ニコチン

 

タバコを辞めてから外に出る回数がめっきり減ったように思える。

我が家では室内全面禁煙だったためタバコを吸う時は屋外(敷地内)で吸っていた。

雨の日だろうが横殴りの風で西川貴教みたいになろうが雨にも負けず風にも負けず外でタバコを吸っていた。今思えばそのバイタリティーったら信じられない。前前前世から見つけてくるくらい信じられない。

 

でも雨の日にタバコを吸うのは嫌いじゃなかった。軒下の狭くて暗い空間の中でシュッと一瞬火がつきその瞬間灯る僅かな明かりが心に出来た棘を鎮火させてくれている気がして好きだった。

 

今思えばタバコの煙には気や心のモヤも混じっていた。

フーと口から自分の体の中で好き勝手してきただろうニコチン君が、自分の大義を実行し知らない何処かへ飛び立つ。

 

ニコチン君はボロボロの体を好む。綺麗で洗練された空気は好まない。

真っ黒な肺、真っ黒な肌、結局暗いところを好む。

 

自分と似ているかもしれない。暗く狭い光の当たらないそんな場所で一瞬だけ明かりが灯る瞬間が幻想的で居心地がいい。

唯一違うのは彼らはいつもどこか遠くへ旅に出られることくらいだろう。

 

いつからだろうか。こんな暗く不気味な空間を愛しく思えてきたのは。

はっきりとは覚えていないが気がついたらいつも隅っこにいる少年だった。

隅っこから見る景色は自分が客観的に見えその他大勢が自分の世界と隔離されている

そんな感覚だった。国の王様になったような気分だった。

 

自分は人とは違う。感性も何もかも違う。自分は特別な存在だ。天才なんだと。

隅っこにいる自分はそう思えて仕方なかった。

 

間違っていたとは思わない。けど、もっと明るくて活発で笑顔が素敵な絵に描いたような青年になれるチャンスはあったと思う。

そのチャンスを自らの手で破棄し、誰も望んでいないスペシャルな存在になろうとしたのは紛れもない自分自身なのだ。

 

もう自分を変えるチャンスなど無いような気がする。タバコの煙のように何処か遠くへ今の自分の抜け殻もため息と共に飛んでいけばいい。そんなこと思ってしまう。

 

それでも変わらないといけない。バリケード破って変わらないといけない。

変わることを恐れず、恐れることを恐れず前に進む。

それこそが人類が歩んできた進化そのものであるのではないだろうか。

 

 

 

結局何が言いたかったんだろう。。。。

カエルの恋

 

人を恨んだりすることは滅多にないし神様を恨むことなんてもっとない。

むしろ対人間に対しては靴底が見えるくらい下から下から精神で向かっていく。

 

どうせ俺なんて味噌汁食べさせてもらえるだけありがたい人間なんだと思っている。

自分のことを絶対に過大評価しない。自分のことを自分で評価したら私の評価は年に

5回はノーベル賞を取っている。

 

でもこんな生き方してると何されたってプライドないからイラつきもしないし落ち込み

もしない。

 

この間なんて3車線の一番右を90キロで走ってるのに煽られたし、お釣り1円多かったから店員に返したら余計なことするなって怒られたし、カラスには突かれ痔になるし。

もはや動物にまで舐められてきたわけですが。

 

そんでこの前はカエルにやられたわけよ。

なんかガンつけてる殺気を感じたわけ。したら目の前にいたからね目ん玉クリクリの

ガマガエル兄やんが。咄嗟にお疲れっすって挨拶したけど兄やん無視よね。

んで困ったからどうしました??って恐る恐る聞いたらなんか振られたらしいのよガマガエル兄やんが。相手はうさぎだって。名前はびっちゃんっていうらしい。

 

びっちゃんとの出会いは近所の小学校にいきなし現れたらしい。知らない間に小屋が出来てて誰かと思ったらうさぎだったんだって。ガマはうさぎなんか見たことないからあれよあれよと目がハートになって勃起してもう大変大変だったらしい。

