プリンセス・トヨトミ
- 作者: 万城目学
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2011/04/08
- メディア: 文庫
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読み終わって「これは当たりだ」と思った。
「大阪には明治時代から続く「大阪国」という地下組織があって…」という一見すると突拍子もないストーリーに思えるが、読み進めると実に真っ当なヒューマンドラマ。昔のような直球の表現では気恥ずかしくて感動しにくいのが今の雰囲気だと思うが、このようなおおげさな舞台装置や「皮肉」とかを混ぜつつ、実は「親子の絆」を語るところに、とても今っぽさを感じる。ティムバートンの「Big Fish」も同じ感じがした。
東京いい店やれる店
- 作者: ホイチョイプロダクションズ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1994/08/10
- メディア: 単行本
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我々が求めているのは「うまい」店ではない、顔のいい足首の締まった女と「やれる」店だ、というコンセプトのバブル期業界ノリの傑作。コンセプト、タイトル、文体全てが「粋」という言葉につきる。私が一番好きなのは、寿司屋を紹介したこの一節。
「最後に、これは本書の趣旨からすればどうでもいいことではあるが、この店は味もいい。」
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物事を隠すことはできなく、いつかバレる。自分ではうまく受け流したつもりでも、外から見れば動揺していることがバレバレであるように。そして、大人になるにつれて、周囲の人は「実は動揺している」ことを直接言ってはくれない。