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When You Wish upon a Star

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仕事にも人生にも締め切りがある

道場六三郎さんをご存知ですか。

そう、あの「和の鉄人」です。かつて、大人気だった「料理の鉄人」という番組での活躍、懐かしいですね。昭和の番組です。

今回は、その道場さんのお話しです。

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さて、その道場六三郎さんですが、料理の修業時代にはいつもこう思っていたそうです。

「人の2倍は働こう」

「人が3年かかって覚える仕事を1年で身に付けよう」

 

一流になる人は、日頃の心がけから違うという事が良く分かるエピソードです。そして、このような心がけだからこそ、仕事の中に工夫が生まれる。「早く、きれいに」と念じているからこそ、人がねぎを2本切る間に3本切れないかと考える。そして4本、5本と挑戦していく。そんな小さな挑戦を積み重ね、ささやかな前進を繰り返していったそうです。

 

冷蔵庫の開け閉めの回数や時間にすらこだわりがあり、食材をすぐに取り出す工夫、どこに何が入っているかという冷蔵庫の使い方の工夫、そんな料理の段取り一つ一つにも決して手を抜かない。

「冷蔵庫の開け閉めなんて些細なことだ」と思うようでは一流の料理人になれませんね、というのが道場さんの言葉。この言葉は重いなあ、と思うのです。

 

職人、まさにこの言葉がピッタリですね。何かを「極める」という事は、こだわりと挑戦の繰り返しなのだと思います。

 

今日も最後まで読んでいただいてありがとうございます。

 

人生には限りがあり、与えられた約80年の中で何ができるのか、それを意識して生活をする、生活をし続けるという事は、そんなに簡単ではないと思います。日常の中で、人は安易な方向に流される。そこを流されずに貫くことができた人だからこそ、一流になれるのだなあ、と思うのです。

ライフログ 2021年2月

すっかりご無沙汰の更新になってしまいました。
忙しかったのは事実なのだけど、何か色々と考える期間でもありました。
一生懸命仕事をしたり、それこそ休みも少なくて、大変で。その見返りは生徒たちの笑顔だったりするのだけれど、本当にこれでいいのか、というようなことを思う今日この頃なのです。例えば役職について、重要なポジションを任されて、その分忙しい訳だけれど、やりがいというだけで時間を使って良いのかどうか。50を過ぎて、残りの人生の時間の方が少なくなってきた時に、もう少し違う時間の使い方もあるのかな、と考えたりするのです。

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どちらかを選択する、という種類のことではなくて、バランス良く生きられたらいいなと思います。仕事もほどほどに、好きなことも楽しんで、というバランス。そう考えると、読みたい本や見て見たい映画、友達との時間、旅行とかにも行きたいし、そんな事に時間を使っていきたいと思う訳です。

 

さて、話は変わって、今日は2月15日。
神奈川県公立高校受験の日であると同時に、次男の私立大学受験最終日。どちらも良く頑張った。次男の挑戦は、今日が終われば、あとは国公立を残すのみ。さて、どうなることやらです。

 

受験生と受験生の親は必見!『集中に関する知識』10個のあれこれ

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こんにちは。ORIONです。

受験生の皆さんは「集中して勉強しなさい」とかよく言われますよね。でも、具体的にはどうすればいいか、良く分からないってことありませんか? 「うちの子は集中力がないんです」という話も保護者面談で良く聞きます。本当にそうなのでしょうか。集中力がないのではなくて、どうすれば集中できるのか、という正しい知識がないだけなのかもしれません。そこで、今回は受験生の皆さんも受験生の親の皆さんも必見。知っておくと「おトク」になる情報をまとめてみたいと思います! 

集中できる人は,午前中を大切にする。

午前中は集中に適した時間であると言われています。その午前中を有効に使うためには,起床時間を毎日同じにすることが大事ですね。規則正しい生活から集中力は生まれます。休みだからと昼頃まで寝ていたり、夜更かしして睡眠不足になったりでは、集中力は生まれません。午前中を有意義に過ごすことから始めてみましょう。 

「作業興奮」(作業を始めると脳が集中すること)を利用しよう。

「やる気があるから行動するのではなく,行動するからやる気が出る」ということをご存知ですか。脳科学的にも,作業を始めることで脳が興奮していくことが証明されています。これを「作業興奮」というのです。 

「やる気になったら始めよう」と言ってダラダラしていても「やる気」はいつまでたっても出てきません。また、勉強に限らずやり始めたら集中してしまい、いつの間にか時間が過ぎていた、って経験ありませんか?
例えば、「ちょっと片付けようかな」と掃除を始めたら、ココも気になる、こっちもキレイにしようとか、どんどんはまっていって、大掃除になってしまったり、なんてこと私は良くあります。 

作業を始めると脳からドーパミンという興奮ホルモンが分泌されて、集中力が高まるのです。作業をはじめることが大切。待っていてもドーパミンは出てきません。だから、やる気にならないときは、とにかく机に座って、簡単な計算などから始めてみましょう。これが良く言われる「やる気スイッチ」になるのです。 

勉強は、まずとにかく始めることが大事。

 

「集中」と「緊張」はちがう。むしろ、リラックスしている方が集中できる。

「集中」と「緊張」を混同していませんか?

緊張状態にあると、そこに意識が集中しているような気になりますよね。でも本当は、緊張は集中の最大の敵。普段から「リラックス」している事が大事なのです。

 スポーツもそうです。結果を恐れて、ビクビクしていてはいい結果は出ません。「楽しんできます」と言って出発したオリンピック選手が、メダルを取ったりするのもそのためです。間違えたら怒られる、と緊張して授業を受けるより、遊び半分みたいに楽しい授業の方が頭に入ったりする経験、ありますよね?

 勝負どころこそ、リラックスして臨むと集中が得られるのです。

喜怒哀楽それぞれの「感情」をうまく使うことで、集中力を高めることができる。

一般的に「集中している」と聞くと,じっと机に向かい,静かに活動している姿を思い浮かべますが、これは誤解です。感情を上手に活用することで、集中力はアップするのです。それぞれの感情は以下のような効果があると言われています。

 ・「怒り」の感情は,行動力や問題解決力を高めてくれる。

 ・「哀しみ」の感情は,冷静でフェアな意思決定をうながす。

 ・「喜び」「楽しさ」は,創造力を高め,意思決定を速くする。

今、自分がどのような感情なのかを理解すること、そして意識的に感情をコントロールして必要な感情になれるように意識することで、学習効果が変わってきます。はじめは難しいかもしれませんが、是非チャレンジしてみてください。

集中できる人は「その気」になる。気が散る人は「やる気」を出そうとする。

「やる気を出す」のではなく、「その気」になることが集中のコツ。役者になったつもりで人格を使い分け、「その気」の自分を作れる人が成功します。例えば、「勉強を頑張っている自分はカッコいい」と思い込んでみること。そして、頑張っている自分を演じてみよう。つまり、頑張る姿を演じることで、形から入るということ。その形が、いつの間にか本物になっていくのです。