 

普段バッタとかイナゴとか不細工連中が集まる男子校みたいなところにいるから女子校のマドンナが急にきちゃってもう自分がブスでデブのカエルだなんて忘れてるわけさ。

 

ガマは何度も何度もアタックかけたらしい。でっかい腹をタプタプさせて三代目Jソールとか三代目とか自分が動ける最大範囲の動きをして迫ったらしい。

 

でもマドンナはそう簡単に落ちないよね。経験が違う。合コン行ってエグザイル歌っとけばおとせる思っている時代遅れ甚だしい。田舎の男子校に通うガマには都会の情報は腐れきった時にやってくる。ガマも田舎生まれの被害者なわけですな。

 

結局、オスうさぎのシュンタが後からきて二匹の間に子供が生まれたらしい。

その光景を夜中ガマはこっそり見てしまったらしくガマは相当落ち込んだらしい。

カエルに生まれたことを後悔したらしい。こっちだって人間に生まれたこと後悔しとるがな。

 

そんなことがガマにあったらしい。その顔とその体では振られるのがオチだがとりあえず黙っておこう。

ガマはガマらしくいけばいい。不細工は不細工なりの戦い方を。

 

とりあえず次の恋に向かって頑張れガマ。

 

昨日は散々な日だった。リラックマを殺したカラスに次はお前だとばかりに徹底的に狙われ、飛んできたところを踵落としでしとめたものの、そのまま着いた足に猫のうんちが付き、それに驚いて3歩後ずさりした瞬間後ろから来たトラックに跳ねられスマブラ

か!!って言わんばかりに遠くまで飛ばされ、気づいたら山口県にいてそっからヒッチハイクで帰ろうとしたらたまにくるロシア軍に捕まり連行され携帯の連絡先が全てロシア語にされ、親に連絡しようと思ったら、なぜかプーチンに繫がり、そしてなぜか通じ家まで送り届けてもらいさっき玉ねぎ切りながら涙した。

っていう夢で起きて頭ぽかーんなってスグサマ携帯確認したらなぜか設定英語になっていてぱかーんなってうちの家族全員いるか確認したら全員いてぽかーんってなった。

 

しかし壮大な夢を見たな。これが正夢になんてなったらそれはそれで面白いが。

 

最近はこんな夢しか見ない。会社の上司が実は狐だったり、馬と会話していたり

なぜにこんな動物色が強いのだろうか。

 

もしかして自分の本能とやらが買いたがっているのか動物を。

それも、馬や、狐や、カラスをだ。どれもハードル高いな。

 

 

 

クマやろう

 

リラックマ?のぬいぐるみを股に挟んで寝ている。アラサーの男子がやることかと思うがそうでもしないと寝れない。

ぬいぐるみの正しい使い方をしているとは思えないがそれでも私の中では友達以上恋人未満の関係かもしれない。

 

そんなリラックマがカラスに襲われ亡くなった。

 

肌寒くなりTシャツ1枚では外に出れないくらいの時期だった。いつも通り昼過ぎに散歩に出かけようと玄関まで来た時だった。

タバコを忘れたと思い部屋に戻りあちこち探しまわっている最中、リラックマはつぶらな瞳で見つめていた。

そういえば長い付き合いだが一度も外に出させたことなかったな。

そう思い、いつもの散歩コースに一緒に連れて行くことにした。

 

道中ではいろんなことを話した。最近彼女との電話が長すぎて迷惑だということ、エロ動画がいつも一緒でつまらないとこと、何より股がくせーこと。

久しぶりに外に出たせいかやけに饒舌だと思ったがそれほど外の空気を吸うのが嬉しかったのだろう。そんな嬉しそうに話しているのを見てもっと早く外に出してやればよかったと後悔した。

 

