れーるノート

首都圏のレール輸送といずっぱこ

2024/4/13 岩切工臨など

前回の記事の続きです。

 

om08amagi.hatenablog.com

 

翌日は早朝から活動開始。前日の天気予報は雲なのか霧なのかわかりませんがとりあえず明け方は曇る的な話でしたが、ものの見事に快晴。完全に曇り想定だったのでどうしようかなとあれこれ考えているうちにあっという間に到着しました。

 

551 DE65 1+キヤE195系ST-6+ST-7編成 仙台港

 

久々の仙台港駅。既にキヤを2編成繋げた551列車が待機していました。この日の送り込みはST-6+ST-7編成。今年の1月5日から3月20日まで尾久に貸し出されていた編成です。前日に行われた仙台港までの送り込みより東北エリアでの運用に復帰となりました。

 

ところで、機関庫の方に目をやるとタキ1000-1000の姿が。目撃を見る限りでは割と長期間にわたって仙台港に留置されているようで、どういう目的なのでしょうか…?

 

 

さて、ここからさらに移動しまして、仙台埠頭駅へ。

 

この日発送されるキヤが留置されていました。

 

手前がST-4編成、奥がST-5編成。この日は送り込みも発送も2編成併結でした。

 

程なくして踏切が鳴動。仙台港から180°カーブを描くように551列車がやって来ました。

 

 

551 DE65 1+キヤE195系ST-6+ST-7編成 仙台埠頭

 

遮断機のない第3種踏切、背景に広がる埠頭の景色。首都圏では見られない、たいへんに素晴らしい光景です。

 

仙台港からやって来た551列車は機回線に到着。

 

すぐに牽引機のDE65 1が切り離され、構内の西側へ。

 

小牛田の定尺キヤ全6編成のうち4編成が仙台埠頭に集結している、非常に素晴らしい光景です。

 

などと感動している暇もなく入換が進みます。ST-6+ST-7編成を切り離したDE65 1は折り返して貨1に入り…、

 

ST-4+ST-5編成と連結。構内の西側へと引っ張り出していきます。

 

ちょうど頭が揃ったところで1枚。何度も言いますが本当に素晴らしい光景です。

 

ゆっくりと西側に進んでいき…、

 

この位置で停車。

 

推進で本線へと押し込みます。

 

この位置で停車。これでST-4+ST-5編成の据付は完了です。

 

続いてST-6+ST-7編成の入換です。DE65 1が切り離され、再度構内の西側へ。機回線のST-6+ST-7編成と連結しまして…、

 

やはり構内の西側へ。

 

折り返して推進で先ほどまでST-4+ST-5編成が留置されていた線路に押し込んでいきます。

 

かなり手前の方まで押し込んでいました。

 

これでST-6+ST-7編成の入換は終了。このあとレールの積み込みが行われまして、後日発送という流れになります。

 

さて、入換もいよいよクライマックス。ST-6+ST-7編成を切り離したDE65 1が再び西側に引き上げ…、

 

単機で機回線へ。

 

ST-4+ST-5編成の脇を通って構内東側へ。

 

2020年10月にJR東日本から仙台臨海鉄道へ譲渡されたDE65 1。元々はDE15 1538として長岡車両センターに配置されていました。ラッセルヘッドをつけて雪国を爆走していた除雪用機関車が、現在は仙台の港町で淡々と貨物輸送に従事しているというのもなかなか面白い話です。

 

そんなDE65 1が本線のST-4+ST-5編成に連結されまして、これにて一連の入換が終了。

 

552 DE65 1+キヤE195系ST-4+ST-5編成 仙台埠頭

 

踏切が鳴動し、552列車が仙台埠頭を発ちます。この日の仙台埠頭発送、岩切工臨です。この時期は太陽の向きがあまりよろしくないので今回は広角で。空が綺麗でよかったです。

 

制限15のカーブをゆっくりと進み、まずは仙台港駅を目指します。

 

552列車の去った仙台埠頭駅。再び静かな時間が流れ始めます。

 