集中には「2種類」ある。

集中には、2種類あることをご存知ですか?
ひとつは、勉強など目の前のことに集中する「一点集中型」。そしてもうひとつは、スポーツや会議など、周りに対して意識を向ける「全方位型」の2種類です。

 集中できる人は、この2つを状況に応じて使い分けていますが、勉強で特に必要なことは「一点集中型」ですね。そして、「一点集中型」の持続時間は最大90分であると言われています。だから90分たったら休憩を入れるようにすると良いでしょう。

できる人は集中力が持続するのではなく、短い集中を繰り返している。

1時間勉強しようと思って机に向かっても、すぐに飽きるのはよくあることです。1点集中型の持続時間は90分とも書きましたが、90分も持たないよ、という人もいますよね。そんなときには「今から10分でこのページを解き切る」「今から5分は暗記の時間」という具合に、時間や量を区切るようにしてみましょう。何もしないよりはよっぽど成果が上がります。10分を6回の勉強でも、同じ1時間!
いきなり長い時間頑張るのではなく、自分が集中できる時間を何度も繰り返すようにしてみよう。

「勉強は娯楽」と考える。楽しく勉強することが集中につながる。

要は気持ちの持ち方です。勉強は嫌だなあ、と思っていては集中できません。でも、実はもともと勉強は「知的な遊び」として誕生したのです。それが文学や哲学、芸術などに発展して、現在に至っているということです。本来、勉強は「知的な遊び」なので、楽しく勉強することが集中につながるのです。「今まで知らなかったことが分かってくる」「できなかったことができるようになる」という事は、すごく楽しいことですよね。そう思って、始めてみましょう!

読書家で集中力のない人はいない。

日常生活では、知らず知らずのうちにマルチタスクをこなしていますよね。例えば、パソコンを見ながら、誰かと話したり、携帯のメールに反応したり、というようなことです。テレビを見ながらご飯を食べたり、なんてことも普通ですよね。でも、そんな状況では集中力はつきません。集中力は、一つのことに没頭することで鍛えられていくのです。本に没頭しているときは、活字を追い、書いてあることを理解しようと脳が忙しいので、それ以外のことができず、自然に集中できます。だから、脳に本に没頭する習慣をつければ、本物の集中力が鍛えられるのです。だから集中力を鍛えたいならば、読書の習慣をつけるように意識しましょう。

集中力に必要なことアレコレ。

・集中するには,その物事に関する基本的な知識が必要である。

物事を考える際の集中には、その物事に関する知識は欠かせません。知識が全くないことについて考えようとしても、集中はできないのです。勉強であれば、小学生に高校生の教科書を読みなさいと言っても集中して読むことなどできないですよね。集中して取り組むための学力の土台や知識があるかどうか、それを確認することが大前提です。

 

・嫌いな人やものが近くにいる(ある)と,集中できない。

自分にとって嫌な相手やものから離れるだけで、集中できるということは珍しくありません。気持ちよく机に向かえる環境を作りましょう。

 

・他人と競争すると気が散りやすく、自分と競争すると集中できる。

周囲の他人と競争するのではなく、昨日までの自分自身と競争することを考えましょう。他人との競争は、相手のことが気になって、気が散ってしまうのです。自分と向き合い、自分との競争を意識しましょう。

 

・「自分が関与できないこと」に意識を奪われないようにする。

例えば,他人の行動はコントロールすることはできないですよね。このように自分がコントロールできないことについては考えず、自分のコントロールできることに、100%の力を注ぐようにしましょう。

 

 まとめ

どうでしたか?
10個の項目の中で、一つでも参考になることがあれば、実践してみてください。集中力は、一生の宝物になります。集中力がある人とない人では、長い人生の中では、大きな差がついてきますから。
そのためには、勉強ももちろんですが、目の前のことを楽しむこと、それが一番ですよね。楽しいことに没頭できる、そんな毎日を送ることができたら、素晴らしい人生になりそうです。

 

 集中に関する記事の続編は下のリンクからどうぞ!

 

NG勉強法に注意!

こんにちは。
夏らしい太陽が降り注ぐ日が増えてきましたね。夏休みは、受験生にとっては天王山。その他の学年の皆さんも成績を一気に伸ばすチャンスです。そこで、今回のテーマは「NG勉強法」。今一度、自分の勉強方法を見直して、成績向上のヒントがつかめれば幸いです。では、早速いってみましょう!

【NG勉強法1】作業しただけで勉強したと思ってしまう

ノートまとめや教科書に線を引く作業、単語帳を作る作業をしただけで満足してしまっていませんか?
作業をする中で内容が頭に入る場合もありますが、作業自体が目的になってしまうと知識が頭の中に入ってこない可能性があります。時間ばかりがかかって学習の内容が身につきません。また知識が入ってきていても、アウトプットが足りないと実践力がつかず知識も定着しづらいです。
作業だけに一生懸命になるのではなく、問題演習をして知識をしっかり身につけ、実践力をつけましょう。手を動かすだけでなく頭を働かせることが大切です。


【NG勉強法2】問題を解きっ放しにしている

問題演習をしてわからないところや間違えた問題があったときに、なぜ間違えたか、どこがわからなかったかを解決しないままにしている人は要注意です。
理解できていない部分がそのままになり、いつまでも同じところでつまずくことになるため効率が悪くなってしまいます。
分からなかったところや間違えたところは、解説を読んだり学校や塾で質問したりして、早期に解消しておきましょう。また、つまずいたポイントが解決したら、再度同じ問題を解き直して理解できたかどうかチェックすることも重要です。
一見地道な作業ですが、問題演習と解き直しを繰り返すことで結果的に効率よく解法や知識を身につけられることになります。

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【NG勉強法3】暗記を避けようとする

暗記は効率が悪いと思っている人もいるかもしれませんが、覚えないとできない問題もいつかは登場します。暗記を避けていると覚えていないポイントでいつもつまずくことになるため非効率です。
例えば英語や古文では、単語を覚えなくてもある程度推測できるという側面はありますが、毎回推測するよりも意味を覚えていた方が問題を解く際に効率がいいと言えます。それに当然、正しい意味を覚える方が正確性も上がり、確実に知識が身につきます。「なんとなく推測できるから」というやり方は改めましょう。
また、一見暗記が不要だと思われる数学や算数でも、解法や公式を覚える必要があります。解法を覚えることを避けていると、毎回時間をかけて解法をひねり出すことになってしまいます。
最低限の英単語・古文単語や、数学・算数の基礎的な解法は、積極的に暗記するようにしましょう。

【NG勉強法4】一度で全部覚えようとする

単語帳や参考書の内容を一度で全部覚えようとして、じっくり通読する人もいるでしょう。一度で覚える方が効率的だと思われるかもしれませんが、記憶の定着には反復が重要です。一度にすべて覚えようとしても記憶が定着しないため、時間ばかりかかってかえって非効率だと言えます。

