食いしん坊が旅したら

欲望の赴くままに食べて飲んで遊んで旅をします

【食べてみた】【辛いモノ】蒙古タンメン旨辛焼きそば

Ninjaはすっごい辛いモノが好きだ。

タイ人ももはや眉を下げて「ばかじゃね?www」と笑いだすほどに、ベトナム人が心配して遠巻きに見守るほどに。

 

辛さというのは、痛覚なのだという。つまり、痛みに耐えられる耐性があるということ。Ninjaの場合は口腔内限定で、その耐性が強いということなのだ。

 

その耐性とはどのくらいか? 目安はスコヴィルという単位があるものの、これも実はヒトの感覚で計っているので、参考程度のものだ。もちろん、狂ったような数値のものは本当に辛いのだけれど。

 

Ninjaのレベルでいうと、たとえば——

 

神保町『エチオピア』のカレーの50倍は余裕

辛ラーメンの『中本』の『北極』も余裕

 

「余裕」とは、汗をかいたり「辛~い」と言いはしても、数分で完食できる、という意味だ。

ラーメンはかなり塩辛いので、中本でなくてもスープは残す。スープまで飲み干すことを前提とした激辛チャレンジができないという難点はあるものの、中年である以上ここはプライドよりも健康をとるほうがいいのではないか。命あっての辛いモノ行脚なのだから。

 

そんなNinjaゆえに、辛いモノが売られていたら買ってしまう。コンビニエンスストアに寄れば、そこここからNinjaにささやきかけてくる声が聞こえる。

 

「激辛」の文字が、ふよふよと抑揚のない音を伴って語り掛けてくるのだ。

「勝てまい」と。

 

というわけで、本日購入したのはこちら。

 

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なんかキラキラした感じに写真撮れたよwww

セブンイレブン限定」という言葉もあやしげにNinjaの購買欲を刺激する。

マーケティングの人の含み笑いが透けて見える、見えるが、あえてそのトラップに陥る快感は、挑戦を受け、やすやすと勝つであろう自信からくるものだ。

 

「どうせ口ほどにもあるまい」と。

 

実際のところ、結論から言うと、ぜんぜん辛くはなかった。

マヨネーズが入っているせいかもしれない。

蒙古タンメンカップ麺はお店で食べるよりもマイルドである。そこに疑いの余地はない。それでも確かに、ちゃんと辛いのだ、、、だが、これは違う。

辛くない。

 

先述したように、「辛い」はヒトの感覚にゆだねられている。耐性がある人には辛みはそれほど感じられないものであって、耐性の弱い人にとってはこれは「辛い」の部類に入るだろう。

 

ソースは甘辛くて、マヨネーズのコクもあり、だいぶ濃いめの味付け。

そのせいか、「辛さ」があまり感じられないのだ。

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相変わらず映えないなwww

湯切り後に投入する粉は、これでもかというほど赤く、そしてかなりの量だ。そのため、少し残っていたうるおいもすべて奪い去っていく。

だが、ヒロインの窮地にさっそうと現れる騎士のごとく登場するのがマヨネーズ。ご覧のように、オレンジ色をしていて、ここにも鞭を仕込んでありますよ……ふふふ。というルックスをしている。そして、オイルをふんだんに含んでいるだけあって、真夏でもオイル系化粧水を必要とする乙女のような麺にうるおいを与えているのだ。

 

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完成図

 

あの赤い粉の量、マヨとは思えぬ色、しかも「特製」の言葉に心躍らされたNinjaの心は無残にも老眼では目に見えないほど小さなビーズのごとく打ち砕かれた。

しかし、戦場の野にも咲く花があるもの。ひざを折ったNinjaの目の前には、りんとして可憐に咲き誇る一輪の花。輝くばかりのやさしさの毛布にくるまれ、ささくれだった心をオロナイン軟膏のようにしっとりと癒すのだ。

 

 

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サ~プラ~イズ\( ̄▽ ̄)/

 

野菜が多い。麺の下に敷いてあったらしく、お湯を入れてかき混ぜてみて初めてお目見えする奥ゆかしさが心憎い。インスタント食品を食すものの罪悪感をすべて許す、その神々しいまでの愛情。ドライベジタブル。

 

 

そればかりか。

 

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気配りの鬼

調味料が3種類もあるわけだが、これがいちいち親切。

 

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わかりやした。

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ですよね

ちなみに、マヨは温めてはいけない派だった。

 

別に、温めようがそうでなかろうが、どちらでもいいだろう?

と思わなくもないが、粉末が温まってはいけない理由が彼らにはきっとあるだろうし、

その一瞬の気配りが味を大きく左右するのに違いない。

 

極めつけ。

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どこまでもついていくぜ……

 

そう、もしかするとお湯を入れる前にはがそうとする人がいるかもしれない。

そんな人たちのために、「はがれませんよ」と伝える、それは現実世界では「老婆心」と呼ばれるものだが、老婆心には悪意がない。それはもはややさしさの塊なのだ。

 

わたしたちが迷わぬように。

嵐の夜、波に翻弄される小舟を故郷へとまっすぐ導く灯台のように。

メーカーの愛を感じさせるのだ。

 

 

でもこれぜんぜん辛くないのだけどね。

 

またね( ´ ▽ ` )ノ

 

 

 

 

 

【作ってみた】マカオ行きたすぎたのでエッグタルト

将来の不安に目を向けないように、ぼんやりと過ごしていた午後。

マカオの善い報せが届いた。

 

もう1か月以上新規のコロナ感染者がいなくて、

19日に最後の感染者が無事退院したので感染者ゼロになったのだという。

 

