット
  • 社内からの問い合わせにさくコストを減らせる

新規事業

  • 「技術が目的、ビジネスは手段」の言葉通り、AR/VR/AIなどの新しい技術を使った事業が多い

meshiqoo

  • ARで飲食店を検索
  • ダウンロードして使ってみたが、愛知県の田舎に飲食店なんてなかった😢東京行ったら使おう

VR酒屋

  • VR内でお酒を買える

Toriders

  • AIによる振り込み業務自動化サービス

採用基準

  • 主に技術力/人間性/コミュニケーション能力の3つ

人間性

  • mofmofのビジョンやミッションに共感できる人
  • 技術好きな人。WEBサービスやプロダクトを作るのが好きな人。
  • 学習を続けられる人。学習を楽しめる人。自ら学べる人。
  • 感情的にならない人。波風を立てない人
  • ただ作るのではなく、クライアントに対してちゃんと価値を提供できる人
  • 自律的に行動できる人
  • 反省し改善し続ける人
  • 最高の仲間!的な暑苦しい人はちょっと違うらしい

参考

コミュニケーション能力

  • 素早く適切に他者と意思疎通し合意する能力
  • 会話や振る舞いによって他者に好感を与える能力

参考

福利厚生

  • 出張マッサージ
  • 書籍リクエス
  • GPU手当クラウドや自費購入のグラボの費用の一部を会社で負担。AI使った自作サービス作る際にGPU高くて苦労したので、これは嬉しい人多そう
  • HerokuのDyno手当
  • もふもふ手当。もふもふ関係で貰える。

同業他社さんと比べた際の特徴

  • Railsによるアジャイル開発で、単に作って終わりではなくクライアントへの価値提供を重視する
  • 新規事業に特化していて0->1を経験できる
  • クライアント(プロダクトオーナー)を含めて2〜6名くらいの小規模チーム
  • フリーランスさんが多い。社員さんしかいない所もあるので
  • 受託開発と新規事業の両輪
  • 2.5日/週から入れる、週1リモートワーク等の働きやすさ
  • 「技術が目的、ビジネスが手段」等のユニークな価値観
  • mofmof感。HRT、穏やかさ、優秀さ、技術好き、ものづくり好き、動物好き的な。(ブログから受ける印象です)

企業研究してみた感想

単純に企業ブログや社長の原田さんのブログが勉強になりました✨

原田さんのブログは以前から読ませてもらっていて、自分が自作アプリを作った際にもエレベーターピッチを作る時に エレベーターピッチの作り方 - シンプルな言葉でプロダクトを表現する方法 - 毎日がもふもふ を参考にさせて頂いてました。他の記事も美味しい情報が詰まっているので、mofmof志望じゃない方にもおすすめです。技術系の記事は普段から読むのですが、ビジネス寄りの記事はあまり読んでこなかったので知見の塊でした。かなり情報量が多く全然消化できてないので、何度も読み返すことになりそうです。

あと、企業研究してみてやはりmofmofさんは調べれば調べるほどいい会社だなーと思いました。優秀で、技術が好きで、ものづくりが好きで、優しい会社さんです。実際に社員の方達とお話させていただいた際も同じこと思いました。(ただブログだとゆるふわな雰囲気ですが、実際にはガチで強いエンジニアさん達ばかりだと聞きます。)

「技術が目的、ビジネスが手段」や、「根性に頼らず、思考して工夫する」等、他の会社にはないユニークな価値観が多くあります。原田さんがSIer -> フリーランスという経験をされているエンジニアなので、エンジニアが価値を実現しながら楽しみ成長していくにはどうすればいいのか?っていう発想が根っこにあるのかなーと想像します。そういった価値観は「mofmof」という会社名に現れてる気がします。

募集が多くて競争率が高いというお話も聞くので正直自分の実力では難しい気もしますが、マッチしたらいいなーと思います🐑

参考