暗記すべき内容は、繰り返し見直して覚えるようにしましょう。数学などの解法についても、同じ問題を2~3回繰り返すことで定着するようになります。

まとめ

いかがでしたか。自分に合った勉強方法は、一生の宝になります。学生時代だけでなく、一生勉強は続きますから。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

80年の人生で笑っているのはたった21日なんだって

“笑う門には福が来る”

こんなことわざがありますが、この考え方がとても好きです。
“楽しいから笑うのではない。笑うから楽しくなる”という考え方、何だかいいですよね。

ちなみに笑うことができる動物って、人間だけだそうです。
すごいなぁ、人間って、と思います。

チンパンジーなんかも笑うのではないか、という研究結果もあるようですが、それでもチンパンジーは「ハハハ」と声を出しては笑わない。声を出して笑うのは人間だけだそうです。チンパンジーの笑いはちょっと違うらしい。

また、人間は笑い声が伝染して多数が一斉に笑うことがあります。そういえば、なんか、つられて笑っちゃうことってありますよね。人の笑顔を見ていると、こっちも楽しくなってきたり。でも、チンパンジーにはそのようなこともないと言われています。
人間の笑いは、やっぱり特別なのでしょう。

古くはアリストテレスが、「笑うのは人間の特権である、笑うの は人間だけだ」と言ったという話もありますが、チンパンジーのような霊長類の一部が笑いのような表情を示す時があるにしても、本当の意味で笑うのは人間だけだということなのでしょう。

 

さて、今回は、この笑いについて、ちょっと考えてみたいのです。

まず、笑いは記憶力を高めることが知られています。

例えば、学校の授業で先生がジョークを交え、生徒の笑いを誘いながら進行した場合、退屈な授業に比べて格段に集中力や記憶力が高まるそうなのです。これは、私も日々感じていて、やっぱり楽しい授業の方が、生徒たちの集中力も高まります。生徒がニコニコした表情の時は、こちらの話をすごく聞いてくれているのが分かりますし、楽しく勉強できるのです。
だから、集中力や記憶力も高まるのでしょう。皆さんも経験ありますよね。

 

また、人間は、生まれながらに笑うという事ができます。
生まれて間もない赤ちゃんの笑いはエンゼルスマイルと呼ばれたりもしますが、無条件にかわいくて、見ているこちらも幸せな気持ちになります。

そして、健康な子供は1日に平均で約400回も笑うのだそうです。
では、大人はどうでしょう。成人は1日に何回くらい笑うと思いますか?

なんとそれを研究した人がいるそうです。

人が80年生きるとして、その人が「楽しい」と思って声を出して笑った時間を全部足したらどれほどになるかという研究をしたそうです。

80年の中で、どのくらい笑っているか。想像つきますか?
まあ半年ぐらいかなあ、と思っていたら実際は全然短かったのでびっくりです。

人生80年の中で、声をあげて笑っている時間は、わずか21日。

1日平均大体18秒なんだそうです。たった18秒と思いますけど、思い返してみれば、なかなか18秒も声をあげて笑っていないような気もします。

研究によると、平均的に声を出して笑っている時間は、1回につき長そうで短い4秒。
1日にこれが4、5回あるかどうかなんだそうです。もちろん日によって違うのでしょうが、でも平均すると、そのくらいなのかもしれませんね。

だからといって、
「今日はバタバタしててあまり笑っていないな。今日の分は今日のうちに笑っておこう。」
そんな風に気にする必要はないと思うんですが、「笑顔で過ごす」ということをちょっと意識してもいいかもしれないな、と思うのです。

だって楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しくなれるのだから。

そして「笑う」ということでちょっと心がリラックスできる。
リフレッシュできますしね。

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“笑う門には福が来る”

この言葉の意味は、僕なりに解釈すると、笑顔でいると人と話をするチャンスが増えるかもしれないということなんだと思います。人間は一人では生きられない。必ずまずは親に育ててもらい、そして仲間と共に生きないと人間は生き延びていけないのです。

今日も世界のどこかで戦争や争いは尽きません。あちこちで殺し合いが絶えません。しかし人類が生き延び て行く為には仲間と共に生きるということが大切。一人では存続は難しいのです。ということは、やはり仲間との関係、それを調整し、 仲良く関係を取り結んでいく、そのことの為に「笑い」というのは大切なのではないか、と思うのです。

今日も最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。いいことも、そうでないことも、毎日色々ありますが、笑顔の多い1日を過ごしたいですね。

バットエンドはない。僕たちは途中だ。

「生きている限りバットエンドはない。僕たちはまだ途中だ。これから続きをやるのだ」

これは芥川賞も受賞したピース又吉さんの小説の一節。

そしてこの言葉は、近畿大学卒業式で又吉さんが行った講演の中でも語られています。

「君たち卒業生はこれから社会に出る。社会に出た後の人生にはいくつも理不尽なことや辛いことが必ず待ち受けている。

そう言う理不尽で辛いことは必ず起こるし、絶望してただ排水口を長い間見つめているだけの時間を過ごす日もきっと来ると思う。

そう言う期間はもしかしたらとても長く続くかもしれないが、そう言う辛い日々と言うのはその後必ず来る嬉しい出来事の前フリだ。

人生にバッドエンドはない。

常に今は途中で必ず先があるのが人生だから自分を見失わないで生きて欲しい」

要約するとこんな内容でした。

映画とか小説とか、とても感動的なラストで終わることが多いけど、それは人生の一部を切り取ったに過ぎなくて、その先があるんだよな、って感じていました。ハッピーエンドって言っても、それは映画や小説の中だけであって、実際には続きがある。もちろん感動して泣いたりもするんだけど、まだ終わりじゃないから油断するなよ、ってそんな風にも思っていました。

だから、「バットエンドも同じで、生きていれば続きがある。だから希望を捨てないで過ごそう」という又吉さんのメッセージは、なんだか心に響いたのです。

人間の記憶って、不思議だなあって思うことも多くて、長く生きていると自分に都合が悪い、嫌な記憶はどんどん忘れたり、薄れたりしているようにも感じます。その時は、人生の終わりみたいに思っていても、「振り返ればあの時の自分があって今がある」なんていう風に語って、いつのまにか浄化したり、美化したりしていることがいくつもある。つらい経験をそのままの生々しさのまま背負っていたら、生きるのは大変だから、そういうメカニズムになっているのかな、とか勝手に思っている。僕が楽観的なだけかもしれないけれど。

時間が解決するよ、っていうこともあるけど、実際には時間は何も解決してくれやしない。ただ、時間とともに記憶が薄れて、楽になるだけのことなのではないだろうか。でも、それでいい。生きてさえいれば、嫌なことを忘れて、前を向けるということの方が大切だよね、と思います。

今日も最後まで読んでくれてありがとうございます。誰の人生にも、ただ排水溝を見つめている時間だけのはやってくる。僕の人生でも、これからまだそんな時間が来るかもしれない。そんな時はこの言葉を思い出そうと思います。

