141文字以上

言いたいことなどない

向上心とは言い難い

人にもらったものを大事に使っていると、人にもらったものばかり人から褒められることがある。お客さんが来たときに出すかわいいマグカップは大学の後輩にもらったものだし、ふわふわのリラックマのポーチは高校の友だちにもらったものだし、みんなが大好きなこたつはいとこのお兄ちゃんのお下がりだ。

リラックマグッズをたまたまもらって複数持っていると、リラックマが好きなんだろうと思ってさらにリラックマグッズをもらうこともある。そうやって身の回りにリラックマが増えてくると、私自身、リラックマが好きなんじゃないかという気がしてくる。

人にもらったものって私がほしいと思って自分で選んだものではなくて、たまたま私のものになったものなんだけど、それって他の人から見たらどっちでもいいことなのだと思う。

私にとっては、技術とか、能力とかもたぶん同じで、最初は親がしてくれた教育があって、それをもとにどんどん積み重なってきたものを見た人から、これができるならこれをやってみたら? これとこれができるならこれもやってみたら楽しいんじゃない? と手渡されたものを大事に使ってきた。でも、そうしていつの間にか積み重なったものの全体を周りの人が見ると、「向上心が高い」というふうに見えるらしい。さすがに自分で向上心が高いとは思わないのだけど、今の仕事好きなのかなって気がしてしまうこともある。自分で「これができるようになりたい」と思って取り組んだことなんか、一度もないのに。

一寸先は沼

興奮したままの状態で筆を執ることができなかったことを残念に思う。

 

ディズニーランドに行こうなんて話が出たのは、前日の23時を回った頃だった。遠方の友人が私の家に遊びに来ていて、次の日行こうと思っていたカフェが定休日でいけなくなって、代わりに行けるところを探していた。わざわざ有休をとった月曜日で、美術館や博物館は封じられていた。思い切ってディズニーに行ってみるかと冗談のように言うと、それが現実になった。

 

彼女は初めてのディズニーだったが、私は何度か行ったことがあったし、いつものようにはしゃぐだけだと思っていた。いつものようにはしゃぎながら、冷静に、彼女を案内しようと思っていたのだ。ただ、いつものようにはいかなかった。何がいつもと違ったかというと、乗り物メインではなく、パレードやキャラクターをメインに回ったことだった。

 

今までユニバのような感覚で、乗り物こそテーマパークの醍醐味だと思って、パレードやキャラクターには目もくれてこなかった。でも、テーマパークは、その名の通りテーマパークで、乗り物ではなく世界観が売りなのだった。

もちろん乗り物にも世界観は設定されているけど、パレードやキャラクターグリーティングは比べ物にならない。乗り物の世界観は、乗り物自体に閉じられた世界の世界観だ。スプラッシュマウンテンはスプラッシュマウンテンの世界の世界観だし、カリブの海賊カリブの海賊の世界の世界観で作られている。

対してパレードやキャラクターグリーティングは、それぞれの映画の世界観を表現しつつも、パレード全体に統一感が出るように、ディズニーランド、つまり夢の国の全体に溶け込むように設計されている。と、思う。パレードを観たり、キャラクターとハグしたりすることで、私は夢の国の全体を感じるし、私自身が夢の国の全体の中に存在し、溶け込んでいると実感する。その実感によって、私は夢の国の中で、夢の国の中らしく、全力ではしゃいだ。本当に、今までにないくらいに。

 

結果、友人は足を痛めたらしい。前日に決めたから、テーマパークで歩き回るための靴を、スーツケースに入れた靴から選ばなければならなかったせいだ。準備はちゃんとしておいたほうが良かった。

準備といえば、手持ちの耳があるなら、行ってから買うつもりでも持っておいたほうがいいという教訓を得た。着いてすぐにキャラクターが現れても、「まだ耳持ってないから、まずは耳買わなきゃ」と冷静にならずに済む。次は、いつでも慌てて騒いで行動できるように準備していこう。

年末になると日記を書きたくなる

人間、3週間続ければ習慣化すると言われているけれど、私は3週間以上続いたことでも結構簡単にしなくなってしまう。その代表格が日記で、年末になると日記を書きたくなるのに、3月くらいの少し暖かくなった時期にぱったりと止めてしまう。年末はたぶん、新しい手帳を買わなきゃなあ、と思うくらいの時期で。毎年の習慣として手帳は買っているけど、結局スケジュール管理はスマホで済ませてしまうので、日記でも書いてみるかという気分になって、日記が書けそうな手帳を選ぶ。で、3月には止めて、また11月にはぽつぽつと書き始める。だから手帳は毎年最初と最後に妙な膨らみを持って、前にもどこかで言ったけどそれが私の一年の標本のようで、捨てられずに、何年か分が本棚に並んでいる。

人生何度めかのブログを開設したけど、たぶんまた来年分の手帳を買って、最初と最後の方だけ日記を書くのだと思う。もしかしたら、ブログの更新のほうが少ないかもしれない。