別れは突然訪れた。日銀の政策金利について論争を繰り広げていた時だった。空中からそれはそれはとてつもなく早いスピードで黒い物体が飛んできた。

最初は北朝鮮からのプレゼントだと思い友人の阿部君と稲田ちゃんにLINEしようとしたがあまりの衝撃で気が動転してしまい小池ちゃんにLINEしてしまった。

 

携帯の画面ばかりに気をとられてしまい隣のリラックマを気にかけるのを忘れてしまっていた。違う。たぶん大丈夫だと思ってしまった。

 

リラックマは心臓をやられ無残な姿になっていた。

私は急いで病院に駆け込んだ。先生には「よくわからないけど捨てるしかない」

と言われた。捨てる?何を言っているんだ。自分の家族が同じような目にあった時同じこと言えるのか。

 

結局傷だらけのリラックマを車に乗せ家に着いた。

最後に交わした言葉がデフレの三文字だった。きっと自分の死を予感していたのかもしれない。

 

私は悲しみにくれた。酒を浴びるほど飲み浴びるほど股をスリスリした。

もう股には誰もいないのだ。

現実を受け止めるのは難しい。しかし、現実を受け止め進むことも時には必要になってくるのだ。

 

そんなことがあったせいで暫くこの記事が止まっていた。

また今日から新たに始める。天国のリラックマも言っていた。

「誰も見てないブログ書いて楽しいか」

そうかもしれない。でも知っている。お前は毎日俺の股で俺のスマホを勝手に漁り見ていたこと。

一人ってお前のことだもんな。わかっているよ。

また書くから見ててくれな。さようなら。クマやろう。

 

 

メッセージ

 

何百年前の歴史の書物を現代の知識人達が解読にヤッケになっていることがメモを残す行為そのものが何らかのメッセージを含み脚色された物に変わり現代人にとってある種のミステリーとなっているように思う。

 

数年前の巻物に書かれた物に歴史を覆す衝撃があるかもしれないが私の予想では大抵、

「あそこにある刀裏にしまっといてや〜」とか「なんか知らんけど豊臣のおっさんが呼んでるで〜」くらいのことしか書いてないんじゃないかな。と思う。

 

しかしだ、久しぶりに家に帰り机の上に「くびはねおき」と書かれた謎のメモがあったとしたら話は別だ。ほんまもんのミステリーや。

 

まず誰が書いたか、筆跡からして奴だがそもそも「くびはねおき」と言うのは何のことか検討もつかない。

 

首からはねるように起きる睡眠法か。いや斬新すぎる。そんなことが女性にデキるわけがない。出来たら今からでも首の強さが勝負を分けるスポーツやらせる。

 

首は寝起きか。これならしっくりくる。寝起きで首をやったんだろう。いや、待て待て

寝起きで首をやる状況などあるのか。高さ10㎝の部屋で寝ているわけでもあるまい。

寝起きでマキシマムザホルモンに導かれ首を振り続けたわけでもあるまい。これも違うだろう。

 

 

もしかしたら逆から読むのか「きおねはびく」いや意味わからん。

 

コナン君ならすぐに解決してくれるだろうね。金田一も。右京さんも。ジャックバウワーも。私にはそんな知識もないし経験もない。

もしかしたらこのメッセージは世界を滅ぼす重要なメッセージが隠されているのかもしれない。もしそうならこのメッセージの上に「4秒で合体シリーズ」のDVDを置くことは国の安全を無視した反逆行為に当たるかもしれない。

 

私はすぐビデオをしまった。しまったと言ってもなぜか皿がたくさん詰まったファンタジー溢れる棚にだ。これでしばらくはこのメッセージについて考えなくていいわけだ。

 

翌日、くびはねおきメッセージがなくなっていた。そして合体のDVDが置かれておりまた同じようにメッセージが置かれていた。

「4秒で逃げれると思うなよ」

 

私は一体誰から追われているのだろう。

 

 

便利

 