時計の長針と短針

時計の針って面白くて、長針と短針は1時間に一度、出会うそうです。

1時5分頃、次に2時10分頃、そして3時15分頃というように。
そうやって出会って、長針が追い越して、またしばらくすると追いついて。

キングコングの西野さんが、近畿大学の卒業式で行ったスピーチの一部です。

 長針と短針は、毎時間重なるんですけど、11時台だけは重ならない。
短針が逃げ切ってしまうのです。
そして、次に重なるのは12時ピッタリ。

鐘がなるときです。

何が言いたいのか、伝えたいメッセージは
「鐘が鳴る前は報われない時間がありますよ」という事です。

 がんばっても追いつけない、報われない時間がある。でもその先で、必ず鐘が鳴る。

誰の人生にも11時台は必ずある。でも大丈夫。
時計の針は必ず重なります。

 

・・・というスピーチでした。

僕は西野さんが特別好きなわけではないけれど、
お笑いから始まり、絵本作家になって、映画つくりにも挑戦していて、
ディズニーを超えたいとか語っている生き方は、すごいなあと思う。

確かに人生はいいときばかりではなくて、それは僕みたいに平凡な人間でも同じで、
いいこともあれば悪いこともある。

良くないことが続いているときに、絶望するのではなくて、必ずそこから抜け出せるんだ、と信じる気持ちが大切なのですね。きっと。

今は11時台、もうすぐ鐘が鳴るぞ、と思う気持ちを持つこと。

 

今日も最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
時計の針は必ず重なる、そう思って今日を過ごしていこう。

アドラー心理学

多くの人は、人生の節目において、現在の自分を見つめ、過去を振り返り、そして未来に向かって「もっとがんばりたい」と思った経験があるのではないだろうか。

学生ならば、成績表をもらったときに、「うん、やっぱり努力が足りなかったな。よし次はもっとがんばるぞ」とか決意したりしますよね。

社会人であっても、結婚や転勤、または新年など様々な節目のたびに、気持ちを新たに「頑張ろう」と思ったりするのではないでしょうか。

そして、しばらくはがんばるだけれど、いつしか気持ちが薄れ、日常に流されて、いつもの自分に戻っている、なんてことも少なくないのではないでしょうか。少なくとも私は、何度もそんなことを繰り返している気がします。

そして、ふとした時に、「この頃どうもやる気が出ないなぁ。もっと頑張らなくてはいけないのに…」こんなふうに感じることもあるのでは。。。

もちろん、決めたことをしっかりと貫き通し、成果を出せる人もいると思います。しかし、私のようにいつしか決意した気持ちが薄れていってしまう人も少なくないのではと思います。

では、なぜ時間の経過とともに、決意の気持ちは薄れていってしまうのでしょうか。

それは、「心のガス欠」になってしまっているからなのです。節目で決意した時は、十分にあった「やる気」に対し、何らかの阻害要因が働き、一時的に「心のガソリン」が切れてしまっている状態なのですね。これが、「心のガス欠」の状態です。

今回は、この心のガス欠を引き起こす「阻害要因」について、アドラー心理学の視点からまとめていきます。

 

 アドラー心理学

一時的にやる気をなくし、でもそんな自分を何とかしたいという思いがあり、必死にもがいている人が、その状況を脱出するための処方箋はあるのでしょうか。
その答えを探るための大きなヒントになるのが、「勇気づけの心理学」といわれるアドラー心理学です。

アドラーは、「勇気」という言葉を「困難を克服する活力」といい換えています。これはまさに「やる気」のことですね。だから「やる気が出ない」というのは、アドラー流にいえば、勇気がくじかれた状態という事なのです。

そして、アドラー心理学によると、勇気がくじかれて、やる気を損なう要因は大きく3つあるそうです。この3つの要因について整理してみましょう。

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1つ目の要因:「目標が見えていない」

ひとつ目の要因は、目標が見えていないという事です。よし、頑張るぞ、と決意を固めても、具体的な成果目標や行動目標を定めていなければ、その気持ちはいつしか薄れていってしまいます。気持ちだけが空回りして、先に進まない状態になってしまうのですね。どこに向かっているのかわからなければ、人はやる気の出しようがない。だから、がんばろうって気持ちになった時は、きちんと目標を定めることが大事なのです。


2つ目の要因:「目標が高すぎる」

高い目標に向かって突き進むのは、一見すると正しい姿勢に思えますよね。成績も受験もある意味では競争ですし、社会に出ても様々な競争はあります。2番目でいいや、と思っていれば、3番目になってしまう。だから一番上を目指すのだ、と思う人も多いでしょう。そんな方々には、「目標を高くすることの一体どこが問題なのか」と疑問に思うかもしれません。

しかし、アドラー心理学では、高すぎる目標はやる気を損なう要因として要注意とされています。挑戦する前から「こんなのムリだ」「絶対に達成できない」と心のどこかで諦めてしまう可能性があるからなのです。

周囲の人々の期待などから、自分の意思とは異なるところで、高すぎる目標を課せられてしまうこともあるかもしれません。親が●●高校に行ってほしいと言っている、お前ならこのくらいの成績が取れるだろう、などと言われる場合です。

こんな時はどうするか。

そんなときは、真に受けて未達に終わり、挫折感を味わうのではなく、自分で納得できる目標に置き換えてしまえばいいのです。

いわば、目標を「値引き」するのですね。これは目標を下げるという事ではありません。自分が納得できて、頑張ることができる目標を第1段階として、スモールステップを踏めるようにするのです。いきなり高いところを目指すのでなく、手が届きそうな、少しがんばれば達成できそうなところから、段階的に進むのです。

このようにして、高すぎない目標を目指すことが大切なのです。


3つ目の要因:「自己イメージが極端に低い」

目標と現実にギャップがあるのは当然なので、そのギャップを正しく認識し、正しく扱うことができれば、むしろ有効な動機づけとなります。

しかし、そのギャップから生まれる劣等感が強すぎる場合に「やる気」が損なわれることがあるので注意が必要です。「どうせ自分なんて」が口癖になっている人などは、このケースに当てはまることが多いようです。

そのような場合は、自己イメージが低いからギャップが大きいのだ、だから自身が持てないのだ、という事をしっかり認識することから始めましょう。そして、自分が思うほど、自分はダメな人間ではないんだ、と言い聞かせてみましょう。

目標を達成した自分の姿、成功したイメージを思い浮かべ、前向きになれるように気持ちを切り替えていきましょう。そして、心の中にある「頑張りたい」という気持ちと真正面から向き合ってみましょう。

 

まとめ

 がんばろう、と決意することは簡単。難しいのは、その気持ちを持続すること。そして、それを行動にしていくことですよね。
七転び八起きという言葉もありますが、人は何度でもやり直せるのです。一度の失敗であきらめずに、フレッシュな気持ちで何度でも立ち上がる。そんな人がいつか成功をつかむのじゃないかなあと思うのです。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