首都圏出張でまさに大車輪の活躍を見せたST-6+ST-7編成。このあとは4月16日の千厩工臨で発送されていったようです。

 

さて、この後は発送を追っかけ。仙台港駅で停車している間に先回りしまして、樋の口大橋へ。

 

660 DE65 1+キヤE195系ST-4+ST-5編成 仙台港~陸前山王

 

仙台港から列車番号を660に変えたDE65 1とST-4+ST-5編成がゆっくりとやって来ました。三陸沿岸道路と砂押川の間を貫き陸前山王に至る、臨海本線のハイライトとも言える区間です。キヤE195系小牛田車の運用開始から約3年半、遂にこの場所での撮影が叶いました。

 

積み荷のレールもよく見えます。ST-4編成は50Nレールが32本、

 

ST-5編成は50Nレール24本でした。ぎっしり満載も美しいですが、上下12本ずつのこの積み方もかなり芸術点高めです。

 

振り向くとこちらもまた素晴らしい景色。多賀城の駅前を通り、仙台港から太平洋へと流れる砂押川、河原の桜も半分くらいは残ってくれていました。

 

そして仙台から青森県八戸へ至る三陸沿岸道路。仙台臨海鉄道東北本線を跨いだ先に多賀城ICがあり、続いて利府JCTで富谷(東北自動車道方面)と松島・石巻を経て八戸へ向かう道に分岐します。さらに奥には2002年の日韓ワールドカップ等に使用された東北最大級のサッカー場宮城スタジアムも見えます。

 

660列車はここから左手に大きくカーブし、陸前山王駅東北本線と合流します。姿が見えなくなるまで見届け、これにて朝の部が終了です。ホテルへと戻り、のんびり朝食を堪能しました。

 

朝食後は少し休みまして、ホテルをチェックアウト。多賀城の駅へと向かいます。

 

仙台埠頭の最寄り駅…、と表現するにはやや無理があるように思えますが、鉄道で行くのあれば一番近い駅ということになる多賀城駅。昨年から撮り鉄やそれ以外の目的で何度も訪問していますが、いいところです。2024年は多賀城創建から1300年の節目の年ということで、駅前公園にパブリックアート「印歌の痕 ~weave history」が設置されています。

 

余談ですが、特別史跡多賀城跡の最寄り駅は仙石線多賀城駅ではなく東北本線国府多賀城駅です。まあ多賀城駅多賀城跡と多賀城駅~仙台埠頭がだいたい同じ距離みたいなので、そう考えると歩けなくもないな…、とは思ってしまいますが…。

 

ということで、次なる目的地は国府多賀城の隣の駅、陸前山王です。決して歩けなくはない距離ですが、朝の部でだいぶ体力を持っていかれたのでここは電車に頼ります。多賀城市を南北を貫くのはバスのみなので、電車で向かう場合には一旦仙台か高城町に出る必要があります。30分ほどの乗車で陸前山王に到着。駅を出て高橋跨線橋へと向かいます。

 

※入換(岩切工臨) キヤE195系ST-5+ST-4編成 陸前山王

 

着くと既に入換が始まっていました。一見すると後打ちのようですが、推進運転で上3へと進入してくる場面になります。

 

そして発車までこの位置で待機。駅前の桜がとても綺麗でした。今年の尾久キヤと桜のコラボはなかなかタイミングが合わずとうとう撮れず仕舞いでしたが、どうにか小牛田車で撮ることができました。

 

隣の国府多賀城駅多賀城跡の最寄駅なら、この陸前山王駅は駅前がすぐ特別史跡山王遺跡という、歴史を感じさせる区間です。この山王遺跡千刈田地区はかつて陸奥守の邸宅があった場所だそうです。

 

 

キヤ追っかけの合間ではなかなか厳しいものがありますが、いつか時間を作ってゆっくり観光したいものです。

 

工9542D 岩切工臨  キヤE195系ST-4+ST-5編成 陸前山王

 

しばらく眺めているとキヤが仙台方面に向けて発車。目的地の岩切は隣の駅ですが、東北本線の上り線から直接仙台レールセンターに入れないため、一旦仙台駅へと向かいます。

 

