事業を考える上で必要不可欠!「ファネル」の考え方とは?
折角ブログを書いているので、他記事をまとめるだけでなくオリジナル記事も書いていこうと思います。特に、「マーケティングやグロースについて勉強しはじめる前に知っておけたら良かったこと」を中心に今後書いていければ、読者のみなさんにも役に立つブログになるのかと思うので、その視点で書いていきたいと思います。
まずはどんな事業を考える場合にも重要な「ファネル」という考え方に付いて書き綴ってみたいと思います。
「ファネル」って何?
ファネルはもともと、ロートのことを指しており、これが顧客獲得のプロセスを考える際に非常に有用なこともあり、営業・マーケティングの世界で日常的に使われる単語となりました(定着した理由はあくまで予想w)。
考え方はシンプルで、 ファネルの上から「お客さんになりそうな人」を沢山流し込み、色んなプロセスを踏んで、実際お金を払うお客さんが下から出てくる、というイメージです。
「お客さんになりそうな人」を一般的に「リード(Lead)」と呼びますが、リードの数は実際お金を払ってくれるお客さんより圧倒的に数が多いものです。逆に考えると、目標の客数にたどり着くにはそれよりずっと多くのリードに対して商品・サービスを売り込んでいく必要があります。
ファネルは上部が大きく、下部に行くに連れて先細っています。これがリードの数とお客さんになってくれる方々の数の大小関係を表しています。
ここで一番大きなポイントは、下記の点かと思います。
- 商品を買ってくれるのは、リーチしたうちのごく一部の人だけ。
- 一回の売上を上げるのにはその何倍もの人にリーチする必要がある。
営業をする上で断られることは日常茶飯事ですが、一つ一つの営業活動は大切にしつつも、一回一回売れなかったからといって落ち込む必要はありません。寧ろ売れるのは営業をかけたうちの一部の人なので、(適正な価格設定をしているなら)成功するパーセンテージのほうが低いはずです。
「ファネル」の使い方
では、ファネルの意味がわかったところで、実際使ってみることとしましょう。
例えば、マッチ売りの少女がマッチを売っていたとします。一箱のマッチが仮に200円で売れるとして、200円売上があればコンビニで食べものを買えて生き延びられるとします。
この際、目標客数は1人となり、ではその1人を獲得するには何人のリードに営業する必要があるのか考えることになります。
コンバージョンレート
仮に、過去の販売経験から、100人に2人が買ってくれるというのを知っていたとします。この購入性向を一般に「コンバージョンレート(Conversion rate)」と呼びますが、この場合コンバージョンレートは「2% (=2/100)」ということになります。逆算すると、生き延びるには1÷2%=50人のリードに営業をかける必要があるということですね。
このように、コンバージョンレートというのは目標達成のために何人の人にリーチしないといけないのかを知る上で非常に重要な数字です。
サイクルタイム
50人に営業をかけないといけないとわかったところで、次に顧客辺りにかかる営業時間を考えてみることにしましょう。
1人のリードに対してマッチを売り込むのに3分、次のリードのところまで移動するのに3分かかるとします。1人のリードに付き6分という計算ですが、この一人あたりの営業にどのくらい時間がかかるかを一般的に「サイクルタイム」と呼び、こちらも意思決定をする上で非常に有用な指標です。
今回の例だと、サイクルタイムが6分かかるので、一時間あたり60÷6=10人当たれるわけです。よって、目標売上に到達するには50人÷10人=5時間かかるという計算です。
行動をする際の意思決定に利用
さて、ファネルを考えることによって、目標売上を達成するのに客数よりずっと大きな数のリードに営業をかける必要が有ることがわかりました。
次に、過去のコンバージョンレートを利用し、50人に営業をかけないといけないことがわかりました。
更に、サイクルタイムを考えることで、目標売上に到達するのに5時間かかることがわかりました。
これらのツールを利用することで、マッチ売りの少女もかなり営業プロセスに具体的なイメージが持ててきたはずです。
町に出た時点で、マッチ売りの少女は自分が寒さの中生き延びられるのは4時間位だと予測できたとすると、今回は営業を諦め、また別の日に出直すという判断ができたことでしょう。
このように、ファネルを考えることは、命を救うことにも繋がるんです。
最後に、
本記事を通してファネルの考え方がより多くの方に知って頂けたのなら幸いです。
私はもともとは知らなかったのですが、マッチ売りの少女はマッチが売れないと父親に叱られていたようで、父親に叱られるのが怖くて、家に帰らなかったそうです。
ただでさえコンバージョンレートが低くなるであろう大晦日の日に少女をマッチ売りに行かせた父親は、営業部長として失格ですね。(まあ、人としても失格ですねw)現実の世界にもこんな営業部長は沢山いそうですね。
読者の皆さんからの質問もどしどし応募中ですので、お気軽にお問い合わせ下さい!