母の命日に思う事

母の命日は仕事だったのだけれど、仕事で墓参りに行けなかった。やっと今日休みだったので、少し遅れてのお墓参り。母の日であったのは偶然です。

1年前に父も入って、今は両親が一緒に眠る墓。

妻と二人で手を合わせた。

母が亡くなって、27年。当時の母の年齢に、僕がだんだん近づいている。

もちろんいつかは越えていくのかもしれないけれど、やっぱり越えられないとも感じてしまうんだよね。なぜだろう。

 

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さて、最近はコロナウイルスで、連日死亡者数が報道されている。でもその数字が、増えたとか減ったとかの数字として報道されたときに、なんだか一人一人の命の重みが忘れられているようにも感じてしまうのです。

命は尊い。そのことはみんな分かってはいる。

でも、一方で自分たちが、尊い命を奪って、食べ物としていることもまた事実。そして食事のたびに命の尊さを感じたり、申し訳ないと思ったりはしない。

 

遠い国で大勢の子供が毎日なくなっている。でも、それを私たちは気にもかけない。何もないように、平然と日々を生きている。

 

でも、命は尊い。それは、もちとん分かってもいるんですよね。

 

身近な人が亡くなった時に、涙を流して悲しむのは決して嘘ではない。でも、見知らぬ人が亡くなった時に、その都度涙は流さない。

身近な命と遠い誰かの命の重みに差がないことも頭では理解はしている。

でも理解していることと、心が感じる感情はまた別なのであろうか。

多分、頭で理解している命の重さは絶対的なもので、感情で感じる命の重みは、相対的なものなのだろう。きっと。

逆風は振り返れば追い風になる

「逆風は振り返れば追い風になる」

最近見た映画の中のセリフで聞いたフレーズです。苦しい状況の中でも、少し視点を変えれば、前向きに状況は変わる、という意味でしょうか。何か、琴線に触れて、心に残りました。発想の転換と言えば簡単ですが、いざ逆風に吹かれているときに、それを追い風にすることはなかなか難しいですよね。

逆風がないと飛行機は飛ばない、という言葉もあります。逆風を受けてこそ、飛行機は強い揚力を得ることができるのです。逆風を、力に変える。それは、実生活ではとても難しいことでもあります。

自分の人生を振り返った時に、なにくそってことがエネルギーになったことは、確かにありました。「お前には無理だよ」って先生に言われて、その言葉を見返すために必死で努力した経験があります。その言葉を放った先生は、たいしたつもりもなく、何気なくその言葉を放っていたらしいのですが、言われた本人だけがムキになって。

風を感じる感受性が、若い人と年を取った人では違うのかもしれません。やっぱりその辺の感性は、年を取ると鈍くなるのかもしれない。

逆風が吹いているのに、まあ何とかなるかと思ったり、実際に経験があるから何とかその状況を切り抜けたりできてしまう。無難にこなせてしまうのですね。

「無茶と書いて、チャンスと読め」

同じ映画に出てきた言葉。

無茶と書いてチャンスと読め

これも年齢とともに薄れていく感覚。無茶をしたらどうなるか、それを経験から分かっているから自粛してしまうのが年寄りなんだろう。可能性が低くても、そこにチャンスがあるならば、勝負するという感覚。男はこれをなくしてはいけない。

自分が生きてきた爪痕を残せている人は、きっとこの感性を持っている。

逆風に立ち向かい、成功の可能性が少ない無茶をする、そんな生き方を貫くのが男のロマンですよね。

映画の感想と独り言でした。最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

コロナウイルス

2020年4月現在、コロナウイルスが猛威を振るっています。
4月20日に各自治体より報告された感染者数は360名(患者156名、無症状病原体保有者13名、陽性確定例(症状有無確認中)191名)、死亡者15名。

また、今回の発表で、国内感染者は10,973名となったそうです。

緊急事態宣言も出されて、今後はロックダウン(都市封鎖)などもあるかもしれませんね。もうね、まさに映画の中のようなことが現実に起きているのです。

学校や塾も3月から休止状態になっていて、子供たちの学びの環境もとても不安定になっています。お亡くなりになった志村けんさんをはじめ何人もの著名人の感染も報道されていて、オリンピックはもちろん他のスポーツやコンサートなどのイベントも次々に中止や延期という事態に。私も楽しみにしていたゆずのコンサートが延期になってしまいました。

外出自粛要請もあり、休日も外出できないので、必然的に家にいる時間が多くなる。もうこうなったら家にいる時間の楽しみを見つけて過ごすしかないですよね。そうやって、日々をつないで生きていく。こんな時期だからこそ、今日を元気に過ごすことが、生きることそのものなのではないでしょうか。

先が暗くて今日を元気に過ごせるものか、というのもひとつの考え。洞窟の中で、元気でいられる光を探すというのもまた考えですよね。

こんな事態のさなかだからこそ、今日を大切に生きる、という事を考えさせられるのです。

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で、昨日はとても良い天気だったので、ずっとサボっていたベランダの掃除をしました。

我が家のベランダはちょっとこだわって広めに作ったいこいのスペースです。テーブルひとつとイスが4つ置いてあって、床はオレンジのタイルを敷いています。そのタイルにバーッて水をかけて、モップでゴシゴシ洗って、手すりもキレイに拭いて、しばらくすると額にはじっとり汗がにじんで。

妻も出てきて、窓にホースでバシャバシャ水をかけて、ベランダに面した部屋の窓の掃除。いつもはめんどくさくて、後回しにしていたのだけれど、やり始めると思ったより楽しい。こんな風にのんびりとベランダ掃除をするのもなかなかいい休日の過ごし方だなあ、なんて思うのです。そう、人の考えなんてとっても身勝手なものなのです。

ひとしきり掃除を終えて、きれいになったベランダで、青空の下のビール。

昼に飲むビールはどうしてこんなにうまいのだろう。格別。

妻はコーヒーを飲みながら、ぽっかり浮かんだ雲が、ウサギみたいだと言う。いやいや、鳥だよあれは、なんて平和な会話を交わしたりするのも平和でいいですな。

夜は、最近話題のZOOM飲み会とやらにチャレンジしました。これはすごいですね。ZOOM飲み会、まだやっていない人は、是非やった方がいいですよ。友達とオンラインで集まって、それぞれがそれぞれの場所で飲んだり食べたりしながら、ワイワイできる。思ったより自然で、あっという間に時間が過ぎていました。きっと、コロナ騒動がなければ、ZOOM飲み会なんてやらなかっただろうし、って考えると悪いことばかりではない。

先が見えない長い洞窟の中だからこそ、日々を楽しんで、その毎日を紡いで生きていこう。そんな風に思うのです。

今日も最後まで読んでくれてありがとうございました。

 

2020年度 神奈川県公立高校入試問題を総括しよう

2020年4月現在、コロナウイルスが猛威を振るう中、小中学校だけでなく、高校も大学も休みになり、学習塾さえも休業を余儀なくされています。受験生にとっては、先の見えないこの状況は、非常に心配ですよね。子供たちの学びを止めないためにできることは何なのか、経済対策や医療対策とともに重要な問題です。

さて、今回は今春2020年度(令和2年度)の神奈川の公立高校入試問題を振り返ります。学校が休みの今こそ、前学年の復習や自分の弱点克服のための学習ができる良い機会であると捉え、そのための一助になれば嬉しいです。

 

 

2020年度入試の平均点は?