ということで、岩切こ線橋に先回り。先日仙台レールセンターを眺めた場所の道を挟んだ反対側の景色です。仙台で折り返してきたキヤの姿がチラッと見えます。

 

しばらく待っていると先に利府行きの列車がやって来ました。所定は701系の2連らしいのですが、土休日だからかE721-1000が使用されていました。

 

※入換(岩切工臨) キヤE195系ST-5+ST-4編成 岩切~仙台レールセンター

 

そしてキヤの入換がスタート。仙台レールセンターに向けてゆっくりと進んでいきます。列車としての運転は岩切駅までで、仙台レールセンターまでは保守用車として運転されているようです。

 

仙台レールセンターでは留置中のLT-4編成の隣に入りました。

 

取卸しは後日行われるようです。

 

定尺キヤが仙台レールセンターに出入りする光景も見てみたいなと思っていたのですが、まさかこんなにもタイミングよく撮れるとは思いませんでした。

 

ということで、これにてこの日の撮影は終了。仙台埠頭発着工臨では最も短区間の輸送ではありますが、最初から最後まで見届けられたのはよかったなと思います。

 

この後はこ線橋の入り口にある和風レストラン「まるまつ」で昼食。東北地方(一部栃木県)限定のチェーン店なんですね。帰りの切符も押さえまして、あとは帰るだけです。

 

最後に仙台駅に戻りまして、ペデストリアンデッキから駅舎を。昨年から何度か来ていますが、ここまで綺麗に晴れたのは初めてでした。

 

あっという間の2日間でした。また近いうちに行きたいものですね。

 

以上です。

 

2024/4/12 仙石線・仙台駅

4月12日から13日にかけての撮影分です。

 


 

先日新しいレンズを購入しまして、何か試し撮りをしたいなと考えていたのですが近場の被写体が特に思い浮かばず。ならばとえきねっと東北新幹線の切符を押さえまして…、

 

やって来ました、1ヶ月ぶりの仙台です。

 

今回は遅めの出発だったので仙台に着いたのは夕方。金曜日ということもあって車内はそれなりに混雑していました。

 

宿のチェックインまで時間があったのでたまにはと新幹線ホームをうろうろ。新幹線のホームってどこも同じようなものだと思っていましたが、この駅の雰囲気はなんだかすごく好きです。

 

さて、前回は仙台駅前の宿を利用しましたが、今回は多賀城にしました。仙台から20分ほど仙石線に揺られ、駅から少し歩いて宿へ。荷物を置いて一休みしたところで再び駅に戻って牛タン。そのまま仙石線の改札向かい、今度は陸前原ノ町へ。

 

1921S 普通 石巻  205系M12編成 陸前原ノ町

 

新レンズの試し撮りがてら仙石線を何本か撮ってみました。まずは先日撮ったダブルパンタのM12編成。てっきり常時パンタ2丁上げているのかと思っていましたが、霜取りシーズン(?)のみだったんですね…。

 

1948S 普通 あおば通  205系M4編成 陸前原ノ町

 

程なくして対向のあおば通行きが発車。2WAYシート装備のM4編成でした。この1週間後、4月18日に郡山総合車両センターへと配給されました。

 

1949S 普通 東塩釜  205系M10編成 陸前原ノ町

 

続いて東塩釜行きのM10編成。いわゆるノーマルの車です。ここまでゴリゴリに改造されていると何を以てノーマルなのかという感じはしますが…。

 

1950S 普通 あおば通  205系M19編成 陸前原ノ町

 

そして対向のM19編成。山手線・埼京線からの転属車が大半を占める仙石線ですが、この編成は唯一南武線からの転属車だそうです(元ナハ48編成)。まあ南武線の1200番代も元を辿れば山手線の車だったわけですが…。

 

ガキ 少年の頃に乗ったであろう車両がこうして今も活躍しているのは感慨深いですね。

 

2031S 普通 高城町  205系M4編成 陸前原ノ町

 

M4編成があおば通から折り返してきました。5月末にはこの編成と鶴見線205系を並べての撮影会を郡山で行うようですが、撮影会の後は…、どうなるんでしょうか。

 