車で流す音楽のプレイリストを作成するとき「運転中」「交差点」「信号待ち」ってわけて作ったところで信号待ちになった時に「信号まちプレイリスト」が瞬間的に発動する事はない。

そんな機能あったらなーって思うけどあったらあったでiPhoneが忙しくなってブラックブラック言うようになってLINEで好きな子にウンコとかちんこと暴走して勝手に送りそうだからワガママ言わずに使おう。

 

便利になったとはいえやはりもっと便利な生活をしたいし、出来ることなら一歩も動かず月40万くらい貰えるような便利な世の中にしてほしいものである。

 

そんな生活は現実的に考えて不可能であり、野球選手が試合中9人全員が椅子に座ってプレーしてたら面白みがないどころか誰でも野球選手になれちゃう。

それはそれで面白いかもしれないけど。

 

将来なくなる仕事なんちゃらかんちゃらで今ある職業の半分が無くなるらしい。あくまでらしい。

人間とロボットが共存するドラえもんの世界が遂に現実となるって考えると心ワクワクするが実際のところそうはいかないものだろう。

そして、機械に全て任せることが便利な世の中につながるのかも疑問に思う。

 

自動運転の責任は誰に行くのか。確かに座ったままで勝手に運転してくれるのはありがたいありがたい。しかし、100パーセント機械を信用しなければならない。

というかAIを。

 

そもそも、自分の命を預る奴がたった二文字とは納得いかんな。せめて、、

SRSVV45R1号機とか命おまもりくん3号とかなんか守ってくれそうな名前じゃないとさちょっとね。

 

事故った時に「いや、このAIが」「このAIに関しては」とか今言う「スタバ」「マック」みたいな略語に聞こえてしょうがない。しかもAVにも聞こえるし。

 

この事故に関しては命お守り君3号の身体的故障によるとかそっちの方がまだ納得する

 

いずれにせよ便利になるって怖さも付き物なんですな。

 

 

 

風はまた吹く

 

統合失調症。そう言われた瞬間自分がこれほどにまで傷ついていたと知った。

体は健康だった。それでも中身はボロボロだった。車で言えばエンジンやブレーキが効かなくなっている状態だ。

 

医者には即入院が勧められ即入院した。未だに信じられなかった。100人に1人がかかると言われる病気になぜ自分がかかるのか。100分の1だぞ。宝くじすら当たったことないのに。神様を恨んだ。

 

入院生活は地獄だった。携帯やテレビがないことなんてどうでもよかった。自分1人だけ社会から取り残された孤独感しかなかった。健康なのにどうして。誰かにはめられたそんなことばかり考えていた。

状態を聞かれたら常に健康と答えていた。早くこの孤独から出たかった。こんな思いするなら社会の荒波で溺れていたほうがマシだとすらも思った。

 

そんな時同じ病棟の患者さんにふと言われた言葉がある。

 

「風は回るしまた吹く。だから今は休む時だな」

 

正直何言っているのかわからない。未だに何のことかさっぱりわからない。

それでも今までの感情がタバコの煙と一緒に遠くの空へ飛んでいったそんな感じになった。そうだよな。またやり直せばいいもんな。

 

そこからは本を読んだり人生を振り返ったり結婚を決意したり結構バタバタしたが今までのような孤独や苦しさは嘘のようになくなった。

 

いいじゃねか俺1人くらいサボっていたって。そんな自分の現状を客観視して笑うこともできるようになった。

 

なんでそんな言葉を私に言ったのか答えを聞けないまま退院してしまったがそんなことはどうでもいいかもしれない。

 

風はまた吹くしまた回るしまた止む。それでもいいじゃん。今起きている全てを受け入れ苦しみすら笑っていられるそんな自分でありたい。

 

これ読んでいる人はいないと思うけどもしいたら

 

焦らずゆっくりいい自分もダメな自分も受け入れて歩いてみましょう。

風は必ず吹きます。