かなり早期に徹底した対策を始めていたマカオ。愛している、愛していると、まるで言葉を教えてもらったばかりの若輩者のようなせりふには込められない感嘆がこみあげてくる。

 

昨年の追憶が胸を締め付ける。食い倒れなんて当たり前だと思っていた、あの日。

こんな日が来るとは、思いもしなかった――

 

その想いに突き動かされ、あの気持ちをもう一度再現したくて——作った。

エッグタルト。

 

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丸い型がなかった……w

マカオのエッグタルトはパイ生地なのだ。

だがNinjaには、パイ生地を作るほどの勇気と忍耐がなかった。

 スイーツを作るのに必要な潔さも。

 

無骨なおやぢが切り盛りする近所のスーパーで買ってきた冷凍パイシート。

おやぢの口臭にはいつも閉口するものの、今はマスクをつける時代。

きっと大丈夫、と買いに行ったけれど、ダブルマスク(Ninjaとおやぢの)を通してもほのかに香るおやぢの口臭。

マスクによってブーメラン状態になるのでは、とNinjaはいぶかしがったが、ふぐが自分の毒で死なないように、ジャイアンが自分の歌を聴いて卒倒しないように、おやぢも平気そうだった。

コロナによってわかったことのひとつだ。

 

かくしてNinjaのエッグタルトは完成した。

固めのプリンに、しっとりと温度を含んだ夢のようなバターの香り高いパイ生地があいまって、Ninjaの味蕾はさまざまな分析をやめてただ「おいしい」とだけ答えを出した。

 

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再会求む……

Ninjaが夢想していたのとはまるで違うルックス。店頭に並ぶこのこたちがどんなに誇り高く自信に満ちているだろうかと想像するだけで、Ninjaは身の縮こまる思いをするのだが、同時に、あんなにえ~かげんに作ったのに、これほどまでにおいしいとは。とも想い、ひそかにプライドを取り戻していた。

 

#十月初五日街  にある、朝食で有名な店。

 

マカオは自由だ。

今日も彼らはおかゆや軽いヌードルの朝食を楽しんでいるかもしれない。

そのデザートにエッグタルトを食べるかというとそうではないかもしれないが、あの店では今日もエッグタルトを焼いているはず。

 

次にあの通りを歩いたとき、Ninjaはきっと泣いてしまうだろう。

エッグタルトをほおばりながら、ありがとうありがとうと、これまで不義理をしてきた神にお礼を言うだろう。大切なことなのできっと3回は言うはずだ。

幸せな涙にくれながら。

 

またね( ´ ▽ ` )ノ

 

旅のお土産ごはん #1

記念すべき1回目の投稿。

Ninjaはちょっと緊張している。

なにか気の利いたことを書かなければ、人気者になれないのではないかーー。

そんな下心のそのまた下にある本心は、「そんなことは気にしていない大物感」などというプライドに邪魔をされて、あえてふざけたことでも書いてみようか、というつもりにさせる。

 

本当はネタがないだけなのだ。でも、なにかを書かなくては。

有料のブログサービスをうっかり解約し忘れてしまったのだから。



『ふわふわにらたま』

こんな心躍らせるネーミングに、Ninjaが反応しないわけはなかった。

まるでザルツブルガーノッケル(調べてね)のように軽やかで、でも白昼に見た幻を捕まえるがごとく慎重さを要するなにかなはず。

平野レミ氏によるレシピゆえ、そんな夢想は的外れだとしても、なにしろはんぺんを半額で買ったはいいが、いつものはんぺん醤油バター焼きなんていう日常を繰り返すのに飽き飽きしていたのだ。

 

remy.jp



調味料はナンプラーを使うという。

数ある魚醤――日本にも「しょっつる」という銀色に光る魚たちがぎゅうぎゅうになってお風呂に入った、そのお湯に塩を入れまくったようなものがある――の中でも、ジャスミンの薫り風をまとったこのこをご所望なのね、レミ。

 

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料理をしているLIVE感がいいね(≧∇≦)


Ninjaはタイで買ってきたこれ↑を、出番を待って頭をのばしている調味料たちの中から取り出した。

最近あまり使っていなかったが、いつもと変わらぬ笑顔で語りかけてくる。

「牡蠣使ってるんで ( ̄・・ ̄)=3!」

そう、このこは少ぅしだけ高級なのだ。今でこそバンコクのコンビニにも並ぶようになったが、ほんの数年前までタイ人も「おっ♡」と言って箱買いするほどに、おいしさに定評があった。

 

ちなみに、日本でも買えるようになったのでそんなに珍しくはないものの、Nijnjaは初恋を汚さぬようにそっと扱う乙女がごとく、このこを買うのはタイで、と決めていた。タイで買うほうが安いから、という気持ちはシフォンのようにふんわりと包んで心の奥底に閉じ込めている。いつでも透けて見えるのだけれど、そのほうがなんかかっこいいだろうと思い込んで。

 

NinjaはRizapに通う人がインストラクターの言葉を聞き逃さないのと同じように、レミの教えをしっかりと忠実に実行した。彼女はまるでNinjaとは生まれる前から親友だったかのようにNinjaの気持ちを理解していて、作り方は眠たい朝にミロを作るくらい簡単であった。私のために……? と弾む心。レミ♡

 

 

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映えないなwww

 



今日はこれに焼きナスとほうれん草のおひたし、謎味噌汁というお献立。

タイの香りはまったくしなかったけれど、レミとの見えないうえに幻の友情を感じたような気がしたので明日も晴れるような気がするわ。

 

またね( ´ ▽ ` )ノ