1932S 普通 あおば通  205系M13編成 陸前原ノ町

 

〆に対向のM13編成と、

 

2041S 普通 東塩釜  205系M11編成 陸前原ノ町

 

M11編成を撮って仙石線の撮影は終了。このままあおば通行きに飛び乗りまして、再び仙台駅を目指します。

 

5543D 快速 女川  HB-E210系C-4+C-*編成 仙台

 

ということで第2部、仙台駅のカッコいい電車および気動車の撮影です。まずは仙石東北ラインのHB-E210系。1日1本の石巻線直通列車です。

 

その隣に586Mが到着。

 

前回撮った時もご紹介しましたが、右側のC-4編成は2015年2月に撮ったこの甲種の機関車の次位に連結されており…、

 

左側のP4-17編成も2017年2月に甲種を撮っていました。地元で撮った車両たちがこうして活躍している姿を見られるのもまた感慨深いものがあります。

 

程なくして5543Dが女川へ向けて出発。これをもって仙石東北ラインの運転も終了となります。

 

268M 普通 原ノ町  701系F4-16編成 仙台

 

続いて原ノ町行きの268M。カッコよすぎて遂に模型買いました。

 

回****M 回 送  E721系P-18編成 仙台

 

しばらくすると上4にE721系の回送が到着。ワンマン対応のP-18編成、どうも定期運用ではないようですが…、何だったんでしょう。

 

270M 普通 新地  701系F4-17+E721系P-**編成 仙台

 

そしてF4+Pの270M。ここまではダイヤ改正前と同じようなラインナップですが…、

 

1番線にE657系が到着。

 

今年のダイヤ改正でひたちの仙台発着便が見直され、下り最終便が19号から21号に変更となりました。

 

21M 特急ひたち21 仙台  E657系K17編成 仙台

 

19号は6番線着でしたが、270Mとバッティングするためか21号は1番線着に。まさかの編成撮りが可能になりました。

 

仙台に来るとよく当たるグリーンレイクなK17編成。是非とも他のリバイバルカラーも狙っていきたいところです。

 

2563D 普通 小牛田  HB-E210系C-5+C-*編成 仙台

 

また、この変更に伴って1番線発だった2563Dが2番線発に変更。こちらは編成撮りができなくなる形になりました。1本後の2565Dは1番線のままのようですが…。

 

ということで、1時間ほどの滞在ですがなかなかの収穫でした。この後は再び仙石線に乗車。宿に戻って翌日に備えます。

 

つづく。

 

2024/3/15 新幹線総合車両センターなど

前回の記事の続きです。

 

om08amagi.hatenablog.com

 

仙台レールセンターを見学した後は仙台駅に戻って昼食。新名物と噂のマーボー焼きそばをチョイスしました。

 

撮るものも撮ったのでこの後はブックオフ→ポポンデッタという何しに仙台まで来たのかよくわからない行程となったのですが、ブックオフの店内で知人が突如行きたかったところを思い出したので急遽移動。あおば通駅の発車メロディに感動しつつ仙台~岩切と乗り継いで利府線へ。仙台レールセンターを眺めながら終点の利府駅まで乗車。そこから少し歩きまして…、

 

やって来ました新幹線総合車両センターです。といっても車両センターの端にある区画で、入口で受付をすれば保存車両がある広場と建屋内にある「PRコーナー」に入ることができます。

 

目的は953形 "STAR21" 、1992年に登場した高速試験車両です。愛称の"STAR21" は Superior Train for Advanced Railway toward the 21st century の略。この時点でもうカッコいいですが…、

 

なんといってもこのロゴマークです。オシャレ過ぎる。その下には425km/h走行の達成を記念したステッカーも取り付けられています。

 

日本の鉄道車両として初めて時速400キロの大台を突破したSTAR21。車両としての性能はもちろんのこと、軌道や電化設備などの改良も大きな要因であったと言います。現在の新幹線の高速運転の礎となった車両です。

 