神奈川県教育委員会は3月24日(火)に「令和2年度神奈川県公立高等学校入学者選抜学力検査の結果」を公表しました。この発表資料をもとに、学力検査の合格者平均点の推移を下にまとめました。

英語 49.4(-0.4)
数学 55.7(+5.4)
国語 69.1(+10.0)
理科 55.9(-5.9)
社会 58.2(+15.7)
合計 288.3(+25.3)

まず、5教科全体の合格者平均点について、2020年度は288.3点と2019年度から約25点上昇していました。今年はマークシートが導入されて、4回目の入試でしたが、平均点からは大幅な易化といえます。今年の平均点は、直近の3年間の中では最も高くなりました。

昨年3月の県教育委員会では、数学での正答率の低い問題の多さ、理科の平均点の高さ、社会の平均点の低さなどが、問題点として指摘されていました。今回の難度の変更は、この点を見事に反映したものといえます。

つまり、平均が高いと言われていた理科の得点は6点近く下がり、平均が低いと言われていた社会は15点も上昇しました。正答率が低い問題が多いとされていた数学も5点以上上昇しています。

個人的には、国語が高すぎること、英語が低すぎることが気になりますが、これは今後の動きに注目ですね。

 

参考) 過去の平均点い関する記事はコチラ

神奈川県公立高校入試の難易度や平均点について - in my life

  https://www.slow-life.work/entry/2019/06/26/070000

教科別の難易度

理科

教科別では理科が、2019年度易化の反動で難化し5点ほど下がりました。しかし、2018年は平均点が45.3点であったこと、それ以前は平均点が50点以下であったことを考えると、直近2年間は長期的には易化傾向であり、恐らく2020年度の55.9点は県教委の狙いに近い難易度であったのではないかとも考えられます。全国でも屈指の高難度だった2014年・2015年はもちろんのこと、2016~2018年ほどの難しさはすでにありません。

数学

数学・国語・社会は比較的取り組みやすい問題だったこともあり、それぞれ合格者平均点は上昇しました。数学では大設問の数が減ったり、出題の順番が変わるなど形式の変化はありましたが、落ち着いて取り組んだ生徒は得点をしっかりと伸ばしたと言えます。私の教えている生徒の中にも「証明問題はいつも最後だったのに、途中で出てきたのでびっくりした」という生徒もいましたが、そのほとんどが数学を苦手にしている生徒であり、数学を得意とする人ほど、昨年よりも得点しやすかったのではないでしょうか。

国語

国語は今回69.1と最も平均点が高い科目でした。3年間の平均点の推移を見ていくと、2018年度(65.6点)→2019年度(59.1点)→2020年度(69.1点)と推移しています。昨年大幅に平均点が下がり、その反動で今年は直近3年間で最も高い平均点となりました。特に古文は解きやすく取り組みやすい問題でした。

社会

平均点が15点も上昇した社会ですが、ここまで平均点が上昇した要因は得点分布の上位層です。80点以上の得点を取った生徒の割合が、2018~2019年度は3%ほどでしたが、2020年度は20%を超えました。また、今年の傾向としては、公民の正答率の高さもあげられます。情報社会に関する説明や医療費負担に関する問題などは正答率が95%ほどでした。社会では単なる知識の暗記ではなく、資料やグラフを活用する力も必要になっていますから、そのような問題のトレーニングが大切です。

英語

英語は相変わらずの高い難易度であり、5科目の中では唯一平均点が50点を切っています。得意な生徒は高得点が取れる反面、苦手な生徒は全然取れないという2極化が顕著です。語学ですから、短期間ではなかなか力がつきません。中1~2年生のころから英検なども活用し、コツコツと力をつけてほしいです。

まとめ

結果の概要には、以下のような問題では正答率が低かったとあります。
・条件を正確に読み取り考察することが必要な問題
・知識や与えられた情報を条件に合わせて整理し、活用する問題
・複数の分野で学習した知識・技能を活用した思考力・判断力を問う問題及び、概念の理解を問う問題
ここから、受験生に求めている力がよくわかりますし、対策の方向性も見えてきますね。
つまり、基礎知識をきちんと身につけ、それを結びつけながら物事を考えて理解を深める、一方向だけでなく異なる視点からも考えてみるといった訓練を日ごろから積んでおく必要があるといえます。

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特色検査

どんな問題だったの?

2020年度は県立の進学重点校と同エントリー校の計17校で共通問題と共通選択問題を組み合わせた形式による特色検査が実施されました。

全校共通の問1・問2に加え、共通選択問題の中から学校ごとに2問を選んで出題するというスタイルは2019年度と変わりません。

しかし、2020年度の特色検査平均点は2019年度より大きく下がったようです。その要因の一つは、2019年度は取り組みやすかった問1が、2020年度では大きく難化したことです。はじめの問題が思ったより難しかったことで、後半の時間不足や心理的な「あせり」などが影響したのではないかと思われます。

さて、多くの受験生が苦戦したと思われるのが共通問題の問1ですが、どのような問題だったのでしょうか。

英語の会話文をベースに展開され、缶を題材に数学の知識を問う、さらにリサイクルをテーマにした資料(グラフ)を読み取って解答するという教科横断型の出題でした。選択肢も複雑で、正解を導くまでに非常に手間と時間がかかる難問でした。いきなりこの問題ですから、時間を使って解くのか、飛ばして後半の問題に先に取り掛かるのか、という判断も重要でした。

共通選択問題は2019年度の4問から1問増え、5問(問3~問7)の中から各校が2問を選択しました。

漫画「コボちゃん」を題材にした表現力をみる新しいタイプの出題がされたことは特徴的で、昨年まで作文による独自の特色検査を実施していた横浜緑ヶ丘高校や、新規の実施校である川和高校、光陵高校、多摩高校の4校で採択されており、湘南高校や翠嵐高校など、既存の実施校(7校)では採択されていません。

特色検査で合否が決まる?!

