思考回廊

文章は全て個人的なものであり、所属・勤務する団体・組織の見解を代表するものではない。

新時代の名古屋めし!元祖台湾まぜそば 麺屋はなび緑店

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 麺屋はなびといえば東京にも轟く名古屋の名店であると同時に、名古屋を誇る新時代の「名古屋めし」である。結論から先に言うが、星5だ。

 当然ラーメンにありつくまでは行列に並んで当分待たされることも多々ある。開店時間よりほんの少し先に着き、開店を待つぐらいの方が結果的に待ち時間は短いのではないか。

 なお、麺屋はなびの名を関する系列店は、それぞれ若干のテイストが異なる。顧客からアンケートを取っており、味については切磋琢磨で向上しているようだ。本店は高畑、味が濃いのは緑、一番旨いと評判なのが弥富である。たまに店のオリジナルメニューもあるので差分をチェックするのも楽しい。

 あまりの人気に、家でメニューを再現するためのパックも限定販売。お持ち帰りも。

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 おすすめのメニューはやはり元祖台湾まぜそばである。ラーメンのまぜそばというジャンルに、辛味噌を加えた斬新なメニューである。

 しかし名古屋には辛味噌が特徴の「台湾ラーメン」というジャンルの名古屋めしが存在する。ここから着想を得ているのだ。もちろん画期的なメニューではあるのだが、名古屋人としては「味わい慣れた台湾ラーメンがこう化けるか!」という感動さえ覚える。伝統を継承しつつ革新を加え、新時代の名古屋めしへと昇華したのがこの「元祖台湾まぜそば」と言える。

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 私が注文したのは大盛り。ニンニクも注文時にマシ(増し=多め)を指定。ここでネギもマシにする時は有料となる。卵、海苔、にんにく、ニラ、ネギ、卵、麺をかき混ぜ、食す。

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 再度言っておくが、私が注文する時はニンニクは必ずマシである。辛味噌とニンニクのハーモニーがたまらないのだ。この二つを豪快に組み合わせることで、口の中では肉味噌の辛さとニンニクの旨味の化学反応が発生する。バチバチ弾けるような旨辛さ。この感覚、まさに「花火」。辛いだけの台湾ラーメンが少々苦手な私だが、このコンビネーションの妙は保証する。

 太麺を食べ終えたら、無料で「追い飯」を頼める。残った具で混ぜご飯を食べられる。余すことなく味わおう。

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 もう一度言うが星5である。名古屋に来た時はぜひご堪能あれ。(アキバと新宿でも食えるが)

簡易版・日本酒サングリアを作った


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 サングリアといえばワインと果実である。しかし「日本酒サングリア」なるものが一部で流行っているようなので作ることにした。

 私が見たいくつか見たウェブ上の報告は、全て女性の手によるものと思われ、その中でも本格的なものでは、そこそこいい日本酒、オレンジ、ストロベリー、スパイスを漬け込む例も。

 多分、それはそれで美味しいのかもしれないが、当方日本酒党であるため、心理的な抵抗が大きい。これを克服すべく、まずはシンプルなレシピでワンクッション置くことにした。

 チョイスしたのは梨である。これもいくつか報告例を見た鉄板である。梨を刻んで、適当な容器に入れ、余った安酒を注ぎ、冷蔵庫で寝かす。一週間ぐらい漬け込むとよりよい。

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 3日後ぐらいでも十分に美味。

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 梨はあまり好きではないが、日本酒をみずみずしく吸い込み、優雅な味わい。一方で日本酒は、安酒特有のエグみ、アルコール感を中和し、甘くて飲みやすいまろやかな仕上がりとなっている。見事な相互補完関係。この組み合わせはお見事。

 ストロベリーやらスパイスやらには懐疑的であったが、もしや本当に旨いのかもしれない。後日試す。

協和酒造純米大吟醸初雪盃

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 愛媛の銘酒「初雪盃」は、はっきり言って旨い。純米大吟醸もいい。芳醇。