この新幹線総合車両センターには連接台車を有する953形5両のうち2両が保存されており、通常構造の952形4両のうち先頭車両が滋賀県米原市にある鉄道総合技術研究所風洞技術センターにて保存されています。

 

そんなSTAR21の隣にもう1つ新幹線試験車両が保存されています。新幹線961形電車です。国鉄が1973年に開発した新幹線用の試作電車で、開発当初は東海道・山陽新幹線での試験走行に使用されました。1979年からは小山試験線で走行試験を行い、当時としては最速記録となる319km/hでの走行を達成。東北新幹線開業を目前に控えた1982年5月にその役目を終え、この仙台の地で保存されることとなりました。

 

試験車両としての実績もそうなのですが、東海道・山陽新幹線東北新幹線の両方を走行した、歴史的に見ても極めて珍しい車両となっています。現役当時は0系と同じ青い帯を纏っており、この新幹線総合車両センターに来てから200系と同じ塗装に変更されたようです。そんなわけで、塗装の剥がれた部分から現役当時の青い塗装を見ることができます。

 

車内も開放されていたので見学。運転台に入ることもできます。

 

 

 

客席には様々な形式の椅子が置かれていました。

 

そんな2つの試験車両の隣にはおなじみ200系の姿。トップナンバーE1編成の東京方先頭車221-1と食堂車237-1の2両が保存されています。これもまた大変に貴重な車両です。

 

続いて建屋内にあるPRコーナーへ。写真や部品の展示はもちろん、鉄道模型レイアウトなどもありなかなかの充実度なのですが…、

 

最も心を揺さぶられたのはこちら。奥から「200系やまびこ」「E2系やまびこ」「E4系Maxやまびこ号」のミニチュア。東北新幹線の「正しい」歴史がここに示されています。

 

また、プラレールレイアウトのケースにはE2系+E3系のいわゆるJR編成やE4系などのイラストが貼り付けられており、こちらもまた「「正しい」」歴史が示されています。

 

このほか、これまで数え切れないほどの子ども達を鉄の道に誘った伝説の絵本「のりもの100点」シリーズもきっちりと本棚に備えられており、たいへんに素晴らしい施設となっています。個人的な願いとしてはこのままリニューアルなどせずに、新幹線の「「「正しい」」」歴史を語り継いでいってほしいと思います。

 

ところで帰り際に気付いたのですが、広場にあるこの遊具のような何か、よく見たら新幹線の「鼻」でした。遊び心と新幹線への愛を感じられる施設です。

 

 

この後は再び利府駅へ。コミュニティーセンターが併設されているとはいえ、支線の終端駅としてはかなり立派な駅舎です。

 

というのも、かつて利府線は支線などではなく、れっきとした東北本線の一部分でした。

 

かつてはここから品井沼まで線路が続いていたのですが、勾配が仇となり新たに開通した塩釜経由のいわゆる海線にメインルートを譲る形となり、最終的に利府~岩切間のみが残ったのでした。

 

ここから来た道を戻るように仙台駅へと向かい、さらに1駅進んで長町駅へ。

 

駅先で並びを撮ってから当初の予定通りポポンデッタ仙台長町店へ。お店のある商業施設 THE MALL のあまりのデカさに驚愕。

 

そして仙台市営地下鉄で再び仙台駅に戻り、今度は仙石線多賀城へ。2日間にわたる旅の〆は牛タン、素晴らしい思い出になりました。

 

仙台駅に戻るとコンコースがやけにざわついていたので何事かと思ったら、強風の影響で在来線のダイヤが大幅に乱れているとのこと。ちょろっとホームに降りてみると…、

 

2976M 普通 梁川  AB900系AB-3+AB-1編成 仙台

 

18:21発の阿武隈急行線直通列車が21時の時点でもまだ抑止されていました。しかも普段は5番線から発車するところを6番線に変更されていました。

 

幸い新幹線は概ね時刻通りの運転だったので予定通りの列車に乗りまして、一路大宮へ。これにて2日間の旅が終了しました。ご一緒しました中央快速さん、たいへんにお疲れさまでした。

 

以上です。

 