進学重点校や同エントリー校など特色検査の実施校では学力検査の易化で差がつきにくくなっています。つまり、これらの学校では、学力検査(5教科)の受験者平均は概ね400~450点に上がり、受験生の得点が接近しているのです。そのため、差のつきにくい学力検査にかわって、特色検査の得点差が合格・不合格に大きく影響しました。

特色検査については、これまで以上にしっかりとした対策を行う必要がありますね。

 まとめ

さて、2020年度の神奈川県の公立高校入試問題についてまとめました。今現在、コロナウイルスが猛威を振るい、小中学校はもう2か月近く休講になっています。全国に緊急事態宣言も出て、5月以降もどうなっていくのか、先の見えない状況です。受験生の皆さんは、思うように勉強ができない状況ですから、本当に心配ですよね。

でも、条件はみな同じなのですから、できることをコツコツやっていきましょう。冒頭にも書きましたが、学校が休みの今こそ、前学年の復習や自分の弱点克服のための学習ができる良い機会であると捉え、前に進んで行きましょう。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 


参考) 過去の平均点い関する記事はコチラ

   神奈川県公立高校入試の難易度や平均点について - in my life

 https://www.slow-life.work/entry/2019/06/26/070000

 

 

 

教育革命のEdTech(エドテック)を徹底解説

今、世界中で注目を集める「EdTech(エドテック)」ってご存知ですか。

Edtechとは、Education(教育)とTechnology(テクノロジー)を組み合わせた造語なんだそうです。つまり、テクノロジーを使って教育にイノベーションを起こす取り組みなんですね。とても期待ができそうです。「教育×IT」というようなキーワードを目にしたことがある人は多いと思いますが、今まさに教育現場にテクノロジーの大きな波がやってきているのです。今回は、この「EdTech(エドテック)」についてまとめてみたいと思います。「勉強は黒板とノートでするものだ」という常識がくつがえる未来は、すぐそこに来ているのです。

 

 

EdTech(エドテック)の今

EdTech(エドテック)はアメリカシリコンバレーを中心に導入の動きが起こっているそうです。日本でも様々なサービスがスタートしていますが、目にしたことはありますか。例えば、小中高生向けの教育をサポートする「スタディサプリ」などはCMなどでも紹介されているので、ご存じの方も多いでしょう。
近い将来、益々注目されることは間違いないと言われています。

 

eラーニングとの違いは?

一方で、日本では、少し前から教育ICT(Information and Communication Technology)と呼ばれる取組みもスタートています。eラーニングという言葉はここで生まれました。

ん?何?何? Edtechとeラーニングって、何が違うの?

そんな疑問を持つ方も多いのではないのでしょうか。正直に言うと、「横文字ばっかり使うなよ。良く分からないよ。」って私も思います。


Edtechもeラーニングも、「教育×IT分野」というくくりの中では同じなのです。だからコンピュータなどのデジタル機器、通信ネットワークを利用して教育や学習を行うという点は共通点なのです。

では、両者の決定的な違いは何なのでしょうか?
それは、Edtechが進化を続けているインターネットをプラットフォームにしているという点です。つまり、eラーニングとの違いとしてEdTechには双方向性・匿名性・低コストといった特徴があり、教師が生徒に一方的に教材を提供するのではなく、時間や場所を問わず相互のコミュニケーションができるのです。これにより、より多くの人に、手軽に学びの機会を提供できるようになる点が期待されています。「いつでも、どこでも」効率的に学ぶことができるのです。そして近年、Edtechの分野で活躍する非営利団体も登場して、広がりをせています。


Webサービスやクラウド技術の発展によって、学習サービスのIT化が低コストで実現できるようになったからこそのEdtechなのですね。テクノロジーの進化って素晴らしい。私が子供のころには考えられなかった状況で、本当に驚きばかりです。未来の学びの姿であったようなことが、まさに現実になってきているのですね。

 

 そして広がるEdTech

 今まで公の教育分野は主に、文化省などが管轄してきたため、こうしたITを活用したサービスが普及しにくい傾向にありました。しかし、これから少しずつ変わっていきそうだと言われています。

その一つの要因として、政府は2020年までに1人1台タブレットを配布する方針を発表したこともあります。そして、学校や塾など教育を実際に提供する現場で活用されるアプリ・サービスや、自宅や外出先などいつでもどこでも受講できるオンライン学習の配信サービスなどでテクノロジーが導入されはじめてきていることもあります。

さらに政府は2022年までに単年度1,805億円の地方財政措置を講じ、ICT環境の整備に取り組むとしています。具体的な内容としては、1日1コマ分程度、生徒1人に対して1台PCを使用できる環境、授業を担当する教師一人1台PCを使用できる環境、超高速インターネット及び無線LANを100%の整備、電子黒板の導入などです。

また政府は、生徒向けのICTの整備だけではなく、教師向けのICTの整備も進めています。学校や学級運営に必要な情報や、生徒の状況、学習記録データなどを一元管理・共有できるシステムを構築し、学びを可視化することで業務の効率化をはかり、その分学習指導の質の向上に注力できるよう取り組んでいます。

今後、このようなICT環境の整備が進む中で、教育テクノロジーサービスを提供するマーケットがどこまで成長するか、それがポイントです。日本の教育現場にEdTechが広がることを期待しちゃいますね。

  

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教育テクノロジーサービスの成長

EdTechは進歩を続けるテクノロジーの力を使い、教育にイノベーションを起こすビジネス領域として世界中で注目を集めています。この分野で成功しているサービスはまだま多くはありません。今後、どのような方向性で成長していくのか、成長を期待されているのか、という点をまとめていきましょう。

 

①オンラインで講義を受けて学習できるサービス

インターネット環境があれば、好きな時間に好きな場所で好きなだけ学習ができるのがオンラインで講義を受けられるメリットです。EdTechの火付け役ともいえる欧米の一流大学を中心としたオンラインで講義を受けられるMOOC(Massive Open Online Course)が人気を集めています。「一流大学の講義が無料で見られる」「課題や試験がある」「一定の水準に達すれば修了証をもらえる」などが人気の理由です。MOOCの有名なサイトとしてビル・ゲイツなども支援しているNPOのKhan Academyや、世界中の60以上の大学の講義が受けられるCourseraなどがあります。

 

②教師や生徒のコミュニケーションを促進する教育向けのSNS

たとえば、学校の教育向けSNSとしてEdmodoがあります。授業内容についての質問やディスカッションができ、宿題の配信・提出、また連絡ツールといった教育をサポートする機能があります。アカウントが先生・生徒・保護者にわかれており、生徒の状況を先生と保護者で管理・共有ができ、安心して利用できます。


③教える側の先生のコミュニケーションの場

これは、「SENSEI NOTE」というサービスがあります。学校の枠をこえたオンライン職員室として、先生方が日々の教育に対する意見交換が行われています。また、教材・資料も共有できるので、教育の品質の向上にも役立てられています。

教育の進歩には、教師・講師といった教える側の技術の向上も重要な要素ですから、このようなサービスの普及は素晴らしいことですよね。

 

④学習状況を的確に管理し、効率よく学習すること

これもEdTechで注目されている分野です。学習するためだけではなく、教師・教員や塾の講師が生徒の学習状況を把握・管理するツールなどにもIT技術が導入されているのです。

例えば、オンライン上に教材を置くことを考えてみてください。教材の配布コストを減らし、アップデートが簡単にできるなどメリットが生まれますね。しかし、さまざまなユーザーを正確に管理し、どの教材をどのように使うかという指示が必要になるといった問題点がありました。これを担当者が解決するにはWebに対しての技術や知識が必要となり、多くの時間とコストがかかります。この問題を解決するために開発されたのがLMSです。

LMS(Learning Management System)とは、教材の配信や成績などを統合して管理する学習管理システムです。その主な機能は、「ユーザー・教材の管理」と「学習の進捗状況の管理」であり、ユーザーに合わせた教材や講座を割り当てられ、効率的に学習を進めることができます。教育のデジタル化に向けては、生徒と教師それぞれが扱いやすい機器やシステムの導入し、ICT環境の整備を進めることも重要になるのです。

 

まとめ

EdTechとは、教育とテクノロジーが融合した教育革命です。今後、この流れはさらに広がりを見せていくでしょう。ICTの進歩により、「いつでも、どこでも」効率よく学ぶことができる未来が来ることが期待できます。

「勉強は黒板とノートでするものだ」という時代が、いよいよ終わっていくのですね。

今回も最後まで読んでいただいてありがとうございました。

 

勉強はスポーツだ。ジャイアントキリングをおこせ!