SlushAsiaに行って
日本最大のスタートアップイベント「SlushAsia」に参加してきました。
日本のイベントにも関わらず、海外に引けをとらない規模感と演出だったのが印象的です。
ブースを出すスタートアップの数や質も想定以上でした。スタートアップのベストプラクティスなどもウェブで拾える時代なので、伸びる会社・人はどんどん伸びていけるのでしょうね。
スキルを売れるサイトのまとめ
「スキルを売れるサイト」にはどんなものがあるのか。調べた結果をまとめてみました♪
Coconala
オンライン完結型。ちょっとしたスキルも売ることが出来る。「スキルを売る」という意味では一番良さ気。
Lancers
フリーランスの仕事を見つけられる。同種のCrowdworksと並んでフリーランスの仕事を見つけるには良さそう。仕事の種類によっては単価が異様に低い印象を受けた。
Crowdworks
Lancers同様、フリーランスの仕事を見つける場所。Lancersとの違いはパット見不明。
Gumroad
情報商材や出版物等、商品やサブスクリプションを販売するプラットフォーム。集客は自分でしないといけないのが何点かもしれない。
Ameroad
情報商材をアプロードしたらTwitterを通して販売できるという仕組み。Gumroadのパクリっぽい&サイト自体がしょぼい印象を受けた。フォーカスがアニメやゲームクリエイター向けで、それ以外の商品は無い印象。
Street Academy
オフラインでの講座を開いて人集めをする、というイメージ。チケット販売の手助け的な位置づけなのか。有料の勉強会等開くには良さそう。
Manebi
サイトのデザインが胡散臭い。レーティングの少なさから察するに、ユーザーがそこまでいないのではないか。掲載されている内容はビジネス寄りな印象。
Naverまとめ
まとめページを作って、閲覧数に応じて金額が支払われる。PV辺りの稼ぎは0.02円程と少ないので、小遣い稼ぎや、他サイトへの誘導に使えるのではないか。
まとめ
最後に、比較しやすいよう表にしたものを載せておきます。
売りたいスキルにもよりますが、試してみる価値がありそうなのは、
と言った感じですかね。また、最近だと note.mu で情報を売るかたもいるようで。
ランディングページを利用したビジネスアイディアのヴァリデーションその2
前の記事に引き続き、同じ著者からのLPを利用したビジネスアイディアのヴァリデーションに関しての記事。
LPを利用したヴァリデーションをしたい場合、SEOには期待できないし、まだ自分のソーシャルを通して拡散したくないという場合も多いかと思う。そこでPaidチャネルになってくるわけだが、AdWords・Facebook・Twitter等を利用したペイドチャネルでのヴァリデーション手法が下記のリンクにまとまっている。
ヴァリデーションの目的としては以下の点をある程度数値化することが目的となることが多い:
- 検索量はどのくらいあるのか(そのサービスに興味がある人の数xどのくらい熱心に興味が有るのか)
- 広告のコンバージョン率(売り文句が響くものなのか、バリュー・プロポジションがリーチしたいオーディエンスにとって魅力的なものか)
- LP上のコンバージョン率(売り文句が響くものなのか、バリュー・プロポジションがリーチしたいオーディエンスにとって魅力的なものか)
- 最終的なコンバージョン数(オプティマイズする前の時点でどの程度のコンバージョンが得られたか)
上のPaidチャネルを通した実験により、マーケットに対してより定量的な知見を得ることができる。
なお、定性的な知見を得るにはユーザー・インタビューといった手法を用いることになる。
スタートアップの世界で活躍したい人のためのキャリアアドバイス
スタートアップの世界で活躍したい人のためのキャリアアドバイスをまとめた資料で、以下が非常に参考になるリストだったのでメモ:
"The 1% Career Advice That’s Actually Useful"
https://blog.orangecaffeine.com/the-1-career-advice-that-s-actually-useful-dc12dade830b#.xpb1jdwm4
リンクが更に複数記事へのリンクになっているのでかなり読み応えがあるが、良質なものばかりなので読む価値があり。
ネットワーク効果の効くビジネスについて
参考になったのでメモ:
All about Network Effects – Andreessen Horowitz
ユーザーの増加に合わせて価値が上がるようなサービスも、最初のユーザーがつかなければ意味が無い。そこで「一人で使っても価値がある」機能を持たせることで、ユーザーが少ない状態でも使うインセンティブを持たせ、最初のユーザーをつける。そしてネットワーク効果が効くところまでもっていく。