2024/3/15 仙台レールセンター

前回の記事の続きです。

 

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陸前小野から仙石東北ラインに乗りまして、その速達性に感動しつつ岩切駅で下車。駅を出て少し歩き、岩切こ線橋を目指します。

 

やって来ました。仙台レールセンターです。何度か横は通過しましたが、訪問はこれが初めてです。

 

ちょうど小牛田のロンキヤ LT-4編成が留置されていました。チキ車の入換に使用するWD-H18Aの姿も見えます。

 

さらに奥には積込用の門型クレーンがずらりと並んでおり、その下には長尺レールが山積みになっています。

 

左側の小さな門型クレーンは定尺レール用と思われます。仙台埠頭から発送されたいわゆる「岩切工臨」のレールはここで降ろされているようです。

 

しばらく眺めているといきなりE8系が出区していきました。この日はダイヤ改正前日、運用開始に向けた回送でしょうか…?

 

というのも、仙台レールセンターは新幹線総合車両センターと隣接しており、この広大な鉄道用地の大半を新幹線の施設が占めています。そのほか、仙台総合訓練センターにも隣接しており、訓練車の719系の姿も見られます。

 

また、西側は仙台新幹線保線技術センターと隣接しており、やはり新幹線に係る施設が大部分を占めていることがわかります。

 

この4つの施設は全て線路が繋がっており、諸々の制約はあれど理論上は行き来することが可能となっています。また、一部の線路は標準軌狭軌の3線軌条になっており、在来線で輸送してきたレールを新幹線用の保線車両に積込み、新幹線総合車両センターから本線への連絡線を経由して各所に輸送するということを行っています。

 

そんなわけで、いわゆる「仙台レールセンター」としての区画は、この広大な敷地のほんの一部分ということになります。正直なところ各施設の境界もよくわかりませんが…。

 

ちなみに新幹線は連絡線を介してこの巨大な施設と接続していますが、在来線はいわゆる利府線東北本線利府支線)の線路と接続しています。一番東側の線路は普通に電車が行き来する線路というわけです。

 

岩切駅の下り方から仙台レールセンター方面を望むとこのような状態になっています。ここから大きく左にカーブし、岩切こ線橋を潜って仙台レールセンター・新幹線総合車両センターの脇をひたすら進み、終点の利府駅へと至ります。

 

利府線の電車は当然岩切駅の出発信号機の現示に従って発車していきますが、仙台レールセンターに入る際は入換信号機によって入線することになります。利府線用の1・2番線と側線(下5)の3線から行き来ができるようです。

 

余談ですが、利府線から来た列車は東北本線の上り方面にしか抜けることができないので、仙台レールセンターから東北本線の下り方面にレールを発送する際は、一旦東北本線を上ってどこかで折り返す必要があります。機関車+チキ車の時代は東仙台信号場で折り返していたようですが、キヤE195系の運用開始後は仙台駅で折り返し、北上していきます。

 

 

以上、仙台レールセンターの訪問記でした。この後は利府線新幹線総合車両センター(の端っこ)を目指します。

 

つづく。

 

2024/3/15 仙石線

前回の記事の続きです。

 

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翌日は少し早起きして仙石線へ。時刻表を見間違えて1時間早い仙石東北ラインに乗ったことに現地でようやく気付く程度には寝不足でしたが、1時間遅く来るよりは断然マシということで。

 

621S 普通 石巻  205系M2編成 陸前小野~鹿妻

 

現地に着くとすぐに「マンガッタンライナーⅡ」が通過。宮城県出身の漫画家 石ノ森章太郎氏の作品のキャラクターが全面にラッピングされています。

 

2003年に登場した「マンガッタンライナー」。当初は205系M8編成の1本のみでしたが、2008年にM2編成が「マンガッタンライナーⅡ」として運行を開始、2022年には最新鋭のHB-E120形C-1・C-2編成も仲間入りし、現在は4編成体制となっています。

 

