悪口漫才の不安とか
M-1グランプリ2022、ウエストランドの優勝で終幕。最終審査でさや香に票を入れ、首を傾げていた大吉先生。いろんな憶測が飛び交っているけど、わたしも首を傾げたい。
まっちゃんは、テクニックとキャラクターがあれば悪口漫才も受け入れられることが証明された、って言ってたけど、人を傷つけない笑いが求められて窮屈だったみたいなことも言ってたけど、なんでそれが求められてきたのか、悪口が封じられてきたのかをすっ飛ばして、自分たちが息苦しかったからという理由だけでそれを解禁していいわけない。
大吉先生は、きっとあさイチでたくさんの弱者の問題に触れて問題意識を抱えてきて、「これは、開けてはいけない風穴なんじゃないか?」って思ったんじゃないかな。
なぜ封じてきた穴なのか忘れたふりをして、自分たちのストレスをウエストランドに託して発散しようとしていないか?って思う。だから怖い。
井口も「これ漫才のネタだから!ファミレスの店員になりたいっていう導入を信じる人はいないけど、悪口だけは本心だと信じる人が多い」とか言ってたけど、それはイジメをする側の言い訳の常套句じゃないか。「冗談のつもりだった」って。
悪口は楽しい。言ってるとき、多分なんかダメな脳汁出てる。だからこそ、その「楽しい」を「面白い」と勘違いしちゃダメなんじゃかいかと思う。多分、使う脳の部分が違うんだ。
みんなが一生懸命美味いサラダを作って競っているところに、焼肉持ってくるみたいな。そんなふうに見えた。
配慮は疲れる。疲れて弱った身体に、毒はよく効くだろう。社会が悪口の中毒症状に陥りませんように、これが杞憂に終わりますように!