4月は新学期の季節なのですが、今年はコロナウイルスの影響で、なんだかいつもと違う春です。本来ならば、春には今までの自分を「リセット」して、新しいスタートを切るのですが、今年はなんだか様子が違いますね。日本全体がコロナウイルスの不安の中ですが、何より学生の皆さんの学びが止まってしまう事、その事が心配なのです。一教師として、こんな時期だからこそ、学生の皆さんを応援する記事を書きたいと思います。よろしくお願いいたします。

学年末とか後期の成績が出たね。

さて、そうはいっても学年末の成績も出たころですね。
皆さん、どう受け止めましたか。

成績が上がって、うれしい人もいると思うし、下がってしまって悔しい人もいると思う。でも、成績が上がった人にも下がった人にも共通していることは、きっと今、「頑張ろう」と思っていることだよね。 上がった人は、もっと上げたいと思っているだろうし、下がった人は、次こそは上げたいと思っているよね。

だからまず、自分の中の「よし、頑張ろう」って気持ちに素直になって、そこに向き合って、自分をリセットして、新しいスタートを切る心構えを作ろう。

勉強を楽しむには?

じゃあ、まず勉強に向かう心構え=「勉強を楽しくやるにはどうすればいいか」という事について話します。

みんな、勉強は好きですか?

そして、勉強は楽しいですか?

私も中学生の頃は、勉強が大好きではなかったし、すごく楽しいわけでもなかったのです。でも、私が中学生の時に、担任の先生にこんなことを言われました。

「勉強はスポーツだ、というように考えるといいよ」

この言葉を今でも覚えています。

スポーツをやるときでも見るときでもいいんだけど、スポーツの面白いところはどこですか? 一番面白いのは、弱いものが強いものに勝つところだよね。勝てるはずのない相手に勝った時、すごくワクワクするし、感動もするよね。スポーツの世界では、ジャイアントキリングとか言ったりもするけど、聞いたことある?

サッカーでは、前回のワールドカップで、日本がコロンビアに勝ったけど、すごい感動したよね。その時の監督は西野監督だけど、西野監督は1996年にもアトランタオリンピックの時に「マイアミの奇跡」と言われるジャイアントキリングを起こしている。なんと日本がサッカー王国ブラジルに1-0で勝ったんだ。25年前だから、今小中学生のみんなは生まれていないけど、私は今でも鮮明に覚えています。

この試合で、日本は4本しかシュートを打てなくて、ブラジルは28本もシュートをしてる。もうほとんどブラジルがボールを持って、ずーっと攻めてるんだけど、日本はじーっと耐えて、キーパーの川口は神セーブを連発。そして一瞬のスキをついて、フワッてゴール前にボールが出て、キーパーとデイフェンスがぶつかって、こぼれたボールを伊藤テルが押し込んで1点。 びっくりしたし、すごく感動した。

25年たっても覚えているくらいだからね。まさにジャイアントキリング!
大金星、とか番狂わせとか色々言い方はあるけど、このように弱いものが強いものを倒すところにスポーツの感動があるよね。

だから、勉強も同じように考えてみよう。受験だったら、「あそこは無理」って言われたところに合格する、それが醍醐味。1年後や2年後の自分の姿、ジャイアントキリングをやり遂げた自分をイメージして、今日から頑張っていこうぜ。

 

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ジャイアントキリングの秘訣

ジャイアントキリングを起こすには、秘訣があるそうです。 まず一つ目は、「自分が弱者であることを自覚する」という事です。勉強ならば、「自分は天才ではない」という事を自覚する、という事でしょうか。チャレンジャーなんだ、という意識をもって、努力しなくては勝てない、という事を自覚することがスタート地点です。適当にやってても何とかなるんじゃない、っていう甘い考えを捨てて、チャレンジャーなんだ、だから頑張ろう、という気持ちを持つことがスタートです。

次に二つ目は、分析を入念に行う事だそうです。マイアミの奇跡の時は、ブラジルの試合を見て、選手の特徴を分析するだけでなく、ブラジルの新聞も何誌も取り寄せて、細かい情報も収集して、入念に分析したそうです。だから、センターバックのアウダイールがオーバーエイジ枠で入っていたんだけど、直前に入ったので、連携が取れていないこと、経験はあるがスピードがないことが分かっていて、だからデイフィエンスの裏にスペースができることや、ゴール前にフワッと上げたボールで、キーパーと激突することなんかも想定していたんだね。 勉強でいえば、解き直し。これが大切です。間違えた問題をしっかり分析し、なぜ間違えたのか、どう解けばいいのか、という解き直しをしっかりとやっていこう。

最後に3つ目は、ジャイアントキリングは団体競技で起こりやすいそうです。陸上とかの個人競技ではなくて、サッカーとかバスケットとか野球とかの団体競技。これは、なぜだと思う? みんなが一丸になることで、実力以上の力が出るからだそうです。だから勉強も個人競技ではなくて、団体競技だと考えてみよう。 中の良い友達と話し合って、みんなでジャイアントキリングを起こすという意識を共有できるといいね。全員で目標を達成するという意識を持てれば、一人が宿題を忘れたり、怠けたりすれば、みんなに迷惑がかかる。友達みんなでがんばる、一丸になる、そしてみんなが成長できるとすばらしいよね。

まとめ

まとめると、「勉強はスポーツだ」という事。そして、スポーツの醍醐味はジャイアントキリング。強い敵をやっつけることを楽しもう。 そのための心構えは3つ。

① 自分は天才ではないと自覚すること。チャレンジャーになろう。
② 分析をする。だから、解き直しをおろそかにしない。
③ 勉強は団体競技。自分の頑張りは、みんなに波及するし、自分がつらいときはみんなも頑張っているという事を思い出そう。

 

以上、新学期の心構えの記事でした。
コロナウイルスの中ですが、皆さんが心の中で切り替えて、今日から新しいスタートを元気よく切れることを祈っています。
がんばろうぜ!