また、かつて石巻線を走ったキハ48形にも「マンガッタンライナー」が存在していました。2013年3月から走り始めたこのラッピング車両。東日本大震災により石巻に来られなくなった仙石線の「マンガッタンライナー」の代わりに復興のシンボルを務め上げ、2015年5月30日の仙石線全線復旧を見届ける形で引退となりました。運行終了の2ヶ月ほど前にたまたま撮影していたようです。

 

 

5531D 快速 石巻  HB-E210系C-3+C-*編成 陸前小野~鹿妻

 

続いてHB-E210系が通過。青天下で撮影したのは甲種輸送以来です。

 

721S 普通 石巻  205系M12編成 陸前小野~鹿妻

 

そして石巻行きの205系。数少ないダブルパンタのM12編成でした。初めて地下区間以外で撮影しましたが、本当にかっこいいです。

 

5533D 快速 石巻  HB-E210系C-8+C-*編成 陸前小野~鹿妻

 

1時間早く来たので立ち位置を変えてもう1本ずつ撮影。首振りも様になります。

 

821S 普通 石巻  205系M6編成 陸前小野~鹿妻

 

そして205系。本当にかっこいいです。乗ってよし、撮ってよし。本当に素晴らしい車両です。

 

これだけ撮れればもう言うことなしということで撤収。

 

駅に戻る途中、遠方信号機を見かけたので少し観察してきました。

 

なかなか東京ではお目にかかる機会の少ない遠方信号機。通常の信号機と異なり背板が四角いのですぐに見分けがつきます。

 

中継信号機と同じ従属信号機の仲間ですが、中継信号機が主信号機の現示をそのまま予告しているのに対し、遠方信号機は主信号機(基本的に場内信号機)より1つ下位(緩い)のものを現示します(ただし主信号機がG(進行)のときは遠方信号機の現示もG)。例えば場内信号機がR(停止)であれば遠方信号機の現示はY(注意)になります。そんなわけで遠方信号機自体が停止を現示することはないので、赤信号が存在しないという世にも不思議な信号機となっています。

 

中継信号機も遠方信号機も主信号機の見通しが悪い箇所に設置されますが、遠方信号機は自動閉塞式以外の運転方、あるいは特殊自動閉塞方式(交換駅間を1閉塞としてシステムを簡略化した方式・仙石線 東塩釜石巻がこれを採用している)の区間に設置されます。あくまでも従属信号機なので遠方信号機自体に防護区間はありませんが、現示に対する速度制限はあるという、これまた不思議な信号機です。

 

写真の遠方信号機は陸前小野駅の場内信号機に従属しています。左奥に見える2つの場内信号機のうち左側の主本線に対するものが進行を現示すれば遠方信号機も進行を現示し、右側の副本線に対するものが注意を現示すれば遠方信号機はYG(減速)を現示します。

 

そんな信号機を横目に歩きつつ、陸前小野駅へ。

 

先ほど撮影したM12編成が副本線に入っていました。

 

東日本大震災により甚大な被害を受けた仙石線。特にこの陸前小野から陸前大塚に至る区間は海岸線に近接していたこともあり、津波によって壊滅的な被害を受けました。

 

陸前小野駅自体は震災翌年の2012年3月に復旧しましたが、ここから陸前大塚までの区間は大規模なルート変更が行われ、復旧に時間を要しました。そして2015年5月30日、仙石線最後の不通区間となっていた陸前小野~高城町間が復旧し、全線での運転を再開しました。

 

かつては陸前小野駅を出て大きく左手にカーブして旧野蒜駅・旧東名駅を通って陸前大塚駅に至るというルートでしたが、鳴瀬川橋梁の先から緩やかな左カーブを経て山間を貫き、陸前大塚へ至るルートに変更されました。陸前小野駅のホームからも新しい高架区間を見ることができました。

 

2020年3月の常磐線 富岡~浪江間の復旧を以て東日本大震災による鉄道の不通区間は全て解消となりましたが、仙石線の旧線区間は一部の設備が被災当時のまま残されており、震災遺構として自然災害の恐ろしさを後世に語り継いでいます。

 

 

この後は仙石東北ラインに乗り込み一路岩切へ。仙台レールセンターを目指します。

 

つづく。