 しかし個人的趣向として無濾過生原酒のような荒々しい酒が好きである。初雪盃については後日筆を改める。その時に語り尽くしたい。

協和酒造 初雪盃 40% 純米大吟醸 720ml
協和酒造 初雪盃 40% 純米大吟醸 720ml

別に旨くはないが評価したい、富久錦 Fu レビュー

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 富久錦の純米酒"Fu"を飲んだ。

 小洒落た名前とロゴから、てっきりワインではないかと思うところだが、そう。飲み口はまるで白ワインだ。もちろんこれは日本酒なのだが、日本酒とはかけ離れている。度数は8%、日本酒度はマイナス60%。

 正直言って別に単体では旨くはない。甘酸っぱく、後味も違和感がある。フルーティといえばフルーティだが、甘すぎてややエグい。

 しかし食前酒と考えれば後味の違和感も大した問題ではない。チーズ、レーズン、洋食など、白ワインに打って付けの料理と一緒に味わうのであれば、これほど奇をてらいつつも適切なチョイスはない。実に合う。そして何よりこれは白ワインではない。日本酒でありながら、白ワインのシチュエーションが相応しい"Fu"は、日本酒の裾野を大きく拡大する野心作と言えるので、その志の高さを大いに評価する。

富久錦  純米 Fu. 500ml
富久錦 純米 Fu. 500ml

日本酒純米大吟醸まぼろし(幻赤箱)レビュー

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 誠鏡 純米大吟醸 幻赤箱を飲んだ。

 開封するとまず非常に香り高い。果実、まさにりんごのような華やかな香りが心地いい。

 飲むと口の中に同様の甘い香りが広がる。その香りから予想したほど芳醇すぎることもなく、キリッとした日本酒らしい味わいはしっかりある。このため後味もよい。全体として上品な印象を受ける。さすが昭和初期、全国品評会で選ばれ御用酒として天皇陛下に捧げられていただけある。

 このような高貴で完成度の高い酒を、料理とともに飲むのは実にもったいない。単体でじっくり味わうのが正解であろう。

誠鏡 純米大吟醸 幻赤箱 720ml【お取寄せ品】2~3週間お時間かかることがあります。
誠鏡 純米大吟醸 幻赤箱 720ml【お取寄せ品】2~3週間お時間かかることがあります。

ラーメン屋 麺屋玉ぐすく ソーキそば レビュー

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 名古屋市千種区、麺屋たまぐすく。最寄りは今池駅。駐車場は近くに有料駐車場。

 ラーメン屋ながら推しのメニューは沖縄、ソーキそば。とりあえずソーキそばをいただく。

 かつおだし、魚介スープ。強烈な味わいではないがしっかりと出汁は出ていて美味しい。沖縄や、大須沖縄カフェで食べられるものと比べるとやや薄味で物足りない。

 縮れた白い平打太麺はつるつると喉を通る。もっちりしたコシがいい。

 ソーキは別皿で出てくるので自分でのせる。脂がぷるぷるしていて良い。これは旨い。

 星3つ。メインメニューがあえてこれというのが面白い。他のラーメンのメニューを後日食す。

退屈すぎるリメイク版「日本のいちばん長い日」を観て、再確認する昭和版の「狂気」と「スピード感」。

 原田眞人によるリメイク版「日本のいちばん長い日」を、上映開始日の最速上映時間に映画館で観た。しかし、終始退屈であった。

 一方で、1967年に公開された岡本喜八による昭和版「日本のいちばん長い日」は、昭和天皇が終戦の詔書鈴木貫太郎に命じるまでわずか20分、そこでタイトルバックが流れ、残りの時間は「8月15日の玉音放送に至るまでの24時間がいかに濃密であったか」というテーマを描き切ることに注力する。迫るタイムリミットに、視聴者は手に汗を握る。

 三船敏郎の握る日本刀で描写する威厳、黒沢年男天本英世の怪演など、昭和版は俳優に力があった。それを差し引いても、残念ながら昭和版の出来の良さを浮かび上がらせる程度の価値しか、リメイク版には見い出すことができなかった。

日本のいちばん長い日 [東宝DVD名作セレクション]
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